ワークショップデザインに期待されるもの

Post on 19-Jun-2015

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Design

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DevLOVE現場甲子園2014 東日本大会向けに作ったスライド。テキストデータが少なめなので、別途書き起こししたいけど、ひとまずアップします。

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ワークショップデザインに 期待されるもの 山岸 ひとみ

2014年8月23日 DevLOVE 現場甲子園2014 東日本大会

今日は ワークショップデザインのことを

お話する係です。

ワークショップデザインの 現場って?

いくつかのワークショップに たずさわってきました。

自分の価値を考える WSの企画・実施 WSを学ぶ仲間との

WSイベント共催

社内向けの いろいろなWS導入

子供向けWS のファシリテーション

WSコミュニティの イベントをお手伝い

メディア芸術WSの アドバイスとお手伝い

今は特に deCAFE というイベントづくりが楽しいです。

ひとりでは見つけにくい 「自分の伸びしろ」を見つける

きっかけになれるような

場のデザインを心がけています。

どうやってWSを デザインしているの?

ワークショップデザインの流れ (deCAFEの場合)

提供したいことの本質を忘れないよう可視化して、 ミーティングのたびに再確認するのが基本です。

時間軸でアイディアをマッピングしたり、理想のテンショングラフを可視化したり、

コンセプト、タスクリスト、タイムラインを可視化して整理・確認したり、

当日の運営チーム用にプログラムをスクリプト(進行表)に落とし込んだり、

サービスデザインやUXデザインなどで 使われる手法を積極的に応用して

ワークショップをデザインしています。

ペルソナ 問題

シナリオ 観察・

インタビュー KJ 法

ジャーニー マップ

ブルー プリント

アクティング アウト

ストーリー ボーディング

しかし何より大事なのは、当日の臨機応変な対応と柔軟性だったりします。

ペルソナ 問題

シナリオ 観察・

インタビュー KJ 法

ジャーニー マップ

ブルー プリント

アクティング アウト

ストーリー ボーディング

ワークショップデザインの 主な要素って?

ワークショップデザインの主な要素

時系列 プログラム デザイン

関係性 ファシリテーション

デザイン

配置・動線 環境

デザイン × ×

マッチング フィット感 しかけ

管理責任の徹底、知的財産権への配慮、etc…

これらのすべてを総合的におこなうのが ワークショップデザインの現場です。

なぜ今 ワークショップなの?

「私たちの労働環境で考えてみる」

世代

職種 部署 会社

業種

私たちの労働環境

v  たくさんのロール(役割)が存在している v  ロールは細分化/複雑化している v  課題・悩みの形や内容は、それぞれ違っている v  異なる立場の人が同じ環境の中で共生する必要がある

世代

職種 部署 会社

業種

私たちの労働環境

ひとりひとりのあたりまえが違っている

= 多元的な労働環境

私たちの労働環境

v  コンテクストを共有していないと、お互いに排他的に見える v  しかし、お互い意図的に排除しあっているわけではない

私たちの労働環境

誰かひとりだけが正解を持っているわけではない

= 納得解と合意形成が重要

たとえば…

デザイナー

エンジニア

PM

スケジュールと

予算がそろそろ

パツパツになるよ

ユーザーテスト結果からの フィードバックをすぐ反映して 次のリリースに含めたいよね

早く要件を固めて

テストコード書き

たいし

コードレビューし

たいよね

デザイナー

エンジニア

PM

日程死守 予算死守

ユーザーテスト とっても大事 テストす

ごく大事

レビューすごく大

デザイナー

エンジニア

PM

日程死守 予算死守

ユーザーテスト とっても大事 テストす

ごく大事

レビューすごく大

プロジェクトにとっては どれも大事であり、すべてが答え

プロジェクト内での優先順位 = チームとしての納得解

何が大事かを話し合って決めること = メンバー間の合意形成

多元的な環境におけるコミュニケーションや合意形成の困難さ…

それらを解決する方法のひとつとして、 今ワークショップが注目されているのです。

そうは言いますが…

ワークショップに注目が集まっていますが…

ワークショップは万能薬ではない

即効性ではないことが多いし、やればいいってものでもない。

ワークショップという言葉がひとり歩きしている場面がなきにしもあらず。

ワークショップに注目が集まっていますが…

「なんとなくセッティングした場」では ワークショップとして機能しない

「ただの対面セミナー」「ただのハンズオン」「ただのおしゃべり」

だけで終わってしまってしまう可能性がある。

ワークショップに期待されるものは、 ワークショップデザインに

期待されているものでもあるはず。

今、ワークショップデザインに 期待されるもの

ビジネス感覚をやしなうためのWS? デザイン手法を学習するためのWS?

技術的なノウハウを獲得するためのWS?

もちろん、それも求められているけれど…

ワークショップデザインに期待されるもの

多元的な環境の中、対等な立場で お互いの力を引き出し合う関係構築

求められているものの本質は、そこなのではないかと考えています。

つまり、

ワークショップデザインに期待されるもの

当事者意識の高まり

「他人ごと」から「自分ごと」へ

ワークショップデザインに期待されるもの

自分たちが出した答え

=「納得解」を大事にする

ワークショップデザインに期待されるもの

責任をもって/長期的に

関わりたい気持ちが自然に生まれる

ワークショップデザインに期待されるもの

今、ワークショップデザインに期待されるものは…  

多元的な環境の中、

対等な立場でお互いの力を引き出し合う

関係構築プロセスを設計すること  

よりよい関係構築のための 質の高いワークショップをデザインしたい!

そんな「現場」を増やしたい!

8/30 (土) に deCAFE vol.2 を開催します。 ぜひ一度、deCAFE に遊びに来てください!

ご静聴ありがとう ございました!

http://peatix.com/event/48035

せっかくなので… ワークショップデザイン関連の参考資料

『ワークショップ―新しい学びと創造の場』

 中野 民夫(岩波新書)

『ワークショップと学び』シリーズ

 苅宿 俊文 他(東京大学出版会)

『ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ』

 山内 祐平 他(慶應義塾大学出版会)

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