東大先端研 研究シーズ集 - isico ·...

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東大先端研 研究シーズ集 2014.6.20 <本件についてのお問い合わせ先> 東京大学先端科学技術研究センター 経営戦略企画室 [email protected] ※件名を「研究シーズについて」としてください。

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Page 1: 東大先端研 研究シーズ集 - ISICO · リモートセンシングを用いて環境監視や農業利用 を考えている企業 ②製品化・事業化イメージ 光学センサ開発、データ融合などの処理アルゴリ

東大先端研 研究シーズ集

2014.6.20

<本件についてのお問い合わせ先>

東京大学先端科学技術研究センター 経営戦略企画室 [email protected]

※件名を「研究シーズについて」としてください。

Page 2: 東大先端研 研究シーズ集 - ISICO · リモートセンシングを用いて環境監視や農業利用 を考えている企業 ②製品化・事業化イメージ 光学センサ開発、データ融合などの処理アルゴリ

目次

教員 研究テーマ 共同研究を希望する分野・キーワード

1 岩崎晃   教授 リモートセンシング/データ融合 光学センサ、画像処理

2 巖淵守   准教授 情報技術(ICT)とバリアフリー福祉・医療分野、教育分野、支援技術、福祉工学,バリアフリー

3 岡田至崇 教授集光型高効率太陽電池モジュールの開発

透明性が高い低コストの光学レンズ系、また低反射表面加工、放熱系、基板の接着材、熱電素子

4 岡本晃充 教授疾病にかかわる遺伝子診断を容易にする技術の開発

ヌクレオシド合成、カスタムオリゴ合成、診断チップ作製、診断プローブキット作製、遺伝子解析システム設計、簡便診断装置作成

5 垣澤英樹 准教授 高信頼性材料の開発 構造材料、耐熱性、軽量化、高信頼性

6 神崎亮平 教授昆虫の超高感度化学感覚機能を応用した化学センサの開発

昆虫力,嗅覚受容体,匂いセンサ,高感度・リアルタイムセンシング,匂い源探索

7 小泉宏之 准教授宇宙用小型イオン推進機/小型イオンビーム源

小型衛星,小型宇宙機,イオンエンジン,小型イオンエンジン用の高電圧電源,マイクロ波電源,高圧ガス供給系

8 高橋哲 教授局在光制御による高分解能精密計測およびその応用技術開発

光応用ナノ加工,光応用ナノ計測

9 中村泰信 教授 量子情報処理技術の開発磁気光学結晶・超伝導薄膜成長用結晶基板・ナノメカニクス素子・極低温用光実装・高速データ収録・パルス発生回路製作、光学部品、光学研磨技術

10 西成活裕 教授スマートな交通流・人物・物流のシステム開発

交通、物流、人の避難誘導、生産ライン

11 西村幸夫 教授 地域のまちづくり支援 都市計画、景観計画、歴史的環境保全

12 浜窪隆雄 教授膜タンパク質発現システム(チップの開発)

Gタンパク質共役型受容体による「におい」や「味」などのセンサー開発,医療用器具や診断ツール開発、合成困難な糖鎖抗原の作製

13 森川博之 教授ビッグデータ/M2M/センサネットワーク

ICT,センサ,ネットワーク,M2M,ビッグデータ,IoT,時刻同期,省電力

14 矢入健久 准教授異常検知・遠隔監視アルゴリズムの開発

異常検知・故障診断・モニタリング・センサデータ

15 渡邊克巳 准教授人間の認知行動過程の研究と実社会への応用

バイオ/医学・薬学/食品/環境・エネルギー/情報・通信/エレクトロニクス/土木・建築/経済・経営・政策・法律/心理・社会・文化・教育

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<研究内容> 知能工学の研究の目的は、獲得したさまざまなデータから役に立つ情報を取り出し、さらには人間や社会にとって有益な知識を創出することにある。本研究室では地球観測センサのモデリングやデータ融合により、地球観測データを飛躍的に使いやすいものとすることを目的として、センサから処理アルゴリズムを一貫して開発するとともに、得られたデータを役に立つデータに変えるアルゴリズムの研究を行っている。

岩崎晃教授

多重分光画像と高精細画像から 高精細分光画像を作成

①想定される連携・技術移転先 リモートセンシングを用いて環境監視や農業利用を考えている企業 ②製品化・事業化イメージ 光学センサ開発、データ融合などの処理アルゴリズム ③研究の特徴・PRポイント センサ開発から処理アルゴリズムまでの一貫した研究開発 ④共同研究を希望する分野・キーワード 光学センサ、画像処理

衛星搭載用光学センサ(地上モデル)

衛星観測ステレオ画像 から再生した地形モデル

研究室URL:http://www.sal.rcast.u-tokyo.ac.jp/?lang=ja

1.リモートセンシング/データ融合

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研究室URL:http://iwalab.jp/

2.情報技術(ICT)とバリアフリー

巖淵 守准教授

①想定される連携・技術移転先 福祉・医療分野、教育分野に関心のある企業、 ならびに技術のバリアフリー化を模索する企業 ②製品化・事業化イメージ ICT技術を応用した支援技術開発、 利用ログのデータから困難を分析し、支援機能 の最適化を図る ③研究の特徴・PRポイント 一般向け技術を応用することで普及を促進し、 国際展開も視野に入れた技術開発を行う ④共同研究を希望する分野・キーワード 福祉・医療分野、教育分野、 支援技術、福祉工学,バリアフリー

<研究内容> 様々なバリアを抱える人々に役立つテクノロジーの利用推進、ならびにそれを通じた多様性を受け入れる社会の実現を目指し、人と人、人とモノをつなぐ情報ネットワーク技術の高度化やコミュニケーション支援に関する研究を行っている。技術開発については、タブレットPCやインターネットなどをはじめとする主流技術をベースとすることで、開発に必要な経済的・時間的コストを抑え、支援技術の普及促進をはかる国際的ス キームの提案を目指す。 現在の主な研究テーマは以下の通り (1)教育・就労に役立つ情報技術をベースとした支援技術開発と行動ログ分析 (2)重度重複障害へのコンピュータビジョンを用いた支援技術開発 (3)インターネットを利用したコミュニケーション支援システムの開発 (4)開発途上国向けの支援技術開発

重度障害のある人のわずかな動きを捉える支援ソフト「OAK」

写真

読み支援機能の付いた教科書アプリ 「Touch & Read」と読書ログの分析

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研究室URL: http://mbe.rcast.u-tokyo.ac.jp/

3.集光型高効率太陽電池モジュールの開発

岡田至崇教授

①想定される連携・技術移転先 集光型太陽電池モジュールで必要とされる透明性が高い低コストの光学レンズ系、また低反射表面加工、放熱系、熱電素子などの技術を有する大学・企業との連携。

②製品化・事業化イメージ 現在の市場標準となっているタンデム型化合物太陽電池、また次世代型の量子ドット太陽電池を搭載した集光型モジュールの高性能化および低コスト化技術の開発。

③研究の特徴・PRポイント 集光型太陽光発電(CPV)システムは、将来の世界の太陽電池市場の約1/3を占める。コアとなる集光モジュール技術は従来型のフラットパネル型でも適用が可能。当研究室では新型高効率太陽電池の研究開発を担当。

④共同研究を希望する分野・キーワード 透明性が高い低コストの光学レンズ系、また低反射表面加工、放熱系、基板の接着材、熱電素子など。

<研究内容> 従来にない新しい半導体材料や量子ドット構造を導入して、太陽電池の変換効率を、現在のシリコン太陽電池の2倍以上に高めるための研究開発を行っている。 具体的テーマとして: (1)多接合タンデム太陽電池の高効率化に必要な新しい化合物半導体材料と薄膜 単結晶成長技術、および量子ナノ構造を導入した新型タンデム太陽電池の開発。 (2)自己組織化成長法を用いた3次元量子ナノ構造・超格子の作製技術、および 高効率量子ドット・マルチバンド太陽電池の開発。 (3)高効率化合物太陽電池を用いた集光型モジュールの開発(集光レンズ系、低反射 表面加工技術、など)。

量子ドット太陽電池の概念図。従来型では吸収できない赤外光を吸収し電気に変換できる。量子ドット太陽電池の理論集光効率は60%以上。

写真

高効率化合物太陽電池を搭載した集光型 モジュールの試作例。

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研究室URL:http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/okamoto/index.html

4.疾病にかかわる遺伝子診断を容易にする技術の開発

岡本晃充教授

顔写真

①想定される連携・技術移転先 DNA解析、RNA発現解析、RNA構造解析、エピゲノム解析、遺伝子多型解析など核酸機能解析に関わる全ての研究内容について展開可能です。 ②製品化・事業化イメージ 遺伝子診断キット作製、DNAを構成する化合物などの合成 ③研究の特徴・PRポイント 当研究室で開発したプローブ(遺伝子などの識別に用いられる物質)により、従来よりも簡便かつ短時間に遺伝子診断を行うことが可能となる。 ④共同研究を希望する分野・キーワード ヌクレオシド合成、カスタムオリゴ合成、診断チップ作製、診断プローブキット作製、遺伝子解析システム設計、簡便診断装置作成

<研究内容> 生命現象の基本である遺伝子機能の質的および量的な変化を可視化する機能性ヌクレオチドを化学合成によって作製しました。標的とする分子の核酸配列に結合する核酸プローブにこの機能性ヌクレオチドを組み込むことによって、簡便でかつ精密な核酸解析が可能になります。これにより、遺伝子診断などの画期的な簡素化を実現する可能性が拓かれました。 1. 発現したRNA(ribonucleic acid、リボ核酸)の種類と量を、試験管内などで色によって表現されるため瞬時に決定できます。 2. 配列の特定の箇所の遺伝子多型を、プローブのハイブリダイゼーションによって、簡単に判別できます。 3. 配列の特定の箇所でのDNAのメチル化を、プローブとの化学反応を用いて、短時間で定量化できます。

既に市販へ至った人工核酸プローブの 一例(ICONプローブ、ジーンデザイン社)

混ぜるだけで核酸配列を光で確認できる

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研究室URL:http://www.cm.rcast.u-tokyo.ac.jp/

5.高信頼性材料の開発

垣澤英樹准教授

①想定される連携・技術移転先 ・構造用部材の軽量化、長寿命化、耐熱性向上を 求める企業 ・複合材料、セラミックス、無機材料の開発、製造に 関わる企業 ②製品化・事業化イメージ ・既存材料の複合材料への置き換え ・新規複合材料の開発 ③研究の特徴・PRポイント ・セラミックス系材料の高信頼性化 ・1000℃以上でのひずみ測定、様々な高温挙動 (破壊、焼結、溶接等)の可視化 ・微小領域の応力・ひずみ測定技術 ④共同研究を希望する分野・キーワード 構造材料、耐熱性、軽量化、高信頼性

<研究内容> 特性の異なる材料を組み合わせて新しい特性を生み出す複合材料の研究を行っています。最適な複合構造と複合効果を最大限に引き出す材料の組み合わせを導き出し、その成果を新材料の創生と実用化に役立てています。現在は、以下のことに重点を置いています。 (1)複合化による新しい現象や機能の発現とその機構の解明 (2)軽量、耐熱、高信頼性セラミックス基複合材料技術の開発と実用化 ナノ領域の応力・ひずみの測定技術、高温での3Dひずみ測定、熱機械疲労試験、高温で熱輻射特性を評価する装置など、新しい測定手法や装置の開発にも注力しています。

近接場光と蛍光分光法を利用した、Al2O3の結晶粒単位の応力分布測定。

繊維強化セラミックスの破壊:セラミックスの軽さ、耐熱性は保ちつつ、瞬時に破壊する弱点を回避できる。

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研究室URL:http://www.brain.rcast.u-tokyo.ac.jp/

6.昆虫の超高感度化学感覚機能を応用した化学センサの開発

神崎亮平教授

①想定される連携・技術移転先 食品の安全・安心(異臭検出),環境モニタリング,医療関連企業 ②製品化・事業化イメージ 高感度・リアルタイム化学物質検出システム(安全・安心な社会への貢献),匂い源探索ロボット ③研究の特徴・PRポイント 生物(昆虫)の嗅覚機能を活用した化学センサ ④本研究に関するキーワード 昆虫力,嗅覚受容体,匂いセンサ,高感度・リアルタイムセンシング,匂い源探索

<研究内容> 地球上には極めて多種多様な昆虫が存在し、特異な匂いや味などの化学物質に高感度でリアルタイムに反応できる化学センサ機能を備えた昆虫が知られている。このセンサ機能は、昆虫に特異な嗅覚受容体によるもので、高度な匂いの分子認識機構を有している。本研究室では、昆虫の嗅覚受容体を発現させた培養細胞(センサ細胞)を流路チップ上に配置し、高感度かつリアルタイムに匂いを検出できる匂いセンサの開発に取り組んでいる。 現在、昆虫の匂い検出機能の完全再構築を目指して、昆虫で発現する嗅覚受容体全てを発現させたセンサ細胞をアレイ化し、匂い識別センサの開発を進めている。また、極めて少数の匂い分子を検出する昆虫の嗅覚システムに、所望の嗅覚受容体を遺伝子工学的に発現させることにより、目的に応じた化学物質をリアルタイムで高感度に検出できるセンサ昆虫を作出することも可能である。

たとえばCO2、エタノール、アミンなどの分子を検出するセンサを作り出すことも可能となる。本研究室ではこれまでに、匂い源を探索するロボットを製作していることから、これらを融合することで、特定の化学物質を検出するだけでなく、その発生源を探索することも可能である。昆虫の嗅覚受容体を化学センサとして用いる化学物質検知、匂い識別のアルゴリズム、匂い源探索システムの開発に興味を有する企業との共同研究・開発が可能である。

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研究室URL:http://www.al.t.u-tokyo.ac.jp/koizumi/html/htdocs/

7.宇宙用小型イオン推進機/小型イオンビーム源

小泉 宏之准教授

①想定される連携・技術移転先 小型衛星を作っている企業 スパッタコーティング等に小型イオンビーム源を使用する企業 ②製品化・事業化イメージ 小型イオン推進機(宇宙用) 小型イオンビーム源 ③研究の特徴・PRポイント 小型衛星で実施可能な宇宙ミッションを広げるための宇宙推進機の研究 ④共同研究を希望する分野・キーワード 小型衛星,小型宇宙機,イオンエンジン,小型イオンエンジン用の高電圧電源,マイクロ波電源,高圧ガス供給系

<研究内容> 宇宙推進工学に関する研究によって、新しい宇宙利用開発を生み出すことを目指している。現在は、小型衛星用の超小型推進機とプラズマを利用した電気推進機に力を入れている。小型衛星は 宇宙参入へのハードルを大幅に下げ,宇宙利用の在り方を大きく変えようとしている。高性能の超小型推進機の実現は,この小型衛星の可能性を飛躍的に広げる ことができる。 近年,イオンスラスタをはじめとする電気推進機は、2000年以降実用化の時代に入った。従来に比べ一桁高い推進能力を有する 電気推進機は、宇宙推進機の新しいスタンダードへとなりつつある。実験をメインとして研究を行っているが、数値計算による支援も積極的に取り入れて研究を 行っている。また、随時、新しい研究を立ち上げ今後の宇宙シーンを牽引する宇宙推進工学研究を進めたいと考えている。

作動中の小型イオンスラスタ 下部の発光が小型イオンビーム源とそこから射出されたイオンビーム.上部の発光は電子源から出たプラズマによるもの

小型衛星用小型イオンスラスタシステム イオンスラスタ,ガス供給系,マイクロ波電源,高電圧電源,制御器を全て1つにまとめたシステム

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研究室URL:http://www.nanolab.t.u-tokyo.ac.jp/

8.局在光制御による高分解能精密計測およびその応用技術開発

高橋哲教授

顔写真

①想定される連携・技術移転先 半導体微細回路やマイクロ流路等の微細パターン形成時欠陥の計測・検査を模索している企業,新しい微細三次元加工技術を模索している企業 ②製品化・事業化イメージ 超解像型検査装置開発,特殊微細三次元構造創製装置開発 ③研究の特徴・PRポイント 超解像アルゴリズムに代表されるソフトウエアから光学システムに代表されるハードウエアまでの一貫開発.次世代超精密ものづくりを支援する光の可能性を追求 ④共同研究を希望する分野・キーワード 光応用ナノ加工,光応用ナノ計測

<研究内容> 次世代の超精密ものづくりを実現するための,新しい加工・計測技術の確立を目指す.特に,我々生命体の根源をなす“光”エネルギを媒体とした新しい超精密ナノ加工・計測技術に関する研究を推進している.主な研究テーマは以下のとおり. 1. 変調照明シフトによる回折限界超越型微細構造検査法の開発 2. エバネッセント局在フォトンを利用したナノ光造形に関する研究 3. 光触媒ナノ粒子と光の化学的・力学的相互作用を利用したマイクロ

マシニングに関する研究 4. ナノメートル物体構造を光学的共鳴要素として利用する超高感度検

出に関する研究

検査対象

200 nm

(a) (b)

200nm

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

Short Circuit

Breaking of Wire

200nm

20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

200nmShort Circuit

Breaking of Wire

通常顕微像 超解像処理後

Glass substrate

Cured resin

Thickness=220nm

エバネッセント露光で実現される 極薄型積層造形

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研究室URL:http://www.qc.rcast.u-tokyo.ac.jp/

9.量子情報処理技術の開発

中村泰信教授

①想定される連携・技術移転先 量子情報科学の応用として量子通信・量子計算の実用化を目指している研究機関・企業 ②製品化・事業化イメージ 量子通信・量子計算の実現による,通信の安全性・容量の向上,計算能力の飛躍的向上 ③研究の特徴・PRポイント 超伝導量子回路技術を用いた量子制御技術と光学・ナノメカニクス・スピントロニクスなどの異分野技術との融合を目指す. ④共同研究を希望する分野・キーワード 磁気光学結晶・超伝導薄膜成長用結晶基板・ナノメカニクス素子・極低温用光実装・高速データ収録・パルス発生回路製作、光学部品、光学研磨技術

<研究内容> 量子力学の原理をあらわに活かした新しい情報処理・通信、精密計測などの実現を目指した研究を行っている。特に電子デバイス・光デバイスにおける量子状態の制御・観測に関して物理および工学の側面からの探究を行っている。 具体的なテーマは以下のとおり。 (1)超伝導量子回路における巨視的人工原子としての超伝導量子ビットとマイクロ 波光子の相互作用の制御に関する研究 (2)異なる量子系の間のコヒーレントなインターフェースとなる複合量子系の研究

量子もつれ中継の概念図

写真

超伝導量子回路実験装置

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研究室URL:http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/tknishi/

10.スマートな交通流・人流・物流のシステム開発

西成 活裕教授

①想定される連携・技術移転先 交通・人の移動・物流に関連している企業 (自動車会社、物流会社、バス、鉄道、エレベーター、航空、イベントやスタジアム関係) ②製品化・事業化イメージ 渋滞抑制技術のシステム構築(渋滞情報アプリ、車間距離制御技術、群集誘導)、スマート物流システム、生産計画ソフト、駐車場管理、配車管理など ③研究の特徴・PRポイント 車、人、モノの流れに生じる渋滞・混雑・停滞を科学的に分析し、そのソリューション技術を構築する「渋滞学」を提唱。 ④共同研究を希望する分野・キーワード 交通、物流、人の避難誘導、生産ライン

<研究内容> 車や人の渋滞や混雑は今や大きな社会問題の一つですが、この緩和をめざして新しい数理物理学的なアプローチで研究するのが当研究室で取り組んでいる「渋滞学」です。渋滞は車や人だけでなく、インターネットの通信にも見られ、また、バスやエレベーターでも発生し、そして工場での生産ラインで在庫がたまるのも渋滞といえます。これらを分野横断的に研究し、数理モデルで理論的に解き明かし、そして実験や観測、シミュレーションを通じて新しい解消方法などを提案しています。これまで多くの企業や団体、各国政府機関と協力して様々な渋滞解消の共同研究をしてきました。例えば自動車メーカーなどとの車間距離制御システム、そして公共施設での群集誘導と避難、生産ラインでの効率的な生産計画などです。厳密な数理科学の実社会応用により、今後も真に持続可能な総合交通システムの構築をめざすとともに、高齢化社会での安全なモビリティについて考えていきたいと思います。

図のタイトル

写真

工場での 在庫、ライン

待ち行列 人の誘導

カーナビと 車間距離制御

車の走行実験 と渋滞情報提供

Page 13: 東大先端研 研究シーズ集 - ISICO · リモートセンシングを用いて環境監視や農業利用 を考えている企業 ②製品化・事業化イメージ 光学センサ開発、データ融合などの処理アルゴリ

研究室URL:http://ud.t.u-tokyo.ac.jp/ja/

11.地域のまちづくり支援

西村幸夫教授

①想定される連携・技術移転先 地方自治体、商工会議所、地域のまちづくり団体など ②製品化・事業化イメージ まちづくりの計画立案 ③研究の特徴・PRポイント 地域密着型の資源調査 ④共同研究を希望する分野・キーワード 都市計画、景観計画、歴史的環境保全

<研究内容> 魅力ある都市空間と都市生活を創造する為の方法論を探ることを目標としている。当研究室では、都市づくり・まちづくりの分野において、物的な環境や空間を通しながらも、これに関係する主体や要素、制度、分野の創造的な統合を図る「都市デザイン」という視点を重要視している。中でも特に、それぞれの都市がこれまで積み重ねた「歴史」は、現代の都市生活を豊かにするためにも大変重要な側面の一つであり、これらの都市生活・都市文化をどのように継承しながら「持続可能な都市」を考えるという意味で、都市空間・都市文化が抱えてきた歴史をどのように継承するか、「都市保全システム」の体系を視野に入れた研究活動を行っている。 また、当研究室では、都市空間研究だけでなく、その定着を図るために実際のまちづくり活動にも取り組んでいる。現在、広い意味での都市計画は大きな転換期にあり、大学としても積極的に地域と連携して、次世代のまちづくりを考えていく必要がある。特に、空間的な問題については取り組みが少なく、当研究室の役割も大きいと考えており、そのため、これまでに国内やアジアの都市において、調査から計画・デザインの立案、実現のための組織・制度・事業の設計活動も行う事を目指している。

実地調査に基づく景観分析(新宿区景観まちづくり) 歴史を活かした町並み再生提案(高山市)

Page 14: 東大先端研 研究シーズ集 - ISICO · リモートセンシングを用いて環境監視や農業利用 を考えている企業 ②製品化・事業化イメージ 光学センサ開発、データ融合などの処理アルゴリ

研究室URL:http://www.qbm.rcast.u-tokyo.ac.jp/

12.膜タンパク質発現システム(チップの開発)

浜窪隆雄教授

顔写真

①想定される連携・技術移転先 化粧品や食品の添加物の開発を行っている企業、 医薬・医療診断機器の開発を行っている企業 ②製品化・事業化イメージ におい診断チップ、ワクチンDDS ③研究の特徴・PRポイント コアとなるバキュロウイルス発現技術は,様々な膜タンパク質(受容体,チャネル,トランスポーターetc)を簡便に調整、増加することが可能で,低コストで様々な応用が期待できる ④共同研究を希望する分野・キーワード Gタンパク質共役型受容体による「におい」や「味」などのセンサー開発,医療用器具や診断ツール開発、 合成困難な糖鎖抗原の作製 など

<研究内容> 様々な膜タンパク質をバキュロウイルス表面に高レベルで機能的に発現・提示できることを見出した。この技術を用いて、「Gタンパク質共役型受容体(GPCR)複合体」やアルツハイマー型認知症の原因とされる物質を産生する「γセクレターゼ複合体」などをその機能を保持した状態で発現させることができる。 特にGPCRの中でもにおいを感じる受容体を機能的に発現させることができ、今後は蛍光や発光物質と組み合わせて「においセンサーチップ」の製作を目指している。また、簡便に糖鎖合成を行うこともでき、応用研究を求めている。

バキュロウイルスを応用した においセンサーチップのイメージ

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研究室URL:http://www.mlab.t.u-tokyo.ac.jp/

13.ビッグデータ/M2M/センサネットワーク

森川博之教授

①想定される連携・技術移転先 情報通信技術(ICT)そのものの開発を行って いる企業ならびにICTの活用を模索している ICT分野以外の企業 ②製品化・事業化イメージ センサからデータを集め,価値の創出ならび に生産性向上を図る ③特徴・PRポイント センサネットワーク基盤技術の開発とともに, 土木,都市,農業,ヘルスケア,工場など 異業種への適用を進めている ④本研究に関するキーワード ICT,センサ,ネットワーク,M2M,ビッグデータ, IoT,時刻同期,省電力

地震/構造モニタリング 向け省電力・同期型

無線センサノード

<研究内容> ビッグデータやM2M(Machine-to-machine)の目的は,情報通信技術(ICT)でもって,環境,都市,農業,資源,医療などのさまざまな産業において価値の創出を図ることにある.本研究室では,センサネットワーク/省電力/無線通信/信号処理/データマイニング技術の研究開発を,具体的なアプリケーションを構築しながら進めている.情報通信技術に興味を有する企業ととともに,アプリケーションを実装しながら研究開発を行いたいと考えている.

生育指標モニタリングを 実現する施設栽培向け

センサノード

血圧モニタリング向け 時系列データベース

センサネットワーク基盤 技術の大規模実験

(250台) FAシステムを無線化する リアルタイムワイヤレス

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研究室URL:http://www.sal.rcast.u-tokyo.ac.jp/?lang=ja

14.異常検知・遠隔監視アルゴリズムの開発

矢入 健久准教授

①想定される連携・技術移転先 製造業、サービス業等、大規模複雑システムを運用している企業 ②製品化・事業化イメージ 製品開発そのものよりも、生産や運用時のデータ処理・監視技術を想定 ・プラントにおける異常検知・生産効率化法の開発 ・製品稼働状態の遠隔監視法の開発 ③研究の特徴・PRポイント 機械学習やデータマイニング、確率的推論等の知的情報技術を用いたシステムのモデル化が得意分野 ④共同研究を希望する分野・キーワード 異常検知・故障診断・モニタリング・センサデータ

<研究内容> 当研究室では、当初、人工衛星に代表される宇宙機システムを主な対象として、機械学習・データマイニングおよび確率推論などの人工知能技術を応用した異常 検知・故障診断法の研究開発を行ってきた。本研究で開発する異常検知・故障診断法は、宇宙機システムの安全性・信頼性の向上に貢献するだけでなく、自動車や航空機 等の他の複雑大規模システムにも応用が可能である。これまでにも、建物内空調システムの異常エネルギー消費検知や、鉄鋼プラントにおける板破断予兆検知、自動車車載センサの異常検知、などへの応用事例がある。

DB

過去(正常)データ

機械学習アルゴリズム

統計的モデル(知識)

学習

監視対象蓄積

監視・異常検知

利用入力 出力

評価

異常度(負の対数尤度)

時刻

異常!

提案するデータ駆動型システム異常検知法のフレームワーク

超高次元 センサデータ

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研究室URL:http://www.fennel.rcast.u-tokyo.ac.jp/indexj.html

15.人間の認知行動過程の研究と実社会への応用

渡邊克巳 准教授

顔写真

①想定される連携・技術移転先 感覚呈示装置・操作システムの開発、ヒューマンインタフェースの開発、メディアコンテンツの作成、教材・教育システムの開発、意匠デザイン、食品・飲料の開発、生体計測 ②製品化・事業化イメージ 科学的根拠に基づいた製品開発・デザインの決定、インタフェースの向上による情報呈示・機器操作の改善 ③研究の特徴・PRポイント 人間の認知・行動を分析する手法を複数持っているため、柔軟な共同研究が可能 ④共同研究を希望する分野・キーワード バイオ/医学・薬学/食品/環境・エネルギー/情報・通信/エレクトロニクス/土木・建築/経済・経営・政策・法律/心理・社会・文化・教育

<研究内容> 本研究室では、人間の様々な心的過程を巡る現代的問題に対して科学的なパースを維持し、研究分野の枠を積極的に越えるための基盤としての認知科学の展開を目指しています。最近の研究テーマとしては、知覚の歪み、感覚間統合のメカニズム、選好行動、メディアコンテンツの認知科学的分析、認知・注意機能の測定、子どもとメディア学習の認知・脳科学的研究、デザインにおける潜在的過程、機能的脳イメージング、コグニティブエンハンスメント、発達障害、人間と情報環境との関わりなどが挙げられます。民間企業 との共同研究などを含む、柔軟な連携研究体制を敷き、専門分野外領域への認知科学の拡張を行っています。

図2 実験風景 図1 実験室実験と実社会との共創