四日市市の大気汚染対策

四日市市 環境部

四日市市の概要

面積 ・205.53k㎡ 人口 ・313,624人 製造品出荷額 ・約２．５兆円 税収 ・約６２０億円

四日市市の風景

春の桜 初夏の茶畑

夏の川遊び

あ

秋の紅葉 冬の茶室

コンビナートの建設 1950年代後半

コンビナート建設中 完成したコンビナート

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

大気汚染が進む四日市

大気汚染の原因は煙突から排出されるばい煙

石炭から石油へのエネルギー転換

硫黄分の多い石油を使用

１９６０～1970 工場からの煙

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

公害の発生

磯津地区

第一コンビナート

第二コンビナート

第三コンビナート

1962年当時のSO2濃度

排ガスは拡散されないまま磯津地区を直撃

総排出量の

70％が磯津地区に

2009年度の磯

津地区のSO2濃度（2%除外値）は0.006ｐｐｍ

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

1.0ppmを記録

SO2と気管支ぜんそく

SO2濃度と気管支ぜ

んそくの罹患率は相関関係

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

公害患者の救済

1964．4 公害患者死亡（公害犠牲者第1号）

1965.2 四日市市の医

療救済制度スタート（日本で始めての救済制度）

医療費の公費負担 1973.10 公害健康被害補償法の制定

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

酸素吸入をするぜんそく患者

急がれる大気汚染防止対策

国の施策 1962．5「ばい煙規制法」

成立・・・日本初の大気汚染規制法

4地域が指定（東京、大阪、川崎、北九州）

1964.5 四日市市、楠町が指定地域に

先行する地方自治体の施策

１９４９ 東京都公害防止条例 １９５０ 大阪府公害防止条例 １９５１ 神奈川県公害防止条

例 １９６４ 公害防止協定（横浜

方式） １９６７ 三重県公害防止条例

市民の活動

１９６３.７ 四日市公害対策協議会発足

１９６７・９ 磯津地区の公害患者9名が、6社を

相手に提訴（損害賠償請求）

１９７２・７ 判決 原告側の全面勝訴

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

都市改造のためのマスタープラン

１９６６年策定 臨海部の工業地帯と 住宅地の分離 郊外での団地開発 第３コンビナートに 出島方式を採用

出島方式の第３コンビナート

公害防止対策（1967～） 高煙突化時代

コンビナートからの排煙が磯津地区に突入

疾風汚染（ダウンドラフト） 風速が強くなるほど濃度

が高い 排ガスの拡散希釈が有

効 高煙突による防止対策へ

出典：四日市公害資料館、四日市市環境部

高煙突化以降の新患者発生数の変化（磯津地区）

新患者発生件数（人）

出典：『労働科学』28巻1号

慢性気管支炎

ぜん息性気管支炎

気管支ぜん息

高煙突化による拡散効果

高煙突化

大気汚染の解決の道を開いた

1972．4 三重県公害防止条例改正 ・SOxの総量規制導入 地域の許容排出量を決める ・各工場に総量規制を行う 環境保全目標値 0.017ppm（年平均値） ・1976年には達成

総量規制の実施

企業の公害防止対策

排煙脱硫装置の導入 低硫黄重油の使用

出典：ICETT機関誌

排煙脱硫装置

SO2の濃度推移

二酸化硫黄濃度(年平均値）の経年変化

0.000

0.010

0.020

0.030

0.040

0.050

0.060

0.070

0.080

0.090

1966 1970 1974 1978 1982 1986 1990 1994 1998 2002 2006 2010年度

ppm

磯津

四日市商業高校

南

三浜小学校

北星高校

楠

納屋

東名阪

環境保全目標　0.017ｐ

四日市地域

燃料消費量

硫黄酸化物排出量

燃料消費量

硫黄酸化物排出量

硫黄酸化物の排出量と燃料消費量の推移

四日市地域公害防止計画投資額推移

その他の四日市市の取組み

公害防止協定の締結 ・締結事業所数：４６事業所（2013年3月31日現在）

大気汚染状況の常時監視 ・市内１１箇所で測定

コンビナート再生 ２０００年前後 石油コンビナートの構造転換 ・エチレンプラントの停止 ・少量・多品種・高付加価値化への転換 ２０００年４月 企業立地奨励制度の創設 ・ 高付加価値化もしくは環境対策設備を設置した企業に対する補助金の支給 ・ これまで６１社１５０事業に支援 ２００３年４月 産業再生特区 ２００３年８月 民間研究所立地奨励制度の創設

石油化学工業からの税収の推移

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22

法人市民税 固定資産税・都市計画税

（百万円）

環境改善の経験を活かした活動

国際環境技術移転センターの設立（ICETT）

公害を改善していく上で蓄積された、公害対策技術の発展途上国等への提供 ・１９９０年設立 ・出資額６２億円 四日市市 １５億円 三重県 １５億円 中部経済界 ３２億円 ・研修生の受入れ 2012年3月末現在 ８９カ国、２，２９６人

四日市公害と環境未来館の整備 未来に豊かな環境を引き継ぐために、四日市公害の歴史や改善の歩みなどを広く情

報発信する拠点

新たな大気汚染

自動車排ガスなどの窒素酸化物による大気汚染 ⇒ 総量規制や自動車NOｘPM法による規制

ご静聴ありがとうございました