国立研究開発法人 国立がん研究センター 研究倫理審査委員会による

JCOG試験中央一括審査 （Central IRB）

- 申請手順のご案内 -

2015/12/9 JCOG運営事務局

Central IRB／中央一括審査 「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」（統合指針）では、研究計画書の倫理審査委員会への付議について、

「他の研究機関と共同して実施する研究に係る研究計画書について、 一つの倫理審査委員会による一括した審査を求めることができる。」 （第3章 第7の2）

との規定があります。国立がん研究センター研究倫理審査委員会（以下NCC-IRB）は、JCOG試験の中央一括審査を受け入れますので、 ぜひ、ご活用ください。 中央一括審査とは、各参加施設の長からNCC-IRBに審査を依頼していただき、そこでの審査をもってIRB 審査完了とするものです。 JCOGと他の臨床試験グループとのインターグループスタディでは、他の臨床試験グループから参加する医療機関も、中央一括審査をご利用いただけます。

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国立がん研究センター研究倫理審査委員会（NCC-IRB）について

NCC-IRBについての詳細は国立がん研究センターのホームページに掲載しています http://www.ncc.go.jp/jp/about/rinri/shinsa/index.html 厚生労働省の「研究倫理審査委員会報告システム」からもNCC-IRBの標準業務手順書などをご確認いただけます https://rinri.mhlw.go.jp/toppage.aspx IRB番号：11000489 設置機関の名称：国立研究開発法人国立がん研究センター NCC-IRBの中央一括審査については、標準業務手順書の第21条（多機関共同研究に関する中央一括審査）に記載がございます

JCOG試験 中央一括審査の メリット／デメリット

メリット NCC-IRBへ審査を委託するため、自施設での審査は不要です →各施設の研究者の先生方と倫理審査委員の負担が軽減されます

当面、NCC-IRBによる中央一括審査に審査料はかかりません

参加施設の研究者は研究計画についての審査意見への対応が不要となります（説明文書については対応が必要となる場合があります）

NCC-IRBへ審査を委託すれば、その後の研究実施状況報告、他施設で発生した有害事象審査の報告が不要となります（NCCの研究者がNCC-IRBへ申請し一括審査します）。プロトコール改訂の際も変更申請自体は必要になりますが継続的に一括審査が行われます。 全ての審査結果はNCC-IRBより各研究機関の長へ送付いたします。

JCOG試験はほとんどがNCC-IRBの承認をもって試験開始となるため、すみやかに登録が開始できます

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JCOG試験 中央一括審査の メリット／デメリット

デメリット NCC-IRB申請用に下記の文書を作成する必要があります。 ただし、これらはその後の手間の軽減に十分見合う範囲かと思いますので、ご検討いただければ幸いです。

研究倫理審査依頼書（依頼審査 書式1-1） 研究機関の研究体制概要書（依頼審査 書式3-2） 研究機関要件確認書（エクセルのチェックリスト） 申請者（研究責任者）の履歴書（書式自由） 自施設で使用する説明同意文書とモデル説明文書からの変更箇所一覧

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JCOG試験のIRB申請パターン

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①自施設で通常審査にかける

②自施設で迅速審査にかける 国立がん研究センターのIRB承認後、その審査資料をもって 自施設のIRB で迅速審査を行う

③NCC-IRB の中央一括審査にかける

（自施設での審査不要）

下記の3パターンのうち、いずれかで申請をお願いいたします

NEW!

「JCOG-バイオバンク・ジャパン連携バイオバンク」 （共通バンキング）に参加するJCOG試験について

共通バンキングに参加するJCOG試験でも、中央一括審査で審査されるのは本体研究の研究計画書のみです。当該試験の共通バンキングへの参加は自機関の倫理審査委員会、研究機関の長による決定に基づき進めてください。 （「JCOG-BBJ連携バイオバンク 共通バンキング参加の手引きver. 2.0」の「2.2.施設IRBへの審査申請」をご参照ください。）

＜IRB申請例＞ 1. 共通バンキングに参加しない施設 ⇒中央一括審査がご利用いただけます。

2. 共通バンキングに参加、既に自機関にて他のJCOG試験で共通バンキングの実施計画書が承認されていて、新たに共通バンキングの審査を要さない

⇒中央一括審査がご利用いただけます。中央一括審査にて本体研究が承認されましたら、自機関での共通 バンキング実施計画書の承認書もあわせて、ご施設からデータセンターへご提出いただきます。

3. 共通バンキングに参加、本体研究とともに試験ごとに共通バンキングのIRB審査を要する、あるいは初めて共通バンキングに参加する医療機関（他診療科を含めまだ自機関で一度も共通バンキングのプロトコールをIRB審査にかけていない）

⇒本体研究については中央一括審査がご利用いただけますが、共通バンキング（JCOG-BBJ連携バイオバ ンク実施計画書（ver 2.0））については別途自機関でIRB審査を申請していただく必要があります。

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←1週間→

中央一括審査申請、承認、試験開始までの流れ

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Ｓｔｅｐ1

審査依頼書郵送（要公印）

ＪＣＯＧ試験プロトコール承認

ＮＣＣｰ

ＩＲＢより審査依頼受諾書を施設へ返送

Ｓｔｅｐ2

その他の申請書類の作成

ＮＣＣへ提出する説明同意文書のひな型を施設へ送付

Ｓｔｅｐ3

施設で使用する説明同意文書の作成

ＮＣＣｰ

ＩＲＢ承認 各施設へ承認書発送

研究機関の長の承認を得て施設での登録開始

ＪＣＯＧ試験開始

ＮＣＣ-

ＩＲＢ開催

ＮＣＣの研究責任者が各施設の書類を取りまとめ中央一括審査申請

審査意見へ対応

ＮＣＣの研究責任者より中央一括審査の案内

IRB承認が得られたのち、中央一括審査（迅速審査）を案内

施設でご対応いただく部分は Step1、 Step2、 Step3 です。

書類の提出期限は試験ごとにご案内いたします。

NCC-IRBへの初回申請に間に合わない場合にも、初回申請の承認後に、各施設から新規研究申請の審査依頼を出していただくことが可能です。

中央一括審査の申請手順と 研究終了までの対応事項

1. NCC-IRB中央一括審査の申請手順 2. 審査中の対応 3. 審査終了から登録開始 4. 研究実施中から研究終了までの対応 中央一括審査は、新規研究申請時から継続して審査を行う必要があります。いったん自施設のIRBにて新規研究許可申請が承認された後に、途中からプロトコール改訂審査等をNCC-IRBへ委託することはできません。

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Step1 審査依頼書の郵送 研究倫理審査依頼書（依頼審査 書式1-1） を郵送してください。 研究機関の長の公印が必要となります ※ 中央一括審査の案内時に書式と記載例をお送りいたします ※ 提出期限は試験毎に別途ご案内いたします

【郵送の宛先】 〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1 国立がん研究センター管理棟分館4F JCOG 運営事務局 辻典子 宛

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1. NCC-IRB中央一括審査の申請手順

約1週間後、研究倫理審査依頼受諾書 （書式2）を申請された施設へ郵送いたします

Step2 その他の申請書類の作成と送付 下記3点を郵送かメールでお送りください ① 研究機関の研究体制概要書（依頼審査 書式3-2） あらかじめひな型をお送りいたします

② 研究機関要件確認書（エクセルのチェックリスト） ご施設の状況をYes/Noでご記入ください

③ 申請者（研究責任者）の履歴書（書式自由） 履歴書をメールに添付して送付される場合は、 パスワードを設定してファイルを保護してください ※ 提出期限は試験毎に別途ご案内いたします

【郵送の宛先】 〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1 国立がん研究センター管理棟分館4F JCOG 運営事務局 辻典子 宛 【メール】JCOGoffice@ml.jcog.jp

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1. NCC-IRB中央一括審査の申請手順

↑ YesかNoにチェックをお願いします。必要に応じて、詳細もご記入ください

Step3 説明同意文書の作成と送付 NCC-IRB の審査意見が出揃った段階で、NCC-IRB提出用の説明同意文書のひな型をお送りいたします。 下記2点をご作成いただき、メールでお送りください ※ 提出期限は試験毎に別途ご案内いたします

①自施設で使用する説明同意文書 お送りするひな型を追加・修正してください

② JCOGモデル説明文書からの変更箇所を示したリスト お送りするひな型を追加・修正してください 【送付先】JCOGoffice@ml.jcog.jp

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1. NCC-IRB中央一括審査の申請手順

NCC-IRBの審査中は下記についてご対応をお願いすることがあります。 研究倫理審査委員会事務局（NCC-IRB 事務局）が提出書類の

事前チェックを行います。書類に不足などあった場合、ご対応について連絡いたします。

JCOG試験のプロトコールとモデル説明文書について、NCC-IRB の審査意見が出された際は、ＮＣＣの研究責任者が対応いたします。モデル説明文書を施設で変更された箇所について審査意見が出された時のみ、ご対応について連絡いたします。

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2. 審査中の対応

NCC-IRBの承認が得られたら、各施設へ研究倫理審査委員会結果通知書（依頼審査 書式4）を郵送いたします。 結果通知書が届きましたら、研究機関の長からの指示決定通知書をご作成下さい。 指示決定通知書 をJCOGデータセンターまでお送りいただいた段階で登録開始手続きを行います。 JCOGでの登録開始手続きの詳細はホームページをご参照ください。 http://www.jcog.jp/doctor/todo/researcher/irb.html

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3. 審査終了から登録開始

中央一括審査（追加） 新規研究許可申請時の中央一括審査依頼が間に合わなかった場合でも、NCC-IRBの承認が得られたのちに、中央一括審査を依頼することができます。その場合はほとんどが迅速審査となります。

NCC-IRBの承認が得られる見込みとなりましたら、NCCの研究責任者より迅速審査についてご案内します。提出書類は前述のStep1、Step2、Step3 となります。 迅速審査の場合、全ての書類は一度にまとめてご提出いただけます。

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中央一括審査にご参加いただく施設には、研究終了までに発生するIRBに関する手続きの詳細を別途ご案内します。主に下記の手続きがあります。

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4. 研究実施中から研究終了までの対応（1）

プロトコール改訂／プロトコール改正 研究倫理審査依頼書（新規計画審査以外）（依頼審査 書式1-2）と自施設で使用する説明 同意文書 をご準備いただきます。NCCの研究責任者が変更の一括審査申請を行います。 説明同意文書に変更がない場合は、（依頼審査 書式1-2）のみご提出いただきます。

重篤な有害事象報告 自施設で重篤な有害事象が発生した際は、NCC-IRBにもご報告いただきます。 （依頼審査 書式1-2）とJCOG試験研究事務局宛に送付した「重篤な有害事象（SAE）報告書」 をご提出ください。NCCの研究責任者からもNCC-IRBへ報告いたします。 なお、自施設以外で重篤な有害事象が発生した場合のNCC-IRBへの報告はNCCの研究責任者が 行います。

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4. 研究実施中から研究終了までの対応（2） 実施状況報告 NCCの研究責任者が1年に1回、NCC-IRBへ一括審査依頼をいたします。

研究終了報告 NCCの研究責任者が、NCC-IRBへ一括審査依頼をいたします。

研究に関する不適切事案に関する報告 万一、自施設で不適切事案が発生した際は、研究倫理審査依頼書（新規計画審査以外） （依頼審査 書式1-2）と第三者調査報告などをご提出いただきます。

これらの申請の審査結果は、「研究倫理審査委員会結果通知書（書式4）」にて各研究機関の長宛に郵送いたします。 必要な書式はJCOG運営事務局よりお送りいたします。これらの書式は、国立がん研究センターのホームページに掲載されているNCC-IRBの標準業務手順書の巻末にも掲載されています。 （http://www.ncc.go.jp/jp/about/rinri/shinsa/index.html）

中央一括審査に関するお問い合わせ先 JCOG運営事務局は、中央一括審査の取りまとめ、申請を行う NCCの研究責任者のサポートをしております。 お問い合わせは下記までお願いいたします。 JCOG運営事務局 IRB中央一括審査担当／辻 典子 【メール】JCOGoffice@ml.jcog.jp 【電話】03-3542-2511（内線2302）＊国立がん研究センター代表番号 【書類送付先】 〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1 国立がん研究センター管理棟分館4F JCOG 運営事務局 IRB中央一括審査担当

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Central IRBの試みに向けて

日本ではIRB の数が多すぎることと、それに伴う審査の質のばらつきが問題となっており、今後の多施設共同研究は中央一括審査が行われる方向に向かうと予想されます。 JCOG でもIRB 審査の効率化、迅速化のために、今後この仕組みを積極的に推進していく方針です。Central IRB は、各ご施設でのIRB の負担の軽減や速やかな臨床試験の実施に大きく貢献できると期待しております。 積極的なご活用をお待ちしております！！