Ⅰ 地震の知識 1家屋の危険性 - chiba · 77.0% その他 5.7% 内臓損傷 1.8%...
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窒息・圧死77.0%
その他5.7%
内臓損傷1.8%
外傷性ショック1.2%
頭・頸部損傷5.1%
焼死・熱傷9.2%
Ⅰ 地震の知識
阪神・淡路大震災の死者の約8割は家屋の倒壊による圧死・窒息死等でした。
地震発生時に転倒・落下する家具や家電、ガラスなどは非常に危険な凶器となります。
阪神・淡路大震災では亡くなった方の約8割は建物や家屋の倒壊によるもので、けがをした方の4分の3近くは家
具の転倒などによるものでした。
災害発生時には、家具の転倒や散乱により逃げ遅れたり
することも十分に考えられます。各家庭では住宅の耐震化や家具の固定など、地震に対する備えをしておくことが非
常に重要になります。
しかし、多くの方々が「自分の家は大丈夫」「自分だけ
は大丈夫」といった意識があり、家庭内対策はなかなか進んでいないのが現状です。
阪神・淡路大震災の状況を今一度思い出し、ご家庭や会
社での防災対策に取り組んでください。
【平成7年厚生省「人口動態統計からみた
阪神・淡路大震災による死亡の状況」】
死因別構成割合
-1-
【平成7年2月神戸市消防局調査】
けがをした人の原因 逃げようとした
ときに転倒した8.8%
棚の上からの落下物があたった
15.8%
落下したガラスがあたった
10.5%
その他16.4%
家具等が転倒・落下した48.5%
家具や照明器具をしっかり固定し、転倒や落下を防ぎま
しょう。
わが家の耐震化を進め、危険箇所は修理しておきましょ
う。
ガラスには飛散防止フィルムをはっておきましょう。
ガラスなどが割れたときのためにスリッパや運動靴を用
意しておきましょう。
家の中に地震時の逃げ場となる安全なスペースを確保し
ておきましょう。
●
●
●
●
●
地震で崩壊した家屋
地震で家具が転倒した室内
データで見る阪神・淡路大震災
1 家屋の危険性
-2-
地震の知識
2 地震から身を守る10か条
まずわが身の安全をはかる
なによりも大切なのは命。地震が起きたら、まず第一に身の安全を確保する。
1 すばやく火の始末あわてず、さわがず、冷静に
揺れがおさまったら、調理器具や暖房器具などの火を確実に消す。
2
脱出口を確保する
建物内にいるときは、ドアや窓を閉めたままだと、建物がゆがみ出入口が開かなくなることがある。
3火が出たらまず消火を
「火事だ!」と大声で叫び、隣近所にも協力を求め、初期消火に努める。
4
外に逃げるときはあわてずに
外に逃げるときは、瓦やガラスなどの落下物に注意し、落ち着いて行動する。
5 狭い路地、塀ぎわ、がけや川べりには近寄らない
ブロック塀・門柱・自動販売機などは倒れやすいので注意する。
6
がけ崩れ、山崩れ、津波に注意
山間部や海岸地帯で
地震を感じたら、早め
に避難態勢をとる。
7 避難は徒歩で、荷物は最小限に
避難場所・避難所には、小・中学校などが指定されている。車を使わずに徒歩で
避難する。
8
みんなで協力して応急救護を
お年寄りや身体の不自由な人、けが人などに声をかけ、みんなで助け合う。
9 正しい情報をつかみ、余震を恐れるな
うわさやデマにまどわされない。
テレビやラジオで正しい情報を。
10
地震に関する情報とは?
震源、規模及び各地の震度1以上の震度観測地点を発表します。各地の震度に関する情報:
震度3以上を観測すると、地震発生から約1分半後に、その地点を含む地域名(千葉市は千葉県北西部に属する)が、テレビ等で「震度速報」として発表されます。津波が予測されるときは、震度速報に続いて発表されます。
震度速報 ・ 津波予報 :
震源位置、規模、震度3以上の地点を発表します。地 震 情 報 :
海溝型地震の起こり方地震発生のしくみ
◆海溝型の地震日本列島が乗っている大陸側プレートに、
海洋側プレートが毎年数cmもぐり込んでいます。そのときに大陸側プレートが引きずり込まれ、プレート同士の境目にひずみが蓄積されます。それが限界に達したときに、もとに戻ろうと急激に動き地震が発生します。
◆活断層による地震プレートに蓄積されたひずみのエネルギー
が、プレート内部で破壊を引き起こし、断層ができ地震が発生します。阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)などの直下型の内陸地震のほとんどがこのタイプです。日本には、過去200万年のうちに何度か活動し、今後も活動すると考えられる断層(これを活断層という)が2,000か所以上※あります。
(※国の地震調査研究推進本部による)
震度
0人は揺れを感じない。
震度
5弱
大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。棚にある食器類や本が落ちることがある。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
震度
1
屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。
震度
5強
物につかまらないと歩くことが難しい。棚にある食器類や本で落ちるものが多くなる。固定していない家具が倒れることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。
震度
2屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。
震度
6弱
立っていることが困難になる。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。耐震性の低い木造建物は、瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。倒れるものもある。
震度
3屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。
震度
6強
はわないと動くことができない。飛ばされることもある。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものが多くなる。大きな地割れが生じたり、大規模な地すべりや山体の崩壊が発生することがある。
震度
4
ほとんどの人が驚く。電灯などのつり下げ物は大きく揺れる。座りの悪い置物が、倒れることがある。
震度
7
耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。耐震性の高い木造建物でも、まれに傾くことがある。耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物では、倒れるものが多くなる。
【図:(独)防災科学技術研究所資料】
海洋側のプレートのもぐり込みによって大陸側プレートが引きずり込まれ境目にひずみがたまっていく。
●
ひずみが限界に達すると、もとに戻ろうとしてはね上がり地震が起こる。
●
震度とマグニチュードの違い各地域での地震の揺れの大きさを「震度」、地震のエネルギーの大きさを
「マグニチュード」といいます。一般的にマグニチュードが大きくても、震源が遠い場合や深い場合は震度が小さく、逆にマグニチュードが小さくても、震源が近い場合や浅い場合は震度が大きくなります。
【図:(独)防災科学技術研究所資料】 地震(マグニチュード)
地震(震度)
-3-
地震の揺れと被害想定(気象庁震度階級関連解説表より作成)
地震の知識
3 地震の知識を身につけよう
はねあがると地震
津波
引きずり込む
Ⅱ 地震に備える
家の中の安全対策
本体にナイロンテープなどを巻きつけ、取りつけた金具などで固定する。脚には滑り止めをつける。
L字金具や支え棒などで固定する。二段重ねの場合はつなぎ目を金具でしっかり連結しておく。本は重い物を下に、軽い物を上に置く。
2ドアの場合は、扉と扉の間に針金などを巻いて、金具で壁に固定する。
鎖と金具を使って数箇所止める。蛍光灯は蛍光管の両端を耐熱テープで止めておく。ガラスには飛散防止フィルムをはる。
家具の上などは避け、できるだけ低い位置に固定しておく。
ストーブは対震自動消火装置付きのものを。
周囲に燃えやすい物を置かないように。
カーテンは防炎加工を施したものを。
L字金具などで固定し、棚板にはすべりにくい材質のシートやふきんなどを敷く。重い食器は下に、軽い食器は上の方に置く。扉が開かないように止め金具をつける。
部屋がいくつもある場合は、人の出入りが少ない部屋に家具をまとめておく。
無理な場合は、少しでも安全なスペースができるよう配置を換える。
就寝中に地震に襲われると危ない。子どもや高齢者、病人などは逃げ遅れる可能性がある。
玄関などの出入口までの通路に、家具など倒れやすい物を置かない。
また、いろいろ物を置くと、いざというときに出入口をふさいでしまうこともあるので注意する。
食器棚
タンス・本棚
照明器具・窓
テレビ
ピアノ冷蔵庫
家の中に逃げ場としての安全な空間をつくっておく
◆ 寝室や子ども・高齢者のいる部屋には家具を置かない
◆
ガラスが割れたときに備えて枕元にスリッパを用意する。
火災の発生を防ぐ◆安全に避難できるように、出入口や通路には物を置かない
◆
家具の転倒、落下を防ぐポイント
-4-
1 家の中の安全対策
不安定なブロック塀や門柱では、地震のときに凶器になってしまいます。
しっかりと点検、補強しましょう。
窓ガラス
飛散防止フィルムを貼る。
屋根
不安定な屋根のアンテナや、屋根瓦は補強しておく。
ベランダ
植木鉢などの整理整頓を。落ちる危険がある場所には何も置かない。
ブロック塀・門柱
土中にしっかりとした基礎部分がないもの、鉄筋が入っていないものは危険なので補強する。ひび割れや鉄筋のさびも修理する。
① ひび割れたり、崩れかけたりしていないか。
破損箇所がないか点検し、ひどいものは早急
に修理する。
→
② 高さが高すぎないか。
高さは2.2m以下に。→
③ 基礎はしっかりしているか。
コンクリートの基礎は地下40cm以上埋め込む。→
④ 支えとなる控え壁はあるか。
3.4m以下の間隔で設ける。
奥行きは40cm以上に。
→
⑤ 鉄筋は基準どおり入っているか。
直径9mmの縦筋が80cm以下の間隔で入っていて、横
筋にしっかり固定されていること。
→
⑥ すかしブロックや面とりブロックなどの化粧ブロックはできるだけ使用しない。
新たに作るときは、より安全な生垣やネットフェンスに。→
プロパンガス
ボンベを鎖でしっかり固定しておく。
土中40cm以上
-5-
塀の安全性をチェック
地震に備える
2 家の周囲の安全対策
マンションなどの集合住宅では、多くの人たちが暮らしています。
そのため、日頃から各家庭での、またみなさんの協力による防災対策が求められています。
いざというときに備えて、次のことを確認しておきましょう。
玄関は脱出口、避難経路として重要です。ふさがれていては逃げ出すこともできません。開かなくなった扉をこじ開けるためにバールなどの用意を。
玄 関
いざというとき安全に避難するために、通行の妨げにならないよう、自転車などの物を置かないようにしましょう。
また、類焼防止のために、新聞紙や布きれなど、燃えやすい物を置かないようにしましょう。
通 路
物を置くのは厳禁です。
とくに非常扉の前は要注意。
非常階段・非常扉
通路など共用部分に置いてある消火器や、火災報知器などの消火設備の場所を日頃からよく確認しておきましょう。
防災設備・消火設備
防災設備の点検や防災訓練のお知らせなど、管理組合からの連絡には日頃から注意しましょう。
管理組合からの連絡に注意
日頃から使用方法をよく確認しておきましょう。避難器具の周りに物を置くのは厳禁です。落下する危険のある物は置かないように。
ベランダの避難ハッチ(非常脱出口)
-6-
地震に備える
3 集合住宅では
住んでいる家屋の耐震度を確認しましょう。下の耐震診断問診表をチェックしていくと、住
宅のどのようなところに地震に対する強さ、弱さがあるかなどがわかるようになっています。
●この診断について ●耐震診断のやり方 ●対象住宅
この耐震診断は、耐震性の向上を図るための耐震改修に向けて、より専門的な診断を行う際の参考となることを目的として、国土交通省住宅局の監修のもと、財団法人日本建築防災協会により作られたものです。
問診1~10にある該当項目の評点を、評点の□欄に記入してください。
(たとえば問診1の場合、住宅を新築したのが1985年の場合には評点1となります。評点の□欄に1と書き込みます。)
この診断の対象としている住宅は、1~2階建ての一戸建て住宅(在来軸組工法、枠組み壁工法(ツーバイフォー工法))などで、店舗・事務所等を併用する住宅を含みます。
<< 耐 震 診 断 問 診 表 >>
ご自宅が長い風雪の中で、床下浸水・床上浸水・火災・車の突入事故・大地震・崖上隣地の崩落などの災害に遭遇し、わずかな修復だけで耐えてきたとしたならば、外見では分からないダメージを蓄積している可能性があります。この場合、専門家による詳しい調査が必要
です。
地震に備える
4 わが家の耐震診断
1981年(昭和56年)6月に建築基準法が改正され、耐震基準が強化されました。1995年(平成7年)阪神淡路大震災において、
1981年(昭和56年)以降建てられた建物の被害が少なかったことが報告されています。
1981年(昭和56年)5月
1981年(昭和56年)6月
建てたのは1981年(昭和56年)6月以降
建てたのは1981年(昭和56年)5月以前
よく分からない
1
0
0
説明1問診
1
説明2問診
2
一般的に新築してから15年以上経過すれば増築を行う事例が多いのが事実ですが、その増築時、既存部の適切な補修・改修・増築部との接合をきちんと行っているかどうかがポイントです。
説明3
問診
3
-7-
お住まいになっている経験から、建物全体を見渡して判断してください。屋根の棟・軒先が波打っている、柱や床が
傾いている、建具の建て付けが悪くなったら老朽化と判断します。また、土台をドライバー等の器具で突いて
みて「ガチガチ」となっていれば腐ったり白蟻の被害に遭っています。とくに建物の北側と風呂場廻りは念入りに
調べましょう。白蟻は、梅雤時に羽蟻が集団で飛び立った
かどうかも判断材料になります。
説明4
問診
4
-8-
整形な建物は欠点が少なく、地震に対して強い形であることはよく知られています。反対に不整形な建物は地震に比較的弱い形です。そこでまず、ご自宅の1階平面図が大まか
に見て、長方形もしくは長方形と見なせるか、L字型・コの字型等複雑な平面になっているか選びとってください。現実の建物は凸凹が多く判断に迷うところ
ですが、ア)約91cm(3尺)以下の凸凹は無視しましょう。イ)出窓・突出したバルコニー・柱付物干しバルコニーなどは無視します。
説明5
外見は形の整っている建物でも大きな吹抜があると、地震時に建物をゆがめるおそれがあります。ここでいう大きな吹抜とは一辺が4m(2
間)をこえる吹抜をいいます。これより小さな吹抜はないものと扱います。
説明6
壁の配置が片寄っていると、同じ木造住宅の中でも壁の多い部分は揺れが小さく、壁の少ない部分は揺れが大きくなります。そして揺れの大きい部分から先に壊れていきます。ここでいう壁とは約91cm(3尺)以上の幅を
持つ壁です。せまい幅の壁はここでは壁とみなしません。
説明8
瓦は優れた屋根葺材のひとつです。しかし、やや重いため採用する建物ではそ
れに応じた耐力が必要です。耐力の大きさは概ね壁の多さに比例します
ので、ご自宅は壁が多い方かどうか判断してください。
説明9
問診
5
問診
6
ご自宅が枠組工法の木造(ツー
バイフォー工法)なら、ここの
評点1とします。
ご自宅が枠組壁工法の木造(ツーバイフォー工法)なら、ここの評点1とします。
2階の壁面と1階の壁面が一致していれば、2階の地震力はスムーズに1階壁に流れます。2階壁面の真下に1階壁面がなければ、床
を介して2階の地震力が1階壁に流れることとなり、床面に大きな負荷がかかります。大地震時には床から壊れる恐れがあります。枠組壁工法の木造(ツーバイフォー工法)は
床の耐力が大きいため、2階壁面の真下に1階壁面がなくても、評点1とします。
説明7問診
7
問診
8
問診
9
判定
〔ご利用ください!耐震診断・改修費補助制度〕
出典:リーフレット「誰でもできるわが家の耐震診断」(財団法人日本建築防災協会発行 TEL03-5512-6451)
市では安全で災害に強いまちづくりに向け、木造戸建住宅の耐震診断や耐震改修を行
う市民を対象に、その費用の一部を助成します。
耐震診断費補助
次の①及び②の要件を満たす木造戸建住宅。①市民が自ら所有し、かつ居住するもの。②昭和56年5月31日以前の旧耐震基準によって建てられた、在来軸組工法の一戸建てで2階建て以下のもの。
対 象
費用の3分の2以内(限度額は4万円)なお、マンションの耐震診断費補助制度もあります。くわしくは、下記問い合わせ先へ。
助成額
耐震改修費補助
次の①及び②の要件を満たすこと。①耐震診断の結果、「倒壊する可能性がある」と判定された木造住宅。②前年の総所得金額が600万円以下の方。
対 象
費用の3分の1以内(限度額は設計費10万円、工事・監理費50万円)
助成額
問い合わせ先:市住宅政策課 住環境対策室 TEL 245-5896
ホームページ:http://www.city.chiba.jp/jutaku/
-9-
鉄筋コンクリートによる布基礎・ベタ基礎・杭基礎のような堅固な基礎は、その他の基礎と比べて同じ地盤に建っていても、また同じ地震に遭遇しても丈夫です。改めてご自宅の基礎の種別を見直してくだ
さい。
説明10
この診断では地盤については考慮していませんので、ご自宅が立地している地盤の影響については専門家におたずねください。
ご注意
問診
10
Ⅲ 地震発生・どうする?
時間経過別
時間経過 行 動 日ごろの対策
地震発生 ●落ち着いて、自分の身を守る。
●すばやく火の始末●ドアを開け、避難路を確保する。
●建物の点検をし、補強をしておく。ブロック塀などはできるだけ生垣にする。
●家具を固定する。家具の上に物を積まない。(特に寝室は安全なスペースを確保する)
●石油ストーブなど火気器具や危険物の管理・保管に十分注意する。
揺れがおさまった●火元の確認(早めにガスの元栓を閉め、 電気のスイッチ、ブレーカーを切る。)
●火災が発生したら初期消火●家族の安全確認●ラジオなどで情報確認
●消火器・水の汲み置き・バケツの準備
●防災訓練に参加し、初期消火の方法を身につける。
●スリッパ、スニーカーの準備(ガラスによるけが防止)
●隣近所の安全確認
●非常持ち出し品を身近に用意する。
●家族の安全確認●家屋倒壊の恐れがあれば避難する。
●非常持ち出し品の準備●懐中電灯、携帯ラジオ、バール、ハンマーなど資機材の準備
火災発見倒壊家屋発見負傷者発見 ●自主防災活動に参加する。
(みんなで消火・救出活動)
●防災訓練に参加し、救助方法を身につける。
●生活必需品は備蓄でまかなう。
(3日間)●協力しあって秩序ある生活
●水、食料等生活必需品の準備
(最低3日分)
※最初の大きな揺れは1分程度
-10-
1 地震発生時の行動パターン<時間経過別>
家の中
揺れを感じたら、テーブルなどの下に隠れ、身を守る。(余裕がなければ手近の座布団などで頭を保護する。)
火の始末はすみやかに。(コンセントやガスの元栓の処置も忘れずに。)
乳幼児や病人、高齢者など災害時要援護者の安全を確保する。
裸足で歩き回らない。(ガラスの破片などで危険)
●
●
●
●
集合住宅
エレベーター
ドアや窓を開けて避難口を確保する。避難にエレベーターは絶対に使わない。炎と煙に巻き込まれないように階段を使って避難する。
●●
地震時管制運転装置がついているものは、自動的に最寄りの階に止まるので、あわてずに。装置がついていない場合は、すべての階のボタンを押し、一番近い階で降りる。
停電などでドアが開かなくなった場合は緊急連絡ボタンを押して指示を待つ。
●
●
デパート・スーパー
カバンなどで頭を保護し、ショーウィンドウや商品などから離れる。
柱や壁ぎわに身を寄せる。(ワゴンや陳列棚など、動きやすいものの側に寄らない。)
非常口を確認し、店員の指示に従い落ち着いて行動する。
●
●
●
劇 場・ホール
カバンなどで頭を保護し、座席の間に身を隠す。非常口を確認し、係員の指示に従い、あわてず冷静な行動をとる。
●
●
-11-
地震発生・どうする?
2 地震発生!こんな場所にいたら<屋内編>
路 上
その場に立ち止まらず、カバンなどで窓ガラス、看板などの落下物から頭を保護し、空き地や公園などの広い場所に避難する。
近くに空き地などがないときは、周囲の状況を冷静に判断して、建物から離れた安全性の高い場所へ移動する。
ブロック塀や自動販売機などには近づかない。
倒れそうな電柱や垂れ下がった電線に要注意。
●
●
●
●
車を運転中
海岸・がけ付近
ハンドルをしっかりと握り、徐々にスピードを落とす。車を道路の左側の安全な場所に止め、エンジンを切る。
揺れがおさまるまで冷静に周囲の状況を確認して、カーラジオで情報を収集する。
避難が必要なときは、キーをつけたままドアロックせず、徒歩で避難する。車検証などの貴重品を忘れずに持ち出す。
●
●
●
高台へ避難し、津波情報をよく聞く。注意報・警報が解除されるまでは海岸に近づかない。
●
電車などの車内
つり革や手すりに両手でしっかりつかまる。
途中で止まっても非常コックを開けて勝手に車外へ出たり、窓から飛び降りたりしない。
乗務員の指示に従って落ち着いた行動をとる。
●
●
●
がけ付近では、すぐにがけから離れる。周囲の状況をよく確認して、土砂崩れやがけ崩落の影響がない場所まで避難を。
●
-12-
地震発生・どうする?
3 地震発生!こんな場所にいたら<屋外編>
Ⅳ 避難の知識
避難するときの服装
① 避難する前に、もう一度火元を確かめ、ブレーカーも切る(ガスは元栓を締める)。
② 家には避難先や安否情報を書いたメモを残す。
③ 荷物は最小限にする。
④ ヘルメットや防災ずきんで頭を保護し、長袖や長ズボンなどの安全な服を着用する。
⑤ 避難は徒歩で(車やオートバイは使用しない)。
⑥ お年寄りや子どもへは声をかけ、手をしっかり握る。
⑦ 避難場所へ移動するとき、狭い道、壁ぎわ、川べりなどは避ける。
⑧ 近所の人たちと集団で。避難は近所の小・中学校などの避難場所へ。(50ページ以降参照)
ヘルメットや防災ずきんで頭を保護
非常持ち出し品はリュックサックで
軍手を着用
長袖、長ズボンで
化繊より木綿製品を着用
靴は底の厚い、はき慣れたもの
避難するときは混乱防止のため、決められたルールと秩序を守り、お互いに協力し合うことが大切
です。とくに、乳幼児、高齢者、病人、体の不自由な人を安全に避難させるために日頃から十分な対
策を立てておきましょう。
また、災害時に車で避難すると、避難場所やその周辺が車で混雑し、かえって避難が遅れます。救
護活動もできなくなってしまいますので、自分の都合だけを考えた車での避難は絶対にやめましょう。
① 自宅倒壊の恐れ、火災の延焼など危険を感じたとき
② 防災関係機関などの避難指示があったときなど
-13-
1 避難のタイミング
2 避難の心得8か条
3 避難するときの服装
避難するときのルール
車中泊での注意点
自宅を離れて避難所で生活するのはとても不自由なことで
す。慣れない場所での共同生活がストレスや過労を引き起こ
し、体調を崩してしまうこともあります。災害時こそ、高齢
者や子どもなどに気を配り、助け合いの心でできるだけ気持
ちよく生活できるよう心がけましょう。
新潟県中越地震でクロ一ズアップされたのが、車の中で避難生活を送る「車中泊」
の問題です。避難所と比べてプライバシーの確保ができ、暖かく過ごすことはできま
すが、長時間狭い空間にじっとしていることによる「エコノミークラス症候群」や、
換気の配慮を忘れることによる「一酸化炭素中毒」などの危険があります。もし車中
泊をしなければならない場合は、以下の点に注意しましょう。
できるだけ体を動かすようにする。
座ったままでも、足の指やつま先を動かすなど足の運動をする。
十分な水分をとる。
ゆったりとした服装で過ごす。
●
●
●
●
寒くても、定期的に窓を開けて換気する。
ほかの車と十分な距離をとって駐車する。
エアコンは外気を入れながら動かす。
●
●
●
「避難場所」と「避難所」について
法律的な定義はありませんが、千葉市では次のように扱っています。
【避難場所】 避難場所とは、学校の校庭や公園、緑地、広場などで、災害時に自宅等が危険な場合に、一時的に避難する場所として市が指定しているオープンスペースをいいます。
【避 難 所】 避難所とは、学校の体育館、コミュニティセンター、公民館など、災害時に自宅等での生活が困難な方を一時的に収容、保護する施設として市が指定した建物をいいます。学校などは、避難場所、避難所の双方に指定されています。
主として近隣の住民が災害から一時的に避難するためのオープンスペース
○広域避難場所 : 主として広域火災などから身の安全を守るための、広域的な避難のためのオープンスペース
-14-
車中泊での注意点
○ :避 難 場 所
● 50ページ以降の表をご覧ください。
● 市ホームページでも確認できます。
市トップページ(http://www.city.chiba.jp/)下の方にある をクリック。
市内の避難場所・避難所
避難の知識
4 避難所での過ごし方
いざというときにすぐに持ち出せるよう、日頃から準備しておきましょう。
非常持ち出し品は、使用するときに支障がないように、定期的に点検しておきます。とくに食品や飲料水の賞味期限はまめにチェックし、賞味期限がせまったものから順に入れ替えておきましょう。
非
常
持
ち
出
し
品
避難するとき、まず最初に持ち出すべきものです。
●貴重品現金、預貯金通帳、印かん、免許証、権利証書、健康保険証、母子手帳など。
●携帯ラジオ予備電池は多めに用意。
●非常食品カンパン・缶詰・栄養補助食品など調理せずにそのまま食べられる物、ドライフーズなど。ミネラルウォーター。水筒。プラスチックか紙製の皿やコップ。わりばし、缶切り、栓抜き、ナイフなど。乳幼児・高齢者・病人用に、缶詰やびん詰の離乳食、粉ミルク、レトルトのおかゆなども必要に応じて用意する。
●懐中電灯できれば1人に1つ。予備電池も忘れずに。
●応急医療品ばんそうこう、傷薬、包帯、胃腸薬、鎮痛剤、解熱剤、目薬、消毒薬など。持病のある人は常備薬も忘れない。
●その他の生活用品下着・上着、靴下などの衣類、軍手、タオル、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、雨具、ライター、ビニール袋、生理用品、紙おむつなど。
●安全対策
ヘルメット、防災ずきん、底の厚い靴など。
男性 重さの目安 15kg
女性 重さの目安 10kg
備
蓄
品
備蓄品は、災害復旧までの数日間(最低3日分)を自足できるように準備しておくものです。
●飲料水飲料水は1人1日3リットルを目安に。缶入りやペットボトルのミネラルウォーターがよい。ペットボトルよりも缶入りの飲料水の方が長持ちする。
●その他の生活用品生活用水(乳児に注意して風呂や洗濯機に備蓄、寝る前にはやかんやポットにも水を入れておく)。
毛布、寝袋、洗面用具、ポリ容器、なべ、やかん、バケツ、トイレットペーパー、使い捨てカイロ、ろうそく、さらし、ロープ、バール・スコップなどの工具、ドライシャンプー、新聞紙(燃料、防寒)、ビニールシート(敷物、雨よけ)、布製ガムテープ(荷物の整理、止血、ガラスの補修)、キッチン用ラップ(止血、汚れた皿にかぶせて使う)、ペットフード(ペットがいる場合)、おもちゃ(子どもがいる場合)など。
●非常食品カンパン、缶詰やレトルトのおかず、栄養補助食品、アルファ米、レトルトのごはん、ドライフーズ、インスタント食品、梅干し、チョコレート・アメなどの菓子類、調味料など。
●燃料卓上コンロ、携帯コンロ、固形燃料など。ガスボンベのストックも忘れずに。
-15-
避難の知識
5 非常持ち出し品と備蓄品
非常持ち出し品は定期的に点検を
● 海底で起きた地震が原因で、海水が陸地に押し寄せる現象を津波といいます。
● 気象庁が発表する「津波の高さ」とは、海岸付近の海面がどのくらい高くなるかをいいます。
● 津波の高さは、海岸や湾の地形によって予想された数倍に達することがあります。
● 津波が、海岸を駈け登ることを遡上といい、ときには数10mに及ぶことがあります。この高さを遡上高といいます。
日本の沿岸で起こる大地震による津波予報は、地震発生後2~3分程度で発表されます。
津波の高さは、地震の規模(マグニチュード)や起こり方によってちがいます。
津波予報は、全国を小さな予報区(下右図)に分けて、それぞれの地域で予想される津波の高さを、津波警報と津波注意報に分けて発表します。
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津波予報区名図
千葉市
大陸プレートの先端が引きずり込まれ、歪みが増します。
歪みが限界に達すると破壊し、はね返ります。
津波は浅いところや入り江で急に大きくなります。
Ⅴ 津波に備える
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1 津波はどのように襲ってくるのか
2 津波警報・注意報とは
東京湾内湾
千葉県九十九里浜・外房
千葉県内房
相模湾・三浦半島
静岡県
強い地震や長い時間の揺れを感じたら
津波警報・注意報が発表されたら
ただちに海岸から離れ、急いで高台などの安全な場所に避難する。
海岸にいる人は、ただちに海岸から離れる。
津波警報が発表されたら、地震を感じなくても、ただちに海岸から離れ、急いで高台などの安全な場所に避難する。
正しい情報をラジオ、テレビなどを通じて入手する。
津波注意報でも、海水浴や磯釣りは危険なので行わない。
津波は繰り返し襲ってくるので、警報・注意報が解除されるまで海岸に近づかない。
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津波の高さは想像を超える!
津波は普通の波と性質が異なり、長い時間に及ぶ非常に長い波長の波であり、その高さは海岸の地形などに大きく左右され、ときには数倍の高さに及ぶこともあります。
津波は繰り返し襲ってくる
津波は2回、3回と繰り返し襲ってきます。1回目で安心しないこと。波が落ち着くまで注意し、警報・注意報が解除されるまで海岸に近づかないようにしましょう。
引き潮がなくても津波は襲ってくる
津波の前に、引き潮が必ずあるとは限りません。地震の起こり方や、震源付近の地形によっては、引き潮が起こらないこともあります。
津波の早さはジェット機なみ!
津波の速さは海が深いほど速く、津波が太平洋を伝わる早さは、ジェット機なみにもなります。海岸近くでも秒速10m程度の速さなので、津波が見えてからではとても逃げきれません。
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津波に備える
3 津波から身を守るために
津波はこんなところに注意!
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