「21世紀新農政2008」に係る農林水産分野におけ...
Post on 06-Mar-2020
0 Views
Preview:
TRANSCRIPT
「21世紀新農政2008」に係る農林水産分野における地球温暖化対策の強化について
平成20年6月2日
資料2
目 次
「21世紀新農政2008」に係る農林水産分野における地球温暖化対策の強化関連部分(抜粋)
(平成20年5月7日 食料・農業・農村政策推進本部決定) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
農山漁村地域全体で低炭素社会の実現を目指す取組に係るこれまでの取組とこれからの取組(イメージ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
農林水産分野における省CO2効果の「見える化」に向けた取組に係るこれまでの取組とこれからの取組(イメージ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
農林水産省地球温暖化総合戦略の改訂(イメージ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
検討のスケジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
「21世紀新農政2008」に係る農林水産分野に
おける地球温暖化対策の強化関連部分 (抜粋)
「21世紀新農政2008~食料事情の変化に対応した食料の安定供給体制の確立に向けて~」
(平成20年5月7日 食料・農業・農村政策推進本部決定)
Ⅲ 環境・資源対策
2 地球環境保全に対する農林水産業の積極的な貢献
(1)農林水産分野における地球温暖化対策の強化
「農林水産省地球温暖化対策総合戦略」(平成19年6月21日農林水産省地球温暖
化・森林吸収源対策推進本部決定)に基づき、京都議定書の6%削減約束を達成す
るため、森林吸収源対策やバイオマス資源の循環利用等の農林水産分野の排出削減
対策の加速化を図るとともに、地球温暖化の進行により懸念される農林水産業への
影響に対処するための適応策を推進する。また、たい肥の施用など適切な土壌管理
を通じて、農地土壌の温室効果ガスの吸収源としての機能を向上させていくためモ
デル地区での実証を行うとともに、農山漁村地域における低炭素社会の実現を目指
して、地域全体でCO2を削減する取組や、CO2排出量の実態把握、効果的な表示
方法の検討等による省CO2効果の「見える化」を推進する。1
農林水産分野における地球温暖化対策の課題
○ 農林水産省地球温暖化対策総合戦略を策定(H19.6) ○ ポスト京都に向け、地域全体で を削減する新たな方策づくりが急務(クールアース50に向けた取組)
○ 原油などエネルギー高騰への対応○ 国民のライフスタイルの変革による自律的な省
の取組の促進
今後の推進方向
→ 京都議定書の6%削減約束の達成に向けて、森林吸収源対策や農林水産分野の排出削減対策を加速化させるとともに、地球温暖化適応策及び国際協力を推進
農林水産省地球温暖化対策総合戦略の改定により、「農山漁村における低炭素社会の実現に向けた取組」、「省CO2効果の「見える化」の推進」を戦略に追加し、農林水産分野における地球温暖化対策を強化
地球環境の保全に積極的に貢献する農林水産業を実現
◆ 森林における吸収量の確保に加え、農業分野からのメタン等の排出削減、農地のCO2
◆ 農山漁村地域に賦存する資源・エネルギーを最大限に有効活用し、地域全体でCO2を削減する取組を推進
CO2
投入
大気中のCO2は植物の体(有機物)となる!
エサ
たい肥
光合成
投入
投入
投入>放出の場合、炭素が土壌に蓄積⇒大気中のCO2が減少!
分解されにくい状態の炭素化合物(腐植物質)
有機物
放出
【農地におけるCO の吸収・排出(概念図)】
・
・
・ 下水や家畜排せつ物の消化ガス発電・
熱利用
・ 廃棄物発電・排熱 ・ 雪氷の冷熱
・ バイオエタノール、バイオディーゼル、
木質ペレット等
・ 農林水産業での電気自動車
・ 漁船の電気推進
・ 施設園芸の加温
・ 穀物の低温管理
・ 食品産業等でのバイオ燃料
利用
【地域の低炭素型エネルギーの利用を需給両面から推進(取組の例)】
① 農山漁村地域における低炭素社会の実現に向けた取組
② 省CO2効果の「見える化」の推進
◆ CO2排出量の実態把握、効果的な表示方法・算定方法等の検討 ◆ 低炭素社会づくりに向けた国民運動の推進
農林水産分野における地球温暖化対策の課題
○ 農林水産省地球温暖化対策総合戦略を策定(H19.6) ○ ポスト京都に向け、地域全体でCO2
○ 原油などエネルギー高騰への対応○ 国民のライフスタイルの変革による自律的な省CO2
今後の推進方向
→ 京都議定書の6%削減約束の達成に向けて、森林吸収源対策や農林水産分野
農林水産省地球温暖化対策総合戦略の改定により、「農山漁村における低炭素社会の実現に向けた取組」、「省CO2効果の「見える化」の推進」を戦略に追加し、農林水産分野における地球温暖化対策を強化
◆ 森林における吸収量の確保に加え、農業分野からのメタン等の排出吸収源としての機能向上に向けた取組を推進
◆ 農山漁村地域に賦存する資源・エネルギーを最大限に有効活用し、
CO2
投入
大気中のCO2は植物の体(有機物)となる!
エサ
たい肥
光合成
投入
投入
投入>放出の場合、炭素が土壌に蓄積⇒大気中のCO2が減少!
投入>放出の場合、炭素が土壌に蓄積⇒大気中のCO2が減少!
分解されにくい状態の炭素化合物(腐植物質)
有機物
放出
【農地におけるCO2 】
・
・
・ 下水や家畜排せつ物の消化ガス発電・
熱利用
・ 廃棄物発電・排熱 ・ 雪氷の冷熱
・ バイオエタノール、バイオディーゼル、
木質ペレット等
・ 農林水産業での電気自動車
・ 漁船の電気推進
・ 施設園芸の加温
・ 穀物の低温管理
・ 食品産業等でのバイオ燃料
利用
【地域の低炭素型エネルギーの利用を需給両面から推進(取組の例)】
① 農山漁村地域における低炭素社会の実現に向けた取組
②
◆ ◆ 低炭素社会づくりに向けた国民運動の推進
H20年6月頃
農業用水を活用した小水力発電
農林水産業関連施設等を活用した太陽光・
風力発電
2
農山漁村地域全体で低炭素社会の実現を目指す取組に係るこれまでの取組とこれからの取組(イメージ)
○個別政策分野別(交通、エネルギー、廃棄物、森林保全等)または主体別産業(産業、民生等)の対策・対策技術等については、一定の知見が集積してきており、効果を上げている
○農林水産分野においても、バイオマス資源の循環利用、施設園芸・農業機械の温室効果ガス排出削減対策、環境保全型農業の推進による施肥量の適正化・低減等が進められている
・ 京都議定書目標達成計画 (平成20年3月28日 閣議決定)・ 低炭素社会づくりに向けて(平成20年4月3日 中央環境審議会地球環境部会)・ 環境モデル都市(平成20年4月11日 内閣官房地域活性化統合事務局) 等
京都議定書6%削減約束の確実な達成と、さらに長期的・継続的な温室効果ガスの排出削減を農山漁村地域における地域一体となった取組から進める
様々な供給源と需要先を含む地域的広がりの中で、その地域の人々が低炭素な生活を進める意識を持って、農山漁村地域に賦存する資源・エネルギーを、地域の特色やアイデアを盛り込みながら有効活用し、施策横断的に地域全体で温室効果ガス吸収・削減の取組を推進する。
例えば・・・・エネルギー(農林水産関連施設等を活用した小水力発電、バイオディーゼル等)供給源と、需要先(施設園芸の加温、食品加工場での電力利用等)についての地域全体のエネルギー需給調査や施設整備等、需給両面から地域ぐるみの取組を推進する。
・全国規模で、地域ぐるみの農林水産関連地球温暖化対策事業を推進す
るための普及・啓発を行う(温暖化対策関連事業を一覧できるパンフレット等施策のPR、地域の取組のPR)。 3
これまでの取組
これからの取組
目 的
農林水産物等の省CO2効果の表示方法を検討し、省CO2に寄与する国産農林水産物等の消費者の選択による低炭素社会づくりに向けた国民運動を推進する。
農林水産分野における省CO2効果の「見える化」に向けた取組に係るこれまでの取組とこれからの取組(イメージ)
○食料の輸送に伴う燃料消費抑制という観点も含めた地産地消の取組について、全国展開に向けた取組を進められている
○農林水産分野におけるいわゆる環境ラベルによる表示については、公益法人等が運営主体となった環境負荷低減に配慮した商品の認証等が行われている
・ 京都議定書目標達成計画 (平成20年3月28日 閣議決定)・ 低炭素社会づくりに向けて(平成20年4月3日 中央環境審議会地球環境部会) 等
○農林水産関係者のCO2排出削減の努力した形を見えるようにし、地球温暖化対策に資する農林水産業を振興する○国民自らの温室効果ガス排出量等を把握し、省CO2型の生活を選択することに資する
例えば・・・・農産物については、省エネルギー型の生産技術体系への転換や窒素肥料の使用の低減等省CO2効果の高い取組により生産されたものについて、消費者の選択に資するよう表示のあり方を検討する。
・食品産業分野については、「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」等を活用し、事業者によるCO2排出削減の成果の「見える化」に向けた表示のあり方を検討する。
・木材製品については、木材の炭素固定量を示すなどの省CO2効果の「見える化」に向けた表示のあり方を検討する。
省CO2効果の高い取組による生産
4
目 的
これまでの取組
これからの取組
表示イメージ
CO2排出量を削減した生産方法なのね!
CO2排出削減効果
30%2
以上
①①地球温暖化適応策の推進地球温暖化適応策の推進
・既存技術の生産現場への普及・指導・新たな技術の導入実証・影響評価に基づく適応策の検討
②②技術開発等の推進技術開発等の推進
・生産安定技術の開発
(高温耐性品種の育成など)・農林水産業への影響に関する予測研究・影響予測に基づく適応技術の開発
○○ 京都議定書京都議定書66%削減約束の達成は難しい状況%削減約束の達成は難しい状況
・ 2006年度(速報値)は基準年比で約6.4%増加
○○ IPCCIPCC(気候変動に関する政府間パネル)(気候変動に関する政府間パネル)報告書報告書
・地球温暖化は加速的に進行していると断定
・農林水産業にも深刻な影響が生じると予測
○○ 世界全体で地球温暖化対策を推進する必要世界全体で地球温暖化対策を推進する必要
①①削減目標値の達成に向け施策を加速化削減目標値の達成に向け施策を加速化・森林吸収源対策・バイオマス資源の循環利用・食品産業等の環境自主行動計画
②②新たな削減目標値の設定と達成に向けた施策を推進新たな削減目標値の設定と達成に向けた施策を推進・施設園芸・農業機械の温室効果ガス排出削減対策・環境保全型農業の推進による施肥量の適正化・低減・漁船の省エネルギー対策
③③その他の排出削減の取組を推進その他の排出削減の取組を推進・・農地土壌の温室効果ガスの吸収源としての機能を向上させていくためモデル地区での実証
④④各温暖化防止策を推進する体制の構築各温暖化防止策を推進する体制の構築・ 農山漁村地域全体で低炭素社会の実現を目指す 取組・ 農林水産分野における省CO2効果の「見える化」に 向けた取組
農林水産省地球温暖化対策総合戦略の農林水産省地球温暖化対策総合戦略の改訂(イメージ)改訂(イメージ)
ⅠⅠ 地球温暖化防止策地球温暖化防止策 ⅡⅡ 地球温暖化適応策地球温暖化適応策
地球温暖化問題の現状地球温暖化問題の現状
農林水産省地球温暖化対策総合戦略の策定(平成農林水産省地球温暖化対策総合戦略の策定(平成1919年年66月)月)
現 在
全国平均3度上昇
2060年代
<温暖化による着色障害><温暖化による着色障害>着色期に高温が続くと、着色の進行が遅れることが確認されている。
温暖化によるリンゴの栽培適地の移動
北海道はほぼ全域が適地になる一方、関東以南はほぼ範囲外となる。
適 地より高温の地域より低温の地域
①①違法伐採対策等の持続可能な森林経営違法伐採対策等の持続可能な森林経営
の推進の推進
・違法伐採問題の解決に向けた取組
・途上国における持続可能な森林経営の
推進に向けた支援・国際ルールづくりへの積極的な参加・貢献
②②我が国の人材・技術を活用した協力我が国の人材・技術を活用した協力
・地球温暖化問題の解決に向けた国際研
究機関との共同研究の推進
ⅢⅢ 農林水産分野の国際協力農林水産分野の国際協力
農林水産分野における対策を総合的に推進し、地球環境保全に積極的に貢献する農林水産業を実現農林水産分野における対策を総合的に推進し、地球環境保全に積極的に貢献する農林水産業を実現
1,300
1,200
1,100
1990基準年
2006(速報値)
京都議定書削減約束期間(2008~2012年)
(百万トンCO2)
1,341(+6.4%)
京都議定書削減約束
1990年比△6.0%
我が国の温室効果ガス排出量の推移
1,186
基準年排出量
1,261
6%削減約束達成のためには、2006年から12.4%の削減が必要
5
検討のスケジュール
食農審・林政審・水政審
地球環境小委合同会議
6月2日
第2回
温暖化戦略
改定案の検討
6月24日(予定)
温暖化戦略
改定案のとり
まとめ
地球温暖化・森林吸収源
対策推進本部
(本部長:澤政務官)
5月19日
第6回
農林水産省に
おける温暖化
対策強化の方
針を決定
7月
温暖化戦略
改定案を決
定
8月以降
平成21年度予算
要求等に改定温暖
化戦略を反映
7月以降
農林水産分野における
省CO2効果「見える
化」の具体化に向けた
検討を開始
3月目途
農林水産分野における
省CO2効果「見える
化」の具体化に向けた
とりまとめ
(参 考)
経済産業省
環 境 省
国土交通政策研究所
6月からカーボンフットプリント研究会で検討開始
6月から委託事業で「見える化」検討開始
19年度からサプライチェーン物流環
境ディスクロージャー調査を実施
3月目途に報告書とりまとめ
年度内に報告書とりまとめ
第3回
第7回
12月目処
農林水産分野における
省CO2効果「見える
化」の具体化に向けた
中間とりまとめ
4-5回程度開催業界関係者等ヒアリング 外
パブリックコメント実施外
3月目途に基本・概略設計
素案とりまとめ 6
top related