【babok wg】デザインとビジネス・モデルの実践 講義-公開用

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© 2014 IBM Corporation IIBA 日本支部 BABOK-WG デザインとビジネス・モデルの実践 2020 年東京オリンピック・パラリンピックを考える 佐々木 励 Rei Sasaki 日本 IBM (株) テクニカル・リーダーシップ 成長イニシアチブ推進 Email [email protected] Twitter: @ray_30cm_ns

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IIBA日本支部BABOK-WG発表会「デザインとビジネス・モデルの実践」にて使用した講義資料です。 http://kokucheese.com/event/index/185531/

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IIBA 日本支部 BABOK-WG

デザインとビジネス・モデルの実践2020年東京オリンピック・パラリンピックを考える

佐々木 励 ( Rei Sasaki)

日本 IBM(株)テクニカル・リーダーシップ成長イニシアチブ推進

Email : [email protected]: @ray_30cm_ns

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/142 Created By Rei Sasaki

自己紹介

わたしのカスタマー・ジャーニー by Prezi

http://prezi.com/5oaj5w-i_jed/?utm_campaign=share&utm_medium=copy&rc=ex0share

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/143 Created By Rei Sasaki

目次

1. スタートアップ・フレームワーク1. デザイン思考、ビジネス・モデル、リーン・スタートアップの関係

2. デザイン思考1. 顧客セグメント(2 ×2マトリックス)2. ペルソナ(空想キャラクター作成)3. 共感マップ4. カスタマー・ジャーニー・マップ5. ステークホルダー・マップ6. サービス・ブループリント

3. ビジネス・モデル1. ビジネス・モデル・キャンバス

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/144 Created By Rei Sasaki

スタートアップ・フレームワークと名づけて、現在検討中

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セクション  1

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/145 Created By Rei Sasaki

1.1 デザイン思考、ビジネス・モデル、リーン・スタートアップの関係

共感(深いニーズを知る)

問題定義(問題点とゴールを定める)

創造(アイデアを生み出す)

プロトタイプ(アイデアを形にする)

テスト(アイデアを評価す

る)

①顧客セグメント ②価値提案、③チャネル、④顧客との関係

⑥リソース、⑦主要活動、⑧パートナー、⑨コスト構造

デザイン思考の 5つのステップ

ビジネス・モデルの 9つの要素

リーン・スタートアップのフィードバック・ループ

アイデア

製品データ

構築する

計測する

学ぶ

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/146 Created By Rei Sasaki

デザイン思考デザインは、見た目にあらず、問題解決なり

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セクション  2

デザイン思考のメソッドを意識しながら作業を進めてみましょう【参考】デザイン思考家が知っておくべき 39のメソッドhttp://designthinking.or.jp/index.php?39

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/147 Created By Rei Sasaki

【準備】「〇〇してはどうか?」~ how might we questions( HMW)~

WHY

「〇〇してはどうか?」 (How might we: HMW)という問いかけが、ブレインストーミングを始める手短な質問になります。 HMW がアイデアを得るきっかけとなって、あなたの着眼点やデザイン原則から離れた状態に移ります。解決策のきっかけとなる十分な幅のある広さと、チー

ムにとって有益な境界線を手にできるだけの狭さがある質問を作りましょう。 例)狭い:「ポタポタしずくを垂らさず食べられるアイスクリームコーンをつくってはどうか?」広い:「デザートをリ・デザインしてはどうか?」適切:「より持ち運ぶのに便利なアイスクリームをリ・デザインしてはどうか?」注意すべきは、プロジェクトやタスクの進捗具合で問いかけの適切な範囲が異なることです。

HOW

着眼点か問題定義文から始めて下さい。大きいタスクをより小さく実行可能なものに分解していきます。「〇〇してはどうか?」と文を完成させるために、定義文の様々な側面をみます。ブレインストーミングで解決策を考える前に、 HMW を利用してブレインストーミングするといいでしょう。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/148 Created By Rei Sasaki

【準備】ブレインストーミングのルール

WHY

ブレインストーミングは、机に向かってペンと紙を使うだけでは出てこない多くのアイデアを 、たくさん生み出せるようになる優れた方法です。 目的は、お互いの意見交換や他人のアイデ

アを発展させることを通じて、グループの集合的思考に影響力を与えることです。ブレインストーミングを行うことで意図的に脳の創造的な部分に焦点が定まり、評価・批判的な部分から焦点が外れて2つの異なったセグメントが生まれます。ブレインストーミングはデザインプロセス全体を通じてあらゆる場面で利用できます。解決策を考える以外にも、共感ワークの実践場所について計画を立てたり、プロジェクトと関係ある製品やサービスについて考えたりするときにも有効です。

HOW

できるだけ多くのアイデアを出すことが目標の時は、意図的にチームが「ブレインストーミングモード」に入るようにし、アイデアに対する評価・判断・批判は別の機会に行うことにします。 15~ 30 分の短い時間に思いっきりコミットし

てエネルギーを投下します。 ホワイトボードを前にするかテーブルを囲んだ状態で、立つかきちんと座って積極的にアイデアを出し合います。お互いの距離を近づけて行いましょう。出てきた内容は明確に書き残します。 HMWを利用することは、優れたブレインストーミングの枠組みを設定する1つの方法です。(例:「買い物客に小切手の利用経験を提供してはどうか?」)ブレインストーミングによるアイデアに注意を惹き付けるには、少なくとも 2つの方法があります :1. 記録する:ホワイトボードに読みやすく視覚的に捉えやすいようにアイデアを書き、全員で声に出して読みます。各アイデアに対して自分がどう感じているかに関わらず、全てのアイデアを捉える上で大変重要です。2. オールイン:出てきたアイデアを紙に書き出し、声に出してグループ内で共有します。是非ポストイットを利用して下さい。自分のアイデアを書きだして、それをボードに貼り付けます。ルールに従ってうまくブレインストーミングを実施して下さい。すべては、あなたを含めたメンバー全員の創造的なアウトプットを増やすためです。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/149 Created By Rei Sasaki

【準備】ブレインストーミングでのファシリテーション

WHY 良いファシリテーションは、生産的なブレインストーミングのカギとなります。ブレインストーミングをすることで広範囲に渡るたくさんのアイデアが出てきますが、良いファシリテーターはチームがうまくアイデアを出せるように舞台を整えます。

HOW

エネルギー:ファシリテーターの役割はアイデアが出続ける流れを維持することです。最も重要なのはブレインストーミングのきっかけとなる質問です (HMW: p. 27 参照 )。チームの力強いエネルギーから生まれる波を維持するようにしましょう。チームが減速したり立ち往生したりしている場合は調整します。変化を生むため

には (HMW オプションをいくつか準備し )別の方向に集団思考が促進されるよう「◯◯してはどうか?」と問いかけます。また、チームがエネルギーを再投下できるよう、事前にいくつか挑発的なアイデアを準備しておきます。

抑制:新しいアイデアをかきたてそうな制限を加えます。 「それが丸くなければならなかったらどうなるか ?」「スーパーマンはどのようにそれを行うか ?」「あなたの配偶者はそれをどうデザインするか ?」「 100 年前の技術でそれをどう設計するか ? 」 付加的にプロセスへ制約を加えることもできます。 20 分の時間を設けて各 HMW を利用しながら 50 のアイデアを出してみましょう。場:縦にたくさんの文章を書けるスペースを用意することで、多くの潜在的解決策をチームで生み出せます。誰にとっても十分な広さが必要ですが、参加意識が持てないほど広い空間は避けます。2つの間でバランスをとって下さい。チームの全メンバーが 2 歩でホワイトボードに辿り着ける状態を定めるのは良いルールです。また、もし記録係の人がチームのペースについて行くことができないなら、各メンバーが自分の考えを紙に書き出してホワイトボードに追加できるように、ポストイットとマーカーをすぐ手にできる状態にしておきます。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1410 Created By Rei Sasaki

2.1 顧客セグメント(2 ×2マトリックス)

WHY2×2 マトリックスは、あなたのユーザーや問題領域について考え、話し合うための枠組みになるツールです。統合のプロセスにおいて、モノとヒトの関係について考える手助けになります。マトリックスを使用することによって、より深く物事を掘り下げるためのインサイトや領域が明らかになると期待しています。マトリックスは、あなたが伝えたい関係を視覚的に伝えるためのすばらしいツールです。

HOW

2つの領域を選んで(各軸に1つずつ)、 2×2 のマトリックスを描き、そこにアイテム(製品、モノ、モチベーション、人、引用、材料等)を記入しましょう。探索するのに意味があれば何でもいいのです。各軸の両端に相反するものを置きます。例えば、様々な人たちをキャリアのための情熱が高いか低いか、あるいは技術の導入が早いか遅いかのマトリックスに置いてもいいでしょう。どこでグループが形成されるかを見て、関係性を見いだしていきます。どの象限が埋まっていたり、空きがあったりするでしょうか?どの部分で想定された相互関係を分解できるでしょう?マトリックス上にアイテムを置こうとすることで拍車がかかる議論は、多くの場合、図解そのものを生み出すよりも価値があります。また、有意義かつ有益なものを得るために既に特定した範囲同士を組み合わせて、いくつもマトリックスを作る必要があるかもしれません。もしどれがいいか分からないなら、いくつかの組み合わせを試してみましょう。やってみることで段々と試すものが分かってきます。通常、 2×2 マトリックスを使うのは、競争環境を明らかにする時です。このような場合、空の象限は市場のチャンス(または非常に悪いアイデア)を示している可能性があります。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1411 Created By Rei Sasaki

2.1 顧客セグメント(2 ×2マトリックス)

競技場の中 競技場の外

一般人

スポーツ選手

【軸のヒント】- 環境- 組織的- 対人関係- 個人

競技者 練習

観光客ターゲット

観戦者

顧客を大まかにセグメント化して、ターゲットを決めよう

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1412 Created By Rei Sasaki

【参考】顧客セグメント(2 ×2マトリックス)

国際市場

政府機関市場 流通市場

生産財市場

消費者市場

企業

個人消費用の製品・サービスを購入する個人・家庭

自社の製造過程で使用するために製品/サービスを購入する企業

利ざやをつけて転売するために製品・サービスを購入する企業

公共サービスのために製品・サービスを購入する政府機関

外国における消費者・製造業者・流通業者・政府機関

顧客セグメントのタイプ

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1413 Created By Rei Sasaki

2.2 ペルソナ(空想キャラクター作成)

WHY空想キャラクター作成は、ある特定の認識可能なキャラクターに対して興味深い観察をくみ取るために使われます。チームはしばしば目的を外れて(または非本質的に)特定のユーザーの潜在的な特徴に夢中になってしまうことがあります。空想キャラクター作成は、目的に関係のあるユーザーの顕著な特性に対してチームの注意を集中させるための方法です。

HOW

空想キャラクター作成は、それによってチームが、彼ら自身が現場で行った人間観察を具現化する(半)架空のキャラクターを作り出せるようにするための統合方法です。そのキャラクターは、チームがフィールドワークの過程でユーザーグループにおいて識別した「典型的な」特徴、傾向、および他のパターンを含めることもあります。空想キャラクターを作るために、チームは現場の観察をひも解いて、チームワーク時に現場の様子を浸透させる必要があります。これが完了したら、共通点がどの次元で関係しているかその特徴を識別するため、現場で出会う個々のユーザーを横断して調査しなければなりません。ほんの少し例をあげれば、これらの特徴は人口統計学の情報、奇妙な傾向や習慣、またはモチベーションの源となる可能性があります。いくつかの共通点における特質が明らかになった後、ユーザーの特徴をリストアップしましょう。もし、補完的ないくつかの特徴があれば(すべてのユーザーに共有されない場合もあるかもしれませんが、チームにとって興味深いものにしましょう。もちろんそれ以外でも構いません)、同じようにそれも加えるべきです。最後にキャラクターに名前を付け、チームメンバー全員がそこで作られたアイデンティティと、それに対応する特徴に納得していることを確認しましょう。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1414 Created By Rei Sasaki

2.2 ペルソナ(空想キャラクター作成)

【文化】文化、サブカルチャー、社会階層

【社会】集団、家族、役割と地位

【個人】年齢とライフステージ、職業

経済状態、ライフスタイル、正確と自己概念

【心理】動機、知覚、学習、信念と態度

消費者の行動要因

設定した顧客セグメントの中で、特定のペルソナを決めよう

人物属性 名前 ジェームス

写年齢 /性別 45歳 男性職業 証券会社 部長出身 イギリス住まい ロンドン郊外(持家) ローン残 なし

家族構成 エミリー(共働き 35 歳)、長男 (小学生 10歳) 長女(小学生 7歳)。

利用機器 /SNS モバイル・フォン、ウェアラブル、コンタクト

収入預貯金

時給/年収 2000万

貯蓄額 5000万

バックグラウンド情報 訪日回数:仕事で 10回、家族は 0回。

趣味・嗜好 サッカー(イングランド)、ラグビー、UKポップス

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1415 Created By Rei Sasaki

2.3 共感マップ

WHY良いデザインとは、デザインの先にあるユーザーへの深い理解に根ざしています。デザイナーは、そうした人たちへの共感を可能にする為の様々なテクニックを持っています。共感マップは観察した結果を組み合わせ、それまで得られなかったようなインサイトを得るためのツールの1つです。

HOW

土台作り:大きな台紙や、ホワイトボードに線を引き四分割します。それぞれの場所にフィールドワークで得た情報を載せていきます(ノート、録音、ビデオ等)。ポストイットを使うと便利かもしれません。- 発言( say):ユーザーが口に出した言葉で気になったものは何か?- 行動( do):ユーザーのどんな行動や態度に気がついたか?- 思考( think):ユーザーは何を考えているか?それは彼らの価値観に関して何を教えてくれるか?- 感情( feel):ユーザーはどのような感情を抱いているだろうか?※価値観や思考・感情は直接観察できません。様々な兆候に気を配ることでようやく推測できます。ニーズの特定:「ニーズ」は、人々が感情的・身体的に必要としているものです。ニーズは、デザイン上の課題が何であるかを決定する助けになります。注意:ニーズは動詞です(ユーザーが利用でき、活動や欲求の助けになるもの)。名詞(解決策)ではありません。記述したユーザーの特徴からニーズを直接特定したり、発言と行動の食い違いによる矛盾から導き出せたりします。共感マップの隅にニーズを書き込んでいきましょう。インサイトの特定:インサイトとは、デザイン課題にうまく取り組む上で多大な影響を与えてくれる、ユーザーの驚くべき現実認識です。インサイトの多くはユーザーの『発言 /行動 /思考 /感情』における矛盾から導き出せます。1つのマップ内にある矛盾や 2 人のユーザーによる 2つの共感マップ同士の矛盾、ユーザーの特異な行動に対する「なぜ?」という問いかけが有効です。マップの横に潜在的インサイトを書き出しましょう。インサイトの芽を特定する1つの方法は、ユーザーが抱える緊迫感や矛盾をよく捉えることです。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1416 Created By Rei Sasaki

2.3 共感マップ

考える、感じる

言う、行う

見る聞く

痛み 望み

表層

深層

友人、上司、インフルエンサーが言っていること

大きな関心事、心配、願望

環境、友人、市場が提案するもの

公の場での態度、様子、他人への振る舞い

ウォンツとニーズ、成功の基準おそれ、フラストレーション、障害物

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1417 Created By Rei Sasaki

2.3 共感マップ

考える、感じる

言う、行う

見る聞く

痛み 望み

表層

深層

設定したペルソナに共感してみよう

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1418 Created By Rei Sasaki

2.4 カスタマー・ジャーニー・マップ

WHY相手に対する共感を高め、経験を通じて相手のプロセスを理解するには、そのプロセスを詳細に検討し、潜在的なインサイトの領域を明らかにする必要があります。ジャーニーマップの作成は、あるプロセスの段階や道しるべについて体系的に考えるための優れた方法となります。ジャーニーマップは、あなた自身の共感ワークに使えますし、あなたの発見を他の人に伝える際にも有効です。

HOW

多数の観測を捉える図、例えばユーザーの 1 日の地図や体験地図、ある製品がどのように場所と時間を経由して動くかを示す地図(製造段階⇒店舗の棚⇒ユーザーの手)を作ります。あなたが関心を寄せる問題領域に少しでも関係するプロセスや道のりを考えます。朝食など、日常ルーチンの検討もできます。ある人の1ヶ月の行動すべてを捉えるのもいいでしょう。彼女は誰と一緒でどこから来て、どこで行動しその後どこへ行ったのかを検討します。もしくは、Web 上でのデートサービス開発を行なっている場合なら、最初にデートをする前に2人の間のやりとり全てを記録できるかもしれません。重要事項の1つは、選択した変数において総合的であることです。つまり、朝食時に窓のブラインドを開けることも見逃せません。無意味に思えることも、実際は驚くべきインサイトを生み出す金塊でありえます。ジャーニーマップは、観察とインタビューに基づいて作ることができます。あるいは、ユーザー自身に描いてもらい、内容を説明してもらうのもいいでしょう。合理的にデータを整理しましょう。出来事のタイムラインやいくつかの平行したタイムラインがあれば、簡単な比較や一連の撮影、記録の積み重ねが可能になります。そこにパターンと不規則なものを見つけ、なぜそれが起こったか疑問を持ちましょう。より大きな文脈や枠組みに個々の出来事をつなげるようがんばりましょう。観察内容をデザイナーの知識や着眼点とペアにすると意味あるインサイトが生まれます。

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1419 Created By Rei Sasaki

2.4 カスタマー・ジャーニー・マップ共感を元に、カスタマー・ジャーニーを考えてみよう

Sta

ge 計画 来日 宿泊 食事 観戦移動 観光

To

uch

Po

int

WEBSNS旅行代理店

成田空港電車・バス

受付部屋

SNSレストラン

タクシーモバイル

東京京都世界遺産

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1420 Created By Rei Sasaki

2.5 ステークホルダー・マップカスタマー・ジャーニーに関係するステークホルダーを洗い出そう

顧客

タッチポイント

サービス

WEB

タクシー

SNS

ホテル

モバイル

レストラン

電車・バス

観光地

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1421 Created By Rei Sasaki

2.6 サービス・ブループリントカスタマー・ジャーニーを実現するサービスを検討しよう

タッチポイント

サー

ビス

顧客 旅行を計画

xxx

xxx

周辺観光地を調査

xxx

xxx

ホテルまでスムーズに移動

xxx

日本のオモテナシに感動

評判のレストランで食事

xxx

競技会場まで移動

xxx

会場周辺での散策

xxx

xxx

家族のために観光地めぐり

xxxxxx

xxx xxx

xxx

WEB SNS 電車・バス ホテル レストラン タクシー モバイル 観光地

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1422 Created By Rei Sasaki

ビジネス・モデルビジネス・モデルは、大量の文書(事業計画)にあらず、要素と繋がりなり

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セクション  3

【参考】ビジネス・モデル・ジェネレーションhttp://www.amazon.co.jp/dp/4798122971/ref=cm_sw_r_tw_dp_BWJ0tb1CSE3W4

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1423 Created By Rei Sasaki

3.1 ビジネス・モデル・キャンバス9つの構成ブロック

②価値提案

③チャネル

⑤収益の流れ

⑦主要活動

⑥リソース

⑧パートナー

⑨コスト構造

①顧客セグメント④顧客との関係

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1424 Created By Rei Sasaki

3.1 ビジネス・モデル・キャンバスバリューチェーン

②価値提案

③チャネル

⑤収益の流れ

⑦主要活動

⑥リソース

⑧パートナー

⑨コスト構造

①顧客セグメント④顧客との関係

売り手 買い手企業

製品リソース

収益支出

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1425 Created By Rei Sasaki

3.1 ビジネス・モデル・キャンバス競争戦略

②価値提案

③チャネル

⑤収益の流れ

⑦主要活動

⑥リソース

⑧パートナー

⑨コスト構造

①顧客セグメント④顧客との関係

集中戦略コスト・リーダーシップ戦略 差別化戦略

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1426 Created By Rei Sasaki

3.1 ビジネス・モデル・キャンバスバランス・スコアカード

②価値提案

③チャネル

⑤収益の流れ

⑦主要活動

⑥リソース

⑧パートナー

⑨コスト構造

①顧客セグメント④顧客との関係

財務

顧客業務プロセス 学習と成長

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1427 Created By Rei Sasaki

3.1 ビジネス・モデル・キャンバス

②価値提案

③チャネル

⑤収益の流れ

⑦主要活動

⑥リソース

⑧パートナー

⑨コスト構造

①顧客セグメント④顧客との関係

戦略的アライアンス

戦略的アライアンス

ジョイントベンチャー

購買サプライヤー

製造

問題解決

プラットフォームネットワーク

物理リソース

知的財産

人的リソース

ファイナンス

新奇性

パフォーマンス

カスマイゼーション

請け負い

デザイン

ブランド

価格

コスト削減

リスク低減

アクセス性

快適性

顧客担当

専任の顧客担当

セルフサービス

自動サービス

コミュニティ

共創

営業部隊

ウェブ販売

自社ショップ

パートナーショップ

卸売業者

マス市場

ニッチ市場

細分化

多角化

マルチサイドプラットフォーム

固定コスト

変動費

規模の経済

多角化の経済

商品の販売

使用料

購読料

ライセンス

仲介手数料

広告

レンタル/リース

各ブロックの分類例

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【 Re:THINK】スタートアップ・フレームワーク

08/28/1428 Created By Rei Sasaki

3.1 ビジネス・モデル・キャンバスデザインしたサービスを実現するためのビジネス・モデルを検討しよう

②価値提案

③チャネル

⑤収益の流れ

⑦主要活動

⑥リソース

⑧パートナー

⑨コスト構造

①顧客セグメント④顧客との関係