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1・2年生進路ニュース特別号 令和元年6月7日<ポートフォリオを書いてみよう>No.1 洛北高校 進路指導部

ポートフォリオを書いてみよう・・・・Classiのポートフォリオの使い方

効用を書く前に、ポートフォリオの書き方の流れ・入力方法を簡単に示しておきます。

Classiから「ポートフォリオ」を選び、「マイスペース」の中の「活動記録」のタブを開いてください。「活動記録の新規作成」をクリック、まずタイトルと本文を入力しますが、タイトルは、後から探してわかるように「190601バドミントン部新人大会」のように日付と内容を表すものにしておくとよいでしょう。次に本文を書きますが、テンプレートを選択すると下のような分類が出てきますので、合致するものを選べば、ポートフォリオを書きやすい設問がでます。書き終えたら必要に応じてカテゴリーをつけておきます。「カテゴリー」は下のような分類になっています。またファイル添付をすることができるので、パソコンやスマホ内にある賞状や作品の写真があれば添付しておくとよいです。最後にマーク(よくできた、できなくて悔しい、できるようになった、大切)をつけておくといいでしょう。裏面にClassi生徒ガイドの該当のページを載せました。慣れるまでは見ながらでもやってください。

カテゴリー 進路・キャリア 本文テンプレート 日々の記録

学習 自主活動の記録

探究活動 授業の記録

生徒会・委員会 目標設定

学校行事 プロセスの記録

部活動 結果の記録

学校以外の活動 進路・キャリアの記録

留学・海外経験 ベネッセのテストの記録

表彰・顕彰

1点目は、ポートフォリオはある意味では自分の成長日記なわけですから、ポートフォリオの記入によって、「自分の振り返りや目標の再設定をする」ということです。言い換えれば「自分の行動や考え方を認識し直す」ことです。例えば定期試験の反省と決意、模試の反省と決意、オープンキャンパス参加で気付いたことと決意、文化祭を振り返って自分の関わりと成長したことなどを書いておけば、まさに書くことで気づきが得られ、その気づきが学びを深めてくれるのです。そしてそれは納得のいく進路選択、進路実現にもつながります。まさに未来の自分へのプレゼントといえます。もちろん、ここでも、紙に書いた面談シートや活動メモのようなものは、あえて活字化しなくても、写真にして添付しておいてもかまいませんし、活動風景の写真があれば、一緒に残しておけばいいでしょう。

<進研模試の振り返りの例>「190825進研模試7月の反省」のフォルダーを作り、テンプレートを「ベネッセのテスの記録」にすると下のような設問テンプレートが出てきますので、

ポートフォリオの効用

その1 自分の振り返りや目標の再設定をする

Classiのポートフォリオの書き方の流れ

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* 努力度は5点満点で何点?5点

* 結果の満足度は5点満点で何点?3点

* うまくいった点、やっておいてよかったと思うことは?英語は日々、文法・単語をしっかりやっていたので、長文もそこそこ読めた。国語も、古典を大事にして学習していたので、この分野ではほぼ満点だった。

* 反省している点、やっておけばよかったと思うことは?数学は、教科書や傍用問題集をやっていても解けない問題が多かったので、チャートにも取り組んでいろいろな問題に触れる必要があると思った。

* 次のテストに向けた目標と、その達成のためにすることは数学で納得のいく点数を取りたい。そのために長期休業中まで待たずに、一単元ごとにチャートに取り組みたい。

のように書き、カテゴリーを「学習」にしておきます。

<オープンキャンパス感想の例>「190803△△大学オープンキャンパス参加」のフォルダーを作り、テンプレートを「進路・キャリアの記録」にすると下のような設問テンプレートが出てきますので、* テーマ ・結論:何について考えましたか?どう考えましたか?大学のことをより深く知ろうと思って参加した。

* 気づき・興味:そこから気づいたことや感じたこと、興味を持ったことは何ですか?それはなぜですか?学部紹介や模擬授業を聞いて,、思っている以上に経済学・経営学が日常に深く関わっていることがわかった。そして自分のやりたいことは、経済ではなくて経営だということに気づけたのが大きな収穫だった。

* これからしたいこと:考えたことを踏まえて、これからしたいことは何ですか?それはなぜですか?「経営学入門」の書物を紹介されたので、ぜひ読んでみたい。数学がものすごく重要だとわかったので、国公立をめざすつもりで数学にも力を入れたい。自分は、高齢で買い物に行きにくい方が今後も増えるので商品の流通について勉強して、世の中を変えたい。

のように書き、カテゴリーを「進路・キャリア」にします。

<文化祭の振り返りの例>「190906文化祭を振り返って」のフォルダーを作り、テンプレートを「日々の記録」にすると下のような設問テンプレートが出てきますので、* 事実・感想:今日はどんなことがありましたか?どう思いましたか?昨日・今日とクラスで教室映画に取り組んだ。お客さんが廊下に並んでまで待ってくれているのを見てやって良かったと思った。

* 気づき・学び:そこから気付いたことや学んだことは何ですか?自分はクラスの実行委員長になったので、頑張ろうと思ったが、最初、コメディーかミステリーかで意見が割れたときと、配役でけっこうしりごみする人が多かったときはつらかった。でも軌道にのったら、「ここを直したら」とか「2本上映にしよう」とかいい意見が出て、クラスメイトに助けられた。みんなで大きな作品を作り上げる面白さと、みんなをまとめることの大切さがわかった

* 明日すること:明日は何をしたいですか?それはなぜですか?文化祭で学んだことを、日々の中にも活かし、やるときには出来るクラスにしたい。

のように書き、カテゴリーを「学校行事」にします。

このように、折にふれ、ポートフォリオで振り返りをしておくと将来、自分の長所を述べるときのヒントにもなりますし、その体験を通して自分が成長したことにも気付きます。例えば、AETとのティームティーチングの授業で文化の違いについて気づきがあったとか、ドキュメンタリー番組を見て、こんな社会貢献の仕方があることに気づき、進路をより深く考えるきっかけになったなど、行事やテストがないと書けないものではありません。日々の活動すべてを記録していけます。これが「学びの記録」とか「学びの履歴書」という考え方です。

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1・2年生進路ニュース特別号 令和元年6月7日<ポートフォリオを書いてみよう>No.2 洛北高校 進路指導部

(つづき)注:2ページの文化祭の振り返りのような場合、学年部から「課題」という形で送られて

くる場合があります。そのような場合でも、自分でポートフォリオを作った場合と同じような感覚で記入し、課題提出すれば、同じように「マイスペース」に残ります。

ポートフォリオを書く効用の2点目は、「新しい大学入試に備える」ということです。Classiに書き込んだ内容は将来、「Japan-e-Portfolio」に転送できます。数年後、自分の参加した大会の証明がほしいのに、クラブ顧問が転勤されて記録が出てこないとか、自分が学校外で参加したコンテストのタイトルを忘れてしまったり、なんていうことはあっては大変です。ですから今書いておくのです。

<バドミントン部新人大会の例>タイトル「190601バドミントン部新人大会」のフォルダーを作り、テンプレートを「結果の記録」にすると下のような設問テンプレートが出てきますので* 結果・感想:どんな結果でしたか?どう思いましたか?

シングルで予選リーグでベスト8となり、決勝トーナメントに進んだが、決勝では初戦で敗退した。

* 良かったこと:良かったこと、今後も続けたいことは何ですか?どうしてうまくいったと思いますか?日頃から男子と試合形式の練習をしていたので。結構、シャトルの速度にはついていけた。今後もどんどん男子と打っていきたい。

* 困ったこと・問題点:うまくいかなかったことは何ですか?どうしたらうまくいったと思いますか?基礎体力が不足しているためか、セットが進むにつれ試合運びが単調になってしまった。もっと走ったり筋トレをして体力をつけなければと思う。

* 今後の活動に活かすこと:今後の活動にどう活かしたいですか?それはなぜですか?団体としても、決勝に出たいので、みんなで相談して練習メニューを改善していきたい。

のように書き、カテゴリーを「部活動」にしておきます。これが大きな大会ならば将来のため大会名とともに日付や会場、参加校(参加人数)も入力します。賞状があればその写真を、あるいは顧問からその大会の要項をコピーさせてもらいそれも写真の形で添付できますので入れておくといいでしょう。

<外部スピーチコンテストの例>タイトル「190602○○大スピーチコンテスト」のフォルダーを作り、テンプレートを「結果の記録」にすると同じようなテンプレートが出てきますので、書き込んでいきます。カテゴリーは「学校以外の活動」にします。同じように、コンクール名、主催団体、参加人数、自分の成績(奨励賞受賞など)も入力しておくといいでしょう。そのときスピーチ原稿や、参加したときの写真などがあれば同じく添付しておきます。

注:クラブの記録や表彰の中で、将来、Japan-e-Portfolio に送る可能性のあるものは、大会名、日付、会場、参加校数(参加人数)等が必要になりますし、賞状のコピーまたは写真、顧問からコピーさせてもらったその大会の要項などを添付する必要があります。このようなものについては「マイスペース」を閉じ、「成果の記録(Japan-e-Portfolioと直結)」を開けて、ここに記入します。ただし、「成果の記録」を利用するには、まず「Japan-e-Portfolio」と連携する必要がありますので、1回目はSTEPを読んで設定をしなければなりません。その際、もう一度SASSIから始まるIDが必要になります。連携ができたら、内容を記入します。

その2 新しい大学入試に備える

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注:現在高校2年生の人は、ポートフォリオの「マイスペース」を開けると、昨年度「マナビジョン」で作ったポートフォリオも含めて並びますので、昨年度はどのような振り返りをしていたのかなど、見比べることができます。ただし「マナビジョン」のポートフォリオは Classi から加筆訂正できませんので、もし「Japan-e-Portfolio」に送るレベルのものがあれば、画面上からコピー&ペーストして Classi のポートフォリオにしておいたほうがいいでしょう。

ポートフォリオを書くことによって振り返りができることは、学習改善や成長実感につながります。実は、振り返りにはレベルがあって、

レベル1 実践:やった事実や感想レベル2 内省:振り返りと浅い内省レベル3 気づき:事実・内省を踏まえての具体的な行動計画・目標レベル4 教訓:事実・内省を踏まえての一般化・理論化・教訓化レベル5 次へのステップ:一般化・理論化・教訓化したことを次に活かすための計画

の5段階に深化していると言われています。まだまだポートフォリオというだけで身構えてしまう人も多いと思いますが、実際,ク

ラブでは、下の例 1 の「サッカーノート」のように、今日の練習でよかった点や、ダメだった点、(気づき)さらには、今後どんなことをやっていきたい(計画)や、伸びてきたうまくいった部分の分析(理論)を書いています。これがまさに、振り返りであって、ポートフォリオの考え方です。

例 1

その3 振り返りの深化が成長につながる

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同じことが定期試験の反省や模試の反省でも言えます。「進研模試」を受けると自己採点シートがついていますが、点数だけでなく、振り返りができる形のシートになっています。シートでは点数で振り返るだけではなく、「問いの意図はつかめたか」とか「データを比較して読み取れたことを説明できたか」とか「誤っている式変形に気付けたか」などまさに学習の振り返りをする観点で聞かれています。そしてこの「振り返り」を下の例2のようにていねいに書くことで、レベル3以上の気づき、教訓、次へのステップのすべてが盛り込まれていき、これが伸びる秘訣なのです。

例2

ベネッセコーポレーションが、「成績の向上」と「振り返りの質」について調べたデータが右の例3です。成績上昇者と成績下降者の定期試験や模試の反省の書き込みを比べてみると、一目瞭然、書かれている文の長さもそうですが、振り返りのレベルの高さに大きな違いかあります。上昇者は事実や感想だけでなく、具体的に、こういうところが良くなかったとか、次回に向けてこういうことをやりたいと、気づき・教訓・次へのステップまで書いているので、文章が長くなるのです。逆に下降者は「英語悪かったから頑張りたい」「2学期は点取る」と実践・内省に終わり、振り返りのレベルが低いので文章が短いのです。今後も、クラブの試合の感想でも、定期試験の反省でも、ていねいに書いてみてください。気づきが増えています。

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例3

最後に、むずかしい言葉が混じっていますが、「生徒から見たポートフォリオの効用」をリクルート社がまとめているので、それを載せておきます。

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