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研削盤 GRINDING MACHINE 研削盤 GRINDING MACHINE研削盤 GRINDING MACHINE研削盤

研削盤って工作機械のなかでも精密度な仕上げを担当するほどの機械ですが携わってきた技術者が怠

っていたのか、それとも難しい技術なのか・・・・?公式、決まりが無い分野の技術です。

私も 30 年余り携わって少しは経験したものを記しておかないと忘れそうで今回少しずつでも整理をし

て公開しようと思いました。

Grinding Machine Technical report

Mr .Ken Shimizu

Nagoya Japan

TEL:052-623-0097

e-mail:ken-shimizutec@nagoya-eco.com

c 2010 Ken-Shimizu all rights reserved

目次

● 研削盤とは

● 主な研削盤メーカー

● 砥石は

● 研削の準備と条件

● 研削の条件

● ドレスの条件

● 研削メ

■ チャッキング

■ 砥石スピンドル

■ NC 装置

■ ドレス/研削サイクル・プログラム

■ 保守・メンテ

□ 縦型研削盤について

Grinding-Machine Technical report by Ken-Shimizu

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【研削盤とは】切削ツールとして回転した砥石でワークを切削するミクロン・

オーダーの高精度加工機械です。

研削盤は一般的なもので平研、円筒研、内研があり、対象ワークピースの加工方法や目的によっ

て使い分けがされます。

加工対象の形状を見て平面角ものでは平面研削盤、棒状筒モノ外面は円筒研削盤、また、その内

面ならば内面研削盤となります。

旋盤、マシニングセンターなどもワークサイズによる種類はありますが研削盤はその比ではなく、

特に内面研削盤はワークの内を加工しますのでトイシの形状、サイズ、砥石軸(スピンドル)は

いろんなものに対応しようとするならば大変なものです。

近年では縦型研削盤も出て内径のみならず外径も研削しますので同心が要求されるものには良い

と考えます。

研削盤メーカーにも得意・不得意(実績値)があり実績重要視されるのが研削盤です。

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【主な研削盤メーカー】

・トーヨーエイテック株式会社 http://www.toyo-at.co.jp/index.htm

精度も良いが機械も高い! 日本での内面研削盤としてリーダー役、高精度ならTOYOと言えるほど評価は高いが機械も高く TOYO

独自の制御装置があるが反面NC(FANUC)の搭載開発には遅れた感がある。

・太陽工機株式会社 http://www.taiyokoki.com/

縦型研削盤と言えば太陽工機と言うほど実績、知名度が高い! 研削盤メーカーとしては一番後輩だが縦型研削盤を重視し開発を重ねてきた。工作機械大手の森精機の傘下

に入ってから技術力・販売力を上げ勢いある。

・株式会社岡本機械製作所 http://www.okamoto.co.jp/index.html

岡本の平面研削盤なら間違いはない! どこへ行っても岡本の平面研削盤が見られる。ここは平面研削盤以外にも円筒、内研もあるが主体は平面研

削盤。平面研削盤のバリエーションは小型から門型(大型)までそろっている。

・株式会社シギヤ精機製作所 http://japanese.shigiya.co.jp/

円筒研のライナップ充実、開発は十分ある! 加工屋さんではよく見たメーカー価格的、種類も多くまた、専用機の対応も可能。

・セイコーインスツル株式会社 http://www.sii.co.jp/mt/

小物の研削盤で独占!

・大成機械株式会社 http://www.taisei-machine.co.jp/

削岩機、大型ベアリングなど深穴、大径に実績あり! CNC内面研削盤での実績はあるが小物では弱い

・Voumard http://www.voumard.ch/en/index.php

横型内面研削盤では技術力・実力十分、日本の大手工場での実績・評価は最高峰!

・Studer http://www.studer.com/indexFlash6_studee.htm

精密円筒研削盤の研究開発と製造で 90 年を超える経験と実績があり世界規模の

メーカー!

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【砥石は】3つの要素(砥粒、結合剤、気孔)と 5 つの要因(砥粒の種類、組

織、粒度、種別、結合度)がありますがこれも対象ワークや目的によって使い分けられま

す。

選択するには各メーカーや問屋に相談したり砥石選択表などを見ますが「何を・・・」と言う

時は砥粒の種類、粒度の細かさ、結合度を確認します。

例えば、WA60J と言い WA は種類、粒度は 60 番、硬さが J などと言います。結合度のとこ

ろを硬さと言いましたが厳密には結合剤と気孔のバランス、詰り具合を言いますが一般的に聞い

たところでは硬いワークにはやわらかめ、やわらかいワークには固めといわれます。

最近は CBN(ボラゾン砥石)やセラミック砥石も普及しておることや切れ味をあげる為に気孔

の大きくしたものなど新たなものが出ていますので砥石メーカーに相談をかけてみるのが良いと

考えます。

砥石

砥粒

結合剤

気孔

砥粒の種類

組織

粒度

種別

結合度

(切刃)

(切刃の支持)

(切りくずの逃げ)

(切刃の種類)

(砥粒率)

(結合剤の特性)

(発刃速度の調整)

(切刃の大きさ)

3つの要素 5つの要因

<日本国内での主な砥石メーカー>

株式会社ノリタケカンパニーリミテド http://www.noritake.co.jp/index.html

クレトイシ株式会社 http://www.kgw.co.jp/index.html

株式会社テイケン http://www.teiken.co.jp/ (小規模ながらも対応がいいので応援しま

す。)

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【研削の準備と条件】

・砥石の取扱いについて

① ひび、割れ、かけた砥石は使わないこと。(木ハンマーで軽くたたき確認)

② トイシフランジ、または軸への固定には、地下でなくラベル紙など入れて締めること。

③ バランスを取ること。

④ しばらく(数分)は低速、空回しをして様子を見ること。

⑤ 砥石の回転正面には立たないこと。

⑥ 砥石の使用範囲の周速(回転数)を超えて回転しないこと。

・砥石の周速度について

砥石の周速値は研削できる範囲はありますが機械の種類、加工方法、砥石形状、結合座によって

違います。一般的には 1,800m/min が MAX となっていますが早いものでは 2,400m/min、

3,000m/min のものもありますが絶対にその砥石の仕様 MAX 周速値を越えて使わないでくだ

さい。

・ワークの周速度について

機械の種類(円筒研/内研/平研)やワーク、砥石、チャッキング方法、重心バランスなどによ

って違います。一般的には砥石の周速の 1/100~1/200 ぐらいですが内研の場合は 50%増し

で調整します。(平研の場合はテーブル送り速度が周速に相当します。)

(因みに私の場合は内研では 30m/min から探して見ていました。)

ワーク周速X1000

兀X研削加工径ワークの回転数(rev/min) =

(ワーク回転数は)

・砥石径について

砥石径は大きい方が能力、効率的には良いのですが内研の場合は穴の中だけに小さくなります。

ただ、出来れば穴径の80%程度、あまり穴径に近づけすぎるとクーラント液が入る余裕がなく

なり、小さすぎるとドレスインターバルが早くなったりします。

V= 兀・D・N 1000

V:周速度 (m/min)D:砥石の直径 (mm)N:砥石の回転数(rev/min)

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【研削の条件】

・切込みについて

基本的な切削サイクルはトラバースカットとプランジカットとがあります。トラバースカット(一

往復繰り返しサイクル)の場合は切込み量、プランジカットの場合は切込み送り速度となります。

ただ、研削盤の研削量はもともと微量な為、切込み量は 0.001mm~0.015mm(直径値では

0.001mm~0.03mm)程度で被削材やドレスでの砥石の荒さ、荒研削、仕上げで調整します。

私の場合、内研の荒で 0.005mm程度、仕上げで 0.002mm程度として調整していき、プラン

ジカットの場合、同じく内研荒で 0.1mm/minから調整していきました。機械にもよるが高

周速の砥石で切削効率をあげれば切り込み条件を上げることができます。

研削盤なので砥石の刃こぼれ、目詰まりによって切れなくなります。特に内研の場合、砥石は小

さいので仕上げるまで数回ドレス作業が必要です。ただし、ダイヤモンド砥石やボラゾン砥石の

場合などはスキップドレスまたはノンドレスとなります。

ワンドレスあたりの研削量として

砥石直径X砥石幅X2

研削加工径X(研削長+砥石幅)ワンドレスあたりの(荒)研削量 =

(トラバースカットの場合)

砥石直径X砥石幅X2

研削加工径X砥石幅ワンドレスあたりの(荒)研削量 =

(プランジカットの場合)

上記の式を基準に調整してください。

・トラバース送りについて

トラバース送りの設定単位は毎分あたりの移動速度(mm/min)ですが円筒研、内研ではワーク

の一回転あたりの砥石の移動量、平研では一行程あたりの砥石ズラシ量から考えます。よって、

関係するのは砥石幅と円筒研、内研(ターニング系)はワークの回転です。

3トラバース送り速度(mm/min) = X 砥石幅

上記を荒研削の基準としますが仕上げ、小物(小径)加工では50%ぐらいが適当と考えます。

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■ この表は内面研削盤でのサイクルタイム見積です。研削条件の中身はどれほどのも

のかの参考としてみてください。

(研削サイクルタイム演算ソフトでのサンプルです。)

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・スパークアウトについて

工作機械の全てに共通して言えるとは思いますが加工軸がデジタル数値上、その位置に行っても

予定通りに削れるものではありません。特に内面研削盤では穴の中を研削するので砥石軸は棒状

となり片側で支えられていますからたわんだ状態になります。因みに荒研削時ではたわみ量が砥

石先端では 0.05mm(直径)にもなる場合もあります。(中間ドレス後の再研削のあたりを見て

想定できます。)よって、切込み無しでの研削ができこの切り込み停止をスパークアウトと称して

います。仕上げ段階では仕上げドレス後の仕上げ研削量は 0.01mm(直径)程度、トラバース

カットでは2~5往復、プランジカットでは 3 秒~7秒程度

たわみ

・タリータイムについて

トラバースカットの場合ワークの加工エッジに対し砥石はエッジから砥石幅の 1/3 程度オーバ

ーさせてリターンさせます。しかし、砥石をオーバーハングさせるだけの余裕が無い場合やドン

ツキの場合、テーブルターンでテーブル送りをいったん停止してターンします。この時間帯のこ

とをタリータイムといいます。

ツバ、カベ

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【ドレスの条件】

・ドレス(砥石成形)送りについて

砥石は研削していく中で砥粒の自生発刃と自然脱落を繰り返すと言いますが実際には目づまり、

目つぶれで切れなくなっていきます。よって、ある間隔をもってドレッシングをする必要があま

す。ドレス送り速度は砥石の種類や粒度、回転数によりますが基本はリード送り、砥粒のサイズ

で(仕上げ送り)算出します。

2.54

砥粒#ドレス送り速度(mm/min) = X 砥石回転数

2.54=1in:砥粒の番定基準マスメ

荒研削ではドレスリードを大きくすると切れ味があがりますので荒研削でのドレス送りは倍程度

まで早くします。

(例 砥粒が#60、10,000 回転の砥石ならば 0.042X1000=420mm/min が仕上げドレス

送り速度 840mm/mm が荒ドレス送り速度)

・ドレス量について

ドレス切込み量は 0.002~0.020mm(直径値)で通常砥石であれば 0.010mm程度してくだ

さい。 仕上げドレスでは切込み無しでのドレスをかけると仕上げ面は UP します。因みにボラ

ゾン砥石などは硬い為、ドレス切込みは 0.002mm(直径値)までとしてください。

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【研削メ】

・研削ヤケについて

研削材の加工面が研削される時、冷却能力を瞬間的にオーバーし高温になって酸化し変色したも

のです。要因としては

① 冷却水(クーラント)が十分でない。

② 研削速度が大きすぎるとき。

③ 砥粒が細かすぎて切粉がつまりやすくなっている。

④ 被材に対し砥石が硬すぎている。

・研削ワレについて

研削ワレは研削材の表面の残留応力(前加工、熱処理のひずみ)が出たものです。ただし、なか

なか肉眼では見えず確認には特殊な薬品を使って見ますが細かな樹枝状のものです。ワレ深さは

0.05~0.25mm、対応は切込み量、切込み速度を上げすぎないことです。

・ビビリについて

ビビリの原因は振動、ガタ、剛性不足などです。どこまでを許容範囲とするかは難しいところで

すがますは判断基準となるデーター、真円度計での計測、振動計測などをします。回転振動が低

速ならワーク(主軸)回転、高速なら砥石軸が根源と考えられる。

加工する場所によって変わるならならば機械のレベル、もしくはスライドの磨耗などが考えられ

ます。また、ワークによって違うならば研削条件、スペック・オーバーが考えられます。

・研削キズについて

研削とはチョット異なったキリ傷のことですが研削仕上げがよければ目立ちます。この原因はク

ーラント液の中にまじった切カスとか砥粒の粉が入り込んだものです。よって、クーラントタン

クとフィルター仕様によるものです。

・送りマークについて

研削盤でのトバースカットは往復移動、加工面と砥石の接触面が平行の線であることが必要です。

よって、送りマークは平行でない時に発生するのです。

原因は

① 過度の加工負荷で砥石軸のたわみが大きいとき

② ドレッシングの1ストロークの間でダイヤの磨耗が大きいとき

③ スライドの直進性、変位によるとき

それの対応は研削条件を軽くしたりドレッサーのダイヤモンドを大きく新しいものと交換したり

してください。③の問題は計測データを見ての対応が必要です。この辺は機械メーカー(技術力)

の優劣に差が出るところです。

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・端面研削

ワークには段、鍔の加工も要求されます。それは研削加工面に対し同芯、直角が得られるためで

す。ワーク端面に対し面になってしまうので大きな抵抗負荷となります。よって、砥石の外周側

のエッジを残し内側は逃がした形状にします。端面研削はあや目(クロス)となります。

研削盤の加工対象では内面、外面研削面にはツバ、壁が多くありますので円筒研削盤では砥石軸

を 30 度程度旋回させたアングラタイプがあり、そのときの砥石外周は山形(そろばん玉状)に

なります。その場合、砥石の側面ではないので研削メはあや目(クロス)でなくなります。

・テーパー研削

テーパー加工を行う時、むかしからのやり方はワーク(主軸)台を旋回して行いますが簡単に出

来るものではありません。「あたり」といい棒ゲージを使い青竹(インク)の濃い薄いで 80%以

上の判定を目視で行います。数ミクロンの調整ですので主軸旋回調整は一方向からが鉄則で旋回

中心からゲージなどの測定ポイントまでの距離を考慮するなど経験を伴う技術です。

研削は加工精度領域が数ミクロンの技術なので加工条件、砥石の出入り、砥石軸のたわみなど、

ちょっとしたことで平行度(円筒度)はズレてしまいます。ワークが少し長くなれが重力でたれ

るなどするわけですから一度、段取りを変えた場合は誤差を確認しながら調整となります。

今は NC の時代ですので同時 2 軸制御でテーパー、平行度を出せないことはありませんが研削面

の評価ではメカ的調整方が良いです。

工作機械の主軸のテーパーの研削メの評価は屋内では模様(ビビリ、螺旋マーク)は見えなくと

も屋外の自然光の中では確認しやすく厳しいです。

・断続研削

研削場の加工精度領域は数ミクロン、真円度などでは1ミクロン前後で評価するものなので「断」

があれば砥石軸はたわむ、食い込みなどで大きく影響します。

対策は砥石軸のレイアウトでは剛性を出来るだけ図り、ワーク側は断(穴)などはうめものを施

しするなどをしてください。

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【チャッキング】

研削盤の精度は数ミクロン、よって、うまくチャッキングが出来るかでできるカギです。

・平面研削盤では

マグネットチャックですがワークが薄い場合に出てくる問題で歪み、変形が取れないことなどが

あります。そのような場合はマグネットで引っ付ける前に変形、歪みの部分にスキミを入れるな

どして上面を研削します。次に削った面を下(基準)にして残った面を研削する。一回で変形、

歪みが取れ切れない時には、再度繰り返す。

・円筒研削盤では

円筒研削盤での不得意は細長い棒状です。振れ止めを使いますが研削する部分で振れ止めをする

場合は先ずは触れ止めのツメを逃がしておき、プランジカットで寸法を残し研削しておきます。

(振れ止めを使い数だけ)その後で触れ止めツメを当ててトラバースカットで荒研削を行い、中

研削、仕上げでツメ調整をしながら仕上げます。この方法は自動研削ではムリなのでは汎用研削

盤での仕事です。また、センターの押し力も手加減してください。

・内面研削盤では

ワークの肉が薄い場合にはチョットでもチャックを閉めこんでも変形(真円が犯される)になり

ますのでなるべく全体を包むような(コレット状)ことをした方が良いです。また、穴が小さく

深い場合、限度を把握しておいてください。

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【砥石スピンドル】

・内面研削盤での砥石軸スピンドル

通常ではクイル径に対しクイル長さは 5,6 倍が限度です。特殊な専用スピンドルクイルの場合、

条件にもよりますが15~20倍程度です。たわみ量が 0.06mm以上ではこすりはするが研削

にならない。

(参考:スピンドルクイルたわみ)

たわみ

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【NC 装置】

NC 装置のメーカーはファナック、三菱メルダスなどがありますが研削盤用には NC プログラム

にマクロ(NC 言語+GOTO 文など BASIC 文)機能で研削サイクルプログラムが作れます。ま

た、マクロエグゼ機能では研削盤設定画面が作成できます。

ただし、研削盤の場合は自動サイクルの最中いろいろな処理があり

① サイクル中断戻し機能(戻しスイッチ、異常対応)

② キャップエルミネータ処理(エアーカットのムダ時間の短縮、準急切込みから研削切込みに)

③ 定寸処理(荒研削完了、仕上げ切込み完了、定寸完了で切込みサイクルを制御)

④ 手動割り込み機能(テーブル運動は自動、切込みは手動で)

上記はソフトプログラムだけの処理でなく、ラダー制御回路、ハード信号処理回路も必要で NC

メーカーの既存のものではなく、機械メーカーの独自開発が必要です。

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【ドレス/研削サイクル・プログラム】

機械メーカーや仕様により出来るサイクルに制限があります。

R 形状を NC サイクルで成形する場合では R 半径が超大になり X 軸での頂点近辺では NC 制御

では制御単位(0.001/0.0001)の段になりメカ R に比べて荒くなります。また、円筒度の修

正での数ミクロンでも制御単位となります。

(注意)

ここでは CNC 研削盤の設定、プログラムの説明の為、参考に説明をしていますが実際の CNC

研削盤での設定、プログラムは研削盤メーカーによって異なりますので理解しておいてください。

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A:第1切込量B:第2切込量W:研削範囲U:ドウエル時間I:A,Bの送り速度K:Wの送り速度H:繰り返し回数

X

Z

A

B

W

①(I)

② ③(K) ④(I)

⑤(ドウエル)⑥(k)

U(ドウエル)

FANUC研削用固定サイクル(G71~74)G71:トラバース研削サイクルG72:トラバース直接定寸サイクルG73:オシレーション研削サイクルG74:オシレーション直接定寸サイクル

(例)G71の場合G71 A_ B_ W_ U_ I_ k_ H_ ;

* 注意*

FANUC の研削サイクルでの詳細なところは確認されてないことを了解しておいてください。

【保守・メンテ】

・平行精度・平面度が出なくなった場合

① 機械据付レベル→修正

② スライドの変形、へり→交換・修正

・真円度が出なくなった場合

① 主軸ベアリングの磨耗→交換

② 機械ガタツキ→修正・交換

砥石軸、主軸などは長期停止の間、時々は空回しをしてください。グリスや潤滑を巡回させてゲ

アリングやスライドをサビさせないこと。

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【縦型研削盤について】

大成機械では最大3m実績です。

研削盤の場合、大は小を兼ねるとは行かず対象とするワーク合わせることが重要なポイントで機

械選択、メーカー選択、機種選択、仕様選択が必要です。

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