水産基盤整備事業費用対効果 分析手法の検討について€¦ ·...
TRANSCRIPT
水産基盤整備事業費用対効果分析手法の検討について
~新たな評価手法等について~
資料5ー1
改訂項目について
1
2.輸出促進の効果
1-1 災害発生確率の算定手法
1-2 水産関連施設への影響
① 用地整備に伴う漁網の耐用年数延長効果
② 漁港整備に伴う生産量の増加効果
③ 耐震強化岸壁の整備に伴う緊急物資輸送コストの増大回避効果
④ 耐震化による災害時の施設復旧費用の負担回避
⑤ 直売所整備等による地物水産物の消費拡大効果
⑥ フィッシャリーナ整備による余暇機能向上効果
⑦ 情報の電子化による市場運営コストの削減効果
4-1 維持管理費の取扱い
4-2 関連事業の取扱い
4.ガイドラインの充実化(明確化・具体化)
3.その他の新たな便益
1.防災対策の効果
ガイドライン等の資料について
2
費用対効果分析の指針として公表されている資料
・便益算定に必要な基本的考え方や方法を記載
(費用対効果計算の運用指針)
改定
・便益額算定に必要となる標準的な単価や
ガイドラインに記載された算定方法の捕捉説明を記載
・ガイドラインの内容を解説・具体的な計算事例を記載
※実務者が費用対効果分析を行う際に役立つもの。
新規作成
ガイドライン
ガイドライン参考資料
解説書
水産基盤整備事業費用対効果分析のガイドライン
水産基盤整備事業費用対効果分析のガイドライン
-参考資料-
水産基盤整備事業の評価に関する解説書(仮称)
上記資料の捕捉的な資料
※ 31年度末作成予定
◯ 改訂内容は、以下のガイドライン等に反映
1-1 災害発生確率の算定手法
3
◯ 耐震強化岸壁(レベル1地震動→レベル2地震動)に係る災害発生確率の算定手法については確立されているものの、それ以外の場合の算定手法は確立されていない。
◯ 耐震強化岸壁と同様の算定手法を用いるためには、設計震度から地震動の再現期間を適正に算定する必要がある。
(1)背 景
設計震度に対応した地震動の再現期間を適正に算定する必要
□耐震強化岸壁の災害発生確率の算定式
レベル1地震動: 再現期間 75年レベル2地震動: 再現期間 X年
災害発生確率P(t) = 175− 1
𝑋𝑋1 − 1
75
𝑡𝑡−1
□耐震性能照査(レベル1地震動)に用いる設計震度
通常の係留施設
耐震性を強化した係留施設
設計震度の違いを災害発生確率に反映させる必要
「港湾整備事業の費用対効果分析マニュアル」より
1-1 地震発生確率の算定手法
4
災害発生確率の算定式を次のとおり設定。
(2)検 討
X1: レベル1地震動の再現期間( 75年 )X2: レベル2地震動の再現期間 ※
※ここでX2は、数百年であり、地域によって異なると考えられるが、便宜的に500年と想定することも可能である。
災害発生確率Y(t) = 1𝑋𝑋1− 1
𝑋𝑋21 − 1
𝑋𝑋1
𝑡𝑡−1X1: 改良前の設計地震動の再現期間X2: 改良後の設計地震動の再現期間
X1: 係留施設Bの設計震度に対応した地震動の再現期間X2: 係留施設Aの設計震度に対応した地震動の再現期間
■算定式
■算定例
〇耐震強化岸壁を整備するケース
〇岸壁の耐震性を強化するケース(耐震強化岸壁以外)
※ここでX1、X2は、設計震度を基に数値的解析等を行うことで設定することができる。
災害発生確率Y(t) = 175− 1
5001 − 1
75
𝑡𝑡−1
5
方針 頁 項目
ガイドライン
・耐震強化岸壁以外も対象とするため、表現を修正
34 2-8生命・財産保全・防御効果(2)耐震強化岸壁の整備に伴う生命・財産の保全・防御効果
ガイドライン参考資料
・災害発生確率の算出式について記載 35
(新たに項目作成)10.災害発生確率の設定
方針 記載概要
解説書
・長期的な地震の発生確率の式について記載
X2が数十年~百数十年程度と短い場合には、厳密式を用いてもよいことを記載。
・地震の再現期間の算定について、2つの手法を紹介
数値的解析により再現期間を算定する手法及び気象庁データベースにより再現期間を算定する手法について記載
1-1 地震発生確率の算定手法
(3)ガイドライン等の改訂内容
1-2 水産関連施設への影響
6
◯ 漁港が被災して陸揚が困難になった場合、その漁港から出荷される水産物を取り扱う漁業外産業は大きな影響を受ける。
◯ 地震・津波対策の効果の算出にあたっては、これら漁業外産業への影響を考慮することが可能と考えられるが、その影響範囲、対象施設の考え方等を整理する必要がある。
(1)背 景
(2)検 討
■東日本大震災被災地の状況
漁港で水揚げされた水産物を用いて、その背後の加工場が加工品を生産するなど、地域が一体となって水産品を生産している場合には、被災により水揚量が減少すると、加工場を含めた漁業地域に大きな影響を与える。
[石巻漁港の事例]・水揚げに占める加工、冷凍冷蔵向けの割合が高い地域。・震災に伴う水揚量の減少により、加工品生産量も減少。
R² = 0.8311
R² = 0.7545
R² = 0.38910
200,000
0 50,000 100,000 150,000 200,000
配分量(t)
地元水揚高(t)
石巻魚市場地元水揚高と利用配分の関係
加工向(計)冷凍冷蔵出荷向生鮮出荷向
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H280
200,000
400,000
年
量(T) 石巻魚市場入荷量と加工生産量の推移
加工品生産 数量(t)総入荷量 計総入荷量地元水揚高(加工用)
1-2 水産関連施設への影響
7
①地震対策(岸壁の耐震性能強化)
以下の損失被害の軽減が期待される。
・当該漁港と不可分な関係にあると考えられる加工場等の利益低下。(図中の範囲Aおよび範囲B)
※他漁港で陸揚された水産物を当該漁港背後で加工できる場合には、他漁港からの輸送費用・時間の削減分が計上できる。
②津波対策(外郭施設の整備)
以下の損失被害の軽減が期待される。
・漁港の背後地域(津波の影響範囲)における加工場等の利益低下。 (図中の範囲A)
・当該漁港と不可分な関係にあると考えられる他地域の加工場等の利益低下。 (図中の範囲B)
[地震・津波被害が直接影響を与える範囲のイメージ] ※矢印は水産品の物流をイメージ
加工場
冷蔵庫
漁港・市場
小売店
加工場
直売所 小売店
製氷
陸揚機能
保管機能
輸送機能
加工機能販売機能販売機能
運送 加工機能
販売機能
■直接被害を受けない範囲(=内陸部等の他地域)
■地震による被害範囲(=岸壁)
■津波による被害範囲(=漁港背後の地域)
範囲A
範囲B
◯ 被災地の調査結果等を基に、水産関連施設への影響を次のとおり整理。
1-2 水産関連施設への影響
8
方針 頁 項目
ガイドライン
(地震対策について)
・加工場等の生産機会損失額等を計上できる場合に言及
34 2-8生命・財産保全・防御効果(2)耐震強化岸壁の整備に伴う生命・財産の保全・防御効果
ガイドライン参考資料
・加工場等の生産機会損失額等を計上できる場合の考え方について記載
36
(新たに項目作成)11.対象漁港と加工場等とに不可分な関係がある場合の考え方
方針 記載概要
解説書 ・具体的なケースを例示■対象漁港と加工場等とに不可分な関係がある場合の加工場
等における生産機会損失額(便益)の考え方を例示
(3)ガイドライン等の改訂内容
2 輸出促進の効果
9
◯ 漁港漁場整備長期計画等に基づき、水産物の輸出促進に資する水産基盤整備が進められているところであるが、輸出促進に関する便益算定手法が確立されていない。
(1)背 景
水産物輸出の形態や特徴等を踏まえ、輸出の主なタイプごとに効果の考え方を整理。
輸出タイプ①多獲性魚種型
・まき網船等で大量に水揚げした水産物を冷凍コンテナ等により輸出
輸出タイプ②小口鮮魚型
・高度衛生管理型市場等で取り扱った水産物を小口ロットで輸出
輸出タイプ③規制対応型
・EU、米国の衛生管理規制に対応した漁場、市場、加工場等で取り扱った水産物を輸出
・国内価格よりも高い国際価格で輸出できる場合、産地価格の向上が期待できる。
・品質・衛生管理対策が実施された結果、品質が向上
・輸出先国において、国内価格を上回る価格で評価された場合、産地価格の向上が期待できる
輸出タイプ
効果の出現
安価な水産物を大量に輸出 高鮮度や高品質といった付加価値の高い水産物を輸出
(2)検 討
10
2 輸出促進の効果
■ 輸出促進効果
年間便益額 (B)= (PW - PE)× Q - C
PW :対象水産物の輸出向単価P E :対象水産物の国内向単価Q :対象水産物の輸出量※C :輸出に伴い増加した経費
※輸出により対象魚の価格全体を向上させる効果がみられる場合には、対象魚の取扱量を用いてもよい。
(3)ガイドライン等の改訂内容
方針 頁 項目
ガイドライン・輸出による便益の考え方および便益算出方法を記載
28 2-4漁獲物付加価値化の効果
方針 記載概要
解説書 ・主な3タイプの具体的なケースを例示
■日本の水産物輸出の形態■多獲性魚種型の輸出の考え方と便益算定上の留意点■小口鮮魚型の輸出の考え方と便益算定上の留意点■規制対応型の輸出の考え方と便益算定上の留意点
◯ 輸出促進効果の算定式を次のとおり設定。
◯ 新たな便益を以下の2つの方法で抽出①過去の事業評価実績から抽出②各自治体から集めた効果の事例を基に波及プロセス図を作成して抽出
◯ 抽出した新たな便益に対して便益算定法等を検討し、ガイドラインに掲載可能な項目を整理。
3 その他の新たな便益
11
◯ ガイドラインに示された便益以外でも、定量的な事業効果が複数報告されており、これらのガイドラインへの反映が望まれている。
(1)背 景
(2)検 討
方法 便益
各自治体より集めた効果事例を基に抽出
直売所等の整備 地物水産物の消費拡大
フィッシャリーナの整備
海洋性レクリエーション参加機会の増加
作業時間の削減(効率化)
地域環境の向上
情報の電子化 市場運営コストの削減
方法 便益
過去の事業評価から抽出
用地整備に伴う漁網の耐用年数の延長
漁港整備(養殖水域の造成)による生産量の増加
耐震強化岸壁の整備に伴う緊急物資輸送コストの増大回避
耐震化等による災害時の施設復旧費用の軽減効果
12
3 その他の新たな便益
(3)ガイドライン等の改訂内容
項目 方針 頁 項目
ガイドライン
用地整備に伴う漁網の耐用年数の延長
・漁船だけでなく、他施設も含む表現に変更
20 2-1水産物生産コストの削減効果
漁港整備(養殖水域の造成)による生産量の増加
・新たな項目を設けて、追記
25 2-3漁獲可能資源の維持・培養効果
緊急物資輸送コスト増大の回避
37 2-9避難・救助・災害対策効果
耐震化等による災害時の施設復旧費用の軽減効果
35 2-8 生命・財産保全・防御効果(5)耐震・耐津波性能の強化に伴う施設被害の軽減効果
直売所・飲食店整備等による地物水産物の消費拡大効果
27 2-4漁獲物付加価値化の効果
フィッシャリーナの整備による効果
・フィッシャリーナの整備効果を明記
44 2-13施設利用者の利便性の向上(1)余暇機能向上効果
情報の電子化(ICTの活
用)による市場運営コストの削減効果
・新たな項目を設けて、追記
17 2-1水産物生産コストの削減効果(1)労務時間の削減効果
4-1 ガイドラインの充実化(維持管理費の取扱い)
13
◯ 平成29年3月、総務省「公共事業に係る政策評価の点検結果」において、「維持管理費として計上すべき費用の範囲について、具体的な費用の例示を明記するなど、水産ガイドラインの充実を図ること。」との指摘がなされたところ。
◯ 指摘を踏まえ、維持管理費の取り扱いについて、具体化・明確化を検討。
(1)背 景
[現行ガイドラインの記載内容]4 . 水産基盤整備事業に関する費用対効果分析の方法 (P9~10)
(6)費用の計測に関する基本的な考え方
1)計測する項目① (省 略)② 完成後の施設の維持管理費等に要する費用
2)留意事項① (省 略)② 事業費、事業期間、維持管理費がほぼ確定している場合は、それに従う。
確定していない場合は、過去(直近5年程度まで)の類似事業の実績等から適切に推定する。
14
4-1 ガイドラインの充実化(維持管理費の取扱い)
◯ アンケート調査(※)を実施し、維持管理費として計上すべき具体的な項目について整理。
※ 35都道府県、201施設について回答有
(2)検 討
■主な維持管理費
(3)ガイドライン等の改訂内容
方針 頁 項目
ガイドライン
・維持管理費の適切な計上を促す観点から、留意事項として、具体的な計上項目を追記する。
10 (6)費用の計測に関する基本的な考え方2)留意事項③維持管理費としては、以下のような項目が考えられるため、各漁港の実態に合わせて適切に計上する。補修費、電気代、管理費(管理委託費等)、更新費
①補修費、 ②電気代、 ③管理費(管理委託費等)、 ④更新費
4-2 ガイドラインの充実化(関連事業の取扱い)
15
◯ 平成29年3月、総務省「公共事業に係る政策評価の点検結果」において、「関連事業の取り扱いについて、事例の蓄積を踏まえつつ、具体化・明確化を図ることについて検討することが必要である。」との指摘がなされたところ。
◯ 指摘を踏まえ、関連事業の取り扱いについて、具体化・明確化を検討。
(1)背 景
※ 現行ガイドラインの抜粋総務省指摘の抜粋を添付
[現行ガイドラインの記載内容]4 . 水産基盤整備事業に関する費用対効果分析の方法 (P8~9)
(5)関連事業(施設)の取扱い
① (省 略)
② 関連事業の取扱い
関連事業については、次の通り取り扱う。
イ.発現する効果を分離して計測できる場合は分離する。従って、費用、便益とも分析対象となる事業に係わる部分だけを対象として考えてよい。
ロ.発現する効果を分離して計測できない場合には、一体のものとして扱う。
※ 関連事業: 分析対象となる事業と一体となって効果が発現する他の事業。
4-2 ガイドラインの充実化(関連事業の取扱い)
16
【事 例】
防波堤延伸による静穏度改善範囲
防波堤延伸による効果範囲が明確である場合は、按分せずに効果対象範囲に限定して便益を計測。(按分無しでの通常の算定)
【考え方】
②の防波堤延伸による静穏度改善範囲
岸壁岸壁
岸壁A1
A2 A3
①②
①の防波堤延伸による静穏度改善範囲
②他事業による整備(前計画等)
①当該事業による整備事業ごとの効果範囲が明確な場合には、分離し
て計測を行うことを基本とする。
例えば、右図のA1、A3の水域が当該事業、A2の水域が他事業で、静穏度が確保される場合
は、分離して計測を行う。
(2)検 討
①分離して計測できる場合
◯ 過去の事業評価事例を踏まえ、①分離して計測できる場合、②できない場合の考え方を次のとおり整理。
4-2 ガイドラインの充実化(関連事業の取扱い)
17
当該事業による整備
他事業による整備(前計画)
【事 例】
前事業で整備された防波堤と現事業で整備された防波堤とが一体となって効果を発揮するため、得られた便益を前事業と現事業の事業費を用いて按分。
年間便益額= 防波堤全体の便益額 × 当該事業の投資額
/ (当該事業の投資額+他事業の投資額)
【考え方】
他事業と当該事業での効果範囲が不明確な場合には、一体として便益額を算出し、便益額を按分、または他事業分を経費として差し引く等により、当該事業による便益額を算出する。
例えば、他事業と当該事業の整備により、図のA1~A3の水域の静穏度が一体的に確保される場合の①の便益の考え方(他事業での静穏度解析結果がなく、分離が難しい場合等)は以下の2種類が考えられる。
【1】防波堤の延長による按分;年間便益額=全体便益額(①+②)×L1/(L1+L2)
【2】事業費による按分;年間便益額=全体便益額(①+②)×①事業費/全体事業費(①+②)
防波堤延伸による静穏度改善範囲
岸壁岸壁
岸壁A1
A2 A3
②①
②他事業による整備(前計画等)
①当該事業による整備
L1 L
2
②分離して計測できない場合
18
4-2 ガイドラインの充実化(関連事業の取扱い)
(3)ガイドライン等の改訂内容
方針 頁 項目
ガイドライン
・便益額の按分方法を追記 9 (5)関連事業(施設)の取扱い②関連事業の取扱い(便益額を按分する方法)
ガイドライン参考資料
・関連事業について、分離して計測できる場合と分離して計測できない場合の考え方を例示
37(新たに項目作成)
12.関連事業(施設)の取扱い
方針 頁 項目
ガイドライン
・輸送用燃料に係る税を除外する旨を追記
9
10
(6)費用の計測に関する基本的な考え方1)計測する項目
(7)便益の計測に関する基本的な考え方1)計測する効果の項目
(その他)
○ 「税の取扱い」に関する総務省指摘を踏まえ、次のとおり追記。
19
5 参考(検討中の便益)
① 想定される荷さばき所の便益
(2)検討状況
◯ 荷さばき所は老朽化の進行や市場の集約化等に伴い、今後、更新事業が増加。
◯ 荷さばき所が有する多様な機能を適切に評価し、便益として計上していくことが求められている。
(1)背 景
■荷さばき所の更新における便益の考え方(イメージ)
現況の荷さばき所の
効果
更新による荷さばき所の
効果
更新しない場合の
荷さばき所の効果
機能向上効果
機能維持効果
更新しないことにより機能が低下
Without時※ With時
※老朽化が進み施設が使用禁止となるような場合には、荷さばき所の効果はゼロになると考えられる。
③、④、⑤
①、②
20
5 参考(検討中の便益)
② その他、次の便益を整理中。
■産地市場が改修や建替により存続すること自体の便益
産地市場が無くなった場合に想定される社会的な損失を、例えば卸売業者の取扱量や利益などから算定できないか検討中。
整備 便益 効果の内容
荷さばき所の整備
①荷さばき所自体の効果
作業環境の改善 風雨の影響や車両の輻輳がなくなり、作業環境が改善。
労務時間の削減 作業の効率性が高まり、労務時間が削減。
操業機会の増加 労務時間が削減されることにより、操業機会が増加。
選別作業による価格上昇 荷さばき所での選別作業により単価が向上。
②市場機能維持の効果
漁獲物の輸送に伴うコストの削減 漁業者が近隣市場へ水産物を搬送する際の労働時間や輸送コストが削減。
買受業者の仕入れコストの削減 買受業者が近隣市場へ買付に行く際の移動コストや代行手数料、運送費等が削減。
③衛生管理の効果 衛生管理の強化 水産物の衛生管理が徹底され、価格形成面で衛生管理の貢献が認められる。
④施設集約の効果
施設の集約による価格上昇仲買人が増加し、適切な競争環境が形成され価格が上昇。
※集約前は交渉力がなく安値で取引
施設の集約による販路拡大 取扱量が増加、ロットが確保され、高価格をつける遠方の市場等への輸送コストが負担でき、販路が拡大。
施設の集約によるコスト削減 施設数が減少し、維持管理費の負担が減少。
⑤その他の効果
避難対策(人的損失回避) 荷さばき所上部を避難場所とすることで、避難可能人数が増加。
直売所等の収益拡大 施設見学のために、来訪者が増加し、周辺の直売所等の売上が増加する。※地域活性化・漁村維持のため、消費を都市から地方へシフトさせる効果