機械工学専攻への招待 - tokyo metropolitan university · 【専門】 制御工学...

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首都大学東京大学院 理工学研究科

機械工学専攻への招待

● 機械工学専攻案内 Welcome to Department of Mechanical Engineering

専攻の理念及び特色,育成する人材はじめに

資源が乏しい日本では,ものづくり産業(製造業)は重要な位置を占めており,世の中の状況が目まぐるしく変化する中で,環境に柔軟に対応しながらダイナミックに成長し続けなければなりません.このような要求に応えるため,本専攻では“ものづくり”の先端分野で活躍できる,次世代を担う創造的な人材,高度な専門性を有した人材,国際性やリーダーシップを備えた人材の育成を目的としています. このため,少人数教育の中で,高度な教育研究指導が受けられる優れた教育研究環境を提供しているところが本専攻の特色です.皆さんも是非,自らを切磋琢磨する機会として本専攻を活用して下さい.

機械工学専攻が目指すもの本専攻では,“ものづくり”の先端技術分野で貢献する研究開発型の技術者・研究者を養成します.まず博士前期課程では,(1)確固たる機械工学の基礎知識に裏付けられた問題解決能力,(2)研究課題について,論文にまとめて発表するまでの基礎的な研究能力,(3)国際会議等への参加,国外大学や企業との共同研究活動等を通して得られる国際的視野及びコミュニケーション能力の修得を目指します.さらに博士後期課程では,これら能力のレベルアップと共に,特に自立した研究者として必要な高度で自立的な研究能力の修得を目指します.

大学院講義科目の体系機械工学の各分野における大学院レベルの基礎習得のために,「材料工学特論」,「熱流体工学特論」,「動的システム工学特論」,「コンピュータシミュレーション特論」の4科目を推奨科目とし,各分野の最先端内容を「特論」として設けています.さらに外部研究者などによる「機械工学特別講義」なども開講しています.また他専攻と交流も活発であり,本専攻と数理情報科学専攻,電気電子工学専攻との連携で, 文部科学省「組織的な大学院教育改革推進プログラム」に採択された“理工系横断型人材育成システムの再構築”も推進中です.

機械工学専攻の教育・研究分野

1)機械構造物性工学分野鉄鋼,アルミニウム,複合材料,セラミックス等の各種金属・非金属材料を用いて環境や生体にやさしい先進構造・機能材料の開発と評価, メゾ・マイクロスケールを対象とした材料変形挙動,機能特性の解明と加工への応用,ならびに宇宙航空用部材の材料開発と特性評価に関する研究を行っています.機械およびその要素を構成する材料の強度,変形,破壊に関する力学,材料物性,加工,及び評価の分野に関して, 基礎から応用まで網羅して,ものづくりの基盤構築に寄与しています.

2)熱流体工学分野熱と流体の流れおよびそれらの応用を研究しています.熱や流体の輸送現象を理解することによりエネルギーの有効利用や各種機械装置の効率的な開発設計が可能になります.本研究分野では,従来のエネルギー関連機器はもとより,マイクロ・ナノスケールの熱流動と計測, 複雑な力学物性の流体や表面の流れ,そしてプラズマや生体及び医療関連流動や燃料電池や水素エンジン等の性能向上などについて,実験と数値シミュレーションにより研究を行っています.

3)機械システム工学分野機械システム工学では,機械力学,振動工学,制御工学等を基礎として,機械システム及びダイナミクスに関連した研究を進めています.具体的には,機械の振動騒音解析,ヒューマンダイナミクス,非線形システムの制御,超精密機械,福祉工学等幅広い分野をカバーしており,研究,学生指導において互いに連携して取組むようにしています.

4)連携大学院主として流体機械分野の教育・研究分野を補完する目的で,(独)産業技術研究所(省エネルギー研究部門,つくば)と連携大学院の協定を 結んでいます.連携先の研究室では分散エネルギーシステムや流体能動制御デバイスの研究を行うとともに,これらの研究に関連した講義を大学院で講義しています.博士前期課程の学生も受け入れています.

機械工学専攻の研究室紹介

小原研究室 (小原弘道 准教授)【専門】 流体工学,医用工学,臓器工学【研究テーマ】・ 流体工学が重要となる医療やものづくり,環境など身のまわりの課題解決型の研究を実施しています.次世代型医療に重要なナノ粒子や細胞の操作技術,細胞臓器移植,再生医療のための医療機器開発などの医学との連携研究をはじめ,これらを基盤とした臓器工学への展開を目指した研究を進めています.

小原弘道 准教授連絡先:obara@tmu.ac.jp講義科目:応用流体工学特論

肝臓内流動の解明と応用

小口研究室 (小口俊樹 准教授)【専門】 制御工学【研究テーマ】・ 非線形制御理論を中心とした制御理論とその応用に関する研究.1 むだ時間非線形システムの制御系設計 .2 遅延結合を用いたカオス同期・先行同期および結合ネットワークにおけるパターン形成の理論とその工学的応用 .

3 インターネットを介したネットワーク制御系の設計 .

4 機械システムに対する制御系設計 .

小口俊樹 准教授連絡先:t.oguchi@tmu.ac.jp講義科目:制御工学特論

群ロボット制御

角田研究室 (角田直人 准教授)【専門】 熱工学,伝熱工学【研究テーマ】・ マイクロ領域における熱物質移動現象の解明と工学的応用について研究しています. 分光技術を応用したマイクロ熱流体イメージング,熱と物質の協同効果の解明,マイクロプラズマと液体との相互作用など

角田直人 准教授連絡先:kakuta-n@tmu.ac.jp講義科目:熱工学特論 Y字型マイクロ流路内の

温度分布の可視化例

筧研究室 (筧 幸次 准教授)

【専門】 航空宇宙構造材料【研究テーマ】・ 3Dプリンティング金属粉末積層造形材,航空機エンジンの心臓部であるタービンブレード・ディスク用ニッケル基超合金及びロケットや衛星の構造材料の力学特性と信頼性について,国内外の研究機関と連携して,材料組織学的観点から研究を行っている.

筧 幸次 准教授連絡先:kkakehi@tmu.ac.jp講義科目:材料加工計測特論 ボーイング777に搭載された

GE90エンジン

高橋研究室 (高橋 智 准教授)【専門】 表面・界面工学【研究テーマ】コーティング技術による材料の高機能化及び超音波接合技術に関する研究・ 先進型ガスタービン用遮熱コーティングの特性試験方法の開発とその国際標準化・ 溶射皮膜の密着性評価試験方法の開発・ 二次電池電極材料の超音波接合技術の開発

高橋 智 准教授連絡先:takahashi-satoru@tmu.ac.jp

講義科目:表面機能工学特論 耐熱コーティングシステム

断面組織のEPMA分析例

本田研究室 (本田 智 准教授)【専門】 MEMS, 精密機械【研究テーマ】・ 超極細ワイヤーを用いたマイクロ機械要素(マイクロねじ・マイクロナット・マイクロはすば歯車,マイクロ曲がりばかさ歯車,マイクロタービン)について研究.(右図:線径 20μmのワイヤーを用いたピッチ40μmのマイクロねじ・マイクロナット).

本田 智 准教授連絡先:shonda@tmu.ac.jp講義科目:マイクロ機械要素特論 超極細ワイヤーを用いた

マイクロねじ・マイクロナット

● 金子 達司 助教 エネルギー工学

● 玉置 元 助教 振動工学,ヒューマンダイナミクス

● 林 祐一郎 助教 福祉工学,人間支援機械工学

● 古島 剛 助教 金属MEMS,メゾスコピック塑性論

● 松枝 剛広 助教 材料力学

● 村上 和彦 助教 冷凍・空気調和,バイオマスエネルギー

● 吉田 真 助教 微生物の機械工学的応用

[連絡先]〒192-0397 東京都八王子市南大沢1-1首都大学東京 大学院理工学研究科機械工学専攻/機械工学コース(学部)事務室 9号館3階 370室 TEL 042-677-2700 FAX 042-677-2701 大学代表 TEL 042-677-1111

機械工学専攻/機械工学コースHP:http://www.se.tmu.ac.jp/mech/

首都大学東京

2016.04 理工学研究エリア

機械工学専攻の研究設備

1. 機械構造物性工学分野

大学院修了後の進路

大学院(博士前期)修了後は,引き続き博士後期課程へ進学して 研究者を目指すほか,企業に就職して活躍しています.

2016年3月修了者の就職先

大学院(博士前期,修了者32名):荏原製作所3,Lixil2, JFEスチール2,デンソー 2,IHI,本田技研工業, 富士重工,富士ゼロックス,日立製作所,日立ビルシステム, ユニプレス,日本精工,新日鉄住金ソリューションズ, 三菱電機,三井造船,三井金属アクト,ブリヂストン, トヨタ,タカラトミー,スズキ自動車,シチズンマシナリー, キヤノン,オリンパス,いすゞ,UACJ,NTT data, NECソリューションイノベータ̶

大学院入試情報

1)博士前期課程

1. 外国語(英語)の試験は,2009年の入学試験から外部テスト(TOEIC 及び TOEFL)のスコアーによる評価へ変更しました. 詳細は本専攻のHPをご覧下さい.

 http//www.se.tmu.ac.jp/mech/

2. 筆記試験は 専門科目Ⅰ:数学,材料力学の 2 科目(必須) 専門科目Ⅱ:機械力学,熱力学,流体力学の 3 科目(必須)

3. 本年度の募集要項は5月下旬より理工学系教務係窓口(南大沢キャンパス8号館2階)で配布予定です.また,6月中旬に大学院の入試説明会を開催します.

2)博士後期課程

社会人及び留学生を対象に,9月(10月入学)及び2月(4月入学)の年2回入試を行っています.いずれも協議が必要です .9月入試の場合は6月,2月入試の場合は11月までにご相談ください.詳細は研究科のHPをご覧下さい.

大学院生の構成

博士前期課程/後期課程に在籍している学生数は,・博士前期課程:1年生 34人,2年生 34人・博士後期課程:1年生 3人,2年生 2人,3年生 7人・大学院研究生: 7人

また,上記大学院生のうち・社会人の大学院生(博士後期課程)は 3人・留学生は 9人(中国,台湾,インドネシア,ベトナム)

奨学金情報

・ 博士前期課程の学生の方には,(独)日本学生支援機構の奨学制度や企業奨学金制度があります.

・ 博士後期課程の学生の方には,本学独自の首都大学東京大学院研究奨励奨学金制度があります.また,(独)日本学生支援機構の奨学制度や,日本学術振興会の特別研究員制度があります.

・ 留学生の方には,東京都の「東京都都市外交人材育成基金」による奨学制度があり,優れた若手研究者を経済的に応援しています.

共焦点レーザー顕微鏡で撮影したマイクロカップの表面凹凸画像

2. 熱流体工学分野

3. 機械システム工学分野

機械工学専攻の2年間 (博士前期課程)

機械工学専攻の研究室紹介

流れの可視化・PIV計測装置 水素エンジンの燃焼解析装置

振動加振装置を用いた人体振動実験装置人体力学モデル

ロボット制御実験システム

4月:修士研究開始

7月:海外インターンシップ(都市環境科学研究科主催)

12月:中間発表会

国際会議で発表

学位記・修了式

首藤研究室 (首藤登志夫 教授)【専門】 エネルギー工学,水素,燃料電池,エンジン,代替燃料,自動車動力システム,環境負荷低減【研究テーマ】エネルギー利用における効率向上と環境負荷低減を目的に研究しています.・ 燃料電池の発電出力向上・ 水素エンジンの熱効率向上・ 自動車動力システム・ 燃料改質による廃熱回収・ 電気分解による水素製造・ HCCI燃焼の着火制御

首藤登志夫 教授連絡先:shudot@tmu.ac.jp講義科目:エネルギ変換工学特論

新型燃料電池の反応物流路

水沼研究室 (水沼博 教授)【専門】 流体工学・バイオエンジニアリング【研究テーマ】・ 流体工学の手法を用い,医学領域と連携研究を実施しています.嚥下障害の危険を回避するための研究などです.工学的問題としては,添加剤による抵抗低減,ツバメの飛翔,樹脂の押出し加工の高速化や,カーボンナノチューブなどの機能的ナノ粒子分散系についても研究しています.

水沼 博 教授連絡先:mizunuma@tmu.ac.jp講義科目:応用流体工学特論 ツバメの飛翔の

シミュレーション

吉村研究室 (吉村卓也 教授)【専門】 振動工学,機械力学【研究テーマ】・ 機械の振動騒音解析:振動騒音の予測と対策,構造音響連成系,実験モード解析.・ 人間のダイナミクス:人体のダイナミクスのモデル化.・ 振動暴露による健康影響評価.吉村卓也 教授

連絡先:yoshimu@tmu.ac.jp講義科目:振動工学特論

自動車ボディの振動実験

真鍋研究室 (真鍋健一 教授)【専門】 塑性工学,マイクロ加工,知能化【研究テーマ】・ 金属材料及び箔材の延性破壊 .・ マイクロ加工と表界面変形評価 .・ 軽量板材/管材の成形プロセスの知能化 .・ 弾塑性体の変形シミュレーション .・ グリーンコンポジットの創製と力学特性評価 .・ メゾ塑性論 .・ ダイレスフォーミング .

真鍋健一 教授連絡先:manabe@tmu.ac.jp講義科目:弾塑性力学特論

蟻よりも小さいカップ

若山研究室 (若山修一 教授)【専門】 材料力学・材料評価【研究テーマ】・ マイクロクラックなどの微視損傷のAEモニタリングに基づいた材料および構造物の信頼性評価に関する研究,例えば,人工関節のセラミックス製骨頭ボール(写真中の赤丸)の長期寿命保証技術の開発や疲労骨折の早期診断法の開発,フレキシブル太陽電池の健全性評価など

若山修一 教授連絡先:wakayama@tmu.ac.jp講義科目:材料評価工学特論 人工股関節[JMM㈱]

長谷研究室 (長谷和徳 教授)【専門】 福祉工学,人間支援機械工学【研究テーマ】・ 人間の身体運動の生体力学分析と,高齢者などの体力弱者の身体動作を支援するための工学技術の開発を行っています.テーマ例:呼吸循環系・神経筋骨格系統合型デジタルヒューマンモデリング,歩行の健康福祉用具の生体力学評価.

長谷和徳 教授連絡先:kazunori.hase@tmu.ac.jp

講義科目:機械力学特論 義足歩行

シミュレーション

小方研究室 (小方 聡 准教授)【専門】 流体力学【研究テーマ】・ 撥水性微細構造を用いた層流域における抵抗減少効果,マイクロチャンネルの圧力損失低減,微小流れにおける表面粗さの効果, エバネッセント光を用いた壁面極近傍の流動計測,界面活性剤や高分子水溶液を用いた乱流抵抗低減 ,プラズマアクチュエータによる流れの制御,柔軟壁面による乱れの抑制 .

小方 聡 准教授連絡先:ogata-satoshi@tmu.ac.jp

講義科目:流体工学特論 撥水性微細構造上の水滴

小林研究室 (小林訓史 教授)【専門】 複合材料工学【研究テーマ】・ 複合材料やポリマーブレンドで構成された構造物の損傷許容性・長期耐久性の実験的及び解析的評価.具体的には車載用圧力容器の高寿命化や航空機用複合材料の開発 ,生体吸収性プラスチック複合材料製骨固定材の開発.

小林訓史 教授連絡先:koba@tmu.ac.jp講義科目:複合材料工学特論

衝撃試験後内圧試験により破裂したCFRP複合パイプ(破裂圧力85MPa)

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