asean 各国為替市場の...asean 各国為替市場の 現状と課題 2016 年3月2日...

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ASEAN各国為替市場の 現状と課題 201632三菱東京UFJ銀行 金融市場部エマージング通貨トレーディング室 外国為替等分科会 資料3

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Page 1: ASEAN 各国為替市場の...ASEAN 各国為替市場の 現状と課題 2016 年3月2日 三菱東京 UFJ 銀行 金融市場部エマージング通貨トレーディング室 外国為替等分科会

ASEAN各国為替市場の現状と課題

2016年3月2日三菱東京UFJ銀行金融市場部エマージング通貨トレーディング室

外国為替等分科会 資料3

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1. 如何に各国の経済力を正しく反映する為替相場水準を実現するか

2. 如何にボラティリティを押さえ為替相場を安定的に推移させるか

ドル化または単一通貨

固定相場制

特定通貨へのペッグ制

カレンシーボード制

(狭義の)固定相場制

変動相場制

管理フロート制

完全な変動相場

通貨体制の分類と柔軟性の運営方法

固定的な制度 自由な制度柔軟な制度

短期安定性重視

相場変動に対し脆弱な経済

高インフレ

長期安定性重視

相場変動への耐性のある経済

低インフレ

1. ASEAN各国の通貨体制 (1)

実質為替レートの上昇

•インフレ率の上昇•名目為替レートの上昇

経常収支赤字の累積

•輸出の不振•輸入の拡大

通貨危機の発生

•投資家の懸念、資本流出

•外貨建負債返済負担の高まり

新興国のあるべき通貨体制の原則

経済の発展段階や金融システムの堅強度合いに応じて、適切な通貨体制を選択することが、持続的な経済成長を実現する鍵

アジア通貨危機の経験を通じて、ASEANの多くの国は経済の実力にあった通貨体制・規制水準をある程度実現出来ている

通貨危機への波及経路

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1. ASEAN各国の通貨体制 (2)

国 規制の主な内容規制導入

時期

マレーシア

1ドル=3.8リンギットの固定為替相場制(⇒2005年7月に変動相場制に移行)

1998/9

非居住者預金口座間資本移動の原則禁止

非居住者預金口座への入出金制限

貿易取引通貨の外貨建て限定(リンギット建決済は原則不可)

株式譲渡益の送金課徴金制度(⇒2001年5月に撤廃)

タイ

居住者による非居住者へのバーツ建て信用供与の制限

1998/1

非居住者のバーツ勘定がマイナス残高になることへの制限

2000/10

オフショアとの為替取引の報告義務強化 2001/3

インドネシア

居住者による非居住者への貸付禁止

2001/1 非居住者間のルピアの資金移動禁止

居住者による非居住者への外貨売り為替先物取引の限度額を減額

アジア通貨危機後に導入された主な資本規制

通貨制度 1993 2000 2012

ドル化

カレンシーボード制

対ドル固定相場

クローリングペッグ

バスケットペッグ

管理フロート制

自由変動相場

- - -

新興国通貨体制の変遷

途上国ほど固定性の強い制度を選択する傾向有り。金融制度が整い、経済が成熟していくに従い変動性重視へと移行していく

アジア通貨危機直後、 ASEAN各国は資本規制を強化。一方、通貨体制はある程度の相場変動を許容する制度へシフトさせた

資料:IMFの通貨制度分類や各種報道等より三菱東京UFJ銀行が作成

カンボジア

香港

マレーシアインド

ベトナムインドネシア

フィリピン

台湾

カンボジア

香港 香港

中国 中国

中国ベトナム

韓国

タイ

マレーシア

シンガポール シンガポール シンガポール

ベトナム

タイ

韓国

インドネシア

インド

フィリピン

台湾

タイ

韓国

インドネシア

インド

フィリピン

台湾

マレーシア

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国別指標

S&P 政策金利CPI

(YOY)外貨準備 経常収支

(% of GDP)公的債務

(% of GDP)CDSスプレッド(2015高値)(十億ドル) (% of GDP)

インド BBB-u 6.75% 5.7% 330 16.1% ▲1.4% 51.7% 188

インドネシア BB+ 7.00% 4.1% 100 11.3% ▲2.1% 27.7% 287

マレーシア A- 3.25% 2.7% 91 27.0% +3.0% 53.5% 246

フィリピン BBB 4.00% 1.3% 72 25.3% +3.8% 45.5% 135

シンガポール AAAu ― ▲0.6% 245 79.5% +19.1% 105.6% -

タイ BBB+ 1.50% ▲0.5% 149 36.8% +8.9% 50.6% 179

ベトナム BB- 9.00% 0.8% 35 18.8% +0.7% 52.7% 303

中国

インドインドネシア

マレーシアフィリピン

韓国タイ

台湾

ロシア

南アフリカトルコ ブラジル

メキシコ

ベトナム

-10%

-5%

0%

5%

10%

15%0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%

経常収支

公的債務

中国

インド

インドネシア

マレーシア

フィリピン

シンガポール

韓国

台湾

ロシア

南アフリカ

トルコ

ブラジルメキシコ

10%

100%

0 2 4 6 8 10 12 14

外貨準備

S&P評価

1. ASEAN各国の通貨体制 (3)

外部格付/外貨準備GDP比率 経常収支/公的債務GDP比率

外貨準備、公的債務の対GDP比率は国毎にまちまち。危険度を測る明確な基準は無いものの、足許安定的な推移にあるとの評価。

資料:Bloomberg等より、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

資料:Bloomberg等より、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成資料:Bloomberg等より、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

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1. ASEAN各国の通貨体制 (4)

1994年以降のASEAN通貨の推移(1994/1/1を100とし指数化) 過去2年間のASEAN通貨の推移(2014/1/1を100とし指数化)

ASEAN通貨はアジア通貨危機前後で急落した後、各国通貨当局による対応を経て、外部環境に左右されながらも安定的に推移

足許は米利上げの影響や景気減速懸念を背景にやや下落傾向

資料:Bloomberg等より、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成資料:Bloomberg等より、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

70

75

80

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90

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100

105

110

14/01

14/03

14/05

14/07

14/09

14/11

15/01

15/03

15/05

15/07

15/09

15/11

16/01

VNDPHPINRIDRMYRTHBSGD

0102030405060708090

100

94/0195/0196/0197/0198/0199/0100/0101/0102/0103/0104/0105/0106/0107/0108/0109/0110/0111/0112/0113/0114/0115/0116/01

IDR

20

40

60

80

100

120

140

94/0195/0196/0197/0198/0199/0100/0101/0102/0103/0104/0105/0106/0107/0108/0109/0110/0111/0112/0113/0114/0115/0116/01

VNDINRMYRTHBSGDPHP

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ここでは、国内銀行を介さない、非居住者間の当該国通貨の売買・決済を、“オフショア市場”と称する。

オフショア市場の有無は、当局が自身の管理・監督下にある国内銀行に対して、非居住者間の通貨取引に伴う決済(国内銀行への預け金口座に発生する入出金)を認めるかどうか等の要因で決定される

ASEANの多くの国では、オフショア市場の広がりを抑制するスタンスを継続

投機的な通貨取引を排除するため、アセアン諸国の多くでは国内の為替取引に実需原則を適用

実需原則に加え、“将来発生する実需:予定取引”に対する為替リスクヘッジ取引を認めるかどうかで各国当局の姿勢に差異が見られる

実需原則の有無(オンショア市場)

2.ASEAN各国の為替管理規制

実需原則無し 実需原則有り

シンガポール香港韓国(オフショア人民元)

タイ、インドネシアマレーシア、ベトナムフィリピン、インド中国、台湾

オフショア市場の有無

オフショア市場有り オフショア市場無し

シンガポールタイ香港(オフショア人民元)

インドネシア、マレーシアフィリピン、インドベトナム中国、台湾、韓国

実需原則の有無による分類

オフショア市場有無による分類

可 不可

シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア中国、(オフショア人民元)、韓国、香港

フィリピンベトナムインド台湾

予定取引のヘッジ取引取組可否による分類

<<注>>

本資料(6-10ページ)にて示される各国通貨規制に関連する記載(各通貨の取引開放度やオフショア市場の有無等)は、三菱東京UFJ銀行が独自の評価を実施。各国の外為管理規制そのものに加え、制度の浸透度、一般化の度合いや、現地当局の運用姿勢、現地金融機関の実務実態等を踏まえた評価を行っており、各国規制当局が意図する制度上の定義とは必ずしも一致しない場合がある。

通貨体制に加え、為替取引の自由度や国外参加者への開放度を規定する“外為管理規制”の運用が市場の安定性を支える両輪となる

各国当局は、法律や通達により、為替取引の許容範囲・規制範囲を明示し、独自の“外為管理規制”を設計している

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現地当局による外為管理規制により、オフショア市場参加への通貨の開放度が決定される

規制そのものに加え、各国中銀の運用姿勢・罰則規定の軽重・国内銀行の規制遵守管理負荷の要素が加わり、結果としてオフショア参加者が規制そのものが規定する開放度を活用しきれていないケースもある

3.実務面から見た為替市場の状況 (1)

オフショア参加者の取引自由度による分類

(非居住者/経常取引のケース)代表的な通貨 備考

a)非居住者の当該通貨取引は不可 ベトナムドン台湾ドル

b)限定的に可能(現地当局が規定する諸要件の範囲内で、国内銀行との取引が可能)

インドネシアルピアマレーシアリンギットフィリピンペソインドルピー中国人民元韓国ウォン

国内銀行に課せられている、非居住者との為替取引を行う際の諸要件(実需背景の特定や、取引条件等)の範囲内で、当該通貨の取引が可能

但し、規制遵守における罰則規定や現地銀行の管理負荷により、限定的な対応に留まっている場合がある

c) オフショア市場においてある程度まで取引が可能

タイバーツ

オフショア市場が有る程度機能している。一方その流動性は必ずしも充分でない(長期の取引に対応できない、等)

投機的な取引が拡大することを防ぐため、非居住者決済口座には様々な制限が設けられている(日次残高上限の遵守義務、等)

流動性の問題からオンショア市場へアクセスする場合は、b)のカテゴリと同様。

d) オフショア市場においてほぼ自由に取引可能(一国二制度)

オフショア人民元 オフショア市場が、オンショアと分断された別の市場として存在。かつ、平常時には充分な流動性を有する。

e)ほぼ自由に取引可能 シンガポールドル香港ドル

オフショア取引を大きく阻害する規制なし(但し、SGDはオン・オフ銀行間取引に制限有り)

資料:三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

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NDF市場の有無

3.実務面から見た為替市場の状況 (2)

許容 一部許容(*) 許容せず

該当通貨 韓国ウォンフィリピンペソ台湾

インドネシアルピアマレーシアリンギットインドルピー

市場流動性(相対的評価)

高い やや高い 標準

各国当局による国内銀行へのNDF許容度合いと市場流動性

(*)国内銀行の資本金の一定割合を上限とする等

NDF対象通貨(ある程度の市場流動性を有している通貨)

インドネシアルピア、マレーシアリンギットフィリピンペソ、インドルピー

中国人民元、韓国ウォン、台湾ドル

NDF(Non Deliverable Forward)とは、非居住者間で行う為替リスクヘッジ手段の一つ。オフショア市場が存在しない通貨について、非居住者が活用している

各国当局の管轄外の市場であるが、韓国等の例に見られるように、国内銀行にNDF市場への参加を認めることで、国内の市場流動性向上に寄与する場合もある

また当局はFixing Rateの提供という面で重要な役割を担う側面もある

相場の柔軟性と取引開放度(オフショア)

中国 CNH

香港

台湾

韓国

シンガポールマレーシア タイ

インドネシアフィリピン

ベトナム

インド

円・EUR等主要通貨

0

20

40

60

80

100

120

0 20 40 60 80 100 120

Rate

Fle

xibi

lity

Trade Availability(オフショア)

低 高

資料:国際通貨研究所、三菱東京UFJ銀行が作成

相場の柔軟性(Rate Flexibility)はIMFの通貨制度分類を参考に三菱東京UFJ銀行にて評価を付与。

取引開放度(Trade Availability)は三菱東京UFJ銀行が独自に分類した規制の厳格度から評価を付与。各国の外為管理規制そのものに加え、制度の浸透度・一般化の度合いや、市場流動性、現地金融機関の実務実態を踏まえた評価を行っており、各国規制当局が意図する制度上の取引開放度とは一致しない場合がある。

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国 通貨

オンショア取引 オフショア市場

(非居住者

間取引)

の有無

オフショア取引

【三菱東京UFJ銀行 本邦取り扱い状況】NDF

居住者のヘッジ取組可否

◎:制限なし

○:予定取引ヘッジ一部可

△:確定実需のみ

直物取引 先物取引NDF市場の有無

オンショア銀行の取引可否

買い 売り 買/売

台湾 TWD △ × × × × ○ △

ベトナム VND △ × × × ××

(ほぼ消滅)×

韓国 KRW ◎ × △ △ × ○ ○

フィリピン PHP ◎(PHP売りは△) × ○ × × ○ △

インド INR △ × ○ △ △ ○ ×

中国 CNY ○ × △ △ × ○ ×

インドネシア IDR ○ × △ △ △ ○ ×

マレーシア MYR ○ × △ △ △ ○ ×

タイ THB ○ ○ ○ ○ ○ ×(不要) ×(不要)

(オフショア人民元) CNH ◎ ○ ○ ○ ○ ×(不要) -

香港 HKD ◎ ○ ○ ○ ○ ×(不要) ×(不要)

シンガポール SGD ◎ ○ ○ ○ ○ ×(不要) ×(不要)

3.実務面から見た為替市場の状況 (3)通貨別アベイラビリティ一覧

資料:現地拠点ヒアリング等に基づき、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

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3.実務面から見た為替市場の状況 (4)

国 為替予約可否直物為替

(通常時)先物為替 通貨オプション 通貨スワップ等

シンガポール ○USD 8,000-12,000

Mio/日期間1年まで流動性支障なし

○2002年の規制緩和により、

流動性拡大

○期間15年まで

常時プライスが建つ

タイ○

実需原則有りUSD 1,000 Mio

/日

期間6ヶ月まで流動性支障なし、2年程度まで可能

○2005年規制緩和でスキーム拡大

○期間10年まで流動性支障なし

インドネシア○

実需原則有りUSD 400-1,000 Mio

/日期間6ヶ月まで流動性支障な

し、1年程度まで可

×IDR建バニラ型のみ許容されるが、流動性低く

約定不能

○3-5年を中心に

活発に取引されている

マレーシア○

実需原則有りUSD 2,000 Mio

/日期間1年まで流動性支障なし、

5年程度まで可○

1年以内中心

○5年以内が中心、

20年程度まで取引可能

フィリピン○

実需原則有りUSD 400-1,200 Mio

/日期間3ヶ月以内が中心、1年

程度まで可○

△事前承認取得が必要

ベトナム○

流動性低い

USD 800 Mio /日(二重相場発生時は、銀行間市場取引不

能)

3ヶ月以内(二重相場発生時は、銀行間市場取引不能)

×VND建は不可

△流動性極めて低い

インド○

実需原則有りUSD 25,000-35,000

Mio/日6ヶ月以内まで活発、

1年超はほぼ無し○

プレーン物は可能○可能

【オンショア】ASEAN為替市場のアベイラビリティ

資料:現地拠点ヒアリングに基づき、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

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3.実務面から見た為替市場の状況 (5)

通貨 為替予約可否 先物為替 通貨オプション 通貨スワップ等

SGD(シンガポール・ドル)

○ ○ ○ ○

THB(タイ・バーツ)

(先物相場はオン・オフで価格乖離有り)

○流動性低く1年以内中心、

最長3年程度

○流動性低い、最長3年程度

○流動性低い、最長3年程度

IDR(インドネシア・ルピア)

△(各種要件等有り)

NDF中心、最長3年程度NDO(Non-Deliverable Option)の活用が可能流動性低く、個別対応

NDS中心

MYR(マレーシア・リンギット)

△(各種要件等有り)

NDF中心、最長5年程度 NDOの活用が可能流動性低く、個別対応

NDS中心

PHP(フィリピン・ペソ)

△(PHP買い直物取引のみ) NDFのみ、最長5年程度 NDOの活用が可能

流動性低く、個別対応NDS

流動性低い

VND(ベトナム・ドン)

××

(NDF市場ほぼ消滅)×

(NDO市場ほぼ消滅) ×

INR(インド・ルピー)

△(各種要件等有り)

NDF中心、最長5年程度 NDOの活用が可能流動性低く、個別対応

NDS中心

【オフショア】ASEAN通貨の国外におけるアベイラビリティ

資料:三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

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タイ

ASEAN各国はアジア通貨危機の直後に為替管理規制の強化を行ったが、2000年代後半以降、為替相場の変動性や経済の成熟度合いを睨みつつ、大きな方向性として徐々に規制を緩和し、市場の開放度の向上に取り組んでいる

2008

2010

2012

マレーシア

2013

外為法改正、為銀主義・為替予約の実需原則・居住者の外貨借り入れ制限の緩和

【オンショア】国内銀行からの外貨借入、居住者間外貨決済解禁

【オンショア】対外投資制限緩和

【オフショア】マレーシア投資に関わる取引、貿易実需に基く取引の非居住者所在国の銀行を通じて国内銀行を介した為替予約の解禁

【非居住者】バーツ転に係る預託金制度廃止

【国内】海外証券投資・海外関係会社貸付・直接投資の金額上限緩和

【国内】為替ヘッジ(貿易取引)のキャンセル解禁

【国内】国内外貨建決済一部解禁

【非居住者】非居住者宛バーツ流動性供与残高上限引き上げ

インド

2010

2011

2015

【オフショア】資本金送金に係る為替取引規制緩和

【オフショア】貿易実需取引に関する為替取引規制緩和

【オフショア】INR建ECBローンの為替リスクヘッジに関する規制緩和

一定条件の元で、インド国内企業の海外市場におけるINR建社債の発行を解禁

4.足許の各国規制緩和動向

インドネシア

2005

2012

【オフショア】インドネシア国内口座を介した居住者とのIDR資金決済を容認(国内経済に資する取引であることや、実需確認が必要)

【オフショア】IDR建配当金に対する為替先物ヘッジ用件の緩和

【オフショア】国内企業の株式取得に際しての為替先物ヘッジ要件の緩和2014

資料:現地拠点情報に基づき、三菱東京UFJ銀行金融市場部が作成

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