€¦ · web view学校図書館に係る学校訪問(計画訪問①)の報告...

Post on 03-Jun-2020

4 Views

Category:

Documents

0 Downloads

Preview:

Click to see full reader

TRANSCRIPT

 

 

10月27日から11月9日(文化の日をはさんで2週間)は「読書週間」です。学校でもさまざま

な方法で子どもたちと本をつなぐ取組がなされているのではないかと思います。

児童文学者で翻訳家の清水眞砂子氏は「子ども時代の本は広い世界への窓、あるいは不思議な世界へ

の窓の役割をしていてくれたのだろうと思います。」(『本の虫ではないのだけれど』清水眞砂子著、

かもがわ出版)と記しています。

学校では先生や司書教諭、学校司書が本の世界への案内役となり、子どもたちがいろいろな世界への窓を開けるように取り組んでいます。

 

昨年度実施した著作権研修に引き続き、島根県立大学人間文化学部地域文化学科の石井大輔准教授をお

迎えして、学校図書館担当者が著作権について理解を深めることをねらいとし、学校図書館や授業で著

作物を利用する際の留意点等について見識の向上を図りました。

研修内容 

◍ 講義「学校図書館における資料の複製に関する課題」◍ 演習「学校における事例を考える」

講義は、昨年度の著作権法の基本や学校図書館に関する条文につ

いての研修をもとに、今年度は主に条文の探し方や著作権法第31

条の対象に学校図書館が含まれないこと、第35条の解釈、引用や

新聞記事の利用に関する留意事項等について詳しく話をしていただ

きました。

演習は、参加者から事前に受けていた質問について、グループご

とに根拠となる条文に照らし、著作権上の留意点を考えました。そ

の後、石井准教授から各グループで話し合ったことについて助言を

受け、演習のまとめとしました。

◍ 参加者アンケートより

・著作物を使用する際に、根拠となる法律に照らし合わせて対処することが大切だということを再認識した。

・著作権第35条(学校その他の教育機関における複製等)について理解することができた。

・法令の解釈について、グループで話し合いをする中で気付くことが多々あった。

・具体的な事例について演習や石井先生の説明があり理解を深めることができた。

・子どもたちへの著作権の指導について、考える機会になった。特に、引用の仕方や出典の明記については繰

返し指導し身につけさせていきたい。(司書教諭)

 松江市学校図書館支援センターだより 2018.1 1.1

      RAINBOW NO.81

松江市教育委員会学校教育課 松江市学校図書館支援センター TEL:55-5073 FAX:55-5251

平成30 年度 学校図書館と著作権に係る学校図書館担当者研修を行いました 9 月 28 日(金) 13:30~16:00 於松江市民活動センター 

石井准教授の講義の様子

演習の様子

1              松江市学校図書館支援センター

・著作物の利用について、先生からよく質問を受ける。今日の研修を校内に伝達したい。

今年度、異動のあった学校司書配置校5校の訪問を行いました。管理職と司書教諭、学校図書館担当教員、学校司書が同席し、図書館の運営運用状況や学校図書館の機能を生かした授業について意見交換をする機会となりました。

小中一貫教育の視点をもって学校図書館活用教育を行うために、中学校区(5~8校)を1ブロックとして、計8ブロックで2種類(①と②)の研修を行っています。 研修①は会場校の図書館見学や学校図書館運営、学習支援、読書支援について、各ブロックで研修内容を決め、関連する資料を持ち寄り意見交換をしています。

ブロック 開催月日 会 場 研 修 内 容

A1 7 月 30 日 内中原小学校・蔵書点検の意義と具体的方法について・昨年度購入図書よりおすすめの本 10冊紹介(学習用、読み物用)・自校図書館の工夫点などの情報交換

A2 7 月 24 日 古江小学校・古江小図書館見学と意見交換・児童生徒に「本を読みたい」という気持ちにさせる読書支援について・図書館内のレイアウトについて

B1 8 月 27 日 持田小学校 ・持田小図書館見学と意見交換・学習で活用された図書館資料で役立った資料の紹介

B2 7 月 31 日 本庄中学校・読書を支援するためのブックトーク実践について・各校の蔵書構成や蔵書選定方針について・雑誌やパンフレット類等の保存整理について・図書館だよりの作成について(著作権などの留意点)

C1 9 月 12 日 中央小学校 ・今年度、力を入れたい取組について(1学期の実践紹介、2、3学期の予定)

C2 8 月 1 日 来待小学校 ・来待小図書館見学と意見交換・1学期に力を入れた取組について

D1 9 月 13 日 古志原小学校・古志原小図書館見学と意見交換・今年度、力を入れたい取組について・学校図書館の利用を促進するための取組について

D2 9 月 20 日 湖東中学校 ・各校の読書指導の取組について・おすすめの本の紹介(学校で人気の本やブックトークで紹介した

学校図書館に係る学校訪問(計画訪問①)の報告 6月20日~7月13日実施

雑賀小学校 休み時間には大勢の児童が利用している。

古江小学校 新聞や地球儀など世界が広がるコーナーを設置している。

学校図書館に係るブロック別研修①の報告  

各校の図書館の様子や工夫点の一部ですが紹介します。

湖南中学校 改修前の図書館。(今までの図書館の良さを生かし使いやすい図書館にレイアウト検討中)※10 月末現在、図書館の改修完了

第二中学校 「今日のニュース」を掲示し、生徒が世の中の出来事に興味を持つように工夫している。

玉湯中学校 学校司書おすすめの本のコーナー。展示だけではなく学校司書が生徒に直接紹介することを心掛けている。

2              松江市学校図書館支援センター

本、選書に役立つ本など)

「会場が各校の図書館なので直に館内の様子を見ながら意見交換ができる。」「少人数なので具体的に情報を交換しやすい。」「研修をすることにより自校の図書館の課題解決のヒントを得ることができた。」など参加者からは学校司書業務報告書にて感想の記載がありました。

○司書教諭の発令                          ○学校司書の配置

校 種 学級数 学校数

(校)

発令校数

(校)

発令率

(%)

発令人数

(人)

校 種 人数

(人)

小学校

12 学級以

18 18 100 36

小学校 3311 学級以

15 15 100 15

中学校

12 学級以

7 7 100 8

中学校 1511 学級以

8 7 89 7

義務教育学校 1 1 100 2 義務教育学

校1

※司書教諭を複数発令している学校は14校                 ※全校に配置※発令がない1校には有資格者が不在

 ○司書教諭の時間               

  ※H 30 年度は時間割内に司書教諭の時間を設定  している学校が増えている     

※H 30 年度は時間割内の司書教諭の時間が増えて   ※授業実践や学校司書との打ち合わせに教諭の時間 いる                       を使っている学校が多い

                  「松江市学校図書館活用教育推進に係る実態調査」より集計

学校司書の活動や気づき 平成30 年 7 月 8 月の学校司書業務報告書より  (各校の活動について、学校間で情報交換ができるように校名を学校(ボックス)番号で文末に表記していま

す。)

※研修②では授業公開を行なっており、各ブロックにおいて9月末~1 月に実施しています。平成30 年度 松江市の各校学校図書館担当者に関する状況

H29

H30

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

司書教諭の時間を時間割枠内に設定している学校の割合

H29

H30

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

1校あたりの時間割枠内の司書教諭の時間

管理職と相談

司書教諭としての授業実践

学校司書と打合わせや作業

授業者と打ち合わせや作業

教材準備

啓発のための資料作り

調査報告

0 20 40 60 80 100

H30 年度時間割枠内の司書教諭の時間の

使い方(複数回答あり)%

3              松江市学校図書館支援センター

●読書支援に関すること

・読書感想文の書き方の指導に合わせてブックトークを実施した。「がむしゃらにもがいたとき」というテーマで紹介し、子どもたちはとても興味をもって聞いていた。ブックトークは子どもと本を出会わせる機会として有効な方法だと実感した。(36)

・読書感想文を書くのにどんな本を読んだらいいのかという相談をしてくる生徒が多かった。図書館だよりやPOPなどで本を紹介しているが、やはり直接紹介してほしいと思う生徒が多いようだ。興味があることや好きな本のジャンルを聞き、それぞれに合いそうな本を紹介した。どの生徒も熱心に紹介を聞き、借りていった。学校司書としてとても嬉しい場面であった。(47)

●環境整備に関すること

 ・夏休み中に図書館の壁面掲示やおすすめの本紹介コーナーを季節や学校行事に合わせて変更した。子どもたちは「図書館の雰囲気がかわった。」と新鮮な気持ちで来館を楽しんでいるようだった。子どもたちが季節や行事に関心をもつことができる図書館にしていきたい。(16)

●教職員の姿から

 ・夏休み中に管理職と司書教諭、学校司書、図書館部員で学校図書館運営委員会を開催した。検討事項として、子どもたちがおすすめの本を読む取組をしているが、設定した本すべての完読を目指すことには負担が大きいのではないかということが挙がった。学校全体で取り組んできた「読む力をつける」ことの重要性を確認し合い、担任を中心に子どもたち一人ひとりに対し読むことができるように支援しながら、取組を継続することになった。(34)

●研修会に参加して

・学校図書館ブロック別研修の情報交換でパンフレット類の保存について他校の方法が参考になった。研修内容に関する資料を各校が持参するので、各校の状況説明とともに写真などの資料があり、分かりやすく保存方法を知ることができた。また、ブロック別研修は他校の図書館の様子を直に見ることができたり、少人数の集まりなので情報交換をしやすかったりする良さがある。使いやすい図書館を目指すことに役立っている。(45)

●学校図書館に係る校内研修           ・司書教諭が松江市学校図書館担当者研修の内容の伝達し、その後、リーフレ

ット作成の演習を行なった。演習は「松江のすてきを見つけよう」というテー

マで学年部と特別支援部、専科部ごとに分かれて1時間でリーフレットを作成

した。どのグループも協力しながら楽しそうに作成する様子が印象的だった。2学期からの学習に生かせる研修になったと思う。「先生の作品」として図

書館に掲示し子どもたちにも見てもらえるようにした。(3)

 ・2種類の研修を行なった。1つめは「具体的に伝えてみよう」というテーマで思考ツールを使ったり、グループで意見交換をしたりして具体的に伝えるポイントについて確認し合うことができた。2つめは各学年の国語の文学教材を使いリテラチャーサークルを行なった。どちらの研修も2学期からの学習に生かせる内容で、研修後のアンケートでは「すぐに使ってみたい。」という感想が多くあった。(7)

4              松江市学校図書館支援センター

 ・司書教諭が松江市学校図書館担当者研修の伝達として、学習指導要領の改訂に伴う探究的な学習の重要性について話をした。続いて、学年部ごとに2学期に行う探究的な学習について話し合いを行なった。各学年で足並みをそろえて情報活用スキルや読書スキルの指導を行うことで実効性の高い積み上げを目指していくことを確認し合った。2学期に入り活発に図書館の活用があることからも、学年部ごとの研修が有意義であったことが感じられる。今後も、継続して授業での図書

館活用へのサポートに取り組みたい。(14)  ・2学期に全学年が検索力を身につける図書館クイズに取り組むので

教員との打ち合わせも含めて図書館クイズについての研修を行なった。実際にクイズを解くことにより配架場所や蔵書の確認ができ、図書館を活用した授業に役立つ研修となった。(21)

 

図書館クイズ

絵本から物語の本へ移行する時期の子どもたちへおすすめしたい本「おはなしいっぱい」のコーナーが新たに設けられました。場所は児童書のコーナー内です。選書等の参考にも活用できます。ぜひ、手に取って読んでみてください。 詳細については、後日、松江市立図書館HPにUPする予定です。

松江市立中央図書館の取組紹介

5              松江市学校図書館支援センター

top related