ajapanesetaleofpilgrimagetohellandparadise · abstract ajapanesetaleofpilgrimagetohellandparadise:...

39
Meiji University Title �-�- Author(s) �,Citation �, 54: (59)-(96) URL http://hdl.handle.net/10291/4145 Rights Issue Date 2004-03-31 Text version publisher Type Departmental Bulletin Paper DOI https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/

Upload: others

Post on 01-Oct-2020

2 views

Category:

Documents


1 download

TRANSCRIPT

Page 1: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

Meiji University

 

Title

≪特別研究≫日本の冥界遍歴物語と地獄・極楽図-福

島県伊達郡桑折町観音地蔵「孝子善之冥感見之曼茶羅」

をめぐって-

Author(s) 渡,浩一

Citation 明治大学人文科学研究所紀要, 54: (59)-(96)

URL http://hdl.handle.net/10291/4145

Rights

Issue Date 2004-03-31

Text version publisher

Type Departmental Bulletin Paper

DOI

                           https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/

Page 2: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

明治

大学人文科学研究所紀要

第五十四冊(二〇〇四年三月三十一

日)

五十九・1

九十六頁

5

日本の

冥界遍歴物語と地獄・

極楽

1福島県伊達郡桑折町観音寺蔵

「孝子善之丞幽冥感見之曼蕪雑」

をめ

ぐっ

Page 3: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

Abstract

AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise:

TheKannonjiTemple's

,κ δS〃髭θππ(〃わ 夕露〃26魏 αフ¢々 8%noMα%401フ η

WATARIK6ichi

Theκ δ納 如,z,吻 δy8',2θ漉 απ舵 π'20福 碑 面 ㎎paintingisbasedonthelateeighteenthcenturytale

κδ5距如 η'2{痴 んσ1吻 ゐ~'denaboutaboyZennojowhowasfamousforhis創ia壼piety.Aboybythatname

actuallylivedinK6rl-machi,Date・gun,Fukushimaprefecture.

Thetaleissummarizedasfollows:

Zennojowasfamousforhisfitiatpiety.(Shinto)deitiesandI3uddhasweredeeplyimpressedby

hi:devotiontohisparents.Torewardhimforhisexemplarybehavior,thebodhisattvaJ三z6showed

Zennoj6aroundHellandParadise,andthentookhimbacktotheworkoftheliving.

The.κ ∂3;鹿6〃,2の うyδ〃昭鋭α,2勧 切o,〃 απぬ πziscomposedoftwopaintings,oneofhellandtheother

ofparadise.Bothdepicthellorparadiseatcenter,surroundedbyillustrationonallsidcs,

ThestoryofZennojo'stourofhellandparadiseunderJizo'sguidanceissaidtohaveoriginatedin

K6ri-machi,Date-gun,Fukushimaprefectureandwashandeddown亡hroughthegenerationsasatool

forteachingmorahdeals.AgenerouslyHlustratedversionofthe漁 π撤1`ゴ6ηwaspubllshedinbook・

formattheendoftheeighteenthcentury.Ihavediscoveredmanys董milaritiesbetweensuchillustra一

tionsandthepaintlngofIhestory,whichleadmetotheconclusionthattheKankennc,肥 〃磁1々owes

muchtothe1勲 π如 〃々4θ〃i垂1ustrations,

Anabridgedverslon6ftheK∂5乃 たθ'2πqノδ α々'~'o κ々幽 πfromtheninteellthcellturystillsurvivesat

KannonjiTemple.ThisversionlscalledtheK6shizennoj6ryakudell.韮contendthatthe、 ㎞ 多~た6π 〃zαπ一

面 短incorporatedelementsfrombotllthe.飽 π!∂加4召 ηand1ヒy融 〃ゴθ'2,andthattllestorywaspassed

downthroughthegeneratio血sthanksinpart重oatraditionofpaintingrecitation .

1

一60一

Page 4: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

《特

別研

究》

日本の

界遍歴

物語と

地獄・

極楽図

1福島県伊達郡桑折町観音寺蔵

「孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅」

ぐっ

楽巡り体験記ともい

うべ

きなのである。

本書

は、

享保

八年(一

七三

はじめに

三)

に刊行され都鄙の人々にもてはやされ一

万余部も摺出されたともいわれる『孝感冥祥録』の物語本文のみを称阿が取り出し、林丹治

江戸時代

の勧化本『孝子善之

丞感得伝』

を絵画

化した作

褐顎管見の限り四点あることについては既に簡単に報告したことがあるが、その後、その四作品すべてについて、調査・写真撮影することができた。小稿では、その四作品のうち最も注目される作品、即ち、物語の舞台

おり

の地(現福島

県伊達郡

桑折町)

の物語

ゆかりの寺院(観音寺)

に伝わる「孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅」について、その調査の成果を報告し、若干の考察を加えてみたい。

(豊信の印)

の描く挿絵を加えて刊行されたものであるが、

その『孝感冥祥録』は、主人公の善之丞こと出家して直往が語った説教を兄弟

弟子の厭求が筆記したものが基とな.ており、

その記録

喉阿が整理

し、

さらにそれに

宝州の評を加えて刊行されたものである。

『感

得伝

』は、『孝感冥祥録』.刊行後の元文二年(一七三七)の直往の死から約半世紀を経て、婦女童幼に親しみ易い体裁で改めて世雑油された、ベスト・セラー『葦穂冥祥録』の改訂版ということになる。

〈5)

61}

物語のあらましは以下の通り。

『孝

子善

之丞感得伝

について

奥州伊達

南半田村に、

松野善之丞という少年がい

た。

彼は吃りであったが、生来の親孝行の息子だった。一方、父の善四郎は

(

2)

『孝

子善

之丞感得伝

』(以下『感

得伝』

と略記)

は、

天明二年(一

七八二)記の蹟文を有し、京洛東知恩院古門前石橋町の書難沢田吉左衛門より刊行された大本上下二巻・二冊の勧化本で、内容は奥州伊達郡南半田村の松野善之丞という孝行息子の地蔵に案内されての地獄.極

三宝を誹諺す

る不信心者であっ

た。

その罰であろうか、

父は正徳四年三月の頃より癩病を煩い病床に臥してしまう。善之丞は父の病気平癒を願い、毎晩鎮守八幡・桑折の薬師・清勝寺村の観音の三所に参詣・祈願していたが、種々の怪異や孝心をめでる鎮守八

Page 5: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

幡神等

の霊験を蒙ることが度々であった。

どんな困難にも屈せず

(7)

『感得伝』

は、

善之丞の体験談を記した実録物であり、

その中心を

参詣を続けた功徳のお蔭で、

享保元年二月十二日の夜には、

観音

占める地獄・

極楽巡

りの見聞記を通して、

地獄・

極楽の実在性を具体

堂に地

蔵菩

薩が現れ、

その錫杖にすがっ

て、

地蔵

の案内で地獄・

的に広く衆庶に説くことにその刊行の主たる目的の一

つが

あっ

たと思

極楽を巡り、

具さにその有様を見学して、

翌日同じ

観音堂に帰還

われる。

『感得伝』

は上下二

巻で、

巻五二丁、

下巻三三

丁(他

に、

することができた。

不思議に吃りもだいぶ治っ

ていた。

その後、

三四~四一

丁に『伊

呂波和讃』

及び不能作

和讃八丁、

さらに掛板目録

善之丞は無能和尚に帰依し、

その示寂後

桑折の大案寺で出家し

七丁を付載)

よりな

るが、

分量的にも中心を占めるのが地獄・

極楽巡

直往と

号した。

りの部分で、

上巻は二

〇丁目以降が地獄巡りの部分、

下巻は一

丁目か

ら一

九丁目までが極

楽巡りの部分である。

また、

本書は挿絵が

多いこ

善之丞が

帰依

した無能(天和三

年・一

六八三~享保四

年・一

七一

九)

とが特色であるが、

全部で七〇頁分(三五丁分)

の挿絵のうち、

三〇

は、

江戸時代

中期に陸奥

国伊達郡・

田村郡や出羽国村山郡などを中心

頁分が地獄、

九頁分が極楽の様を描いているのである。

に活躍した、

浄土宗捨世

派の流れを汲む念仏僧で、

物語の舞台である

この物語は、

仏教の立場から、

封建的儒

教道徳の重要な徳目の一

桑折

にも縁の深い高僧である。

彼は陸奥国石川郡須釜

の出身で、

桑折

であり、

また通俗的

道徳の重要な徳目の一

でもある、

孝の大切さを

の大安寺で元禄一

年(一

六九九)

得度

し、

享保四

年(一

七一

九)

鼓吹しながら、

同時に「実在」

する地獄の恐しさと、

「実在」

する極

に北半田村の庵で示寂している。

桑折の無能寺は、

『感得伝

巻末に

楽の素晴しさを具体的に細々と易しく分りやすく衆庶に説くことによ

62

無能上人を讃嘆する一

文を寄せている彼の高弟不能が無能を開基とし

て、

人々

を教化し

念仏信

仰に導こ

うとしてい

るい

えよう。

そし

て無能の示寂後再興した寺院である。

無能は著作も多く、『感得伝』

て、

その説得力は、

この物語が実在の人物の実体験

に基づく実話であ

に付載

される『伊呂波和讃』

のほか、『念仏勧化現益集』『勧化奇特集』

るという前提によっ

て支えられているのである。

『奥羽念仏霊験記』『往生至要決略解』『津軽念仏奇特

集』

『観音示現霊

記』

などが知られ、

民衆教

化に生涯を捧げ

た高僧だっ

たことが窺われ

「孝子善之丞幽冥感見之曼薬罐」

について

る。

その伝記は、

『無能和尚行業

記』

や『無能和尚行業遺

事』

に詳し

い。

また、

無能の許に

偽りでないとの

誓書

誓詞を付して信者から寄

「孝

之善之丞幽冥感見之曼茶羅」

(以下『感

見曼茶

羅』

と略記)

は、

せられた霊験謳を集めた『近代奥羽念仏験記』(享保五年刊)

には、

現桑折町万正寺字坂町の観音

寺に伝わる寺宝

である。

物語に万勝寺村

善之丞や善四郎、

それに弟の源之助の霊験報告が見えており、

その内

の観音堂として登場するのが観音寺の観音堂で、

即ち、

主人公善

之丞

容は『感得伝』

と共通する部分もあるが、

かなりの相違

も見受けられ

が地獄・

極楽の様を

感得した霊場が

観音

寺である。

る。

なお、

善之丞(直往)

の語りを筆記した厭求は無能の高弟の一

観音寺は、

同地の高館

城主伊達政依が宝治年間(一

二四七~四八)

であり、

この物語は、

厭求を中心とした無能の念仏集団の中で成長を

(

6)

遂げ、

その

唱導活

動の中で

繰り返し語られたことが推察

される。

に亡父義広の供養

ために荒廃していた観音堂を再建して創建したと伝えられ、政依が伊達に創建した五ケ寺、伊達五山の「つに数えられ

Page 6: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

る名刹である。

ちなみに、

観音

寺以外の四山、

東昌

寺・

光明寺・

満勝

もほぼ同様であるが、

中央長方形の区画が画面上端にまで及び、

寺・

光福寺は

現在残っ

てい

ない。

古くは天台宗であっ

たが、

宝永年間

その上端に説法印の阿弥陀如来の半身を描く

その左隅に地蔵菩

(一

七〇四~一

〇)

に住職の長円が中興開山となっ

浄土宗に改めた。

薩に連れられた善之丞とみられる小児が配される。

下方一

面に極

山号を大悲山と称し、

いわき市尊称寺

の末寺である。

楽の景、

最下段には同じく閻魔

王宮が描かれる。

絵の内容

は、

観音堂は大悲堂とも呼ばれ、

坂上出村麻呂が大同二年(八〇七)

達郡半田村の孝子松野善之

丞が父の病気平癒を願い、

観音

寺観音

創建

したとも伝えられ、

本尊の観音像は行基作の丈六の尊像であった

に参詣を果たしたところ、

地蔵菩薩に連れられ地獄、

極楽をめぐ

と伝えられるが、

現存

の座像は稼高二五五センチの室町時代の作であ

る話を中心にしている。

そして、

最後に父の病気

が回復し、

善之

る。

なお、

同観音堂は、

信連

三十三

観音(信連は信

夫郡・

伊達

郡の二

丞自身も出家、

念仏して、

元文二年(一

七三七)

月一

.五

日に極

郡のこと)

の第一

九番札所で、

また奥州十二

番札所でもあり、

今にそ

(

9)

の信仰

は生きている。

楽往生を遂げた

とい

うものである。

ここで、

善之

丞に冥途を感見させたのは、実は無能上人であったことも説かれている。この内

「感

見受茶羅」

は、

中心部に地獄の様を描く第一

幅と中心部に極楽

容は、

「孝

子善

之丞略伝」

詳しく記されてい

る。

の様を描く第二幅の二

幅からなる。

紙本若色で、

幅とも

縦一

五三・

二幅の絵の内容も、

略伝の内容に添っ

て地獄、

極楽を中心にし

Oセンチ、

横一

〇六・

八センチの大きさである。

九九九年一

〇月九日から一二月=】日まで会津若松市の福島県立博物館で開催された企

て各場面が描かれている。

絵は地獄図の画面向かって左下より始

(ママ)

まっ

ている。

の二

幅は、

絵の内容を口承で説明する。

絵解きに

…63

画展「生の中の死」

に出展された。

私もその折に拝見し、

その存在を

使われたもので

ある。

はじめて

知っ

て大い

に興味を惹か

れたのだが、

調べ

てみると、

既に

作者は、

箱墨書

銘に二本松台運寺弟子徳蓮社良喜上人、

「行年

『桑折町

史』

第3

巻(一

九八九・

三)

に部分図のカ

ラー図版が

掲載

十一

歳」

と書かれており、

良喜上人とわかる。

同様

の銘記は、

れており(図皿

③④

の部分)、

第4巻(一

九九八・

九)

には

両幅の全

(10)

体図のカラー図版が

掲載

されてい

ることが

判明した。

ただし、

両替と

阿弥陀三

尊来迎図の表装裏にもあり、

そこには同じく「行

年二

十一歳」とあり、さらに文化元年(一入〇四)の年号がある。この

も解説や説明は掲載されていない。

ことから、

この絵の製作年代は、

来迎図の描かれた同じ年の文化

「生の中の死」

展の図録にも書誌的な解説はなく、

ここでは福島

(11)

立博物館

の若林繁氏の解説を紹介しておく。

元年と考えられる。

おそらくこの二幅の曼薬歴と来迎図は、

当初より一具のものとして描かれたのであろう。絵は江戸時代仏画の

地獄図と極楽

図の二幅にわかれている。

地獄図は画面中央に長

形式的作風を示している。

方形の区画を作り、

その上方に雲上の地蔵菩薩立壕、

その足元に

しかし阿弥陀三尊籐と極楽の情景中には金箔がおかれ、

画面展

.

善之

丞とみられる小児を配す。

下方には地獄の

情景を描き、

最下

開につれて表現に軽重をつけた工夫がこらされている。

各場面は

段に閻魔

王宮を配す。

中央長方形区画の周囲は、

左右各八区画、

〔ママ)

上部一

区画の計九区画をつくり、

区画に一

面を描く。

極楽図

具体的にあらわされ、

地獄の描写などは形式的ではあるが迫真性に富んでいる。

Page 7: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

・ 覗 ザ獲"、〆

斑 蕨翼 義

・ 繊 ぱ 、

謬醗指#

講 、多轟

」,覇

鋲{ぜ絢}町㌦ε ・ 媒

舗 。

姫 β

賜ま9

,,年

}ハ ・

綾 鈎朋

民.敏

`歪

誓 主

・≠顎 骨 宅診

レ芸 ダ

,

護鎌,8粋 膏5

敷銀

w

勢轟

轟,

.浮

戸 ヂ

▼ A

螂 猛 襲 多

/Σ つ 角

、ぢ ゲひ 西

蝋滋7偲

野纈 講 、焦  

葛憲

章嚢整 磁.籔

難欝・藤 灘 懸

、、'ノ

蕊 ・

聯.》

.♂ 。 ∫ ・

零墨鷺 .墓

織 モ'

強弱

か㌦_

器r

ず セ

纂.驚

'灘

冗}

灘纏鮮魚㌔

襲職

醗酵"曙 ・

講 懲灘灘雛鱗

㍑`

殉 ηw

羅 縫 潔無

職 ・窒陀

・ 灘.,

繊麗'

眉 雪 卿

}

,ノ

`・ 欝

レ}宿

親雲 外

猟鵜.,鷺

。 建

》 電

}

穿

書.oジ

.蹴 一∫ レ

φド

ギ 賑'

譲趨が 髄雛

μ

"

_ダr斐

鱗 旛粗画'

護か

2 謬 論 真数 、 溜 廓 ・・

一繍 帯 ・

寸 ㌦

F浦_w

ρ

繭_.__∴ さ㍉ ひ曝 レ

娠龍

繋簿'

灘/

き ・ 民轡 へ

終ζ陰欝 艇 、捜 圃"'整 除 ・履,

渥 冒 ㌶'

oへ}墾

鵜 島赫 訓'

一際、

●'軍

。雪

P

へ き・》算 、

議園

高 風mJ伽

'/百酬

醗灘i諺駿州

飛募 響 。纏 雛・臨;

。、 ぐ 昂

曙 吼

'灘 認 ・

駿

"

蕎叢

`μ 繕

.マ

い・∵ 聾

蟻 塾魚

'

濯》

懸凝 霜,羅 彊

`

騨鑛

A

憲藩欝戸

・妻 疑

{起・軋ド

嘘∫ 難題

藤 ・魏

魏 灘 簾膿鳳

明 認

F

愚 身

雌 萩

)騰渉

{

錆 無 心

6雛

滋 篁笠鱗 禦 ・1

♂蕊潔馨磁ξ、ぎ無 漏 啄翫錨 》7・=ヤビ藪 癖 弥嬢'一

軽量

離漁 罫ξボ暁7ぱ

整,

〆㌃、曽

.轟 き.一 ・ 塑 ・、 園

齪趣"弧{》b

"

鞭 寡勢灘 霧 無虚 範

譲3ミ

幡 ・繍;瓢 δ

:}.

鞍 滋一 沸

飾 蕊

ρ

全 話

磁.i至 藏 晶♂ぺ〉 ・

螺 、・衛_一,離 ・` 懸盤 辮 顯 纏,

6準 「

・:

隙 ゾ い

呑!"圃

w

.縮 織 裂1,

翻 灘 嚢碁

ド、

r祠 ㍉

許 ξ:rゴ 艦 毒 中

嬢 磯 磁 。.

.き ・〆

9;

'

蓼難講

孤噂り

試 恥認識

幾 ・ 欝欝鰹 欝.

"騨;震誌',

Pii`.

ハ 訟

び鴇 鴨暗}こ

第一幅(地 獄図)

 

盤蟹

図1 孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅

烈_

一一64一

.

Page 8: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

b ⑧ a b ⑨a

b一

a C

//b

⑦a

e

ノ/b

a⑪

b

\ '曽 一 、

/\. 噛\

b⑥ d

b ⑫. a

.a C

⑳r

『  \

B\ ~,

b ⑤

a

a /'

b ④a b ~ a

一 瓶_~ 一._一 ・.1

_.一._ドF

し '㍉rr

C 、}

a ③ b a ⑲ b⑮

":、_一 一'の 「一一'一 ~ 一 一一 ~_

a

t\b

② ~」一 一 ⑯

b⑱

a① ⑰

図11 孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅 (騨 図)場薗分緬

一65一

Page 9: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

銭・

軍,、

摯'しr』「賢覧,,暫胃「「̀

》.

3

羅 .

懇,.

・ 、

句、~.

pt藷

暢ψ`鞭 、戸}亨..・湖

.

,

.

'」

,

"

、`

"

¢・

.

絵騨泌

"、

"

r

r

:

,ゴ

.鯉ノ 璽̀壌藝

謬翻

..・

.ゴ

懸.'

懸灘

幾・

.p燧 』.

'

'

・"無銭

ρ

"

Fρ星

騒 、

・σ馬

£

縄、

.

象亀

脚継脳髄

・露

搾.」

、罰

隷纏`

,

駿

羅糠

雛懸

肱・

"

,

、誇

,

雲華

。、

尋.

P

・」

げ藻

熱縷

凡vD「̀コ}

'噛

、.「.馳.だ

懲 ,

難 .

藤∴禽

9

ζ

蓑γ

鴇.擁

欝鍵

籔灘

仰 叩V

囲薬罐幅雛羅難

一之66槻一噸丞之善子挙

皿・図

鍛・

「細

潔.

'

雪誤配

㍉9

蟻,

`

.

.駕…F̀

難篠

り嬬3

.ウ

意「

滋r

.

指"

藤.

噺:

麟爆

撃}・.窄、撃卑

蝋画

・・

』・蔦

r・.

鷺'藝,

L

.鴇

.し概

馬零溜e圭

ξ炉蟻

b

.

譲許晒…

,.

鱗章

難…醗璽

「雫

.

み几

'ヂ

潮"、義

傷鴛

,.

¢

.

編、

「一̀塾

..礎

難・

.、

7

Page 10: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

⑭ ⑳ ⑳

てヌニ鴬ごb⑳

a

b

c⑳a 愚

C 、

_~ ノ1⑰a

b7

⑳b⑳

a藍

b 一 一⊃ぐゾ黒_ ._い 一 一一\

⑳ ⑳a

C ⑳

a⑩b

ノ㌧ レ級 ノ⑰

Fr、 一F響 動'\!

⑳ 愚 ⑳

図N 孝子善之丞幽冥感見之曼茶器(極 楽図) 場面分割図

{67…

Page 11: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

(ママ)

観音寺を中心とした江戸時代のこの地方の浄土信迎の形態を知

(ママ〕

ることのできる具体的

資料として信迎史の上においても貴重な遺

(ママ)

品乏いえよう。

また絵解に使用されたとするならば、

民族資料と

(ママ)

しての値価も見出され、

庶民の浄土信迎の布教、

当時のこの地の偉選のあり方を明示する資料としても重要性を増してくる。

伝』

に依るところが大きいが、

挿絵の一

部には「感見曼茶羅」

に依ると推定されるものもある(詳細は図M・表皿・付録の翻刻を参照されたい)。前掲の梗概で省略した「善之丞に冥途を感見させたのは、実は無能上人であった」という点は、「略伝」に「扱上人遷化の後、.善之丞が

夢中に告玉ふやふ、

『汝か孝心せっ成により、

冥途感見なせしは、

管見の限り最も詳しい

解説なので煩を厭わず全文を引用したが、

無能也』

と示し玉ふ」

とある部分に依っ

ていると思われるが、

『感得

部に誤りや不適切な部分もあるようである。

それらについては後述

伝』

の当該箇所は次のようになっ

ている。

るが、

その前に若干の補足をしておきたい。

まずは箱墨書銘について

……然るに和尚(無能上人一引

用者注)

示寂し給ひしかば、

野山

であるが、

これは明治一

七年の修復時のもので、

阿弥陀三尊来迎図の

稼をも打わす

れ、

途方なき体にて、

両日ヅツも打臥で、

食事

表装裏

の墨書銘も明治…

四年の修復時のものである。

従って、

文化元

をも絶する事度々なり。

傍て無能和尚夢中に現じて、

有がたき事

年の製作

年と作者の良喜上人の名は、

当時伝

えられていたことをそのまま記したものと推定される。しかし、文化元年という製作年は作風

共折々

示し給ひ

けるとそ。

………或夜の夢に、

無能

和尚

来り

給ひかうくこNろざししんせつで「汝孝行の志操切なるゆへに我これを感じ、地獄極楽を見せ

から見ても妥当なように思われる。

ちなみに、

箱墨書銘は表苦衷にあ

(

12>

り、

全文は次の通りである(後掲写真参照)。享保元年二月十二日之夜崩燗癖靴年当山三五主

良薬

金欄懐

装ニスル

岩氏国伊

達郡

〃正寺村

孝子善

之丞幽冥感見之

曼薬歴弐幅

観音寺什物二本松台運寺弟子徳蓮社良喜上人弁随大和尚行年二十一歳二而絵之(すべて現行通行字体に改めた)

しも皆わがなす所なり。

我は是極楽上品の地蔵なり。

〔此事『無

さい

能行業記』の上に具にみゆ〕仮に世に出て、

衆生済度しけれども、

しょくせ

罎ん

ゑんご

うたがひ

をこ

濁世の凡夫の糟ひ、

.厭欣の心うすく、

念仏往生に疑を起す者少か

げんけん

らず。

これに依て、

汝に地獄極楽を見せしめ、

その現見の物語に

ほんぐわい

とげ

ぜん

よっ

て、

諸人の信心をおこさしめ、

済度の本懐を遂んと思ふ善

ぎゃう

り。

…」

と、

教へ

まへ

り。

68一

「孝

子善之

丞幽冥感見之曼茶羅」

との称はこの箱墨書銘に依ると思わ

さて次に、

右の解説で誤りや不適切と思われるところについて述べ

れるが、

果してこれが製作

当初からの正式の名称であったかどうかは

たい。

それは、

「一

画に一

場面を

描く」

とい

う部分と、

「二

幅の

絵の

不明である。また、「孝

子善之

丞略伝」

(以下「略伝」

と略記)

なる資料であるが、

内容も、

略伝の内容に添って地獄、

極楽を中心にして各場面が描かれ

13)

ている」

とい

う点で

ある。

別掲の図皿・

W・

表1に示したよ

うに、

これは観音寺

に伝わる資料で、

安政二年(一

八五五)

刊の観音寺蔵

区画に複数の場面が描かれている部分はかなり多いし、

図Vの『感得

の小冊子である。

板木も今に同寺に伝わる。

内容は文字通

り善之丞の

伝』

の挿絵と比較すれば明らかなように、

「感見曼茶羅」

の図様のほ

略伝で、

『感得伝』

の物語を短くまとめたものである。

全八丁からな

とんどは『感得伝』

の挿絵に依っ

ていると推定されるのである。

詳細

り、

半丁を一

頁として五頁分の

挿絵

も含む。

本文・

絵ともに

『感

は別掲の表丑に譲るが、

『感得伝』

の七〇頁分の挿絵のうちで「感見

Page 12: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

表1「 孝子善之丞幽冥感見之曼楽羅」全場面一覧冒

① a

善之丞は父と母それに弟2人 の4人 家族で,親 孝行で正直で柔順な少年だった。

b

P「 一 「冒,・ 一 ・P」 π     _

善之丞は前生は周防国の山寺の犬だった。参詣者を吼えた報いで吃 りと生まれた。(?)

② a

善之丞が13才の時,邪 見の父善四郎は近所の研屋久左衛門と酒を飲んで刃傷沙汰に及んだ。父をかばつた 善之 丞 は,体 の3ケ 所 に疵 を負 った。

b

「皿 買 置一 」 一   」一 『

邪見の父は妻の寺社参 りなどもやめさせ,三 宝を誹諺 した。(?)

③ a

皿 冒「「 買 置 「一 一 一_

現罰であろうか,父 は正徳4年 の3月 頃より癩病を煩い,病 床に伏した。

b 善之丞は昼は山に登って薪を取り,夜 は母とともに終夜籾をふるひ俵を編んで働 き年貢を納めた。

C

「一 一 一 一 一・一 ・一 冒_

癩病には白蛇 といふものがいいと聞いた善之丞は仙台の白石の薬屋にそれを求めにでかける。」愉 、一 一一,P一 「 冒}「

④ a

一」 」一一 ・・ 」 「冒「一} 一_

吃りの善之丞は薬屋で言葉が通じず笑われるが,書 付けを見せて白蛇を買求めることができた。

b

冒冒「π冒 冒 「 「  一

吃りを笑われ,善 之丞は自害しようと思ったが,自 分を待って門に出ていた母を見て,自 害を思い止まる。

⑤ a

一 物"… 一 ・ 齢 ・・ 」 ・一」一 ・一 皿 「-」 「 ・ 一 ・一 一一 齢  … 」 ・ 一 ●r

善之丞はあくる享保元年正月十日より毎夜鎮守八幡へ丑の時参 りをして父の病気平癒を祈る。(図は参詣に先立ち水垢離をとるところか?)

,顧 ・,胃o

b 7日 目の寅の刻に八幡神が白馬に乗って示現し,桑 折の薬師と万勝寺村の観音に毎夜参れば感応があると告げ,前 世は犬だったと教える。(①b参 照)

冒 冒 L一 ・ 一 冒 「 冒 「 冒「

1

a

善 之丞 は17Elよ り毎 夜,八 幡 ・薬 師 ・観 音へ 丑 の時 参 りを始 め たが,火 縄 の 仕掛 け で 目覚 め,水 を浴び て,

冒 τ「T一 丁 」 一一 」 … 一一 一一 ・一 」 一 」一 ・rり ・r」 一r買 置 憎_一,

b 3所 へ詣 で た。冒 「 一

⑦ aうぶ が さわ

26日の夜,薬 師堂から観音堂へ参る途中,生 産沢というところで赤鬼と青鬼に襲われる。 「 買 置胃一 「}}皿 冒 「τ 「皿 「 「wπ 「 「 一 ・ 一・ 唖・一一一 ・一 一一幽 」」 一一買 置冒「}

b 2月2Fの 夜,薬 師堂 か ら観音 堂 への 途 中,山 神 が80才 ば か りの 山伏 姿 で示 現 し,孝 心 を 嘗め,励 ま

す 。

⑧ a

一 … 『冒

off.…   一 』一

ある夜観音堂で通夜 していると,頭 は牛のようで5間 の翅ある怪物が3匹,火 焔を吐き襲ってきたが,念 仏 を 唱 え る と退 散 した。

一 一 一"『 静}}一 「卿,  }一 」}}}」 」『r}・ 一 一 一一 」」一 一唖●_一 」一_冒_冒_rπ 冒 π 一

b 6日 の 夜,観 音 堂 で通 夜 してい る と,恐 ろ しい姿 の8,9人 に襲 わ れた が,念 仏 を唱 え て夜 を明 した。冒「 買 置一}「 「 冒 「 一冒冒 「 一 一}一 「「一 「一 冒皿 冒 一 冒 「 「「一 冒 「「 一・ 一

a

b

7f]の 夜,今 夜こそ変化の者に命をとられるに違いないと,名残憎げに母を見やって涙ぐんで家を出

渥__ 』『…"一 … …瀕し.う』そ

の 夜観 音堂 で 通 夜 して い る と,結 構 な乗 り物2丁 に 乗 り供30人 ば か り連 れ た 女 性2人 が現 れ,善

之丞の孝心を誉め,疲 れを慰めるためと甘露のような酒を勧めた。一 画一

⑩ a そして,女 性たちが念仏を勧めていると,忽 然と高座が現われ,そ の上で地蔵が説法を始め,念 仏の功徳を説いた。

噛一 ● 齢一 一_一 一 」 ・」_____一__一 ●●一 一 一

b 帰路,心 配して迎えに来た母と涙の再会を果す。(?『感得伝』本文に記述なし)_一 一 ・一丁」 一 」 ・ 一 一一 一一 一 ・ 一 一 一 一 一 一 」

C 2月12日 の厳寒の夜,八 幡宮から薬郎党へ参る途中,吹 雪に会い雪の中に落ち入ったが,60余 りの白い裸馬に乗った高僧が現れ,引 き上げてくれた。

一,・r冒rr買 置rπ____r__rr__冒____r__冒__rr一 一 一 一

⑪ a 僧が善之丞を馬に乗せると春のように温かくな り,飛 ぶようにして薬師堂に着いた。r_一 一 一 『」一 軸 τ τ 冒 「「一 一丁冒 一冒   }}皿 一 τ 「「_}_「 一τ 冒 四丁 一 丁 π 一_一 「「冒 ・ 「 」冒 一 一 」 ・

b 善之丞が念仏して外へ出ると,僧 が待っていて再び馬に乗せた。すると薬師堂より菩薩の形をした12人が現れ,馬 の前後を取り囲み送ってくれた。

一 一 醒一一一 π_買 置_r 冒一 「

⑫ a 観音堂に着くと,馬 より善之丞を降し,僧 は自分は氏神八幡だと告げて飛び去った。12人 の菩薩も消えた。

_一 一一一一 一 ・7-r_響 ●

b 堂に入ると大きな光物が落ち雷のごとく鳴った。__一 一 一胃6

光 物 が割 れ,光 輝 き,白 雲 が充 満 して,弥 陀三 尊 ・観 音30体 ・薬 師の 十 二 神 将 が 出現 す る と,天 照大

神 も現 れ,・13才 の時 の 参宮 を 誉 め,寿 命は62才 で,今 … 度参宮 す る よ うに と告 げ る。 八 幡 大菩薩 も影向した。

檜 π

.一69一

Page 13: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

表Ir孝 子善之丞幽冥感見之曼茶羅」全場面一覧(つ づき)

a

碇 麟 磯 婆鵠 ㌶ 舳 を見せようと・錫杖の柄を指し出したので着 之丞はそれ1こ取り付⑭

b 菩薩に随って下界へ行 くと,真 暗で方角も分らず,数 も知らぬ罪人たちが物もいわず下へ下へと行 くばかりである。

一 」

下界に下り着き,北 へ200里 ばか り行 くと,奪 衣姿がいて衣領樹があった。(r感 得伝』に奪衣姿 と衣領樹の語なし)

⑯ 牛頭 ・馬頭の呵責。罪人の手足をばらばらにする程の凄まじい寒風の吹き荒れる河原。

⑰ 黒い盤石でできた高山があ り,罪 人は爪を立てて登ろうとする。頂上は平らで,鉄 門のようなものがあ り,2鬼 がいて地蔵尊に平伏した。

皿 「 一 一

⑱しるしのたま

閻魔王庁での閻魔大王の裁 き。ここで,一 切の地獄を通行できる 印 璽を渡される(後 に善之丞の目や耳や鼻を守る)。

⑲ a 浄域璃の鏡(r感 得伝』に浄破璃の鏡の語なし)。善之丞が13才の時友達に誘われて他人の畑の青大豆を盗んだことも映し出される。

b

一 一「

逆さ吊りの僧の罪人。獄卒に岩穴の火聚へ追い立てられる罪人(『感得伝 』に記述なし)。

⑳ a 火車に乗せ られ,諸 々の地獄へ送 られる罪人たち。

b 刀葉樹ならぬ刀葉山。

C

.

d

「}}

修羅道(獄 卒に渡された鉄棒で罪人どうしが戦う。棒についた血をなめて命をつぎ,人 の脂をなめて苦を和らげる)。

熱湯の池に渡された細い橋を渡らされ落ちる。畜生道(『感得伝』に畜生道の語なし)。

e

皿 」

火炎を吐 く大鳥の来襲。逆立ちで盤石を啓に載せられさらに盤石が落ちて くる。毒蛇の責苦 と追善供養により逃れられた8人 。

⑳ 寒地獄(『 感得伝』に寒地獄の語なし)。猛火の出る盤石で罪人を焼き獄卒が鉄棒で打つ。罪人に墨縄(r感得伝』を打ち逆さにして鋸で切る(『感得伝』では逆さにして墨縄をうつ)。罪人を槌で打ち砕 くでは逆さにつって)。糞腸地獄(糞 泥地獄のようなところ。善四郎の母が現れ追善供養を求める訴えをする)。

一一

⑫ 熱湯地獄(川 の冷水による蘇生と釜茄でを繰 り返す。伯母が現れ,博 突を止め念仏をするようにとの息子への伝言を頼む)。獄卒が2人 がかりで罪人の口や肛門から熱湯を注ぎ込む。

w一 「 」

父善四郎の魂は鉄火車で猛火に責められていた。地蔵はこのことを父に知らせ,繊 悔念仏させるよう勧めた。魚つりした者が池の中で魚に食われる。

冒 一

冒「一」一一 一 丁守}

剣のように尖った盤石のある谷に熔けた銅が流され,罪 人たちを襲う。鉄の棚の上で罪人を叢る6.

血の油地獄。半分は剣刃が空に向かって生え,半 分は猛火が燃えている大地獄で,罪 人は逆様に落ちてくる。

⑳か ま 一一 』}『 一'

鉄の柱に縛りつけ獄卒が踏みつけて罪人の舌を抜 く。罪人を鑛で煎った り,臼 でつき砕いた りして,箕をもって簸る。

口と体から炎を出す大狗4疋 が罪人たちを襲う。動⑱

}冒 ㎜ 一

鉄の網を張ってその中に罪人を罷め置き,頭 がい くつもある獄卒が外から熱湯を杓でかける。

善之丞は地蔵に従い閻魔王宮へ帰還し,閻 魔王に借りていた印璽を返す。買置 一   一 「

⑳一

麟 鴨鰭麟謹灘銘謙論 、熱 魏響く鵯素線僧Z奮雛鹸曳1糠♂系が切れて落ちる者があると観音が蓮台に乗せ元の所に置 く。疑心深 く念仏し,往 生を疑った者を娑婆へ返すのである。 しかし3生 日には往生で きる。

一冒一,一 一齢一 一 冒

弩欝 聡騰 愚論 葛垂桑蒼開霧奪9辮磐ぞk欝欝鴇繋筋灘 劣全纒の新往生者を蓮台に乗せている。

一70一

Page 14: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

表1「 孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅」全場面一覧(つ づき)

⑫ 第3の 門を入ると広大無辺の極楽浄土の様が広がっていた。金銀七宝の宮殿楼閣 ・瑠璃地(地 蔵はそ・宝の池 ・金色の船等々(詳 細略)。の上を善之丞に歩かせてみて くれた)。宝の樹

」幽 冒 「 「

⑳ 宝池の上を通 り,上 品の中程と覚しき所へ参 り,は るか向ふを見やると山のような弥陀三尊の尊容を拝することができた。教主弥陀の尊容は胸のあた りか ら腰のあたりまで しか拝めず,他 は白雲がかかって 見 えな か った 。

冒 一 一

⑭ 極楽見物を終え,東 門を出て,他 の浄土も見て帰路につく。途中はるか下方に極楽よりはるかに劣るけ まん

解慢国を見た。一 一一 ・一・ ・一 一一一 一 一 一 ・一 」一 輪一一一 一・一 画・一 」一 一 ・}」}「 τ「 一 一   _

⑯ a それか ら矢を射るように速 く下へ下へ と下 ると思 うと,万 勝寺村の観音堂に戻 っていた。善之丞は1年 半 も経 った か と思 った が,1日1夜 しか 経 っ て い な か った。

b

観音に礼を述べ,家 へ帰った。帰 りが遅いので母が途中まで迎えに来ていて,連 れ立って帰宅 した。

⑯ a 善之丞の吃 りは良くなっていた。父に感見したことを語ったが父は信じない。と突然薬鍋が梁まで飛び囲炉裏に落ち火を消した。」一 」 一 」 一 冒一 皿 「 冒 買 置 買 置胃   「「冒}一 「 一 一_

b 父は驚 き,表 へ出て井戸のもとで垢離をとり,戯 悔 し,回 心した。「冒 冒 「 一 一 」一 一 ・  

C そして,無 能和尚にこの次第を申し上げ,日 課3万 遍念仏を拝受し,酒 肉 ・五辛 ・博愛を止めた。母と弟の源之助も昼課1万5千 声を覆った。半年 もせず父善四郎の癩病は治った。

⑫ a その後は無能の勧化にxも 参 り,和 尚は1人hに 念仏の力で悪病の快然 したことを人々に示 した。(しか し,無 能の示寂後,善 四郎の信心は退転 し,病 を再発した。)

π買置「 ㎜ 冒一π

b 善之丞は無能の禅家に度 々参 り,出 家を勧められるが,無 能が示寂 し,途 方に暮れていると,無 能が夢枕に立つようになった。

C 以前,観 音堂通夜の折に現れた女性が,あ る夜夢中に現れ,極 楽へ来たれ,自 分は女性ではないと告げ,観 音の姿となって光を放って飛び去った。(⑨b参 照)

}一 「一 「}一 一「「「・一}一 一 ・ 一

⑱ a 享保7年 極月朔 日の夜に,裸 で雪の中を無能の墓へ参ると,伊 右衛門 という者 と会い,互 いに涙を流して感 じ合 った 。

b 善之丞は,早 く極楽へ行 きたいと考えるようになったが,蓮 心 という僧が捨身往生を戒めたので思い止ま った。

皿㎜

⑲ a 善之丞は出家を望んでいたが,両 親が許さない。夢中に無能が度々出家を勧める。(図 は僧に相談している ところか?)

一  

b そこで善之丞は両親に強いて乞い,と うとう許可を得て,大 安寺で剃髪 ・出家して直往 と号した。・一 一 ・ 一 一 ・一 『 「齢一 一一 一 一一 一P冒 一 一}「"一   一 一一 「 一」幽・ 」 「 ・ 一 「皿}

C 『往生記』 という本の極楽を描いたところを拝見 し,極 楽の様を思い出し,感 動のあまり取 り乱す。騨,7一}7甲 一・,一 曹7一 胃 一,7響,甲,7,,胃 一,,,,,一 一7一 一 響 ■,,一7,響77需,7響 騨7一 響77-77_」_一 呂r油 由 昌一_一 一,一 一

⑩ a 庵室の外で蚊の集ってな く声に,修 羅道の罪人の泣き悲しむ声を思い出して,涙 を流す。冒r_r__・ 」 一 一冒 「

b 当麻曼茶羅を拝見して,極 楽の装厳を思い出し,感 涙を流す。_一_」 一 一 一}冒 「

⑪ 天照大神には寿命62才 と告げ られたが,早 く往生を遂げたいと願い,元 文2年3月15日,36才 で,終に半田村の庵室で往生を遂げた。

r一 一一一 一・ 一 ・一 一・

一71一

Page 15: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

表∬ 「孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅」と 『孝子善之丞感得伝』挿絵の対応関係

曼 感 備考 曼 感 備考 曼 感 備考

①a X ⑭a ⑳ ⑮a

b ×

⑳⑪

②a一㌔

一 一一 一

①②

}皿 「}「 冒「「τ}π 「 「㎜

b

⑳」 一 昌   昌 昌r_rrr冒 π

麗「 冒「「 「 冒 冒「 一   「}買 置  }「 「 「"

b冒rπ_」

⑳ 嬢

昌 冒

X ⑯ ⑳⑳ b X

③a ③④下 反転上一路①中 ⑰ ⑳⑱ 本文通 り2鬼 C ⑬上

も X 略①下 ⑱ ⑳⑳ 左一路③下 ⑰a ⑭

C 反転 ⑲a一一 一 一 一

b

@X

左 一 路 ③ 左,と一 一 一一 ・一・ 一 一 ・ 一 一 」」一 一・一 一 一 一

⑬下 略⑤上皿「」一

④a

③④上πT"

④中

b

C ⑮上一

b X一 一 一一

⑳a 劔 ⑳a ㊥下

「一 」 ・一 」 一

・一

⑤a b ⑯右 美女複数 b ⑯

b⑤⑥

:右一 略 ① 上 C ⑮ ⑲a ⑰上

⑥一『

b

d ㊧下⑳下 b ⑰下

⑱下

「 一 「 一 ・

直往のみ

⑦a

「皿 冒「}

⑧⑨

左 一x買 置 「冒

左一略②右(下)

e

⑰上⑳一

⑲⑩

逃げる罪人8人

1地 獄多い

C

⑩a 汲

略②右(上) ⑫ ⑪⑫ b ⑱上

⑧a ⑩ ⑬⑭上 上一路④下 ⑪ ⑲⑳下 略⑤下

b ⑪

「一 」一 「 一 「「一

「冒一 「冒}冒 冒 一 冒一

⑳一 」一一一 曹

璽_

」 炉一 『

⑭下冒一 「 一 冒 「一㎜ 冒一 「

⑮右

絵相異なる。1責 苦多い冒「「}「

⑨a ⑳ 血の池が大きい

b⑫⑬

略②上 ⑳ ⑮下⑯下 1責 苦多い,右 下反転

⑩a ⑭ ⑳ ⑮左上⑯右上「一 冒一 冒

絵 相異 な る ・

b ⑮下 ⑳ ⑰⑱

C 略② ド」一 一 」・一 ・一一

⑳ ⑲⑩一 一 ・一

⑪a一

⑮上一 ・一

⑯ ⑳ ×

一一 ・一 ・

曼一「孝子善之丞幽冥感見之曼

茶羅」

癖 一『孝子善之丞感得伝』挿絵

略一「孝子善之丞略伝J挿 絵

本文 一『孝子善之丞感得伝』本文x一 対応図なし

※備考欄には,『感得伝』挿絵

との違い,『略伝』挿絵 との

対応を記した。

※微細な違いについては備考

欄に注記していない。

※感⑳は対応する絵なし

⑳ ⑪⑫ 右一略④上(右)b一 一

⑫a

⑰・ 一 ・一

⑱一 一 唖一一

X

一 ・一 ・」

⑬⑭⑯⑯

一一 齢・・一 画 」

一 部… 略 ④ 上(左)・一 」」一 一 一 一

b

一一 」「 π 一 」 冨 」一 π冨 一一 璽⑳

一 ヤ ー 一」一一

㈱面 ⑲⑳ ⑭ ⑲ 反転

(補)1)⑳ 右 上,本 文 に則 し,逆 様 に して肛 門 よ り切 る。 同左 上,同 様 に鉄 棒 で 打 つ。

2)⑳ ⑳ ⑰ の 一 部 が略③:右上 と対 応 。

3)⑳ 本 文 通 り狗4頭 。

4)⑳ 聖 衆 が1団 多 い。

5)㊧ 絵 相 が 異 な る。 左 中反 転 。

一72一

Page 16: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

,

亀● 、殉.画

塾 ~"ヲ'熟 懇1激、

lo翻9・'ウ

.1唱.も3}・

、 」蟷 :牝 隅「

'ゆ・'格 ・'.略

鯛一■C"il.

,

二 置

;

1

応 鑛i,

・1

.

,

,?,"●

.';.,

難.

.,

瀦,

『響.'》 ㌶噸・1

,

くぐ ' .鍔 駄凶♪"祠財1

3・

羅二

1,

1..・ ゾ'㌧●

二'●・ べ 苫、

≒.,

'§撚 躍 麗 筆

嚇'9・ 、

'

・毬6.

磁 一.

'

ちf

'噂薦

,包

=・.

. .鍵 熱、

=

「 掌

■.

◎.鳶

:.=篭 写

・●r6齢

。げ ぎ

..

: 園'賦,'

'臓

r,

醐.樫

誰菱 、

亀噂

o■

・.

■辱曜

;

・分1二, 遡3 κ,、r

,.

'メ

㌔り

1.

.F

,国

β1●

,rσ

,

r,

宝巻

図V

犀子善之丞感

置全挿絵

,

詫 ・' ,・」♂.・・

・の"hl㍊

, 離欝 劉

b噂、}

窪'

1④(4オ)③(3ウ)②(2オ)①(1ウ)

1・1

.

§

'●畿 説 墾 懲懲

め妙r謙 響一

嚢議雛

'

}

;

苓 薫亀、'喚 賦..ガ 弊 ・

罷購趣 齢 撫

輪講戴 譲駄騒 齢i識 一 、

亀陰「

"叫4"

べ 』.ゆ'。鱗 鱒

曜 ・

1

1

塾:鴬:護, o㌧噂

:!i謬1灘.・1・磯 糟 瀞熱 紬

気軽 警 欝5二・望

・篤∵"'。

麟 護γ 鶴i

・'■●冒

1攣1調 淋 、

嚇'瀞 ・'チ

襲 鑛,鹸 ・

・轟 難●7

訟 ・・,臣

.'~、謝 撫麟 鞍

⑦(8オ)⑥(6オ)⑤(5ウ)

Page 17: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

'

.ノ ノ

ジ1

' ・潅 繊 歯 ・' ゾ 一 巡 =も,

亀5

ノ 。・

G'繋

ぎ}手9!

短魍`肩

身 諺z烈甚 み …

鋤 櫛 〃.・ 函.,

:講'… 遡

}

●ぬ

山崩

昌n、轟

当該'

μ

撃.・鷲i・、"n・

・ ㍑'

」,、,;、

=匿'

:.\r 勢

吟,ρ

.yきをll"盛 h謡

J,

雨 、.聾 、 、.

帽,5噛栃

'冨

,

3.。

9'璽'

1'1器

幾'

撫 奏 ・騨 職 鍍魅炉

J,・ 卜,,

:

鷲 ・・ 蛾 疇 ・}

," lrn: ,,「囎亀 ■

饗 灘ii難曲 ・・ぶ ミ 隅肉

㌔単

.,,索 瓢 』.,一 ●"・'".

戴 ≒,,■

三 嵐 ・

芸"

噌 .'t£

.羅i霧 鰹i翼翼}降 藁

{弓

,、

';題画・・

`.

'・、1・ 鞭

艶 漁9・ 夢 鐸'溝F雁 群 島6'揃'髪'"1

淑._ヅ騨

,41懸  

モ 。感 州 内納

{i滞

,

躍層 ・噛

⑪(12オ)⑩(10ウ)⑨(10オ)⑧ 〈9ウ)1

1

.・墜.=ノ'

彦;麹.

i露 華

.'ノ

〃.ク 翁 。.異 種 鰺 一麟

3

・,脚

薇1講,渇 硬

,然 聯 ・ 。避

鎌i欝 『● z 乙'噸=・ノ

製 'o

・",,」 無 辺

・窪.濤.賜 暇 」

縫 瓢漉,磯 羅β"

.亭

,

r

;

,

蝿 嶋・」

・'茅 .諺"

、,

譲繋 饗鱗 響 ・.'

一類

G撫雛 肖

1

'

_ぜ' 1

噂・諌

烈 駅

,9

.'し 脚=

1:=.

ざ:

一.越 螂チ

霞'三

、'

"

''"!; 犠譲' 『侵蝕 ・、

、く… 弘 減 ・.、・勉

蔭鷲 夢

越癖'1

ゆ`'

'鷲。 ジ

.4≠

8

覧,・,

ξ■'

・喪 氏'・

縫鍵 肖量'・

4ミ

⑮(15オ)⑭(14ウ)⑬(13オ)⑫(12ウ)

層 幽

Page 18: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

i一 、,,髪 轟部

纒 難、

".i献

済 ,

1'

津 響

な「

ξ'醍

罷り

.輪 編 』

擦麟 蕩'

9

、1

偽,・ 〉 、

響戴○ 彬 …

1.f.二'

、 弊"

σ"

.郭

遷酸 乳o'r

`'■

'

ぎ弓;

.

西 雪'ρ・.・ 、・ ・

璽静 止.覧冒■,

1

"

麩舞襲撃'悩 哉撫藤 単噛

一 、'".凝 馨 、凶 膨b' 9

⑱(17オ)⑰(16ウ)

1

⑯(15ウ)

! . 照影繋灘聾/;,峯 翼 蹴 露難 尋彦劾"、 杷' .読

曝 ご 隈 爆

牌・ 期覧層

辱菩

裟 蝋 灘野 護

5.

・留 舷 騰 竜

簿 轄'・

號1,、`{,.1,

そ 博fひ圃1

,留晦4

、1

`'

'

匙'聖 ㌔冒

"

ワ 幽ン マ'

「,

3 塗二

■」

'● 備 叢

か槻u繭噛逸'

一鐵'

旨」 蜘

,1

σ

輸',・{

難 ,.

巳一

7

A、.り

'

)μ 鷺.'・

綴 嵩・ 『

㌔'瑞1冠

"

繍LI

_騰 励欄

馨灘彫 ♂.'}.

螢鍵鷺 1灘 驚 撮叢灘亀

㊧(20ウ)⑳(20オ)⑳(19オ)⑲(18ウ)

Page 19: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

団r種

けL腫

Fト

弓.●

一,

塞内イ

」圧

騨r

縫騨

懇懇-

ξ,

-

i

',,

"

髭梅

・.

卜噴

一、鴨

纏綿辮

.

ノ錫迄

搬蕪

.・門

・開

一,

纏縢

鴉辮さ

剛⑰幽⑳伽⑳酬・

難欝

難糠圃

剛{⑳勧⑭醐㊧馴㊧1

i

ー-.iレ

無難

難嫉

"

'

一'

・」

{.

.

「脚

-r.

io、

,

講蝿

贈り

灘磁.

刻 ,

劇 .,

μO、1妥遷

.蒔・ヤ「マ

・ケ

㌔ 閣議

懸・,-.

線.⑳

Page 20: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

」'Ψ':.・ 一

識議 鍮 肇ii多灘 凝

襲職諜

㊥'

,遡 ・炉→ 、i戸 閉(r

q茎

肴」1

繋 離心 論 難

ジ 、施

}

N嚢 一

ρ

ちi、 、r_'

_`

5

灘・一繊)'

暗 ら 診

曜機 '鞘.

.

'

!

'

7

39

、難 \欄

L

霧愚 ・ 耀

,霧

群舞 ・,i毅

・曾 謹

・ .勲

へ ・冒

ζウ(¢

・ウ鱗 諸N、

1・ 、' 雁灘 黙/砺"`

/

i

⑭(33オ)⑱(32ウ)㊧(31オ)⑳(30ウ)

当r

・謎 錨 ',差

,

",1

'J.v

霧織1.

一i

餐 孤レ 殴

ll熱 懸 逡纒1ヨ

=

,,

ぎ、 無翻

畿難鱗 纏縣 魁働

髪癖 雛i

」 蟻1綴 繋'

(鴛

欝籔灘 藩綴

・ 、し弓'"鴨

鵬 議壁 越簾

; 灘⑱(37オ)⑰(36ウ)㊧(35オ)⑳(34ウ)

Page 21: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

』弓一

¶'

蕪饗

議響

寧霧響

灘灘

.

`

照「牽

い、甥

魏難

澱.

レ、.

謹㌶

-

麟 .壕r

「「

b四号,■

㌶'

、1一

」弓

,!

罵噸

驚"

黙 ,

慧ミ

剛⑳剛⑩剛⑪團㊥一団¢o

i

f

(

・,

ぎ^

,

瓢■

。愈

團⑭岬⑯わ倫⑯

鳥.

熾、

計.【

魅・

難蝶

"

翌.

"

"

謙遜難

灘…灘

与欄

曾《

 翫

"

`

俄・醐

望6

,

鑛●

iの

『P

g

i轟

Page 22: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

・亀』銑 ・1撚i茎i,

無 鼠'蔚 τ

)《

㍉ .…馬

飛・聴

℃ り罵

ζ

':

'・( ..

聖鈴

1諺 続

騰 毒都 奨 ..轟彪"騨

1騨 類 三 嘆こ 噂

1

湿

1縦

葱. ・

)GJ距 ∩㍉一'5 ノ.,

」5」

19

し《

{

慕!》肇 、'

、・'…:暗

…1...凝

舩 藁 一 ・i/ ・ 」

%- 、●

ρ,鱒 .

..一.㌘

.騨 攣璽懸噛

罫,

・ …慧縁懸洲.

撫1げ"L'

、`iミ き ん

N=

.'

庵 藝馨

・ 画

照1⑫ 》

ジ,・陵

"㍗ 翁

.鷲i喚"疋,r

、 箔 露国襲 撒 銭

無 ・'・ 、・甑

豊尋1

家3.(,;

りr旨 ・ご 一 蛋覇 醸5`.

搬 ぎ「

、「ご

馳冨 、

陽 誤 撫.・・

馳一

寛 で・1

奮 ・1

⑩(52オ)⑲(51ウ)⑱(50オ)⑰(49ウ)

i

1'『 き

.i.・

墓v・''

趨 塁 選.,醗 璽 懸藻欝 餐 議 灘7Cs・.鷺 ・

1

銘o'

離 一

婦.

`∈ 」

鷺1'

A

l麹 蹴 繋、r

ノ 「

1.鱒̀、 ミミ 、

2 」

z

''

1'凹 「 野 鯉 ・ ●

し、、

5.

1、

勲@

`

`

「 ・

'=9

;S .

'癒 闘 ●

.

∠君 乏

ド,

}寡

.1巾.F

1:

・1糞■

,吊

り.,, 馨難 購難

F

馳、

画9"

「弓

曝 憩 郎一 「

「一..

業 ・聯"

=に'匿 謙 ミ・●1罫

、を ・

ゆ一'

.一.'

曇,..1-9

灘 獅'

羅・吏 難'….

療 轡IN .一,1.

=・

藤 謙 」罫

帯 説' 一稼馨 霧

'蕩

"

電…羅 灘1藝;i難 響

勿(§野.凶

ψ 鰭 灘響

』 鍵

1

蓼饗嚢1 一 籔:一…蒙_

⑳(7オ)⑬(6ウ)⑫(3オ)⑳(2ウ)

Page 23: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

m・螂 枷 「i嶽,

ヒ 讐辱

,'

F楊4

麟繊 鰹.… M一…荊 黙

鋸凌

弱1 ・藏 繕 」・ 辱 ..蝦^'・

卿 へ …'

一 『

蕪 灘 ・.,,

舜""肺

'』 懸

、、

F

噌 ●

cL:ク .冠 ジ,

`馨灘僻 に

、,

κ 一.嗣

懸 ぐ・寸脚

jI

.ミ

.

.

'♂

..≧

門つ

該1

"'歪

辱'

・ 財

灘.雷 ご

嬢講露君i訊

舗w翻

1ヅ 罪ゆ

・鐡 鑛[∠

・A、

_, 藍 …【

一翻i賠(聡 ♪(

'亀

瀬 響,

・ ・'・1;

'`、)蒐

難羅も、

「. 8 唱 馨v∋ぐ三1・ぷ

_籏 麹 難

羅 難難欝頓(1FVオ)⑰(14ウ)⑯(11オ)⑮(10ウ)

i

1

'・

,♂`■●

禽i霧 霧=㌔

.oヂ讃

濤 、雛.此;A'=

."層1、 二'

・ ・ae.… ・i.㌔ 』・膨1

μ 噌'一9,畠'

..ト 冠,

i

%

癬郵靴殉1

!

.…i

ρ

,

`

s

類、縣

『.

i

灘 …癒1疎 、N蝉 一

、墜

壽 勒..あ ・、

.二

「 懸盤腎ミー

督 ●"和 議

1. .傘'.

鍮 舵

〆、夢 警

藤 翫 ・娯 七三}.幽

込 』炉

爺璽 段r "》 糠 ..

.'謙瓢 蕊覗'.

'9へ 《`

魯(18ウ)C)(20オ)⑳(19.ウ)

Page 24: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

.

1

i i∩

,

ら!

l

lI

1・ .1

,1

三 し哲、' h

菱i菱 c 弓 1.

唱員. LA

i' 9

グ ㍗ " r弔■

「 卜'.'

径, ,1,

2「'

」 ・ レ

罵 り

苧 ・脅 ●

N.

寸 ・

}

ボ..イ ノ・ へ・.P..

'

1

.、 lE=. 亀 ■

し. "・.・ 樋 一 眠 ● 7・ ,「

-■

`げ'・

.r覧 圏 画哩,」

,・㍗ 落、

"舶ρ 聾

「 鰺♪ 曝曽・

.「脚'.■

'叙 騨,,』,'F

、 練 ゆ 「'』

ミ「 o●り9

触 紬」

曽5s隔,9

崩b,

' L 吋・

,,、

印 路'L1

町 」

'コレ 遷 、亀

h

知鑑暫 噂 'ド=

㌧ 二 「 一4口・ 爵

師~ 輔 ■ ,覧'・=・

'瀞 』『

?ψ り

9 θ 「Fし

ψ、, s

1 「

\`

亀卜

,載

揃 縦`'

1グ ーミ ー

L.

卜「.

圃'し!,亭.冤 }

PP 弊 繋 ` .

ち 、・'

}"

曽 一

噛 \ 轡 徽 警蒲 『角 、ρ 讐一 ・ 7噛".1

属s圃 バ 、凸

翻,'

'α恥'ho旛

,■

A.制

剛 ' 「 醐 園. "、

;舞 鶴、 ,, ノ ,. ■1 .・■= 応 慰

,

.

・鱗 振蝉.',ノ

騨 遡 ●,亀 ■

.

A討u

`31噂

`.`一臆M ・懸i

,' ノ .・

.ρ.b▼.や

・.「.r

'・ 曝 ・・ 唱 身 噛

・'γ亀、

し '

IQ 。一

⑭(23ウ) ⑳ (23オ) ㊧ (21ウ)

一.

1 'i .こ ミぜ を 二

一8 ,

一1〆

、,幅'

「隔

}噛

;.

難 難 磁`,=

{畿:

づ一

5

κu¢し ' .. `

く'..

,

七旧o犀

、、

曾 噸 讐1 粥 ・、 = 蟹、

.響も

嘘L く・「

屍・,

騙 騨

占 を 陀 → ・ 1.4一 曹・

x

r・

鱒 き 漁渇 いr

層1 :,

P旨-,

暮 暮

♂' 馬 身 .x'漏

灘 似鯉 砺.1 ='

rl

、12野 駒, ■

含● , 亀 蕪毒 .

L, " 「 廻 、 .・訟嵐7

L♂ ・、『●

.

ヤ 唱・4「 轟 ●

,蛋 1黙唱

「ノ ・【u

熊 、馬 ←8 鱒 転

♂ = 、 重 、 曾 r」y 墨` ㌧

「 尋 置'南'..

'"、

も1 4「, い

」 竜 .「. ・,

.

=

、 幽 奪.」

ぐ.軍 ';,

噂●.卜1

. ,

爆膿 腫 りミ

,`.' 9.

.、

『燕 ・'

.屠 り1,

"ら ・「 ・ 冒"

噛層

蹴おし

/ 菖

幽 臼 ,ら

16」.

鯉畷

,,L「 ㌔紬一

畳,、舜o齢一曹 亀

,蓼:糠.・ ・f∫

難蘇輪 一・…

碗 欧脚

♂'「

鑓甑玉

亀一

""1

國■

..、

.亀・ここ

き鴻

、}"

,,

,9'.■

.邑'、 ト ・

■ 1 、 、 ●響噂 ¶

験 辱'・ 馬1

層.o・ 、 ,.一 ='い,・`・ 。・'

⑰(28ウ 〉 ⑯ (26ウ) ㊧ (25オ 〉

Page 25: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

1ドリ轡■■,

「 隻ビ ・.

'難'湖 【aL・6多

盛、灘.遜

璽:叢薦 ぎ1専

"

確 然 〃

¥δ 馨

● 懇 .1

欝 、隣礁 、 r

烹o. 「

縄綴繍轟 ..

.霞壁無

1

画ぷ 、

,.h●

, £,騨

師㌔ へ 嬉∂紫{

= 9「 り

9巳'…1., .

o

o

1

'響r§藁

呪・湘 』 受 ・.

・齢 こさ`課 ぢ糠 嵐

鰭5,●r●

b

林 、,・ 〆 〉

噌・嵐N一 §糞

…'、

蟹灘一

・ 皇』 一囑

.黒 藻 蝿"薄 一 3

馬,

髄藏1.麟

藤'

爵亀鰹

i⑳(32ウ) ⑲(32オ) ⑳(29ウ)

◎QN

l

Page 26: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

曼茶羅L

に全く共通する図様が見出されないのは上巻三十丁表の閻魔

れてい

るとい

うよ

り、

感得伝』

絵に

多く

を依

拠して

描か

れてい

(4i

)

王の

挿絵のみで、

他は挿絵

の}

部が「感見曼茶羅」

に見出せないもの

とい

うべ

きで

あろう。

が若干あるに過ぎない。

に、

「感見曼茶羅」

にあっ

『感得伝』

その他の点では若林氏の指摘

に特に異論はない。

私も、

それを具体

挿絵にない

図様も全七〇場面のうち一

〇場面にすぎない。

しかも、

的に示唆する手掛りを見出し得ていないが、

「感見曼茶羅」

はかっ

部に反転・

配置変更・

省略・

修正などが見られるものの共通する図様

絵解きされていた当地の貴重な仏教民俗信仰の遺品と見る。

「感見曼

の対応関係は極めて緊密なのである。

「感見星祭羅」

が先行する『感

茶羅」

は善之丞物語の絵入り版本『感得伝』

の都での出版に刺激

を受

得伝

の挿絵に多くを依っ

ていることは明らかといわさるを得ない。

けて地元で製作され、

その後絵

解きされて、

この物語

の地元へ

の浸透

従っ

て、

「感見受茶羅」

は、

「略伝」

では省略されている部分の場面の

に一

役買っ

のでは

なかろうか。

.

図様をも多く含んでいるのであるから、

「略伝の内容に添っ

て」

描か

結びに代えて

続挿倒得係感関

考備

略省文本

略端本

転述反詳部文

一一本

鮎述・許文本一

観音寺

発行の小冊子『孝子善之丞物語』の緒言には次のようにある。福島の県北、伊達の郷に伝わるいみじくも貴い信仰物語であ

一 .る。文部省が親孝行の代表として、国定教科書に二宮金次郎を取83上げる以前怯孝子の白眉としてこの物語が全国に伝わったよう「

応之対善の子」孝羅『奈と受給之挿見』感

伽卦伽

砧⑤

嚇読⑦

ゆ左⑱

の部伽鋤

上⑳

部一

⑫ト右⑳一π

b一⑳

だ。

それは事実笑わしい

信仰

絵巻だったからである。

(

15V

『孝感冥祥録』

や『感得伝』

がかなり流布した本だと

推測されると」はいえ、果してかつてどの程度全国的にこの物語が知られていたかは

絵惣

謹勲㌦励

磁困児

檎輪

用い

られてい

たとい

う。

冥略幽丞丞之之善善子子孝孝

咽中③

上⑤

⑱上⑫

上⑮

⑲ド左⑳

上左⑫

上右⑱⑮

上⑱上⑬

下・左下・右上「

下⑪右⑭

下右⑩⑲

観立・寺

足元に並.

之丞を伴い火災の中を雲に乗.

て飛行する地

孝子感得影像」丞丞丞蔵縁が本堂に祀られており、扁額には「延命地蔵菩薩

とあっ

て今も崇拝の対象となっ

ているし(写真

参照)・

前述の

『閣

「刻

①下

1飾玉

}

左下一上

右上

下④

上.⑤

拳拳

幕末には『略伝』(付録参照)

も刊行されている。

観音寺では持続的「『ロ「1一一一に善之丞の物語が語られ続けてきたとは明らかであろう。.「感見曼茶略感量羅」も八月のお盆の折や四月の観音堂の祭礼の折に参詣者に展観する

Page 27: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

.

図W

『孝子善之

丞略伝』

及び同挿絵

ツ…曜一胃

.

・ 

.㌔,一㌔,

',舳へ・

'

-

占.

禦 

獲し

.

.

.

'

冠.

.

.

P■・■」

擾乱ザ雛

蕉.

・嚥灘

=

.

≒、

y

争縫

徴蜜

覧.

..

,

、『

F

一,

f

-

9

,

L.

9

.

軸,

¶・

部頭

84冒一

!

.

.

、.

董…

Ψ

;

,

露濫

.'

.

木'.脚礎鐙hp舜冤鯉}三板,..・・昏・みn…ヲ.・一塊ギ恥ド・罵耀.』̀-鳴,

審.甲:・…」.・̀・.

「.

,、

i

.・

.

t■

-

ーー

.

御応■f.幽7ゼ

.

,

響.

,」

.

-o

l.

,●

,

苧.

論繰

蝶懲

醗誠

湖海

子迷

3う

婆・…

ご艦

.

夢誓靴・

郵先撮縦

畿攣

㌢サ撮

龍争

》案

馨甘逸

'

.

畜秦

浄ゑ

難・ぞ

芸∵・・.

逡の、

ず猿

江4-

義∵

{

'

'

n

,.

.

.

'

.

1

謝儀

離麟

繋ぎ

Page 28: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

(ー

ウ〉

欝欝

,

②(

3

オ)

③(4ウ)

⑤(6ウ)

灘灘

.齎鋤

熱欝

.

④(

5

オ)

㌻ヤ町

,

璽確

執巽穫.

卜銘

②上(本文省

略部分)

西中

不叛親をはかりに1

女性

かたあらはれ孝子1をなくさめ玉ふの図

 

纒蜷

 

.

」7

'

.

誌向

.

.

.

・.

鍵縷

..・ダ,

…漏

.

.

鞭 

麟,懸

,噛

覇厳

匹長腰

麟繋樋

,

1響

Page 29: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

という。

そのような折に、

かつて絵解きが行われていたことは充分に

ー8)

考えられよう。

その際、

『感得伝』

や『略伝』

は絵解き台本的機能を

ー9)

果したかもしれない。

少なくとも、

観音寺が地元でもこ

の物語の伝承・流布の中心であったことは疑いあるまい。また、桑折町には、物語の舞台である八幡社や薬師堂(無能寺境内)や無能を開基とする無能寺も現存するし、善之丞こと直往の墓所は、戦後開発によって二度も移転しながら、直往を祀る直往堂とともに今も大切に守り伝えられている(以上、写真参照)。このように町内には物語ゆかりの史跡が各所に残る。町はまさに孝子善之丞物語の地なのであり、物語を様々な機会に思い起させる装置に満たされているの

,辱レ、'㌦、。.を嵐ご

)

塞・・黒

 

,

望"門嘱し

`

W

重目

腰登

蝿膨一

"い

伽,噌嚇

¥

襲F

く歪

F'炉テ

.

一峯癬潔

.四

`、

-,。

薫}灘無漏.・・

ゑ志

㌦.

蕊、

`

"『

、.話

諸●

翫.

である。

そして、

善之

丞は地元の人々にとって孝子の見本として顕彰

すべき人物であり続けているのである。

姦ミ

なお、

観音

寺には、

かつて無能寺に所蔵されていた「孝

子松野善之丞曼茶羅」の残欠が伝わっている。一九七〇年六月二日に無能寺の

本堂が焼失した際に焼けてしまい焼け残った僅かな一部分である。その残欠を見る限りにおいて、同図は「感見曼茶羅」とは違った形式で、各区画の右側に黒地に金字で絵相を解説する詞書が書かれている。図様は「感見曼茶羅」と似ている部分もあるが、「感見曼薬罐」にない図様も含まれているようである。両者に共通する図様を比較してもそれほど緊密な対応関係は見られない。いずれにしても極彩色の秀れた作品だったと思われる(写真参照)。現段階ではこれ以上詳しいこと

(20)

は分らないが、

同図もおそらくは無能

寺においてかつて絵解きされて

㌦~・、

ノ婁

ゴg

一:

義戦

P(

^

翁宕、砺(石

タ七

所醸獣

【86一

たのではなか

ろうか。

}

孝子善之丞の物語は、

物語の舞台桑折の地で綿々と語り継がれてき

い,・.

簸や

驚鵜

た。

それはいろいろな機会にいろいろな形で語られてきたであろう

が、

その核となるのは、

固定された文字テキストとしての『孝感冥祥

録』

『感得

伝』

や『略伝』

あり、

固定された

絵画

テキス

トとして

Page 30: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

, 智、

戸P'

灘翻蕊 、 酔

、 陛 酔

孝子善之丞墓所 解説板

・鵬 鷺 蹴 鰐 畑 遥 ご躍 肺   '「'沖 』Fツ`「

∫ 加

.叢  二 、 \

_鷲 』'譲潔

擁A酬 醸 懲 轟 轟 薩鑛

、磁 篇 臓 鱈 ミ 欝 曽 『 即'』

ら瞬 趨脳 母`ユ ・ き誌

醗 離 趨 継鶏 一 。 鱗 難 一 ・…"

棺¥

直往堂扁額

一87一

Page 31: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

懸盤難鑛難一

1

縫 ζ

._.… 一 響:瀞 三…一聯 議。.一 慣 罎 ㌔ 漣 獄'熱

八幡社

w

'

熱 讃離礁鰍

一 嚢腫 二

..剛

難,簸

糞」'

、犠,

露.・ 謁 と.

無 二,L「葺

羅 ・.掘1

雛 羅 ・

TE ,一'

1『 ・

A

r

鱗.

.・'藪 駄ヒ雛、'望'

1薩 離蜂蜜匹

、 鞍

`.

一 ・醐

曙.

.禦 海 』1』"

" 難・離 離羅'糞 ,、 顎 騰 、鑛懸..

..ρ

,

含転

辱  難

亀 、

下瓦

,ざ 喫

㌻ ≦》 糖 繭

』 ・・甲

r,

恥 『『 』 窺.

韓 繋己 薫

繋 ・'

ヤ 夢

讐 ..職

階 譲,轟.、 ノ/ 凡二

;.x. ・7<'、 。霧 ・ Aビ

℃-靴FP

擁,{..隔 繊 月

級 腹.

距脚

ち,噛

4も

塁でみ.▼.L雛 。,'蝋 嚢 。 ∵:・

無 能 寺 本 堂

一88一

Page 32: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

醗竃

盤 、

轟f 嘉

1払'

一}セ

犠o

舞 、鐸 三・七

{・堅 『

' …

レe。

o

多 奪

σ 、、

τ垂

:轟

譜 夢

』、

・騰乱 軍急一 /

5

星 ρノ'

`

1,S:`「 F

Lミr

賑, ll.,,弩 髭 幽, 縫 、

… 霜 .

5 熱 ,鼠

琶i義;距、㌧

延命地蔵菩薩孝子感得影像

一89一

Page 33: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

'『欝 欝

睾婁

饗'肇

幽 篤

L

メ 。㌧}

織良

 蒼美尺

・鵠

莞塚

線 {≡

鑑藁 ∫鵡

.

誉無.一

孝子善之丞幽冥感見之曼茶羅 箱墨書銘

一90一

Page 34: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

臨  醗

誰 、・~'

o

臨麟 ぎ .,

簸}..一 議難 一聯

。.・雑 嚢難 羅

沌 叩.

叉臨

顯陶

1…隅 蟹_例 螺 嘗'擢`癒 謀議

.,

離 離!〆 簡 一ガ ρ

彊 〆雪転 り

,f

Ψ..h曙

睡1、 い・悔 ら

伽 ㌦ 含

噂P. r酌P聯.門

…1

噂鷺,

匁 帰"「

悔 三

A

麓;「 を 齢 風 騒

.. .一 藝 灘 鰻 慧整 磁 難業曽

無能寺境内薬師堂

一 「

総構  講勲 趨雛・心… 灘 「i離離 難 鱗

.脚

i触 転 酌'

㍊ 灘肇

.,

無能寺旧蔵 「孝子松野善之丞曼茶羅」残欠

一91一

Page 35: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

の「感

見曼茶羅」

や「孝子松野善之丞曼薬罐」

だったのではなかろう

(5)

付録の『孝子善之丞略伝

も参照されたい。

か。

そして、

直接的にしろ間接的にしろ『孝感冥祥

録』

や『感得

伝』や『略伝』に導かれての「感見曼薬罐」や「孝子松野善之丞曼薬罐」の絵解きが、地元における物語の伝承に重要な役割を果したであろうことは想像に難くなかろう。善之丞の物語を描く絵画作品は、物語とは直接ゆかりのない土地に

(

21)

も伝えられている。

それらの絵画作品も絵解きされていたと思われる

(6)

詳しくは、

前掲後小路論文・

北城伸子解題

のほか、

長谷川匡俊『近世浄土宗の信仰と教化』(渓水祉、一九八八・二)第四章第一節「無能と『近代奥羽念仏験記』」を参照されたい。(7)末尾に次のような直往の誓詞が載っている。三所参詣の間、仏神の感応種々の怪異、殊に観音堂通夜の節、感見の地獄の呵責、浄土の荘厳等、少も偽空言を加へ申侯は虻、一切諸仏菩薩地蔵大士、日本国中神祇冥道の御罰を蒙り、八万地獄へ堕可レ申候。

が、

それらの作品につ

いてはすべ

後日を期したい。

傍誓言如レ件

時宥子

保八卯年九月十四日

注(一)

拙稿「『孝子善之

丞感得伝』

とその絵画-表

紙によせて

一」(『絵

解き研究』16、二〇〇二・三)(2)翻刻は、『桑折町史』4資料編1(一九九八∴二)及び、江戸怪異綺想文芸大系5堤邦彦・杉本好伸編『近世民間異聞怪談集成』(国書刊行会、二〇〇三・三)に収載されている。前者は本文のみだが、後者には全挿絵も掲載されている。なお、以下『感得伝』の引用は後者による。(3)詳しくは、横山邦治『読本の研究一江戸と上方と一』(風間書房、一九七四・四)第一章節一節その二「奇談ものの展開相について」・後小路薫「近世勧化本の極楽潭-善之丞の地獄極楽巡りの背景1(『国文学解釈と鑑賞』55-8「特集睦地獄・極楽の文芸」、一九九〇・八Y前掲『近世民間異聞怪談集成』解題(北城伸子執筆)を参照されたい。(4)従って、物語りの末尾に「かくのごとく、常に厭繊欣浄の思ひ、深切なりしかば、つひに元文二巳のとし、世寿三十六の春、半田村の庵室にて、数日断食し、勇猛に別時念仏を勤修し、三月十五日正念にして、往生の素懐を遂てけるとなむ」と、往生の記述が追加されている。また『感得伝』下巻付載「皇都書林鹿沢堂蔵版標目録」には、「孝感冥祥録獅ヶ谷宝州上人述二冊孝子善之丞夢中に極楽に勝相打地獄苦相を感せしことをくはしくしるせる書なり」とあり、続いて「同感得伝二冊同書をひらかな絵入にしたる物色」とある。

奥州伊達

郡南半田村行年二十二歳直

往敬白(8)挿絵はすべて、一頁(半丁)分か見開き

二頁分(二半丁)

分である。(9)以上、『桑折町誌』(一九六九・一〇)・『桑折町史』(一九八九・三)

3各論編・『日本名刹大事典』(雄山閣出版、一九九二・八)の各観音寺の項を参照した。(10)前者は「孝子善之丞幽冥感見曼茶羅」とし、後者は「孝子善之丞曼茶羅」とする。(11)古田光覚『孝子善之丞物語』(観音寺発行の小冊子、二〇〇〇・三)付載「孝子善之丞幽冥感覚之曼茶羅二幅及び三尊来迎図」。(12)参考までに阿弥陀三尊来迎図の表装裏墨書銘も若林氏の報告により次に掲げでおく。文化元甲子年徳蓮社良喜上人弁随大和尚之ヲ画ク行年二十一歳也明治十四年巳年旧七13十五日棲装之調達社良薬上人祐神弁大和尚(13)他にも細い点だが、「半田村」とあるのは「南半田村」とあるべきところ。(14)後小路氏も前掲論文の注の中で指摘されていることだが、『感得伝』の称阿の践文中に「しかるに今此『感得伝』は、辞がきの所々に其ありさ

一92一

Page 36: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

を、

ほこ

求い

を、

しも捨おかば毒魚てふ虫のすみかともなりなんもいと口おし。

またおろ

(

マ}

かなるわらわべ

女などの、

つの文字ふたつもじのあかちもしらざらんも

(19)

くの参拝者で賑わう」

と結ばれている。観音寺には明治期の再版本ながら『感

得伝』

も伝わる(注(15)

参照)。おそらくは天明二年木も伝わっていたことであろう。

の」、

此有様を見て秋上をいと乞、

浮上を願ふのたつきともならめやは」

(

20)

詳しくは未調査。

と見え、『感得伝』

に先行する絵入り本の存在が示唆される。

その絵入り

(

12)

注(1)

稿・

記》

たい。

本が確実に存在したとすれば、

その挿絵が『感得

伝』

の挿絵と「感見曼

茶羅L

の共通の典拠である可能性も否定できない。

だが、

その存在が確

《付記》

認できない

現段階では『感得伝』

の挿絵と「感見曼茶羅」

の共通する図

筆者は昨年度(二

〇〇二

年度)

特別研究の機会を与えられ、

人文研より

様はかなり緊密に対応しているのだから、

「感見受茶羅し

は『感得伝』

9

研究費

を得て、

「日本の冥界遍歴物語と地獄・

極楽図」

のテーマで一

年間調

絵に多くを依拠して描かれていると考えるのが妥当なように思う。

査・

資料収集活

動を行った。

小稿はその成果の一

部である。

(15)

前述のように、『孝慈

冥祥録』

は一

万余部も摺出されて都鄙の人々

にも

『孝子善

之丞感得伝』

を絵画化したその他の三作品(千葉県夷隅郡夷隅町

てはやされたともいわれるし、

『感得伝』

は今でも古書市場によく出る。

円蔵律寄蔵・

夷隅町郷土資料館寄託「地獄極楽図」・

ライデン国立民族学博

万余部云々というのは、

後小路氏の指摘(前掲論文の注)

により、

物館蔵「地獄図屏風」・

長野県上田市別所温泉常楽寺蔵「孝子善之丞曼茶

文四年(一

七三九)

序・

同流年刊『女人愛執怪異録』

の伝阿の序文中に

羅」)、

『西院河原口号

伝』

を絵画化した.一作品(三重県四日市市金剛寺蔵

「孝感興祥録と名て彼借方へ遣しければ、

京師の書林沢油

凪乞請て版行し

「画院河標目号伝」

絵・

三重県久居市引接寺蔵「画院河原口号伝」

絵)、

けるに、

都鄙の人思ひの外にもてはやし、

今に至ては壱万余部摺出せる

田地蔵に関わる絵巻二作品(根津美術館蔵「矢田地蔵縁起絵巻

」・

ブリアギ

93

や」

見え

るこ

る。

に、

山・

北城

文・

ヤラリー蔵「矢田寺縁起絵巻」)

等、

昨年度人文研の研究費で調査・

資料収

解説に右の文を引く寛政四年(一

七九二)

朔『撫霊魂得脱物語』

は『女

集を行っ

た諸作品についての調査・

研究の成果は、

諸般

の事情により、

人愛

執怪異録』

の改題本である。

また、

『桑折町史』

3各論編第8

章「ロ

ぺて別稿

に護り順次発表していく予定

である。

頭伝承」

には、

九七九年刊『半田むかし・

むかし』

第5集より「孝子

最後に、

調査・

写真撮影の便宜を与えて下さっ

た観音寺の御住職吉田良

松野善之丞の生涯」

が要約掲載されており、

その末尾に、

「『稀善之丞感

典師及び

》げ。・骨蜀

9

の作成にご助力を賜った平沢キャロライン氏に深謝申し

伝』・(hF四.杢

)

年九

月の

のが

広く

てい

る」

る。

との注記がある。

観音寺には明治二九年(一

八九六)

四月刊の木版縮刷

のものが

伝わる(回板のものは兵庫県立歴史博物館に

も所蔵されてい

る)。

この明治期の再版本については『仏書解説大辞

典』

に記載がない。

(

16)

前注後

半参

照。

(17)

観音寺の御住職のお話による。

また、

地元では、

吉田光覚監修・

萩原

盛良解読『直往孝感冥詳録-

半田村・

松野善之丞・i』

というガリ版刷り

の『孝感冥祥

録』

の注釈書が一

九八二年六月に刊行されている。

(18)

注(15)に引いた「孝子善之丞の生涯」

の要約の最後は「善之丞の生涯

を描いた曼茶羅二幅は観音寺の寺宝となっ

ていて、

祭礼の折りなどに多

Page 37: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

〈翻刻〉『

孝子善之丞

伝』

回金ヶ

山家長君王

門口口口□口口北川庵□□□

□夫瀬

ノ上

寛声寧□

〈下段〉

福島県伊

達郡桑折町万正寺の観音寺蔵板の冊子『孝子善之

丞略

伊達湯ノ邑

村上平右エ

伝』(安政二年〈一

八五五〉

刊)

を同寺蔵

の刷物により翻刻する。

谷地村

阿部忠八

現状では、

表紙の次に第八丁があり、

表紙に貼り合せられてい

桑折

菊田市良右エ

るため、

八丁表は判読不能である。

仙台屋半七

刷りの状態が悪く判読の難しい部分は□とした。

松本屋當右エ

異体字

合字・

正字体等

はすべ

て通行の字体

に改めた。

半田村

佐藤伝兵エ

行変えは

/で示し、

丁数については半丁ご

とに」

で示し、

(

)

万七

内に丁数と表裏を「3オ」

「4

ウ」

のごとく示した。一原文はほぼ総ルビであるが、一部必要と思われる

ものを除きこれを省略した。

藤兵エ同・吉田新十良同熊飯代・ヤロ内こ

94一

同苗半出村

佐藤清

孝子善之

丞略伝

東奥桑折清勝寺村西館山観音寺蔵版

(表紙オ)

時安政二乙

卯三月

仙台大町一

丁目

〈上段〉□刻

賄施

彫工

山田屋庄兵衛(表紙〈8>ウ)

出羽漆山

半沢久治良

谷地

□藤左エ門回米沢二妙庵岩城平岡保甚右エ

門仙台大町相沢屋太右エ門

孝子善之丞略伝奥州伊達都南半田

村に松野善之

丞といふわらはありいろはだに/知

らす[どもりにて万事不調なれ共天性孝心深くかりにも偽を/いはす父

てらまいり

を善四郎といふ然るに父彊織

邪見にして

翼壁

黎器/妻

か寺詣

Page 38: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

といましめ三宝をひほうせし現罰にや正徳四年の春より

/癩

病を煩ひ

く覚し也夫より下界/

に下る事鵬躯影野緬真暗にして幾千万か数しらぬ

人の交りも叶はす打ふしぬ元より貧しき父か病にかxり

/其

とし年貢不足しけれは母と心を合せ昼夜働き桑折の陣屋へ荷ひ縮む/酵釦酎上

罪人共くだる者は/かり也又二百里斗り北に岩石の高山あり中程に一

かたひら

人の老婆目は鏡が/如く二

目とは見かたかりき罪人の帷をはぎ大木に

下其孝心を感ず撮医薬蒜鮪

聾諦

響惚龍

康騨

如しるしなければ仏/神

に祈る外なしと鎮守八幡宮へ里離きまいり思ひ立しかは翌年の正月十日よ

り」(ーオ)〈絵〉」(ーウ)

なり神も納受まし

くけん七日に当る寅時

んしろうま

幡宮白馬に棄し示し

/給

ふやう悪業

漸ずると濾の父か病なれば全快せん事かたかるべし是より/桑折薬師仏万正寺村観世音に毎夜詣てなは感応あるべきぞ汝は/前生周防の国山寺の犬なり法衣をやぶり参詣を

うむに

吼へ

たるむくひにて/不舌をは生至し也と示し玉ふ夫より百夜三所丑

ようくわいじゃま

講賄醜態臨桝胱

駕確

騎難羅鞭

護鉾

の雪中蘇誘

誌厨

に落い

り上/らんとすれど叶はす息あたえ

くに成し

か我郵騨群てずして死なば父か/病

ひほんふく叶はすと我いのちをは

もととり

思はざる孝感にや忽ち髪を取て引」(2オ)

上らる悦び顧れば齢六十

あたたか

余りの高僧

白馬をひき来りのせ玉ふ今まで/冷

たる惣身春の温なるか如く覚し也又薬師堂よりのせ玉ふに十二の菩薩/幡天蓋をさしかざし送り玉ふ観音に至れば馬より孝子をおろし我/こそは氏神八幡なりと

かけ置たり夫□/

下男久五郎か堕し所妹か□なとせし地獄々々

をへ

て閻魔王宮に至り/みれは御丈大山の如く髭赤くたれ罪人をにらむ恐し

いかに

さ菩薩

閻王/に何か仰せければ官人物をもち来孝子是を受取

見るに色

たま

紫に軟か」(3ウ)

成玉也菩薩

仰に一

切の地獄を通る印の璽也余り恐

あて

めぐ

Σ

しき時は目にあて耳に/当

て種々の苦報の地獄を廻る中に祖母や伯母

なとが獄苦を悲しみ又」,

地/獄あり

.

難聴

.の中にひとりの罪人焼焦

れて立るあり菩薩仰に是は/汝か父也生なから悪道におち苦患を受る故に悪病を煩ふぞ家に帰ら/は此事を知らせ慨侮念仏せさすへし程なく快復する事をえんと孝子見/るに忍ひす火に飛入り父か苦にかはらんとせしに獄卒忽ち火の車を引さりぬ/夫より段々重苦無間焔焔鍾幅蜻糞の獄相を見本了りて元の閻王宮にいたり玉を返/し奉る菩薩是より西方浄土を見すべしとて虚空に上る事下界の道一倍/程に覚し頃光輝く金色の大山あり白衣の菩薩達念仏を疑ひし」(4オ)〈絵〉」(4ウ.・5オ)往生人共を慰めさとしかへし玉ふ所也夫より極楽の東門に入る九

いとまあら

かれしぼむ

品浄土の/結構具に遮るに逞

す僻慰淋又菩薩逢

いけの蓮華の枯萎を見

一95一

光を放ちきえ玉へ

ぬおんあとを伏拝み堂にのぼりしつ

/か

に念仏して

て泣悲しむ/□□□□菩薩仰に前に立たるは観音

勢至也あとの菩薩か

届けるに大いなる光もの落てニッにわかれは光明四方に輝き堂/内

たは先に往生

せし

/念

仏の同行人也世に残りし同行の念仏怠れはかく

大になり白雲悉く充満し弥陀三

尊観

世音三十三身…薬師十二

/神

無量の仏天現じ玉ふ殊に弊昂を持玉ひて我は天照大神也汝十三の/歳参詣せし志わすれず汝か寿命は六十歳也今一度参るべしと宣へり又八/幡宮も前のおんすかたにておはしましけり時に地蔵菩薩おん丈七尺斗り

の如くなる故に悲目□□/ふ也此時二

菩薩

の御目より霧の如く成もの

あざ

やか

池に入り花をつxむやう口口

/さ

れは其蓮華忽ち色鮮

に活かへ

りぬ

聯繋

鰍諜灘

講説総

懸謝U蘇嫡蘇朗然

御」(2ウ)

〈絵〉」(3オ)

手に宝珠錫杖をもち告たまはく汝に父か病田を見すべしとて錫杖の柄/をさし出し玉ふ悦び取付候へはやがて踏

たうしんあさから

たまへ

る蓮華のました花/

片にのせ玉ふに身の軽き事灯

心麻殻の如

にて御坐す也如来の御胸のあたり御腰の上まては/見奉れと余は白雲か鼠りて見え給はずわけて尊とく覚しは光明十方より」(5ウ)雨の如く飛来り如来の御息の光明の申に納りぬ菩薩仰に是は光明なら'ノす

Page 39: AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise · Abstract AJapaneseTaleofPilgrimagetoHellandParadise: TheKannonjiTemple's, È ÂS V E Æ Î Î( V í [ I V26é° ¿ t X8%noM ¿%401 t

帰命

といふもの也汝此事を娑婆

に帰りなは人にも聞すべ

しと近く/め

(わたり・

こういち

政治経済学部

教授)

して見せ玉ふにふしきや其光明の中に声ありて南無阿弥陀仏□/け

くと聞えけり舗躯

纒貯

等妻又如来の御息の光明にも声ありて/助

けすは

くと聞えて一

に摂取し玉ふ御息の光也尊としと云も

/お

かに侍り極楽界中を拝し東門

を出終

れは菩薩他

の浄土/を見せ玉ふ其

まん

数二百八十億也弥陀の浄土のすくれたるを示し玉ふを/或は辺地解慢

国なと拝し矢を射る如く下界すと覚しか夢と/もなく満勝寺村の観音

堂にありて日

あしを

見れば七

ツ下り也其間」(6オ)

絵>L(6

ウ)

日一

夜の事なれと心には一

年半もへ

しと覚し也母途中迄迎ひに出/

にあひ始終を物語るにどもり直り父に感見の相を告げれと偽り也と/

うつκり

悪口放言しけれは煎薬忽ち梁の上に舞あかる善四郎始

て発露餓悔/

てう

酒肉時変を停じ無能上人より日課三万返を授り一

向に念仏/

せしかば

やが

顧て悪病

快復せりとそ扱上人遷化の後善

之丞が夢中に告/

玉ふやふ汝

が孝心せつ成により冥途感見なせしは此無能也と示し玉ふ/其後桑

じさおう

えん

大安寺にて剃髪

し直往と法号す厭械のあまり朝夕/仏

に縮寿を祈念し

ゆみやう

ことし三十六歳元文二巳の三月十五日半田村田町/の庵にて勇猛別時

96一

念仏して正念往生の素懐を遂げるとなん」(7オ)

孝感冥祥録二

巻彊繍輔

灼膿『也孝子感得伝二巻群発苗

韻文7こは/遼く公けに

備ひて世人見聞

する所也しかはあれと僻境坐/来

乏しく家蔵

するもの

/

西

㍊融軸

麩諺

睡確

聞醒

離業

韓緯

難纏

縫念西君所.築島/山主尊阿上人尚古の志

篤く棄財の信者をかたらひ前件両籍/の要を撮み略画

を加ひ小冊とな

さは幼童婦女の手にふれ安く

/善

行孝養の捷径にもならはやと桜木に

すかるx

を予も随/

喜の余り巻末に拙き一

言を散□すること爾ワ囲

瀦圓」(7ウ)