世界で最も売れているアーティスト“fun.”を輩出し...

Post on 21-Aug-2020

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世界で最も売れているアーティスト“FUN.”を輩出したFueled By Ramenが次にシーンに送り込んできた2人組“TWENTY│ONE│PILOTS”―――

FUJI ROCK 出演前の彼らに直撃インタビューを敢行Tyler Joseph (Vo / Piano) Josh Dun (Dr / Vo) インタビュアー:ムラオカ

-TWENTY ONE PILOTS の結成について教えてください。2 人はどうやって知り合い、どうやって TWENTY ONE PILOTS 結成に到ったのでしょうか?

Tyler Joseph(以下 T):前から Josh とは顔見知りではあって、いつか一緒にやろうとか時間を取って話し合おうって言っていたんだ。そういった話って大抵の場合は実現せずに終わってしまうんだけど、Josh とはそういう機会を割りとすぐに持つことができて、話をしてお互いのことが分かってみたら、お互いやりたい音楽が似ているなって思ったんだ。最初は友達付き合いで始まったんだけど、曲はほとんど僕が書くんだけど、ライヴでやる時には Joshが叩くドラムのエネルギーは僕が書く曲に欠かせないなって思ったんだ。こういう人が叩いてくれればステージでも僕の曲が機能するなって思ったから、早い段階で一緒にやりたいって思ったんだ。

-TWENTY ONE PILOTS というバンド名はどうやって付けられたのでしょうか?

T:学生時代に読んだ Arthur Miller の「All My Sons」という小説がきっかけになってるんだ。戦時中に飛行機のパーツを作っている人の物語なんだけど、そのパーツに不具合があることが分かって、それをそのまま出してしまうか、それとも不具合があるから直してから出すべきかと悩むんだ。すぐに出してしまえば当然儲かる訳だけど、取り返して直して出すことをしていたら損をしてしまうよね。結果的にこの人はお金に目が眩んで不具合のままパーツを出してしまって、そのパーツを使った飛行機が墜落して 21 人のパイロットが亡くなったんだ。そういったことを考えると、個人としてもバンドとしても、人間って常に決断に迫られることがあって、そんな時に目先の利益を優先した場合、すぐに自分に利益が返ってくるかもしれないけど、それは間違った決断かもしれないよね。正しい決断をした場合の方が、結果が出るまでに時間が掛かるかもしれないけど、その結果はより良いものになるんじゃないかなって思うんだ。そのためには自分がより苦労をしなきゃいけないし、実力も必要になるかもしれないよね。自分たちのバンドのキャリアにおいても長期的な視野を持ってやっていきたいなと思ってこのバンド名にしたんだ。

Josh Dun(以下 J):最初は Tylerと僕の友達関係から始まったバンドだけど、でもこうやってスタッフも増えていく中で、常に 2 人の間で“これで良いのかな”って考えて決断していく機会がどんどん増えていくことで、より実感を伴うバンド名になっていると感じてるよ。

-TWENTY│ONE│PILOTS の「│」は何を意味しているんですか?

T:基本的にはデザインの一環だけど、とにかく目立ちたかったんだ。ローカル・バンドとして普通に活動していてみんなが注目してくれない中で、ブランディングというか、印象的な絵柄にしたいということで間に「│」を入れたんだ。CD でもライヴでも一貫してこのデザインで出すことによって、覚えてもらえたらなと思ったんだよ。

T:「|」が 2 本だから 2 人組って意味もあるかな(笑)。

-オハイオ州コロンバスという土地柄があなた方の音楽性の形成に影響を与えていますか?

T:地理的にいうと、アメリカのど真ん中に近くて、そういった地域から出てきたというのは僕らとしてはとても大きくて、音楽業界というのは(地理的にいうと)アメリカの両端にあるんだけど、コロンバスはそのどちらとも遠いんだ。だからこそオハイオで注目を得ることが出来ればどこへ行っても通用するんじゃないかって僕は考えてたんだ。バンドを始めると、音楽業界のある地域へツアーをしに行くバンドが多いと思うんだけど、僕らは地元のファン・ベースを築くところから始めて、とにかく地元で注目されたかったんだ。アメリカ人の考えるオハイオは農場とか何もないエリアというイメージを持っていると思うんだけど、実際には結構栄えているし人口も多いんだ。他の州に行くと、オハイオ出身ならここへ来てカルチャー・ショックを受けただろって言われるんだけど、そんなに違う訳じゃないし、そんなにオハイオは遅れてはいないんだ。キャリアという上では業界から離れたところで自分たちらしさを忠実に守ってやってこれたのはすごく大きかったと思っているよ。

-その地元オハイオ州コロンバスの LC Pavilionで行われたショウで Fueled By Ramenと契約したとのことですが、このショウはあなたがたにとって特別なショウになりましたね?

T:すごく嬉しかったし、僕らとしては地元のファンがいたからこその僕らだと思っているから、レーベルに僕らのファンの姿も見て欲しかったんだよね。だから向こうから来てもらって、ファンと一緒に僕らを見てもらえたというのは僕らにとっても嬉しいし、それだけじゃなくてその場にいてくれたファンも自分たちも何か出来るんじゃないかって思ってくれたんじゃないかなと思うよ。すごく大きな出来事だったんだ。

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-デジタル EP で『Three Songs』を先日リリースしておりますが、メディアやファンの反応はいかがですか?

T:今のところ最初から付いてくれていたファンにもとても好評だよ。これを聴いてその先どうなるかということがちょっと見えるかなという作品であると同時に、この後出てくるフル・アルバムには他にも色んなタイプの楽曲を収録するからこれだけではないよって感じかな。今の僕らに出来ることをいい形で表現している 3 曲であり、一方では僕らの先の読めなさというところは変わっていないから、これだけじゃないというのは分かって欲しいかな。まだリリースしたばかりだからライヴで披露する機会がないんだけど、ライヴで披露するというのは僕たちにとってすごく重要だから、この 3 曲をライヴでやってどんな感じになるのかというのは、僕たちも楽しみにしてるよ。

-『Three Songs』はレーベルと契約してアルバムが出る前の、自分たちの名刺代わりのような作品と捉えていいのでしょうか?

T:ラーメンをすするときの最初の“ずるっ”って感じかな(笑)?

-あなたがたは自分たちの音楽性を Facebook で“Schizoid Pop”(総合失調症的傾向のポップ)と表現していますが、なぜこのようなネーミングにしたのでしょうか?

T:自分たちがやっている音楽にまさにピッタリだと思うんだ。予想がつかなくて混沌としていてオーガナイズされていない、ありとあらゆるところに飛んで行ってしまう音楽。自分たちがやりたいいろんなジャンルを包括した音楽というのにピッタリだと思ったんだよ。

“Schizoid Pop”をジャンルの名前として使った人はいないと思うから、僕らがパイオニアとしてそういったジャンルを作っていけたらいいなとも思ってるよ。実際にどういう音楽なのって聞かれるとすごく困ってしまうんだけど、ピアノが鳴っているところもあればパンクもポップもヒップホップもあるという音楽だから、僕らがそれを全部ひっくるめてこういうジャンルの音楽だって提示すれば、こういうのもありなんだなって思ってもらえるかなって。この後に出てくるキッズもそういうものを作って、好きなもの何をやってもいいんだって思ってくれたら嬉しいな。

-確かに様々な音楽性が混在しておりますが、さらっと聴くとそれが上手く出来ていて様々な音楽を詰め込んでアバンギャルドになってしまうということはなく、1つのポップ・ソングとして成り立っているのがあなた方の作り出す音楽の特徴かなと思うのですが?

J:いろんなバンドが大きな野心とか欲求をもって、何か人と違うこと、変わったことをしようと思って音楽を作っていると思うんだけど、実際のところ僕らもそういったカテゴリーにはまらないし、最初からはまっていなかったということもあって、会って最初に話した時にどんな音楽が好きなのかって聞かれて一生懸命説明したら、すごく変わったものが挙がる一方で、結局はお互いが好きなものに共通項があるねって。この共通項を広げて行くと、わりといろんな人の好きなものになるんじゃないかって思うんだ。違うだけにいろんなものを好きな人を紹介出来るんじゃないかって思ったんだ。いろんなジャンルを組み合わせることによって幅広くアピール出来る音楽を作ればいいのかなって思ったことを今でも覚えてるよ。ポップっていうのは人気があるから(“ポピュラー=人気がある”の意味)ポップと呼ばれる訳だと思うから、俺たちがやっていることは変わっているかもしれないけど、それはいろんな人たちを取り込んでいるということでもあると思うんだよね。

アメリカの中心に位置するが、音楽シーンの中心からはめっきり遠いオハイオ州コロンバス出身の2人組。全米シングル・チャート 6 週連続 1 位を叩き出した怪物バンド、FUN. を輩出した注目度急上昇中の Fueled By Ramen と契約したことで、メディアからもファンからも最も一目置かれてる新人である。自分たちの音楽性を“Schizoid Pop”(統合失調症的傾向のポップ)と表現しているのは、ロック、ポップ、ヒップホップ、レゲエ、エレクトロなど1曲の中で多用な音楽がミックスされていることから来ている。ただエキセントリックな感じはなく、さらっと気張らずに聴けるサウンドに仕上げる手腕は、今後FUN. のように、大衆の支持を得ていく可能性が高いといっていいだろう。来年頭にリリース予定のフル・アルバムが楽しみになってきた。ムラオカ

TWENTY | ONE | PILOTSThree Songs (Digital Only)NOW ON SALE!!

LABEL : WARNER MUSIC JAPANGENRE : SCHIZOID POPFOR FANS OF : FUN., HOLLYWOOD UNDEAD,OWL CITY, MUSE

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