積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース...

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積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース Keyword Arranging Interface in Order of User’s Liking to Support Active Thinking

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Page 1: 積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース …積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース Keyword Arranging Interface

積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース

Keyword Arranging Interface in Order of User’s

Liking to Support Active Thinking

Page 2: 積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース …積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース Keyword Arranging Interface

西原陽子、大阪大学大学院基礎工学研究科

大阪府豊中市待兼山町 1-3

Graduate School of Engineering Science, Osaka Univeristy

1-3, Machikane-yama, Toyonaka, Osaka, 560-8531, JAPAN

赤井れい子、広島市立大学情報科学部

広島市安佐南区大塚東 3-4-1

Faculty of Information Sciences, Hiroshima City University

3-4-1, Ozuka-Higashi, Asa-Minami-Ku, Hiroshima, 731-3194, JAPAN

砂山渡、広島市立大学情報科学部

広島市安佐南区大塚東 3-4-1

Faculty of Information Sciences, Hiroshima City University

3-4-1, Ozuka-Higashi, Asa-Minami-Ku, Hiroshima, 731-3194, JAPAN

橘啓八郎、大阪学院大学コンピュータサイエンス研究科

大阪府吹田市岸辺南 2-36-1

Faculty of Information Sciences, Hiroshima City University

2-36-1, Kishibe-Minami, Suita, Osaka, 564-8511, JAPAN

Page 3: 積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース …積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース Keyword Arranging Interface

近年あらゆる創造活動において膨大な情報が扱われるようになってきた.全ての情報が人の創造活動に役立つ

わけではないため人は全ての情報の中から創造活動に使えるものを見極める必要がある.だが優先順位のない多

くの情報に対して積極的に考えることは人には難しい.人は自らの嗜好により順位付けがされた情報に対しては

積極的に思考するのではないかと著者らは考えた.本稿では積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェ

ースを提案する.提案インタフェースを通じてユーザ嗜好の指標の順序に基づくキーワード順序をユーザが作成

する.キーワード順序が記されたリストをインタフェースが提示することによってユーザの思考支援を図るもの

である.実験結果からユーザの嗜好を反映したキーワード順序のリストが得られること,リストの提示により積

極的な思考を支援できることを確認した.

キーワード:積極的思考支援,選好順序,インタフェース

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Now we have to manage huge information in creative activities. Since all of information are not

useful for us, we need to search useful information actively from all of information. However it is difficult

to check carefully all information without evaluation priority. We supposed that users are willing to

evaluate information with priorities based on user's liking. In this paper, we propose a keyword arranging

interface for user's active thinking. A user arranges keywords in order of the user's liking. This interface

outputs a list on which keywords are written in order of user's liking. We plan to support user's active

thinking by showing the keyword list. Some experimental results proved that the interface could output

the keyword list that were reflected user's liking and support user's active thinking.

Keywords:support active thinking,the order of user’s liking,interface

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1. ま え が き

近年ネットワークの整備や計算機の高性能化,記憶装置の大容量化等が進み,あらゆる創造活動において膨大な量の情報が扱われるようになってきた.全ての情報が創造活動に役立つわけではないため人は有効な情報を見極めて取り出す必要があるが,一つ一つの情報を吟味するには膨大な時間を要する.

大量の情報から有効な情報を見極めるためには情報を一つ一つ分析し吟味する作業が不可欠である.しかし有効か分からない情報に対して人が積極的に考えることは少ない.また情報量が膨大であればなおさら積極的にはなれない.つまり,創造活動に役立つ可能性を秘めた情報が含まれるとしても,それを実際の創造活動に役立てられるかどうかはユーザの積極的な思考にかかっていることになる.著者らは,ユーザ嗜好に基づく順位付けがされた情報に対しては積極的に創造活動のための思考作業をユーザは行うのではないかと考えた.

本稿では創造活動のアイデアのもととなるキーワード集合と各キーワードに対する有効さの指標が与えられたときに,ユーザの積極的な思考を支援するためのキーワード選好インタフェースを提案する.提案システムはユーザの好む指標を重視してキーワードを順位付けする環境を提供することにより,創造活動を行うユーザの積極的な思考を支援するものである.ここで積極的な思考とは,創造活動を行うユーザが与えられたデータから自ら主体的に新しいアイデアを考えだそうとすることを指す.

以下,本論文では 2章で関連研究について述べ,本研究の位置づけを明らかにする.3章で提案するシステムの詳細,4章で提案システムのインタフェースについて述べる.5章と 6章で本システムの有効性を検証する実験の結果と考察について述べ,最後に 7章で結論を述べて本論文を締めくくる.

2. 研 究 背 景

2・1 順位付け支援システム

並列に並べられた n 個のデータから好ましい a 個のデータを選び,順位付けをして一列に並べる問題を考える.このとき全ての n個のデータを比較して順位付けすることはデータ数が増すにつれ多くの時間が必要となる.さらにデータの見落としや未知データの存在などにより,適切な順位付けを行うことは難しい.一度に比較する難しさを解消する方法として一対比較による方法 [1]が用いられる.しかし n 個のデータに順序をつける際にはn(n− 1)/2回の比較を行う必要があり,データ数が多くなるとやはり現実的な方法ではなくなる.

また,選好順序は個人だけでなく複数人の嗜好を考慮するものもあり,多数決論理に基づく方法や各種のスケジューリングアルゴリズム [2]などが存在する.本稿で

は複数人の選好順序ではなく個人の選好順序決定支援を対象とする.

個人の選好順序を扱うシステムの一つに情報推薦システムがある.代表的なシステムとしてはATA(AutomatedTravel Assistant)[3]やExpertClerk[4]がある.ATAは旅行プランを推薦するシステムであり,ExpertClerkはインターネットショッピングを支援するシステムである.両システムはユーザとのインタラクションを通じてユーザの望むデータを提示するものであり,ユーザの選好順序を考慮した情報提供という点は本システムと同じである.本システムは積極的思考支援のためのシステムであり,ATAや ExpertClerkとは目的が異なっている.データを並び替える際には,各データに与えられた複数の評価指標に自動的に重み付けした上で順位付けする方法がある [5].しかし複数の指標に対する重み付けはユーザごとに異なると予想される.卑近な例では新しい計算機の購入がある.購入を検討する際には価格,CPUの種別やクロック数,CD,DVDなどのデバイスの有無などを比較検討するため選好順序付けは時に悩ましいものとなる.一般に二つの指標の間の選好関係は個人によって異なり,指標間の重み付けは異なっている.したがって本システムではユーザの嗜好に応じて指標の重み付けを行いデータの順位付けができる環境を提供する.

2・2 情報視覚化システム

情報視覚化とは大量の情報を効果的に提示することによりユーザの情報理解や情報操作を助けるものである.現代社会では企業でも個人でも大量の情報を扱うようになってきているが,その中から必要な情報をすばやく探すことは場合によっては非常に困難である.今後ますます情報化が進み,大量の情報から欲しい情報を探す必要性は高まると予想される.そのため情報の見せ方を考慮した技術の研究が盛んにされている [6].暦本らが開発した Information Cube[7]は階層構造に

なった情報を,透明の直方体を入れ子構造にして表現するものである.全ての情報を一つの直方体に含むことができるため,Cardらが開発した Cone Tree[8]よりも情報の含有量は多い.

また大量のトピック情報の中から欲しいトピックとその関連情報を拾い上げることを支援するシステムに納豆ビュー [9]がある.納豆ビューは 3次元レイアウトされた図の中の興味のある点(ニュースのトピックなど)を持ち上げると,納豆のように関連点がついてくるものである.注目する情報を限定することで,情報が複雑になって収拾がつかなくなるのを回避している.

これらのシステムは大量の情報の中から欲しい情報を視覚的,直感的に探せるようになっているが,欲しい情報はあくまでユーザ自身が積極的に探す必要があり,ユーザにかかる負担は少なくない.本システムもインタフェースにより情報を視覚化しているが,ユーザの嗜好を出力

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図 1 キーワード選好順序決定支援システム

に直接反映し積極的な思考を支援しようとしている点が既存の情報視覚化システムと異なる.

2・3 思考支援システム

ユーザの積極的な思考を支援するためのシステムとして,すでに存在するシステムの有効な要素を応用することで効率的に新しいシステムを作ろうという手法 [10]や,ユーザの過去の思考の副産物である研究メモを仮想的なノート上に実現し,その上に入力されるユーザの行為の情報を用いるもの [11]がある.本システムはキーワードに思考する優先順序をつけるものであり,これらのシステムとは支援方法が異なっている.

有効な組合せを提示することにより創造活動の支援を行う研究 [12]がある.これは新しいものを既存のものの組合せとして捉え,独創的かつ世の中に広まる可能性の高い組合せを人間に提示し,人間が組合せを検証する効率の改善を図ることで創造活動を支援するものである.本システムも既存のものの組合せを用いて創造活動を行うユーザを支援するものである.[12]はユーザに対し,創造活動のための新しいアイデアのもとを評価し,有効なアイデアのもとを表示するものである.これに対し本システムはユーザが自らよいと考えた選好順序に基づきアイデアのもとを並べ替え,主体的によいアイデアを考えす支援をする,つまり積極的な思考支援を目的としている点で異なる.

また,本システムは有効である組合せを1つ提示するのではなく,新しいアイデアにより創造活動を行いたいものを端的に表す単語に対して組合せるためのキーワードのリストをユーザに提示する.リストの作成ではユーザの嗜好を評価し,ユーザは自らの嗜好が反映されたキーワードリストを使って積極的に思考し,創造活動へと結びつける.本システムはユーザのインタフェース操作によりユーザの嗜好も考慮し,ユーザにとって有効なキーワードのみを提示することで効率のよい積極的な思考を支援することが目的である.

3. キーワード選好順序決定支援システム

本システムはキーワードに与えられる様々な有効さの指標をもとに,大量のキーワードから創造活動に有効なキーワードを絞り込む作業を支援する.本システムは,新商品や新サービスの開発に携わる人が,開発の初期段階でアイデアのもとを思考するために利用することを想定している.初めに5つの用語の定義を述べる.

•選好順序:創造活動に有効と考えられるキーワードが複数の指標による評価値で順位付けされるときに,その順位をユーザの嗜好に合う指標を重視して並び替えた順序.

•選好リスト:選好順序にしたがい並べられたキーワードのリスト.

•ベースキーワード:創造活動において開発したい物自体を表す単語.例えば本システムを利用して携帯電話の新機能を開発したいのならばベースキーワードは携帯電話である.

•キーワード:創造活動のアイデアを考えるために用いられる製品の名称.テレビ,カメラなど

•指標:製品を評価するために用いられる尺度.価格,購入人数など

3・1 システム構成

図 1に本システムの構成図を示す.本システムはキーワード集合とそれに与えられた複数の指標を入力にとる.与えられた指標からユーザは 2つの指標を選ぶ.システムは選択された指標で順位付けされたキーワードを出力する.続いてユーザが指標の重みを入力し,システムは入力された重みを用いて 2つの指標をまとめ 1つの指標へと統合する.指標が1つになるまでこの作業を繰り返し,最後に順位付きキーワードリストを出力する.

以下で各モジュールの詳細を示す.

3・2 入力:キーワード集合

本システムの入力であるキーワード集合は検索エンジンYahoo! JAPAN[13]や goo[14]などの検索用カテゴリに分類されている単語の集合とした.Yahoo! JAPANであれば,エンターテインメント,メディアとニュース,趣味とスポーツなどが検索用カテゴリに相当し,エンターテインメントカテゴリに属するDVD,カーオディオ,雑誌,真空管,スピーカなどがキーワードに相当する.

3・3 指 標 の 選 択

システムはキーワードに与えられた複数の指標を入力にとる.指標は比較に用いられる可能性があるものを人手で網羅的に集める.ユーザはそれらの指標から任意の2つを選び,システムはそれらを縦軸・横軸とし選択された指標の評価値に応じてキーワードを散布図に表示する.

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3・4 指標の重みの決定

ユーザは散布図上にプロットされたキーワードを眺め,重要とみなす指標により大きな値の重みをつける.重みは現在選択されている 2つの指標にのみつける事が可能で,2つの指標 F1,F2 による評価値 val(F1)に重みt,val(F2)に重み 1− tを与える.ここで tは 0 ≤ t ≤ 1の範囲の数値をとり,val(F1), val(F2)は指標に応じてキーワードごとにあらかじめ与えられている.

3・5 指 標 の 統 合

指標の重み t, 1− tを決定した後,指標の選択順番に応じた重みを与える.

ここで F1と F2のうちシステムに入力された,他の指標と統合されていない指標には式 (1)に示すように指標の評価値を (N −n)倍し,その和から統合指標 F の評価値を得る.N は指標の総数,nは統合の順番を表す数字である.人間は複数の選択肢が与えられたとき,自分の関心の高いものから順に選んでいくと考えられる.そのためユーザが選好順序を作る際には自らの優先度が高い指標から選択していくと考えられる.そこで,システムに入力された指標には,初めて選択された順番に応じて (N −n)倍の重みを評価値に与え,ユーザの嗜好をより的確に表現する.

F =

(N −n)(t× val(F1) + (1− t)× val(F2)) 

(F1,F2が共に初めて選択されたとき)

(N −n)(t× val(F1)) + (1− t)× val(F2) 

(初めて選択された指標が F1のみ)

t× val(F1) + (1− t)× val(F2)

(それ以外のとき)

(1)

指標が統合されると統合したもとの 2つの指標が削除され,統合されてできた新たな指標F が加えられる.ユーザはこの統合作業を指標が 1つになるまで繰り返す.

3・6 出力:順位付きキーワードの選好リスト

システムは,統合されて最終的に 1つになった指標による評価値の高い順に,上位 20位までのキーワードからなる選好リストを出力する.

4. キーワード選好インタフェース

本章では 3章で提案したシステムを実際に用いる際に使用する選好インタフェースについて述べる.以下でインタフェースの操作方法を説明する.

図 2 キーワード選好インタフェース

4・1 キーワード集合の入力

図 2に示す画面の左フレームの散布図上にキーワードがプロットされていない画面を本インタフェースの初期画面とする.右フレームにはキーワードに与えられた各指標が縦軸と横軸選択用枠に 1組ずつ表示される.

4・2 指 標 の 選 択

ユーザが任意の 2つの指標を縦軸,横軸として選択すると,システムは選択された指標の評価値の高いキーワードを図 2の左フレーム内の散布図上にプロットする.ユーザは散布図からキーワードの位置を確認できる.縦軸,横軸の目盛りの区間の値は,指標の評価値の最大値と最小値を 10分割した値を用いる.また,画面右フレーム内のリスト表示ボタンをクリックするとプロットされたキーワードの選好リストを見ることができる.いずれもキーワードは 2つの指標による合計評価値が高い順に上位 20位までとした.

4・3 指標の重みの決定

ユーザは 2つの指標を選択した後,散布図上にプロットされたキーワードを眺めながら重みを入力する.重みは図 2の右フレーム上部のスライドバーを左右に動かして入力する.重みは現在選択されている 2つの指標にのみつける事が可能で,3・4節で示したように合計 1の重みを 2つの指標で分け合う.スライドバーの左右には縦軸,横軸の指標に対する重みの数値が表示される.デフォルトでは縦軸,横軸の指標にそれぞれ 0.5の重みが付けられている.バーを左右に動かすと重みの数値は変化し,バーを寄せたほうの軸に対してより大きな重みがつくようになっている.また,バーを動かすと散布図上の赤い補助線(図 2では傾き 1の線分)が連動して動く.これはどの程度重みをつけるとどのキーワードが優先されていくかを表しており,2つの指標に重みが 0.5ずつ与えられたときは原点を通る傾き 1の直線となる.散布図上に表示されたキーワードを見ることで,ユーザはキーワードの配置を視覚的にとらえやすくなる.ユーザは補助線

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図 3 選好リストの例

を用いてキーワードの優先順位を確認できる.

4・4 指 標 の 統 合

ユーザは選択した 2つの指標の重みを決定した後,画面右フレーム内の軸合成ボタンをクリックする.クリックされると2つの指標が統合されて元の 2指標は削除される.統合された新たな指標が画面右フレーム内の軸選択枠に追加表示される.

4・5 出 力

指標が最後の 1つになるまでユーザは指標の選択と統合を繰り返す.指標が 1つになると図 2の右フレーム内に,図 3に示す 20個のキーワードからなる選好リストが表示される.

5. 選好順序決定支援実験

本実験の目的は,提案するシステムとインタフェースがユーザのキーワード選好順序の決定支援として有効に働くことの検証である.

5・1 実 験 手 順

比較評価のために下記の 4つのシステムを用意した.• S Index:各指標によるキーワードの順位を確認できる.

•M Index:S Indexの機能に加えて,全ての指標に一度に重みを与えてキーワードを順位付けし,その順位を確認できる.重みはユーザがその合計を 1にして与える

• S Weight:S Indexの機能に加えて 2つずつ指標を選択して指標を統合できる.統合時に統合順番に関する重みを付加せず,式 (1)においてN −n = 1として統合する.指標の統合を終えた時点でキーワードの順位を確認することができる.

•D Weight:提案システム.S Weightの機能に加えて,指標を選択した順番が早いほど高い重みをシステムが式 (1)を用いて与える.

表 1 選好順序決定支援実験テーマとキーワード数

テーマ 指標数 キーワード数

大阪からバリ島へのツアー 9 10大阪から北海道までの経路 4 10デジタルカメラ 7 20パソコン 7 20大学周辺の下宿 9 30企業 8 30

表 2 選好順序決定支援実験テーマの指標の種類

テーマ 指標

ツアー 値段,日数,飛行機の乗換回数,オプショナルツアー数,ホテル選択数,送迎の有無,自由行動日数,食事回数,添乗員の有無

経路 値段,時間,待ち時間,乗換回数

デジカメ 値段,画素数,販売日からの経過月数,動画撮影時間,液晶モニタサイズ,重量,デジタルズーム

パソコン 値段,販売日からの経過月数,CPUクロック数,メモリ量,ディスク容量,DVD対応の有無,モニタサイズ

下宿 部屋数,家賃,共益費,最寄り駅からの時間,階数,面積,頭金,築年数,駐車場料金

企業 初任給,ボーナス回数,売上高,資本金,従業員数,休日数,フレックス制の有無,勤務時間

実験は,20代前半から 30代前半の大学関係者男女 15名に対して以下の手順で行った.初めに事前に割り当てたシステムを用いてキーワードの選好リストの候補を得る.続いて出力された選好リストの候補に対して指標の評価値を検討し,納得のいかないキーワードの順序を並び替えて選好リストの候補を修正してもらう.最後にシステムの使いやすさのアンケートに答えてもらった.

本実験では表 1の第一列に示す 6種類のテーマに対して,複数の指標とその評価値を持つキーワードを 10個から 30個作成した.各テーマは表 2に示す 4つから 9つの指標を持つ.各被験者は S Index,M Index,S Weightの 3つのシステムを 2回ずつ使用し,6種類のテーマの選好リストを得るように設定した.テーマと使うシステムは各被験者で異なるようにし,1テーマ 1システムにつき 5人を割り当てた.順位付けするテーマはツアー→経路→デジカメ→パソコン→下宿→企業の順で揃えた.また選好リストのデフォルトキーワード数は 20個であるが,本実験ではテーマごとに用意された全てのキーワードから選好リストを作成し 20個と限定はしなかった.実験の初めに著者の1人がS Index, M Index, S Weightの 3つのシステムの使い方を被験者に説明し,「自分は与えられたテーマに詳しいと想定し,多くの友人に自信を持って推薦できる順序を作成してください」と依頼した.この状況設定から被験者が作成した選好リストは複数の指標を考慮した順序と見なすことができる.実験評価のために以下の (a)から (e)の5項目を測定した(a) 選好リストの候補と被験者が作成した選好リスト(b) 選好リストの候補を得るまでの時間と選好リストの候補を並び替え,選好リストを得るまでの時間

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(c) S Weight の操作履歴から作成した D Weight の選好リストの候補

(d) 使用したシステムの使いやすさのアンケート(e) テーマのキーワードの並べやすさのアンケート(d), (e)は 5段階評価で 5を最高,1を最低とした.

5・2 実験結果と考察

初めに (e)のアンケート結果から実験に用いたキーワードの並べやすさの評価をまとめる.全てのテーマのキーワードの並べやすさの平均評価値は 3.4から 3.6の値となった.したがってテーマによる結果の差はないと考えることができ,その他の項目から提案システムの有効性を確認することができる.

以下では 4つのシステムで得られた選好リストの候補とユーザが作成した選好リストの相関,システム使用時間およびアンケート結果を示し考察を述べる.

§ 1 システム出力の選好リストの候補と選好リストの類

似度

図 4に 4つのシステムの選好リストの候補と選好リストの相関値を示し,図 5に選好リストと最終順序との順序関係の不一致数を示し,これらを用いて結果に対する考察を与える.

相関値はスピアマンの順序相関係数 [15]を用いた.スピアマンの順序相関係数は 2組の順序がついたデータの相関を測ることができる評価指標である.順序関係の不一致数は被験者が作成した選好リストにおける隣接する2つのキーワードの順序関係のうち,システムが出力する選好リストの候補において成立していない関係数とした.すなわち,6個のキーワードからなる選好リストをA,B,C,D,E,Fとした場合,A-B,B-C,C-D,D-E,E-Fの 5つの順序関係を対象とし,システムが出力する選好リストの候補においてこの 5つの順序関係が満たされていない関係数を不一致数として算出した.

図 4より,提案システム D Weightの相関値が全体的に高く,図 5でも同様に提案システムの不一致数が全体的に低くなったことが分かる.この理由は提案システムを用いて得られた選好リストの候補が被験者の嗜好を反映できていたために,選好リストを得るまでのキーワードの並び替え回数が少なかったためと考えられる.このことから提案システムの順位付け手法は被験者の嗜好を最もよく反映できたといえる.

図 4では「経路」の提案システムの相関値は 0.932であり,他の 3つのシステムに比べて高い値となった.図 5でも同様に提案システムの不一致数は他の 3つのシステムに比べて低い値となった.「経路」と他のテーマとの大きな違いは表 2に示す「値段」指標の評価値が高いキーワードほど他の 3つの指標の評価値が全て低かったことである.テーマごとに一つの指標から選好リストを得るS Indexで被験者に選択された回数が最も多い指標と他の指標との順序相関を確認した.算出にはスピアマンの

図 4 選好リストの候補と選好リストの相関

順序相関係数を用いた.結果を図 6に示す.相関値の絶対値が 0.4以上であれば相関があると一般に見なされるが,図 6より「経路」では「値段」指標に対し他の 3指標の値が全て負の相関となり,他の 5つのテーマでは正の相関もしくは相関がなかったことが分かる.S Indexでは選択した 1つの指標による順位しか得られないため,被験者の選好リストと離れた順序を得ることになった.複数の指標を重み付けして選好リストを得る M Index でもシステムに重みを入力するときには各指標の相関を把握することが困難であったため,選好リストの候補と選好リストの相関が低くなった.このように指標に逆相関となるものが存在しても,提案システムでは選好順序に近い順序が得られることが分かる.

また,「ツアー」と「企業」でも提案システムの相関が最も高くなっているが,「ツアー」は指標数が 9つ,「企業」は指標数が 8つとなっており,多くの指標を視覚的に比較評価できたために相関値が高くなったと考えられる.

提案システムでは全体的に相関値が高く,不一致数も少ないが,図 4の「デジカメ」,「パソコン」,「下宿」の 3つのテーマでは複数の指標の重みを目で確認できる S Weightの相関値がもっとも高くなったことが分かる.この理由は価格は中程度のものをよしとするなどして,指標ごとに高い評価値がついたキーワードの順序を並び替えて選好リストを作成したためである.提案システムは指標の評価値が高いキーワードをよしとするが,指標の選択順序も考慮しておりユーザの指標の嗜好が S Weightよりも反映されている.したがって,中程度を評価するユーザにとっては嗜好の反映度が弱い S Weightの出力した選好リストの候補の方が,提案システムの選好リストの候補よりも相関値は高くなると考えられる.しかしこの3つのテーマでも提案システムの並び替え回数は最も少なかったことから,厳密な位置関係ではなく全体的な順序関係を重視した選好リストの候補を得るには提案システムが適していたと言える.

以上より,指標の選択順序に応じて重みを与える提案システムによって,ユーザが求める選好順序に近い順序を得られることが示された.

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図 5 選好リストの候補におけるキーワードの順序関係の不一致数

図 6 S Index使用時に選択回数が多かった指標とその他の指標のテーマごとの相関

§ 2 順位付けに要した時間

図 7と表 3にユーザがシステムを使い選好リストの候補を得るまでに要した使用時間とユーザが選好リストの候補を並び替え,選好リストを得るまでに要した時間を示す.時間はいずれも 5人の被験者から得られた平均値である.図 7と表 3より出力を得るまでの使用時間,並び替え終わるまでの時間は複数の指標の重みを目で確認できる S Weightが長く,それぞれ平均 180秒,495秒であった.S Weightの使用時間が最も長くなった理由は,2つずつ指標を比較し順位付けをするため他の 2つのシステムよりも操作回数が多かったからである.

また並び替え終わるまでの時間はキーワード数が多くなるにつれ一つの指標から選好リストの候補を得るS Indexと複数の指標を重み付けして選好リストの候補を得るM Indexの時間増加率がS Indexよりも大きかった.キーワード数が 30個である「下宿」と「企業」では S Weightを使ったときの並び替え終わるまでの平均時間が最も短くなったことが分かる.これは S Weightを用いて得られた選好リストの候補がユーザの選好順序と近かったために,並び替え回数が少なくなったためである.したがって,より多くのキーワードに対して的確な順位付けを行うときには,提案システムが効果を発揮すると考えられる.

また図 7と表 3からは指標数が 7から 8つである「デ

図 7 システムを使用した時間と選好リストを得るまでの平均時間((2)となっているものが選好リストを得るまでの平均時間)

表 3 システムの平均使用時間 (上段) と並び替え終わるまでの平均時間 (下段)

システム ツアー 経路 デジカメ パソコン 下宿 企業

S Index 69.600 17.400 45.800 31.200 21.200 44.000291.800 276.200 470.000 629.000 725.200 651.600

M Index 57.000 85.800 81.600 78.000 99.800 109.200217.400 236.400 517.000 649.200 577.400 533.800

S Weight 227.000 115.400 213.600 164.000 223.200 137.600420.400 266.200 545.000 456.600 704.000 582.800

ジカメ」,「パソコン」,「企業」で並び替えに要した時間が多かったことが分かる.指標数が 9つのときに並び替え終わるまでの平均時間が最大とならなかった理由は,多くの被験者は全指標の中から望むものだけを抽出し,抽出指標のみから並び替えを行ったためである.あまりに多くの指標が与えられると,指標の比較を人間の頭の中で行うことは難しく,指標同士の比較にも多くの時間を要する.実際,指標数が 9つの下宿キーワードを並び替える際には,指標を 4つ,5つだけ用いて並び替えたと言う被験者が多数存在した.このことから指標数が多い場合に人は優先する指標を絞り込む傾向があることが分かる.しかし,S Weightの視覚的なインタフェースを用いると,指標数が多いデータに対しても表 4のように全指標を評価でき,ユーザの嗜好を反映した順序決定に役立てられる.

§ 3 システムの使いやすさのアンケート結果

システムの使いやすさのアンケート結果をまとめる.表5よりキーワード数が 10個と少ないときは複数の指標を重み付けをして選好リストの候補を得るM Indexが使いやすく,キーワード数が多くなるにつれ複数の指標の重みを目で確認できる S Weightの評価が高くなることが分かる.被験者の感想の中には S Weightを使い慣れるまでに時間がかかったともあった.比較に用いる指標が少ない場合,キーワード数が多いほど、キーワードに優劣をつけることが難しくなる可能性がある.したがって,キーワード数が多い場合には,順位付けをするために多くの軸が必要となる。この多くの軸を考慮する必然性が

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表 4 S Weightを用いた被験者による「下宿」指標の重み付けの例

指標 被験者 1 被験者 7 被験者 10 被験者 13 被験者 14部屋数 0.048 0.047 0.041 0.271 0.095家賃 0.288 0.062 0.020 0.060 0.222共益費 0.072 0.062 0.000 0.026 0.035

最寄り駅からの時間 0.072 0.220 0.140 0.067 0.222階数 0.048 0.039 0.469 0.016 0.055面積 0.058 0.377 0.011 0.067 0.095頭金 0.192 0.039 0.234 0.060 0.083築年数 0.137 0.110 0.011 0.347 0.095

駐車場料金 0.084 0.039 0.070 0.081 0.095

表 5 アンケートによるシステムの使いやすさの平均評価値

テーマ S Index M Index S Weightツアー 4.2 4.6 3.8経路 4.2 4.8 3.8デジカメ 4.0 4.1 4.4パソコン 4.0 4.2 4.6下宿 3.6 4.4 5.0企業 4.0 3.8 4.6

使いやすさとなって現れたと考えられ,重み付けの結果を逐次確認できるシステムは複数の指標を考慮し,キーワードを順位付けする支援が行えることが分かる.

6. 積極的思考支援に関する実験

本実験の目的は,作成した選好順序決定支援システムの応用として,提案するインタフェースが創造活動を行うユーザの積極的思考の支援に有効に働くことの検証である.

6・1 実 験 手 順

比較評価のために 5・1節で示した S Index, M Index,S Weight(以下,提案システム)の 3つのシステムを用いた.被験者は 20代前半の男女大学生 12名とし,以下の手順で実験を行った.初めに表 6に示す課題を被験者に一つずつ示す.続いて,被験者はシステムを用いてキーワードの選好リストを得る.その後 20分以内に,与えたベースキーワードと選好リスト内の各キーワードを組合せた新しいもののアイデアを回答してもらった.

本実験では表 6に示す各ベースキーワードに対し,事前にランダムに割り当てた 1 つのシステムを使用して,Yahoo!Japan[13]の検索カテゴリにあるキーワードの順位付けを行ってもらった.ベースキーワードは商品開発のサイクルが早く,かつ学生にとって身近で取り組みやすいものにした.

本実験で課したタスクは試行錯誤を要するものである.指標選択の明確な基準もユーザは持たず,5章の予備実験で行ったタスクとは性質が異なる.本実験では選好リストを得るまでの時間には制限を設けず,被験者が納得のいく選好リストを作ってもらってから思考を始めてもらった.指標の選択回数が多い S Weightは S Index,M Index

表 6 思考支援実験で用いたベースキーワードとタスク

ベース タスク

キーワード

携帯電話 携帯電話の新機能を『家電製品』カテゴリに分類されるキーワード集合を用いて考える

コンビニ コンビニエンスストアの新サービスを『暮らし』カテゴリに分類されるキーワード集合を用いて考える

ゲーム 新しいゲームを『エンターテイメント』カテゴリに分類されるキーワード集合を用いて考える

表 7 積極的思考支援評価実験ベースキーワードとキーワード例

ベース キーワード キーワード例

キーワード 数

携帯電話 121 液晶テレビ,ビデオカメラ,DVDプレーヤー,MP3プレーヤー,ICレコーダー

コンビニ 135 公衆衛生,ホームセキュリティー,ワーキングマザー,海外留学,家政学

ゲーム 275 ホームシアター,おみくじ,オンライン小説,映画,ラジオ

に比べ,選好リストを得るまでの時間が長くなるが,表7に示すように使用したキーワード数が多いため,選好リストを作る間はアイデアを考えることはなく,指標の選択,統合に集中すると考えられる.したがって,選好リストを得るまでの時間はアイデア出しのタスクに影響しない.また,D Weightを用いると先に選択された指標に大きな重みを与えてしまうため,本実験では指標の選択順序は考慮しない S Weightを用いて実験を行った.

表 7第 3列に示す各キーワードに与えた指標は,西原らの実験 [12]を参考に以下の 4つとその約 1ヶ月間の上昇率の 8つを指標とした.指標の評価値作成には検索エンジン Yahoo!Japan[13]を用いた.

•ヒット数:キーワードを含むWebページ数•同時ヒット数:キーワードとベースキーワードを共に含むWebページ数

•関連度:ベースキーワードを含むWebページ数のうち,キーワードを含むWebページ数の割合

•独創性:キーワードを含むWebページ数のうち,ベースキーワードを含むWebページ数の割合

また思考するアイデアは「今後 100年以内で実現可能なもので,被験者自身の判断で新規性があるもの」とし,アイデアの質よりも量を優先して回答してもらった.

6・2 実験結果と考察

表 8に 20個の出力キーワードに対する被験者のアイデア回答数の平均値を示す.アイデアの回答数は,「コン

Page 12: 積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース …積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェース Keyword Arranging Interface

表 8 選好リストに対するアイデア回答数の平均値(件)

S Index M Index S Weight携帯電話 8.0 6.0 7.4コンビニ 6.6 9.0 9.7ゲーム 4.7 5.8 9.3平均 6.6 6.9 8.6

ビニ」「ゲーム」においては提案システムが最も多くなった.これは被験者が自ら有効と考える指標を選択し,その意図に沿った選好リストを得たことにより,出力されたキーワードに対して積極的にアイデアを考えることができたためと考えられる.「携帯電話」では提案システムが最も多い回答数とはならず,同システムの「コンビニ」と「ゲーム」に比べてもやや回答数が少なくなった.これは携帯電話の新機能はここ数年次々と開発されていて新機能が出つくした感があるため,どのような組合せが新機能となりうるかを 20分という制限時間の中で想像しにくかったためと考えられる.このようにベースキーワードとタスクによって回答のしやすさに違いはあるものの,多くのアイデアを考えることができたため思考支援システムとしての有効性を確認できた.

7. む す び

本稿では,積極的思考支援のためのキーワード選好インタフェースを提案した.実験結果から効果的な選好順序決定と積極的な思考を支援できることを確認した.今後は指標統合時の重み付けのプレビュー機能や一度

行った統合を取り消す機能の追加,さらには統合した指標の数値の意味を示す機能の追加を検討し,創造活動を行うユーザのための思考支援により一層有効なインタフェースへと改良していきたい.

♦ 参 考 文 献 ♦

[1] すべてわかるアンケートデータの分析:現代数学社,(1998).

[2] 服部宏充,磯村厚誌,伊藤孝行,大囿忠親,新谷虎松:動的重み付き最大制約充足問題に基づくナーススケジューリングシステム,人工知能学会論文誌,Vol.20,No.1,pp.25 - 35,(2005).

[3] E. Andre and T. Rist:Adding life-like synthetic characters

to the web,Cooperative Information Agents IV,LectureNotes in Artificial Intelligence 1860,ed.M. Klusch and L.Kerschberg,pp.1 - 13,Springer,(2000).

[4] H. Shimazu:Expert Clerk: Navigating shoppers’ buy-

ing process with the combination of asking and proposing,Proc. Seventeenth International Joint Coference on ArticialIntelligence,pp.1443-1448,(2001).

[5] T. Shintani, T. Ito, and K. Sycara:Multiple negotiations

among agents for a distributed meeting scheduler,Proc.Fourth International conferece on Multi Agent Systems, pp.435 - 436,(2000).

[6] 渡辺保史:情報デザイン入門,平凡社,(2002).[7] J. Rekimoto and M. Green:“The Information Cube: Us-

ing Transparency in 3D Information Visualization” , Pro-ceedings of the Third Annual Workshop on InformationTechnologies & Systems (WITS’93), pp. 125-132, (1993).

[8] S. K. Card, G. G. Robertson, and J. D. Mackinlay : “TheInformation Visualizer, an information workspace”, In Pro-ceedings of the ACM Conference on Human Factors in Com-puting Systems (CHI’91), pp. 181-188. ACM Press, (1991).

[9] 塩澤秀和,西山晴彦,松下温:「納豆ビュー」の対話的な情報視覚化における位置づけ,情報処理学会論文誌 Vol.38 No.11,pp.2331 - 2342, (1997).

[10] 廣安知之・三木光範・中島史裕・三村泰成:コンセプトデータベースに基づく発想支援システムの構築,設計工学・システム部門講演会,No99-27,pp.525-528(1999)

[11] K. Aihara: Enhancing the Creativity by Reorganizingthe Mental Space Hidden in the Research Notes Stack, Pro-ceedings of the First International Workshop on StrategicKnowledge and Concept Formation, pp.181-192, Loughbor-ough, UK, (1997).

[12] 西原陽子・砂山渡・谷内田正彦:有効な組合せの発見による創造活動支援,電子情報通信学会論文誌, Vol.J87-D-I, No.10,pp.939 - 949, (2004).

[13] Yahoo!JAPAN:(URL)http://www.yahoo.co.jp/

[14] Goo:(URL)http://www.goo.ne.jp/

[15] 加藤千恵子,石村貞夫:Point統計学 相関係数と回帰直線,東京図書,(2003).