b v gwm¦ v w...b '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v gwm vw ;...

31
宮城教育大学広報誌 VOL. 29 グローバルマインドを持った教員を育てる 宮教大の国際交流の今 特集 MIYAGI UNIVERSITY OF EDUCATION MARCH 2014 【シリーズ】 歴史のなかの教科書 - ⑰ 宮城教育大学附属図書館が所蔵する 教科書を毎号紹介していきます。

Upload: others

Post on 20-May-2020

11 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

TEL:022-214-3453 FAX:022-214-3400/3309 E-mail:[email protected]〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉149  国立大学法人 宮城教育大学 総務課広報・危機管理係

本誌の内容や本学の広報に関するご意見・ご要望をお寄せください。

環境にやさしい植物油インキ「VEGETABLE OIL INK」で印刷しております。

このパンフレットは「水なし印刷」により印刷しております。

宮城教育大学広報誌

VOL.29国立大学法人 宮城教育大学 あおば わかば VOL.29/ 【発 行】平成26年3月20日 (年2回 10月・3月発行)

【編 集】宮城教育大学広報戦略室 〒980‐0845 仙台市青葉区荒巻字青葉149 TEL. 022‐214‐3453 URL. http://www.miyakyo-u.ac.jp/29VOL.

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

特集

MIYAGI UNIVERSITY OF EDUCATION

MARCH 2014

【シリーズ】 歴史のなかの教科書 - ⑰宮城教育大学附属図書館が所蔵する教科書を毎号紹介していきます。

Page 2: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

特集FEATUREARTICLES

1

Content s

[ AOBA WAKABA ] MARCH 2014 VOL.29

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

国際交流NOW

Campus Life

学生広報スタッフのココが知りたい!VOL.7

研究室FILE

教職大学院の挑戦!

人をつくる 社会をつくる 第8回 卒業生の軌跡

連携NEWS

附属学校部から

若手職員たちを紹介します!VOL.5

MIYAKYO NOW

10

12

20

21

22

23

24

26

28

29

新教科書研究会編(啓林館発行)

『小学生の算数』〔昭和26(1951)年〕

 昭和26(1951)年には、学習指導要領(試案)の改訂が行われました。生活の場面や課題に即した「生活単元」によって教科書の内容を構成することが推奨されたほか、小数・分数のかけ算とわり算が中学校に送られるなど、指導内容の水準がおよそ1~2学年ずつ下げられました。この年に発行された『小学校の算数』(小2以上は上・下巻構成)も、基本的に学習指導要領のこうした方針の基に編纂されています。ただし、「生活単元のなかに、系統的な教科内容」を溶け込ませ、「集中的に指導することの必要なものでは、教科単元のかたちで取り入れる」(「先生と父兄の方々へ」より)という編集方針にも見られるように、算数の教材配当の系統性と、生活単元による内容構成との間にどう折り合いを付けるか、苦心し工夫していることもうかがえます。

解説:学校教育講座 准教授 本田 伊克

Page 3: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

年「グローバル化」の進展が叫ばれる一方で、それへの対応が、あたかも負担や義務のように評価されている印象があります。しかしながら異文化との接触は、自身を相対化して捉え、自分が何者であるか、また自分を取り巻

く社会はいかなる独自性を持つのか、改めてその特徴や意義を確認する意味でも、本来ポジティヴな経験であるはずです。そこで本号では特集として、宮城教育大学の国際交流の現状について御紹介するとともに、こうした交流を積極的にいかす在り方を考えてみたいと思います。 第1部では本学が現在提携している国外機関・協定校、第2部では本学で学ぶ留学生の日常、第3部では本学が提供する国際交流の具体的機会、そして第4部では教員を含め社会人の視点からの留学経験談、を取り上げていきます。

 現代の子どもたちは、グローバル化の進んだ高度情報化社会の中で、自分の将来に夢を抱き、志を持っています。教師とはこうした子どもたちに寄り添い、広い視野から、彼らの夢の実現をサポートする存在です。したがって、教育大学のグローバル化の目的とは、グローバルな視野を持つ教師の育成にあるといえます。グローバル化には、コミュニケーション能力の向上が求められるのは確かですが、それには学生一人一人の日頃の豊かな体験、自分の属する地域への理解なども含めて、他の人に伝えたいこと、相手を理解したいという気持ちを強く抱くことが、まずは基本にあるべきものと思われます。 グローバル化の手段として、英語が世界の標準語であることから、英語教育の充実も図られるべきです。本学は、1・2年次の学生にTOEICを義務化し、英語の授業をなるべく英語のみで行うようにするなど、英語力の向上に努めています。海外の大学・教育機関との交流も重要で、平成24年以降は、新たに台湾の中華大学などの4大学とタイ王国教育省国立教職員開発研究所など2機関の計6大学・機関と交流協定を結び、計12大学・機関との連携を築いています。今後は、これらとの間で単位互換やダブルディグリーなどへの進展が望まれます。国際感覚を身に付けるには、海外での経験、とりわけ直接、顔と顔を合わせての交流が大事です。しかし、教員養成カリキュラムは過密

で長期留学が難しいことから、海外短期研修を入れた授業科目を複数用意しました。同時に、海外の協定校からの留学生も積極的に受け入れたいと考えています。また、国際理解教育研究センターを中心に、日本文化や国際理解に関する講義や留学生交流などの充実を図っています。 本学の国際貢献の一つに、発展途上国から教育実践者を招いて、毎年11月に1ヶ月にわたって実施するJICA研修があります。また、連携協定を結んでいるタイ王国の国際教職員開発研究所からは、昨年の秋に教育省事務次官を団長として校長30名が研修のために来学されました。そのほかにも、教育復興や防災・減災教育の在り方などの研究成果を広く世界に発信しようと、防災教育の国際ネットワークの構築を目指す活動もしています。さらに、国連の教育・科学機関UNESCOのユネスコスクール・ネットワークを通じて、教育振興基本計画や学習指導要領に明示された「ESD(持続可能な開発のための教育)」にも努力しています。 昨年、本学は、国立大学に関わるミッションの再定義で、教員養成大学として「広域拠点型」、つまり、所在する都道府県を主としつつ、広範な領域にわたり教員を輩出し、広域地域の拠点機能を目指すことになりました。グローバルな視野の広い教師の育成に努めるとともに、国際的にも存在感のある大学でありたいと思います。

宮教大の国際交流の今

グローバルマインドを持った教員を育てる

宮城教育大学のグローバル化の現状と今後国立大学法人宮城教育大学長 見上 一幸

特集FEATUREARTICLES

1 AOBA - WAKABA

Page 4: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今 国外機関・ 協定校との交流

●締結後(平成22年以降)の交流実績<平成24年>・表敬訪問<平成22年>・幼児教育分野の教員3名が来訪・協定25周年記念式典に出席●交換留学生数 派遣:3人 受入:19人

東北師範大学中華人民共和国 長春市協定日:昭和60年10月14日

●締結後(平成21年以降)の交流実績<平成25/24年>・「海外教育事情総合演習」で訪問<平成24年>・大邱教育大学校長来訪<平成23/22年>・「現職特別研修」(教職大学院授業)で訪問<平成21年>・創立60周年国際シンポジウムに出席●派遣学生数 派遣:3人 受入:15人

大邱教育大学校大韓民国 大邱市協定日:平成13年10月15日

●締結後の交流実績<平成25年>・「海外総合演習」で訪問●交換留学生数 派遣:1人

南ソウル大学校大韓民国 天安市協定日:平成25年5月23日

●締結後(平成21年以降)の交流実績<平成25/24年>・「海外総合演習」で訪問<平成23/22年>・小学校英語教育研修・「海外総合演習」で訪問<平成21年>・小学校英語教育研修で訪問●交換留学生数 派遣:22人 受入:10人

シーキューユニバーシティオーストラリア連邦 クイーンズランド州ロックハンプトン市協定日:平成9年9月3日

●交換留学生数 派遣:2人

エセックス大学連合王国(イギリス) コルチェスター市※学長書簡交換(        )エセックス大学 昭和61年1月17日

宮城教育大学 昭和61年5月19日

●締結後(平成21年以降)の交流実績<平成25/24/23/22/21年>・岩沼市青少年海外派遣事業を支援<平成24年>・表敬訪問<平成23年>・東日本大震災のお見舞いへのお礼として訪問●交換留学生数 派遣:15人

ウェスレー大学アメリカ合衆国 デラウェア州ドーバー市協定日:平成21年11月18日

●締結後の交流実績<平成25年>・ダ―ラナ大学日本語学科ヘルベルト講師が来訪<平成24年>・大学訪問

ダーラナ大学スウェーデン王国 ファールン市協定日:平成25年2月14日

●締結後(平成22年以降)の交流実績<平成24年>・留学生支援の協議のため訪問<平成22年>・事前協議のため訪問●交換留学生数 派遣:21人 受入:15人

ペルージャ外国人大学イタリア共和国 ペルージャ市協定日:平成14年11月7日

●交換留学生数 受入:2人

國立高雄大学台湾 高雄市協定日:平成24年12月21日

●締結後の交流実績<平成25年>・「海外総合演習」で訪問●交換留学生数 派遣:1人 受入:2人

中華大学台湾 新竹市協定日:平成24年11月16日

タイ王国教育省国立教職員開発研究所(NIDTEP)

タイ王国 ナコーンパトム市協定日:平成25年1月9日

●締結後の交流実績<平成25年>・表敬訪問・IIDEA主催「International Conference‘The Future School Leaders in the ASEAN Community’」に出席・タイ王国の現職校長らが海外研修として来訪※詳しくは、p11「国際交流NOW」を御覧ください。

タイ王国教育省国際教職員開発研究所(IIDEA)

タイ王国 ナコーンパトム市協定日:平成25年4月22日

平成26年3月現在(交換留学生数は、平成18年度以降)

3 AOBA - WAKABA 2あおばわかば

Page 5: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

学 院・大 学 院 留 学 生

交 換 留 学 生

教 員 研 修 留 学 生

 私は中国から来た朴恵蘭と言います。名前の呼び方は、「ピャオ・フィラン」と「パ

ク・ヘラン」の2つがあります。なぜかというと、私は中国国籍を持っていますが、少

数民族の1つ、朝鮮民族の出身だからです。友達には「ヘラン」と呼ばれています。

 2009年10月に日本に来て、仙台の日本語学校に通いました。全員が日本人の先

生との勉強の中で日本語の単語をたくさん覚えました。そして、教えてもらった日本

語の文法や言葉が実際に通じたときには、喜びで胸がいっぱいになりました。

 宮城教育大学に入学したのは2012年4月です。現在、幼児教育コースの2年生

です。担当の先生はいつも留学生である私のことを考えて、勉学においても学校生

活においてもいろいろと助けてくださいます。同じコースの13名のかわいい友達は

みんな優しい女の子ばかりです。私はアルバイトやいろいろな用事があって、みんな

と過ごす時間があまりないのですが、みんなはいつも私のことを心配して、授業や

実習のことを教えてくれます。

 私が幼児教育に興味を持ったのは、高校3年生のときでした。宮教大に合格し、

立派なカリキュラムの下で勉強できるのは本当に幸せなことで、日々 感謝しています。

深夜のコンビニのアルバイトをしていて、翌日に1コマ目の授業があるときは、朝起き

るのがとても辛く感じますが、コースのみんなと会って、一緒に講義を受けると元気

になります。

 宮教大では、留学生向けのイベントやシーズンごとの旅行もあって本当に楽しい

留学生活ができます。困ったときに、学務課の留学生コーナーに行くと、職員の方は

いつも親切に解決方法を一緒に考えてくださいます。大変なことに巻き込まれても、

まずは相談できるところ、安心できるところがあるのは、留学生にとってうれしいこと

です。また、私は教会にも通っているのですが、そこでも、東北大学や他大学の学

生と一緒に日本の文化を学んだりしながら、すばらしい国際交流をしています。

 今年で日本での生活も5年目を迎えます。3年生になると教育実習もあり、さらに

忙しくなりますが、成長していく自分自身にも期待しています。これからも新しい目標

に向かって頑張ります。

 私は現在、台湾・中華大学からの留学生・陳家宇さんのチューターをしています。主に、陳さん、同じく中華大の周さん、私、私の友人の4人で交流しています。活動内容は、授業で出た課題の手伝いをしたり、日本の生活で気付いたことや日本の食問題、教育制度、ポップカルチャー、震災のことなどについて話したりと、実に様 で々す。また、ご飯や温泉、映画などに行くこともあります。勿論、日本と比較する形で台湾についての話をすることもあります。この話をすると、2国間の相違点だけでなく、共通点も多いことに気付きます。彼女たちと話していていつも感じるのは、国の違いはありますが、問題意識についてはそう違わないということです。また、それぞれが異なった国、環境、教育の下で育っているからこそ、視点の違いがあり、それに気付いたり、共通点を見出したりしていくことは実に面白いです。こうした体験を、同じ大学にいる留学生たちと共有するということは、交流の大きな醍醐味と言えます。 私は、昨年の10月、本学の協定校である台湾の中華大学を訪問し、現地の学生たちと交流してきました。話した内容は主に、日本の文化や台湾の観光地についてでしたが、台湾の学生が日本の若者の文化に強く興味をもっていることにとても驚きました。彼らと話してみて、私は台湾の文化、そして何よりも、自国の文化について知らないということに恥ずかしさを感じました。その後、両国について今まで以上に知りたいという気持ちが芽生えてきました。 留学生や他大学との交流は、他国を知るということに加え、自国を振り返ったり、新しく知ろうとしたりすることにも役立つと考えます。中華大学の2人が帰国するまでの残り少ない時間を存分に楽しみ、ともに学び合いたいと思っています。

 「来年度、ミャンマーの留学生のチューターやってみない?」と国際理解教育研究センターの高橋亜紀子先生に誘われたのが昨年の4月頃です。チューターを通して、多くの留学生と知り合い、人生の中で一番国際交流ができた1年でした。 チューターは宮教大での留学生の生活や勉強をサポートするのが主な仕事です。週に1、2回空きコマを使って、留学生の宿題のお手伝いをしたり、互いの文化について紹介し合ったりします。また、留学生がどこかに研修に行くときはそのお手伝いもします。今年度は一緒に松島へ行って、震災被害について学んできました。 私の担当であるミャンマー人のティンさんは、高校の先生をしています。いつも笑顔で優しく、分からないことがあるとすぐに質問し、忘れないようにとメモを取る勉強熱心な方です。ティンさんは教員ということもあり、日本の教育にとても関心を持っています。そのため、学校を見学する機会には、積極的に参加しています。そして毎回、訪問先の子どもたちにミャンマーについて何を紹介しようかと一生懸命準備しています。 ティンさんとのやり取りの中で印象的だったのは、日本人の語学に対する姿勢です。日本人は間違った英語で話すことを恥ずかしく思っていると指摘され、どきっとしました。高校生の頃の私は、英語の発音に自信がなかったので、英語を話す機会を避け続けていました。宮教大に入って授業では間違いを大事にすることの大切さを学びましたが、それは語学でも同じです。間違うことは恥ではないのだと改めて感じました。 2月、3月でたくさんの留学生たちが帰国しますが、これからも彼らとのつながりを大切にしていきたいです。

幼児教育コース2年 朴 恵蘭さん(中国)

陳 家宇さん(台湾)のチューター 岩城 友子(いわき ともこ)さん(社会コース3年)

ティン・ミン・ソーさん(ミャンマー)のチューター 長谷川 果奈(はせがわ かな)さん(国語コース3年)

 宮城教育大学では、様々な留学生が学んでいます。例えば、日本人学生と同じように、正規の課程で学ぶ留学生もいれば、海外の協定校から来ている交換留学生、日本の教育について学ぶ教員研修留学生、特定のテーマに関して研究する研究生などです。 今回は、学部で学ぶ留学生、交換留学生、教員研修留学生からそれぞれ1名ずつ紹介します。

日本人の学生と同様に、学部4年または大学院2年の課程で学ぶ留学生です。現在、学部留学生2名、大学院留学生10名が本学で学んでいます。

本学の協定校から受け入れる留学生で、日本語や日本文化などを中心に学びます。日本語レベルが一定以上あれば、日本人学生と同じ授業も受けます。受け入れ期間は半年~1年で、現在、6名の交換留学生がいます。

チューターとは、日本人学生が留学生の生活や勉強のサポートをすることです。 「チューターをやってみたい」という本学生は、毎学期、掲示などで募集がありますのでお見逃しなく!2号館1階4番窓口や、国際理解教育研究センターの高橋亜紀子先生のところで受け付けています。

文部科学省が実施する国費外国人留学制度の一つで、自国の初等教員養成学校の教員として、在職5年以上の経験がある人を対象に日本の教育について学んでもらうプログラムです。本学での受け入れ期間は1年で、日本の教育制度や教育方法、日本語や日本文化なども学びます。現在、3名の留学生がいます。

ティン・ミン・ソーさんは、ミャンマーの工業高校の校長先生です。日本の教育現場に積極的に出向き、日本の教育のよいところを学んでいます。

陳家宇さんは、台湾の中華大学で日本語を専攻しています。台湾で3年間学んだ日本語の運用力を高めるために、本学で学んでいます。

朴恵蘭さんは、学部の幼児教育コースで学ぶ留学生です。中国の高校を卒業後、日本語学校で日本語を学び、本学に入学しました。

本学で学ぶ留学生チューターって?

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

4あおばわかば

Page 6: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

学 院・大 学 院 留 学 生

交 換 留 学 生

教 員 研 修 留 学 生

 私は中国から来た朴恵蘭と言います。名前の呼び方は、「ピャオ・フィラン」と「パ

ク・ヘラン」の2つがあります。なぜかというと、私は中国国籍を持っていますが、少

数民族の1つ、朝鮮民族の出身だからです。友達には「ヘラン」と呼ばれています。

 2009年10月に日本に来て、仙台の日本語学校に通いました。全員が日本人の先

生との勉強の中で日本語の単語をたくさん覚えました。そして、教えてもらった日本

語の文法や言葉が実際に通じたときには、喜びで胸がいっぱいになりました。

 宮城教育大学に入学したのは2012年4月です。現在、幼児教育コースの2年生

です。担当の先生はいつも留学生である私のことを考えて、勉学においても学校生

活においてもいろいろと助けてくださいます。同じコースの13名のかわいい友達は

みんな優しい女の子ばかりです。私はアルバイトやいろいろな用事があって、みんな

と過ごす時間があまりないのですが、みんなはいつも私のことを心配して、授業や

実習のことを教えてくれます。

 私が幼児教育に興味を持ったのは、高校3年生のときでした。宮教大に合格し、

立派なカリキュラムの下で勉強できるのは本当に幸せなことで、日々 感謝しています。

深夜のコンビニのアルバイトをしていて、翌日に1コマ目の授業があるときは、朝起き

るのがとても辛く感じますが、コースのみんなと会って、一緒に講義を受けると元気

になります。

 宮教大では、留学生向けのイベントやシーズンごとの旅行もあって本当に楽しい

留学生活ができます。困ったときに、学務課の留学生コーナーに行くと、職員の方は

いつも親切に解決方法を一緒に考えてくださいます。大変なことに巻き込まれても、

まずは相談できるところ、安心できるところがあるのは、留学生にとってうれしいこと

です。また、私は教会にも通っているのですが、そこでも、東北大学や他大学の学

生と一緒に日本の文化を学んだりしながら、すばらしい国際交流をしています。

 今年で日本での生活も5年目を迎えます。3年生になると教育実習もあり、さらに

忙しくなりますが、成長していく自分自身にも期待しています。これからも新しい目標

に向かって頑張ります。

 私は現在、台湾・中華大学からの留学生・陳家宇さんのチューターをしています。主に、陳さん、同じく中華大の周さん、私、私の友人の4人で交流しています。活動内容は、授業で出た課題の手伝いをしたり、日本の生活で気付いたことや日本の食問題、教育制度、ポップカルチャー、震災のことなどについて話したりと、実に様 で々す。また、ご飯や温泉、映画などに行くこともあります。勿論、日本と比較する形で台湾についての話をすることもあります。この話をすると、2国間の相違点だけでなく、共通点も多いことに気付きます。彼女たちと話していていつも感じるのは、国の違いはありますが、問題意識についてはそう違わないということです。また、それぞれが異なった国、環境、教育の下で育っているからこそ、視点の違いがあり、それに気付いたり、共通点を見出したりしていくことは実に面白いです。こうした体験を、同じ大学にいる留学生たちと共有するということは、交流の大きな醍醐味と言えます。 私は、昨年の10月、本学の協定校である台湾の中華大学を訪問し、現地の学生たちと交流してきました。話した内容は主に、日本の文化や台湾の観光地についてでしたが、台湾の学生が日本の若者の文化に強く興味をもっていることにとても驚きました。彼らと話してみて、私は台湾の文化、そして何よりも、自国の文化について知らないということに恥ずかしさを感じました。その後、両国について今まで以上に知りたいという気持ちが芽生えてきました。 留学生や他大学との交流は、他国を知るということに加え、自国を振り返ったり、新しく知ろうとしたりすることにも役立つと考えます。中華大学の2人が帰国するまでの残り少ない時間を存分に楽しみ、ともに学び合いたいと思っています。

 「来年度、ミャンマーの留学生のチューターやってみない?」と国際理解教育研究センターの高橋亜紀子先生に誘われたのが昨年の4月頃です。チューターを通して、多くの留学生と知り合い、人生の中で一番国際交流ができた1年でした。 チューターは宮教大での留学生の生活や勉強をサポートするのが主な仕事です。週に1、2回空きコマを使って、留学生の宿題のお手伝いをしたり、互いの文化について紹介し合ったりします。また、留学生がどこかに研修に行くときはそのお手伝いもします。今年度は一緒に松島へ行って、震災被害について学んできました。 私の担当であるミャンマー人のティンさんは、高校の先生をしています。いつも笑顔で優しく、分からないことがあるとすぐに質問し、忘れないようにとメモを取る勉強熱心な方です。ティンさんは教員ということもあり、日本の教育にとても関心を持っています。そのため、学校を見学する機会には、積極的に参加しています。そして毎回、訪問先の子どもたちにミャンマーについて何を紹介しようかと一生懸命準備しています。 ティンさんとのやり取りの中で印象的だったのは、日本人の語学に対する姿勢です。日本人は間違った英語で話すことを恥ずかしく思っていると指摘され、どきっとしました。高校生の頃の私は、英語の発音に自信がなかったので、英語を話す機会を避け続けていました。宮教大に入って授業では間違いを大事にすることの大切さを学びましたが、それは語学でも同じです。間違うことは恥ではないのだと改めて感じました。 2月、3月でたくさんの留学生たちが帰国しますが、これからも彼らとのつながりを大切にしていきたいです。

幼児教育コース2年 朴 恵蘭さん(中国)

陳 家宇さん(台湾)のチューター 岩城 友子(いわき ともこ)さん(社会コース3年)

ティン・ミン・ソーさん(ミャンマー)のチューター 長谷川 果奈(はせがわ かな)さん(国語コース3年)

 宮城教育大学では、様々な留学生が学んでいます。例えば、日本人学生と同じように、正規の課程で学ぶ留学生もいれば、海外の協定校から来ている交換留学生、日本の教育について学ぶ教員研修留学生、特定のテーマに関して研究する研究生などです。 今回は、学部で学ぶ留学生、交換留学生、教員研修留学生からそれぞれ1名ずつ紹介します。

日本人の学生と同様に、学部4年または大学院2年の課程で学ぶ留学生です。現在、学部留学生2名、大学院留学生10名が本学で学んでいます。

本学の協定校から受け入れる留学生で、日本語や日本文化などを中心に学びます。日本語レベルが一定以上あれば、日本人学生と同じ授業も受けます。受け入れ期間は半年~1年で、現在、6名の交換留学生がいます。

チューターとは、日本人学生が留学生の生活や勉強のサポートをすることです。 「チューターをやってみたい」という本学生は、毎学期、掲示などで募集がありますのでお見逃しなく!2号館1階4番窓口や、国際理解教育研究センターの高橋亜紀子先生のところで受け付けています。

文部科学省が実施する国費外国人留学制度の一つで、自国の初等教員養成学校の教員として、在職5年以上の経験がある人を対象に日本の教育について学んでもらうプログラムです。本学での受け入れ期間は1年で、日本の教育制度や教育方法、日本語や日本文化なども学びます。現在、3名の留学生がいます。

ティン・ミン・ソーさんは、ミャンマーの工業高校の校長先生です。日本の教育現場に積極的に出向き、日本の教育のよいところを学んでいます。

陳家宇さんは、台湾の中華大学で日本語を専攻しています。台湾で3年間学んだ日本語の運用力を高めるために、本学で学んでいます。

朴恵蘭さんは、学部の幼児教育コースで学ぶ留学生です。中国の高校を卒業後、日本語学校で日本語を学び、本学に入学しました。

本学で学ぶ留学生チューターって?

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

5 AOBA - WAKABA

Page 7: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

●「普段直接話したことがない留学生の方 と々関わる機会を通じて、単に楽しむだけでなく、他国の文化に対する視野が広がりました。また、留学生自身の勉強に対する姿勢などの話を聞き、とても良い刺激を受けました。自分の今までの勉強に対する考えの甘さや努力の足りなさを反省させられました。そしてもっと頑張っていきたいと思いました。(日本人学生)」

●「私の日本語はまだ下手ですが、日本人の皆さんはたくさん話しかけてくれたり、仙台のことをいろいろ教えてくれたりして、来日当初の不安は徐 に々消えていきました。また、交流しているときに私が感じたのは、日本語というのは読んだり書いたり、試験のために勉強したりするものではなく、聞いたり、話したりといった、人とコミュニケーションをとるための道具であり、学ぶだけではなく実践的に使わなければ意味がないということでした。今回の交流のおかげで、見識を広げることができ、非常にいい経験になりました。(留学生)」

■ 全課程共通科目 全学全専攻に開かれた科目です。ここでは、語学や短期留学のための科目を紹介します。

本学が提供する国際交流のチャンス

■ 現代的課題科目教育現場で必要とされていながら、従来の教科や学問分野に収まりきらない現代的な諸課題について学ぶための科目です。所属するコース・専攻の専門分野のほかにもう一つの専門分野を身に付けたり、自分の専門分野について異なる角度から総合的な見方を獲得することを目指します。この科目は、特定のテーマを基に編成された9つの科目群が設定されており、そのうちの一つの科目群を選択して履修します。ここでは、多文化教育を例として紹介します。

現代的課題科目群「多文化教育」の入門科目です。地域と学校の国際化と多文化化が進む中で異なる文化とはどういうものなのかを体験的に捉えるとともに、異なる文化背景の人々とのコミュニケーションについて考えます。学校現場の多文化化に対応するための基礎知識を身に付けます。

多文化教育入門

「多文化教育入門」受講生の声

多文化教育

この授業は、外国人に日本語を教える方法を知ること、世界の中の日本語教育の現状について知ることを目的としています。グループ学習やプロジェクトワークを通して、体験的・経験的に学びます。英語教育や国語教育、特別支援教育などに幅広く応用ができます。

日本語教育概論

この授業では、①多文化教育の理論や国際理解教育の方法について学びます。また、②国際理解教育の中身をつくるために、アジアや欧米地域の言語や文化を、日本と比較しながら学びます。国際理解教育をどのようにつくっていったらよいのか習得できます。

国際理解教育概論

この授業は、各国語の初級段階の習得を目指します。全課程共通科目の「各国語入門」で学んだ基礎力を基に、文法や会話を学習して、話す・聞くといったコミュニケーション力を付けます。また、文学、歴史、自然科学などの研究に必要な語学の読解力を付けることも目的としています。

語学演習(フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語)

この授業は、これまで学習した「多文化教育」の諸科目のまとめです。小学校外国語活動や国際理解教育、開発教育、外国籍児童生徒教育や学校の国際交流、などについての基礎知識や理論をまとめます。教案作成や模擬授業で実践力を付け、学校の国際交流や多文化化へ対応できる力を養います。

多文化教育総合演習

これらのほかにも、アメリカ・ウェスレー大学での研修(中学生の海外研修支援)、英語教育講座が主催するイギリス研修(英会話・英語指導)、オーストラリア研修(教育実習)、さらに大学院生向けの海外教育事情総合演習などがあります。

■ 留学生と交流できる年間イベント 留学生と交流できる機会がいくつもあります。 ※平成25年度の様子はp10・11「国際交流NOW」を御覧ください。

新しく入った留学生を歓迎する会です。留学生のお世話をするチューターとの交流や相互理解を深めます。

留学生が日本の小学校などを訪問し、母国の紹介をしたり、子どもたちと話したり、授業を参観したり、一緒に給食を食べたりして、日本の学校の様子を理解し、子どもたちや先生方と交流します。

留学生が日本の冬の自然、特に東北地方固有の文化に触れ、日本に対する理解を深める研修です。また、留学生相互、日本人学生と教職員の親睦を図ることも目的としています。

留学生それぞれの国のお茶菓子で、大学祭に来てくださった皆さんをおもてなしします。お客さまとお話ししながら出身国について紹介します。

留学生とともに、楽しく、ゆるく活動しているサークル、ポレポレです。”Pole Pole”にはスワヒリ語で「のんびり、ゆったり」という意味があります。お花見や動物園への遠足、芋煮会、クリスマス会などのイベントを月1回企画・運営しています。英語は苦手…という方も大歓迎です。留学生とやってみたいことを、実際に私たちと「活動」にしてみませんか?興味のある方は是非イベントに参加しに来てください。

留学生が日頃の日本語の勉強の成果を生かして、みんなの前で日本語でスピーチをします。母国のこと、日本で経験したこと、思っていることなどを熱く語ります。毎年たくさんの聴衆が集まり、会場は笑いに包まれたり、しんみりしたりします。会場の投票により賞が決まります。

留学生を囲んで、日本人学生や指導に当たっている教員、職員、ボランティアの市民が一緒に集う、楽しいパーティーです。料理を食べ、歌を歌い、話をして、お互いの理解を深めます。スピーチコンテストの表彰式も行います。

■ 留学生と交流できるサークルPole Pole 国語コース 3年 長谷川 果奈 BridgE 英語教育専攻 3年 石川 知果

英会話サークル「BridgeE」は、毎週水曜日のお昼休みにメンバーが集まって、ランチを食べながら英会話をしています。「今週末はどう過ごす?」 「最近のおすすめの映画は?」といった日常的な会話を始め、留学や英語の教育の在り方など、英語で議論することもあります。英語専攻の学生だけではなく他の専攻の学生も所属しています。また、海外からの留学生たちにも参加してもらっており、彼らの国のことを教わる一方で、私たちが日本や仙台のことを教えたりもしています。活動を通して、英語で表現することを楽しみながら、様々なことを日々吸収しています。

チューターと留学生との懇談会 日本の学校訪問 冬季見学研修

Pole Pole BridgE

グローバルカフェ※ 日本語スピーチコンテスト※ 留学生を囲む会※

●「大学生のうちに海外に一度は行ってみたい、自分の英語力を試したい、ホームステイがしてみたい、こんな希望に応えてくれるのが「海外総合演習」。留学のような硬いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、気軽に参加できる演習です。オーストラリアでは、英語の勉強だけではなく、文化や自然に触れたり、観光したりする、フィールドワークも盛りだくさんの2週間を過ごしました。英語に堪能でないと理解できないような活動は必ずしも多くなく、誰でも楽しめる内容です。大学時代に、日本を出て、海外の文化や人々 の考え方に触れて得るものはとても大きいです。(英語教育専攻3年 飯塚 大樹)」

発音、文字から始まり、基本的な文法や会話を学習して、語学の基礎力を養成することを目的としています。話す・聞くといったコミュニケーション力を付けるのみならず、文学、歴史、自然科学などの研究に必要な読解力の習得も目的としています。

夏休みや春休みを利用して、海外の協定校などに約2週間滞在し、語学研修や教育実習、フィールドワーク、ホームスティなどを体験する授業です。行先は、オーストラリア、韓国、台湾、中国を予定しています。

専門課程のための基礎英語能力を養うことを目的としています。

留学生が大学で講義を聞いたり、ゼミで発表したり、論文やレポートを書いたりする上で必要な、基本的な日本語を学びます。

英語コミュニケーションのための英語運用能力を養うことを目的としています。

日本語能力をさらに向上させるために、読む力、書く力、話す力のほか、日本語で分かりやすく発表する力を伸ばします。

世界の発見

外国語科目

外国語コミュニケーション

語学入門(フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語)

海外総合演習

英語

日本語

英語コミュニケーション

日本語コミュニケーション

「海外総合演習」受講生の声

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

6あおばわかば

Page 8: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

●「普段直接話したことがない留学生の方 と々関わる機会を通じて、単に楽しむだけでなく、他国の文化に対する視野が広がりました。また、留学生自身の勉強に対する姿勢などの話を聞き、とても良い刺激を受けました。自分の今までの勉強に対する考えの甘さや努力の足りなさを反省させられました。そしてもっと頑張っていきたいと思いました。(日本人学生)」

●「私の日本語はまだ下手ですが、日本人の皆さんはたくさん話しかけてくれたり、仙台のことをいろいろ教えてくれたりして、来日当初の不安は徐 に々消えていきました。また、交流しているときに私が感じたのは、日本語というのは読んだり書いたり、試験のために勉強したりするものではなく、聞いたり、話したりといった、人とコミュニケーションをとるための道具であり、学ぶだけではなく実践的に使わなければ意味がないということでした。今回の交流のおかげで、見識を広げることができ、非常にいい経験になりました。(留学生)」

■ 全課程共通科目 全学全専攻に開かれた科目です。ここでは、語学や短期留学のための科目を紹介します。

本学が提供する国際交流のチャンス

■ 現代的課題科目教育現場で必要とされていながら、従来の教科や学問分野に収まりきらない現代的な諸課題について学ぶための科目です。所属するコース・専攻の専門分野のほかにもう一つの専門分野を身に付けたり、自分の専門分野について異なる角度から総合的な見方を獲得することを目指します。この科目は、特定のテーマを基に編成された9つの科目群が設定されており、そのうちの一つの科目群を選択して履修します。ここでは、多文化教育を例として紹介します。

現代的課題科目群「多文化教育」の入門科目です。地域と学校の国際化と多文化化が進む中で異なる文化とはどういうものなのかを体験的に捉えるとともに、異なる文化背景の人々とのコミュニケーションについて考えます。学校現場の多文化化に対応するための基礎知識を身に付けます。

多文化教育入門

「多文化教育入門」受講生の声

多文化教育

この授業は、外国人に日本語を教える方法を知ること、世界の中の日本語教育の現状について知ることを目的としています。グループ学習やプロジェクトワークを通して、体験的・経験的に学びます。英語教育や国語教育、特別支援教育などに幅広く応用ができます。

日本語教育概論

この授業では、①多文化教育の理論や国際理解教育の方法について学びます。また、②国際理解教育の中身をつくるために、アジアや欧米地域の言語や文化を、日本と比較しながら学びます。国際理解教育をどのようにつくっていったらよいのか習得できます。

国際理解教育概論

この授業は、各国語の初級段階の習得を目指します。全課程共通科目の「各国語入門」で学んだ基礎力を基に、文法や会話を学習して、話す・聞くといったコミュニケーション力を付けます。また、文学、歴史、自然科学などの研究に必要な語学の読解力を付けることも目的としています。

語学演習(フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語)

この授業は、これまで学習した「多文化教育」の諸科目のまとめです。小学校外国語活動や国際理解教育、開発教育、外国籍児童生徒教育や学校の国際交流、などについての基礎知識や理論をまとめます。教案作成や模擬授業で実践力を付け、学校の国際交流や多文化化へ対応できる力を養います。

多文化教育総合演習

これらのほかにも、アメリカ・ウェスレー大学での研修(中学生の海外研修支援)、英語教育講座が主催するイギリス研修(英会話・英語指導)、オーストラリア研修(教育実習)、さらに大学院生向けの海外教育事情総合演習などがあります。

■ 留学生と交流できる年間イベント 留学生と交流できる機会がいくつもあります。 ※平成25年度の様子はp10・11「国際交流NOW」を御覧ください。

新しく入った留学生を歓迎する会です。留学生のお世話をするチューターとの交流や相互理解を深めます。

留学生が日本の小学校などを訪問し、母国の紹介をしたり、子どもたちと話したり、授業を参観したり、一緒に給食を食べたりして、日本の学校の様子を理解し、子どもたちや先生方と交流します。

留学生が日本の冬の自然、特に東北地方固有の文化に触れ、日本に対する理解を深める研修です。また、留学生相互、日本人学生と教職員の親睦を図ることも目的としています。

留学生それぞれの国のお茶菓子で、大学祭に来てくださった皆さんをおもてなしします。お客さまとお話ししながら出身国について紹介します。

留学生とともに、楽しく、ゆるく活動しているサークル、ポレポレです。”Pole Pole”にはスワヒリ語で「のんびり、ゆったり」という意味があります。お花見や動物園への遠足、芋煮会、クリスマス会などのイベントを月1回企画・運営しています。英語は苦手…という方も大歓迎です。留学生とやってみたいことを、実際に私たちと「活動」にしてみませんか?興味のある方は是非イベントに参加しに来てください。

留学生が日頃の日本語の勉強の成果を生かして、みんなの前で日本語でスピーチをします。母国のこと、日本で経験したこと、思っていることなどを熱く語ります。毎年たくさんの聴衆が集まり、会場は笑いに包まれたり、しんみりしたりします。会場の投票により賞が決まります。

留学生を囲んで、日本人学生や指導に当たっている教員、職員、ボランティアの市民が一緒に集う、楽しいパーティーです。料理を食べ、歌を歌い、話をして、お互いの理解を深めます。スピーチコンテストの表彰式も行います。

■ 留学生と交流できるサークルPole Pole 国語コース 3年 長谷川 果奈 BridgE 英語教育専攻 3年 石川 知果

英会話サークル「BridgeE」は、毎週水曜日のお昼休みにメンバーが集まって、ランチを食べながら英会話をしています。「今週末はどう過ごす?」 「最近のおすすめの映画は?」といった日常的な会話を始め、留学や英語の教育の在り方など、英語で議論することもあります。英語専攻の学生だけではなく他の専攻の学生も所属しています。また、海外からの留学生たちにも参加してもらっており、彼らの国のことを教わる一方で、私たちが日本や仙台のことを教えたりもしています。活動を通して、英語で表現することを楽しみながら、様々なことを日々吸収しています。

チューターと留学生との懇談会 日本の学校訪問 冬季見学研修

Pole Pole BridgE

グローバルカフェ※ 日本語スピーチコンテスト※ 留学生を囲む会※

●「大学生のうちに海外に一度は行ってみたい、自分の英語力を試したい、ホームステイがしてみたい、こんな希望に応えてくれるのが「海外総合演習」。留学のような硬いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、気軽に参加できる演習です。オーストラリアでは、英語の勉強だけではなく、文化や自然に触れたり、観光したりする、フィールドワークも盛りだくさんの2週間を過ごしました。英語に堪能でないと理解できないような活動は必ずしも多くなく、誰でも楽しめる内容です。大学時代に、日本を出て、海外の文化や人々 の考え方に触れて得るものはとても大きいです。(英語教育専攻3年 飯塚 大樹)」

発音、文字から始まり、基本的な文法や会話を学習して、語学の基礎力を養成することを目的としています。話す・聞くといったコミュニケーション力を付けるのみならず、文学、歴史、自然科学などの研究に必要な読解力の習得も目的としています。

夏休みや春休みを利用して、海外の協定校などに約2週間滞在し、語学研修や教育実習、フィールドワーク、ホームスティなどを体験する授業です。行先は、オーストラリア、韓国、台湾、中国を予定しています。

専門課程のための基礎英語能力を養うことを目的としています。

留学生が大学で講義を聞いたり、ゼミで発表したり、論文やレポートを書いたりする上で必要な、基本的な日本語を学びます。

英語コミュニケーションのための英語運用能力を養うことを目的としています。

日本語能力をさらに向上させるために、読む力、書く力、話す力のほか、日本語で分かりやすく発表する力を伸ばします。

世界の発見

外国語科目

外国語コミュニケーション

語学入門(フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語)

海外総合演習

英語

日本語

英語コミュニケーション

日本語コミュニケーション

「海外総合演習」受講生の声

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

7 AOBA - WAKABA

Page 9: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

 私は2007年8月から2008年6月にかけて、フロリダ州立大学※へ交換留学をしました。この10ヶ月は、本当に中身の濃い日々 でした。現地の学生やルームメイトからアメリカ文化を学ぶ一方で、切磋琢磨しながら共に英語を学んだ留学生たちからは世界中の文化を学ぶことができました。留学を通して得た、自分から積極的に行動する力や多様な視点から物事を捉える力は、今の仕事で大いに役立っています。 留学生活での経験と出会いは宝物です。一人でも多くの学生の皆さんにこのような素晴らしい経験を体験してもらいたいと心から思います。この宝物を胸に、これからもいろいろなことに挑戦して行きたいと思っています。 Where there is a will, there is a way!

 大学院博士課程在籍中の1988年11月から91年2月にかけて、文部省アジア諸国等派遣留学生という制度で、ネパール国立トリブバン大学地質学教室に留学した。「なんでまたネパールなんかに…」という周囲の反応を尻目に、ヒマラヤでのフィールドワークへの期待感から、高揚した気分で日本を後にした。 慌ただしい日本とはかけ離れたネパール。大学も例外ではなく、首都カトマンドゥの郊外にあるキャンパスは、いつも牛が草を食み、遠くにヒマラヤを望む、のどかな雰囲気の場所であった。教授陣も学生も穏やかで親切な人ばかり。施設や器材にこそ恵まれないものの、とても居心地のよい大学であった。 大学には、数ヶ月に1度、研究状況に関するレポートを提出する以外の義務はなかったため、2週間から1ヶ月程度のフィールドワークに出かけてはカトマンドゥに戻るという生活を繰り返していた。今思うと、闇雲に現地を歩いていただけで、ろくな研究成果は挙がっていなかったのだが、ヒマラヤの山 を々眺め、その麓で逞しくも静かに暮らす人 と々触れ合うことができて、当時は満足だった。 地質学教室の野外実習に参加した

とき、こんなことがあった。この実習では、電気も通わぬ山の村で学生とともに民家に泊まり、日中は周辺の地質を見て歩いた。変な話だが、ある晩、ふと便意を催した私は、ヘッドランプをつけて寝袋を抜け出し、外の畑の隅で用を足してきた。深夜なので誰にも気付かれなかったと思いきや、この様子を見ていた村人がいたらしい。そして、あろうことか私は幽霊に勘違いされ、翌朝には「頭の光る化け物が出た」という噂が村中に広まっていた。朝、いつも通り起きていってみると、学生たちの様子がおかしい。こちらを見ては、にやにやしたりヒソヒソ話をしたりしている。そのうちある学生から事の顛末を知らされ、大笑いとなった次第である。 こんな懐かしい思い出に溢れるネパールだが、ここ10数年ご無沙汰している。早く再訪し、知人との再会を果たしたいと願っている。

ヒマラヤの国ネパールでの留学生活

生涯教育総合課程(L課程) 国際文化専攻 2010年卒業 福島 佳苗さん

師事したマーティンキャニン先生と

自由の女神像へ向かうフェリー上で

トリブバン大学地質学教室の建物と研究室のスタッフ(左 当時主任だったジャルマ教授)

フィールドワーク中の筆者(遠景はヒマラヤの山々 )

社会科教育講座 教授 西城 潔

 西洋のクラシック音楽を学んできた私にとって、本場に学びに行きたいと考えたのは自然な流れでした。修士課程を修了した1993年の夏から3年間、アメリカ・ニューヨークのジュリアード音楽院の大学院で学びました。本場とはいうものの、アメリカは日本と同じくどちらかというとクラシック音楽の歴史が浅い国。伝統という

意味では一見不利なようですが、固定された音楽観や型にはまった演奏だけに捕われず、作曲家の残した楽譜を丹念に読み込み、必要ならば自筆譜を調べ、そこに残されたメッセージを最大限に読み取り探求する姿勢が学べる、という利点がありました。また、ロシア革命、第二次世界大戦などの影響から多くの作曲家や演奏家がアメリカに渡り、伝えてきたクラシック音楽の伝統もありました。事実、私が習った先生は生粋のニューヨーカーでしたが、彼が師事したピアニストはロシア革命で亡命してきたロシア系のユダヤ人で、ロシアン・ピアニズムのど真ん中にある人だったのです。 音楽院には世界中から学生が集まっていました。大半は学部生の若い子たちでピアノ科やヴァイオリン科は半数以上がアジア系、といっても日本人は少なくて中

国や韓国系の学生が非常に多かったように思います。また東欧革命や1991年のソビエト崩壊の影響からかロシア系の学生も多く、友人の中には、彼の才能を頼みに一家で亡命してきたという人もいました。とにかく一旗揚げようと集まってきた学生たちで溢れていて、練習室の争奪戦や、忙しい先生の場合はレッスン時間の取り合いなど、級友は仲間であると同時にライバルという環境でした。その中でも落ち着いて学ぶことが出来たのは、私自身がある程度の年齢になっていたからですが、今となっては少し残念にも感じることです。 音楽院はマンハッタンのど真ん中にあります。街中も様 な々人種であふれていて、自分自身が異国から来たということはすぐに意識しなくなりました。運転が大好きなので、最初の夏は北に向かいナイアガラの滝、カナダ国境まで1500kmのドライブ旅行に行き、次の夏には南へ、フロリダとの往復4000kmを8日間で走行したりしました。都市を離れると自分が外国人だと強く意識させられることが多く、ニューヨークはアメリカの中でも特殊な街だと改めて感じました。とはいえ、私にとっては自分のペースを保ったまま生活しながら、新しいことを吸収できる場所だったように思います。

ニューヨークで学び、暮らした3年間 音楽教育講座 教授 倉戸 テル

 私は2002年10月から2003年末まで、台湾・台北市の中央研究院近代史研究所(近史所)および漢学研究中心に留学しました。台湾というと、親日的で食べ物の美味しい観光先として日本でも親しまれていますが、具体的なイメージのある人は少ないでしょう。実は留学以前の私も、台湾に関しほとんど知識も関心もありませんでした。私の専門は近代中国、特に清末の外交史で、長くこの分野の研究の世界的中心だったのが近史所でした。つまり私は、中国史の研究のために台湾に留学したのであって、台湾自体に興味があった訳ではなかったのです。 共産党との内戦に敗れ台湾に逃れた国民党政権は、中華人民共和国に対抗し、中華民国という正統な中国国家としての建前を堅持しました。しかし、1980年代後半以降、民主化が進むと、台湾の独自性が強調されるようになりました。私の留学中の台湾は、民進党政権期で、2004年3月の総統選を控え、「認 同 問 題 」、すなわち自分は何人なのかということが盛んに論じられていました。自分自身はそうした問題を意識したこともなければ、台湾が中国(中華民国か中華人民共和国かにかかわらず)であることを疑いもしなかった私は、台湾の複雑な歴史的背景に興味を持つとともに、日本を基準に国家や国民という単位を当然視してきたことに気付かされました。

 また、2003年春に台北はSARSの流行に見舞われ、私もマスクをし、地下鉄の駅などで体温チェックを受ける日々 を経験しましたが、親切な台湾の人々のお陰で、あまり心配することなく留学を継続できました。このときに限らず、留学中に外国人であることを苦に感じたことは全くありませんでした。それは台北が国際都市だから、台湾の人が陽気で気さくだから、というだけでなく、台湾では様 な々面で多様性が尊重されており、他人と違うことが気にならない社会だからだと思います。これは、人と違うと浮いてしまう、人と同じでなければならないと常に気を使う日本とは大きく異なる点です。画一性が比較的高い社会とはいえ、日本にも様 な々背景・立場の人がいます。そういう人々の存在を意識するようになった意味でも、台湾留学は貴重な経験となりました。

社会科教育講座 准教授 箱田 恵子

 僕たちがまだドイツにいた頃、ジャーナリストのMarlyに偶然出会ったのは、クリスマス・イヴのことでした。そこで僕たちが彼女に話した物語は、新聞『Schwarzwälder Bote』で紹介されました。“Baisingen村”での出来事は、僕らが住んでいる宮城県の町村にも当てはまる気がするのですから、全く不思議なものです。 Unterm Tannenbaum wird Tradition gepflegt【もみの木の下で育まれる土地の風習】http://www.schwarzwaelder-bote.de/(原文:Marly Scharnowski 訳:小林 恭士) 「おそらく150人あまりでしょうか。」Horst Schuh市長は妻と共にブラスバンドの聴衆に混ざりながら、誇らしげに言った。「これはある意味、古くからの風習と言ってもいいでしょう。」Heiligabendコンサートは、Baisingen村のブラスバンドのために、今では“会場”で行われるようになった。 その昔̶ 今となっては稀な光景になってしまったが̶ 奏者は村中を練り歩きながら演奏していたのだ。しかし人々はその当時、カーテン越しにチラリチラリと奏者たちの“様子をうかがう”だけで、決して家の外へ出て来ようとはしなかった。そのような行為は、奏者たちを大層がっかりさせた。形式的であったとしても、ほんの少しの拍手と、クリスマスを祝うムードさえあれば、どんなにか報われたことだっただろう。

 「ハーモニーとご近所づきあいが、Baisingen村の新生活スタイル。そして、それはまるで“クリスマス・ストーリー”だったのです。」と、Siegfried Neefさんは語る。EmikoとYasushi Kobayashi氏が日本からドイツへ来たのは、9年前のことだった。VHSのコースがきっかけで彼は二人の日本人と出会うことになったのだ(訳者注:VHS(Volkshochschule)はドイツの各地域にある市民大学)。 Emikoはおそるおそる訊ねた。「Spätzleの作り方を知っている方はいらっしゃいますか?」(訳者注:Spätzleとは、卵と小麦粉とで作った田舎風ゆで麺)。Siegfried Neefさんは、このカップルを招待し、一緒になってSchwäbisch料理(訳者注:南ドイツの伝統的な郷土料理)の手ほどきをすることになった。そうして、初めのうちはソロリソロリと“様子をうかがう”関係だったものが、徐 に々彼らの関係は、より緊密な親友関係へと発展していったのだった。毎年Weihnachten(クリスマス)には、Kobayashi夫妻はBaisingen村のゲストになる。まるで2人は「心温まる人と人との交流」という“クリスマスの精神”に揺れ動かされたようだった。Baisingen村に確立する土地の風習は、模範となるべきこれからのライフスタイルなのである。

※ “ぜえごったろ” とは、仙台市周辺で使われる方言で、田舎者の意味。

“ぜえごったろ”が主役の国際文化交流! 理科教育講座 准教授 小林 恭士

 私は学生時代、オーストラリアのCQUに交換留学をしました。留学を通して学んだことの一つは英語の運用力です。英語を使って生活し、英語での授業や課題に取り組む留学生活を通して、英語を「使える」ようになったと思います。特に会話で即座に答える瞬発力を高めることができました。このことは今、高校で英語教員として日々生徒の前で英語を使う上で、私の自信となっています。もう一つは幅広い視点です。世界各地から集まった留学生の多様な価値観に触れた経験は、私の視野を大きく広げてくれました。 留学は、自分が当たり前だと思ってきたことが当たり前ではない世界に飛び込むという、とてもワクワクする体験です! ぜひ、後輩の皆さんにも積極的に世界へ飛び出していってほしいと思います。

生涯教育総合課程(L課程) 国際文化専攻 2010年卒業 川村 恵さん

台湾留学-“Formosa(美しい島)”で学んだことフォル モ サ

シュヴェービッシュ

シュペッツレ

センター

アイデンティティ

本学教員・卒業生が語る留学体験

お世話になった先生と(鼎泰豊にて)

農場に隣接したバイオガス発電所

Baisingen村の農場

Baisingen村(バーデン-ビュルテンベルク州・ドイツ)

※ 現在は、協定校ではないので、交換留学は実施していません。

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

・ ・ ・ ・

・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

8あおばわかば

Page 10: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

 私は2007年8月から2008年6月にかけて、フロリダ州立大学※へ交換留学をしました。この10ヶ月は、本当に中身の濃い日々 でした。現地の学生やルームメイトからアメリカ文化を学ぶ一方で、切磋琢磨しながら共に英語を学んだ留学生たちからは世界中の文化を学ぶことができました。留学を通して得た、自分から積極的に行動する力や多様な視点から物事を捉える力は、今の仕事で大いに役立っています。 留学生活での経験と出会いは宝物です。一人でも多くの学生の皆さんにこのような素晴らしい経験を体験してもらいたいと心から思います。この宝物を胸に、これからもいろいろなことに挑戦して行きたいと思っています。 Where there is a will, there is a way!

 大学院博士課程在籍中の1988年11月から91年2月にかけて、文部省アジア諸国等派遣留学生という制度で、ネパール国立トリブバン大学地質学教室に留学した。「なんでまたネパールなんかに…」という周囲の反応を尻目に、ヒマラヤでのフィールドワークへの期待感から、高揚した気分で日本を後にした。 慌ただしい日本とはかけ離れたネパール。大学も例外ではなく、首都カトマンドゥの郊外にあるキャンパスは、いつも牛が草を食み、遠くにヒマラヤを望む、のどかな雰囲気の場所であった。教授陣も学生も穏やかで親切な人ばかり。施設や器材にこそ恵まれないものの、とても居心地のよい大学であった。 大学には、数ヶ月に1度、研究状況に関するレポートを提出する以外の義務はなかったため、2週間から1ヶ月程度のフィールドワークに出かけてはカトマンドゥに戻るという生活を繰り返していた。今思うと、闇雲に現地を歩いていただけで、ろくな研究成果は挙がっていなかったのだが、ヒマラヤの山 を々眺め、その麓で逞しくも静かに暮らす人 と々触れ合うことができて、当時は満足だった。 地質学教室の野外実習に参加した

とき、こんなことがあった。この実習では、電気も通わぬ山の村で学生とともに民家に泊まり、日中は周辺の地質を見て歩いた。変な話だが、ある晩、ふと便意を催した私は、ヘッドランプをつけて寝袋を抜け出し、外の畑の隅で用を足してきた。深夜なので誰にも気付かれなかったと思いきや、この様子を見ていた村人がいたらしい。そして、あろうことか私は幽霊に勘違いされ、翌朝には「頭の光る化け物が出た」という噂が村中に広まっていた。朝、いつも通り起きていってみると、学生たちの様子がおかしい。こちらを見ては、にやにやしたりヒソヒソ話をしたりしている。そのうちある学生から事の顛末を知らされ、大笑いとなった次第である。 こんな懐かしい思い出に溢れるネパールだが、ここ10数年ご無沙汰している。早く再訪し、知人との再会を果たしたいと願っている。

ヒマラヤの国ネパールでの留学生活

生涯教育総合課程(L課程) 国際文化専攻 2010年卒業 福島 佳苗さん

師事したマーティンキャニン先生と

自由の女神像へ向かうフェリー上で

トリブバン大学地質学教室の建物と研究室のスタッフ(左 当時主任だったジャルマ教授)

フィールドワーク中の筆者(遠景はヒマラヤの山々 )

社会科教育講座 教授 西城 潔

 西洋のクラシック音楽を学んできた私にとって、本場に学びに行きたいと考えたのは自然な流れでした。修士課程を修了した1993年の夏から3年間、アメリカ・ニューヨークのジュリアード音楽院の大学院で学びました。本場とはいうものの、アメリカは日本と同じくどちらかというとクラシック音楽の歴史が浅い国。伝統という

意味では一見不利なようですが、固定された音楽観や型にはまった演奏だけに捕われず、作曲家の残した楽譜を丹念に読み込み、必要ならば自筆譜を調べ、そこに残されたメッセージを最大限に読み取り探求する姿勢が学べる、という利点がありました。また、ロシア革命、第二次世界大戦などの影響から多くの作曲家や演奏家がアメリカに渡り、伝えてきたクラシック音楽の伝統もありました。事実、私が習った先生は生粋のニューヨーカーでしたが、彼が師事したピアニストはロシア革命で亡命してきたロシア系のユダヤ人で、ロシアン・ピアニズムのど真ん中にある人だったのです。 音楽院には世界中から学生が集まっていました。大半は学部生の若い子たちでピアノ科やヴァイオリン科は半数以上がアジア系、といっても日本人は少なくて中

国や韓国系の学生が非常に多かったように思います。また東欧革命や1991年のソビエト崩壊の影響からかロシア系の学生も多く、友人の中には、彼の才能を頼みに一家で亡命してきたという人もいました。とにかく一旗揚げようと集まってきた学生たちで溢れていて、練習室の争奪戦や、忙しい先生の場合はレッスン時間の取り合いなど、級友は仲間であると同時にライバルという環境でした。その中でも落ち着いて学ぶことが出来たのは、私自身がある程度の年齢になっていたからですが、今となっては少し残念にも感じることです。 音楽院はマンハッタンのど真ん中にあります。街中も様 な々人種であふれていて、自分自身が異国から来たということはすぐに意識しなくなりました。運転が大好きなので、最初の夏は北に向かいナイアガラの滝、カナダ国境まで1500kmのドライブ旅行に行き、次の夏には南へ、フロリダとの往復4000kmを8日間で走行したりしました。都市を離れると自分が外国人だと強く意識させられることが多く、ニューヨークはアメリカの中でも特殊な街だと改めて感じました。とはいえ、私にとっては自分のペースを保ったまま生活しながら、新しいことを吸収できる場所だったように思います。

ニューヨークで学び、暮らした3年間 音楽教育講座 教授 倉戸 テル

 私は2002年10月から2003年末まで、台湾・台北市の中央研究院近代史研究所(近史所)および漢学研究中心に留学しました。台湾というと、親日的で食べ物の美味しい観光先として日本でも親しまれていますが、具体的なイメージのある人は少ないでしょう。実は留学以前の私も、台湾に関しほとんど知識も関心もありませんでした。私の専門は近代中国、特に清末の外交史で、長くこの分野の研究の世界的中心だったのが近史所でした。つまり私は、中国史の研究のために台湾に留学したのであって、台湾自体に興味があった訳ではなかったのです。 共産党との内戦に敗れ台湾に逃れた国民党政権は、中華人民共和国に対抗し、中華民国という正統な中国国家としての建前を堅持しました。しかし、1980年代後半以降、民主化が進むと、台湾の独自性が強調されるようになりました。私の留学中の台湾は、民進党政権期で、2004年3月の総統選を控え、「認 同 問 題 」、すなわち自分は何人なのかということが盛んに論じられていました。自分自身はそうした問題を意識したこともなければ、台湾が中国(中華民国か中華人民共和国かにかかわらず)であることを疑いもしなかった私は、台湾の複雑な歴史的背景に興味を持つとともに、日本を基準に国家や国民という単位を当然視してきたことに気付かされました。

 また、2003年春に台北はSARSの流行に見舞われ、私もマスクをし、地下鉄の駅などで体温チェックを受ける日々 を経験しましたが、親切な台湾の人々のお陰で、あまり心配することなく留学を継続できました。このときに限らず、留学中に外国人であることを苦に感じたことは全くありませんでした。それは台北が国際都市だから、台湾の人が陽気で気さくだから、というだけでなく、台湾では様 な々面で多様性が尊重されており、他人と違うことが気にならない社会だからだと思います。これは、人と違うと浮いてしまう、人と同じでなければならないと常に気を使う日本とは大きく異なる点です。画一性が比較的高い社会とはいえ、日本にも様 な々背景・立場の人がいます。そういう人々の存在を意識するようになった意味でも、台湾留学は貴重な経験となりました。

社会科教育講座 准教授 箱田 恵子

 僕たちがまだドイツにいた頃、ジャーナリストのMarlyに偶然出会ったのは、クリスマス・イヴのことでした。そこで僕たちが彼女に話した物語は、新聞『Schwarzwälder Bote』で紹介されました。“Baisingen村”での出来事は、僕らが住んでいる宮城県の町村にも当てはまる気がするのですから、全く不思議なものです。 Unterm Tannenbaum wird Tradition gepflegt【もみの木の下で育まれる土地の風習】http://www.schwarzwaelder-bote.de/(原文:Marly Scharnowski 訳:小林 恭士) 「おそらく150人あまりでしょうか。」Horst Schuh市長は妻と共にブラスバンドの聴衆に混ざりながら、誇らしげに言った。「これはある意味、古くからの風習と言ってもいいでしょう。」Heiligabendコンサートは、Baisingen村のブラスバンドのために、今では“会場”で行われるようになった。 その昔̶ 今となっては稀な光景になってしまったが̶ 奏者は村中を練り歩きながら演奏していたのだ。しかし人々はその当時、カーテン越しにチラリチラリと奏者たちの“様子をうかがう”だけで、決して家の外へ出て来ようとはしなかった。そのような行為は、奏者たちを大層がっかりさせた。形式的であったとしても、ほんの少しの拍手と、クリスマスを祝うムードさえあれば、どんなにか報われたことだっただろう。

 「ハーモニーとご近所づきあいが、Baisingen村の新生活スタイル。そして、それはまるで“クリスマス・ストーリー”だったのです。」と、Siegfried Neefさんは語る。EmikoとYasushi Kobayashi氏が日本からドイツへ来たのは、9年前のことだった。VHSのコースがきっかけで彼は二人の日本人と出会うことになったのだ(訳者注:VHS(Volkshochschule)はドイツの各地域にある市民大学)。 Emikoはおそるおそる訊ねた。「Spätzleの作り方を知っている方はいらっしゃいますか?」(訳者注:Spätzleとは、卵と小麦粉とで作った田舎風ゆで麺)。Siegfried Neefさんは、このカップルを招待し、一緒になってSchwäbisch料理(訳者注:南ドイツの伝統的な郷土料理)の手ほどきをすることになった。そうして、初めのうちはソロリソロリと“様子をうかがう”関係だったものが、徐 に々彼らの関係は、より緊密な親友関係へと発展していったのだった。毎年Weihnachten(クリスマス)には、Kobayashi夫妻はBaisingen村のゲストになる。まるで2人は「心温まる人と人との交流」という“クリスマスの精神”に揺れ動かされたようだった。Baisingen村に確立する土地の風習は、模範となるべきこれからのライフスタイルなのである。

※ “ぜえごったろ” とは、仙台市周辺で使われる方言で、田舎者の意味。

“ぜえごったろ”が主役の国際文化交流! 理科教育講座 准教授 小林 恭士

 私は学生時代、オーストラリアのCQUに交換留学をしました。留学を通して学んだことの一つは英語の運用力です。英語を使って生活し、英語での授業や課題に取り組む留学生活を通して、英語を「使える」ようになったと思います。特に会話で即座に答える瞬発力を高めることができました。このことは今、高校で英語教員として日々生徒の前で英語を使う上で、私の自信となっています。もう一つは幅広い視点です。世界各地から集まった留学生の多様な価値観に触れた経験は、私の視野を大きく広げてくれました。 留学は、自分が当たり前だと思ってきたことが当たり前ではない世界に飛び込むという、とてもワクワクする体験です! ぜひ、後輩の皆さんにも積極的に世界へ飛び出していってほしいと思います。

生涯教育総合課程(L課程) 国際文化専攻 2010年卒業 川村 恵さん

台湾留学-“Formosa(美しい島)”で学んだことフォル モ サ

シュヴェービッシュ

シュペッツレ

センター

アイデンティティ

本学教員・卒業生が語る留学体験

お世話になった先生と(鼎泰豊にて)

農場に隣接したバイオガス発電所

Baisingen村の農場

Baisingen村(バーデン-ビュルテンベルク州・ドイツ)

※ 現在は、協定校ではないので、交換留学は実施していません。

特集FEATUREARTICLES

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

・ ・ ・ ・

・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

9 AOBA - WAKABA

Page 11: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

 

平成25年10月26日(土)の大学祭に

て、本学在学中の留学生たちによるグ

ローバルカフェを開催しました。カフェ

を開催するにあたって、留学生たち自身

が必要な物品の買い出しに行ったり、日

本人学生の協力の下、使用する教室の

飾り付けやポスター作成などの準備を

行いました。

 

大学祭当日は天気が悪く、最初は来

場者も少なかったのですが、次第に人

が増えてきてグローバルカフェにも立ち

寄ってくださる方が出てきました。来場

した方々は、中国や台湾の珍しいお菓子

やお茶を不思議そうに見ながら味わっ

たり、ウズベキスタンやミャンマーの民

族衣装に目を奪われたりしていました。

 

留学生によっては、まだ日本語がう

まく出てこなかったりしながらも、一生

懸命、自分の国の文化について説明した

り、来場した方々と言葉を交わしてい

ました。当初は、悪天候の中、今年はあ

まり人が来ないだろうと思っていました

が、結果としては学内外の多くの方々に

訪れていただき、留学生たちも楽しいひ

とときを過ごせたと思います。

 

異文化交流の機会として、こうした

イベントが実施できるのは素晴らしいこ

とだと思います。今回の開催にあたり、

御協力いただきました皆様に感謝申し

上げます。(

教務課留学生担当

藤原忠和)

 

本学では毎年、留学生の日本語学習

の成果発表のため、そして、日本人学

生の多文化への理解を促進するために、

留学生日本語スピーチコンテストを開

催しています。本年度も平成25年12月

10日(火)に、230教室において、第

21回留学生日本語スピーチコンテスト

を開催しました。今回は、史上最多の

11名が参加し、参加者共々充実した時

間を過ごすことができました。会

場には、日本人学生を中心に

120名以上が参集し、非

常に活気に満ちた雰囲

気で行われました。

 

表彰の結果は次

の通りでした。台

湾の高雄大学から

の留学生、蔡長

運(サイ・チョウウン)さんは、「おも

てなし」に代表される日本のサービス

について理論的な話をし、「視点優秀

賞」を受賞しました。同じく高雄大学

の張家軒(チョウ・カケン)さんは、日

本のアニメやおたく文化についての発

表で、「ユーモア優秀賞」を受賞しま

した。ウズベキスタンからの教

員研修留学生ドナ・サヴィ

ロヴァさんは、初めて日

本に来て、日本語が分

からなかったときの

体験をリアルに表現

し、「表現力優秀

賞」を受賞しまし

た。最後に中国の東北師範大学からの

留学生、賀佳(ガ・カ)さんは、小学校

二年生のときに、留学生として日本の

小学校で学んだ体験について、過去と

現在、日本と中国をオーバーラップさ

せてスピーチし、「最優秀賞」を獲得し

ました。

 

スピーチコンテストの後、引き続き

開催された「留学生を囲む会」におい

て、参加者全員に賞状と記念品が贈呈

されました。留学生は大きな舞台で自

分の意見を表現し、充実感と達成感を

感じることができたようです。

 

留学生が頑張って日本語を習得し、

異なる文化の中で勉学に励んでいる様

子を見ると、もっと広い世界で活躍し

たいという気持ちになります。スピー

チコンテストは、来場した日本人の大

学生を含む全ての参加者にとって、大

変魅力的なイベントになりました。

(国際理解教育研究センター

教授

市瀬智紀)

 

平成25年12月10日(火)に平成25年

度「留学生を囲む会」が催されました。

留学生と日本人学生36名、学長以下教

職員、来賓の方々合わせて24名が出席

しました。この会は、本学に留学してい

る外国人留学生を招待し、チューターら

の日本人学生や教職員との相互理解と

親睦を深めるために、毎年行われていま

す。今回は、同日に行なわれた留学生ス

ピーチコンテストの表彰式を兼ねての開

催となりました。

平成25年度大学祭で

「グローバルカフェ」を開催

平成25年度

「第21回留学生日本語

スピーチコンテスト」を開催

平成25年度

「留学生を囲む会」を開催

10あおばわかば

Page 12: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

 

コンテスト終了後、会場を管理棟三

階中会議室に移し、開会しました。最初

に、本学の見上一幸学長や御来賓から御

挨拶いただいた後、石澤公明本学理事の

乾杯の発声によって賑やかな歓談が始ま

りました。スピーチコンテストでは緊張

していた留学生も、先生方や友達との会

話に華を咲かせていました。

 

その後、スピーチコンテストの表彰式

が行われ、見上学長から各賞の受賞者

に賞状と記念品が贈呈されました。

 

表彰式の後には恒例のビンゴゲーム

が行われ、会場は再び大いに盛り上が

りました。終始笑い声の絶えない時間

はあっという間に過ぎ、留学生部会長

の市瀬智紀教授による閉会の挨拶の

後、お開きとなりました。

 

平成25年度は、新しい姉妹校である台

湾の二大学からの交換留学生も加わり、

多くの外国からの

留学生が、日本人

の学生や教職員と交

流を深めることがで

きたと思います。今年

度の会を開催するにあた

り、御尽力してくださった

皆様に感謝申し上げます。

(社会科教育講座

准教授

箱田恵子)

 

平成25年10月13日(日)~18日(金)

に、タイ王国教育省管轄下の現職校長

らに対する海外研修を実施しました。

 

この研修は、平成25年4月22日に締

結したタイ王国教育省国際教職員開

発研究所(以下IIDEA)との国際

交流協定に基づいて行われたもので、

IIDEAではこれまでにヨーロッパな

どで同様の研修を実施してきましたが、

日本国内での実施は、今回の宮城教育大

学が初めてとなります。

 

タイ王国からは、ガモン・ロドカイ教

育省事務次官を団長とする総勢31名の

研修員が本学を訪問し、日本の教育制度

や仙台市の教育行政に関する講義、教育

復興支援センター

特任教授らとの懇

談、仙台市立学校及

び本学附属学校訪問

など、多様な研修プロ

グラムを進めました。

 

期間中、台風に見舞

われたものの、最終日には、

JICA集団

研修生や本

学の教職員と

の懇親の場が

設けられ、参

加者からは、

充実した研修

だったとの感

想が多く寄せ

られました。

 

今後は、日

本の現職教員

や学生を研修

の形でタイ王

国へ派遣する

ことも視野に

入れており、同国との相互交流をさらに

重ねていくことを検討しています。

 

附属図書館では、本学の学生に海外

への関心を持ってもらうため、教養講座

の一環として「海外を知ろう!」シリー

ズを企画しました。

 

同シリーズの第一回は、平成25年6

月12日(水)に「アメリカの生活・イン

ドの話」と題

して、これら

の地域に海外

研修をした本

学職員2

から体験談を

聞きました。

現地で戸惑っ

たことや意外

だったこと、

生活文化や現地の学生の様子などを親

しみやすく紹介してもらいました。第二

回は、平成25年7月4日(木)に「ミャ

ンマーとウズベキスタン」の題で、教員

研修留学生3名が素敵な民族衣装で

登場し、それぞれの国の概要、食べ物、

ファッションなどを紹介しました。第三

回は、平成26年1月16日(木)に「台湾

のさまざま」の題で、台湾からの交換留

学生4名が、自分たちの歴史や民族、食

べ物、学校生活

などを紹介して

くれました。

 

テーマにちな

んだお茶菓子を

いただきながら

の講座は、どの

回も大変興味

深いものとなり

ました。また展示コーナーでは、関連

資料の展示・貸出を行い、こちらも好

評でした。各回の企画に関して、多く

の方々から御協力をいただいたことに

感謝します。

(学術情報課情報サービス係

渡邊愛子)

タイ王国の現職校長らの

海外研修を実施

図書館の教養講座で「海外を

知ろう!」シリーズを開催

「ミャンマーとウズベキスタン」左から4番目がミャンマー、1番目と5番目がウズベキスタンからの留学生の皆さん

「台湾のさまざま」台湾からの留学生の皆さん

ガモン・ロドカイ事務次官

11 AOBA - WAKABA

Page 13: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

お世話になった先生方

 震災の影響で大学のあちらこちらの壁にはひびが入り、通行できない通路も見受けられる中、予定していた入学式もできないままに5月からの授業スタート。あれから3年、あっという間に月日が過ぎようとしています。思えば、附属小学校勤務16年を合わせて19年間、私の教員生活の多くが宮城教育大学にお世話になったことになります。特にこの3年間は、大学の先生方を始め、いろいろな面で支えていただいた事務の方々には大変お世話になりました。また、何よりも院生たちと接する中で、「目指す学級とは?」「分かる授業って何だろう?」等々、学校運営や授業についてそれぞれの経験を基に互いの思いを語り、そして授業実践に携われたことは、私にとっても貴重な時間でした。研修会などでお伺いした学校現場の多くの先生方からは子どもたちのためにと授業にかける熱い思いにふれ、そして学内では大学に通う教え子たちや附属小時代の実習生に会う機会もあり、自分の目標に向かって頑張る姿から私自身「元気」をもらったように感じます。こうした数々の出会いから、「教える」よりも「教わる」を実感し、大学に勤務できたことをうれしく思います。先日伺った学校の6年生の女の子が、授業後に「今日の授業、とても楽しかった」と目を輝かせていました。担任としては、これ以上ない最高の「ことば」です。参観した私たちも心がほっこり。こうした子どもが一人でも多くなることを願い、これまでの出会いから学んだものを学校現場でいかしていきたいと思っています。

出会いを糧にして

佐々木 博明教職大学院 准教授

(ささき ひろあき)

 平成23年3月11日の東日本大震災の直後の4月から3年間、本学の教職大学院でお世話になりました。私は、教職大学院の中の学級学校経営班に所属し、学級経営やいじめ・不登校問題、コーチングなどの授業を担当させていただきました。これまで研究者の方々が開発した最新の理論に現場の事例を当てはめながら、現場で活用できる授業内容をデザインすることを心掛け実践しました。私の場合、現職派遣の先生方を対象とする授業が多く、授業の中では先生方から逆に学ぶことも数多くありました。また、ストレートマスターの若 し々いはつらつとした学びの姿勢からもエネルギーをたくさんいただきました。 また、教職大学院の教員の皆さんを始め、自分が多くの方々から大切にされているのをいつも肌で感じていました。私たち教育に携わる者は、子供たちへの深い愛情はもちろん、共に働く同僚とも心を通わせ支え合うことが欠かせないと思ってきましたが、本学のような高等教育機関にもそのような温かい心の交流が存在していることに感動を覚えていました。本学でお世話になった皆様に心より感謝申し上げます。 県内の学校現場は、以前にも増して多くの学校課題を抱え、通常の教育活動を行うのでさえままならない学校もあります。私は4月から学校現場に戻りますが、本学での学びを支えに宮城の子供たちや先生方のために力を尽くしていきたいと思っております。

温かい心の交流に感謝

遠山 勝治教職大学院 准教授

(とおやま かつはる)

 2005年5月に宮城教育大学に赴任してから、大変にお世話になりました。 赴任した当初、研究室にいた学生たちは、カリキュラムの変更に伴い配属されなくなりました。また、環境教育専攻の大学院も改組に伴い廃止され研究室には、全く学生がいない状態となりました。 それでも、授業に参加してくれる学生たちは、元気で様 な々ことに挑戦してくれました。今年は、海外交流事業を自分たちで企画し、実践してくれました。ユネスコスクール「ライスプロジェクト」に基づいたタイ王国と日本の国際交流では、大崎の小学校2つとタイ王国の2つの学校をインターネット会議システムによってつなぎ、同時進行の授業だけではなく、実際に両方の国の子どもたちとの会話を成立させました。もちろん、タイ王国国内の関係者の利他的な協力があったからこそ、学生の安全も運営も、滞りなく進めることができたのですが、全ては学生たちのやる気と挑戦する気持ちが成し遂げたことだと思います。 顧問をした異文化交流部は当初、野外活動系であったにも関わらず、設立直後に起きた東日本大震災を受けて、ボランティア・サークルになり、現在は仙台の大学の学祭サークルとして、様 な々大学と結びつくユニオンを形成しました。自らが企画・運営した説明会には他大学から50名以上の参加者がありました。 まじめで他人を思いやることのできる本学の学生と、宮城教育大学に心から感謝しています。本学のさらなる発展を祈念いたします。

まじめな学生たちに感謝

島野 智之環境教育実践研究センター

准教授

(しまの さとし)

 宮教大に勤めた頃、空気中を落下する物体の速さを連続的に測る装置の研究をしました。この過程で考案した速度計を使って、振り子のおもりの速さを測りました。ふつう、振り子の振動は摩擦でだんだん小さくなり、ついには止まります。しかし、この速度計で測ると、何日たっても振り子は止まりませんでした。動かないはずのストーンテーブル実験台の小さな振動を捕えて、共振を続けていたのです。当たり前のことかも知れませんが、これを追究するには、支点にナイフエッジを使って摩擦を小さくするなど多くの作業時間と静かな場所が必要でした。この経験がその後37年間のミクロな原子レベルの共鳴の研究や教材開発の基礎になりました。 昨年秋の夕方、ススキを求めて青葉台方面に車で向かいました。道端には見つからず、東北工大のグランド近くで探しました。以前と変わらず静かなところでした。何とそこで、一頭のカモシカに出会いました。カモシカは恐れるようすもなくじっと私を見つめて、悠 と々引き揚げていきました。あるはずのススキがなく、いないはずのシカがいる。私には驚きでした。青葉山には地形的に道が作れず人々があまり立ち寄れない場所が多くあります。そこが、今、植物だけでなく動物にとっても、ひとと共生し共存できうる貴重な場所になっていることを実感しました。 自然に恵まれた宮教大で多くのひとに出会い、支えられて教育と研究を続けることができました。長い間本当にお世話になりました。ありがとうございました。

青葉山の静けさの中で出会った共鳴と共生

千葉 芳明理科教育講座 教授

(ちば よしあき)

 3年間という短い期間でしたが、教職員や学生諸君のお陰で、かけがえのない貴重な時を過ごすことができました。心より感謝申し上げます。 3年前といえば震災の直後。大学の授業は5月の連休明けからでした。東京の小学校に勤めていた私は仙台に移動することができず、何もできないまま4月を東京で過ごしていました。そして5月。50代半ばで小学校教諭から一足飛び?に大学の教師。場所は震災直後の未知の地の仙台。自ら希望してやってきたとはいえ何もかもが初めてで、戸惑うばかりの私を温かく迎えてくれたのが、宮城教育大学の皆さんでした。以後、なんとか仕事をこなしてくることができました。附属幼稚園、小学校、中学校に協力者として入れたこと、また県内のあちこちの学校に行けたことも、教科教育専攻としてはありがたい経験でした。やはり感謝です。 冬場は歩いて、それ以外の季節は自転車で青葉山に上がってきました。亀岡の急坂を登り切ったところの景色は素敵です。仙台の街と太平洋。往時の人 も々このように眺めたのでしょうか。そして冬になると市内はそうでもないのに坂の上に来ると雪。これも印象的でした。 中途半端なところで去るのは心苦しいところもあります。この3年間で得たことを次の職場でいかし、斯界に資することがせめてもの恩返しとの意思を表明してお礼とお別れのことばとさせていただきます。ありがとうございました。

坂の上の雪

木下 ひさし国語教育講座 教授

(きのした ひさし)

C a m p u s L i f e

12あおばわかば

Page 14: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

お世話になった先生方

 震災の影響で大学のあちらこちらの壁にはひびが入り、通行できない通路も見受けられる中、予定していた入学式もできないままに5月からの授業スタート。あれから3年、あっという間に月日が過ぎようとしています。思えば、附属小学校勤務16年を合わせて19年間、私の教員生活の多くが宮城教育大学にお世話になったことになります。特にこの3年間は、大学の先生方を始め、いろいろな面で支えていただいた事務の方々には大変お世話になりました。また、何よりも院生たちと接する中で、「目指す学級とは?」「分かる授業って何だろう?」等々、学校運営や授業についてそれぞれの経験を基に互いの思いを語り、そして授業実践に携われたことは、私にとっても貴重な時間でした。研修会などでお伺いした学校現場の多くの先生方からは子どもたちのためにと授業にかける熱い思いにふれ、そして学内では大学に通う教え子たちや附属小時代の実習生に会う機会もあり、自分の目標に向かって頑張る姿から私自身「元気」をもらったように感じます。こうした数々の出会いから、「教える」よりも「教わる」を実感し、大学に勤務できたことをうれしく思います。先日伺った学校の6年生の女の子が、授業後に「今日の授業、とても楽しかった」と目を輝かせていました。担任としては、これ以上ない最高の「ことば」です。参観した私たちも心がほっこり。こうした子どもが一人でも多くなることを願い、これまでの出会いから学んだものを学校現場でいかしていきたいと思っています。

出会いを糧にして

佐々木 博明教職大学院 准教授

(ささき ひろあき)

 平成23年3月11日の東日本大震災の直後の4月から3年間、本学の教職大学院でお世話になりました。私は、教職大学院の中の学級学校経営班に所属し、学級経営やいじめ・不登校問題、コーチングなどの授業を担当させていただきました。これまで研究者の方々が開発した最新の理論に現場の事例を当てはめながら、現場で活用できる授業内容をデザインすることを心掛け実践しました。私の場合、現職派遣の先生方を対象とする授業が多く、授業の中では先生方から逆に学ぶことも数多くありました。また、ストレートマスターの若 し々いはつらつとした学びの姿勢からもエネルギーをたくさんいただきました。 また、教職大学院の教員の皆さんを始め、自分が多くの方々から大切にされているのをいつも肌で感じていました。私たち教育に携わる者は、子供たちへの深い愛情はもちろん、共に働く同僚とも心を通わせ支え合うことが欠かせないと思ってきましたが、本学のような高等教育機関にもそのような温かい心の交流が存在していることに感動を覚えていました。本学でお世話になった皆様に心より感謝申し上げます。 県内の学校現場は、以前にも増して多くの学校課題を抱え、通常の教育活動を行うのでさえままならない学校もあります。私は4月から学校現場に戻りますが、本学での学びを支えに宮城の子供たちや先生方のために力を尽くしていきたいと思っております。

温かい心の交流に感謝

遠山 勝治教職大学院 准教授

(とおやま かつはる)

 2005年5月に宮城教育大学に赴任してから、大変にお世話になりました。 赴任した当初、研究室にいた学生たちは、カリキュラムの変更に伴い配属されなくなりました。また、環境教育専攻の大学院も改組に伴い廃止され研究室には、全く学生がいない状態となりました。 それでも、授業に参加してくれる学生たちは、元気で様 な々ことに挑戦してくれました。今年は、海外交流事業を自分たちで企画し、実践してくれました。ユネスコスクール「ライスプロジェクト」に基づいたタイ王国と日本の国際交流では、大崎の小学校2つとタイ王国の2つの学校をインターネット会議システムによってつなぎ、同時進行の授業だけではなく、実際に両方の国の子どもたちとの会話を成立させました。もちろん、タイ王国国内の関係者の利他的な協力があったからこそ、学生の安全も運営も、滞りなく進めることができたのですが、全ては学生たちのやる気と挑戦する気持ちが成し遂げたことだと思います。 顧問をした異文化交流部は当初、野外活動系であったにも関わらず、設立直後に起きた東日本大震災を受けて、ボランティア・サークルになり、現在は仙台の大学の学祭サークルとして、様 な々大学と結びつくユニオンを形成しました。自らが企画・運営した説明会には他大学から50名以上の参加者がありました。 まじめで他人を思いやることのできる本学の学生と、宮城教育大学に心から感謝しています。本学のさらなる発展を祈念いたします。

まじめな学生たちに感謝

島野 智之環境教育実践研究センター

准教授

(しまの さとし)

 宮教大に勤めた頃、空気中を落下する物体の速さを連続的に測る装置の研究をしました。この過程で考案した速度計を使って、振り子のおもりの速さを測りました。ふつう、振り子の振動は摩擦でだんだん小さくなり、ついには止まります。しかし、この速度計で測ると、何日たっても振り子は止まりませんでした。動かないはずのストーンテーブル実験台の小さな振動を捕えて、共振を続けていたのです。当たり前のことかも知れませんが、これを追究するには、支点にナイフエッジを使って摩擦を小さくするなど多くの作業時間と静かな場所が必要でした。この経験がその後37年間のミクロな原子レベルの共鳴の研究や教材開発の基礎になりました。 昨年秋の夕方、ススキを求めて青葉台方面に車で向かいました。道端には見つからず、東北工大のグランド近くで探しました。以前と変わらず静かなところでした。何とそこで、一頭のカモシカに出会いました。カモシカは恐れるようすもなくじっと私を見つめて、悠 と々引き揚げていきました。あるはずのススキがなく、いないはずのシカがいる。私には驚きでした。青葉山には地形的に道が作れず人々があまり立ち寄れない場所が多くあります。そこが、今、植物だけでなく動物にとっても、ひとと共生し共存できうる貴重な場所になっていることを実感しました。 自然に恵まれた宮教大で多くのひとに出会い、支えられて教育と研究を続けることができました。長い間本当にお世話になりました。ありがとうございました。

青葉山の静けさの中で出会った共鳴と共生

千葉 芳明理科教育講座 教授

(ちば よしあき)

 3年間という短い期間でしたが、教職員や学生諸君のお陰で、かけがえのない貴重な時を過ごすことができました。心より感謝申し上げます。 3年前といえば震災の直後。大学の授業は5月の連休明けからでした。東京の小学校に勤めていた私は仙台に移動することができず、何もできないまま4月を東京で過ごしていました。そして5月。50代半ばで小学校教諭から一足飛び?に大学の教師。場所は震災直後の未知の地の仙台。自ら希望してやってきたとはいえ何もかもが初めてで、戸惑うばかりの私を温かく迎えてくれたのが、宮城教育大学の皆さんでした。以後、なんとか仕事をこなしてくることができました。附属幼稚園、小学校、中学校に協力者として入れたこと、また県内のあちこちの学校に行けたことも、教科教育専攻としてはありがたい経験でした。やはり感謝です。 冬場は歩いて、それ以外の季節は自転車で青葉山に上がってきました。亀岡の急坂を登り切ったところの景色は素敵です。仙台の街と太平洋。往時の人 も々このように眺めたのでしょうか。そして冬になると市内はそうでもないのに坂の上に来ると雪。これも印象的でした。 中途半端なところで去るのは心苦しいところもあります。この3年間で得たことを次の職場でいかし、斯界に資することがせめてもの恩返しとの意思を表明してお礼とお別れのことばとさせていただきます。ありがとうございました。

坂の上の雪

木下 ひさし国語教育講座 教授

(きのした ひさし)

C a m p u s L i f e

13 AOBA - WAKABA

Page 15: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

GRADUATE

f rom

MESSAGE

GRADUATE

f rom

MESSAGE

 大学での四年間、

TA(生協学生委員

会)の活動を通じて多

くの出会い、経験、学びを得たこと

が、強く心に残っています。

 二十余名の同輩を始め、個性豊か

な多くの先

輩後輩、専

務理事二名

とともに七

夕祭りや新

歓活動など

様々な活動

をしました。

どうすれば

企画はより

楽しいものと

なるのか、ど

うすれば多く

の人に足を運んでもらえ

るのか、どうすれば皆が

少しでも参加できるのか。

仲間とともに企画を作り

上げる中で、人と協力し

合うこと、目標に向かっ

て進むこと、周りに流さ

れず自分の考えをしっか

りと持つことなど、当た

り前に思えることがいか

に大切であるかを知りま

した。一生ものの財産を私

は手に入れました。

 宮教大で仲間と分かち合った喜び

を糧に、そして未曾有の大災害での

悲しみを乗り越え、私は社会人とし

て新たな一歩を踏み

出します。

 末筆ですが、ここ

まで支えてくれた家

族に、素晴らしい時

間を与えてくれた友

人に、あらゆる場面

で叱咤激励してくだ

さった先生方に、実

習やボランティアな

どで出会った全ての

方々に、心から感謝

しています。

 私の大学四年間は、人とのつながりで

出来ていました。

 様々なつながりがありましたが、ここ

では大きく三つのつながりを紹介してい

きたいと思います。

 まず一つ目は、学校やコースでの同輩、

先輩、後輩とのつながりです。宮教大は

一学年の人数やコースごとの人数が少な

いので、高校の頃と同様に同学年の人た

ちと仲良くなるだけでなく、コース内の

上下の学年との交流も盛んでした。ここ

で得た仲間たち、先輩や後輩たちは、私

の中で生涯の宝物であると思っています。

 二つ目は、ボランティ

アなどで出会った先生方、

子どもたちです。私は二

年生の頃から学

習支援ボラン

ティアを行って

いました。継続

して行うことで

学校の子どもた

ちや先生方との

関係や交流があ

りました。これは学生時代だけのつなが

りではなく、将来においても重要なつな

がりとなると思っています。また、ここ

から得られたことは大きいです。

 三つ目は、アルバイトやワークショッ

プでの仲間た

ち、上司らと

のつながりで

す。私は大学四年間で様々なアルバイト

を経験してきました。そこで出会った仲

間や上司、子どもたちから多く学ぶこ

とがありました。また、ワークショップ

において出会った社会人の方々との交流

は私にとってとても新鮮なものでした。

 これらの出会いやつながりは全て私

を成長させ、支

えとなり、新し

いことに触れさ

せてくれました。

これらのつなが

りを大切に、卒

業後も教員とし

て頑張っていき

たいと思います。

竹森

汐織

(たけもり

 しおり)

◇宮城教育大学

 初等教育教員養成課程

 数学コース

4年

奈須野

恵太

(なすの

 けいた)

◇宮城教育大学

 中等教育教員養成課程

 社会科教育専攻

4年

 入学当初は、四月に雪

が降る、会話では頻繁に

「だから」が使われる、

など出身地である山口県との違いにか

なり驚いたことを今でも鮮明に覚えて

います。あれから六年経った今、思い

切ってこの環境に飛び込んで良かった

と思っています。

 私は成長するには「人・環境・本」

の三つが欠かせないと考えています。

大学生活ではこれら三つを意識して過

ごしてきました。特に、大学外での活

動が多かったと思います。大学内の部

活動もしていましたが、他大学生と

サークルを立ち上げたり、社会人の方

と勉強会を行ったり、NPO法人でも

活動をしたり

してきまし

た。考えや境

遇が異なる様々な人との出会い・話、

自分が普段接しない環境に身を置く

ことは、自分と異なる価値観や考えを

知る機会にもなり、とても新鮮で貴重

な経験でした。もちろん学生の本分で

ある講義や専門科目の追究も真剣に

取り組んできましたが、これら様々な

経験は教員として子どもたちに伝える

ことができる財産になると思います。

 最後になりますが、これまで私を支

えてくださった全ての皆様、本当にあ

りがとうございます。春から教師とし

ての道を歩んでいきますが、これまで

に学んだことを現場でいかしていきた

いと思います。

 私の学生生活は素晴

らしい仲間、先輩方、

先生方、多くの人に恵

まれていました。その

ときそのときは何も感

じず過ごしてきました

が、今思い返すと私の

学生生活はとても充実

していました。

 一年生の頃は慣れ親

しんだ土地を遠く離

れ、生活していくこと

が非常に不安でした。

しかし、その不安は弓道

部やコースの皆と過ごし

ていく中ですぐに消えま

した。弓道部では四年

間、先輩、仲間、後輩

とともに、どのような

時でも「笑顔」をモッ

トーに、楽しく活動が

できました。私の学生

生活は弓道部抜きに語

ることはできません。

私は弓道部で出会った

全員を一生忘れること

はないでしょう。

 また、コースの中で

の学生生活では、素晴

らしい先生方

の下、自分の

考えと向き

合ってきました。大学に入るまで、

自分の考えとそこまで向き合ったこ

とはなく、正直に言って苦痛なとき

もありました。しかし、そのような

ときは、コースの仲間ととことん話

し合い、先生方とも話し、自分の考

えと向き合っていくことができまし

た。この経験

は、今後の人生

でも非常に糧と

なります。

 私は学生生活

で出会った全て

の方々に感謝し

ております。

野村

美早季

(のむら

 みさき)

◇宮城教育大学

 特別支援教育教員養成課程

 聴覚・言語障害教育コース

4年

栗木

直也

(くりき

 なおや)

◇宮城教育大学大学院

 修士課程教科教育専攻

 生活系教育専修

2年

私たち卒業します!

C a m p u s L i f e

14あおばわかば

Page 16: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

GRADUATE

f rom

MESSAGE

GRADUATE

f rom

MESSAGE

 大学での四年間、

TA(生協学生委員

会)の活動を通じて多

くの出会い、経験、学びを得たこと

が、強く心に残っています。

 二十余名の同輩を始め、個性豊か

な多くの先

輩後輩、専

務理事二名

とともに七

夕祭りや新

歓活動など

様々な活動

をしました。

どうすれば

企画はより

楽しいものと

なるのか、ど

うすれば多く

の人に足を運んでもらえ

るのか、どうすれば皆が

少しでも参加できるのか。

仲間とともに企画を作り

上げる中で、人と協力し

合うこと、目標に向かっ

て進むこと、周りに流さ

れず自分の考えをしっか

りと持つことなど、当た

り前に思えることがいか

に大切であるかを知りま

した。一生ものの財産を私

は手に入れました。

 宮教大で仲間と分かち合った喜び

を糧に、そして未曾有の大災害での

悲しみを乗り越え、私は社会人とし

て新たな一歩を踏み

出します。

 末筆ですが、ここ

まで支えてくれた家

族に、素晴らしい時

間を与えてくれた友

人に、あらゆる場面

で叱咤激励してくだ

さった先生方に、実

習やボランティアな

どで出会った全ての

方々に、心から感謝

しています。

 私の大学四年間は、人とのつながりで

出来ていました。

 様々なつながりがありましたが、ここ

では大きく三つのつながりを紹介してい

きたいと思います。

 まず一つ目は、学校やコースでの同輩、

先輩、後輩とのつながりです。宮教大は

一学年の人数やコースごとの人数が少な

いので、高校の頃と同様に同学年の人た

ちと仲良くなるだけでなく、コース内の

上下の学年との交流も盛んでした。ここ

で得た仲間たち、先輩や後輩たちは、私

の中で生涯の宝物であると思っています。

 二つ目は、ボランティ

アなどで出会った先生方、

子どもたちです。私は二

年生の頃から学

習支援ボラン

ティアを行って

いました。継続

して行うことで

学校の子どもた

ちや先生方との

関係や交流があ

りました。これは学生時代だけのつなが

りではなく、将来においても重要なつな

がりとなると思っています。また、ここ

から得られたことは大きいです。

 三つ目は、アルバイトやワークショッ

プでの仲間た

ち、上司らと

のつながりで

す。私は大学四年間で様々なアルバイト

を経験してきました。そこで出会った仲

間や上司、子どもたちから多く学ぶこ

とがありました。また、ワークショップ

において出会った社会人の方々との交流

は私にとってとても新鮮なものでした。

 これらの出会いやつながりは全て私

を成長させ、支

えとなり、新し

いことに触れさ

せてくれました。

これらのつなが

りを大切に、卒

業後も教員とし

て頑張っていき

たいと思います。

竹森

汐織

(たけもり

 しおり)

◇宮城教育大学

 初等教育教員養成課程

 数学コース

4年

奈須野

恵太

(なすの

 けいた)

◇宮城教育大学

 中等教育教員養成課程

 社会科教育専攻

4年

 入学当初は、四月に雪

が降る、会話では頻繁に

「だから」が使われる、

など出身地である山口県との違いにか

なり驚いたことを今でも鮮明に覚えて

います。あれから六年経った今、思い

切ってこの環境に飛び込んで良かった

と思っています。

 私は成長するには「人・環境・本」

の三つが欠かせないと考えています。

大学生活ではこれら三つを意識して過

ごしてきました。特に、大学外での活

動が多かったと思います。大学内の部

活動もしていましたが、他大学生と

サークルを立ち上げたり、社会人の方

と勉強会を行ったり、NPO法人でも

活動をしたり

してきまし

た。考えや境

遇が異なる様々な人との出会い・話、

自分が普段接しない環境に身を置く

ことは、自分と異なる価値観や考えを

知る機会にもなり、とても新鮮で貴重

な経験でした。もちろん学生の本分で

ある講義や専門科目の追究も真剣に

取り組んできましたが、これら様々な

経験は教員として子どもたちに伝える

ことができる財産になると思います。

 最後になりますが、これまで私を支

えてくださった全ての皆様、本当にあ

りがとうございます。春から教師とし

ての道を歩んでいきますが、これまで

に学んだことを現場でいかしていきた

いと思います。

 私の学生生活は素晴

らしい仲間、先輩方、

先生方、多くの人に恵

まれていました。その

ときそのときは何も感

じず過ごしてきました

が、今思い返すと私の

学生生活はとても充実

していました。

 一年生の頃は慣れ親

しんだ土地を遠く離

れ、生活していくこと

が非常に不安でした。

しかし、その不安は弓道

部やコースの皆と過ごし

ていく中ですぐに消えま

した。弓道部では四年

間、先輩、仲間、後輩

とともに、どのような

時でも「笑顔」をモッ

トーに、楽しく活動が

できました。私の学生

生活は弓道部抜きに語

ることはできません。

私は弓道部で出会った

全員を一生忘れること

はないでしょう。

 また、コースの中で

の学生生活では、素晴

らしい先生方

の下、自分の

考えと向き

合ってきました。大学に入るまで、

自分の考えとそこまで向き合ったこ

とはなく、正直に言って苦痛なとき

もありました。しかし、そのような

ときは、コースの仲間ととことん話

し合い、先生方とも話し、自分の考

えと向き合っていくことができまし

た。この経験

は、今後の人生

でも非常に糧と

なります。

 私は学生生活

で出会った全て

の方々に感謝し

ております。

野村

美早季

(のむら

 みさき)

◇宮城教育大学

 特別支援教育教員養成課程

 聴覚・言語障害教育コース

4年

栗木

直也

(くりき

 なおや)

◇宮城教育大学大学院

 修士課程教科教育専攻

 生活系教育専修

2年

私たち卒業します!

C a m p u s L i f e

15 AOBA - WAKABA

Page 17: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

STALETE

男子ソフトボール部 私たち男子ソフトボール部は、週2日、野球場で活動しています。野球場を4つの部で使用しているため、練習時間はそれほど多くは取れませんが、その限られた時間の中で何ができるかを考えながら、日々の練習に励んでいます。 ソフトボールは野球と似ていますが、塁間や球場が狭いので、野球以上に素早い判断と動きが要求されるスポーツです。ホームランと三振はまさに紙一重の勝負なので、いつ試合が動くのか目が離せません。私たちはその一瞬のために、自分の課題をしっかり見つめ、アドバイスし合いながら切磋琢磨しています。今では、創部初の「インカレ出場」を目指せるほどの力が付いてきています! 是非私たちとともに、新たな歴史を作りましょう!

数学教育専攻 1年 中野渡 峻也(なかのわたり しゅんや)

教育学コース 2年 石山 恵太(いしやま けいた)

サークルリーダー研修会実行委員長 社会科教育専攻 3年 伊藤 洋人(いとう ひろと)

 今年度も無事に寮祭を終えることができました。 毎年の恒例行事ではありますが、今年度は新入生への待遇や、寮の規則に関わる内容などが変わったため、男子寮にとって大きな変革の年となり、寮祭自体も少なからず変容していたものと思います。 「人前に出て、馬鹿をやる」 新入生はこれを経験し一人前の男子寮生となり、男子寮全体もさらに強い絆で結ばれます。 これから先、男子寮がさらに変わっていったとしても、この「馬鹿らしく」「青臭い」伝統があれば、どんな困難も乗り越えていけると信じています。 これからも、女子寮の皆様、学生課の皆様の力を借り、迷惑を掛けながら、男子寮生は邁進してまいります。

 今年度の寮祭は昨年度の反省をいかし、早めの行動を心掛けました。情報伝達のミスや練習不足など不安な部分もありましたが、このように今年度も寮祭成功という形で終えることができたのは、多くの寮生の協力のお陰です。とても感謝しています。 今年度は1年生の人数が例年よりも多く、全員が集まる練習はなかなかできなかったようですが、それでも工夫して寮体操や合唱の練習をしていました。当日は息の合った、とても上手な発表を見せてくれました。1年生の皆さん本当にお疲れ様でした。 来年度は、男子寮ともっと連携して、もっと寮祭を盛り上げられるようにしていきたいです。

◆ダンスサークルESTが、平成25年11月、第19回ピュア・ハーツinせんだいで、最優秀団体賞を受賞しました。

男子寮 数学教育専攻 3年 佐藤 冬樹(さとう ふゆき) 女子寮 体育・健康コース 2年 藤澤 真理絵(ふじさわ まりえ)

大学祭イメージキャラクター「みゅうにゅん」

大学祭実行委員長 数学教育専攻 3年張山 侑弥(はりやま ゆうや)

 私たちSTALETEは、知的障害者サッカーチーム「Sendai Forza F.C.」の練習に参加し、一緒にサッカーをするボランティアサークルです。 サッカーの練習を通して選手たちとの交流を楽しむことができます。また、夏の合宿、1年を通して東北各地で行われる試合にも帯同しています。 活動は週に1回、土曜日に宮教大のグラウンドで行っています。自分の都合に合わせて参加できるため、他の部活やサークルに入っていても大丈夫です。特別支援の方に限らず、全てのコース・専攻の方大歓迎です! サッカーの経験や男女は問いません。知的障害を持つ方と活動してみたい、サッカーをしてみたいなど少しでも興味を持った方、是非来てください!

 リーダー研修会は、各体育会サークルでリーダーを務めた者、現在幹部の立場にある者、そして今後体育会を担っていく者たちが集まり、部活内での縦のつながりを越え、他のサークルとの横のつながりを作り、宮教大の体育会をより良いものにしていこうとする体育会の伝統行事です。今回のリーダー研修会は、平成25年12月7、8日に、宮城県志津川自然の家で行われました。 リーダー研修会では、レクリエーションで交友関係を深めたり、討論会で普段接する機会のない他の部活の部員の考えに触れたりと、有意義な活動を行うことができました。今回の研修会をきっかけに、体育会が更に活性化していくことを願っています。

谷口 貴大 (視覚障害教育コース 2年)

第16回全国視覚障害者囲碁大会高段クラス 優勝(H25.11.10)

[平成25年度学長賞表彰者] [平成25年度学長奨励賞表彰者] 佐々 充 (高度教職実践専攻 2年)

第53回全国教育(学芸)大学卓球選手権大会男子ダブルス 第2位・OBシングルス 第3位(H25.8.11)

軟式野球部第34回東日本大学選手権大会東北大会準優勝(東日本大会へ出場)(H25.10.3) 宮川 翼 (数学教育専攻 4年)

第53回全国教育(学芸)大学卓球選手権大会男子ダブルス 第2位(H25.8.11)

村形 舞香 (特別支援教育専修 1年)

第53回全国教育(学芸)大学卓球選手権大会OGシングルス 第3位(H25.8.11)

横山 貴洋 (情報・ものづくりコース 4年)

日本産業技術教育学会 第8回技術教育創造の世界発明・工夫作品コンテスト「教材開発部門」奨励賞(H26.1)

 平成25年10月26、27日の2日間開催された、第42回宮城教育大学大学祭では「aMUEsement」というテーマを掲げ、大学祭に来てくださった方々や、学生が楽しめる大学祭を目指して準備を行いました。 台風の影響で当日もバタバタしたり、委員長が熱を出して大学祭直前に寝込んだりと、今年度も最後までトラブルの絶えない大学祭

となってしまいましたが、今となってはどれも良い思い出です。また今年度は、宮城大学の方々がステージ企画に参加してくださり、他大学との交流もできました。それなりに盛り上がったのではないかと思います。来年度はもっと他大学との交流が盛んになると、大学祭の盛り上がりも違ったものになるのではないかと思います。 最後になりますが、大学祭運営に向け協力してくださった先生方、実行委員会の皆さん、ありがとうございました。今後とも、宮城教育大学大学祭をよろしくお願いします。

C a m p u s L i f e

第42回大学祭を終えて

寮祭を終えて

サークル・同好会紹介

体育系サークルリーダー研修会を終えて

本学生の活躍

16あおばわかば

Page 18: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

STALETE

男子ソフトボール部 私たち男子ソフトボール部は、週2日、野球場で活動しています。野球場を4つの部で使用しているため、練習時間はそれほど多くは取れませんが、その限られた時間の中で何ができるかを考えながら、日々の練習に励んでいます。 ソフトボールは野球と似ていますが、塁間や球場が狭いので、野球以上に素早い判断と動きが要求されるスポーツです。ホームランと三振はまさに紙一重の勝負なので、いつ試合が動くのか目が離せません。私たちはその一瞬のために、自分の課題をしっかり見つめ、アドバイスし合いながら切磋琢磨しています。今では、創部初の「インカレ出場」を目指せるほどの力が付いてきています! 是非私たちとともに、新たな歴史を作りましょう!

数学教育専攻 1年 中野渡 峻也(なかのわたり しゅんや)

教育学コース 2年 石山 恵太(いしやま けいた)

サークルリーダー研修会実行委員長 社会科教育専攻 3年 伊藤 洋人(いとう ひろと)

 今年度も無事に寮祭を終えることができました。 毎年の恒例行事ではありますが、今年度は新入生への待遇や、寮の規則に関わる内容などが変わったため、男子寮にとって大きな変革の年となり、寮祭自体も少なからず変容していたものと思います。 「人前に出て、馬鹿をやる」 新入生はこれを経験し一人前の男子寮生となり、男子寮全体もさらに強い絆で結ばれます。 これから先、男子寮がさらに変わっていったとしても、この「馬鹿らしく」「青臭い」伝統があれば、どんな困難も乗り越えていけると信じています。 これからも、女子寮の皆様、学生課の皆様の力を借り、迷惑を掛けながら、男子寮生は邁進してまいります。

 今年度の寮祭は昨年度の反省をいかし、早めの行動を心掛けました。情報伝達のミスや練習不足など不安な部分もありましたが、このように今年度も寮祭成功という形で終えることができたのは、多くの寮生の協力のお陰です。とても感謝しています。 今年度は1年生の人数が例年よりも多く、全員が集まる練習はなかなかできなかったようですが、それでも工夫して寮体操や合唱の練習をしていました。当日は息の合った、とても上手な発表を見せてくれました。1年生の皆さん本当にお疲れ様でした。 来年度は、男子寮ともっと連携して、もっと寮祭を盛り上げられるようにしていきたいです。

◆ダンスサークルESTが、平成25年11月、第19回ピュア・ハーツinせんだいで、最優秀団体賞を受賞しました。

男子寮 数学教育専攻 3年 佐藤 冬樹(さとう ふゆき) 女子寮 体育・健康コース 2年 藤澤 真理絵(ふじさわ まりえ)

大学祭イメージキャラクター「みゅうにゅん」

大学祭実行委員長 数学教育専攻 3年張山 侑弥(はりやま ゆうや)

 私たちSTALETEは、知的障害者サッカーチーム「Sendai Forza F.C.」の練習に参加し、一緒にサッカーをするボランティアサークルです。 サッカーの練習を通して選手たちとの交流を楽しむことができます。また、夏の合宿、1年を通して東北各地で行われる試合にも帯同しています。 活動は週に1回、土曜日に宮教大のグラウンドで行っています。自分の都合に合わせて参加できるため、他の部活やサークルに入っていても大丈夫です。特別支援の方に限らず、全てのコース・専攻の方大歓迎です! サッカーの経験や男女は問いません。知的障害を持つ方と活動してみたい、サッカーをしてみたいなど少しでも興味を持った方、是非来てください!

 リーダー研修会は、各体育会サークルでリーダーを務めた者、現在幹部の立場にある者、そして今後体育会を担っていく者たちが集まり、部活内での縦のつながりを越え、他のサークルとの横のつながりを作り、宮教大の体育会をより良いものにしていこうとする体育会の伝統行事です。今回のリーダー研修会は、平成25年12月7、8日に、宮城県志津川自然の家で行われました。 リーダー研修会では、レクリエーションで交友関係を深めたり、討論会で普段接する機会のない他の部活の部員の考えに触れたりと、有意義な活動を行うことができました。今回の研修会をきっかけに、体育会が更に活性化していくことを願っています。

谷口 貴大 (視覚障害教育コース 2年)

第16回全国視覚障害者囲碁大会高段クラス 優勝(H25.11.10)

[平成25年度学長賞表彰者] [平成25年度学長奨励賞表彰者] 佐々 充 (高度教職実践専攻 2年)

第53回全国教育(学芸)大学卓球選手権大会男子ダブルス 第2位・OBシングルス 第3位(H25.8.11)

軟式野球部第34回東日本大学選手権大会東北大会準優勝(東日本大会へ出場)(H25.10.3) 宮川 翼 (数学教育専攻 4年)

第53回全国教育(学芸)大学卓球選手権大会男子ダブルス 第2位(H25.8.11)

村形 舞香 (特別支援教育専修 1年)

第53回全国教育(学芸)大学卓球選手権大会OGシングルス 第3位(H25.8.11)

横山 貴洋 (情報・ものづくりコース 4年)

日本産業技術教育学会 第8回技術教育創造の世界発明・工夫作品コンテスト「教材開発部門」奨励賞(H26.1)

 平成25年10月26、27日の2日間開催された、第42回宮城教育大学大学祭では「aMUEsement」というテーマを掲げ、大学祭に来てくださった方々や、学生が楽しめる大学祭を目指して準備を行いました。 台風の影響で当日もバタバタしたり、委員長が熱を出して大学祭直前に寝込んだりと、今年度も最後までトラブルの絶えない大学祭

となってしまいましたが、今となってはどれも良い思い出です。また今年度は、宮城大学の方々がステージ企画に参加してくださり、他大学との交流もできました。それなりに盛り上がったのではないかと思います。来年度はもっと他大学との交流が盛んになると、大学祭の盛り上がりも違ったものになるのではないかと思います。 最後になりますが、大学祭運営に向け協力してくださった先生方、実行委員会の皆さん、ありがとうございました。今後とも、宮城教育大学大学祭をよろしくお願いします。

C a m p u s L i f e

第42回大学祭を終えて

寮祭を終えて

サークル・同好会紹介

体育系サークルリーダー研修会を終えて

本学生の活躍

17 AOBA - WAKABA

Page 19: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

C a m p u s L i f e

廃棄木材をエコ活用したオリジナル小物を製作ものづくり工房「アトリエABi」(技術教育講座 安孫子啓教授主催)

修士課程教科教育専攻 生活系教育専修 1年 板垣 翔大(いたがき しょうた)さん

イタッチ

 ものづくり工房「アトリエABi」では、木材加工の上手な教員を目指す学部生、院生及び現職の教員を含む20数名がものづくりを楽しみ、スキルアップを目指し日々励んでいます。工房では木材だけでなく、金属やプラスチック加工なども行っており、多様な材料加工にチャレンジすることで、学校現場で活用できる技能へと結び付けています。 作品づくりに利用する材料は、構内で伐採、廃棄された木材で、スギやマツ、宮城県を代表するケヤキなど。チェーンソーで丸太から切り出し板材に製材し乾燥させます。また、学内で廃棄された木工家具などを

分解して再利用もしています。工房では、こうした取組が環境教育の一環でもあり、身の回りの環境にも気を配りながら活動をすることが重要だと考えています。 作品は、主に筆立てや筆箱など実用性のあるオリジナルな小物。それぞれ木目や色合いに個性があり、木のぬくもりやあたたかな雰囲気が醸し出されます。 製作者の一人、専門職学位課程高度教職実践専攻1年の熊谷圭太(くまがい けいた)さんは、「作品一つ一つに大学ロゴマークの焼印を丁寧に刻んでいます。これは宮教大からものづくりの良さを発信する狙いがあります。これまでにも多くの方々に手にしてもらい、好評を頂いております。また、大学祭などのイベントにおいて、来場者の方に小作品を作ってもらう企画を実施したりしています。これからも工房の活動がより活発になるようメンバー一同努力していきたいと思います」と語ります。今後も、同工房の作品づくりが期待されます。

テレビが電子黒板に変身!アプリケーション「iTouch」を開発

 「ただのテレビだけど、電子黒板として使いたい!」という現場の先生方からの声から開発がスタートしました。安藤研究室所属の板垣さんは、現在教育現場において、電子黒板が導入されている学校がある一方で、導入コストが高いため、学校間で格差が生じていることに問題意識を持ち、地元の学校で徹底したヒアリングと実態調査を実施。その結果、電子黒板は多機能であるよりむしろ、簡単に確実に操作できること、そして授業のテンポを落とさずに進行できることが最重要と分かりました。 こうして開発したのが、安価なタブレット端末を各学校に設置されている大型テレビと接続し、簡単に電子黒板同様の機能を実現するアプリケーション「iTouch」。これがあれば、費用を大幅に削減でき、同じような問題を抱える多くの学校でICT教育環境が容易に整えられます。 こうした活動が評価され、日本産業技術教育学会主催の「第7回技術教育創造の世界発明・工夫作品コンテスト」で最高賞の学会長賞を受賞。さらに本学の学長賞も受賞しました。

 板垣さんが目指すのは、中学校の技術科教員。今後の抱負をこう語ります。「初めてのプログラミングでかなり苦労しましたが、現場と連携してものづくりを行うことは、現場の実態や授業観に直接肌で触れることのできる良い機会でした。何より、自分の作ったもので子どもたちが生き生きと授業に参加する姿は、私の教員への想いをより一層高めました。今後も、子どもたちがより楽しく分かりやすい授業を受けられるよう、継続してヒアリングを続け、現場目線での改良を重ねて行く予定です。」

本学生の活躍(拡大版)

 今回の体験は5日間という短い期間ではありましたが、その中で様々な方とお話をし、様々なことを感じ、そして学びました。喋ることに少し困難がある方とお話した際には、何度か同じやり取りを繰り返し、時間を掛けて会話をしました。お話されている内容を私がようやく理解したときには、本当に嬉しそうな表情をなさり、意思の疎通の喜びを実感することができました。人と接する際の「傾聴」の大切さを学んだと思います。これは子ども・保護者と関わる学校現場にも通じます。そして今、開かれた学校づくりが重要だと言われていますが、地域の方との関わりにとっても重要なことであり、今回の体験は地域理解の第一歩となりました。 また、職員の方々のお姿を見て、厳しく徹底すべきことは徹底し、思い切り楽しむところは楽しむ、そうしたメリハリが仕事の充実を生むのだと思いました。子ども相手ではなくとも、「人と接すること」や「仕事に対する姿勢」という点から言えば、大学内のサークル活動や講義、ボランティアなどにもいかしていくことができるはずです。今回の貴重な体験を無駄にせず、今後にいかしながら更に自己の研鑽を積んでいきたいと思います。

 おはようございますという生徒たちの元気な挨拶から毎日が始まる。毎朝この一言で疲れが一気に取れていくのが感じられた。「教師」という立場で見る学校は、新鮮で全てが学びになっていた。指導案を作る段階で必要なこと。授業を進めるに当たって必要不可欠な「生徒への伝え方」の重要性を知ることが出来たことが一番の学びであった。また、学校生活においては生徒一人ひとりに目を向けることの大切さや生徒との距離感を保つことの難しさを実感した。今回私が体験させていただいた部分は教師の仕事のほんの一部である。現職の教師の方々は寝る間もないほどの仕事を抱えていることが衝撃的であった。それに伴って大きな責任もあり、敬意を抱くとともに自分は本当にやっていけるのだろうかという不安も大きくなった。しかし、生徒との挨拶で疲れが取れたと感じられたとき、私も教師にとって必要なことを持っていると感じることが出来た。この教育実習で得た学びをいかしてより良い教師となることが、教育実習に携わっていただけた方々への恩返しであると信じ、残りの大学生活を過ごしていきたい。

 3週間にわたる4年次教育実習では、生徒たちの様々な表情を見ることができ、改めて教員という職業の素晴らしさを実感しました。 それぞれの学校に良さがあると思いますが、私がお世話になった中学校はいわゆる小規模校でした。先生方も含め、学校全体がまるで家族のような温かさに包まれていたことがとても印象に残っています。 一人で行う授業づくりは大変でしたが、そんな温かい生徒たちのためにと思うと、疲れも忘れていたように感じます。担当の先生に限らず、職員室内の全ての先生のお力もお借りしながら、毎日の授業に取り組みました。それでも失敗は数え切れません。時間配分を間違えたり、不明確な発問をしてしまったり、挙げ句の果てには持っていく教科書を間違えたこともありました。それでも生徒たちが「先生!今日の授業はノリノリで楽しかったよ!」などと言ってくれた時には、国語教師としての醍醐味を感じた気がします。 教員になりたいという私の夢は、この3週間でまた強いものになりました。これからは実習で得た課題を基に、さらに努力を重ねていきたいと思います。

介護等体験を終えて

初等教育教員養成課程教育学コース 3年

狩野 紗織 (かの さおり)

3年次教育実習を終えて

中等教育教員養成課程保健体育専攻 3年

相澤 哲平 (あいざわ てっぺい)

4年次教育実習を終えて

中等教育教員養成課程国語教育専攻 4年

村上 謙造 (むらかみ けんぞう)

VO ICEstudent 's実習を終えて

筆立て

大工道具箱をモチーフにした筆箱

iTouchを使った授業の様子

18あおばわかば

Page 20: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

C a m p u s L i f e

廃棄木材をエコ活用したオリジナル小物を製作ものづくり工房「アトリエABi」(技術教育講座 安孫子啓教授主催)

修士課程教科教育専攻 生活系教育専修 1年 板垣 翔大(いたがき しょうた)さん

イタッチ

 ものづくり工房「アトリエABi」では、木材加工の上手な教員を目指す学部生、院生及び現職の教員を含む20数名がものづくりを楽しみ、スキルアップを目指し日々励んでいます。工房では木材だけでなく、金属やプラスチック加工なども行っており、多様な材料加工にチャレンジすることで、学校現場で活用できる技能へと結び付けています。 作品づくりに利用する材料は、構内で伐採、廃棄された木材で、スギやマツ、宮城県を代表するケヤキなど。チェーンソーで丸太から切り出し板材に製材し乾燥させます。また、学内で廃棄された木工家具などを

分解して再利用もしています。工房では、こうした取組が環境教育の一環でもあり、身の回りの環境にも気を配りながら活動をすることが重要だと考えています。 作品は、主に筆立てや筆箱など実用性のあるオリジナルな小物。それぞれ木目や色合いに個性があり、木のぬくもりやあたたかな雰囲気が醸し出されます。 製作者の一人、専門職学位課程高度教職実践専攻1年の熊谷圭太(くまがい けいた)さんは、「作品一つ一つに大学ロゴマークの焼印を丁寧に刻んでいます。これは宮教大からものづくりの良さを発信する狙いがあります。これまでにも多くの方々に手にしてもらい、好評を頂いております。また、大学祭などのイベントにおいて、来場者の方に小作品を作ってもらう企画を実施したりしています。これからも工房の活動がより活発になるようメンバー一同努力していきたいと思います」と語ります。今後も、同工房の作品づくりが期待されます。

テレビが電子黒板に変身!アプリケーション「iTouch」を開発

 「ただのテレビだけど、電子黒板として使いたい!」という現場の先生方からの声から開発がスタートしました。安藤研究室所属の板垣さんは、現在教育現場において、電子黒板が導入されている学校がある一方で、導入コストが高いため、学校間で格差が生じていることに問題意識を持ち、地元の学校で徹底したヒアリングと実態調査を実施。その結果、電子黒板は多機能であるよりむしろ、簡単に確実に操作できること、そして授業のテンポを落とさずに進行できることが最重要と分かりました。 こうして開発したのが、安価なタブレット端末を各学校に設置されている大型テレビと接続し、簡単に電子黒板同様の機能を実現するアプリケーション「iTouch」。これがあれば、費用を大幅に削減でき、同じような問題を抱える多くの学校でICT教育環境が容易に整えられます。 こうした活動が評価され、日本産業技術教育学会主催の「第7回技術教育創造の世界発明・工夫作品コンテスト」で最高賞の学会長賞を受賞。さらに本学の学長賞も受賞しました。

 板垣さんが目指すのは、中学校の技術科教員。今後の抱負をこう語ります。「初めてのプログラミングでかなり苦労しましたが、現場と連携してものづくりを行うことは、現場の実態や授業観に直接肌で触れることのできる良い機会でした。何より、自分の作ったもので子どもたちが生き生きと授業に参加する姿は、私の教員への想いをより一層高めました。今後も、子どもたちがより楽しく分かりやすい授業を受けられるよう、継続してヒアリングを続け、現場目線での改良を重ねて行く予定です。」

本学生の活躍(拡大版)

 今回の体験は5日間という短い期間ではありましたが、その中で様々な方とお話をし、様々なことを感じ、そして学びました。喋ることに少し困難がある方とお話した際には、何度か同じやり取りを繰り返し、時間を掛けて会話をしました。お話されている内容を私がようやく理解したときには、本当に嬉しそうな表情をなさり、意思の疎通の喜びを実感することができました。人と接する際の「傾聴」の大切さを学んだと思います。これは子ども・保護者と関わる学校現場にも通じます。そして今、開かれた学校づくりが重要だと言われていますが、地域の方との関わりにとっても重要なことであり、今回の体験は地域理解の第一歩となりました。 また、職員の方々のお姿を見て、厳しく徹底すべきことは徹底し、思い切り楽しむところは楽しむ、そうしたメリハリが仕事の充実を生むのだと思いました。子ども相手ではなくとも、「人と接すること」や「仕事に対する姿勢」という点から言えば、大学内のサークル活動や講義、ボランティアなどにもいかしていくことができるはずです。今回の貴重な体験を無駄にせず、今後にいかしながら更に自己の研鑽を積んでいきたいと思います。

 おはようございますという生徒たちの元気な挨拶から毎日が始まる。毎朝この一言で疲れが一気に取れていくのが感じられた。「教師」という立場で見る学校は、新鮮で全てが学びになっていた。指導案を作る段階で必要なこと。授業を進めるに当たって必要不可欠な「生徒への伝え方」の重要性を知ることが出来たことが一番の学びであった。また、学校生活においては生徒一人ひとりに目を向けることの大切さや生徒との距離感を保つことの難しさを実感した。今回私が体験させていただいた部分は教師の仕事のほんの一部である。現職の教師の方々は寝る間もないほどの仕事を抱えていることが衝撃的であった。それに伴って大きな責任もあり、敬意を抱くとともに自分は本当にやっていけるのだろうかという不安も大きくなった。しかし、生徒との挨拶で疲れが取れたと感じられたとき、私も教師にとって必要なことを持っていると感じることが出来た。この教育実習で得た学びをいかしてより良い教師となることが、教育実習に携わっていただけた方々への恩返しであると信じ、残りの大学生活を過ごしていきたい。

 3週間にわたる4年次教育実習では、生徒たちの様々な表情を見ることができ、改めて教員という職業の素晴らしさを実感しました。 それぞれの学校に良さがあると思いますが、私がお世話になった中学校はいわゆる小規模校でした。先生方も含め、学校全体がまるで家族のような温かさに包まれていたことがとても印象に残っています。 一人で行う授業づくりは大変でしたが、そんな温かい生徒たちのためにと思うと、疲れも忘れていたように感じます。担当の先生に限らず、職員室内の全ての先生のお力もお借りしながら、毎日の授業に取り組みました。それでも失敗は数え切れません。時間配分を間違えたり、不明確な発問をしてしまったり、挙げ句の果てには持っていく教科書を間違えたこともありました。それでも生徒たちが「先生!今日の授業はノリノリで楽しかったよ!」などと言ってくれた時には、国語教師としての醍醐味を感じた気がします。 教員になりたいという私の夢は、この3週間でまた強いものになりました。これからは実習で得た課題を基に、さらに努力を重ねていきたいと思います。

介護等体験を終えて

初等教育教員養成課程教育学コース 3年

狩野 紗織 (かの さおり)

3年次教育実習を終えて

中等教育教員養成課程保健体育専攻 3年

相澤 哲平 (あいざわ てっぺい)

4年次教育実習を終えて

中等教育教員養成課程国語教育専攻 4年

村上 謙造 (むらかみ けんぞう)

VO ICEstudent 's実習を終えて

筆立て

大工道具箱をモチーフにした筆箱

iTouchを使った授業の様子

19 AOBA - WAKABA

Page 21: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

学 生 広 報 ス タ ッ フ の

VOL.7 みやっきょ先生

学生生活を見直そう!「学生相談室」編

I want to knowabout these things.

学生相談室はいつも開いているのですか。

 相談しているうちに本当の自分が見つかる場所であると感じました。目を見て話す必要もないですし、それでも対話が成立する場所です。「些細なことでも相談して」と言われても…と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、自分も最初は進路の相談をしようなどと思っていたのですが、いつの間にか別の相談をしていました。自分でも気付いていなかったのですが、もしかすると進路のことよりそちらの

方が、自分にとっても本当は大きな問題だったのかもしれません。少しでも話す勇気が出たら学生相談室をオススメします。いえ、このページを読んでいただいた方でちょっと話を聞いてほしいと思った人、チャンスですよ! また、単位取得や就職、人間関係、ボランティアでの悩み、家族との悩み、どんなことでも吐き出せる場所です。 

学期中は、月~金曜日の9:30~16:00に受付をしています。(ただ長期休暇中は、毎週水曜日のみになります)。場所は、2号館2Fの229教室の向かいです。講義の合間などに立ち寄れるところに位置しています。

編 集 後 記

Q

A

相談員としてはどんな方がいらっしゃるのですか。

おいしそうなお野菜たち!

秋の収穫祭!

ヨガ体操

箱庭づくり

女性3人の相談員です。交代制ですが、常に2人在室するようにしています。また、精神科の専門医によるカウンセリング(予約制)を月4回実施しています。

Q

A

なかなか相談しに行きづらいのですが…。

電話での相談も可能です。相談内容については、決して口外いたしません。学生生活の様々な問題や心配事について、私たちにちょっとでも話してみてください。一人で悩まず、気軽に相談してみてください。少しでも関心のある方、まずはガーデニング倶楽部の活動に参加してみては?

Q

A

「ガーデニング倶楽部」とはどんな活動なのでしょうか。

毎週木曜日のお昼休みに、学生や教職員の数名のメンバーが集まり、花やハーブ、野菜を育てています。プランターで季節の花々たちを寄せ植えしたり、秋には、育てた野菜の「収穫祭」としてバーベキューを行ったりしています。その他にも定期的に、ヨガ体操、お茶会、箱庭づくりなどの様々なイベントを企画しています。気持ちのリフレッシュにいかがでしょうか。是非、参加してみてください。

Q

A

前回VOL.6「保健管理センター」に引き続き、「学生生活を見直そう!」というテーマで、「学生相談室」について相談員の方にインタビューしてきました。

(学生広報スタッフS.T)

20あおばわかば

Page 22: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

 田端研究室では、数学科教育の改善を目指し、メンバーそ

れぞれが自分のテーマを設定して、日々研究しています。一

年間の研究の成果を、卒業論文としてまとめることが目標

です。

 この研究室では、様々な「イベント」があることが大きな

特徴です。田端先生が講師として参加される研修会や研究

会に参加したり、数学教育の学会に参加したり、OB・OG

の先生方と一緒に研修会を実施したりと、先輩の先生方と

接する機会が多いです。その際には、常に「教師」になること

を意識して行動することが求められます。

 私たちの研究は、教師として学校現場に立つときに、初め

てその成果が試されると思います。田端先生の口ぐせであ

る、「いい先生」になることを目指すと同時に、「いい先生」と

は何かを自問自答しつつ、これからも日々努力を惜しまず、

頑張っていきたいと思います。

(数学教育専攻4年 大場友、佐藤弘悠、須藤和樹、

長根泰斗、前田圭祐)

社会科教育講座

教授 小金澤 孝昭 研究室◉ 地理学(人文地理学、農業地理学、地域経済)

こがねざわ  たかあき

たばた  てるひこ

数学教育講座

教授 田端 輝彦 研究室◉ 数学科教育

 小金澤研究室では、地域社会について人文地理学の視

点から研究を進めています。研究室単位での調査地域は、

海岸部から山間部まで多岐にわたっています。

 このような調査を行うだけでなく、調査を基礎とした

実践的な取組も行っています。その中で代表的なものを

紹介しますと、名取市の洞口家住宅では、近隣の小学生

に呼び掛け、米作りを行っており、これを授業としてゼミ

生が運営しています。さらに、福島県西会津町では、高齢

化が進んだ集落の活性化事業に住民の方々と取り組み、

この取組は西会津町全域へと広まりつつあります。

 こういった活動を通じて、小金澤研究室で得られる力

が二つあります。一つは「知る力」です。調査を通じて、

地域の魅力を感じるためには、偏見を捨て、客観的に知

らなければなりません。二つ目は「動く力」です。魅力を

知っていても、動かなければその地域は何も変わりません。

このような教員としても必要不可欠な力を養成できる有

数の研究室です。

(社会科教育専修2年 齋藤史子)

米作りに向けた「いぐねの学校」集合写真

西会津町での地域活性化の試み

宮教大の多彩な研究の“いま”をレポート!

け ん き ゅ う し つ フ ァ イ ル

21 AOBA - WAKABA

Page 23: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

ACTION!

石巻市立鮎川小学校研究主任

及川 篤 さん(平成21年度修了・一期生)

 新学習指導要領では言語活動の充実と体験の一層の重視が挙げられています。本研究では、理科・生活科の中で言語活動の充実と体験の充実を図り、体験・獲得した知識・技能を他者に伝えるコミュニケーション活動に広げることで研究主題に近づくものとして取り組みました。 実験器具を普段使いできる環境を整えることや子どもたちが感動する仕掛けを授業に組み込むことなどを通し,子どもが主体的に話を伝えようとする授業づくりの在り方が明らかになりました。 人数が少ない子どもたちから多様な考えを引き出すことや科学的な用語の活用と定着についての指導などが今後の課題です。

 平成25年12月8日(日)、学術総合センター(東京都千代田区)で日本教職大学院協会主催のシンポジウムが開催されました。本学からは、教職大学院1年の相沢香織さんがポスターセッションに参加しました。「主体的に学ぶ児童を育てるカリキュラムづくり~『仙台自分づくり教育』の視点から~」というタイトルで、学校支援地域本部を活用した、学校、保護者、地域社会の協働によるカリキュラムについて発表しました。

石巻市立釜小学校研究主任

藤坂 雄一 さん(平成22年度修了・二期生)

 地域にはまだまだ震災の爪痕が残っています。その中で生活している児童の実態を踏え、震災を乗り越え、たくましく生きる将来の地域復興を担う人材育成を目指し、コミュニケーション力を身に付けることを実践の中核とした校内研究に取り組んでいます。 研究主任として、教職大学院での学修をいかし、教職員一人一人の関心に応じた自律型のプロジェクトチームにより研究を進めました。学び合い高め合う教職員集団づくりを目指している途上です。 昨年11月の公開研究会では、約300名の参会者の方 に々これまでの取組を発表しました。教職員と児童が一体となって真摯に取り組む「復興教育」が、児童の更なる「生きる力」につながっているという手応えを感じています。

 教職大学院では、修了生が学校の共同研究推進の中核を担えるように、研究の設計や授業づくりへの助言、フォローアップ講座の提供、教育実践研究室の活用など、様 な々支援に取り組んでいます。今後も修了生がミドルリーダー及び「学び続ける教員」として信頼され、学校や地域に貢献できるように継続的なサポートを展開していきます。

子どもたちの学ぶ様子

(2014年2月~2014年3月)

■ 二年次リサーチペーパー最終報告会:2月7日(金) 於:エル・パーク仙台(141ビル5階) 10:00~15:00

■ 一年次リサーチペーパー成果報告会:3月7日(金) 於:宮城教育大学 221号教室他 10:00~14:30

「アラムナイ」(修了生支援)の充実、進めています!

「自分の考えや思いをもち 課題を追究する児童の育成 ~伝え合う活動を重視した理科・生活科の指導を通して~」

教職大学院協会シンポジウムで発表しました!

「石巻の未来をつくる力を育む教育活動の創造 ~人との関わりの中でコミュニケーション力を高める取組を通して~」

[ お問い合わせ ] 教務課大学院教務係 TEL022-214-3717

教職大学院の挑戦

22あおばわかば

Page 24: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

校教員の日常は教科指導にとどまらず、

生徒指導を始め多様な活動から成り立っ

ています。それらの中でも、とりわけ部

活動の顧問としての活動に関心と期待を抱く本

学在学生も多いようです。今回は、こうした部活

動指導の具体像を中心にお話を伺いました。

 昭和57年に入学し昭和61年3月に卒業しまし

た。小学校教員養成課程保健体育ピークです。

講座もユニークな先生ばかりで、あの当時をとて

も懐かしく思います。

 夏場は野球に専念し、冬場はスキーに没頭し

ていました。スキーは新潟出身の野球部の同級生

に妙高高原スキー場へ無理やり連れて行かれた

のがきっかけで、卒業後も毎晩のように練習し、

平成12年に正指導員に合格しました。

 大学の授業の思い出は、図工科の授業で附属

中学校から講師でいらっしゃった跡部邦明先生に

「お前たちは教員になる資格がない」と100分

間も説教を受けたことです。まさかその10年後

に、名取市立増田中学校で御一緒させていただく

とは夢にも思いませんでした。校長室で何時間も

跡部校長から熱い御指導をいただいたお陰で、野

球部が県大会で優勝し、その一員だったキャッ

チャーの星孝典選手(現西武ライオンズ)が、後

にプロ野球団読売ジャイアンツへ入団することに

なりました。

 私は教員採用試験の勉強など全くしないで、

卒業直前の3月30日まで毎日のようにスキーを

していました。当然採用通知は来ませんでした。

ところが、翌31日に仙台教育事務所の方から突

然自宅に電話をいただき、教員志望の意思を確

認されました。次の日、事務所の会議室に10人く

らいの人が集められ大和町立吉田小学校への赴

任が告げられました。このとき、人の運命はこん

なに簡単に決まるのだなと思いました。

 吉田小学校でスポーツ少年の指導をしていく

うちに、高校でやりたいという気持ちが強くな

り、校長先生に相談をすると、まずは中学校で

実績を積めと助言され、大和町立吉岡中学校へ

異動させていただきました。

 その後、増田中学校へ移り、大変荒れた学校の

中で野球・駅伝の指導を中心に立て直そうと奮

闘しました。そんな中、跡部校長より、みやぎ国

体局への異動命令があったのです。国体局では高

校の先生方や行政・警察官の方々と一緒に仕事を

し、また、日本のスポーツ競技団体のトップの方々

とお話する機会が数多くあり、毎日が勉強の日々

でした。

 その後、多賀城市立高崎中学校へ異動し、8

年目の終りに、国体局で御一緒させていただいた

先生から岩出山高校に来ないかと声を掛けてい

ただき、現在に至ります。

 宮教大を受験したのは、確かに先生になろう

と思ったからです。しかし、教育実習で「しっか

りした態度で臨まなければ子どもたちの前に立

つ資格はない」ということを厳しく言われ、自分

にはそのような資格などあるのか、とそのとき思

いました。だから教員採用試験の勉強などしな

かったし、3月31日に電話が来なければ、どこか

の会社に就職していたのではないかと思います。

 私が赴任した学校は、荒れた所がほとんどで

したので、正常な学校に戻すことが先決でした。

荒れている学校は、事件・事故が毎日のように起

きます。授業どころではなく教材研究は後回し

になり、部活動に行きたくても行けないなどとい

うことは、しょっちゅうでした。

 毎日、根気強い指導が必要で、いろいろな手だ

てを講じながらも、部活動からしっかりと指導

していくことにしました。少しでも子どもたちの

好きなことや得意で夢中になれることを増やし

ていくことがポイントになると思ってきました。

好きなことをやるときは意外と素直に耳を傾け

るからです。

 小学校のスポ小で、あまり強くないチームを指

導していたときのことです。3年目のあるジャン

ボ大会(240チーム参加)での2回戦、最終回

を迎えて0対3と敗色濃厚でした。ところが、無

死満塁のチャンスを作り、「思い切り振ってこい」

と送りだしたB君が、逆転サヨナラ満塁ホームラ

ン!!

私の人生の中で、嬉しくて初めて人目をは

ばからず泣いた日でした。自分の現役時代では味

わうことのなかった感動を子どもたちから与え

られ、指導者としての喜びややりがいを感じた出

来事でした。この日を境に自分自身が大きく変

わったような気がしています。

 今年度、うちの高校の今野龍太君が東北楽天

に9位で指名されました。しかし彼にも、大学進

学かプロかで迷っていた時期がありました。入団

発表のときに星野監督が「努力しても努力しても

なかなか届かないのがプロ」と言っていましたが、

プロに行くということはそれだけ大変な覚悟が必

要です。私は、「自分の人生に悔いを残すな」、「人

生の決断をするのは最終的には自分だ」と言っ

てあげました。

人をつくる社会をつくる

卒 業 生 の 軌 跡

相原 正美 さん

第 8 回  

大学卒業後から現任校への赴任までの略歴

について、お聞かせください。

本学在学時期(入学年月、卒業年月)、所属

課程・専攻や在学中の宮教大の様子などに

ついてお聞かせください。

どのような学生生活を送られていましたか。

学生生活の思い出・印象に残っている授業・出

来事などありましたら、お聞かせください。

宮城教育大学入学前から在学中にかけて、教員とい

う職業や部活動の顧問という職責に関し、どのよう

な意識や期待を持たれていたか、お聞かせください。

教科教育の教員としての立場と部活動の顧

問としての立場を両立する上で、意識され

ていることがありましたらお聞かせください。

部活動の顧問を務められていてのやりがい、あ

るいは苦労された点についてお聞かせください。

現役の宮教大生にメッセージがありまし

たら、お願いいたします。

あいはら  まさみ

宮城県岩出山高等学校教諭硬式野球部監督

23 AOBA - WAKABA

Page 25: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

RENKEI NEWS

 平成25年11月2日(土)、9日(土)に、本学と宮城県教育委員会の共催で、8月に実施した「教師を志す高校生支援事業」(将来教師になることを志望している高校生の進路希望の達成に役立たせることを目的で実施されたもの)の後編を、宮城県視覚支援学校(2日)と気仙沼支援学校(9日)において開催しました。 夏に大学で実施された前編とは変わり、今回は学校現場で働く教員から話を聞き、実際に勤務する様子を見学することを目的として開催されました。参加者の感想からは、改めて教師になりたいという意志を確認する良い機会となったことを伺えました。

 平成25年12月14日(土)、仙台市天文台にて「キタノヒトツボシ 見エマスカ!?」と題し、今回で12回目となるロビーコンサートを実施しました。本学の音楽コースや音楽教育専攻の学生、音楽サークルに所属する学生が約200名の観衆の前で、日頃の練習の成果を発表しました。 今回、ピアノのほかにはマリンバや、カホン、ア・カペラでの演奏があり、幅広いバリエーションによるプログラムはとても好評でした。粉雪がちらつくクリスマス・イヴ直前の天文台のロビーに、冬の星空のような美しい音色が響きわたりました。

 平成25年9月26日(木)、本学と仙台市教育委員会は、子どもたちにオーケストラによる音楽鑑賞を通じて豊かな人間性を養ってもらおうとの趣旨から、小学生のための音楽鑑賞会「ふれあいオーケストラ」を開催しました。 平成16年度から始まったこの事業は今回で10回目を数え、仙台市内21校1,600名の小学生に、教科書に出てくる有名な曲の演奏のほか、教育大学ならではの教育的で多彩なプログラムを実施しました。 演奏の合間には、小学生が実際にオーケストラの指揮者となる体験コーナーを設け、また、映画「パイレーツ・オブ・カリ

ビアン」のテーマ曲中には、オーケストラ団員が主人公ジャック・スパロウに扮して登場し、会場は大いに盛り上がりました。 楽器とのふれあいコーナーでは、団員が実際に小学生に指導しながらバイオリン演奏を体験させたり、楽器の解体モデルを説明するなどして、子どもたちにオーケストラに関する知識を深めてもらうとともに、教員を目指す学生にとっても、音楽を通じて子どもたちとふれあうことのできる貴重な機会となりました。

教師を志す高校生支援事業を開催しました

ロビーコンサート in 仙台市天文台 VOL.12「キタノヒトツボシ 見エマスカ!?」を実施しました

小学生のための音楽鑑賞会「ふれあいオーケストラ」を実施しました

24あおばわかば

Page 26: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

 平成25年10月17日(木)~11月8日(金)の日程で、ラオス、タイ、モンゴル、フィジー、バングラディシュ、南アフリカ及びサモアから来られた計9名の教員養成大学の教員及び教育省高等教育関係者を対象に、自国の教員養成教育の改善に関するJICA集団研修を開講しました。 この研修は、文部科学省国際教育協力政策の一環として、途上国高等教育機関における教員養成の質の改善を目指す取り組みとして、教員養成に関わる課題解決を目的とする3年計画のステップアップ研修です。 平成23年より3ヶ年計画で行っているもので、今年度は3年目になります。 約3週間にわたって、宮城県の教員研修や小中学校の公開授業を見学したり、指導案づくりのワークショップを行ったり、仙台市の「確かな学力育成プラン」について学んだり、気仙沼、大船渡の被災地を訪問したりするなど、日本の教員の資質向上に向けた取り組みや学力向上について学びました。また、昨年度作成したアクションプランの実践に際し生じた課題の解決のため、本学の教員が担当教員となり各研修員に個別の指導・助言を行い、来年度の研修までに自国で実施可能なアクションプランを作成しました。

 8月に開催された「教師を志す高校生支援事業」で、大学生活について高校生にプレゼンするという素敵な機会をいただきました。今回、大学生活や教員採用試験について“高校生に伝えたいこと”を伝えられただけでなく、教員の魅力や学生生活などを自分の中で整理することができ、教員採用試験の二次試験に向けて気持ちを高めることもできました。 私は、高校生時代までは自分に自信がなく、常に人の目を気にしながら生活していました。そんな私の失敗や、挫折した経験まで包み隠さず話したことで、現役高校生の心に響くプレゼンになったのかな、と思います。 私は夢がかなって、この春から教員になります。今回のプレゼンで話したような、これまでの経験や初心を忘れないで、これからもたくさんの経験を積み、学び続けていきたいです。

 私は、11月に実施された教師を志す高校生を対象とした講演会に、大学生の代表として出させていただきました。教育委員会の方々のお話を聞いたり、高校生たちと教育の未来を見据えた討論をしたりと、来年度より教員となることが決まっていた私にとって、とても刺激になるいい経験となりました。 また9月には、仙台市内の小学生を対象として実施された「ふれあいオーケストラ」にも、宮城教育大学交響楽団員として参加しました。トランペットを演奏しましたが、指揮者体験コーナーや歌との合奏もあり、ただ演奏しただけでなく、子どもたちと一緒にオーケストラを楽しむことができたと感じています。 私は、4月から始まる教員生活の中で、これまでの経験をいかしつつ励んでいきたいと思います。

特別支援教育教員養成課程 発達障害教育コース 4年木村咲子(きむらさきこ)

初等教育教員養成課程 家庭科コース 4年梅津美乃(うめつよしの)

JICA 集団研修「教員養成課程における教育改善方法の検討」を開催しました

■ 連携事業に携わった学生の紹介

25 AOBA - WAKABA

Page 27: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

「各校の特色ある教育活動」附属学校部から

 今年度の公開研究会は、昨年度同様、200名を超える参加者がありました。今年度は「かかわる力を育てる-遊びの充実を図るための環境構成(第2年次)-」を研究主題とし、かかわる力を育てるために、遊びの充実を図る環境と援助についての中間発表を行いました。講演会では、「『協同性』を育むとは」と題し、宇都宮大学教授の青柳宏先生に御講話いただきました。「共同」から「協同」へ遊びが変容していく様子を幼児の映像を通して具体的にお話しいただきました。 今年度は、室外における環境構成に着目して、研究を進めてきました。園児たちは、園庭にある身近な素材を活用した遊びに大いに興味関心を持って活動する姿が見られました。 また本園は、改築工事により、昭和46年(1971年)からの歴史を持つ現園舎と昨年9月末にお別れをし、その後半年間、小学校の敷地内にて、プレハブでの仮園舎生活となりました。狭い園庭を最大限に活用できるよう、環境構成を進めてきたことで、縦のかかわりが以前よりも増し、一緒に遊ぶ姿が見られるようになり、同年齢の遊びから、異年齢での遊びが自然と広がってきた気がします。 来年度4月からは、大規模改修した新しい園舎での生活となり、研究最終年度にもなります。新たな園舎で幼児の遊びがより充実したものになるよう、これまでの実践研究をいかした環境構成ができるよう努めていきたいと思います。

附属幼稚園〒980-0011 仙台市青葉区上杉6丁目4番1号TEL 022-234-0305 FAX 022-274-1605

子どもの遊びを充実させていくために

 夏休み後、ICT機器の整備が進み、各教室に電子黒板が導入されました。また、無線LANも増設し、通信が途絶えることなくスムーズにインターネットやサーバーにアクセスできる環境が整いました。そのため、各教室では、電子黒板を使用した授業や活動が増えてきました。後期の教

育実習からは、電子黒板を使って授業を行う学生の姿も見られました。ただ、私たちは、授業の目的に合った場合や子どもがICT機器を使用した方が理解できる場合のみ使用していきたいと思っています。 前研究「子どもが確かに分かる授業の探究と創造Ⅱ」から数えると、今年で7

年目を迎えました。今年度は最終年度まとめの年として、各教科部がこれまでの実践授業を通して得た成果と課題を受け、視点や手立てを吟味し、2月の公開研究会で発表しました。 公開研究会では、全国各地から多くの先生方にお越しいただいて、午前は授業を御覧いただき、午後は分科会を開き、授業を通しての御意見や御感想をいただきました。また、先生方の実践した授業などの話も聞くことができ、これからの私たちの研究に参考になるものでした。「確かに分かる授業」を完璧に行うことは、永遠の課題ではありますが、私たちは、少しでもそこにたどり着ける授業を目指し、今後も研究を続けていきたいと思います。

附属小学校〒980-0011 仙台市青葉区上杉6丁目4番1号TEL 022-234-0318 FAX 022-234-0303

ICTと校内研究子どもが確かに分かる授業の探究と創造Ⅱ

 附属中学校では、研究主題を「『創り出す力』をはぐくむためにⅡ~学びの実感を生む授業づくりを通して~」として、4年間の研究に取り組んでいます。「創り出す力」とは「新たな表現や課題解決方法を生み出すこと」、「学びの実感」とは「新たな視点や考え方を獲得した自己の変容を認識すること、または解決すべきさらなる疑問や課題を見いだすこと」と定義し、それを基に、各教科ではぐくみたい「創り出す力」を規定し、その具現化を目指した授業の実践に取り組んでいます。 今年度5月に開催した公開研究会では、県内外から多くの教育関係者においでいただきました。8教科9授業を公開し、子供たちの姿を通して研究の成果を見ていただきました。教科分科会では、参観された先生方から貴重な御指導、御助言を頂いたほか、先生方が日々の実践の中で抱える課題についても話し合うことができました。午後には、認知心理学、教育心理学を研究の専門とされる東北大学災害科学国際研究所教授の邑本俊亮先生をコーディネーターとしてお迎えし、国語教育講座教授の木下ひさし先生、音楽教育講座准教授原田博之先生、理科教育講座教授田幡憲一先生、本校理科教諭高橋知美とともに「学校教育と言語活動」というテーマの下、パネルディスカッションという形で御教示を頂きました。 来年度は研究3年次となります。今年度頂いた御示唆や実践から見出された成果と課題をしっかり踏まえたいと思います。また、これまで受け継がれてきた研究の成果を継承しながら、「学びの実感」を伴って「創り出す力」がはぐくまれる手立てを丁寧に確認し、更に発信し続けたいと考えています。

附属中学校〒980-0011 仙台市青葉区上杉6丁目4番1号TEL 022-234-0347  FAX 022-234-0301

「学びの実感」を伴って「創り出す力」をはぐくむ

 本校では、「児童生徒一人一人のキャリア形成を支える授業作り」をテーマに3ヶ年計画で研究実践を進めてきました。今年度は、最終年次

に当たります。児童生徒の社会的自立を目指し、教師同士が一人一人の発達の過程を理解し合いながら、今を生きる児童生徒の過去と将来をつなぐ「現在(いま)」の授業作りを充実させたいと考え、本研究はスタートしました。 本校の取組の特色は、それぞれ

の学部を母体とした授業作りに加え、小学部から高等部までの教師が様々な縦割りグループに分かれ、ワークショップ形式で意見交流を行ってきたことです。ワークショップを取り入れた当初は、付箋に意見を書くところからのスタートでしたが、現在では一人一人が意見を伝えようとする姿が見られます。また、公開研究会ではポスターセッションを取り入れ、参会者と意見交流する場を設定しました。教師自身が自らの学びを深めたり広げたりする作業を行うことで、授業作りは改善されます。その最も大きな成果が、児童生徒の変化として表われてきています。 大きな椅子を運ぶ友達を見て自分から椅子運びに挑戦する児童、先輩の姿から「僕も○○先輩のような仕事をやってみたいです」と意思を伝える生徒など、児童生徒同士が学び合い、自分の言動につなげる姿が見られます。児童生徒は、一緒に学習する友達や教師の姿から多くのことを吸収し、自分の学びへとつなげていることが分かりました。 教師同士が学び合い、児童生徒の成長や発達をつなげる努力をし続けることを大切に、現在も日々の授業作りに向き合っています。

附属特別支援学校〒980-0845 仙台市青葉区荒巻字青葉359-2TEL 022-214-3353 FAX 022-214-3362

「子どもも教師も“学び合い”を大切に」

青柳宏先生による講演会友達と考えを交流している場面真剣に授業者の話を聞く子供たち公開研究会でのポスターセッション

附属幼稚園 研究主任 柴生 彰附属中学校 研究主任 齋藤 友靖附属特別支援学校 研究主任 大友 きか子

附属幼稚園附属小学校附属中学校附属特別支援学校

附属小学校 研究主任 永野 孝雄

仮園舎園庭での遊びの様子

1年生もタブレット端末を使っている場面

公開研究会 全体会の様子

うがい手洗いも学び合いの場

26あおばわかば

Page 28: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

「各校の特色ある教育活動」附属学校部から

 今年度の公開研究会は、昨年度同様、200名を超える参加者がありました。今年度は「かかわる力を育てる-遊びの充実を図るための環境構成(第2年次)-」を研究主題とし、かかわる力を育てるために、遊びの充実を図る環境と援助についての中間発表を行いました。講演会では、「『協同性』を育むとは」と題し、宇都宮大学教授の青柳宏先生に御講話いただきました。「共同」から「協同」へ遊びが変容していく様子を幼児の映像を通して具体的にお話しいただきました。 今年度は、室外における環境構成に着目して、研究を進めてきました。園児たちは、園庭にある身近な素材を活用した遊びに大いに興味関心を持って活動する姿が見られました。 また本園は、改築工事により、昭和46年(1971年)からの歴史を持つ現園舎と昨年9月末にお別れをし、その後半年間、小学校の敷地内にて、プレハブでの仮園舎生活となりました。狭い園庭を最大限に活用できるよう、環境構成を進めてきたことで、縦のかかわりが以前よりも増し、一緒に遊ぶ姿が見られるようになり、同年齢の遊びから、異年齢での遊びが自然と広がってきた気がします。 来年度4月からは、大規模改修した新しい園舎での生活となり、研究最終年度にもなります。新たな園舎で幼児の遊びがより充実したものになるよう、これまでの実践研究をいかした環境構成ができるよう努めていきたいと思います。

附属幼稚園〒980-0011 仙台市青葉区上杉6丁目4番1号TEL 022-234-0305 FAX 022-274-1605

子どもの遊びを充実させていくために

 夏休み後、ICT機器の整備が進み、各教室に電子黒板が導入されました。また、無線LANも増設し、通信が途絶えることなくスムーズにインターネットやサーバーにアクセスできる環境が整いました。そのため、各教室では、電子黒板を使用した授業や活動が増えてきました。後期の教

育実習からは、電子黒板を使って授業を行う学生の姿も見られました。ただ、私たちは、授業の目的に合った場合や子どもがICT機器を使用した方が理解できる場合のみ使用していきたいと思っています。 前研究「子どもが確かに分かる授業の探究と創造Ⅱ」から数えると、今年で7

年目を迎えました。今年度は最終年度まとめの年として、各教科部がこれまでの実践授業を通して得た成果と課題を受け、視点や手立てを吟味し、2月の公開研究会で発表しました。 公開研究会では、全国各地から多くの先生方にお越しいただいて、午前は授業を御覧いただき、午後は分科会を開き、授業を通しての御意見や御感想をいただきました。また、先生方の実践した授業などの話も聞くことができ、これからの私たちの研究に参考になるものでした。「確かに分かる授業」を完璧に行うことは、永遠の課題ではありますが、私たちは、少しでもそこにたどり着ける授業を目指し、今後も研究を続けていきたいと思います。

附属小学校〒980-0011 仙台市青葉区上杉6丁目4番1号TEL 022-234-0318 FAX 022-234-0303

ICTと校内研究子どもが確かに分かる授業の探究と創造Ⅱ

 附属中学校では、研究主題を「『創り出す力』をはぐくむためにⅡ~学びの実感を生む授業づくりを通して~」として、4年間の研究に取り組んでいます。「創り出す力」とは「新たな表現や課題解決方法を生み出すこと」、「学びの実感」とは「新たな視点や考え方を獲得した自己の変容を認識すること、または解決すべきさらなる疑問や課題を見いだすこと」と定義し、それを基に、各教科ではぐくみたい「創り出す力」を規定し、その具現化を目指した授業の実践に取り組んでいます。 今年度5月に開催した公開研究会では、県内外から多くの教育関係者においでいただきました。8教科9授業を公開し、子供たちの姿を通して研究の成果を見ていただきました。教科分科会では、参観された先生方から貴重な御指導、御助言を頂いたほか、先生方が日々の実践の中で抱える課題についても話し合うことができました。午後には、認知心理学、教育心理学を研究の専門とされる東北大学災害科学国際研究所教授の邑本俊亮先生をコーディネーターとしてお迎えし、国語教育講座教授の木下ひさし先生、音楽教育講座准教授原田博之先生、理科教育講座教授田幡憲一先生、本校理科教諭高橋知美とともに「学校教育と言語活動」というテーマの下、パネルディスカッションという形で御教示を頂きました。 来年度は研究3年次となります。今年度頂いた御示唆や実践から見出された成果と課題をしっかり踏まえたいと思います。また、これまで受け継がれてきた研究の成果を継承しながら、「学びの実感」を伴って「創り出す力」がはぐくまれる手立てを丁寧に確認し、更に発信し続けたいと考えています。

附属中学校〒980-0011 仙台市青葉区上杉6丁目4番1号TEL 022-234-0347  FAX 022-234-0301

「学びの実感」を伴って「創り出す力」をはぐくむ

 本校では、「児童生徒一人一人のキャリア形成を支える授業作り」をテーマに3ヶ年計画で研究実践を進めてきました。今年度は、最終年次

に当たります。児童生徒の社会的自立を目指し、教師同士が一人一人の発達の過程を理解し合いながら、今を生きる児童生徒の過去と将来をつなぐ「現在(いま)」の授業作りを充実させたいと考え、本研究はスタートしました。 本校の取組の特色は、それぞれ

の学部を母体とした授業作りに加え、小学部から高等部までの教師が様々な縦割りグループに分かれ、ワークショップ形式で意見交流を行ってきたことです。ワークショップを取り入れた当初は、付箋に意見を書くところからのスタートでしたが、現在では一人一人が意見を伝えようとする姿が見られます。また、公開研究会ではポスターセッションを取り入れ、参会者と意見交流する場を設定しました。教師自身が自らの学びを深めたり広げたりする作業を行うことで、授業作りは改善されます。その最も大きな成果が、児童生徒の変化として表われてきています。 大きな椅子を運ぶ友達を見て自分から椅子運びに挑戦する児童、先輩の姿から「僕も○○先輩のような仕事をやってみたいです」と意思を伝える生徒など、児童生徒同士が学び合い、自分の言動につなげる姿が見られます。児童生徒は、一緒に学習する友達や教師の姿から多くのことを吸収し、自分の学びへとつなげていることが分かりました。 教師同士が学び合い、児童生徒の成長や発達をつなげる努力をし続けることを大切に、現在も日々の授業作りに向き合っています。

附属特別支援学校〒980-0845 仙台市青葉区荒巻字青葉359-2TEL 022-214-3353 FAX 022-214-3362

「子どもも教師も“学び合い”を大切に」

青柳宏先生による講演会友達と考えを交流している場面真剣に授業者の話を聞く子供たち公開研究会でのポスターセッション

附属幼稚園 研究主任 柴生 彰附属中学校 研究主任 齋藤 友靖附属特別支援学校 研究主任 大友 きか子

附属幼稚園附属小学校附属中学校附属特別支援学校

附属小学校 研究主任 永野 孝雄

仮園舎園庭での遊びの様子

1年生もタブレット端末を使っている場面

公開研究会 全体会の様子

うがい手洗いも学び合いの場

27 AOBA - WAKABA

Page 29: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

若手職員たち VOL. 5

国立大学法人採用試験に関する情報はコチラから↓東北地区国立大学法人等職員採用試験実施委員会ホームページ(http://www.bureau.tohoku.ac.jp/shiken/)東北地区国立大学法人等職員採用試験事務室ツイッター(@shiken_bureau)

つなげ東北。

現在の担当業務について聞か

せてください。

三島:研究・連携推進課連携

推進係に所属し、主に地域

連携に関する業務を担当し

ています。教育委員会など

協定を結んでいる機関と連

携し、公開講座や各種イベ

ントの企画実施に携わって

います。また、小中学校、高

校の授業や教員研修に本学

の先生方を講師として派遣

する際の窓口にもなってい

ます。

業務をする上で心掛けてい

ることはありますか?

三島:「冷静」と「視野を広く」

という2点です。現在の業

務は、人と人とをつなぐコー

ディネーター的な働きが求

められる場面が多いので、相

手が何を求めているのかを

把握したり、異なる考えを

持つ二者の意見をまとめた

りするのに、「冷静でいるこ

と」と「視野を広げ、広い価

値観で対応すること」を忘れ

ないようにしています。

やりがい、または大変に感じ

ることは何ですが。

三島:今の仕事には常にやり

がいを感じています。

 

幼い頃、教員である母が毎

日遅くに帰宅し、休日もテス

トの採点や通信票作成など

「教育事務」に追われている

姿を見て育ち、「いつかお母

さんを助けられるようにな

りたい」という思いを抱くよ

うになりました。また、私自

身も塾講師として働き、そこ

でも「教育事務」の大変さを

実感しました。そんな経験が

ベースとなり、「教員の助け

となりたい」という現在の夢

になりました。

 

教員を育てる大学で、学校

現場の先生向けの研修を運

営したりする今の仕事は、自

分の夢そのものなので、本当

にやりがいを感じながら毎

日過ごしています。

以前は、別の仕事をされてい

たそうですが、その御経験

がいきていると感じたこと

はありますか?

三島:これまで、塾講師とし

て教壇に立ち、学習支援ボ

ランティア団体の立ち上げ

をしたこともありました。

また、昨年度は研修生とし

て文部科学省でも働かせて

いただき、色々な経験をして

きたと思っています。絞り込

むことができないほど、全て

の経験が自分の中でいきて

いて、無駄な経験は一つもな

かったと思っています。

今後やってみたい業務はあ

りますか?

三島:法規を扱う仕事をし

てみたいです。文科省での

業務を通じて、法律の扱い

方やリーガルマインドの基

礎を学ばせてもらいました。

法規の扱い方をしっかり学

び、正しく運用して人を助

けられる事務職員になりた

いですね。

最後になりますが、宮教大

の学生たちにメッセージを

お願いします。

三島:いつも活気ある大学の

様子を見ていて、宮教大には

魅力のある学生がいっぱい

いると感じています。皆さん

と触れ合う機会は、私たち

職員にとっても良い刺激に

なりますので、是非窓口(特

に6番)に積極的に来てみ

て下さい。もちろん、卒業し

てから遊びにくるのも大歓

迎ですよ。

現在の担当業務について聞

かせてください。

庄子:総務課人事係に所属

していて教職員の採用、在

籍職員への給与の計算事

務、栄典(職員の表彰など)、

労働災害、公務災害といっ

た業務を行っています。今

の部署は採用になった頃か

らずっと在籍している部署

になります。

業務を進める上で心掛けて

いることはありますか?

庄子:人の採用や給与の支

給など、それぞれの人生・

生活に関わる気の抜けない

作業が毎月ありますので、

各手続きや事務作業をでき

るだけ自動的かつ、機械的

に進められるような仕組み

づくりを心掛けています。

やりがい、または大変に感じ

ることは何ですが。

庄子:企業説明会などの際、

就職活動をしている方々と

のやりとりをすることがあ

りますが、私の話を真剣に

聞いてくれたり、大学職員

への熱い思いを聞いたりす

ると、一生懸命それに応え

たいと思います。そんなと

きに大学職員のやりがいを

感じますね。

 

大変だと思うことは、仕

事柄「当たり前のことを当

たり前にこなさなければ

ならない」ということだと

思います。例えば、お給料

は振り込まれて当たり前

のものですが、それは私の

業務が「いつも百点を取り

続けなければならない業

務」ということで、そうい

う意味での大変さはある

と思います。

大学職員のお仕事の面白さ

は何だと思いますか?

庄子:現状、大学職員のネー

ムバリューは、同じ官公庁

である県庁や市役所など

よりはまだまだ低いと考え

ています。しかし、実際に

働いてみると外からでは分

からない良さが多くありま

す。例えば、最先端の研究

や、学生の成長を間近で見

ることができるのは大学し

かありません。そのことは

就活をしている方々へ伝え

るよう心掛けていますし、

私たちの話を聞いてくれた

方で、本学の職員になられ

た方と会うと、改めて面白

いなと感じます。

今後やってみたい業務はあ

りますか?

庄子:現在、「給与を支給す

るための計算業務」をやっ

ているので、次は「給与を

支給する業務」を行ってい

る経理係で働いてみたいで

すね。

最後になりますが、宮教大

の先生方に何かメッセージ

をお願いします。

庄子:優秀な人材を輩出す

るための大学で、その人材育

成を担っている先生方には、

期待するところは大きいで

す。そんな先生方の事務関

係の負担を少しでも軽減で

きたらと思ってはいますが、

担当業務の性質上、書類の

作成などのお願い事が多い

ので、少し心苦しく思って

います。

 

貢献の仕方は違えども、

宮教大から優秀な人材を輩

出していきたいという思い

は変わりません。これから

も本学を盛り上げていきま

しょう。

[ 所 属 ] 総務課人事係[ 出身地 ] 宮城県仙台市   

(名取市育ち)[ 趣 味 ] 硬式テニス、

スノーボード、登山、ギター

[ 所 属 ] 研究・連携推進課  連携推進係

[ 出身地 ] 宮城県仙台市[ 趣 味 ] バンド、アウトドア全般

(登山、キャンプ、釣り、自転車)、写真、バイク、

庄し ょ う じ

子 裕ゆ う

さん(平成22年10月1日 採用)

三み し ま

島 健け ん い ち

一さん(平成22年4月1日 採用)

いつも百点を

取り続けなければ

ならない業務

今の仕事は、

自分の夢

そのもの

28あおばわかば

Page 30: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

■入学式............................................ 4月3日(木)■新入生オリエンテーション・ガイダンス .... 4月3日(木)、4日(金)、7日(月)■前期授業開始 .................................. 4月8日(火)■中学校(協力校)4年次実習(前期)...... 5月19日(月)~6月6日(金)■新入生研修 ..................................... 5月24日(土)■東北地区大学体育大会 ..................... 6月下旬■小学校(協力校)4年次実習(前期)...... 6月2日(月)~6月20日(金)■附属小学校3年次実習(Ⅰ期).............. 6月19日(木)~7月2日(水)■附属中学校3年次実習(Ⅰ期).............. 6月23日(月)~7月4日(金)■附属特別支援学校実習(前期)........... 7月2日(水)~7月15日(火)■宮城教育大学安全週間 ..................... 7月22日(火)~28日(月)■オープンキャンパス ............................ 8月1日(金)■夏季休業 ........................................ 8月7日(木)~9月30日(火)■附属小学校3年次実習(Ⅱ期)............. 8月28日(木)~9月10日(水)■附属幼稚園実習............................... 9月1日(月)~9月12日(金)■附属中学校3年次実習(Ⅱ期)............. 9月2日(火)~9月16日(火)

宮教大の今後の予定

中庭広場の愛称が決定しました。 平成26年1月10日、中庭広場(災害避難広場)の愛称表彰式を実施しました。広場は昨年7月から約3ヶ月にわたり整備が進められていたもので、防災パーゴラやかまど付きベンチも設置されています。学生及び職員が広場に愛着を持てるよう学内にて愛称を募集。28件の応募があ

り、審査委員会における厳正な審査の結果、社会コース2年の梅津登伍(うめつ とうご)さんが考案した「ほっと広場」に決定しました。今回、読み方が同一の応募が他に2件あったことから、第1位の学長賞の他に、連携担当理事・副学長賞(第2位「HOT広場」)、総務課長&施設課長賞(第3位「HOっと広場」)も急遽設けられ、表彰式では、第1位に賞状と賞品が、2位及び3位にもそれぞれ賞品が授与されました。 中庭広場は附属図書館前に位置しており、災害時の避難場所のみならず、学生や職員の憩いの場として、愛称とともに今後末永く親しまれることが期待されます。

第65回教養講座仙台市の若手津軽三味線演奏家浅野祥さんの講演・演奏会を開催しました。

 平成25年10月26日(土)、大学祭の初日に、2号館220教室で、第65回教養講座を開催しました。この講座は、学生の教養を広める機会を提供するとともに、一般市民の方々にも広く参加してもらい、大学との交流を図ることを目的とするものです。 今回は、仙台市出身の津軽三味線演奏家、浅野祥さんを講師にお招きし、演奏を交え

ながら、三味線と民謡の魅力について御講演いただきました。 三味線の歴史や変遷、民謡との関わり、稽古方法や演奏家としての心構え、創作活動への抱負などについて大変興味深くお話くださいました。演奏の合間には、浅野さんの気さくな人柄のお陰で三味線の組み立てや分解の実演、初めての方に三味線を実際に弾いてもらったり、演奏を盛り上げる拍手の伝授などユニークな場面もありました。会場の方 と々一体となった和やかな雰囲気の中、津軽三味線の魅力を存分に感じながら学ぶことができました。 会場には一般の来場者も含め、学生や教職員など多数の参加者があり、教養講座は盛会のうちに閉会となりました。

社会コース 2年 梅津登伍さん

防災パーゴラ(災害時に避難場所や簡易な防災拠点として活用)

中庭広場(災害避難広場)

ヤギさんからのお便り*ありがとうございました ! 今年も、仙台市立中野小学校・人来田中学校(旗立分教室)、仙台白百合学園、附属特別支援学校始め、多くの学校の児童生徒さんがヤギの家を訪問してくださいました。また仙台市若林区「新寺こみち市(毎月28日)」に参加し、多くの年代の方々の笑顔に出会う経験もしました。次年度も、5月から参加の予定です。

*ヤギがニワトリになった? 縁あって、お隣さんにウコッケイのヒナがやってきました。ミミズを取り合って大騒ぎしたり、ピヨピヨ走り回ってはツヨシ(ヤギ)を怖がらせたりしていましたが、あっという間におとなになり、小さな卵を産み始めました。今年の春は、かわいいヤギとひよこが生まれるかもしれません。

(環境教育実践研究センター http://www.eec.miyakyo-u.ac.jp/blog/)ただいま、ヤギをもしのぐ人気のウコッケイ

「新寺こみち市」にヤギ出張 !

29 AOBA - WAKABA

Page 31: B v GwM¦ v w...B '&"563& "35*$-&4 ¬é ÌçÚ ïÅ Ëlh » o v GwM vw ; ~ Í qw v Ô A ¢ R å ñw£ vî w R å ~ ¯ Z ð R å ~ .Ç ü úw » ÊU R Z ~ * åG æÜ /t Z n Ô õ y

TEL:022-214-3453 FAX:022-214-3400/3309 E-mail:[email protected]〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉149  国立大学法人 宮城教育大学 総務課広報・危機管理係

本誌の内容や本学の広報に関するご意見・ご要望をお寄せください。

環境にやさしい植物油インキ「VEGETABLE OIL INK」で印刷しております。

このパンフレットは「水なし印刷」により印刷しております。

宮城教育大学広報誌

VOL.29国立大学法人 宮城教育大学 あおば わかば VOL.29/ 【発 行】平成26年3月20日 (年2回 10月・3月発行)

【編 集】宮城教育大学広報戦略室 〒980‐0845 仙台市青葉区荒巻字青葉149 TEL. 022‐214‐3453 URL. http://www.miyakyo-u.ac.jp/29VOL.

グローバルマインドを持った教員を育てる宮教大の国際交流の今

特集

MIYAGI UNIVERSITY OF EDUCATION

MARCH 2014

【シリーズ】 歴史のなかの教科書 - ⑰宮城教育大学附属図書館が所蔵する教科書を毎号紹介していきます。