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第 71 号 『中国語の環わ

』編集室編 2005 年12月

スコア式ビジネス中国語検定試験

企業が求める国際人を目指して 星 博 人 2頁

人称代名詞のはなし ─ 私の中国語ノートから(2)

上 野 惠 司 4頁

エッセイ

中検との思い出 大 西 博 子 6頁

私の中国語学習法(9)

ことばをたくさんインプットする 荒 川 清 秀 8頁

中検模擬問題にチャレンジ(9) 準4,4,3級 國 分 建 志 11頁

 2,準1級 綾 部 武 彦 14頁

学習者の声 16頁

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2「中国語の環」

3「中国語の環」

財団法人霞山会 東亜学院長 星 博人

 最近の日中間の貿易,投資などの分野における飛躍的拡大に対応して,このたび日本中国語検定協会が日中ビジネス面での実務能力を判定する試験,すなわち「スコア式ビジネス中国語検定試験」を実施したことは,まさに時流に即応した措置として評価できると思う。中国語学習者にとって,ビジネス中国語検定試験に合格し資格を取得することは,将来の生活設計,特に就職活動に有益であるといえる。今後中国へ進出を予定している企業も引き続き増えており,とりわけ北京,上海,広州など大都市近辺の人件費などのコストアップに伴い,中国東北を含む中西部内陸地域への進出が増加する傾向にある。日本企業は後述するようなビジネス環境にも対応すべく,中国語,特にビジネス中国語に堪能な人材,すなわち即戦力を求めている。と同時に中国へ進出した企業は現地,現場において欧米,中国などの企業との厳しい競争にもさらされている。さらに日本企業にとってはコスト削減の見地から,現地化による中国人人材の活用(ローカリゼーション)も必要になってくる。中国語学習者はこのような変化にも留意し,日頃の研鑽とビジネス分野でのスペシャリストを目指すことが肝心である。

1. 中国のビジネス環境1) 中国のWTO加盟後,投資環境も含めて改善されており,中国側政府機構,貿易関連機関,企業も含め,国際化されてきている。したがって英語でのコミュニケーションはある程度可能であるが,有力な情報の入手には中国語でのコミュニケーションが必要。最近は特に中国の市場経済態勢への移行で,中国大市場を狙った地方への事業展開の必要性が増してきている。

2) 中国での会議,特に合弁企業では中国語での発言,討議を求められる傾向にある。最近では日系企業における中国人の幹部管理職の登用に伴い,日本人管理職についても中国語レベルの向上が要求されている。

3) 大型案件,プロジェクト関連の情報入手,および重要案件な

スコア式ビジネス中国語検定試験

企業が求める国際人を目指して

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2「中国語の環」

3「中国語の環」

ど機密を求められる案件の取り組みには,日本人幹部,職員の中国語による直接交渉(通訳を経由ではなく)が必要。

4)独り立ちできる中国語能力の必要性。すなわち日本から北京,上海など現地の空港に到着した後,空港での入国審査,通関,交通手段の利用,ホテルのチェックインなどをする際に用いる中国語は,独り立ちできる最低レベルといえる。

5) 商業通信文の必要性:文書の国といわれる中国では商談→合意→契約書作成までに,相互に確認すべき事項を文書にて交換(できれば署名捺印の上)しておくことが肝要である。

2. 現地進出企業の求める人材とは1) 中国語の一般的事項をマスターしていること。できればビジネス中国語の基礎的な知識を身につけていること。

2)中国駐在経験があること:2~ 3年以上。3) 中国での合弁(独資を含む)事業の立ち上げ,事業会社での就業経験があること。

3. 現地駐在員の心がけ(国際人とは) 中国等途上国における海外長期駐在の経験者を中心に組織されたあるNPO法人が取りまとめた「真の国際人とは?」には,次の7つの条件が挙げられていたので,参考までに下に記す。1)どこでも寝られ,何でも食べられる健康人。2) 人と群れなくても孤独で生きられる強靱な精神力の持ち主。3)専門分野以外での幅広い常識を有する人材。4) 相手国の歴史,文化を尊重し,これを勉強し理解していること。5) 英語以外の言語(現地語)で国際会議がこなせる語学能力の持ち主。

6)ユーモアの精神とジョークの才がある人。7) できれば現地の楽器を演奏でき,現地の踊りが踊れる人。 以上,ビジネス中国語を学ぶ人間にとっては無関係なことかも知れないが,日中関係が“政冷经热”といわれるように悪化している現在,日中の民間・経済交流を担うビジネスマンとしての第一歩は,いかなる環境にも耐えうる国際人を目指すことであろうか。

(ほし・ひろと)

企業が求める国際人を目指して

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4「中国語の環」

5「中国語の環」

上野 惠司

 今回もこまごまとしたことを書かせてもらいます。ことばをめぐる身辺雑記のようなものです。このほうが協会を代表して堅苦しいことを書くよりも楽しいからです。 (7)わたし? わたくし? サブタイトルの「私」の字,じつは「わたくし」としたかったのですが,長たらしいのは嫌われるかと思い,漢字1字の「私」にしておきました。なぜ「わたくし」にこだわるかと言いますと,わたくしは日常改まった場合は「わたくし」,そうでない場合は「ぼく」で,「わたし」はあまり使わないからです。「私」と書いたのでは「わたし」と読まれるのではないかと不安なのです。なにも根拠はないのですが,同年輩の男性が「わたし」と自称しているのを,特にそう書いているのを目にしますと落ち着きません。 日本語の人称代名詞にはさまざまなことばがあって,どれを選択するかはじつに厄介です。その点,“我”“你”“他”“她”…でたいていの用は足りる中国語や,格や数による変化はあるにしても選択にとまどわないですむ英語は,すっきりしていていいですね。代名詞というからには無条件に名詞の代わりができなければならないはずなのに,この場合はこう,あの場合は…とさまざまな制約がつき,それに「わたし」にしても「わたくし」にしてもIや“我”に比べて長たらしいのも不便ですね。 (8)“你”と“您” 中国語の人称代名詞で使い分けがちょっと難しいのは“你”と“您”でしょうか。“您”は“你”の敬称であると教わりますが,どういう場合に敬称を用いるのかについては,あまりはっきりしたルールはなさそうです。子供が大人に対して,年少者が年長者に対して,或いは下僚が上司に対して“您”を使うのは当然であるとして,年長の下僚と年少の上司の場合はさてどちらかとなったりすると,なにやらややこしくなってきます。わたくしの観察では地位の上下よりも年齢の上下のほうが優先されているように感じられます。たとえ相手の地位が下であっても,年長者に対しては敬称を使うというのがルールのようです。 もっともこの“你”と“您”の区別は北京語を中心とする北方語のもので,南のことばには存在しません。中国言語学界の大御所である呂叔湘先生はどこかで,自分は南方の出身であるのでとっさの場合には使い分けができないという意味のことを記しておられました。

人称代名詞のはなし   ―― 私の中国語ノートから(2)

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4「中国語の環」

5「中国語の環」

 (9)“您们” “您”はもともと“你”の複数形からきているので,それにさらに複数を示す接尾辞“们”をつけて“您们”とするのはおかしいということがよく言われます。しかし,演説などを聞いていますと“您们”をよく耳にしますし,書いた文章でも目にすることがよくあります。“你”に対する“您”と同じく,“你们”に対する“您们”があったほうが便利に違いありません。必要が誤用に優先するのでしょうか。ことばというものは変わるものですね。ちょっと話が飛びますが,誤用だ誤用だと目くじらを立てる人の多かった「見れる」なども,いつのまにか尊敬を表す「見られる」と可能を表す「見れる」の使い分けの方向に定着していきそうな気配が感じられます。 (10)“他”と“她” もう常識になっていて,今さら知ったかぶりをするのは気がひけますが,三人称の男性“他”と女性“她”の使い分けは,五四のころ(1920 年前後)英語の he,she,it の使い分けを反映しようとして生み出されたものです。もともと“他”だけで男女の区別なしに済ませていたのを,それでは不便だというので,多少の曲折があった末に(呉語の三人称“伊”の使用を提唱する人がいたり,もとからある“他”を男性が独占するのは不公平だと騒ぐ人がいたりと,一時はにぎやかでした),男性は“他”,女性は“她”に落ち着いたのです。もともと区別の意識がなかったわけですから,今でも“她”とすべきところ“他”と無意識に書かれている文章に出会うことがあります。 それでは中国人は男性と女性とを区別する意識が薄いのかというと,もちろんそんなことはありえません。代名詞にその区別がなかっただけのことですが,それで不便を感じなかったということは,つまり代名詞への依存度が低かったということになるのでしょう。いちいち例証している余裕はありませんが,“Tā是老师”が使えるのは,tā が男性であるか女性であるかがわかっている場合か,その区別の必要がない場合に限られるわけです。 (11)“他”は「彼」か? “他是老师”を「彼は教師です」と訳して平気な人がいます。一般に考えられる場面では,「あの方(或いは,この方)は先生です」くらいでしょうか。中国語の“他”や英語の he が,常に「彼」に置き換えられるわけではありません。──やはり日本語の人称代名詞には使用制限が多いようです。

(共立女子大学・日本中国語検定協会理事長 うえの・けいじ)

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6「中国語の環」

7「中国語の環」

 私が初めて中検を受けたのは,もう 20 年も前のことです。中学 3年の時でした。中国語に出会ったのは中学 2年の時,父の友人を頼って台湾にホームステイしたのがきっかけでした。英語とは違う美しい発音に魅了され,中国語を勉強するようになったわけです。その当時はまだ近くに中国語が習えるところがなかったので,台湾の人に家庭教師をしてもらいました。とにかく単語を覚えて,力試しに中検を受けました。当時はまだ準 4級はなかったので,4級を受けました。1回では合格しませんでした。けれど何回か受けているうちに合格し,その後は更なる目標 3級へと,今度は家からかなり離れたところでしたが,中国語教室へ通って勉強しました。3級も 1回では合格しませんでした。けれどあきらめず,なんとか高校卒業までに手にすることができました。大学進学では迷わず中国語学科を選び,入学後も中検を受け続けました。大学の先輩の中には 2級(現準 1級)や 1級に合格した人もいましたが,私は卒業までに準 2級(現 2級)しか取ることができず,ずいぶんと落ち込んだものです。 大学卒業後は上海へ留学し,大学院へ進学しました。今度こそはと思い,2級に臨みました。合格点ぎりぎりでしたが,合格できた時の感動は今でも忘れられません。それからは次なる目標 1級へと頑張ってきました。1級受験者はどの会場でもそう多くはないので,何回か受けるとたいてい顔を覚えられてしまいます。留学中は上海会場でしっかり顔を覚えられてしまったので,北京会場で受けたこともあります。6年後日本にもどり,教壇に立つようになってからは,同僚の先生が試験監督をされているとさすがに受けづらくなって,他府県の試験会場まで行ったこともあります。けれど何度受けても受からないのです。不合格通知を目にするたび「あぁ,また受験料を無駄にした」と深いため息が出るばかりでした。「もう自分には 1級なんて無理だ」と…,実は 3年前,中検受験を断念しました。  今から思うと,中検を受けていた頃はよく勉強していたなぁと懐かしく思えます。留学中は朝起きてまずラジオのニュースを聞きました。ニュースの中盤に“今日论坛”(今日の論壇)という

エッセイ 中検との思い出

   エッセイ

  中検との思い出大西 博子

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6「中国語の環」

7「中国語の環」

コーナーがあり,毎日その部分を録音し,終了後“听写”しました。ヒアリング試験の要領で,1回目は全文を聞き,2回目と 3回目はポーズを置いて書き取る,そして最後にまた全文を通して聞く。そして“听写”した内容は,家庭教師の中国人の友人にチェックしてもらいました。“今日论坛”の内容は,時事的なものから中国の祭事にまつわることまで豊富で幅広く,慣用句や熟語がたくさん出てきました。2級を受ける前から始めましたが,当初は半分ほどしか聞き取れなかった内容も次第に聞き取れるようになってきたので,できるだけ毎日続けました。今では便利な中国語のヒアリング教材があり,日本語訳やピンイン,単語の解説まで付いています。けれど人間っておかしなもので,あまり色々与えられてしまうと,かえって努力をしなくなってしまいます。上海でニュースを聞いているときは,分からない単語に出会うたび辞書を引いて,前後の文脈から「あれでもない,これでもない」と時間をかけて考えたものですが,その教材では分からない単語があってもすぐに答えが用意されているので,かえって物足りなさを感じてしまいます。  今回幸いにも本誌への執筆依頼が来て,中検を受けていた頃の自分を思い出させてくれました。自分は中検とは縁が切れなかったのだと思えてなりません。思い起こせば 20 年前に受けた中検がきっかけで,中国語の世界へのめり込んでしまったのです。あのとき中検と出会っていなければ,中国語は単なる趣味で終わっていたかもしれません。中検合格という目標が中国語への学習意欲をかき立て,今の自分があるのではないかと思っています。 中検合格は決して容易なことではありません。現在の 2級までは普段の学習法で対応できるかもしれませんが,それ以上の級だと(あくまで私の考えですが)それなりの対策が必要だと思います。ではどういった対策をすればいいのでしょうか。それは私が一番聞きたいことです(笑)。しかし何事も基礎が肝心ですから,私は今回初心に戻って“听写”練習を再開し,準 4級の過去問から解いて再チャレンジしようと思っています。各級の問題がパーフェクトにこなせない限り,頂点は目指せられないと考えたからです。一度は捨てた夢ですが,また新たな気持ちで真剣に取り組んでいきます。もうあきらめません。皆さんと一緒に頑張ります!

               (近畿大学 おおにし・ひろこ)

エッセイ 中検との思い出

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8「中国語の環」

9「中国語の環」

中検模擬問題にチャレンジ

荒川 清秀○ 中国語を学ぶ目標 中国語を勉強するのは,中国人のようになりたいからだと思っている人がいる。だから,発音も中国人のようにならなくてはと思う。たしかに,中国人のような発音に近づけることは大切だ。一つ一つの音だけでなく,文の調子も近づけたい。あの躍動感を人に与える中国語である。しかし,中国語学習の最終目標は中国人のようになることだとは思わない。発音がどこか日本人っぽいとか言われても,自分の言いたいことをきちんと中国人に伝えられることの方が大切だ。いくら発音がよくても,伝える内容がなくては意味がない。

○ 自分の読む中国語を聞き取る練習をする 「発音よければ半ばよし」と言った友人がいるが,発音と聞き取り力とは比例するように思える。私は聞き取りの練習を特にやったことはない。しかし,中国語の文章はよく声を出して読んだ。そのとき気をつけたことは,この文章は耳から聞いてわかるかということだった。つまり,目で読んで分かる文章,ことばはできるだけ耳で聞いてもわかるようにする。自分で自分の中国語を聞き取る練習をするのである。だから,聞き取り力を高めるには,人が聞いてもわかるような発音ができなくてはいけない。

○ たくさん読む 私が中国語を始めたのは 1967 年,まだ国交も回復していなかったころだ。大学では台湾籍の中国人の先生がいて,とても熱心に教えてくれた。しかし,今のように,いわゆる「活きのいい中国人」はまわりにいなかった。70 年代になって国交が回復すると,戦争孤児の人々が一家あげて帰国し,かれらと頻繁に接することができるようになった。それまで,私の中国語学習の中心は雑誌や小説を読んで,そこからことばを学び取ることだった。帰国者の人々と接し始めたころ,「お前の中国語は高級知識人の中国語みたいだ」と言われたことがある。つまり,それは私が《红旗》とか《人民日报》のような堅い文章ばかりを読んで,そこからことばを覚えていたからである。やがて,かれらと濃いつきあいを

ことばをたくさんインプットする

私の中国語学習法(9)

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8「中国語の環」

9「中国語の環」

中検模擬問題にチャレンジ私の中国語学習法

する中で,私は大衆の話す中国語というものをだんだんと身につけていった。

○ 留学すればうまくなるわけではない 中国語を勉強している人の中には,今はへたでも中国へ留学すればなんとかなると思っている人がいる。たしかに,中国でしか学べないことはある。“好玩儿”(かわいい)ということばは,中国で,しかも子どもをもってはじめて知ったことばだ。“掉个头”(Uターンして)も日本ではなかなか耳にできない。しかし,留学すればすべてが解決すると考えるのはあさはかだ。むしろ,日本でどこまでできるか,中国に留学するまでにどれだけ蓄積しているかが大切だ。私が長期に中国へ行ったのはすでに 30 を越えていた。それも留学ではなく日本語教師としてだった。教えながら自分で研修したのである。しかし,それまでに中国からくる代表団のアテンドをしたりして,通訳の見習いぐらいはできるようになっていた。日本にいてもかなりのレベルまでもっていくことは不可能ではない。

○ 帰国者の人たちから学んだこと 帰国者の人々と接する中で学んだことばはたくさんある。いろんなことばはそれを聞いた情景とともに記憶の中にある。ことわざも,場とともにたくさん学んだ。しかし,耳からだけ中国語を吸収するのでは不十分だ。中国語の力を高めるには,やはりたくさん読まなくてはいけない。たくさん読むことで,一つ一つのことばのニュアンス,幅を習得することができる。私は読んだ本の単語をノートに抜き書きしたり,これは役に立つ,使えるということばや表現をメモした。中国人の先生にもよく質問した。日大の陳文芷先生などは,かつて愛大に教えにきていたころ,私がお昼休みに質問に行くので,そのあとはご飯がのどを通らなかったくらいだ。

○ 今は学習環境にめぐまれている 今,周りは学習の道具に事欠かない。かつては中国に行くたび

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10「中国語の環」

11「中国語の環」

中検模擬問題にチャレンジ

に,テレビをつけて中国語づけの生活に喜びを感じたものだが,今では CCTVはもちろん,ネットを通しても中国の映像をみることができる。VCDや DVDもヤマとある。私は 2003 年に『一歩すすんだ中国語文法』という中級の文法書を大修館書店から出したが,この本での用例は,学校で学生と読んでいた安頓のルポ《绝对隐私》(絶対プライバシー)等からはもちろん,DVDを見ながら採取したものをたくさん使った。DVDは字幕があるからいい。字幕がないものを聞き取って書き取るのはたいへんだ。もちろん字幕通りに言っているとは限らない。その違いを聞き取るのも楽しい。“你别瞒我了”(私にもう隠さないで),“我们一直瞒着他”(私たちはずっと彼に対して秘密にしてきた)のような“瞒”といったことばは他ではなかなかお目にかかれなかった単語だ。 最近では,わかりにくい表現があるとすぐ中国語の google や《百度》などで検索する。たとえば“精致生活”(細やかで気のゆき届いた生活),“你们差不多就结婚吧”(そろそろ結婚したら),“有缘无份”(出会いはあるが結ばれず)などでも,検索をかければ例はわんさと出てくる。A4用紙 1枚ほど用例をとれば意味はほぼ推測がつく。

○ 会話 会話の基本はたくさん頭にインプットすることである。それにはたくさん本を読むことはもちろん,初級の段階でやったテキストを繰り返し読んで暗記するのがいい。私は,1年生の授業では1学期にひととおり終えたテキストを,2学期にもう一度繰り返し,変化をつけつつ復習する。本文はそのつど暗唱してもらう。こういうテキストを 1冊もっているかどうかはその後の学習に大きな影響を与える。たくさん頭に中国語をいれたあとは,それを自分のことばで言ってみることである。私はよく中国語で独り言を言う。とりわけ,だれか中国人と議論したり口論することになるなと思うときは,シミュレーションをする。くれぐれも変質者と間違われない程度にすることが肝要だが。

(愛知大学・日本中国語検定協会評議員 あらかわ・きよひで)

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10「中国語の環」

11「中国語の環」

中検模擬問題にチャレンジ 中検模擬問題にチャレンジ

9実力判定の目安にして下さい

國分 建志1.次の(1)(2)のピンインで示された語句を漢字で表記するとどうなるか,漢字(簡体字)で書きなさい。

  (1) mǎi dōngxi (2) liànx

2.次の(3)(4)の語句を中国語に訳し,漢字(簡体字)で書きなさい。

  (3)すみません(あやまる時) (4)夕飯を食べる

{ 解 答・解 説 }(1) 买东西(買い物をする): “买”は“買”の草書体に由来する。

字の上部を“冖”にしてはならない。なお,通常“貝”および“貝”のつく字は“貝→贝”bèi,“財→财”c i,“費→费”fèi,“貴→贵”guì のように略すが,“买”のほか,“賣→卖”mài(日本:売),“實→实”sh(日本:実),“賓→宾”bīn,“償→偿”ch ng,“墳→坟”f n,“積→积”jī,“價→价”jià(日本:価)等はこの略し方を採らない。

(2) 练习(練習する):“练”の旁は“东”ではない。繁体字は“練”。同様の略し方をする字に“煉→炼”liàn がある。ただし“柬”jiǎn は単独では簡略化せず,“諫→谏”jiàn,“闌→阑”l n,“欄→栏”l n,“蘭→兰”l n 等も“ ”は用いない。

(3) 对不起(duìbuqǐ):“对”は“對”の簡体字で,偏を“ ”としてはならない。また“又”は簡体字の一部としてよく用いる。

例:變→变 biàn, →邓 dèng, / →发 fā/fà,鳳→凤� fèng,漢→汉 hàn,歡→欢 huān, →鸡 jī,難→难 n n,

→聂 niè, →圣 shèng,樹→树 shù,戲→戏 xì,譯→译 yì。なおこれらの字と異なり,“经”jīng の右上の部分や“收”shōuの旁には“又”を用いないので注意しよう。

(4) 吃晚饭(chī wǎnfàn):“晚”の旁“免”miǎn は,“ ”の中央の縦棒を下の“丿”につなげて 1画で書く。以下の字も同様:卑 bēi,差 chà,鬼 guǐ,兔 tù,象 xiàng,羞 xiū,养 yǎng,着 zhu 。また“晚饭”と一緒に“早 zǎo饭”(朝食),“午 wǔ饭”(昼食)も覚えよう。

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12「中国語の環」

13「中国語の環」

 次の(1)~(4)の日本語を中国語に訳し,漢字(簡体字)で書きなさい。

(1)2時 15 分(“十五”という数字を使わないで訳す)(2)2時間(3)私たちは明日映画を見に行きます。(4)私の姉は郵便局で働いています。

{ 解 答・解 説 }(1) 两点一刻:「2」を表す中国語には“二”と“两”があり,基

本的に前者は序数,後者は個数に用いる。年月日等を表す言葉は序数の一種なので,通常“二”を用いる。例:二〇〇二年/二月/二号/星期二(2002 年/ 2月/ 2日/火曜日)。しかし「2時」は“二点(钟)”ではなく,“两点(钟)”となる。これは元々「時を告げる鐘が 2つ鳴る時刻」を意味していたからである。なお「…時 2分」は“…点零二分”が普通だが,“…点两分”とも言う。ただし「…時 2分前」は“差两分…点”,「…時 2分過ぎ」は“…点过两分”となる。“刻”は英語quarter が音訳されたもので,“一刻”(15 分),“三刻”(45分)にのみ用いる。

(2) 两(个)小时/两个钟头:“小时”“钟头”とも「…時間」の意。ただし“小时”は“个”を省略できるが ,“钟头”は必ず“个”を伴う。また時間の長さを表す場合,「2」には“两”を用いる。例:两年/两个月/两(个)星期/两天/两分(钟)(2年間/ 2ヶ月/ 2週間/ 2日間/ 2分間)。

(3) 我们明天去看电影。:“明天”は文頭に出してもよい。一般に“明天”のような時点(いつ)を表す語句は動詞より前に置く。なおこれに対して,時間の長さを表す語句は“我等了两天”(私は 2日待った)のように動詞より後に置く(次頁 3級(1)(2)も参照)。「映画を見に行く」は,「①(映画館へ)行く→②映画を見る」と,動作を行う順序に従って述語を組み立てる。このように,1つの主語に対して,複数の動詞を時間の順序に従って並べる構文を連動文という。

(4) 我姐姐在邮局工作。:“在邮局”のような動作を行う場所(どこどこで)を表す語句は,動詞の前に置く。また“我姐姐”のように人称代詞が親族名詞を修飾する場合,普通は間に“的”は用いない。“他家”(彼の家),“你们学校”(あなたたちの学校),“我们单位”(私たちの職場)等,所属場所を修飾する場合も同様である。

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12「中国語の環」

13「中国語の環」

 次の(1)~(4)の日本語を中国語に訳し,漢字(簡体字)で書きなさい。

(1)彼女は昼食のあと 1時間半テレビを見ました。(2)彼は東京に 2年住んだことがある。(3)私の父は毎朝起きるのが早い。(4)彼は図書館に入っていった。(“走”を使うこと)

{ 解 答・解 説 }(1) 她午饭后看了一个半小时(的)电视。/她午饭后看电视看了

一个半小时。:「動詞+目的語」に動作の継続時間を表す語句を加える場合,「動詞+時間+(“的”)+目的語」または「動詞+目的語+動詞+時間」という形をとる。ただし後者には「(1時間半)もの長い時間」というニュアンスが含まれる。なお「30 分」は“半(个)小时”というが,これと混同して

「1 時間半」を“一半个小时”としないように注意。(2) 他在东京住过两年。:単に「彼は東京に住んでいる」という

場合,“他在东京住”“他住在东京”と 2通りの表現ができる。しかし一般に動詞の後に時間の長さを表す語句が来る時には,解答のように「“在”+場所」は動詞より前に置かなければならない。同様に「彼は東京に 2年住んだ」「彼は東京に 2年住んでいる」なども,それぞれ“他在东京住了两年”“他在东京住(了)两年了”となる。なお単に「彼は東京に住んだことがある」という場合も,“他在东京住过”が正しく,“他住过东京”とは言いにくいようである。

(3) 我爸爸每天早上起得很早。:「動詞+“得”+様態補語(形容詞など)」で,動詞が表す動作・行為の程度や結果を説明することができる。またこれに目的語を加える場合は,動詞を2回用いて「動詞+目的語+動詞+“得”+様態補語」とする。そこでもし「起きる」に対して“起床”を用いるなら,これは「動詞+目的語」型の語なので,その場合は“我爸爸每天早上起床起得很早”が正解となる。なお“早”は「時間が早い」の意で反義語は“晚”,これに対して「速度が速い」は“快”で反義語は“慢”である。

(4) 他走进图书馆去了。:「動詞+“来/去”」または「動詞+複合方向補語(“进去”等)」が場所を表す目的語を伴う場合,目的語は“来/去”の前に置かなければならない。“他走进去图书馆了”としてはならない。

(共立女子大学 こくぶ・けんじ)

中検模擬問題にチャレンジ

Page 14: 第71号 『 中国語の環』編集室編 2005年12月test1.chuken.gr.jp/wa/wa_71.pdf第71号 『 中国語の環 わ 』編集室編 2005年12月 スコア式ビジネス中国語検定試験

14「中国語の環」

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中検模擬問題にチャレンジ

綾部 武彦 次の(1)~(3)の各組の中国語①~④の中から正しいものを1つ選び,その番号を答えなさい。

(1)① 干吗那样多的钱花买要衣服?  ② 干吗要那样多的钱买衣服花?  ③ 干吗要花那样多的钱买衣服?  ④ 干吗要衣服买那样多的钱花?

(2)① 我想你呆下去最好在这儿还是。  ② 我想还是呆下去在这儿你最好。  ③ 我想你在这儿还是最好呆下去。  ④ 我想你最好还是在这儿呆下去。

(3)① 夜里走那条路会水里的声音跳到青蛙听到。  ② 夜里走那条路会听到青蛙跳到水里的声音。  ③ 夜里走那条路会听到水里的声音跳到青蛙。  ④ 夜里走那条路会青蛙听到水里的声音跳到。

{ 解 説 }(1) 正解は③(なぜそんなにたくさんお金を使って服を買わなけれ

ばならないのか)    “干吗”gànm は「なぜ,どうして」という意味で,よく

話しことばに用いられる。“要”は助動詞であり,後に続く2つの動詞“花”「使う」,“买”「買う」よりも前に置かれる。“花钱”で「金を使う」。なお中国語の語順に従って和訳すると上記のようになるが,「服を買うのになんでそんなに金をかけるのか」という訳も可能。

(2)正解は④(きみはやはりここにとどまったほうがよいと思う)    “最好还是~”は「やはり~したほうがよい」「やはり~す

るのがいちばんよい」という意味。“呆”dāi は動詞で,“待”dāi とも書き,「(あるところに)とどまる」という意味。“呆”の後ろの“下去”は方向補語であり,「現時点から継続していく」というニュアンスを表す。“在这儿”「ここに/ここで」は前置詞句となって,動詞“呆”の前に置く。

(3) 正解は②(夜あの道を歩くとカエルが水に跳びこむ音がするだろう)    “会”は「~だろう/~でしょう」という意味の可能性を

表す助動詞で,動詞の前に置かれる。動詞“听到”の目的語は“声音”で,“会听到~声音”で「~(の)音が聞こえるだろう」という意味。“青蛙跳到水里的声音”は「カエルが水に跳びこむ音」。“听到”“跳到”などの“~到”は動作があるところまで達することを表す。

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14「中国語の環」

15「中国語の環」

中検模擬問題にチャレンジ

 次の(1)~(3)の文を読み,下線部の語の意味として最も適当なものを①~④の中から選びなさい。

(1)我国现有医护人员 360多万人,但医疗信息化人材却是凤毛麟角。  ① 自告奋勇,自我推荐  ② 做事前紧后松,有始无终  ③ 十分珍贵、稀少的人或事物  ④ 针对实际情况采取适当的方法

(2)他买了彩票后,整天想入非非,似乎 1亿日元奖金会从天而降。  ① 思想不集中   ② 脱离实际,胡思乱想  ③ 兴致很高,精神饱满  ④ 不切实际地追求过高的目标

(3)他在报上提出的意见是非常中肯的,可谓是入木三分。  ① 分析问题深刻透彻 ② 多次命令告诫  ③ 非常突出、显眼 ④ 说话做事合情合理

{ 解 説 }(1)正解は③ 非常に貴重でまれな人や事物  ① 困難を買って出,自らを推薦する   ⇒ 毛遂自荐  ②  やることが始めは引き締まっているが後が弛み,中途半端

になる                ⇒ 虎头蛇尾  ④ 実際の状況に応じて適切な方法をとる ⇒ 对症下药例文の和訳:わが国は現在医療看護要員が 360 万人余りいるが,医療

情報化要員はきわめて少ない。(2)正解は② 現実からかけ離れ,妄想をたくましくする  ① うわの空である ⇒ 心不在焉  ③ 興に乗り,元気はつらつとしている ⇒ 兴高采烈  ④ 現実的でない高い目標を追求する ⇒ 好高务远例文の和訳:彼は宝くじを買ってから,1日じゅう妄想をたくましくし,

まるで 1億円の賞金が天から降ってくるかのようだ。(3)正解は① 問題の分析が深く明晰である  ② 何度も命令し戒める           ⇒ 三令五申  ③ 非常に目立つ              ⇒ 引人注目  ④ 話すことやすることが情理にかなっている ⇒ 通情达理例文の和訳:彼が紙上で述べた意見は的を射たもので,鋭い指摘と

いうべきである。

(横浜国立大学 あやべ・たけひこ)

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16「中国語の環」

本欄への投稿を募集しています。中国語に関すること,検定試験に関することなど,400 字~ 800 字程度でお寄せ下さい(Eメール,郵便ともに可)。採用された方には,記念品を進呈いたします。なお,ご投稿いただいた原稿を掲載するにあたり,編集室側で若干の加筆・修正をさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。

北海道 多田 州一

 もしも中国語との出会いがなければ,私の人生は全く別のものになっていたであろう。私のような大した語学センスのない者でも,8年間中国語を勉強し続けたおかげで,2005 年 3 月の第 55 回中検で 2級(現準 1級)に合格し,感無量の思いである。 私が大学に入学した 20 世紀の末年から世の中は変わりつつあった。これまでの安定雇用の時代から一転して,リストラと就職難の嵐が列島を席巻した。迫りつつある大競争社会で生き残っていくためには,何か「一芸に秀でる」しかない。私は大学の第 2外国語で中国語を選択したが,実際には「海のものとも山のものともつかない」気の長い第一歩であった。 学部在学中に,北京の大学に 1年間語学留学したこともあり,帰国直後の中検で準 2級(現 2級)までは順調に取得できた。だがその後,2級に何度挑戦しても合格できない,そんな「さまよえる中級人」の時期が何年か続いた。 その原因は,結局のところ「何となく」勉強していたからである。私の住む札幌には中国語の専門学校もないし,2級以上を対象とした参考書は,私の知る限り事実上過去問集しか存在せず,いわゆる「中文」専攻でない私には,2級攻略は全く雲をつかむような話であった。 しかし,ここまで来て挫折するわけにはいかない。中検 2級では,成語・慣用句の知識や日本語との翻訳能力が合否の分かれ目となるため,私は現代小説の読解と作文の練習を中心に,総合的な中国語能力の向上を目指した。その結果,HSK8 級と TECC800 点以上を取得した後に,今春ようやく中検 2級合格へとこぎつけることができた。実際には「辛勝」だったが,それでもまた 1つ壁を乗り越えることができたのである。 私は今年 27 歳,まがりなりにも中国語が使えるようになったおかげで,本当の意味で中国人のことがわかるようになってきた。たとえ中文専攻でなくても,一途に情熱を傾けていけば,いつの日か「中国人に限りなく近い中国語の言語世界を獲得すること」も決して不可能ではないはずである。私の挑戦はこれからも続く。

中国語上級への挑戦