メディアとコンテンツ10
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メディアとコンテンメディアとコンテンツ⑪ ツ⑪
ぼくたちのぼくたちの 8080 年安保③年安保③―― 「爆走「爆走 !! 」という選択」という選択――
亜華悪 孤憂異血亜華悪 孤憂異血 !! !! 夜露死苦夜露死苦 !!!!
亜華悪は学生時代,オフロード ( 林道 ) 暴走族だった。愛車は 74 年式ヤマハトレール GT250 。写真は78 年 5 月下旬 ( 授業開講中やん !!) ,奈良県の大台ケ原の教会前にて。
プリズムのプリズムの 8080 年代年代
一人の人間の中の主成分。新人類 25
%,おたく 60 %,ヤンキー 15 % (赤尾の場合 ) 。 100 %は稀
1978 年
新人類 ( 消費社会の申し子 )
おたく (PC 社会の申し子 )
ヤンキー ( ツッパリ )
もう一つのもう一つの 19781978 年年• 1978 年 12 月 1 日 改正道路交通法施
行。「共同危険行為等の禁止(第 68条)」 の明示。暴走族の徹底取締りを開始
• 「暴走族は、平穏な市民社会の敵」という世論誘導 ( 幹線道路沿い住民は,夜間などに“騒音”被害はあるものの,暴走族は市民社会との共存を考慮 )
共同危険行為共同危険行為• 当初は「狂走族」「凶走族」の語も
– 最近は「珍走族」の語も
• 官製語としての「暴走族」 (‘74 年警察庁次長通達 ) が定着
• 「暴走族対策会議」 ('76 年閣議決定 )→ 犯罪集団としての認定
• 自治体・教育機関による自警―「三ない運動」 ( 暴走行為をしない・させない・見に行かない )→ 「暴走族追放運動」
モーターサイクルギャングモーターサイクルギャング
• 1960 年代 カミナリ族―富裕層の学生・修理工を中心とするバイクマニア
• 1966 年 原宿族→サーキット族 ( 四輪 ) 表参道がサーキット→都市郊外に拡大
• 1972/6/17 富山 ( 駅前大通り ) 事件• 1970 年代後半~ 暴走族の時代
– 下層~中流階層の子弟 ( ティーンエイジャー )– “ ギャング集団“ + 暴走行為≠ヤクザ
富山事件富山事件• 1972 年 6月 17 日~ 18 日• 100 台を超す車とそれに反応した群衆約 3000 人が自動車や付近の商店を打ち壊す
• ( 故意か不可抗力かは不明だが ) 通行人を轢殺する死亡事故も発生
• 76 年 5 月 15 日「神戸まつり事件」。死者 1名,負傷者 68名,車両損壊184 台
暴走族の歴史的位置づけ暴走族の歴史的位置づけ• 60 年代末の学生運動の「反体制」意識
を引き継ぎ,「集団暴走」という行為により,社会に対する異議申し立てを行う
•不本意ながらも、「市街戦」の主役に• 一時的には社会的支持を集めるも,警
察によるアウトロー集団としての認定を機に,「市民社会の敵」に
• 10 代の通過儀礼の一つとして定着
暴走族の特徴暴走族の特徴• 暴走族―地域社会の解体を背景に発生
した若者たちの自発的集団 ( 成人の指導により結成された集団ではない )
• バイク・車は仲間 ( ツレ ) との付き合いに不可欠で,ジェンダーを証明・演出する手段であり,自らの手で操作し理解できる象徴的世界を形成するための道具
• 「愛羅武勇」など漢字多用当て字のステッカー /旗 /落書き,特攻服,鉢巻き
暴走族の特質暴走族の特質•少年を中心に構成され、参加は比較的容易にできる割に、グループ内に見られる「掟」などのため脱退が難しく、暴力団の下部組織として機能、または同団体への加入斡旋の場となるケースも多いことから、その存在自体が問題視されている。なお掟を破るとリンチを加えるなどの暴力的側面も併せ持ち、これが暴走して発生した死傷事件も発生している
(Wikipedia)
暴走族の日常暴走族の日常• タマリ場での蝟集 ( ゲームセンター
=‘83 年までは 24 時間営業も可能=やファミレス・ファストフード店 )
•深夜・休日の集団暴走 ( シャコタン車 )
• 自らのテリトリーに侵入した暴走族との抗争 ( 喧嘩 )→勢力拡大のために連合を組むことも (○○ 狂走連合 )
暴走する理由暴走する理由 他人に迷惑かけるからこそ,俺たち暴
走族やってんだよ。でなきゃ,誰も俺たちのこと見やしないじゃない。はじき飛ばされて無視されて,それでオシマイだよ。あっちの方向いてる世間の目をこっちに向けたいからこそみんな暴れてるんじゃないの。他人に迷惑かけない暴走族なんて,何の為にやってんのか判らないぜ。 戸井十月 (1980)『シャコタン・ブギ』
「他人」に「一般人」が含まれているかは意見が分かれる
逸脱行動の社会心理分析逸脱行動の社会心理分析•ストレイン ( 緊張 ) モデル―コンプレッ
クス起源説 ( 競争社会からのドロップアウト→自己顕示の「場」と欲求不満の解消・補償のための「連帯」への希求 )
• コントロール ( 統制 ) モデル―魅力 -リスク説→若者期の諸課題の魅力的な解決手段。手段の選択肢が乏しく,リスクが致命的でない逸脱行動を選択→いつかは卒業
ストレインモデルストレインモデル•競争社会からドロップアウトした彼等
のアウトローとしての意識は根深く,社会的エリート達に対する劣等感や敗北感,また自己実現が阻まれてきたことに対する欲求不満と焦燥の虜になっている。 ( 略 ) このフラストレーションを補償するものが“車”であり,同じ境遇にあるものとの“連帯性”である。
詫間晋平ら (1977) 「暴走族の心理学的研究」
コントロールモデルコントロールモデル
• 暴走族活動やシンボリズムは,幅広い層の青年が共通してもついくつかの問題 ( 社会的・性的アイデンティティの問題,余暇時間の問題 ) に対する非常に魅力的な解決手段である。しかし,暴走族活動が唯一の手段というわけではないし,魅力的である半面,多大のリスクも伴ってもいる。
佐藤郁哉 (1984)『暴走族のエスノグラフィー』
暴走族の実態暴走族の実態 (1982)(1982)• グループ数 :712 総人数 :42,510( 女性
1693) 少年 :76.4% 成人 :23.6% 生徒・学生 :16.9% 無職 :18.7% 有職 :64.5%
•蝟集・走行回数 :2251 参加人数 :140,962 参加車両 :62,133 抗争 :59件 人数 :1,981
•検挙者数 :49,376( 道交法 :41,522 刑法 :4,282 特別法 :3,572) 共同危険行為 :260件 検挙 :6,194 警察庁『犯罪白書』
暴走族の階層構造暴走族の階層構造権力志向の集団 「ブラックエンペラー」など
群小集団
支配 ?
( 緩やかな連合 )
暴走族は市民の敵暴走族は市民の敵 ??• 同じ中学校の卒業生で結成される場合が多い ○取締り
により解体しても、先輩が後輩に呼びかけるなどして、再結成される場合が多い。○携帯電話等で連絡を取り合い、数台の小グループで暴走しているが、他のグループと連合して百人以上の大集団になり暴走することもある
• 悪質・凶悪化し市民生活を脅かしている ○暴走族は、鉄パイプや金属バット等の凶器を持ち、一般通行車両を破壊し、運転者から金品を強奪するなど、悪質・凶悪化しており、彼らの背後には暴力団が介在し、暴力団の予備軍的集団
• 一般車両を重大事故に巻き込んでいる ○暴走族は、不法改造車両で爆音を発し、蛇行運転や信号無視、著しい低速広がり走行などで交通渋滞を引き起こすなどあらゆる交通違反を繰り返すほか、対向車との正面衝突や交差点での衝突等一般車両を事故に巻き込んでいる。
( 警視庁 Web)
上映作品上映作品•『実録・暴走族シリーズ ブラックエンペラー』
• GP ミュージアムソフト• 2004 年作品•再現ドキュメンタリー•ブラックエンペラー 6代目総長、蛯澤賢治を中心として、暴走族の生態を描く
8080 年代年代 :: 暴走族→ヤンキー暴走族→ヤンキー• 暴走族の風化・戯画化 ( 規制されるからこそ暴力団とのつながりが生まれる )
• 暴走行為がメインではない、少人数のツッパリ集団の形成
•青年期のツッパリ→早期の成人→家族・地域社会との繋がりを保つ ( 地元に残り就職するツッパリ )
• 新人類・おたくが都市指向である反面、ヤンキーは地域指向
なめんなよ~なめんなよ~• なめ猫 ('81~ )
♪ 又吉& なめんなよ『なめんなよ』
T.C.RT.C.R横浜銀蠅横浜銀蠅 R.SR.S• あせかきベソかき Rock’n Roll run(1981)
THE CRAZYRIDER横浜銀蠅ROLLINGSPECIAL
ヤンキーの兄ちゃんヤンキーの兄ちゃん♪ヤンキーの兄ちゃんは ツバをはく まゆ毛そる そり込み入れる 短いパーマあてる カーデガン着る 斜めになったメガネかける 集団で歩く ガニ股で歩く 祭になるとやたらでてくる パッソルに股広げて乗る ウンコすわりする 26ぐらいの足に 22.5ぐらいの婦人モンのサンダルはく 「別にヤンキーでもええんちゃうの」
嘉門達夫 (1983)『ヤンキーの兄ちゃんのうた』
ヤンキーはパロディであヤンキーはパロディであるる
• オリジナルのある側面を忠実に模倣しつつ,本来は存在しない要素を紛れ込ます
• 「俺はヤンキーだ」 ( パロディだ ) =「俺はヤクザではない」 ( オリジナルではない:だから,嫌わないでくれよ~ )←→ 「俺はヤクザだ」 ( オリジナルだ : 怖がってくれよ )
• ヤンキーは中途半端で両義的な存在• ハンパじゃないのは一般市民か極道
ヤンキーは卒業するヤンキーは卒業する• 「暴走なんてガキのやることや。ええトシこいたオトナがやるこっちゃないで」
• 「少年 ( 少女 )A 」から実名の世界へ•逸脱的領域 ( ヤクザ ) に固定されることは慣習的生活領域に戻ることよりもはるかに不自由な生き方につながっていく
•準拠集団に暗黙の年齢規範がある• 「ええ加減に仕事して落ち着かんと」
ヤンキーは故郷に帰るヤンキーは故郷に帰る•地元就職率の高さ ( 主にブルーカラ
ーとして、地場産業を支える )– ヤンキーは地元指向型若者の一時期の行動様
式– 家族・地域社会のつながりを大事にする
•婚姻年齢の二極化– 20 代前半までに婚姻し、子供をもうける。少子化社会の下支え
– 新人類・おたくは婚姻・第一子誕生の年齢が高齢化傾向へ。少子化社会の推進力
ヤンキーはマンガになるヤンキーはマンガになる•『 BE-BOP-HIGHSCHOOL』 ( きう
ちかずひろ, 83-2003 ,ヤングマガジン )– 映画版 (85 年 ) は仲村トオル・清水宏次郎・
中山美穂 ( 主題歌 ) のスクリーンデビュー作
•『湘南爆走族』 ( 吉田聡, 82-88 ,少年キング )
– 映画版 (87 年 ) は織田裕二・江口洋介のデビュー作
ヤンキーは女の子を守るヤンキーは女の子を守る•横浜銀蠅の“妹分”岩井小百合•ポニーテール萌え
岩井小百合は 83/1/12 デビュー。 9/24 に日本武道館で初のソロ・コンサート ( 当時の最年少記録 ) 。 2 曲目『ドキドキ♥のバースデイ・パーティー』 ( 詞 : 翔 /曲 :Johnny) は,掛け声が最初から録音された,珍しいアイドル歌謡
リポートリポート• 70 年代の暴走族, 80 年代以降のヤン
キー,いまの暴走族など、「暴走」にかかわることで、感想を記してください。
• 200字程度• 締切: 1 月 23 日 ( 金 ) 授業終了時まで
•電子メール (report@akaokoichi.jp)またはプリントアウト
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