canape simulink xcp - vector · 2018-08-27 · simulink xcpサ...
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CANape オプション Simulink XCP
プロダクトインフォメーション
CANape オプション Simulink XCP サーバー
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目 次
1 概要 .............................................................................................................................................................................................. 3 1.1 はじめに ........................................................................................................................................................................................ 3 1.2 特長 .............................................................................................................................................................................................. 3 1.3 適用分野 ....................................................................................................................................................................................... 3 1.4 詳細情報 ....................................................................................................................................................................................... 3
2 機能 .............................................................................................................................................................................................. 4
3 特殊機能 ....................................................................................................................................................................................... 5
4 Simulink XCP サーバースタンドアローン ....................................................................................................................................... 5 4.1 システム要件 ................................................................................................................................................................................. 5
5 トレーニング ................................................................................................................................................................................... 6
V2.1 07/2018 – CANape のバージョン 16.0 以降を対象としています。
発行元: ベクター・ジャパン株式会社
www.vector-japan.co.jp ※記述されている内容は予告無く変更されることがあります。(発行日:2018 年 8 月 9 日)
CANape オプション Simulink XCP サーバー
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1 概要
1.1 はじめに
CANape は、さまざまなソースからの測定データを、同期的に、また時間精度を保って可視化する高度な機能を提供します。「Simulink XCP サ
ーバー」オプションにより、CANape を Simulink のモデルにリンクし、Simulink モデルのパラメーター調整および可視化のためのインターフェイ
スとして使用することができます。パラメーター変更は CANape で簡単に実行され、モデルに転送されます。モデルのランタイムで、Simulink が
モデルからの測定データを XCP on Ethernet プロトコルによって CANape に送ります。Simulink でのパラメーターへのアクセスは、Simulinkが ECU で実行されているかのように正確に行うことができます。Simulink モデルは複雑さや処理能力により、実際の時間よりも遅くあるいは速く
実行されます。シミュレーションサイクルの後、CANape でデータ解析を行い、モデルパラメーターを調整してから、次のシミュレーションサイクルを
開始することができます。
オプション Simulink XCP サーバーは、CANape と共に、または CANape なしでも使用できます。
1.2 特長
> CANape の Simulink モデルからの信号の可視化、キャリブレーションパラメーターのパラメーター化が容易
> CANape から、Simulink でモデルをパラメーター化(パラメーターセットのロードなどによる)
> Simulink の DLL などのバイナリコンポーネントのオブジェクトへの読み取りおよび書き込みアクセス権があるため、パートナーから提供され
ているモデルとしては利用できないコンポーネントの挙動を最適化可能
> 測定ファイルからのデータでモデルを入力します。測定ファイルのコンテンツは、CANape 経由で入力ベクトルとしてモデルに送られます。こ
のため、実際のデータでモデルの挙動を確認できます。
> 測定やパラメーター化にモデルの DLL 化が不要
> CANape が ECU 開発プロセス全体で使用可能なツールとなり、必要なツールの数、ソフトウェア保守コスト、トレーニング要件などの削減が
可能
図 1: モデルパラメーターの測定およびキャリブレーションが容易に可能。CANape により、XCP on Ethernet および Simulink XCP サーバーを介して、Simulink モデルの
信号にアクセスすることが可能
1.3 適用分野
モデルベースのソフトウェア開発では、アプリケーションの機能は反復プロセスでチェックされ、モデルは、MathWorks 社の Simulink により反復
して実行されます。Simulink XCP サーバーは、すべての機能およびソフトウェア開発者にとって、計装なしでパラメーターを管理し、Simulink モ
デルからの信号を効率的に測定するための優れたツールです。ここで使用する CANape の設定は、開発の後半で再度使用することができます。
1.4 詳細情報
CANape に関する資料は、ベクターの Web サイトに掲載しています。デモバージョンでは、各種応用分野のサンプルコンフィギュレーションおよ
び CANape のすべての機能についてのオンラインヘルプをご利用いただけます。ただし、Simulink XCP サーバーの使用には関連するライセン
スが必要であるため、それらのデモは提供されていません。テスト用ライセンスについては、ベクター営業部にお問い合わせください。さらに、テク
ニカルアーティクル、オンラインセミナー、各種製品資料で、ベクターの貴重なノウハウを利用できます。詳細は、ベクターダウンロードセンターをご
覧ください。
CANape オプション Simulink XCP サーバー
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2 機能
CANape と Simulink モデルの間の通信は、標準化された ASAM プロトコル XCP on Ethernet を介して実行されます。そのため、Simulink XCP サーバー経由の通信を他の MC ツールで使用することもできます。ボタンを押すだけで、Simulink モデルの階層構造が自動的に、A2L ECU 記述ファイルに生成されます。非常に大型で複雑なモデルのシミュレーションを行いたい場合、2 台のコンピューターを使用するため、標準
化された XCP on Ethernet 通信によって、高度なシミュレーションパフォーマンスが可能になります。
図 2: CANape の動作とその動作が Simulink 内のモデルに与える影響の概要
データは、Simulink のモデルランタイムで CANape に転送されます。モデルの動作速度が実際よりもはるかに速い場合、CANape のオフライ
ン可視化が使用されます。Simulink でのテストランの後、測定データは CANape で容易に解析されます。解析結果から、CANape によって
Simulink 内で新しいパラメーター変更も実施されます。
CANape は、次に挙げる機能により、モデルの挙動の効率的解析をサポートします。
> CANape のすべての表示 Window を、スカラーパラメーター、特性マップなどの可視化に使用することが可能
> パラメーターWindow と CDM スタジオ(キャリブレーションデータ管理)を使って、Simulink でのモデルパラメーター変更を実行することが
可能
> 記録されている測定データをランタイムの入力ベクトルとしてモデルへ渡すだけでモデルの入力が可能
> モデルの入力に、信号ベースの実装は不要
> 測定やパラメーター化に信号固有のモデル実装は不要 Simulink CANape ライブラリーからドラッグ&ドロップによるモデルへのブロック挿入のみ必要
CANape オプション Simulink XCP サーバー
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図 3: モデル内で直接パラメーターを修正するためのモデルの可視化、特定の信号の時間シーケンスによる、CANape でのコンフィギュレーションセットアップおよび パラメーターWindow
3 特殊機能
XCP を経由したタイムスタンプの転送により、CANape を Simulink の時間動作に完璧に適合させることができます。
> たとえば、Simulink Debugger を使用して時間動作を変更する場合、CANape はそれに適応し、受け取ったタイムスタンプに従ってデータ
を記録
> 開発パートナーの S-function などのバイナリーコンポーネントがモデルに含まれる場合、これらのコンポーネントも A2L ファイルを利用して
測定およびキャリブレーション可能
> CANape のオプションであるモデルの可視化によって、可視化されたオブジェクトをドラッグ&ドロップすることで、CANape のコンフィギュレ
ーションに統合することが可能。Simulink ユーザーは、使いなれたモデル表現を一切変更することなく使用できるため、安心して使うことが
可能
4 Simulink XCP サーバースタンドアローン
M スクリプトを使用してワークスペース内のオブジェクトにアクセスできますが、完全ではありません。たとえば、使用しているモデルでも実行可能
なバイナリーコンポーネント(MEXW32/MEXW64)を開発パートナーから受け取っても、そのバイナリーコンポーネント内のオブジェクトに
MATLAB/Simulink 関数を使用してアクセスすることはできません。CANape がなくても、Simulink XCP サーバーでオブジェクト名と Set およ
び Get コマンドを使用して、M スクリプトからこれらのオブジェクトにアクセスできます。 これにはバイナリーコンポーネントの A2L ファイルさえあ
ればよく、これによってパラメーターを、たとえばスクリプト駆動などで直接、MathWorks 環境から最適化できます。
4.1 システム要件
> Windows 10/8.1/7 (32bit および 64bit)
> Simulink XCP サーバーがサポートされるのは CANape 8.0 以降
> MATLAB Version R2007b
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5 トレーニング
トレーニングプログラムの一環として、ベクターでは、ベクターやお客様の施設において、CANape および XCP を対象とした、さまざまなトレーニ
ングクラスおよびワークショップを実施しております。個々のトレーニングイベントやスケジュールの詳細については、下記のインターネットサイトを
ご覧ください。
www.vector-japan.co.jp/training
www.vector-japan.co.jp