デモンストレーションサイト(タイ王国ラムチャバン)2010/11/04 · microsoft...
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デモンストレーションサイト(タイ王国ラムチャバン)
独立行政法人国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター 1
浸出水集排水管(砕石あり)
浸出水集排水管(砕石なし)
マンホール
データ記録ステーション
実験用管理室
準好気性
サイト
嫌気性サ
イト
寸法: 約 45 m x 42 m x h 4 m容量: 各7,000 m3程度
ガス抜き管
A
A
◆ 高温多雨気候である東南アジアの廃棄物処分場における準好気性埋立の適
用性に関する評価◆ 東南アジアにおける準好気性埋立設計方法の提案と費用対効果Point‐1 高い気温によって微生物分解(安定化)が促進されるのかPoint‐2 スコール等の集中型降雨に対する集排水性能の評価(水位管理等)◆ 準好気性埋立による温室効果ガス排出量削減
本研究課題の目的
廃棄物を埋め立てる前の準好気性サイト
デモンストレーションサイトの平面図(左が準好気性サイト)
カセサート大学、ラムチャバン市役所と共同研究契約を締結
0.0
2.0m
3.0m3.5m
4.0m
既存処分場の保護砂層
廃棄物層
最終覆土
主管(内径500) 枝管(内径300)
センサーの設置高さ
既存処分場の遮水シート
A‐A断面図
○ 準好気性サイトと嫌気性サイトの二つのテストセルを既
存最終処分場の上に建設した。○ 準好気性サイトでは、浸出水集排水管とガス抜き管の設
計を日本の準好気性埋立に準拠した設計とした。○ 嫌気性サイトでは、タイ王国の標準的な設計とした。○ それぞれのサイトにおける浸出水水質、ガス放出量、温
度などの違いによって準好気性埋立の効果を評価。
ガス抜き管からのガスサンプリングの様子
主管の断面図(準好気性サイト)
主管の断面図(嫌気性サイト)
内径500mm
内径
の2倍
= 10
00
内径の2倍 = 1000
内径の4倍 = 2000
内径300mm
砕石
砕石は、管が見え
なくなる程度に撒く
デモンストレーションサイト構築の様子と安定化モニタリング
独立行政法人国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター 2
年 2009 2010 2011
04 05 06 07 08 09 10 11 12 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 01 02 03 04 05 …
建 設
廃棄物の埋立
センサー類設置
モニタリング
ガス・水調査
比抵抗探査
準好気性セル
嫌気性セル
マンホール
センサーの埋設状況ガス抜き管
データ記録板
熱電対(K-type)廃棄物層内の温度分布を測定
内部浸出水採取鍋処分場内部の浸透水の水質を測定するために埋設する
ガス採取管埋立廃棄物層中に存在しているガスをポンプで採取する
水分センサー廃棄物層内の水分分布を測定
データ記録ステーション温度と水分のデータをログ
2009年夏に建設を行い、秋に廃棄物の埋立を実施した。廃棄物の埋立と同時にセンサーの埋設を実施。2009年12月より月1~2回のモニタリングを実施している。
各セルに温度18点、水分8点、内部浸出水採取鍋4点、ガス採取管4本を設置
2009年12月から約3年間のモニタリングを実施し、安定化の初期挙動を把握→ その後の変化は予測シミュレーションで補完
粗レキ
中レキ
細レキ
目詰
まり
防止
用フ
ィル
ター
採取
管
メッシュ
浸透水の滞留
-
調査内容
独立行政法人国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター 3
これまで提示したセンサー類による測定では、◆ 安定化に関与するパラメーターを把握するため、
・温度: 内部温度の分布を知ることで、熱帯地域の廃棄物層の温度を把握し、分解速度試験等の室内実験に役立てる。また、日本の直接埋立処分場との比較を行うことで、東南アジア地域との違いを明らかにする。・水分: 処分場内の水分分布と水位を知ることで、スコール等の強度の大きな降雨の集排水能力を検証し、集排水管の設計に役立てる。・浸出水水質: 準好気性と嫌気性サイトの水質の時間変化を比較することで、準好気性埋立の機能を評価する。・層内ガス質: 準好気性埋立による受動的な大気導入方法の影響をガス質からも把握することで、水質変化と合わせた安定化動態評価を実施する。・沈下速度: 安定化=有機物の分解となることから、減少した有機物による質量減少速度を外面的な沈下現象から捉えることで、跡地利用や処分場設計の基礎データを収集する。を測定し、埋立廃棄物の安定化の検討を実施。◆ 準好気性サイトと嫌気性サイト(タイの標準構造)と
の比較を行うことで、準好気性埋立の機能性を評価し、実処分場の設計に必要なパラメーター等について提示を行う。
準好気性埋立は、処分場内の一部を好気性領域とすることで、温室効果ガスの一つであるメタンガス(嫌気性発酵による代謝ガス)の減少を図ることが可能と考えられるが、どの程度の削減効果があるのか明確に示された事例はない。そこで、デモンストレーションサイトを利用して、準好気性と嫌気性サイトから排出される温室効果ガスの差異を評価することで、準好気性埋立の効果を定量的に評価する。
○ レーザーメタン計を用いた地表面フラックス
準好気性サイトと嫌気性サイトの最終覆土表面から放出される二酸化炭素とメタンのフラックスを測定し、処分場全体からの放出量の把握を行う。○ 層内ガス濃度との併用地表面から約1m深度の層内の二酸化炭素とメタンガス濃度を測定し、地表面フラックスにおける両者の濃度比率を比較することで、最終覆土の影響を取り除いた温室効果ガス排出量を算出する。○ 最終覆土内でのメタンガス酸化最終覆土内の常在微生物の1種であるメタン酸化細菌によるメタンガス酸化(減少)の影響を評価し、最終処分場から排出されるメタンガス放出量を補完する。○ フラックスタワー法
地表面フラックスのクロスチェック法として、フラックスタワー法を用いて温室効果ガス放出量の測定を行い、比較・検討を行う。同時に、処分場に適した測定手法の開発を行う。
安定化動態評価
温室効果ガス削減評価
レーザーメタン計によるメタンフラックス測定結果の一例
フラックスタワー法を用いたガスフラックスの測定
温室効果ガスモニタリング
独立行政法人国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター 4
レーザーメタン計による測定
覆土層
廃棄物層
レーザーメタン計
100 c
m
φ20 cm
透明アクリル板
塩ビ管
反射板
レーザー光線
350
250
150
50
50 150 250 350
y = 1.07 xr2 = 0.8234
ガスクロによるメタンフラックス値
(gCH4 m-2 day-1)
レー
ザー
メタ
ン計
によ
るメ
タン
フラ
ック
ス値
(gC
H4
m-2
day
-1)
図: 静置式チャンバー法を用いてレーザーメタン計とガスクロマトグラフによって測定されたメタンガスフラックスの関係
覆土層の影響を除去した正味の廃棄物からのガスフラックス測定方法
穴を開ける前のフラックスを測定
穴を開けて濃度を測定
穴を開けた後のフラックスを測定
微量メタン・二酸化炭素濃度計
三次元風向風速計
三次元風向風速計
ガスサンプリングポート
風向風速データ記録器
大気圧計&データ記録器
-15 -10 -5 0 5 10 15 20 25 30-5
0
5
10
15
20
25
30
-15 -10 -5 0 5 10 15 20 25 30-5
0
5
10
15
20
25
30
-10 -5 0 5 10 15 20 25 30-5
0
5
10
15
20
25
30
-10 -5 0 5 10 15 20 25 30-5
0
5
10
15
20
25
30
(2010年1月14~16日測定結果、単位はmol m‐2 day‐1)
準好気性サイト-10-505101520253035404550556065707580859095
嫌気性サイト
-
Setting of LysimetersSetting Sm I Sm II An I An II
Operating Condition Semi‐aerobic Semi‐aerobic Anaerobic Anaerobic
Waste compactionlow
compactedhigh
compactedCompacted compacted
Waste density (kg/m3) 638 770 728 716
Leachate storage ‐ ‐50% of
waste height100% of
waste height
Scale: 0.90 m. diameter and 2.70 m height
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