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Brocade VDX 6740, VDX 6740T, VDX 6740T-1G

ユーザーズガイド設置編

P3AM-8042-02Z0

はじめに

本書は、弊社が認定した保守担当者を対象にしています。本書は Brodcade VDX 6740, VDX 6740T,VDX 6740T-1G（以降、Brocade VDX 6740 series と表記）の機能、操作などについて説明しています。

本書の内容は、Network OS v4.0.0 以上で稼働する Brocade VDX 6740 series に固有です。

第 2 版

2014 年 8 月

安全にお使いいただくために

■ このマニュアルの扱いについて

このマニュアルには本製品を安全にお使いいただくための重要な情報が記載されています。本製品を使用する前に、このマニュアルを熟読し、理解したうえで本製品を使用してください。また、このマニュアルは大切に保管してください。弊社は、使用者および周囲の方の身体や財産に被害を及ぼすことなく安全に使っていただくために細心の注意を払っています。本製品を使用する際は、マニュアルの説明に従ってください。

本製品について

本製品を安定した状態でご使用になれる期間（耐用期間）は、5 年が目安です（保守サポート期間は、

お客様のご購入後 5 年間です）。これは、周囲温度 0 ～ 40°C、湿度 10 ～ 85％ (RH) の動作範囲を守っ

てご利用いただいた場合を想定しております。動作範囲以外で使用された場合、耐用期間は短くなります。

本製品は、一般事務用、パーソナル用、家庭用、通常の産業用等の一般的用途を想定して設計・製造されているものであり、原子力施設における核反応制御、航空機自動飛行制御、航空交通管制、大量輸送システムにおける運行制御、生命維持のための医療用機器、兵器システムにおけるミサイル発射制御など、極めて高度な安全性が要求され、仮に当該安全性が確保されない場合、直接生命・身体に対する重大な危険性を伴う用途（以下「ハイセイフティ用途」という）に使用されるよう設計・製造されたものではございません。お客様は、当該ハイセイフティ用途に要する安全性を確保する措置を施すことなく、本製品を使用しないでください。ハイセイフティ用途に使用される場合は、弊社の担当営業までご相談ください。

Brocade VDX 6740, VDX 6740T, VDX 6740T-1G ユーザーズガイド設置編

Copyright 2014 FUJITSU LIMITED P3AM-8042-02Z0

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はじめに

規格

この項では、Brocade VDX 6740 series に関する以下の規格準拠の要件について説明します。

■ FCC 警告（米国のみ）

この装置は、FCC 規則の第 15 条に準拠したクラス A コンピューティングデバイスの制限に適合して

いることがテストされ、確認されています。これらの制限は、装置を商業環境で稼働させた際に、有害な電波障害から適切に保護することを目的としています。

この装置は、無線周波数エネルギーを生成、使用、および放射する可能性があるため、この取扱説明書の指示に従わない設置や使用をすると、無線通信に対する有害な電波障害を発生させる可能性があります。この装置を居住地域で稼働させると、有害な電波障害を発生させる可能性があります。このような場合、使用者の自己負担で電波障害を解決する必要があります。

■ ドイツにおける声明

Maschinenlärminformations-Verordnung - 3 GPSGV, der höchste Schalldruckpegel beträgt 71.0 dB(A)gemäss EN ISO 7779.機械の騒音規制 - 3. GPSGV、EN ISO 7779 に従い、音圧レベルの高値は 71.0 dB（A）です。

■ KCC（韓国通信委員会）声明（大韓民国）

クラス A デバイス（オフィス向けブロードキャスト通信デバイス）：

このデバイスは、オフィス向けの EMC 規格（クラス A）を取得しており、家庭以外の場所で使用でき

ます。販売元およびユーザーはこれに留意する必要があります。

■ VCCI（情報処理装置等電波障害自主規制協議会）声明（日本）

この装置は、情報処理装置等電波障害自主規制協議会（VCCI）の基準に基づくクラス A 情報技術装置

です。この装置を家庭環境で使用すると電波妨害を引き起こすことがあります。この場合には使用者が適切な対策を講ずるように要求されることがあります。

■ 電源コード（日本、電気用品安全法）

• 添付の電源コードをほかの装置や用途に使用しないでください。添付の電源コードは本装置に接続し、使用することを目的として設計され、その安全性が確認されているものです。決してほかの装置や用途に使用しないでください。火災や感電の原因となるおそれがあります。



4

はじめに

■ BSMI（台湾経済部標準検験局）声明（台湾）

BSMI 声明は Brocade VDX 6740 series の電源装置に適用されます。

警告：この装置はクラス A の製品です。家庭環境では、この装置は電波障害を発生させる可能性があります。

このような場合、使用者が適切な対策を講ずる必要があります。

■ CE 声明

Brocade VDX 6740 series の規格準拠ラベルには、このシステムが以下の欧州理事会の指令、法規、お

よび標準規格の条文に準拠していることを示す CE マークが貼付されています。

• 電磁環境適合性（EMC）指令 2004/108/EEC

• 低電圧指令（LVD）2006/95/EC

• EN50082-2/EN55024:1998（European Immunity Requirements）

- EN61000-3-2/JEIDA（European and Japanese Harmonics Spec）

- EN61000-3-3

■ カナダにおける要件

このクラス A デジタル装置は、カナダ障害原因装置規制（Canadian Interference-Causing EquipmentRegulations）の ICES-003 Class A に定められたすべての要件に適合しています。

この装置はクラス A の製品です。家庭環境では、この装置は電波障害を発生さ

せる可能性があります。このような場合、使用者が適切な対策を講ずる必要があります。



5

はじめに

■ 中国における声明

中国 CCC 警告声明

熱帯気候条件下での使用禁止 :

高度 2000 m 以下での使用 :

クラス A 警告 :

この装置はクラス A の製品です。家庭環境では、この装置は電波障害を発生させる可能性があります。

このような場合、使用者が適切な対策を講ずる必要があります。



6

はじめに

■ レーザーに関する規格準拠

この装置には、クラス 1 レーザー製品が含まれており、FDA 放射基準の 21 CFR Subchapter I および

国際レーザー安全規格の IEC 825-2 に準拠しています。

規格の認証

以下は、Brocade VDX 6740 series が認証された標準規格への準拠について記載しています。

Brocade Communications Systems 社の認証を受け、21 CFR Subchapter I で定

義されている FDA の Class 1 放射性能要件、および IEC 825-2 に準拠した光ト

ランシーバーのみを使用してください。これらの規格に準拠していない光製品は、目に対する危険な光を発するおそれがあります。

国名標準規格各機関による認証とマーク

安全性 EMC 安全性 EMC

アメリカ Bi-Nat UL/CSA 60950-1の第 2 版または新版

ANSI C63.4 cCSAus FCC クラス Aおよび通告

カナダ Bi-Nat UL/CSA 60950-1の第 2 版または新版

ICES-003 Class A cCSAus ICES A および

通告

日本－

CISPR22 および

JEIDA 規格（高調波）－

VCCI-A および

通告

EU EN60950-1 の第 2 版

または新版

EN55022 およびEN55024

TUV-GS CE マーク

オーストラリア、ニュージーランド－

EN55022, CISPR22 ま

たは AS/NZS CISPR22－

C-Tick マーク

アルゼンチン IEC60950-1 の第 2 版

または新版－

「S」マーク－

ロシア IEC60950-1 の第 2 版

または新版

51318.22-99 および

51318.24.99 または

新版

GOST マーク GOST マーク

韓国－

KN22 および KN24－

KCC マークClass A

中国 GB4943-2001、GB9254-1998または新

GB17625.1-2003または新

CCC ロゴ CCC ロゴ

台湾 CNS 14336 (94)または新

CNS 13438 (95)または新

BSMI マーク BSMI マーク



7

はじめに

環境規格への準拠

この項では、Brocade VDX 6740 series に関する中国版 RoHS の環境規格準拠の要件について説明し

ます。

■ 中国版 RoHS

この項では、中華人民共和国の「Management Methods for Controlling Pollution by ElectronicInformation products（電子情報製品汚染制御管理弁法）」について要件ごとに記載しています。

■ 環境保護使用期限（EPUP）の免責事項

製品および FRU に表示されている EPUP ロゴは、Brocade とそのユーザーとの間に適用される契約内

容について、Brocade がその製品に提供する保証を変更したり拡張したりするものではありません。

Brocade は、商品性、特定目的との適応性、不侵害についての黙示の保証など、このドキュメントに

含まれる情報に関するあらゆる他の保証および表明をここに放棄します。EPUP は、この製品が取扱説明書に基づいて標準的な条件の下で使用されることを前提としています。

RoHS

(EPUP) EPUP FRU Brocade

Brocade CD

Brocade EPUP



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はじめに

■ TS/HS に関する二言語シート

中国の「Management Measures on the Control of Pollution caused by Electronic Information products（Decree No. 39 by the Ministry of Information Industry）（電子情報製品汚染制御管理弁法（情報産業部

第 39 号））」に基づき、この製品に含まれている可能性のある有害物質（HS）の名前と含有レベルに

ついて、以下の情報が提供されています。

中国版 RoHS 有害物質／有毒物質（HS/TS）の含有情報

× は、上記のコンポーネントと同じ種類の材料を使用したすべてのユニットにおいて、その有害または

有毒物質の含有量が「SJ/T11363-2006 Requirements for Concentration Limits（電子情報製品の有毒物

質の限度値要件）」よりも高いことを示しています。○は、その物質が使用されていないか、または含有量が前述の限度値内であることを示しています。

コンポーネントの名前

有害有毒物質 / 元素

鉛（PB）

水銀（Hg）

カドミウム（CD）

六価クロム（CR6+）

ポリブロモビフェニル（PBB）

ポリブロモジフェニルエーテル（PBDE）

Ethernet スイッチ × ○ ○ ○ ○ ○

ファン、ブロワーアセンブリ

× ○ ○ ○ ○ ○

PCBA カード × ○ ○ ○ ○ ○

電源キット × ○ ○ ○ ○ ○

SFP（SFP+ 光ケーブ

ルコネクター）× ○ ○ ○ ○ ○

シートメタル × ○ ○ ○ ○ ○

シャーシアセンブリ × ○ ○ ○ ○ ○

メカニカルブラケットおよびスライド

× ○ ○ ○ ○ ○

スロットフィラー × ○ ○ ○ ○ ○

ケーブル管理用トレイ × ○ ○ ○ ○ ○

ケーブルコーム ○ ○ ○ ○ ○ ○

ケーブルおよび電源コード

○ ○ ○ ○ ○ ○

交換用ドア × ○ ○ ○ ○ ○

ソフトウェア／ドキュメント用 CD ○ ○ ○ ○ ○ ○



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はじめに



10

はじめに

商標について

• Brocade、Brocade の B のロゴ、Fabric OS、File Lifecycle Manager、MyView、Secure Fabric OS、SilkWorm、および StorageX は、米国およびその他の国における Brocade Communications Systems, Inc. の登録商標です。B-wing、Tapestry は商標です。

• Microsoft、Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国、およびその他の国における登録商標

または商標です。

• UNIX は、米国およびその他の国におけるオープン・グループの登録商標です。

• その他一般に、会社名、製品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。



11

本書の読み方

本書の構成

本書は、必要な情報をすばやく簡単に見つけることができる構成となっています。本書は以下に示す 4 章と付録から構成されています。

● 第 1 章 Brocade VDX 6740 series の概要

Brocade VDX 6740 series の概要について説明します。

● 第 2 章 Brocade VDX 6740 series の構成

スイッチを稼働させるために必要なタスクとコマンドについて説明します。

● 第 3 章 Brocade VDX 6740 series の操作

スイッチを使用するための日常的な操作手順について説明します。

● 第 4 章 FRU の取り外しと交換の手順

現場で交換可能なユニット（FRU）の取り外しと交換の手順について説明します（ファン内蔵電源

装置など）。

付録として、Brocade VDX 6740 series の仕様について記載しています。



12

本書の読み方

警告表示について

本書では、使用者および周囲の方の身体や財産に損害を与えないための警告表示をしています。警告表示は、警告レベルの記号と警告文から構成しています。以下に、警告レベルの記号を示し、その意味を説明します。

本文中の警告表示の仕方

警告レベルの記号の横に警告文が続きます。警告文は、通常の記述と区別するため、行の左側に帯を記述しています。表示例を以下に示します。

この記号は、正しく使用しない場合、人が死亡する、または重傷を負うおそれがあることを示しています。

この記号は、正しく使用しない場合、軽傷、または中程度の傷害を負うことがあり得ることと、本製品自身またはその他の使用者などの財産に、損害が生じる危険性があることを示しています。



13

本書の読み方

本書の規約

ここでは、製品の呼び方、テキスト書式の規約、本書で使われているマークについて説明しています。

テキスト書式

以下の表は、本書で使われている書式の規約について説明しています。

コマンド名の表記について

コマンド名は読みやすくするために大文字と小文字で表記しています（例：switchShow）。

実際に入力するときは、ほとんどの場合すべて小文字で入力します。

記号・マーク

本書では以下のマークを使用しています。

書式目的

bold text • コマンド名を識別します。

• GUI エレメントを識別します。

• キーワード／オペランドを識別します。

• GUI または CLI への入力テキストを識別します。

italic text • 強調するのに用います。

• 変数を識別します。

• パス、またはインターネットアドレスを識別します。

• ドキュメントタイトルとクロスリファレンスを識別します。

code text • CLI 出力を識別します。

• 構文例を識別します。

この記号は、お使いになる際の重要な注意点が書いてあります。

操作や設定を行ううえで、知っておくと便利な機能や使い方などが書いてあります。



14

製品取り扱い上の注意事項

メンテナンスについて

本製品および梱包材などの廃棄について

本製品を廃棄する際は、担当保守員の指示に従ってください。

本製品の改造／再生について

本製品に改造を加えたり、本製品の中古品をオーバーホールなどによって再生して使用したりしないでください。使用者や周囲の方の身体や財産に予期しない損害が生じるおそれがあります。

RTC バッテリーについて

• 本製品の修理はお客様自身で行わないでください。弊社に連絡のうえ、弊社の技術員または弊社が認定した技術員によるメンテナンスを受けてください。

• リアルタイムクロック（RTC）バッテリーは交換しないでください。バッテ

リーを間違って交換すると爆発するおそれがあります。使用済みのバッテリーは、担当保守員の指示に従って処理してください。時計が遅れた場合は、担当保守員に連絡してください。



15

製品取り扱い上の注意事項

電気的な安全性について

トランシーバーについて

• 本製品に添付されている電源コード以外は使用しないでください。ほかの電源コードを使用すると、発火の原因となります。また、本製品に添付されている電源コードをほかの製品に使用しないでください。

• このスイッチは複数の電源コードが接続されている場合があります。感電を防止するために、点検する前にすべての電源コードを抜いてください。

• デバイスの電源を完全に切断するには、すべての電源装置から電源コードを取り外してください。

• 電源コードはアースされたコンセントにのみ接続してください。

• 本製品は、相間電圧が 230V の IT 電源システム用に設計されています。保護

デバイスが動作したあとでも、IT 電源システムに接続されている場合は、装

置に引き続き電圧が供給されています。

• すべての光学ファイバーインターフェースはクラス 1 レーザーを使用してい

ます。



16



17

改版履歴表

（1/1）

注）変更箇所は新版の項番を示しています。ただし、アスタリスク（*）の付いている項番は、旧版の項番を

示しています。

版数日付変更箇所（変更種別）　（注）変更内容

01 2014 年 1 月 ― ―

02 2014 年 8 月全体 Brocade VDX 6740T-1G の記述を追加

目次

第 1 章 Brocade VDX 6740 series の概要 23

1.1 概要 ......................................................................................................................... 231.1.1 プラットフォームのコンポーネントと機能 ....................................................................................... 24

1.2 Brocade VDX 6740 series の外観 ............................................................................ 27

第 2 章 Brocade VDX 6740 series の構成 30

2.1 構成 ......................................................................................................................... 30

2.2 シリアル接続の作成 ................................................................................................ 31

2.3 固定パスワードの割り当て ..................................................................................... 332.3.1 デフォルトアカウントのパスワード変更 ........................................................................................... 33

2.4 スイッチの IP アドレスの設定 ................................................................................ 342.4.1 DHCP を使用した IP アドレスの設定 ................................................................................................ 34

2.4.2 静的 IP アドレスの設定 ...................................................................................................................... 35

2.4.3 ステートレス IPv6 の自動設定 ........................................................................................................... 36

2.4.4 ステートレス IPv6 の自動設定の有効化 ............................................................................................ 36

2.5 RBridge ID の変更 ................................................................................................... 37

2.6 VCS ID の変更 ......................................................................................................... 37

2.7 Brocade VDX 6740 series の日付と時刻 ................................................................. 382.7.1 タイムゾーン ...................................................................................................................................... 38

2.7.2 時刻同期 ............................................................................................................................................. 38

2.7.3 NTP を使用したローカルタイムの同期 ............................................................................................. 39

2.7.4 クロック（日付と時刻）の手動設定 .................................................................................................. 39

2.7.5 タイムゾーンの設定 ........................................................................................................................... 40

2.8 ネットワークデバイスの接続 .................................................................................. 412.8.1 Ethernet または Fast Ethernet ハブ .................................................................................................... 41

2.8.2 ワークステーション、サーバ、またはルータ ................................................................................... 41

2.8.3 ネットワークデバイス ....................................................................................................................... 41

2.8.4 接続のテスト ...................................................................................................................................... 41

2.9 Brocade スイッチ間リンクトランキング ................................................................ 42

2.10 Brocade VDX 6740T-1G でのポート速度のアップグレード ................................... 43



18

目次

第 3 章 Brocade VDX 6740 series の操作 45

3.1 LED 表示の理解 ....................................................................................................... 453.1.1 Brocade VDX 6740 series の LED ...................................................................................................... 45

3.1.2 LED の位置 ......................................................................................................................................... 46

3.1.3 LED の点灯パターン .......................................................................................................................... 48

3.2 POST および起動に関する仕様 .............................................................................. 543.2.1 POST .................................................................................................................................................. 54

3.2.2 起動 .................................................................................................................................................... 54

3.3 POST の結果の理解 ................................................................................................ 55

3.4 Brocade VDX 6740 series の電源オフ .................................................................... 55

3.5 Brocade VDX 6740 series のメンテナンス ............................................................. 563.5.1 サポートされるトランシーバー ......................................................................................................... 56

3.5.2 SFP+ トランシーバーの取り付け ...................................................................................................... 56

3.5.3 診断テスト ......................................................................................................................................... 57

3.6 Brocade VDX 6740 series の管理 ............................................................................ 58

第 4 章 FRU の取り外しと交換の手順 59

4.1 取り付けを行う前に ................................................................................................ 59

4.2 Brocade VDX 6740 での内蔵 FRU の交換 ............................................................... 604.2.1 所要時間と必要なアイテム ................................................................................................................ 61

4.2.2 ファン内蔵電源装置の交換 ................................................................................................................ 62

4.3 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G での電源装置の交換 .................................... 644.3.1 電源装置を交換する必要性の判断 ..................................................................................................... 65

4.3.2 所要時間と必要なアイテム ................................................................................................................ 65

4.3.3 電源装置の交換 .................................................................................................................................. 66

4.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G でのファンの交換 ....................................... 684.4.1 ファンを交換する必要性の判断 ......................................................................................................... 69

4.4.2 所要時間と必要なアイテム ................................................................................................................ 69

4.4.3 ファンの交換 ...................................................................................................................................... 70

付録 A 仕様 72

A.1 一般仕様 ................................................................................................................... 72

A.2 重量およびサイズ..................................................................................................... 73

A.3 設備要件 ................................................................................................................... 73

A.4 電源装置の仕様 ........................................................................................................ 74

A.5 環境要件 ................................................................................................................... 75



19

目次

A.6 データ送信距離 ........................................................................................................ 76

A.7 メモリの仕様 ............................................................................................................ 76



20



21

図目次

図 1.1 Brocade VDX 6740 のポート側 ........................................................................................................... 27図 1.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポート側 .............................................................................. 28図 1.3 Brocade VDX 6740 のノンポート側 .................................................................................................... 28図 1.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート........................................................................... 29図 2.1 Brocade VDX 6740 のポートグループ ................................................................................................ 42図 2.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポートグループ.................................................................... 42図 3.1 Brocade VDX 6740 のポート側 LED ................................................................................................... 46図 3.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポート側 LED ...................................................................... 46図 3.3 Brocade VDX 6740 のノンポート側 LED ............................................................................................ 47図 3.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート側 LED ............................................................... 47図 3.5 ポートスロットの上段への SFP+ トランシーバーの搭載................................................................... 57図 4.1 エアフローマークの例 ......................................................................................................................... 60図 4.2 Brocade VDX 6740 のファン内蔵 AC 電源装置（ノンポート側）....................................................... 60図 4.3 Brocade VDX 6740 のファン内蔵 AC 電源装置の向き........................................................................ 63図 4.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源装置（ノンポート側）................................................... 64図 4.5 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G 内への電源装置の取り付け ..................................................... 67図 4.6 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファン（ノンポート側）....................................................... 68図 4.7 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G 内へのファンの取り付け......................................................... 70



22

表目次

表 2.1 シリアルケーブルのピン配置 .............................................................................................................. 32表 2.2 デフォルトの管理者アカウント名とパスワード ................................................................................. 33表 3.1 通常動作時のポート側 LED の点灯パターン ....................................................................................... 48表 3.2 通常動作時のノンポート側 LED の点灯パターン................................................................................ 52表 3.3 Brocade VDX 6740 series の管理オプション...................................................................................... 58表 4.1 Brocade VDX 6740 LED の点灯パターン、説明、および必要な対処方法.......................................... 61表 4.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源装置ステータス LED の点灯パターン、説明、

および必要な対処方法 ......................................................................................................................... 65表 4.3 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファンステータス LED の点灯パターン、説明、

および必要な対処方法 ......................................................................................................................... 69表 A.1 一般仕様 .............................................................................................................................................. 72表 A.2 物理仕様 .............................................................................................................................................. 73表 A.3 設備要件 .............................................................................................................................................. 73表 A.4 電源装置の仕様.................................................................................................................................... 74表 A.5 Brocade VDX 6740 大電力消費量 .................................................................................................... 74表 A.6 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G 大電力消費量 ....................................................................... 74表 A.7 環境要件 .............................................................................................................................................. 75表 A.8 データ送信距離.................................................................................................................................... 76表 A.9 メモリの仕様 ....................................................................................................................................... 76

第 1 章

Brocade VDX 6740 series の概要

本章の構成を以下に示します。

•「1.1 概要」(P.23)

•「1.2 Brocade VDX 6740 series の外観」(P.27)

1.1 概要

Brocade VDX 6740 series は、Gigabit Ethernet（GbE）のライン速度をサポートし、遅延時間が少な

くロスレスなトップオブラックの Data Center Bridging（DCB）スイッチです。

• Brocade VDX 67401/10GbE インターフェース用の SFP+ ポートを備えています。

基本モデルには、1Gbps、10Gbps、または自動検出モードで動作する Ethernet ポートが 24 ポート

含まれています。10G Port Upgrade ライセンスによって、1/10GbE ポートを 8/16/24 ポート単位で追加できます。

40G Port Upgrade ライセンスを追加すると、40GbE ポートを 2 または 4 ポート使用できるように

なります。

• Brocade VDX 6740T1/10G Base-T（RJ-45）ポートと、40GbE QSFP 追加ポートを備えています。

基本モデルには、100Mbps、1Gbps、10Gbps、または自動検出モードで動作する Ethernet ポート

が 24 ポート含まれています。

10G Port Upgrade ライセンスによって、ポートを 8/16/24 ポート単位で追加できます。40G PortUpgrade ライセンスを追加すると、40GbE ポートを 2 または 4 ポート使用できるようになります。

• Brocade VDX 6740T-1G1G Base-T（RJ-45）ポートと、40GbE QSFP 追加ポートを備えています。

基本モデルには、100Mbps、1Gbps、または自動検出モードで動作する 48 の Base-T ポートが搭載

され、すべてのスロットが埋まっています。10G Port Upgrade ライセンスによって、RJ-45 ポートは 10Gbps で動作できるようになります。こ

のライセンスは、16/32/48 ポート単位で適用できます。Brocade VDX 6740T-1G では、デフォルト

で 40GbE ポートを 2 ポート搭載した状態で出荷されます。40G Port Upgrade ライセンスを追加す

ると、40GbE ポートをさらに 2 ポート使用できるようになります。

それぞれの 40GbE ポートを、4 個の QAFP ブレイクアウトモードの 10GbE ポートとして再構成でき

ます。つまり、Brocade VDX 6740 series は、64 個の 10GbE ポートで構成することができます。

Brocade VDX 6740 series は、Brocade Network Operating System（Network OS）v4.0.0 以上で稼働

します。Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G で速度が 100Mbps の Base-T ポートの場合は、BrocadeNetwork OS v4.1.0 以上で利用可能です。Network OS の詳細については、『Brocade Network OSAdministrator’s Guide』を参照してください。



23

第 1 章　Brocade VDX 6740 series の概要

1.1　概要

Brocade VDX 6740 series の重要な特長として、仮想クラスタスイッチングなどの Brocade VCS™ テ

クノロジーがあります。これは、よりフラットで仮想化された統合データセンターネットワークの構築を可能にする一連の新しいテクノロジーです。VCS ファブリックは、それぞれのペースに合わせた

拡張を可能にする優れた拡張性を備え、ファブリックを単一のシステムとして管理できるよう簡略化されています。VCS ベースの Ethernet ファブリックは、Fibre Channel over Ethernet（FCoE）などの

ストレージテクノロジーによる統合に対応しています。

1.1.1 プラットフォームのコンポーネントと機能

Brocade VDX 6740 series は、以下の特長と機能を提供します。

• 統合された周辺機器とともに、1.5GHz で稼働する Reduced Instruction Set Computer（RISC）

CPU を搭載したシステムマザーボード

• RJ-45 10/100/1000 Ethernet アウトバンド管理ポート

• ターミナルアクセスおよびデバッグ用 RJ-45 フロントシリアル（RS-232）ポート

• ターミナルアクセスおよびデバッグ用 mini-USB フロントシリアル（RS-232）ポート（Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のみ）

• ファームウェアのアップグレードおよびシステムログのダウンロード用 USB ポート

• Brocade VDX 6740 では大 48 の 1/10 GbE 光または銅線 SFP+ ポート、Brocade VDX 6740T で

は大 48 の 1/10G Base-T 銅線ポート

• Brocade VDX 6740T-1G の 48 の 1G Base-T 銅線ポートは、10G Port Upgrade ライセンスによっ

て、1/10GbE で動作するようにアップグレード可能

• Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の 1/10G Base-T ポートは、100Mbps で動作（Network OS v4.1.0 以上）

• 大 4 つの 40 GbE QSFP ポート（10 GbE ポートごとに 4 つ構成できます）

• 各電源に 3 個の冷却ファンを内蔵したホットスワップ可能な 250W デュアル AC 電源装置

（Brocade VDX 6740 のみ。前面から背面または背面から前面へのエアフローを選択可能）

• ホットスワップ可能な 500W デュアル AC 電源装置および 5 台の独立したホットスワップ可能な

ファンユニット（Brocade VDX 6740T のみ。前面から背面または背面から前面へのエアフローを

選択可能）

• 短距離、長距離、超長距離の光学および Twinax 銅線 SFP+ 10 GbE トランシーバーのサポート

（Brocade VDX 6740）

• 1m、3m および 5m の 1G または 10G Base-T 直接接続銅線ケーブルのサポート（Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G）

• 短距離用および長距離用の QSFP 40 GbE トランシーバーのサポート

100Mbps ポートは管理サーバへのポイントツーポイント接続用で、データポートとしては使用し

ません。



24


1.1　概要

• 4x10 GbE に 40 GbE ポートが構成されている場合に光学または Twinax 用のブレイクアウトケー

ブルのサポート

• 長距離／短距離 SFP+ 10GbE トランシーバーのサポート

• Inter-Switch Link（ISL） BrocadeTrunking のサポート（10GbE ポートのみ）

• 既存のレールキット（4 ポスト固定または Telco の埋め込みおよびミッドマウントのラックマウン

トキット）を使用した奥行短縮のラックマウント型設計（Brocade VDX 6740 のみ）

• 4 ポストおよび 2 ポストの新しいユニバーサルラックマウントキット（Brocade VDX 6740T のみ）

• 詳細な診断機能とシステム監視機能でより優れた Reliability、Availability、Serviceability（RAS）性能を実現

• 適化されたエアフロー（前面から背面または背面から前面へのフローを選択）

• リアルタイムクロック（RTC）搭載バッテリー

• スイッチ識別用 SEEPROM

• 電圧監視機能

• ファン監視機能

• 4 つの温度センサー（Brocade VDX 6740）

• 2 つの温度センサー（Brocade VDX 6740T）

• 周囲の状況を監視および制御する I2C インターフェース

■ ソフトウェアの特長

Brocade VDX 6740 series は、以下の機能をサポートします。これらの機能の詳細については、『BrocadeNetwork OS Administrator's Guide』を参照してください。

■ Layer 2 および Layer 3 のセキュリティ機能

• VLAN

• Spanning Tree Protocol（STP、RSTP、MSTP、PVST+ および PVRST+）

• ユニキャストおよびマルチキャスト機能のサポート

• IGMP スヌーピングのサポート

• Transparent Interconnection of Lots of Links（TRILL）ベースの Layer 2 マルチパス

• Layer 2 アクセス制御リスト（ACL）

• Switch Port Analyzer（SPAN）（別名ポートミラーリング（PM））

• Remote Switch Port Analyzer（VCS 経由の RSPAN - SPAN）

Brocade VDX 6740 series のポート番号は、0 ではなく 1 から始まります。



25


1.1　概要

• Layer 3 PIM マルチキャスト、ACL

■ 仮想化

• Automatic Migration of Port Profiles（AMPP）

• VLAN、QoS、セキュリティ、および FCoE ポートプロファイルのサポート

■ リンクアグリゲーション

• 802.3ad Link Aggregation Control Protocol（LACP）のサポート

• Virtual Link Aggregation Group（vLAG）（複数の物理スイッチにわたる LAG）

■ QoS

• 802.1p マーキング

• ポートあたり 8 個のキュー

• スケジューリング：絶対優先（Strict priority（SP））、Shaped Deficit Weighted Round-Robin（SDWRR）

• ingress および egress のポリシー

■ 管理

• IPv4 または IPv6 管理

• Network OS v4.0.0 の CLI 管理ユーティリティ

• アウトバンド管理

• sFlow

• TRILL の保守管理機能（Operations, Administration, and Management（OAM））

■ ライセンス供与

• VCS ライセンス

デフォルトで利用可能（Ethernet ファブリック機能を有効化）

• Fibre Channel over Ethernet（FCoE）ライセンス

Brocade VDX 6740T-1G の場合、1 つ以上の 10G Port Upgrade ライセンスを購入したあとのみ、こ

のライセンスを利用可能

• 10G Port Upgrade

- Brocade VDX 6740, VDX 6740T の場合、1 ライセンスあたり 8 ポート単位（8/16/24）で、

10GbE ポートを追加可能

- Brocade VDX 6740T-1G の場合、1 ライセンスあたり 16 ポート単位（16/32/48）で、既存の

1GbE ポートを 1/10GbE で動作するようにアップグレード

- このライセンスで提供されたポートが 1GbE ポートでは許可されない構成（Brocade トランキ

ングまたは FCoE など）に含まれている場合、ポート予約の削除は不可



26


1.2　Brocade VDX 6740 series の外観

• 40G Port Upgrade

- Brocade VDX 6740, VDX 6740T の場合、1 ライセンスあたり 2 ポート単位で追加し、合計 4ポート使用可能

- Brocade VDX 6740T-1G の場合、40GbE ポートを 2 ポート搭載して出荷されるため、2 ポート

（1 ライセンスのみ）追加し、合計 4 ポート使用可能

• 10G Port Upgrade および 40G Port Upgrade10G Port Upgrade または 40G Port Upgrade ライセンスを削除するには、当初リリースされたライ

センスが提供する基本ポート以外のポート予約が必要

ライセンスの詳細については、『Network OS Software Licensing Guide』を参照してください。

1.2 Brocade VDX 6740 series の外観

Brocade VDX 6740 のポート側には、システム LED、管理ポートと LED、USB ポート、Gigabit Ethernet（GbE）ポート、およびそれらに対応するポートステータス LED があります。

図 1.1 は Brocade VDX 6740 のポート側を示しています。

図 1.1 Brocade VDX 6740 のポート側

Brocade VDX 6740T-1G で 10G Port Upgrade ライセンスをインストールし、ポート速度を 1Gbpsから 10Gbps にアップグレードする方法については、「2.10 Brocade VDX 6740T-1G でのポート速度

のアップグレード」(P.43) を参照してください。

1 USB ポート 6 1/10GbE SFP+ ポート（1 ～ 16）と

ステータス LED（上）

2 システム電源 LED 7 1/10GbE SFP+ ポート（17 ～ 32）と


3 システムステータス LED 8 1/10GbE SFP+ ポート（33 ～ 48）と


4 シリアルコンソール管理ポート（RJ-45） 9 40 GbE QSFP ポート（49 ～ 52）

5 Ethernet ポート（RJ-45） 10 スイッチ ID が示された引き出しタブ



27



Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポート側には、システム LED、管理ポートと LED、USB ポー

ト、Base-T Ethernet ポート、およびそれらに対応するポートステータス LED があります。

図 1.2 は Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポート側を示しています。

図 1.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポート側

*1: Brocade VDX 6740T-1Gの基本ポートは 1Gbpsで動作します。10Gbpsで動作させるには、10G Port Upgradeライセンスが必要です。

図 1.3 は Brocade VDX 6740 のノンポート側を示しています。ノンポート側にはファン内蔵電源装置

が配置されています。

図 1.3 Brocade VDX 6740 のノンポート側

1 USB ポート 6 10 GbE BaseT ポート（1 ～ 16）と

ステータス LED（上）（*1）

2 Ethernet 管理ポート（RJ45） 7 10 GbE BaseT ポート（17 ～ 32）と


3 シリアルコンソールポート（mini-USB） 8 10 GbE BaseT ポート（33 ～ 48）と


4 システムステータス LED 9 40 GbE QSFP ポート（49 ～ 52）

5 システム電源 LED 10 スイッチ ID が示された引き出しタブ

1 ファン内蔵電源装置 #2 5 ハンドル

2 電源コードコンセント 6 エアフローラベル

3 電源とファンのステータス LED 7 固定ネジ

4 オン／オフスイッチ 8 ファン内蔵電源装置 #1



28



図 1.4 は Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート側を示しています。ノンポート側にはファ

ン内蔵電源装置が配置されています。

図 1.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート

1 ファン #1 10 プラグ固定金具

2 ファン #2 11 プラグコンセント

3 ファン #3 12 ステータス LED

4 ファン #4 13 接地用ラグ

5 ファン #5 14 固定ネジ

6 電源装置 #1 15 ステータス LED

7 電源装置 #2 16 エアフローラベル

8 固定ネジ 17 ハンドル

9 エアフローラベル



29

第 2 章

Brocade VDX 6740 series の構成


•「2.1 構成」(P.30)

•「2.2 シリアル接続の作成」(P.31)

•「2.3 固定パスワードの割り当て」(P.33)

•「2.4 スイッチの IP アドレスの設定」(P.34)

•「2.5 RBridge ID の変更」(P.37)

•「2.6 VCS ID の変更」(P.37)

•「2.7 Brocade VDX 6740 series の日付と時刻」(P.38)

•「2.8 ネットワークデバイスの接続」(P.41)

•「2.9 Brocade スイッチ間リンクトランキング」(P.42)

•「2.10 Brocade VDX 6740T-1G でのポート速度のアップグレード」(P.43)

2.1 構成

Brocade VDX 6740 series は、VCS モードで構成できます。これはデフォルトで有効になっています。

VCS モードでは、2 台以上の VCS 対応スイッチを含む Ethernet ファブリックの一部として動作しま

す。VCS テクノロジーは、分散型インテリジェンスと論理シャーシの概念を具体化するものです。分

散型インテリジェンスとは、すべての構成と送信先情報がファブリック内の各メンバースイッチに自動的に分配されることを意味します。分散型インテリジェンスには、3 つの主要な特性があります。

• ファブリックの自己形成2 台の VCS 対応スイッチを接続すると、ファブリックが自動的に作成され、スイッチが共通のファ

ブリック構成を検出します。

• マスタレスなファブリック特定のスイッチで構成情報の保存やファブリックの動作管理を行いません。そのため、スイッチが故障するか、取り外しが必要になった場合でも、ファブリックのダウンタイムやトラフィックの遅延による混乱を生じません。

• ファブリックがすべてのメンバー、デバイス、および Virtual Machine（VM）を認識

Automatic Migration of Port Profiles（AMPP）により、VM を別の物理サーバに移動できます。VMを移動すると、元のリソースはすべて自動的に再接続されます。

論理シャーシとは、VCS ファブリック全体が表示され、これを単一の Layer 2 スイッチとして管理で

きることを意味します。論理シャーシには、3 つの主要な特性があります。

• ファブリック内の各物理スイッチをシャーシ内のブレードと同様に管理できます。VCS 対応ス

イッチをファブリックに接続すると、スイッチがファブリックの構成を継承して、新しいポートがすぐに利用可能になります。

• どのスイッチからでもファブリック全体を管理できます。

• ファブリック内の複数のエッジスイッチを単一のスイッチのように管理できます。



30

第 2 章　Brocade VDX 6740 series の構成

2.2　シリアル接続の作成

2.2 シリアル接続の作成

本書に記載されているすべての構成タスクは、ワークステーションまたはターミナルからスイッチへのシリアル接続を使用して実行します。

スイッチへのシリアル接続を作成するには、以下の手順を実行します。

1 シリアルケーブルをスイッチのシリアルポートに接続し、反対側をワークステー

ションまたはターミナルデバイスの RS-232 シリアルポートに接続します。

ワークステーションまたはターミナルデバイスのシリアルポートが RS-232 ではなく RJ45 の場

合は、シリアルケーブルの端のアダプターを取り外し、露出した RJ45 コネクターをワークス

テーションの RJ45 シリアルポートに差し込みます。

2 ターミナルエミュレータアプリケーション（WindowsのHyperTerminalやUNIX環境の

TERM、TIP、Kermit など）を開き、アプリケーションで以下の設定を行います。

• Windows 環境では、9600 ビット / 秒、8 データビット、パリティなし、1 ストップビット、

フロー制御なしに設定します。

• UNIX 環境で TIP を使用する場合は、プロンプトで以下の文字列を入力します。

すでに ttyb が使用されている場合は、代わりに ttya を使用します。

シリアルポートは、Brocade VDX 6740 series のポート側にあります。

Brocade VDX 6740 では、シリアルポート用に RJ-45 コネクターを使用します。

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G では、シリアルポート用に mini-USB コネクターを使用します。

スイッチには RJ-45-DB9 アダプターも付属しています。付属のケーブルは、ロールオーバーケーブル

です。

スイッチをファブリックや IP ネットワークに接続する前に、シリアルポートを使用してワークステー

ションに接続し、Brocade VDX 6740 series の IP アドレスを構成できます。シリアルポートのパラメー

ターは、9600 ボー、8 データビット、パリティなしに固定されており、フロー制御はなしに設定され

ています。

tip /dev/ttyb -9600

シリアルポートを損傷から保護するため、使用していないときはポートにカバーを付けてください。



31


2.2　シリアル接続の作成

表 2.1 は、シリアルケーブルのピン配置を示したものです。

表 2.1 シリアルケーブルのピン配置

ピン信号説明

1 未サポート N/A


3 TXD データの送信

4 GND ロジックグランド


6 RXD データの受信





32


2.3　固定パスワードの割り当て

2.3 固定パスワードの割り当て

初回ログイン時にデフォルトアカウントのパスワードを変更することをお勧めします。

スイッチの工場出荷時のデフォルトアカウントは、admin、user、および root です。初回ログイン時

は表 2.2 に示すデフォルトの管理者アカウントを使用してログインし、基本構成タスクを実行します。

root アカウントは開発および製造用に確保されています。user アカウントは読み取り専用として、主

にシステムの監視に使用されます。

表 2.2 デフォルトの管理者アカウント名とパスワード

2.3.1 デフォルトアカウントのパスワード変更

初回ログイン時にデフォルトアカウントのパスワードを変更する場合、デフォルトのパスワードルールのみが適用されます。このルールでは、パスワードの小文字数が 8 文字に定められています。パ

スワードルールの設定など、高度なユーザー／ロール管理については、『Brocade Network OSAdministrator's Guide』の「Security」の章を参照してください。

1 configure terminal コマンドを入力して、グローバルコンフィグレーションモードに

入ります。

2 username コマンドを入力し、続いてアカウント名およびパスワードのパラメーター

を入力します。

3 プロンプトが表示されたら、新しいパスワードを入力して [Enter] キーを押します。

アカウントの種類ログイン名パスワード

管理者 admin password

ユーザーアカウント（読み取り専用） user password

変更したパスワードを忘れないように注意してください。パスワードは初期化できないため、忘れた場合は装置にログインできなくなります。その場合は装置本体の交換が必要です。

Switch# configure terminalEntering configuration mode terminalswitch(config)# username admin password (<WORD>;;User password satisfying password-attributes):********



33


2.4　スイッチの IP アドレスの設定

2.4 スイッチの IP アドレスの設定

Brocade VDX 6740 series は静的 IP アドレスで構成できますが、Dynamic Host Configuration Protocol（DHCP）サーバを使用してスイッチの IP アドレスを設定することもできます。DHCP はデフォルト

で有効化されています。Brocade VDX 6740 series は、IPv4 および IPv6 のどちらの形式のアドレスも

サポートしています。

2.4.1 DHCP を使用した IP アドレスの設定

DHCP を使用すると、Brocade VDX 6740 series は IP アドレス、サブネットマスク、およびデフォル

トゲートウェイアドレスを DHCP サーバから取得します。DHCP クライアントはスイッチと同じサブ

ネット上にある DHCP サーバにのみ接続できます。DHCP サーバが Brocade VDX 6740 series と同じ

サブネット上にない場合は、静的 IP アドレスを使用してください。

DHCP を使用して IPv4 IP アドレスを設定するには、以下の手順を実行します。

1 管理者アカウントを使用してスイッチにログインします。

2 以下のコマンドで管理用インターフェースを構成します。

3 以下のコマンドを使用して IP アドレスを設定します。

switch(config)# interface Management 1/0

switch(config-Management-1/0)# ip address dhcp



34



2.4.2 静的 IP アドレスの設定

静的 IP アドレスを設定するには、以下の手順を実行します。

1 デフォルトのパスワード（password）を使用してスイッチにログインします。

2 ip address コマンドを使用して Ethernet IP アドレスを設定します。

IPv4 IP アドレスを使用する場合は、IP アドレスをドット区切りの 10 進数表記で入力します。

また、DHCP を無効化してゲートウェイアドレスを入力する必要があります。

デフォルトゲートウェイを設定するには、IP ルートを rbridge モードで追加します。

IPv6 アドレスを使用する場合は、ipv6 address オペランドのあと、プロンプトが表示されたら

ネットワーク情報をセミコロン区切りで入力します。

3 構成を表示するには、show running-config interface Management コマンドを使用

します。

switch(config)# interface Management 1/0switch(config-Management-1/0)# no ip address dhcpswitch(config-Management-1/0)# ip address 10.24.85.81/20

switch(config-rbridge-id-10)# ip route 0.0.0.0/0 10.24.80.1switch# copy running-config startup-config

switch(config)# interface Management 1/0switch(config-Management-1/0)# no ip address dhcpswitch(config-Management-1/0)# ipv6 address \ fd00;60;69bc;832;e61f;13ff;fe67;4b94/64

switch# show running-config interface Management 1/0interface Management 1/0no ip address dhcpip address 10.24.85.81/20ipv6 address fd00;60;69bc;832;e61f;13ff;fe67;4b94/64no ipv6 address autoconfig

!



35



2.4.3 ステートレス IPv6 の自動設定

IPv6 を使用すると、各ネットワークインターフェースに複数の IP アドレスを割り当てることができま

す。ほとんどの場合、各インターフェースはリンクローカルアドレスで構成されますが、このアドレスは同じネットワーク上のホストからしかアクセスできません。より多くのホストからアクセスできるようにするために、通常、インターフェースはグローバルスコープの IPv6 アドレスを少なくとも 1つ追加して構成されます。IPv6 の自動設定では、より多くの IPv6 アドレスを使用できます。使用でき

るアドレスの数は、ローカルネットワークを構成するルータの数と、これらのルータがアドバタイズするプレフィックスの数によって決まります。

IPv6 の自動設定を有効化すると、プラットフォームはステートレス IPv6 の自動設定を行います。IPv6の自動設定を無効化すると、プラットフォームは IPv6 の自動設定が有効な間に取得した可能性のある

IPv6 アドレスの使用を放棄します。この有効／無効の状態に応じて、各管理対象エンティティのリン

クローカルアドレスの使用についても有効化／無効化されます（ただし各スイッチのリンクローカルアドレスの生成は継続されます）。これは、ルータの検出にリンクローカルアドレスが必要なためです。

自動設定の有効／無効の状態は、設定済みの静的 IPv6 アドレスには影響しません。ステートレス IPv6の自動設定と静的 IPv6 アドレスは共存可能です。

2.4.4 ステートレス IPv6 の自動設定の有効化

ステートレス IPv6 の自動設定を構成するには、次の手順を実行します。


入ります。

2 IPv6 の自動設定を有効化するか無効化するかに応じて適切な操作を行います。

• ターゲットプラットフォームの全管理対象エンティティの IPv6 自動設定を有効化するには、

ipv6 address autoconfig コマンドを入力します。

• ターゲットプラットフォームの全管理対象エンティティの IPv6 自動設定を無効化するには、

no ipv6 address autoconfig コマンドを入力します。



36


2.5　RBridge ID の変更

2.5 RBridge ID の変更

ファブリック内に複数のスイッチを設置する場合は、各スイッチに一意の RBridge ID を設定する必要

があります。Brocade VDX 6740 series のデフォルトの RBridge ID は 1 です。デフォルトの RBridgeID を変更するには、vcs rbridge-id [rbridge-id] コマンドを使用します。このコマンドは、権限が付与

された EXEC モードで実行できます。vcs rbridge-id コマンドを実行するとスイッチが再起動されて

しまうため、行った変更を今後も保持する必要がある場合は、このコマンドを実行する前に、実行中の構成を起動用の設定に保存します。

vcs rbridge-id [rbridge-id] コマンドを入力します。

確認の質問が表示されたら、「Y」と答えます。

コマンドへの応答には、RBridge ID の設定についての行が含まれます。

2.6 VCS ID の変更

複数の VCS ファブリックを設置する場合、各ファブリックに一意の VCS ID を設定する必要がありま

す。VCS ファブリックに対するデフォルトの VCS ID は 1 です。デフォルトの VCS ID を変更するに

は、vcs vcs-id [ID] コマンドを使用します。このコマンドは、権限が付与された EXEC モードで実行

できます。vcs vcs-id コマンドを実行するとスイッチが再起動されてしまうため、行った変更を今後も

保持する必要がある場合は、このコマンドを実行する前に、実行中の構成を起動用の設定に保存します。

vcs vcs-id [ID] コマンドを入力します。

確認の質問が表示されたら、「Y」と答えます。

コマンドへの応答には、RBridge ID の設定についての行が含まれます。

switch# vcs rbridge-id 2This operation will change the configuration to default and reboot the switch.Do you want to continue? [y/n]:y

Successfully set rbridge-id.

switch# vcs vcs-id 2This operation will change the configuration to default and reboot the switch.Do you want to continue? [y/n]:y

Successfully set vcs-id.



37


2.7　Brocade VDX 6740 series の日付と時刻

2.7 Brocade VDX 6740 series の日付と時刻

Brocade VDX 6740 series は、現在の日付と時刻をバッテリーバックアップ式リアルタイムクロック

（RTC）回路内に保持します。日付と時刻はイベントのログに使用されます。スイッチの運用は日付と

時刻に依存するものではないため、日付と時刻の値が不正確な場合でも Brocade VDX 6740 series は

正常に動作します。ただし、日付と時刻はログ、エラー検出、およびトラブルシューティングに使用されるため正しく設定する必要があります。

2.7.1 タイムゾーン

スイッチで使用するタイムゾーンを、clock TimeZone コマンドを使用して設定できます。タイムゾー

ン設定には以下の特性があります。

• clock TimeZone 設定は、サマータイムに合わせて自動的に調整されます。

• スイッチのタイムゾーンを変更すると、ローカルタイムゾーン設定が更新され、ローカルタイム計算に反映されます。

• デフォルトでは、すべてのスイッチがグリニッジ標準時（GMT）タイムゾーン（0,0）に設定され

ています。ファブリック内のすべてのスイッチが同じタイムゾーンの場合は、タイムゾーン設定をデフォルト設定として保存できます。

• すでに開始されているシステムのサービスに対しては、次回の再起動後にタイムゾーンの変更が反映されます。

• タイムゾーン設定は高可用性を実現するためにフェイルオーバの際も保持されます。

• タイムゾーン設定は Network Time Protocol（NTP）サーバの同期の影響を受けません。

サポートされている地域は、アフリカ、アメリカ、南極、アジア、大西洋、オーストラリア、ヨーロッパ、インド、太平洋です。この内いずれかと都市名を指定してタイムゾーンを設定します。

2.7.2 時刻同期

ネットワーク内の時刻を現在の時刻に合わせておくために、プリンシパルスイッチの時刻を少なくとも 1 台の外部 NTP サーバと同期させることをお勧めします。ファブリック内のほかのスイッチは、プ

リンシパルスイッチから自動的に時刻を取得します。

ファブリック内のすべてのスイッチは、現在のクロックサーバ値をフラッシュメモリに保持しています。デフォルトでは、この値はプリンシパルスイッチのローカルクロックサーバ値です。プリンシパルスイッチのクロックサーバ値を変更すると、ファブリック内のすべてのスイッチに伝搬されます。

ファブリックに新しいスイッチが追加されると、プリンシパルスイッチのタイムサーバデーモンによって、すべての既存クロックサーバのアドレスと時刻が新しいスイッチに送信されます。

ntp server コマンドは、IPv4 形式の複数のサーバアドレスを設定できます。ntp server では、複数の

NTP サーバアドレスが渡された場合、初に取得したアドレスをアクティブな NTP サーバとして設定

します。アクセスできるタイムサーバがない場合は、スイッチのローカルタイムがデフォルトの時刻になります。



38



2.7.3 NTP を使用したローカルタイムの同期

NTP を使用してローカルタイムを同期するには、以下の手順を実行します。


2 configure terminal コマンドを入力して、グローバルコンフィグレーションモード

に入ります。

3 ntp server " IPv4 アドレス " コマンドを入力します。IPv4 アドレスには、スイッチか

らアクセスする初の NTP サーバの IP アドレスを IPv4 形式で入力します。

IPv4 アドレス変数は任意です。デフォルトでは、この値は LOCL となっています。この場合、

プリンシパルスイッチのローカルクロックをクロックサーバとして使用します。

NTP サーバの IP アドレスを表示するには、show ntp status [rbridge-id <RBridge ID>] コマン

ドを使用します。

RBridge ID を指定しない限り、リクエストはローカルスイッチに対して送信されます。

NTP サーバを削除する必要がある場合は、no 形式の ntp server コマンドを使用します。

2.7.4 クロック（日付と時刻）の手動設定

クロックの設定は、NTP サーバが設定されていない場合のみ必要です。NTP サーバとの時刻同期が行

われるとローカルクロックは上書きされます。日付の値は 1970 年 1 月 1 日から 2038 年 1 月 19 日の

間に制限されています。


2 clock set 年 - 月 - 日 T 時 : 分 : 秒コマンドを入力します。

以下の例では、クロックを 2010 年 3 月 17 日 12 時 15 分に設定します。

switch(config)# ntp server "132.163.135.131"

switch:admin> show ntp status rbridge-id 1

switch:admin> no ntp server "132.163.135.131"

switch:admin > clock set 2010-03-17T12:15:00



39



3 クロック設定およびタイムゾーン設定を表示するには、show clock [rbridge-id

<RBridge ID>] コマンドを使用します。

2.7.5 タイムゾーンの設定

タイムゾーンを設定する必要のあるすべてのスイッチでこの手順を実行する必要があります。ただし、この値はフラッシュメモリに書き込まれるため、各スイッチへのタイムゾーン設定は 1 回のみ行いま

す。タイムゾーンの設定はスイッチの運用に必須ではありませんが、ログおよび監査追跡の正確性を期すために実行します。タイムゾーンの変更は再起動後に反映されます。

タイムゾーンを設定するには、clock TimeZone コマンドを使用します。

1 スイッチに接続し、管理者ロールに割り当てられたアカウントを使用してログイン

します。

2 clock TimeZone 地域 / 都市コマンドを入力します。

以下の例では、タイムゾーンを日本標準時に変更します。

3 スイッチを再起動します。

switch# show clock rbridge-id 1

switch# clock timezone Asia/Tokyo



40


2.8　ネットワークデバイスの接続

2.8 ネットワークデバイスの接続

Brocade VDX 6740 series でサポートされているケーブルの一覧は、表 A.8 を参照してください。

2.8.1 Ethernet または Fast Ethernet ハブ

Ethernet ハブへの銅線接続には、1000Base-T スイッチ、またはその他の Brocade デバイス、クロス

オーバーケーブルが必要です。ハブにアップリンクポートが搭載されている場合は、クロスオーバーケーブルの代わりにストレートスルーケーブルが必要です。

2.8.2 ワークステーション、サーバ、またはルータ

ネットワークインターフェースカード（NIC）を使用してワークステーション、サーバ、またはルータ

に直接 UTP 接続を行うには、ストレートスルー UTP ケーブルが必要です。

ファイバーポートを経由して Gigabit NIC またはスイッチやルータに直接接続するには、ファイバー

ケーブルが必要です。

2.8.3 ネットワークデバイス

Brocade デバイスから Gigabit NIC、スイッチ、またはルータに直接接続するには、LC コネクター付

きファイバーケーブルまたは RJ-45 コネクター付き銅線ケーブルを使用します。

2.8.4 接続のテスト

ネットワークケーブルの取り付け後に、ネットワーク接続に関連する LED の確認とトレースルートの

実行によって、ほかのデバイスへのネットワーク接続をテストできます。ポートの状態についての説明は、表 3.1 を参照してください。

ケーブルをポートに接続する前に、必ず接地面に接続する電気接触子を触れさせ、ケーブルに蓄積した静電気を放電させてください。

802.3ab 規格（自動 MDI/MDIX 検出）では、2 つの 1000Base-T ポート間の接続の自動認識が義務付

けられています。そのため、クロスオーバーケーブルは必要なく、ストレートスルーケーブルを使用できます。



41


2.9　Brocade スイッチ間リンクトランキング

2.9 Brocade スイッチ間リンクトランキング

VCS モードでは、個別に無効化しない限り、隣接するスイッチ間の Inter-Switch Link（ISL）Brocadetrunking は自動になっています。すべてのポートは同じポートグループに属し、同じ速度で構成されて

いる必要があります。トランクグループあたり 16 ポートの制限があります。個別のライセンスは必要

ありません。

ポートグループの詳細は、図 2.1 および図 2.2 を参照してください。Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の場合は、グループ 3 とグループ 3A、グループ 4 とグループ 4A を一緒にトランキングすること

はできません。ただし、Brocade VDX 6740 で 40GbE QSFP ポートがブレイクアウト・モードで構成

されている場合は、これらのポートをトランキングできます。Brocade VDX 6740T-1G の 1GbE ポー

トはトランキングできません。Brocade Trunking の詳細については、『Brocade Network OSAdministrator's Guide』を参照してください。

図 2.1 Brocade VDX 6740 のポートグループ

図 2.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポートグループ

1 トランクグループ 11/10 GbE SFP ポート 1-16



5 トランクグループ 3A40GbE QSFP ポート 49-50



1 トランクグループ 11/10 GbE BaseT ポート 1-16








42


2.10　Brocade VDX 6740T-1G でのポート速度のアップグレード

2.10 Brocade VDX 6740T-1G でのポート速度のアップグレー

ド

10G Port Upgrade ライセンスを使用すると、Brocade VDX 6740T-1G の 1Gbps で動作する RJ-45 ポー

トを、10Gbps でも動作させることができます。このライセンスは 16 ポート単位で適用されます。

ポートをアップグレードするには、以下の手順を実行します。

1 PORT_10G_UPGRADE ライセンスをインストールします。

『Network OS Administrator’s Guide』のライセンス管理の章に記載されている、次の手順を使用

します。

• スイッチ ID の表示

• ライセンスキーの取得

• ライセンスのインストール

2 show dpod コマンドを入力して、許容される予約プールサイズを確認し、すでに 10G

Port Upgrade ライセンスが割り当てられている 10G ポートを判定します。


入ります。

4 インターフェースがまだシャットダウン状態になっていない場合は、shutdown コマ

ンドを入力します。

5 グローバルコンフィグレーションモードで dpod コマンドを入力して、ライセンス

プールからポートに割り当てるライセンスを予約します。

switch# show dpod

switch# configure terminal

switch(config)# interface gigabitethernet 1/0/1switch(conf-if-gi-1/0/1)# shutdown

switch(config)dpod 1/0/1 reserve

ポートのライセンス割り当てを削除するには、reserve ではなく release を使用します。



43


2.10　Brocade VDX 6740T-1G でのポート速度のアップグレード

6 次のいずれかの手順を実行します。

• speed コマンドを使用してインターフェースの速度を 10000 に設定します。

• インターフェースの速度を auto に設定して、高で 10Gbps の動的リンク速度選択を可能

にします。

7 no shutdown コマンドを使用して、10G インターフェースを使用可能にします。

switch(config)# interface tengigabitethernet 1/0/1switch(conf-if-int-1/0/1)# speed 10000

利用可能な予約が限られていると、この操作は失敗するおそれがあります。

switch(config)# interface tengigabitethernet 1/0/1switch(conf-if-int-1/0/1)# speed auto

switch(config)# interface tengigabitethernet 1/0/1switch(conf-if-te-1/0/1)# no shutdown



44

第 3 章

Brocade VDX 6740 series の操作


•「3.1 LED 表示の理解」(P.45)

•「3.2 POST および起動に関する仕様」(P.54)

•「3.3 POST の結果の理解」(P.55)

•「3.4 Brocade VDX 6740 series の電源オフ」(P.55)

•「3.5 Brocade VDX 6740 series のメンテナンス」(P.56)

•「3.6 Brocade VDX 6740 series の管理」(P.58)

3.1 LED 表示の理解

システムの動作およびステータスは、スイッチの LED 表示によって判別できます。

LED の状態には、オフ（消灯）、常に点灯、点滅の 3 つがあります。点滅の状態は、ゆっくり点滅する

場合や速く点滅する場合、または明滅する場合があります。LED の色は、緑色または黄色です。LEDの点灯パターンの詳細については、表 3.1 および表 3.2 を参照してください。

LED は、起動、POST、またはほかの診断テスト中にいずれかの色で点滅する場合があります。これ

は正常であり、すべての起動プロセスおよび診断テストが完了したあとに LED が正常な状態を示さな

い場合を除き、問題が発生したことを示すものではありません。

3.1.1 Brocade VDX 6740 series の LED

Brocade VDX 6740 series には以下の LED があります。

• ポート側に 1 個の 2 色システムステータス LED（緑色／黄色）

• ポート側に 1 個のシステム電源 LED（緑色）

• Ethernet 管理ポート用に 2 個の Ethernet 管理ポート LED（緑色）

この 2 個の LED は、ポートリンクとポート動作のステータスを表します。

• スイッチの各 10 GbE ポートに 1 個の三角形の 2 色ポートステータス LED（緑色／黄色）。

これらの LED は、Brocade VDX 6740 series の上下のポートの上にそれぞれ配置されています。左

側の LED は上のポート、右側の LED は下のポートに対応します。

• スイッチの各 40 GbE ポートに 1 個の三角形の 2 色ポートステータス LED（緑色／黄色）。

これらの LED は、Brocade VDX 6740 series の上下の 40 GbE ポートの上にそれぞれ配置されてい

ます。左側の LED は上のポート、右側の LED は下のポートに対応します。

• Brocade VDX 6740 のノンポート側、各ファン内蔵電源装置の AC 電源スイッチ上部に 1 個のファ

ン内蔵電源装置 LED（緑色）

• Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート側、各電源装置の AC 電源プラグの左側に 1 個

の電源装置 LED（緑色）



45

第 3 章　Brocade VDX 6740 series の操作

3.1　LED 表示の理解

• Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート側、各ファンに 1 個の 2 色ファンステータス

LED（緑色／黄色）

3.1.2 LED の位置

図 3.1 は Brocade VDX 6740 のポート側 LED を示しています。Brocade VDX 6740 では、上段と下段

の 2 個のポートの間に 10GbE ポートおよび 40 GbE ポートのポートステータス LED があります。

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G では、上段と下段の 2 個のポートの間に 10GbE ポートのポート

ステータス LED があります。図 3.2 を参照してください。40GbE ポートのポートステータス LED は、

Brocade VDX 6740 と同様、上段と下段の 2 個のポートの間にあります。 GbE ポートの番号と位置は、

図 1.1 を参照してください。

図 3.1 Brocade VDX 6740 のポート側 LED

図 3.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のポート側 LED

*1: Brocade VDX 6740T-1G の基本ポートは、10G Port Upgrade ライセンスを適用して 10Gbps での動作を可能

にした場合以外は、1Gbps で動作します。

1 システム電源 LED 5 上段の 10 GbE SFP+ ポートステータス LED

2 システムステータス LED 6 下段の 10 GbE SFP+ ポートステータス LED

3 スイッチ管理 Ethernet ポートリンク LED 7 上段の 40 GbE QSFP ポートステータス LED

4 スイッチ管理 Ethernet ポート動作 LED 8 下段の 40 GbE QSFP ポートステータス LED

1 スイッチ管理 Ethernet ポートリンク LED 5 上段の 10G Base-T ポートステータス LED（*1）

2 スイッチ管理 Ethernet ポート動作 LED 6 下段の 10G Base-T ポートステータス LED（*1）

3 システムステータス LED 7 上段の 40 GbE QSFP ポートステータス LED（*1）

4 システム電源 LED 8 下段の 40 GbE QSFP ポートステータス LED（*1）



46



図 3.3 は、Brocade VDX 6740 のノンポート側 LED を示しています。

図 3.3 Brocade VDX 6740 のノンポート側 LED

図 3.4 は、Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート側 LED を示しています。

図 3.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のノンポート側 LED

1 ファン内蔵電源装置 #2 のステータス LED

2 ファン内蔵電源装置 #1 のステータス LED

1 ファンのステータス LED

2 電源装置のステータス LED



47



3.1.3 LED の点灯パターン

表 3.1 は、ポート側の LED とその点灯パターンについて説明したものです。

表 3.1 通常動作時のポート側 LED の点灯パターン

LED の名前 LED の色ハードウェアのステータス推奨される対処方法

システム電源（1 個の

LED [ 緑色 ]）オフ（消灯）以下の問題のいずれかが発生して

いるおそれがあります。

• システムの電源がオフの状態です。

• 内部電源で障害が発生してい

ます。

• 電圧が仕様以下まで低下して

います。

以下を確認してください。

• システムの電源が入っているか

• 電源コードは接続されているか

• 使用している電源の供給元に問

題はないか

それでも解決しない場合は、使用しているスイッチの保守担当者に連絡してください。

緑色に点灯システムはオンであり、電源装置は正常に稼働しています。

対処の必要はありません。

システムステータス（1 個の 2 色 LED [ 緑色／黄色 ]）

オフ（消灯）システムがオフであるか、またはシステムに電源が供給されていません。

システムがオンであることを確認してください。

緑色に点灯システムがオンであり、正常に動作しています。


黄色／緑色に点滅

注意が必要です。電源装置またはファンに障害が発生しているおそれがあります。ステータスを確認し、すべてのメッセージをチェックしてください。

黄色に点灯（5 秒以上）

システムに障害が発生しているか、またはスイッチが初期化状態です。

管理用インターフェースおよびエラーログをチェックして、ステータスの原因の詳細を調べてください。使用しているスイッチの保守担当者に連絡してください。

Ethernet リンク

（管理ポート）（1 個の

LED [ 緑色 ]）

オフ（消灯）リンクが存在していません。対処の必要はありません。

緑色に点灯リンクが存在しています。対処の必要はありません。

Ethernet 動作

（管理ポート）（1 個の

LED [ 緑色 ]）

オフ（消灯）動作（トラフィック）が存在していません。


緑色に点滅動作（トラフィック）が存在しています。




48



Brocade VDX 6740 Ethernet ポート

すべてのユーザーポート－ 1/10GbEポート（1 GbE モー

ドまたは 10 GbEモード）と 40 GbE ポート（40 GbE モー

ドまたは 4×10 GbEモード）の両方

オフ（消灯）以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。

• ポートが no shut 状態でケー

ブルまたはトランシーバーが接続されていません。

• リンクがありません。

• 4×10G ブレイクアウトモード

の 40 GbE ポートにケーブル

が接続されていません。

• このポートにはライセンスを利用できません。

no shut 状態のほかのポートに接続

されたケーブルを SFP+ または

QSFP に差し込むか、40 GbE ポー

トにケーブルを接続します。

黄色に点灯以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。

• プロトコルがダウンしているか、同期していません。

• 40G モードの 40 GbE ポート

にケーブル接続がありません。

ローカルポートの SFP+ または

QSFP、ピアポートの SFP+ また

は QSFP およびケーブルを確認し

ます。

黄色にゆっくり点滅

以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。

• ポートが閉じています。

• シャーシが無効化されていま

す。

• POST 障害が発生していま

す。

ポートを有効化してください。

黄色に速く点滅

ポートに障害が発生し shut 状態

です。

障害の原因に関するメッセージを確認し、必要な手順を実行します。

緑色に点灯リンクは存在しますが、動作していません。


緑色にゆっくり点滅

ポートは良好ですが ISL が断片化

されています。


緑色に速く点滅

ビーコンが有効化されています。対処の必要はありません。

緑色に明滅オンラインとなっており、フレームがポートを通じて送信されています。





49



Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G Ethernet ポート

10 GbE モードまたは

1 GbE モードの 10 GbE Ethernet ポート

（ポートごとに緑色のLED が 1 つ）



• リンクがありません。

• このポートにはライセンスを

利用できません。


黄色に点灯プロトコルがダウンしているか同期していません。

ローカルポートの SFP+ または

QSFP、ピアポートの SFP+ また

は QSFP およびケーブルを確認し

ます。

黄色にゆっくり点滅

以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。


• シャーシが無効化されています。


す。


黄色に速く点滅

ポートに障害が発生し shut 状態

です。

障害の原因に関するメッセージを確認し、必要な手順を実行します。



緑色にゆっくり点滅

ポートは良好ですが ISL が断片化

されています。


緑色に速く点滅

ビーコンが有効化されています。対処の必要はありません。

緑色に明滅オンラインとなっており、フレームがポートを通じて送信されています。


40 GbE モードの 40 GbE Ethernet ポート

(QSFP)（ポートごと

に 2 色 [ 緑色と黄色 ]の LED が 1 つ）

オフ（消灯）ポートが no shut であり QSFP が

挿入されていません。

メディアおよびケーブルを接続します。



緑色に点滅ビーコンは有効化されており、ポートを通じてフレームが流れています。


黄色に点灯 QSFP は挿入されていますが、

ファイバーまたはリンクが検出されません。

ケーブルを挿入するか、またはピア 40 GbE ポートのケーブルを確

認します。

黄色に点滅以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。


• シャーシが無効化されています。


す。

メッセージを確認します。




50



4×10 GbE ブレイクア

ウトモードの 40 GbE Ethernet ポート

(QSFP)（40 GbEポートごとに 2 色

[ 緑色と黄色 ] の LEDが 1 つ）


• すべての有効化された（no shut）ポートにメディアがあ

りません。

• ケーブルが接続されていませ

ん。

• 1、2、または 3 ポートが shut状態です。

メディアおよびケーブルを接続します。

緑色に点灯すべての no shut ポートがオンラ

インです。未使用のポートは閉じられています。


緑色に点滅ビーコンは有効化されており、ポートを通じてフレームが流れています。


黄色に点灯接続されていない no shut ポートがあります。

接続されていないポートは閉じます。

黄色に点滅以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。

• 4 つのブレイクアウトポート

すべてが閉じています。

• シャーシが無効化されていま

す。


す。

メッセージを確認します。




51



表 3.2 は、スイッチのノンポート側の LED について説明したものです。

表 3.2 通常動作時のノンポート側 LED の点灯パターン


Brocade VDX 6740

ファン内蔵電源装置のステータス（ファン内蔵電源装置 1 台

につき 1 個の LED [ 緑色 ]）

オフ（消灯）アセンブリに電源が供給されていないか、アセンブリがオフの状態です。

アセンブリがオンになっており、正しく取り付けられていること、および電源コードが正常な電源の供給元に接続されていることを確認してください。

緑色に点灯アセンブリは正常に稼働しています。


緑色に点滅以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。

• ファン内蔵電源装置のエアフ

ローが整合していません。

• ファン内の 1 つ以上のファン

に障害が発生しているか、電源装置が故障しています。

• 電源コードのプラグが抜けています。

以下の対処方法のいずれかを実行してください。

• 必要に応じて、エアフローの方

向が正しいファン内蔵電源装置に交換してください。

• ファン内蔵電源装置を交換して

ください。

• 電源プラグをチェックしてくだ

さい。

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G

電源装置ステータス（電源装置 1 台につき

1 個の LED [ 緑色 ]）

オフ（消灯）電源装置に電源が供給されていないか、電源装置がオフの状態です。

電源装置がオンになっており、正しく取り付けられていること、および電源コードが正常な電源の供給元に接続されていることを確認してください。

緑色に点灯電源装置は正常に稼働しています。また、エアフローの不整合または障害が検出されているおそれがあります。

対処の必要はありません。メッセージをチェックするか、または show environment コマンド

を使用して、電源装置の状態をチェックします。

緑色に点滅電源装置に障害が発生しています。

以下を実行してください。

• 電源コードの接続をチェックし

てください。

• 電源装置の電源スイッチが入っていることを確認してください。

• 電源装置を交換してください。



52




ファンステータス（ファン 1 台につき 1個の 2 色 LED [ 緑色

／黄色 ]）

オフ（消灯）ファンに電源が供給されていません。


• ファンの FRU が正しく取り付

けられていることを確認してください。

• スイッチの電源が入っているこ

とを確認してください。

緑色に点灯ファンは正常に稼働しています。対処の必要はありません。


以下のいずれかの理由により、ファンに障害が発生しています。

• ファンのエアフローが整合していません。

• ファン内の 1 つ以上のファン

に障害が発生しています。

• ファンがユーザーによって無

効化されています。

スイッチの電源を初にオンにすると、ファンステータスLED は POST が完了するま

で黄色に点灯します。


• 交換用ファンのエアフローマークと部品番号がシャーシ内のファンと整合することを確認してください。必要に応じて交換します。

• ファンを交換してください。

• ファンが有効であることを確認してください（show environment fan コマンドを使

用）。必要に応じて再度有効化します。




53


3.2　POST および起動に関する仕様

3.2 POST および起動に関する仕様

スイッチの電源をオンにするかスイッチを再起動すると、スイッチでは自己診断テスト（POST）が実

行されます。POST を含めた起動時間の合計は、数分かかる場合があります。次回の再起動時に POSTを省略するには、fastboot コマンドを使用するか、または POST を永続的に無効にする no diag postコマンドを入力します。

これらのコマンドの詳細については、『Brocade Network OS Command Reference』を参照してくださ

い。

3.2.1 POST

POST 実行時に行われる診断テストの結果の合否は、LED の表示、エラーログ、またはコマンドライ

ンインターフェースを介して示すことができます。

POST には以下のタスクが含まれます。

• 予備的な POST 診断の実行

• オペレーティングシステムの初期化

• ハードウェアの初期化

• 回路、ポート機能、メモリ、統計カウンター、およびシリアライザーなどの機能に対する診断テストの実行

3.2.2 起動

POST に加えて、起動では POST の完了後に以下のタスクが実行されます。

• ポートの設定

• リンクの初期化

• ファブリックの解析。ほかのスイッチに接続されているポートが 1 つでもある場合には、このス

イッチはファブリックの構成に加わります。

• ドメイン ID の取得およびポートアドレスの割り当て

• ユニキャストルーティングテーブルの構成

• 通常のポート動作の有効化



54


3.3　POST の結果の理解

3.3 POST の結果の理解

POST は、スイッチの電源投入、再起動、またはリセットのたびに実行されるシステムチェックです。

POST の実行中は、LED は黄色か緑色のいずれかに点滅します。POST の実行中に発生したエラーは、

エラーログにリストされます。

以下の手順を実行して、POST が正常に完了したか、エラーが検出されたかを確認します。

1 すべてのコンポーネントが正常であることを、スイッチの LED で確認します。

LED の点灯パターンの説明は表 3.1 と表 3.2 を参照してください。

2 スイッチに接続されたコンピュータワークステーションのターミナルに、スイッチ

のプロンプトが表示されているかどうかを確認します。

POST の完了時にスイッチのプロンプトが表示されない場合は、[Enter] キーを押します。スイッ

チのプロンプトが引き続き表示されない場合は、Telnet セッションを開くか、ほかの管理ツール

を使用してスイッチにアクセスすることを試します。この操作が正常に実行できない場合は、スイッチの POST が正常に完了していません。使用しているスイッチの購入元に修理を依頼して

ください。

3 スイッチのシステムエラーログを確認します。POST 中に検出されたエラーはシステ

ムログに書き込まれ、そのログには show logging raslog コマンドを使用してアク

セスできます。

ここに記載したすべてのコマンド、およびエラーログへのアクセス方法については、『BrocadeNetwork OS Administrator's Guide』を参照してください。エラーメッセージの情報については、

『Brocade Network OS Message Reference』を参照してください。

3.4 Brocade VDX 6740 series の電源オフ

Brocade VDX 6740 の電源をオフにするには、各電源装置のスイッチを "O" に設定して両方の電源をオ

フにします。 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源をオフにするには、両方の電源装置のプラグを抜きます。



55


3.5　Brocade VDX 6740 series のメンテナンス

3.5 Brocade VDX 6740 series のメンテナンス

Brocade VDX 6740 series は高可用性および低故障率を実現するよう設計されているため、物理的なメ

ンテナンスを定期的に行う必要はありません。以下の項では、SFP+ 光トランシーバーおよび診断テス

トについて説明します。

3.5.1 サポートされるトランシーバー

Brocade VDX 6740 では、Brocade ブランドの SFP+ 光トランシーバーまたは銅トランシーバーのみを

サポートしています。 Brocade VDX 6740T, VDX6740T-1G では、10G Base-T ポートでのみ銅線ツイ

ストペアに対して RJ-45 コネクターをサポートしています。

SFP+ 光トランシーバーは、Short Reach（SR）と Long Reach（LR）の両方のモジュールをサポート

しています。

Brocade VDX 6740 series では、標準ケーブルまたはブレイクアウト（4 本の 10GbE 接続）ケーブル

を使用する QSFP 光トランシーバーをどちらもサポートしています。

3.5.2 SFP+ トランシーバーの取り付け

10 GbE SFP+ トランシーバーは、Brocade VDX 6740 でのみサポートされています。

SFP+ トランシーバーを搭載するには、以下の手順を実行します。

1 トランシーバーおよびポートから保護プラグを取り外します。

2 ベイル（ワイヤハンドル）がロック解除の位置にあることを確認し、SFP+ トラン

シーバーを図 3.5 に示すように正しい向きでポートに搭載します。

3 SFP+ がポート内に固定されるまで差し込み、ベイルを閉じます。

4 選択したケーブルを差し込みます。

正しく取り付けられるように、ケーブルには溝が掘られています。

指�示�

• すべての光学ファイバーインターフェースは、クラス 1 レーザーを使用し

ています。



56


3.5　Brocade VDX 6740 series のメンテナンス

3.5.3 診断テスト

POST に加えて、Network OS には、ハードウェアおよびファームウェアのトラブルシューティングに

役立つ診断テストが含まれます。これには使用中の内部接続、回路構成、固定メディア、およびトランシーバーとケーブルのテストが含まれます。

診断テストは、Telnet セッションまたはスイッチへのシリアル接続用コンソールセットアップのいず

れかを使用して、コマンドによって実行されます。診断テストの一部では、シリアライザー／デシリアライザーインターフェース、トランシーバー、およびケーブルの診断を行うために、ポートに外部ケーブルを接続する必要があります。

これらのテストではループバックプラグが必要です。診断テストとコマンドの詳細については、『Brocade Network OS Administrator’s Guide』および『Brocade Network OS Command ReferenceGuide』を参照してください。

診断テストは、テスト対象のリンク速度とポートのタイプに応じて、1Gbit/s または 10Gbit/s のリンク

速度で実行されます。

トランシーバーを監視するには、show media コマンドを使用します。コマンドの出力にスイッチの

全インターフェースのトランシーバー情報が表示されます。サポートされていないトランシーバーは無効化され、ログメッセージが生成されます。

各 SFP+ トランシーバーには、10 パッドのゴールドプレートエッジコネクターが下に付いていま

す。SFP+ トランシーバーをポートの上段に差し込むときの正しい向きは、ゴールドプレートエッジ

が下になります。SFP+ トランシーバーをポートの下段に差し込むときの正しい向きは、ゴールドプ

レートエッジが上になります。

図 3.5 ポートスロットの上段への SFP+ トランシーバーの搭載

診断テストでは、テストの実行中にリンクの送信および受信速度を一時的に固定することがあります。



57


3.6　Brocade VDX 6740 series の管理

3.6 Brocade VDX 6740 series の管理

Brocade VDX 6740 series に組み込まれている管理機能を使用して、ファブリックトポロジー、ポート

ステータス、物理的なステータス、その他の情報を監視し、スイッチのパフォーマンスの解析やシステムのデバッグに役立てることができます。

使用しているスイッチにインストールされているネットワーク OS のアップグレードの詳細について

は、『Brocade Network OS Administrator's Guide』を参照してください。

表 3.3 に示す管理オプションを使用して、Brocade VDX 6740 series を管理できます。

表 3.3 Brocade VDX 6740 series の管理オプション

管理ツールアウトバンドサポートインバンドサポート

コマンドラインインターフェース（CLI）詳細については『Brocade Network OS Administrator's Guide』および『Brocade Network OS Command Reference Guide』を参照してください。

Ethernet またはシリアル

（コンソールポート）接続

スタンドアロンモードのみ。VCS モードでは利

用できません。

標準的な SNMP アプリケーション

詳細については『Brocade Network OS Administrator's Guide』および『Brocade Network OS MIB Reference』を参照してください。

Ethernet またはシリアル

（コンソールポート）接続

N/A

Brocade Network Advisor詳細については『Brocade Network Advisor SAN+IP User Manual』を参照してください。

Ethernet（推奨）または

シリアル（コンソールポート）接続

N/A



58

第 4 章

FRU の取り外しと交換の手順


•「4.1 取り付けを行う前に」(P.59)

•「4.2 Brocade VDX 6740 での内蔵 FRU の交換」(P.60)

•「4.3 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G での電源装置の交換」(P.64)

•「4.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G でのファンの交換」(P.68)

4.1 取り付けを行う前に

Brocade VDX 6740 series の現場で交換可能なユニット（FRU）は、特殊な工具を使用せずに取り外し

て交換できます。手順に示す条件に従っている場合、Brocade VDX 6740 series は FRU を交換してい

る間も動作を継続できます。

整合しない電源装置またはファンを誤って取り付けると、コンソールに警告が送信されます。警告メッセージは以下のような内容です。

• ファンの不整合：[WARNING, Brocade VDX 6740, MISMATCH in FAN Air Flow direction.Replace FRU with fan air flows in same direction.（警告、Brocade VDX 6740 のファンのエアフロー方向が

不整合です。ファンのエアフローが同じ向きの FRU と交換してください。）]

• 電源装置またはファン内蔵電源装置の不整合：[WARNING, Brocade VDX 6740, MISMATCH in PSU-FAN FRUS Air Flow direction.Replace PSU with fan air flows in same direction.（警告、

Brocade VDX 6740 の PSU ／ファン FRU のエアフロー方向が不整合です。ファンのエアフローが

同じ向きの PSU と交換してください。）]

本書では、ポート側に排気口または吸気口がある FRU の交換方法について説明します。故障した

FRU は同じ種類の FRU に交換する必要があります。これは電源装置とファンのどちらにも当ては

まります。新しい FRU の部品番号（P/N）は交換する FRU と同じである必要があります。製造 P/N は FRU の

上部に表示されています。P/N の末尾には、前面から背面へ（Front-to-rear）のエアフロー（排気）を示す「-F」または背面か

ら前面へ（Rear-to-front）のエアフロー（吸気）を示す「-R」という文字が付きます。

部品番号のエアフロー識別文字が同じ FRU と交換する必要があります。

指�示�

• 本書の手順説明は、弊社が認定した保守担当者を対象にしています。



59

第 4 章　FRU の取り外しと交換の手順

4.2　Brocade VDX 6740 での内蔵 FRU の交換

外部ラベルをガイドとして利用できます。電源装置とファンのフェイスプレートにはエアフローマークの付いたラベルが貼られており、FRU の吸気と排気の方向を示しています。このマークは FRU の

上部にも表示されています。エアフローの方向を一致させるため、シャーシ内のすべての FRU は同じ

ラベルが貼られたものである必要があります。図 4.1 は、エアフローラベルの例です。

図 4.1 エアフローマークの例

緑色の E マークは排気 FRU を表します。このユニットはスイッチのポート側から吸気し、ノンポート

側から排気します。これは、前面から背面へのエアフロー、または排気エアフローと呼ばれます。このマークは、部品番号が -F で終わる FRU に表示されています。

オレンジ色の I マークは吸気 FRU を表します。このユニットはスイッチのノンポート側から吸気し、

ポート側から排気します。これは、背面から前面へのエアフロー、または吸気エアフローと呼ばれます。このマークは、部品番号が -R で終わる FRU に表示されています。

4.2 Brocade VDX 6740 での内蔵 FRU の交換

図 4.2 は、Brocade VDX 6740 の 2 台のファン内蔵 AC 電源装置を示しています。

Network OS は、FRU を左から右にファン内蔵電源装置 #2、ファン内蔵電源装置 #1 として認識します。

図 4.2 Brocade VDX 6740 のファン内蔵 AC 電源装置（ノンポート側）

1 ファン内蔵電源装置 #2 5 ハンドル

2 AC 電源コードコンセント 6 エアフローラベル

3 ステータス LED 7 固定ネジ

4 オン／オフスイッチ 8 ファン内蔵電源装置 #1

冗長性を確保するために、すべての電源装置とファンを正常な状態に維持してください。



60



表 4.1 は、ファン内蔵電源装置のステータス LED の色、点灯パターン、および必要な対処方法（ある

場合）を説明したものです。

表 4.1 Brocade VDX 6740 LED の点灯パターン、説明、および必要な対処方法

4.2.1 所要時間と必要なアイテム

スイッチのファン内蔵電源装置の交換にかかる時間は 2 分未満です。

Brocade VDX 6740 のファン内蔵電源装置を交換するには、以下のアイテムが必要です。

• 新しいファン内蔵電源装置（交換するファン内蔵電源装置と同じ部品番号、エアフローラベルが付いたもの）

• No.1 プラスドライバー

• 冷却システムは圧縮された空気の流れを利用しているため、スイッチの稼働中は、ファン内蔵電源装置のスロットを 2 分以上空けたままにしないで

ください。いずれか 1 つのファン内蔵電源装置が故障した場合は、交換で

きる状態になるまで、そのファン内蔵電源装置をスイッチ内に取り付けたままにします。

• ファン内蔵電源装置の部品を分解すると、保証および規格の認証が無効になります。ファン内蔵電源装置の内部には、ユーザー自身で作業を行える部品はありません。

LED の色および

点灯パターン説明必要な対処方法

オフ（消灯）アセンブリに電源が供給されていないか、アセンブリがオフの状態です。

アセンブリがオンになっており、正しく取り付けられていること、および電源コードが正常な電源の供給元に接続されていることを確認してください。

緑色に点灯アセンブリは正常に稼働しています。対処の必要はありません。

緑色に点滅以下の問題のいずれかが発生しているおそれがあります。

• ファン内蔵電源装置のエアフローが整合していません。

• ファン内蔵電源装置がユーザーによって無効化されています。

• ファン内蔵電源装置の電源スイッチがオフに

なっているか、ユニットのプラグが抜けています。

• ファン内の 1 つ以上のファンに障害が発生し

ているか、電源装置が故障しています。

以下の対処方法のいずれかを実行します。

• エアフローの方向が正しいファン内蔵電源装置に交換してください。

• ファン内蔵電源装置が有効であることを確認してください。

• 電源スイッチとプラグをチェックしてください。

• ファン内蔵電源装置を交換してください。



61



4.2.2 ファン内蔵電源装置の交換

障害が発生したファン内蔵電源装置を取り外し、新しい内蔵 FRU を取り付けたあと、正しく交換でき

たことを確認します。

1 交換するファン内蔵電源装置から電源コードを取り外します。

2 プラスドライバーを使用して、交換するファン内蔵電源装置の固定ネジを外します。

3 ハンドルをシャーシの外側に引いて、ファン内蔵電源装置をシャーシから取り外し

ます。

4 新しいファン内蔵電源装置の部品番号が、交換する FRU と同じであることを確認し

ます。

5 新しい FRU をシャーシに取り付けます。

5-1 固定ネジが右側になるように、新しいファン内蔵電源装置の向きを合わせます（図 4.3 を参

照）。

5-2 しっかりと固定されるまで、ファン内蔵電源装置をシャーシ内にゆっくりと差し込みます。

シャーシに電源装置を差し込む際は、電源装置のスイッチをオフにしておく必要があります。

無理に取り付けないでください。交換部品が簡単に差し込めない場合は、部品の向きが正しいかどうかを確認してください。



62



5-3 プラスドライバーを使用して固定ネジを締め、ファン内蔵電源装置をシャーシに固定しま

す。

図 4.3 Brocade VDX 6740 のファン内蔵 AC 電源装置の向き

6 ファン内蔵電源装置のステータス LED が緑色に点灯して正常動作を示していること

を確認します。

LED の詳細については、表 4.1 を参照してください。

CLI で以下のコマンドを使用して、ファン内蔵電源装置のステータスを表示できます。

• show system

• show environment fan

• show environment power

1 Brocade VDX 6740 のシャーシ 3 部品番号ラベル

2 ファン内蔵 AC 電源装置 4 固定ネジ



63


4.3　Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G での電源装置の交換

4.3 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G での電源装置の交

換

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G には、図 4.4 に示すように 2 つの電源装置があります。NetworkOS は、ノンポート側で電源装置を左から右に電源装置 #2、電源装置 #1 として認識します。

図 4.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源装置（ノンポート側）

1 電源装置 #1 2 電源装置 #2 3 固定ネジ


• 冷却システムは圧縮された空気の流れを利用しているため、スイッチの稼働中は、電源装置またはファンのスロットを 2 分以上空けたままにしない

でください。いずれか 1 つの電源装置またはファンが故障した場合は、交

換できる状態になるまで、その電源装置またはファンをスイッチ内に取り付けたままにします。

• 電源装置またはファンの部品を分解すると、保証および規格の認証が無効になります。電源装置またはファンの内部には、ユーザー自身で作業を行える部品はありません。



64



表 4.2 は、電源装置ステータス LED の色、点灯パターン、および必要な対処方法（ある場合）を説明

したものです。

表 4.2 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源装置ステータス LED の点灯パターン、説明、お

よび必要な対処方法

4.3.1 電源装置を交換する必要性の判断

以下の方法のいずれかを使用して電源装置のステータスを判断します。

• 電源装置ステータス LED をチェックします。

• コマンドラインインターフェースで以下のコマンドのいずれかを入力し、電源装置のステータスを表示します。

- show system

- show environment power

• 電源装置のステータスを、Web Tools アプリケーションで確認します。


Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源装置の交換にかかる時間は 2 分未満です。

Brocade VDX 6740T ▲ , VDX 6740T-1G？▲の電源装置を交換するには、以下のアイテムが必要です。

• 新しい電源装置（交換する電源装置と同じ部品番号、エアフローラベルが付いたもの。）


LED の色および


オフ（消灯）電源装置に電源が供給されていないか、電源装置がオフの状態です。

電源装置がオンになっており、正しく取り付けられていること、および電源コードが正常な電源の供給元に接続されていることを確認してください。

緑色に点灯電源装置は正常に稼働しています。対処の必要はありません。

緑色に点滅電源コードが取り外されています。約 20 秒間、

緑色に点滅してからオフになります。電源装置が故障しているか、電源装置のエアフローがシステムポリシーと異なります。

電源コードの接続をチェックしてください。電源装置のエアフローの方向を確認し、電源装置を交換します。



65



4.3.3 電源装置の交換

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G の電源装置を交換するには、以下の手順を実行します。

1 電源装置を交換する間、Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G を稼働したままにする

ために、片方の電源装置（交換しない方）が 4 秒以上オンになっており、ステータ

ス LED が緑色に点灯していることを確認します。

2 交換用電源装置に、交換する電源装置と同じ部品番号とエアフローラベルが付いて

いることを確認します。

3 交換する電源装置から電源コードを取り外します。

4 プラスドライバーを使用して、電源装置の 2 本の固定ネジを外します。

5 電源装置のハンドルをシャーシの外側に引いて、電源装置をシャーシから取り外し

ます。

6 新しい電源装置をシャーシに取り付けます。

6-1 電源プラグのコンセントが右側になるように電源装置の向きを合わせます。（図 4.5 を参

照）。

6-2 しっかりと固定されるまで、電源装置をシャーシ内にゆっくりと差し込みます。




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6-3 プラスドライバーを使用して 2 本の固定ネジを締め、電源装置をシャーシに固定します。

図 4.5 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G 内への電源装置の取り付け

7 電源コードを電源装置に接続してユニットの電源をオンにします。

コードを接続すると電源装置はすぐに起動します。

8 新しい電源装置の LED が、スイッチの稼働中に緑色に点灯していることを確認しま

す（表 4.2 を参照）。LED が緑色に点灯していない場合は、電源装置がしっかりと取

り付けられ、正しく固定されていることを確認してください。

コマンドラインプロンプトで以下のコマンドのいずれかを入力し、電源装置のステータスを表示できます。

• show system

• show environment power

電源装置のステータスは、Web Tools アプリケーションを使用して表示することもできます。

電源装置を交換したあと、スイッチの電源が切れるまでに約 2 分かかる場合は、新しい電源

装置にエアフローの不整合があるおそれがあります。コンソールでエラーメッセージを確認してください。



67


4.4　Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G でのファンの交換

4.4 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G でのファンの交換

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G には、図 4.6 に示すように 5 つのファンがあります。Network OSは、ファンの位置をノンポート側から見て左から右にファン #1、ファン #2、ファン #3、ファン #4、ファン #5 として認識します。

図 4.6 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファン（ノンポート側）

1 ファン #1 4 ファン #4

2 ファン #2 5 ファン #5

3 ファン #3 6 固定ネジ（各ファンで同じ場所）


• 冷却システムは圧縮された空気の流れを利用しているため、スイッチの稼働中は、電源装置またはファンのスロットを 2 分以上空けたままにしない

でください。いずれか 1 つの電源装置またはファンが故障した場合は、交

換できる状態になるまで、その電源装置またはファンをスイッチ内に取り付けたままにします。

• 電源装置またはファンの部品を分解すると、保証および規格の認証が無効になります。電源装置またはファンの内部には、ユーザー自身で作業を行える部品はありません。



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表 4.3 は、ファンステータス LED の色、点灯パターン、および必要な対処方法（ある場合）を説明し

たものです。

表 4.3 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファンステータス LED の点灯パターン、説明、およ

び必要な対処方法

4.4.1 ファンを交換する必要性の判断

以下の方法のいずれかを使用してファンのステータスを判断します。

• ファンの前面にあるファンステータス LED をチェックします（表 4.3 を参照）。

• コマンドラインインターフェースで以下のコマンドのいずれかを入力し、ファンのステータスを表示します。

- show system

- show environment fan


Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファンの交換にかかる時間は 2 分未満です。

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファンを交換するには、以下のアイテムが必要です。

• 新しいファン（交換するファンと同じ部品番号、エアフローラベルが付いたもの。エアフローラベルの位置は図 1.4 を参照）


LED の色および


オフ（消灯）ファンに電源が供給されていません。ファンが正しく取り付けられていることを確認してください。

緑色に点灯ファンは正常に稼働しています。対処の必要はありません。


以下のいずれかの理由により、ファンに障害が発生しています。

• エアフローに不整合があるファンが存在しています。

• ファンがユーザーによって無効化されていま

す。

• ファン内の 1 つ以上のファンに障害が発生し

ています。

スイッチの電源を初にオンにすると、ファンステータス LED は POST が完了するまで黄

色に点灯します。

以下のいずれかを実行してください。

• 不整合があるファンをエアフローの方向が正しいファンに交換してください。

• ファンを再度有効化してください。

• 障害が発生しているファンを交換してください。



69



4.4.3 ファンの交換

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のファンを交換するには、以下の手順を実行します。

1 プラスドライバーを使用して、ファンの固定ネジを外します。

2 交換用ファンに、交換するファンと同じ部品番号とエアフローラベルが付いている

ことを確認します。

3 ファンのハンドルをシャーシの外側に引いて、ファンをシャーシから取り外します。

4 新しいファンをシャーシに取り付けます。

4-1 固定ネジが右側になるように、新しいファンの向きを合わせます（図 4.7 を参照）。

4-2 しっかりと固定されるまで、ファンをシャーシ内にゆっくりと差し込みます。スイッチの電源が入ると、ファンもすぐに起動します。

4-3 プラスドライバーを使用して固定ネジを締め、ファンをシャーシに固定します。

図 4.7 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G 内へのファンの取り付け




70



5 ファンステータス LED が緑色に点灯して正常動作を示していることを確認します

（表 4.3 を参照）。

LED が緑色に点灯していない場合は、ファンがしっかりと取り付けられ、正しく固定されてい

ることを確認してください。

コマンドラインプロンプトで以下のコマンドのいずれかを入力し、ファンのステータスを表示できます。

• show system

• show environment fan

ファンのステータスは、Web Tools アプリケーションを使用して表示することもできます。



71

付録 A

仕様

本付録の構成を以下に示します。

•「A.1 一般仕様」(P.72)

•「A.2 重量およびサイズ」(P.73)

•「A.3 設備要件」(P.73)

•「A.4 電源装置の仕様」(P.74)

•「A.5 環境要件」(P.75)

•「A.6 データ送信距離」(P.76)

•「A.7 メモリの仕様」(P.76)

A.1 一般仕様

表 A.1 には、Brocade VDX 6740 series の一般仕様を記載しています。

表 A.1 一般仕様

仕様説明

システムアーキテクチャーノンブロッキングメモリを共有するスイッチ

システムプロセッサ 1.5 GHz PowerPC

スイッチの入出力帯域幅の合計 1280Gbit/s

ポート間の遅延時間Brocade VDX 6740：850 ナノ秒

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G：3 マイクロ秒



72

付録 A 仕様

A.2　重量およびサイズ

A.2 重量およびサイズ

表 A.2 は、Brocade VDX 6740 series の重量およびサイズを記載したものです。

表 A.2 物理仕様

A.3 設備要件

表 A.3 には、Brocade VDX 6740 series の使用に必要な設備要件を記載しています。

表 A.3 設備要件

サイズ値

高さ Brocade VDX 6740：44.45mm（1.75 インチ）

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G：42.67mm（1.68 インチ）

奥行 Brocade VDX 6740：409.16mm（16.14 インチ）

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G：

536.45mm（21.12 インチ）

幅 Brocade VDX 6740：439.93mm（17.32 インチ）

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G：

437.38mm（17.22 インチ）

重量（すべての電源装置とファンを搭載し、トランシーバーを搭載していない場合）

Brocade VDX 6740：8.66kg（19.10 ポンド）

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G：10.82kg（23.85 ポンド）

種類要件

電気的要件 • 一次 AC 入力（定格 100 ～ 240 VAC）、オペレーティング入力（Brocade VDX 6740 は定格 90 ～ 264VAC、Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G は定格

85 ～ 264VAC）、50 ～ 60 Hz、スイッチにより入力電圧を自動検知

• スイッチのネームプレートに記載されている電気定格によって定められた適切な電源回路、配線用ヒューズ、および線の太さであること

• 回路遮断器による回路が保護され、各国の電気関連法令に準拠した方法でアースされていること

電源装置の仕様については、表 A.4 を参照してください。

熱 • スイッチ稼働時の周囲温度が 40 ℃（104°F）を超えないこと

ラック • 19 インチラックに 1U で搭載可能

• キャビネット内のすべての装置が、分岐された回路を介して確実にアースされ

ていること

• スイッチの追加による重量がラックの重量制限を超えないこと

• ラックに予期せぬ振動や揺れが加わった場合でも安定していること



73

付録 A 仕様

A.4　電源装置の仕様

A.4 電源装置の仕様

ユニバーサル電源を備えているため、ジャンパーや切替スイッチを使用することなく世界各地で使用できます。IEC 61000-4-5 のサージ電圧に関する要件に適合しており、入力電圧およびライン周波数に

ついては自動的に切り替えを行います。

表 A.4 には、Brocade VDX 6740 series の電源装置の仕様を記載しています。

表 A.4 電源装置の仕様

表 A.5 および表 A.6 に Brocade VDX 6740 series の大電力消費量を示します。

表 A.5 Brocade VDX 6740 大電力消費量

表 A.6 Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G 大電力消費量

仕様値

入力電圧範囲：90 ～ 264 VAC 自動変圧、公称：100 ～ 240 VAC、（Brocade VDX 6740 は大 3.5A、Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G は大

6.0A）、スイッチにより入力電圧を自動検知

起動時： 80-87 VAC、停止時： 85-75 VAC

入力周波数範囲： 47-63 Hz、公称：50-60 Hz

突入電流 Brocade VDX 6740（250 W の電源装置）：240VAC で 50A ピークに制

限（コールドスタート時に周辺温度 25 度）

Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G（500 W の電源装置）：240VAC で

30 A ピークに制限（コールドスタート時に周辺温度 25 度）

入力ラインの保護ヒューズによる両 AC ラインの保護

大出力（電源装置 1 台あたり） Brocade VDX 6740：250 W、12V DCBrocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G：500 W、12V DC

ELOAD、トラフィックあり（mode 11）、ファン速度大（8190 RPM）、室内温度ですべてのポートを構成

AC 電圧入力電流（A） 1 PSU

入力ワット1 PSU

AC

BTU/hr 1 PSU


AC

BTU/hr2 PSU

100VAC 1.65 165.00 563.16 170.00 580.22

120VAC 1.37 165.40 564.52 170.27 581.15

200VAC 0.85 164.00 559.75 168.45 574.93

240VAC 0.75 164.00 559.75 168.00 573.40

ELOAD、トラフィックあり（mode 11）、ファン速度大（8190 RPM）、室内温度ですべてのポートを構成

AC 電圧入力電流（A） 1 PSU


AC

BTU/hr 1 PSU


AC

BTU/hr2 PSUs

100VAC 4.90 488.00 1665.58 490.00 1672.41

120VAC 4.53 482.00 1645.10 486.00 1658.76

200VAC 2.44 474.00 1617.80 480.00 1638.28

240VAC 2.05 473.00 1614.39 479.00 1634.87



74

付録 A 仕様

A.5　環境要件

A.5 環境要件

表 A.7 は、動作時および非動作時（搬送や保管時など）の両方の環境条件における許容範囲を記載し

たものです。

表 A.7 環境要件

条件動作時の許容範囲非動作時の許容範囲

周囲温度 0 ～ 40 ℃（32 ～ 104°F） -25 ～ +70 ℃（-13 ～ +158 °F）

湿度 40 ℃（104°F）で相対湿度 10 ～ 85%（結露なき

こと）

70 ℃（158 °F）で相対湿度 10 ～ 90%（結露なきこと）

高度海抜 0 ～ 3km（9,842 ft）海抜 0 ～ 12km（39,370 ft）

耐衝撃性 20G、6ms、半正弦波 33G、11ms、半正弦波、3/eg 軸

耐振動性 0.5G、正弦波、0.4gms ランダム、5 ～ 500Hz 2.0G、正弦波、1.1gms ランダム、

5 ～ 500Hz

空気流量 Brocade VDX 6740（ポート側吸気）

大値：43.7m3/ 時（25.7 ft3 / 分）

通常値：19.5m3/ 時（11.5 ft3 / 分）

該当なし


大値：83.8m3/ 時（49.3 ft3 / 分）

通常値：44.7m3/ 時（26.3 ft3 / 分）

該当なし



75

付録 A 仕様

A.6　データ送信距離

A.6 データ送信距離

表 A.8 には、すべてのポートのケーブルの種類およびポートの速度ごとのデータ送信距離を記載して

います。

表 A.8 データ送信距離

DWDM などの長距離送信システムを使用する場合、1Gbit/s の速度で大 500km までがサポートされ

ます。

A.7 メモリの仕様

Brocade VDX 6740 series は、起動用フラッシュメモリ、コンパクトフラッシュメモリ、メインメモリ

の 3 種類のメモリデバイスを使用しています。以下の表に、それぞれのサイズについて記載します。

表 A.9 メモリの仕様

ケーブルとコネクターの種類コネクターケーブル距離

アクティブ銅線直接接続 SFP+ 銅 Twinax 大 20m（65.62 ft）[1m（3.28 ft）、3m（9.84 ft）、5m（16.40 ft）をサポート ]

アクティブ光ケーブル直接接続（Laserwire）

SFP+ 銅プラスチック光ファイバー

大 30m （98.43 ft）

10GE-SR SFP+ SFP+ MMF、SR MM OM2MM OM3

82m（269.03 ft）300m（984.25 ft）

10GE-LR SFP+ SFP+ SMF、LR SM 10km（6.2 mi）

1G Base-T（Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のみ）

RJ45 CAT 5CAT 5eCAT 6 UTPCAT 6 STPCAT 6A UTPCAT 7

大 100m（328.08 ft）大 100m（328.08 ft）大 100m（328.08 ft）大 100m（328.08 ft）大 100m（328.08 ft）大 100m（328.08 ft）

10G Base-T（Brocade VDX 6740T, VDX 6740T-1G のみ）

RJ45 CAT 5eCAT 6 UTPCAT 6 STPCAT 6A UTPCAT 7

大 55m（180 ft）大 55m（180 ft）大 55m（180 ft）大 100m（328.08 ft）大 100m（328.08 ft）

種類サイズ

起動用フラッシュメモリ 4MB

コンパクトフラッシュメモリ 8GB

メインメモリ（DDR2 SDRAM） 8GB



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P3AM-8042-02Z0

発行日　2014 年 8 月

発行責任　富士通株式会社

● 本書の内容は、改善のため事前連絡なしに変更することがあります。

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