公開講座 「不可解? やっかい! 会」 町内会・自治 …「不可解?...

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「不可解? やっかい! 町内

会」

今年もやります! 市民オンブズマン福岡 公開講座

町内会・自治会問題 交流会

・横行する不正会計 ・“町内会を批判すると村八分”の現実

・補助金を出しているのに行政は町内会に頭が上がらない?

・「町内会に入っていないとゴミ収集はしてもらえない」の大うそ

・戦中の隣組からの歴史 ・そもそも町内会は必要か?

任意の組織でありながら、その加入率は全国平均で約 8 割といわ

れる

町内会(自治会)。 強制加入だと思い込んでいませんか?

課題を抱えていても、同じ地域の住民同士だと声を上げにくい。

また、住民自治に名を借りた行政の下請け組織になっている感も

あります。

様々なトラブルの事例と、解決に向けた取り組みを紹介しながら、

皆さんと一緒に議論しましょう。

主催 : NPO法人 市民オンブズマン福岡 〒810-0023 福岡市中央区警固 2-17-26-305 電話 092-731-7172 FAX092-731-7199

情報公開により税金の無駄遣いなど行政の監視を行う市民団体です。会費と市民からの

寄付のみで運営され、政党や組織と無関係な市民の立場で活動しています。

11月 17日(土) 午後 1時~3時

博多バスターミナルビル 9階 福岡市博多区博多駅中央街 2-1 電話 092-431-1441

(JR博多駅・博多口徒歩 1分 ビル右奥エレベータで 9階へ)

参 加 費 : 無料(どなたでも参加できます)

「町内会・自治会の歴史、実情と問題点」

NPO法人 市民オンブズマン福岡

代表幹事 児嶋研二

町内会・自治会とは、

自治会・町内会とは、ある区域に住む人たちが、親睦や住民自治のためにつくる団体です。つく

る、つくらないは住民の自由で、加入するのも強制ではありません。(最高裁判決 2005 年4 月26

日 埼玉県新座市の自治会敗訴、自治会退会の自由を認める。)

国民への法的拘束力を有する法律・政令・省令には町内会に関する規定が全くなく、行政組織(国

及び地方自治体)とは法的に無関係な存在となっています。「自治会」「町内会」の他に、「区」「区

会」「部落会」などの呼び方があり、構成単位はマンション1棟から小学校区よりも広いものまで

さまざまです。総務省によると、団体数は全国で約30万にのぼります。

自治会の起源は地域ごとに異なりますが、1940年には国が戦争遂行のための末端組織として

整備しました。47年、GHQが解散命令を出しましたが、52年にサンフランシスコ講和条約が

発効すると、各地で再結成されました。マンションの管理組合と混同されることがありますが、管

理組合は建物や共用スペースを維持・管理することが目的で、原則的に所有者全員が加入します。

管理組合によっては自治会の役割を担っているケースもあります。でも、自治会はあくまでも任意

加入のため、管理組合費のように自治会費の支払いを強制することはできません。西日本新聞記事

すなわち、町内会・自治会は民間のボランティア団体と全く同じです。

ただし、市や町など行政から、ごみ収集場所の管理や広報紙の配布、街灯の管理などを委託され

補助金、交付金が支給されている場合があります。この場合は、行政は委託している部分に関して

町内会に委託業務が契約通り行われているのかを監督する責任があります。

無駄な公共事業を進めるための「地元合意」に利用される「町内会・自治会」

これまで「問題のある公共事業」について、「地元の合意」として「自治会長の合意」を持ち出

して強引に進めてきたことが多くありました。 自治会の「総会」といっても、くじ引きで選んだ

「組長」が「代表として」出席し、議論もなく決定される場合がほとんどです。これまで、公共事

業の内容をきちんと住民に知らせることもなく、「自治会長」が「住民代表として合意した」とア

リバイ作りに「自治会」が利用されていました。

地元住民が全く知らない間に、開催していない地元説明会に「自治会長が同意した」という文書

が出されたことなどもありました。

首長選挙の後援会として利用される「町内会・自治会」

首長が選挙対策として自治会を利用してきた歴史があります。 自治会長を準公務員として給与

を支払い、慰安旅行などで優遇して首長の選挙に利用していました。

福岡市では、2004 年まで「町世話人制度」がありましたが廃止されました。その理由は「特別

職の公務員である行政区長に対する広報配布手数料などが、福岡市の場合は高く、それが利権にな

っていて、いつまでたっても行政区長イコール自治会長を辞めない。そして、選挙にも影響力を

持っていたということもあり手を付けられないような状態であったと言われていました。」(嶋田暁

文・九州大学准教授)

このような状態がいまだ続いている自治体がまだいくつもあります。

2016年 4 月 12日 毎日新聞記事

<佐賀県唐津市 駐在員が市長後援会役員 市民団体が是正要請>

唐津市の坂井俊之市長の献金問題などを追求している市民グループ「唐津をよくする会」の木村

眞一郎共同代表(65)らが11日、市の非常勤特別職に位置づけられる駐在員を兼務する区長の

一部が、坂井氏の後援会の役員に就任していることについて、選挙に影響を及ぼすとして、坂井市

長と市選挙管理委員会に是正を求める要請書を提出した。 要請書は、地方公務員法、公職選挙法

の規定により「一般公務員と同様に駐在員は立場を利用した特定の政党や候補者の支援ができない。

後援会役員就任は一個人の枠を超えての政治参加に該当する」と指摘している。(後略)

唐津市浜玉町の区長(駐在員)全員が市長後援会の浜玉支部の役員に就任していたこと、および

同支部が市の公的施設を勝手に使用したことなどが報道されていました。

また、佐賀県吉野ヶ里町では、今年行われた町議会議員選挙の選挙事務所が、公民館に設置され

て裁判となっています。このように、自治会が首長の選挙対策に利用されている例がほかにも多く

あります。

町内会・自治会問題の取り組む方向は、

「ヒューマンエラー」ではなく、「システムエラー」の問題としてとらえていく必要があ

る。今後、市民オンブズマン福岡としても、自治会についての取り組みを進めていきたいと思いま

す。

参考:「自治会オンブズネット」各地の報道などが掲載されています。 http://jitikai.moo.jp/

「全国市民オンブズマン連絡会議 「町内会」資料 」

https://www.ombudsman.jp/association

「どこまでやるか、町内会」 ポプラ新書 紙屋高雪 著 (2017年 2月発行)

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