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2014年4月改訂版 無線医療助言通信ハンドブック Handbook of Advice on Radio Medical communications

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2014年4月改訂版

無線医療助言通信ハンドブック Handbook of Advice on Radio Medical communications

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目 次

1 無線医療助言通信とは 1

通信方法

①無線医療助言の通信方法(医師の助言を求める場合)

②洋上救急の通信方法(医師等の往診が必要な場合)緊急

③洋上救急が必要かどうか相談する場合

④日本国内の無線医療相談施設一覧

1-2

2-3

3 医療相談の要領 5-16

4 無線医療助言通信の実例[付 医療助言通信書] 17-18

5 無線医療支援システムの概要 19-20

6 洋上救急(医師の洋上往診)の要点[付 洋上救急患者質問表] 21-23

7 船員法施行規則第53条1項に掲げる船舶に備え付ける医薬品 24-31

8 海上保安機関電話番号一覧[付 海上保安機関一覧] 32-33

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1 無線医療助言通信とは

無線医療助言通信は、「2006年の海上の労働に関する条約」に基づき、海上のすべての船舶に無線

による医療助言を昼夜を問わず24時間体制で無料サービスしている事業です。

無線による医療助言とは、航海中に乗組員が病気やけがをした場合、船内における救急処置や患者

の取扱いについて、陸上にある特定の医療機関に無線通信により患者の症状その他の情報を送信し、

専門の医師に助言を求め、医師から応急措置の助言や指示を受けることです。

2 通信方法 ① 無線医療助言の通信方法(医師の助言を求める場合)

無線医療助言の通信手段は、電話通信、ファクシミリ通信、電子メール(Eメール)が可能です。

ここでは代表的な通信料金が無料の直通番号設定の電話・FAX・電子メールの通信方法および直通

番号設定以外の電子メール(通信料金有料)の通信方法をご紹介します。

Ⅰ通信料金が無料となる電話・FAX通信

≪インマルサット端末(B・M・ミニM・F 端末)の場合≫

(自動接続)

(自動接続)

(自動接続) ※オペレーターは病院へ接続しません。

無線医療取扱い機関 直通番号 無線医療取扱い機関 直通番号

横浜保土ケ谷中央病院 32#または3201# 大阪掖済会病院 3214#

東京高輪病院 3202# 神戸掖済会病院 3215#

小樽掖済会病院 3210# 門司掖済会病院 3216#

宮城利府掖済会病院 3211# 長崎掖済会病院 3217#

横浜掖済会病院 3212#

名古屋掖済会病院 3213# ご利用方法の問い合わせ 62#

注)KDDI 海岸地球局コード003 をシステムに登録していない場合は、003#もしくは003*(端末によ

り異なる)を一番最初にダイヤルしてください。

注)通信料金が無料となる無線医療助言通信は、直通番号を使用した通信に限ります。

-1-

32# 独立行政法人地域医療機能推進機構 横浜保土ケ谷中央病院

直通番号 独立行政法人地域医療機能推進機構 横浜保土ケ谷中央病院 独立行政法人地域医療機能推進機構 東京高輪病院 日本海員掖済会の各病院

62# KDDIオペレーター(利用方法が不明な場合にお問い合わせください)

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Ⅱ通信料金が無料となる電子メール通信

≪インマルサット端末(C・ミニC端末)の場合≫

海域 海岸地球局番号

大西洋西 003

大西洋東 103

太平洋 203

インド洋 303

Ⅲ通信料金が有料となる電子メール通信

(電子メールの取扱いは、横浜保土ケ谷中央病院と東京高輪病院のみとなります。)

電子メール通信は、文章だけでなくデジタルカメラなどを活用して、外傷や皮膚疾患などの画像を

送信することができますので、より詳細な状態の把握と適切な指導がしやすくなります。

接続先病院名 E メールアドレス

横浜保土ケ谷中央病院 [email protected]

東京高輪病院 [email protected]

※直通番号設定以外の通信は有料となります。(インマルサットB、M、ミニM、F端末の電子メール通信は直通

番号設定がされていないため有料となります。)

②洋上救急の通信方法(医師等の往診が必要な場合)緊急

洋上救急が必要な場合は、手遅れにならないよう、船長からもしくは船主等を通じ、

海上保安庁緊急電話118番または、海上保安機関または洋上救急センターに洋上救急

を要請してください。

○海上保安庁緊急電話 ※インマルサット端末からは直接接続できません。

○海上保安機関連絡先(インマルサットC・ミニC端末からは接続できません。)

海上保安機関(運用指令センター) 電 話

第一管区海上保安本部(運用指令センター) 0134-25-4999

第二管区海上保安本部(運用指令センター) 022-365-4999

第三管区海上保安本部(運用指令センター) 045-663-4999

第四管区海上保安本部(運用指令センター) 052-651-4999

第五管区海上保安本部(運用指令センター) 078-391-4999

第六管区海上保安本部(運用指令センター) 082-253-4999

第七管区海上保安本部(運用指令センター) 093-332-4999

第八管区海上保安本部(運用指令センター) 0773-75-4999

第九管区海上保安本部(運用指令センター) 025-285-0118

第十管区海上保安本部(運用指令センター) 099-255-4999

第十一管区海上保安本部(運用指令センター) 098-867-0118

-2-

32 横浜保土ケ谷中央病院

(自動接続)

118

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○洋上救急支援機関連絡先

※インマルサットC・ミニC端末からは接続できません。

本部 日中のみの対応となります。

公益社団法人日本水難救済会洋上救急センター(東京都)(TEL)03-3222-8066

(FAX)03-3222-8067

支部 日中のみの対応となります。

支部名 電話

道東地方支部(釧路市) 0154-22-0118

道南地方支部(函館市) 0138-42-1118

東北地方支部(塩釜市) 022-363-0111

東海地方支部(名古屋市) 052-661-0179

関西・四国地方支部(神戸市) 078-391-2125

北部九州地方支部(北九州市) 093-321-2931

南九州地方支部(鹿児島市) 099-253-7811

沖縄地方支部(那覇市) 098-868-5940

日本海中部地方支部(新潟市) 025-244-1812

日本海西部地方支部(舞鶴市) 0773-76-4100

③洋上救急が必要かどうか相談する場合

Ⅰ通信料金が無料となる電話・FAX通信

≪インマルサット端末(B・M・ミニM・F 端末)の場合≫ 注)KDDI 海岸地球局コード003 をシステムに登録していない場合は、003#もしくは003*(端末に

より異なる)を一番最初にダイヤルする必要があります。

(接続)

38#

(自動接続)

Ⅱ通話料金が無料となる電子メール通信

≪インマルサット端末(C・ミニC端末)の場合≫

海域 海岸地球局番号

大西洋西 003

大西洋東 103

太平洋 203

インド洋 303

-3-

38# 太平洋にいる場合

インド洋にいる場合 KDDIオペレーター 取り扱い機関等

38# 大西洋にいる場合 フランス等の救難機関

38 横浜保土ケ谷中央病院

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④日本国内の無線医療相談施設一覧

無線医療相談ができる国内の特定医療機関リストは次のとおりです。

(下記の電話番号等による通信は通話料金が有料になります。)

名称 電話・FAX・E-メール 住所

横浜保土ケ谷中央病院

TEL

FAX

E-mail

045-331-1251

045-334-0154

[email protected]

〒240-8585

横浜市保土ヶ谷区釜台町43-1

東京高輪病院

TEL

FAX

E-mail

03-3443-9191

03-3440-5368

[email protected]

〒108-8606

東京都港区高輪3-10-11

小樽掖済会病院 TEL

FAX

0134-24-0325

0134-25-3408

〒047-0031

小樽市色内1-10-17

宮城利府掖済会病院 TEL

FAX

022-767-2151

022-767-2156

〒981-0103

宮城郡利府町森郷字新太子堂51

横浜掖済会病院 TEL

FAX

045-261-8191

045-261-8149

〒231-0036

横浜市中区山田町1-2

名古屋掖済会病院 TEL

FAX

052-652-7711

052-652-7783

〒454-8502

名古屋市中川区松年町4-66

大阪掖済会病院 TEL

FAX

06-6581-2881

06-6584-1807

〒550-0022

大阪市西区本田2-1-10

神戸掖済会病院 TEL

FAX

078-781-7811

078-781-1511

〒655-0004

神戸市垂水区学が丘1-21-1

門司掖済会病院 TEL

FAX

093-321-0984

093-331-7085

〒801-8550

北九州市門司区清滝1-3-1

長崎掖済会病院 TEL

FAX

095-824-0610

095-822-9985

〒850-0034

長崎市樺島町5-16

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3 医療相談の要領

患者に対しての応急処置方法を教えてもらうための相談ですから、患者の症状を

出来るだけ詳しく知らせる必要があります。どんな順序で知らせるか、その内容に

ついて説明します。

実際の医療相談には、医療助言通信書(P18)をご利用ください。

医療助言を求める通信文の内容

通信の第一信に次の10項目をお知らせください。

1.会社名・船籍(国名)

2.職種

3.氏名・性別

4.生年月日

5.発病時の状況

6.現在の症状、与薬、注射、処置内容、質問の内容

7.既往症

8.医療箱の種類、手持ちの薬剤名と量

9.船の位置

10.航海方向、次の入港予定地と予定日

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1 会社名(例:X X汽船あるいはY Y漁業など)

・船籍(国名)

会社名(船舶所有者名)は必ず本文に書いてください。会社名が漏れていると、問い

合わせや連絡をしなければならない場合に支障をきたします。

最近、船籍の不明な船からの通信が多くなり、英文かローマ字文だけでは船籍の区

別が出来ず、調査分類上に支障を来しています。船籍は必ずご連絡ください。

2 職種

船長、航海士、機関長、機関士、WO(運航士)、甲板長・部員、DPC(船舶技士,海技

士)、操機長・手、機関部員、司厨長・員、事務員、乗客、実習生などに区別する。

職種により、罹り易い病気もあり、回復したあと治療しながら働けるかどうか判断し

なければならない時の参考になります。

3 氏名・性別

連絡と記録をするのに先ず必要です。何回も交信する時、複数患者が出た時、別の

船からの医療相談が重なって入電した時などに、病院では氏名がないと区別出来ない

事があります。過去の経過を問い合わせるのにも必要です。毎回記載する様にしてく

ださい。

性別は女性の場合だけ明瞭に記載してください。

4 生年月日-年齢もあればなお良い

大正なら『タ』または『T』のように、昭和は『シ』または『S』のように書いてく

ださい。

虫垂炎は若い人に多く、高血圧や心臓病・糖尿病は中高年者に多いなど、特殊な疾

病のときは年齢が参考になります。

5 発病時の状況(主な訴え)

発病した時にはどのような状態であったのか、どのような状態で怪我をしたのか、

その時の全身状態はどうであったのかと言うことです。意識があったのならばどうい

う風に苦しかったのか聞いてください。何処が痛むのか、どこかにしびれたところは

無かったのか、この時の患者の全身状態(バイタル・サイン=後述)の記録が必要です。

応急処置は何をしたか、内服や注射には何をしたのか、それによってどう変わったの

かを知らせてください。

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6 現在の症状、与薬、注射、処置内容、質問の内容

この項目が一番大切です。患者からの聞き出し方は次の節にも説明してあるので参

考にしてください。今までの多くの通信例では発病しても直ぐには助言を求めないで、

一応何らかの処置をしてから、症状が回復しない時に初めて相談してくる事が多い様

です。

怪我の場合には見えている創や出血している所ばかりに目を奪われていないで、他

に隠れた打撲が無いかを確かめてください。頭痛、胸部、腹部等大事な内臓の打撲を

見逃すことが多いようです。衛生管理者は患者の苦しい所や痛い所に自分の手のひら

を当ててさすってみてください。問題の場所の熱っぽさや硬さなど異常な所が分かる

ものです。

苦しんでいる患者から要領良く上手に聞き出して、その症状と経過、処置などを書

きますが、それに加えて全身状態の把握をしてください。このために次に述べるバイ

タル・サインをチェックする必要があります。

-7-

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バイタル・サインというものは次の10項目です。これを基礎生命現症と基礎生活現

症とに分けて考えてください。

①:脈拍②:呼吸③:体温④:血圧⑤:意識の状態⑥:睡眠の状態⑦:食欲の状態

⑧:排泄の状態⑨:皮膚の状態⑩:体位・姿勢

基礎生命現症と言うのは生きてゆく者にとってなくてはならない現症、つまり脈拍、

呼吸、体温、血圧の事です。脈拍数、呼吸数を一分間の数で表わし、その強さ、深さ

とリズムが整か、不整かなどの状態を表現します。

血圧は最高血圧と最低血圧を水銀柱の高さ(mm)で表わします。例えば(146/84)。

血圧を測るのには背臥位でも座位でも良いが水銀柱の一番下を心臓の出口(大動脈の

始まり)の高さにする。マンシェットの巻き方や聴診器の当て方にも要領が必要なの

で、日頃から練習しておいてください。

患者の状態によっては時間的な変動が激しいことがあるので、時間を追って何回も

測定し、その度に記録してください。

体温は摂氏の温度で表わします。腋の下以外で測った時だけその場所(舌の下とか

肛門内とか)明記してください。

脈拍、呼吸、体温などについては『正常』とか『異常なし』とだけ知らせて来る場

合があります。測定した数字を知らせてください。

バイタル・サインが今は正常範囲であっても意識が回復しなければ、脳死も有り得

るので、応急処置をして慎重に経過を見る必要があります。

-8-

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基礎生活現症というのは睡眠、食欲、排泄の状態の事で、意識のある患者からしか

聞き出せません。人間が毎日生活するのに必要な生理的なリズムです。

これが不調になるのは何か特別の状態か、病気があると見なされる時であり、他の

症状と突き合わせながら判断することになります。

睡眠が十分でないのは、寝つきが悪いのか、全然眠れないのか、その原因として寝

汗のためか、痛みのためか、心配事のためかなどを聞いてください。食欲が無い場合

はどうして無いのか、吐き気のためか、むかつくためか、げっぷが出るからか、痛む

からか、良く聞いてください。

排泄については尿と便があります。回数、性状、色、臭いまで調べれば十分です。

特に腹痛の時には必ず紙コップなどの容器に尿を受けて性状を観察してから捨てるよ

うに心掛けてください。小さい尿路結石が排出されたのを見落す事があります。排泄

と痛みの関係も大切な症状です。

意識状態の分類を4通り覚えてください。

①清明=普通の正常な状態

②半昏睡=刺激が無ければ直ぐ眠り込む状態(傾眠も同じ)

③昏睡=どんな刺激を与えても反応しない状態

④せん妄=意識障害があり会話不能であるが、精神状態だけ活発で、興奮と幻覚

のある状態

船からの通信で詳しく症状を教えられた場合でも、直接診断が出来ない為どうして

も推定診断にならざるを得ません。そのためにも質問の内容を出来るだけはっきり書

くようにしてください。

皮膚の状態と体位とは意識の有無に関係なく観察出来ます。皮膚の状態とは皮膚の

色(黄色・蒼白など)、汗のかき具合、湿り具合、弾力性等をいいます。体位とは病人

の寝ている姿勢です。仰臥位か、右側臥位かなどあり、胸や腹があまりに苦しくて横

になって寝ておれず座ってあえいでいることもあります。患者は一番楽な姿勢を取ろ

うとするものです。

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7 既往症

乗船する前から持っている慢性疾患や、そのために常備薬を持っているような病気

があるならば、必ず書いてください。高血圧、糖尿病、心疾患、テンカンなど大事な

既往症です。尿管結石などは癖になって発病しやすい病気です。『虫垂手術済み』は

よいですが、『虫垂炎あり』だけでは困ります。

アレルギーのある患者については、アレルギーの原因を出来るだけ詳しく聞き出し

てください。どんな食物か、どんな薬剤によって発生したのかを明確にしてください。

8 医薬品の種類、手持ちの薬剤名と量

医療箱とは、船員法施行規則で定められている衛生用品(医薬品等)のことであり、

甲種、乙種、丙種、丁種の4種類があります。最近は乙種医療箱を積載している船か

らの医療相談が最も多いのですが、リスト以外の薬剤も若干準備している船があるの

で、使用されそうな薬剤があれば名前と1錠当りのミリグラム数、錠剤か注射の区別

と、手持ち量を知らせてください。『内服は○○が△△錠、注射は□□が◇◇アンプ

ルあり』

との連絡があれば、使用法などにより明確に指示できます。

なお、船舶に備え付ける医薬品及びその他の衛生用品は、国土交通省が監修する

『日本船舶医療便覧』または『小型船医療便覧』をご覧ください。

9 船の位置(通信時の現在の位置)

10 航海方向、次の入港地と予定日

この2項目については、洋上救急往診や緊急寄港や下船、入院のことを考えて指示

する場合に必要になります。大事を取って、直ぐ入港を勧める場合もありますが、実

際の入港までに7日も10日も掛る事を考え併せてもらえば、別の指示に変わる可能

性があります。『緊急に入港しても何日後の○○港しかありません』と分かれば、な

んとか内地に寄港するまで今のままで航海を続ける指示になるかも知れません。

もし患者の状態が重症であり、洋上の救急往診を依頼する場合については洋上救急

(医師の洋上往診)の要点(P21)を参考にしてください。 -10-

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患者に何を聞くのか?

前節のところで説明した『現在の症状、与薬、注射、処置内容、質問の内容』などを

読み返せば自然と理解できると思いますが、今一度整理してみましょう。

1 今までにかかった事のある病気には、どんな病気があるか

2 今の症状は何時ごろから何処にどんなふうに現れたのか

3 それに対して本人はどうしたのか、そしてどうなったのか

4 バイタル・サインはどうなのか(特に睡眠、食欲、排泄も)

5 今一番つらい事は何なのか

このように聞き出してください。

特に注意を要する症状について以下に説明します。

場 所 身体のどの部分にあるのか、表面か、奥の方か。

強 さ どのような痛みか。キリキリ、ズキズキなど。

ひびき 何処へひびくのか。放散痛と言う。

時 間 どのくらいの時間続いたか。一時だけなのか。

変 化 押した時、痛みが強くなったか、弱くなったか、押した指を離した時に痛

みは強くなったか。

感覚が麻痺の時と、ビリビリと強い時と、運動の麻痛か、『しびれる』ではなく、

麻痺か、敏感かをご確認ください。

-11-

痛み

しびれ

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場所、大きさ、硬さ、色、熱、膿の有無、痛みを伴っているのか。

咽頭、喉頭、呼吸器系の病気の時に現われるので、コンコン、

ゴホンゴホン、犬の吠える声のような場合もある。

色と回数、においに注意。血液が混じると鮮血になる=喀血

吐血 食道や胃からの出血でどすぐろい血液を吐く。

喀血 気管や肺から咳と共に鮮やかな色の血液を吐く。

低血圧の場合、高血圧の変動時などに訴える。内耳の疾病。

耳の病気と低血圧の場合などに訴える。

その他、眼、耳、鼻孔、手足など一対あるものは、左か右を明記してください。

-12-

しこり(腫もの)

喀痰

血を吐く

耳鳴

めまい

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どの歯であるかを示す必要があります。その現わし方は次の図のように、患者の口

内を正面から見て歯並びの中央に十文字を書いて考えてください。

歯列にはこの十文字で左右上下と4つに分けられます。4つの歯列のそれぞれの中央

に近い歯を1番の歯として中切歯(第1門歯)と言う。

それから両方の外側へ向かって2、3…番と数えていきます。

一番奥が8番の歯となります。つまり成人は32本の歯を持っている事になります。

1:中切歯 2:側切歯 3:犬歯 4:第1小臼歯 5:第2小臼歯

6:第1大臼歯 7:第2大臼歯 8:第3大臼歯

上の様な歯の名前では長すぎるので、表現するのには『左上6番の歯』とか『右下8

番の歯』と言うように書いてください。患者にとっての左右です。

今までにあった歯の痛みの例では、齲う

歯し

による歯齦炎し ぎ ん え ん

と歯肉炎、歯周炎または歯槽

膿漏が多く報告されています。

-13-

歯牙

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腹部には色々な分け方があります。下図の上(A)のように4つに区分することも

あります。しかし、これでは大まかすぎるので下(B)のように分けた方がわかりや

すい。境目は厳密なものでなく、大体の位置と考えてください。

-15-

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肛門部周囲の病変の位置を示すには、図の様に時計の文字盤を肛門を中心に当てが

い、12時を陰嚢の方向に向けて、「何時」に病変が有るかを見て、肛門からの距離を

センチメートルで現わしてください。例えば「8時6センチに赤色のある腫れ物あり」

と言うように表現すればいいのです。

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4 無線医療助言通信の実例 例1 痛風が疑われる症例

●第1信受信(11月2日)

△△汽船、乙種医療箱所持、○○34才、フィリピン国籍、甲板手、10月30日両足の

親指つけ根の関節が腫れて痛みを認めた。ポンタールを与えたところ、尿量が減った

ので中止している。痛風ではないかと思うが診断、処置法を指導願います。

以上が第1信であるがここで痛風を疑ったのなら、以前に尿酸値が高いとか同じ症

状がでたことがあるのかも報告があると診断は一層はっきりする。またアルコール過

飲が誘因となることもあるため、アルコール歴も聞く必要がある。

医師の返信では痛風発作が考えられること、安静、アルコール禁止、鎮痛消炎剤(イ

ンダシン)の指示と一緒に水分は一日の尿量が2000ml位になるよう指示された。

●第2信受信(11月28日)

一週間を過ぎて痛風発作が消えたので継続乗船していた。11月26日T市に入港し

たため病院を受診したところ尿酸値が11.6と高く痛風と診断されたが、本入は継続乗

船を強く希望し乗船したところ11月28日、今度は右膝が赤く腫れ痛みがでた。足親指

の痛みはない。体温37.5℃、脈拍76/分、血圧118/82、尿回数夜4回、1日尿量1500ml

位。処置法乞う。

T市の病院で乗船の可否は、どういわれたのかわからない。発作がとれた後の尿酸

を下げる薬をもらったのかどうかもはっきりしない。また11月3日から28日の間の状

態も観察され報告があれば一層良い。返信では痛風による結晶性膝関節炎と診断、発

作に対してインダシンまたはコルヒチン投与が指示され、症状がおさまってから尿酸

降下剤を服用するよう指示され、12月5日に症状がおさまって仕事を開始した。

尿酸値を定期的に測るように指示されたが発作がおさまると放置される例が多いた

め、指導がきちんとされるべき症例である。

例2 慢性肝疾患が疑われる症例

●第1信受信(11月27日)

31才、漁船、二日前より全身の皮膚、目に黄疸がでて悪化している。体温36.8℃、

血圧106/62、脈拍84/分。うわごとを言い、目の焦点があわない、食事とれず、数日

前に吐血したが本人が隠していた。船に乗る前より肝臓病あり本人が隠していた。

11月28日ミッドウエイに入港予定。処置乞う。

返信は肝硬変症、食道静脈瘤疑い、肝性昏睡の疑いが強く、入港まで血圧、脈拍、

意識状態、吐血、下血の有無の観察をするよう指示し、できるだけ早く入港するよう

指示した。この例は第2信で4ヵ月前に某市の病院で慢性肝疾患といわれており診断

書末提出のまま乗船していることがわかった。本来病気がわかっていれば、乗船は無

理な人であったが、こういう例は時々みられるようである。残念なことにこの例はそ

の後どうなったかまったく連絡がないため、病状の経過が不明である。

-17-

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★本書をコピーして通信書用紙としてご利用ください。

医療助言通信書 (通信の第1信に次の10項目をお知らせください。)

宛て先

発信元 船名

船舶連絡先 TEL FAX E-mail

1.会社名・船籍(国名)

2.職種

3.氏名・性別 男 性 女 性

4.生年月日(年齢) 年 月 日

5.発病時の状況

6.現在の症状、与薬、注射、処置内容、質問の内容

内臓に関するもの ケガに関するもの

①脈拍 /分 ②呼吸 /分 ③体温 ℃ ④血圧 / ⑤意識の状態

⑥睡眠の状態 ⑦食欲の状態 ⑧排泄の状態

⑨皮膚の状態 ⑩体位・姿勢

7.既往症

8.医療箱の種類、手持ちの薬剤名と量

甲 乙 丙 丁

9.船の位置

10.航海方向、次の入港予定地と予定日

年 月 日

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5 無線医療支援システムの概要

①取扱い施設

このシステムは独立行政法人地域医療機能推進機構の横浜保土ケ谷中央病院と東京高輪病院が運

用します。

②システムの特徴

無線医療支援システムは、船舶からの相談事例をコンピューターに取り込み、複数の医師による

連携した助言が行えるようシステムを整備しました。

東京高輪病院 横浜保土ケ谷

中央病院

-19-

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③情報セキュリティ

無線医療支援システムの情報を守るために

洋上の船舶から寄せられる医療助言通信等の要請文には、船員の皆さまの個人情報が含まれてい

ます。「無線医療支援システム」の導入に伴い、要請文のほかにも疾病等の受診歴や個人情報は、

データとしてコンピューターシステム上で保管することとなります。そのシステムを安全で有効な

活用をするためには、厳格な情報セキュリティ対策がとられなければなりません。

システムの運用にあたり、次のような対策を講じています。

情報セキュリティ対策

A 情報の機密性を守る

未登録の医師や部外者が絶対に利用することができないように、無線医療支援システムを取り扱

う医師をサーバーに登録し、登録医師に専用の鍵を配布、コンピューターが認証後、初めてシステ

ムは動作を開始するようにしています。

B 外部からの不正行為を排除する

コンピューターウィルスに対しては、これまでも各種の対策を講じながら、その排除に努めてい

ます。また、サーバーに対し、外部からの侵入による情報改ざんや情報漏洩などが起こらないよう

に、コンピューターによる二重・三重の認証・確認のチェック機能を付加設置しています。

C 必要なときいつでも活用できるようにする

緊急で入る無線医療助言のために、支援システムおよびデータベースなどが、必要なときにいつ

でも活用できるように、コンピューター事故防止の運用管理に努めます。

(医療助言受診詳細確認画面) -20-

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6 洋上救急(医師の洋上往診)の要点

1 出動医師の専門分野の検討

無線医療通信によって大体の病状が判明していると、それぞれの専門分野の医師に往

診を依頼することが可能になります。さらに看護師の同伴が必要かどうか検討されます。

●医師の専門分野とは・・

1.骨折を伴うような災害なのか 整形外科

2.頭を強く打撲した外傷なのか 脳神経外科

3.高血圧、脳出血のような疾病なのか 内科

4.心筋梗塞のような心臓に関するものなのか 内科・外科

5.腹痛や吐血を主とした内臓関係のものなのか 外科・他

6.他の眼科、耳鼻科、歯科などのものか

これくらいの区別ができていれば専門医師の選択には大いに参考になります。またこ

れによって持参する薬剤や衛生材料の準備が十分にできます。

2 患者のいる船の位置と航海方法、天候

船の位置と航海方向が非常に重要です。

海上保安庁の巡視船(ヘリコプター搭載)の行動可能範囲からいって、内地から1,500

海里程度が限界と考えられます。

また荒天の場合、救助船と会合できても患者を収容できないこともあり、このような

場合には特殊救難隊員による患者の移乗が済んでから医師の診察となります。

3 洋上救急の実際

無線医療通信によって医師の往診の必要が助言されると、船会社から海上保安庁への

往診の要請が行われ、そこからさらに関連病院へ依頼されます。往診が決定されても医

師の乗った巡視船が出港するまでは数時間の余裕があるはずです。また、ヘリコプター

の夜間の発着は危険が伴うため、船との出会いはなるべく日中になるように計画されま

す。

往診の医師が病人の船に到着するまでの間の医療通信は、巡視船に乗り組んだ医師と

の間で行われます。

洋上救急を依頼される場合は(P2)を参照してください -21-

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洋上救急患者質問表/Maritime Questionnaire for Emergency Cases

1 記入年月日

Entry Data

年 月 日 時 分

Year Month Day Hour Minutes

Standardize the ①現地時間 ②日本時間 ③世界時間

following below Local time Japan time Greenwich Mean Time

2 記入者名

Recorded by

氏名 所属

Name Post

3 船 名

Name of vessel

船名 船種

Name of vessel Type of vessel

国籍 ①日本汽船 ②日本漁船

Nationality Japanese steamer Japanese fishing vessel

③外国汽船 ④外国漁船

Foreign steamer Foreign fishing vessel

4 会 社 名

Owner or Operetor

社名 電話

Name of company Telephone number

国籍

Nationality

代理店名(外国船の場合)Agent office in Japan(in the case of a foreign vessel)

5 現在の位置

Current location

of vessel

時刻 北緯 度 分

Time North latitude Degress Minutes

東経 度 分

East longitude Degress Minutes

( から 度 海里)

From Degress nautical miles

6 航海日程

Vessel's itinerary

出港年月日 年 月 日 時 分

Departure Date Year Month Day Hour Minutes

出港地 国名

Name of port of departure Country

次寄港年月日 年 月 日 時 分

Date of next port call Year Month Day Hour Minutes

寄港地 国名

Name of port of call Country

7 患者氏名

Name of Patient

氏名 性別 男 女

Name Sex male female

生年月日 年 月 日生 年齢 歳

Date of birth Year Month Day Age Years

職種 病院名 国籍

Occupation Name of hospital Nationality

(In case of attending)

8 無線医療通信をした病院名

Name of hospital providing radio medical consultation

①横浜保土ケ谷中央病院 電話

Yokohamahodogayachuo Hospital Telephone number

②東京高輪病院

Tokyotakanawa Hospital

③ 掖済会病院 ④ 病院

Ekisaikai hospital Hospital

9 洋上救急往診を依頼する理由

Reason for requesting a maritime emergency doctor's call

原因

Reason

①けがか ②病気か

injury illness

-22-

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10 現在の患者のバイタルサイン (呼吸数、脈拍等の基礎的な生命に関するデータ) Patient's current vital signs (Date on basic life signs such as breathing and pulse rate)

【 時 分測定】

(Measured at hour minutes)

A 意識状態: ①清明(簡単な質問に答えられる)

State of Lucid

consciousness ②せん妄(興奮したり暴れたりしている。訳の分からない事を言う。)

Frenetic

③半昏睡(痛み刺激を与えると手足を動かす。)

Semicomatose

④昏睡(痛み刺激にも手足を動かさない。)

Comatose

B けいれん: ①ある ②ない

Convulsions yes no

C 体 温: 度C 血 圧: / mmHg

Body temperature ℃ Blood Pressure

脈拍数: /分 呼吸数: /分

Pulse rate minute Breathing minute

D 瞳孔の直径: 左 mm/右 mm

Diameter of pupil Left Right

E 痛みと苦しさ:①どの部位か

Pain Where is the pain?

②どういう痛みか

What type of pain it?

(例/ズキンズキン、針で刺された、重苦しい等)

(e.g.,throbbing pain,stabbing pain,crushing pain,etc.)

③痛みが続くか

Is the pain always present?

④何処へ響くか

Where does the pain radiate?

⑤圧迫で楽か

Does pressure relieve the pain?

F 出血とその持続程度(出血の時期、出血量、出血の状況等):

Bleeding factors and duration (When,amount,condition,etc.)

①傷よりの出血 ②吐血

Bleeding from a wound Vomiting of blood

③かっ血 ④尿への出血

Spitting of blood Blood in urine

⑤大便への出血 ⑥その他

Blood in faces Other

G 食 事:①摂取できる ②摂取できない ③少し食べられる

Food able to ingest unable to ingest able to ingest small amounts

11 アレルギー Allergies

①ある(原因 )②ない

yes (cause[s] ) no

12 既往症(過去に受けた手術も含む) Medical history(including surgeries in the past)

13 血液型 Blood type

①A ②B ③AB ④O ⑤不明 unknown

14 アルコールの量 Amount of alcohol consumption

①強い ②中程度 ③弱い

heavy moderate scant

15 最近の健康診断は何時か Date of most recent physical examination

年 月 日 (病院名 )

Year Month Day (Name of hospital )

16 発病(怪我)から右記のような異常な症状及びバイタルサインの経過を順に記載する。 Medicate in chronological order any changes in vital signs and the apperance of any

abnormal symptoms such as those listed below from the time of the onset of illness or injury.

意識 体温 痛み 出血 吐血 下血 脈拍数 呼吸数 狂暴性 排尿 排便 創傷 火傷

皮膚の変化 黄疸 感覚まひ 船上での処置 その他の異常な症状等 Consciousness,body temperature,pain,bleeding,vomiting of blood,bloody feces,pulse rate,respiration,violent or irrational

behavior,urination,bowel movement,injury,burns,changes in skin condition,jaundice,sensory paralysis,treatment aboard the

ship,other abnormal symptoms,etc

年 月 日 時 分

Year Month Day Hour Minutes

年 月 日 時 分

年 月 日 時 分

年 月 日 時 分

-23-

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7 船員法施行規則第53条1項に掲げる船舶に備え付ける医薬品

(甲種衛生用品表)

分類 品名 数量

抗生物質製剤 抗生物質製剤 ペニシリン系抗生物質製剤 50g

エリスロマイシン製剤 40g

化学療法剤 合成抗菌剤 ピリドンカルボン酸系製剤 10g

抗ウイルス剤 抗インフルエンザウイルス剤 適宜

中枢神経系用薬 催眠鎮静剤及び抗不安剤 催眠鎮静剤 1g

抗不安剤 1g

精神神経用剤 精神神経用剤 2g

解熱鎮痛消炎剤 サリチル酸系製剤 100g

フェニル酢酸系製剤 50g

配合剤 適宜

末梢神経系用薬 鎮けい剤 鎮けい剤 適宜

感覚器官用薬 鎮暈剤 鎮暈剤 適宜

循環器官用薬 強心剤 強心剤 適宜

不整脈用剤 不整脈用剤 適宜

利尿剤 利尿剤 適宜

血圧降下剤 血圧降下剤 適宜

血管拡張剤 冠血管拡張剤 適宜

末梢血管拡張剤 適宜

呼吸器官用薬 鎮咳去たん剤 鎮咳去たん剤 適宜

気管支拡張剤 気管支拡張剤 適宜

消化器官用薬 健胃消化剤 健胃消化剤 500 錠

制酸剤 制酸剤 適宜

消化性潰瘍用剤 消化性潰瘍用剤 適宜

止しゃ剤及び整腸剤 止しゃ剤 適宜

整腸剤 適宜

下剤 下剤 適宜

泌尿生殖器官用薬 子宮収縮剤 バッカク類製剤 適宜

アレルギー用薬 抗ヒスタミン剤 抗ヒスタミン剤 適宜

ホルモン剤 副腎ホルモン剤 副腎ホルモン剤 適宜

卵胞ホルモン及び黄体ホルモン剤 卵胞ホルモン剤 適宜

黄体ホルモン剤 適宜

ビタミン剤 ビタミン剤 ビタミン剤 適宜

血液・体液用薬 止血剤 止血剤 適宜

その他の代謝性医薬品 肝臓疾患用剤 肝臓疾患用剤 適宜

寄生動物用薬 抗原虫剤 配合剤 適宜

駆虫剤 駆虫剤 適宜

抗生物質製剤 抗生物質製剤 ペニシリン系抗生物質製剤 5g

テトラサイクリン系抗生物質

製剤

2g

セフェム系抗生物質製剤 5g

アミノ糖系抗生物質製剤 5g

中枢神経系用薬 催眠鎮静剤及び抗不安剤 催眠鎮静剤 10 管

抗不安剤 10 管

解熱鎮痛消炎剤 解熱鎮痛消炎剤 20 管

末梢神経系用薬 鎮けい剤 鎮けい剤 10 管

局所麻酔剤 局所麻酔剤 20 管

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(甲種衛生用品表) 分類 品名 数量

循環器官用薬 強心剤 強心剤 10 管

利尿剤 利尿剤 10 管

血庄降下剤 血圧降下剤 10 管

血管収縮剤 血管収縮剤 5 管

アレルギー用薬 抗ヒスタミン剤 抗ヒスタミン剤 10 管

ホルモン剤 副腎ホルモン剤 副腎ホルモン剤 適宜

ビタミン剤 ビタミン剤 ビタミン剤 適宜

滋養強壮薬 糖類剤 糖類剤 50 管

血液・体液用薬 止血剤 止血剤 10 管

血液代用剤 血液代用剤 10 バイアル

血液凝固阻止剤 血液凝固阻止剤 5 管

その他の代謝性医薬品 肝臓疾患用剤 肝臓疾患用剤 20 管

生物学的製剤 ワクチン類 ワクチン類 適宜

調剤用薬 溶解剤 精製水類 適宜

外皮用薬 外皮用殺菌消毒剤 創傷消毒剤

アルコール製剤 1,000ml

ヨウ素化合物 200ml

その他の創傷消毒剤 適宜

滅菌生理食塩液 1,500ml

洗眼薬 1,000ml

石けん類製剤 1,000ml

アクリノールガーゼ 適宜

化膿性疾患用剤 化膿性疾患用剤 100g

鎮痛鎮痒収斂消炎剤 亜鉛化合物製剤 500g

外用抗ヒスタミン製剤 100g

パップ剤 1,000g

副腎皮質ホルモン製剤 適宜

その他の鎮痛鎮痒収斂消炎剤 適宜

寄生性皮ふ疾患用剤 寄生性皮ふ疾患用剤 適宜

皮ふ軟化剤 皮ふ軟化剤 適宜

歯科口腔用薬 歯科口腔用薬 歯科口腔用薬 適宜

消化器官用薬 浣腸剤 浣腸剤 適宜

肝門用薬 痔疾用剤 痔疾用剤 適宜

感覚器官用薬 眼科用剤 眼科用抗生物質製剤 10g

眼科用コルチゾン製剤 適宜

眼科用局所麻酔剤 適宜

収斂消炎点眼液 適宜

その他の外用薬 ワセリン類 適宜

備 考 末梢血管拡張剤(塩酸イソクスプリン製剤に限る。)、バッカク類製剤、卵胞ホルモン剤、黄体ホルモン剤は、女子の船員が乗り組まない船舶には、備え付けなくてもよい。

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(乙種衛生用品表) 分類

品名 数量(乗組

船員数が 30

人以下の場

合)

数量(乗組

船員数が

30 人を超

える場合)

抗生物質製剤 抗生物質製剤 ペニシリン系抗生物質製剤

(250mg)

60 錠 80 錠 ○

エリスロマイシン製剤(200mg) 70 錠 100 錠 ○

化学療法剤 合成抗菌剤 ピリドンカルボン酸系製剤 30 錠 50 錠 ○

抗ウイルス剤 抗インフルエンザウイルス剤 100 錠 100 錠 ○

中枢神経系用薬 催眠鎮静剤及び抗不

安剤

ジアゼパム製剤(2mg) 30 錠 30 錠 ○

ニトラゼパム製剤(5mg) 30 錠 30 錠 ○

精神神経用剤 クロルプロマジン製剤(12.5mg) 30 錠 30 錠 ○

解熱鎮痛消炎剤 サリチル酸系製剤 50 錠 100 錠

配合剤 適宜 適宜

末梢神経系用薬 鎮けい剤 アトロピン系製剤 40 錠 50 錠

感覚器官用薬 鎮暈剤 鎮暈剤 30 錠 40 錠

循環器官用薬 血圧降下剤 カプトプリル(12.5mg) 50 錠 50 錠 ○

血管拡張剤 冠血管拡張剤(ニフェジピン

(10mg)を含む)

30 錠 30 錠 ○

ニトログリセリン 20 錠 20 錠 ○

塩酸イソクスプリン製剤 20 錠 20 錠

利尿剤 フロセミド 20 錠 20 錠 ○

呼吸器官用薬 鎮咳去たん剤 鎮咳剤 50 錠 50 錠

気管支拡張剤 気管支拡張剤 30 錠 30 錠 ○

消化器官用薬 健胃消化剤 健胃剤 200 錠 300 錠

消化酵素製剤 200 錠 200 錠

配合剤 適宜 適宜

制酸剤 制酸剤 100 錠 100 錠

消化性潰瘍用剤 消化性潰瘍用剤(H2 遮断剤を含

む)

150 錠 150 錠

止しゃ剤及び整腸剤 止しゃ剤 適宜 適宜

整腸剤 適宜 適宜

下剤 峻下剤 60ml 100ml

緩下剤 30 錠 50 錠

その他の消化器官用

ドンペリドン 30 錠

50 錠

泌尿生殖器官用薬 子宮収縮剤 バッカク類製剤 20 錠 20 錠 ○

アレルギー用薬 抗ヒスタミン剤 抗ヒスタミン剤 40 錠 60 錠 ○

ホルモン剤 副腎ホルモン剤 副腎ホルモン剤(プレドニゾロ

ン 5mg 相当)

30 錠 30 錠 ○

ビタミン剤 ビタミン剤 ビタミン B1 剤(5mg) 100 錠 200 錠

ビタミン C 剤(250mg) 100 錠 200 錠

混合ビタミン剤 200 錠 400 錠

滋養強壮薬 無機質製剤 配合剤(3g 包) 10 包 10 包

血液・体液用薬 止血剤 止血剤 20 錠 20 錠

寄生動物用薬 抗原虫剤 配合剤 適宜 適宜 ○

駆虫剤 駆虫剤 10 錠 15 錠 ○

-26-

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(乙種衛生用品表) 分類

品名 数量(乗組

船員数が 30

人以下の場

合)

数量(乗組

船員数が

30 人を超

える場合)

中枢神経系用薬 催眠鎮静剤 バルビツール酸系製剤 3 管 5 管 ○

解熱鎮痛消炎剤 ペンタゾシン製剤(15mg) 3 管 5 管 ○

末梢神経系用薬 鎮けい剤 アトロピン系製剤 3 管 5 管 ○

循環器官用薬 強心剤 配合剤 5 管 10 管 ○

利尿剤 フロセミド(20mg) 5 管 10 管 ○

血管収縮剤 エピネフリン製剤 3 管 5 管 ○

ホルモン剤 副腎ホルモン剤 副腎ホルモン剤(デキサメサゾ

ン 0.5ml 相当)

3 管 5 管 ○

滋養強壮薬 糖類剤 糖類剤(5%・500ml) 1 バイアル 1バイアル ○

血液・体液用薬 止血剤 止血剤 5 管 5 管 ○

血液代用剤 リンゲル液(500ml) 1 バイアル 1 バイアル ○

外皮用薬 外皮用殺菌消毒剤 創傷消毒剤

アルコール製剤 200ml 200ml

稀ヨードチンキ 50ml 50ml

その他の創傷消毒剤 適宜 適宜

滅菌生理食塩液 1,000ml 1,500ml

洗眼薬 500ml 1,000ml

石けん類製剤 1,000ml 1,000ml

化膿性疾患用剤 外用抗生物質製剤

軟膏 50g 75g

ガーゼ 5 枚 5 枚

鎮痛鎮痒収斂消炎剤 チンク油 50g 100g

亜鉛華澱粉製剤 100g 100g

外用抗ヒスタミン製剤 100g 100g

パップ剤 適宜 適宜

副腎皮質ホルモン製剤 50g 50g ○

その他の鎮痛鎮痒収斂消炎剤 100g 100g

寄生性皮ふ疾患用剤 寄生性皮ふ疾患用抗生物質製剤 15g 15g

配合剤 適宜 適宜

皮ふ軟化剤 有機酸製剤 1 枚 2 枚

血液・体液用薬 止血剤 セルロース系製剤

綿型 1 個 1 個 ○

ガーゼ型 1 個 1 個 ○

-27-

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(乙種衛生用品表)

分類

品名 数量(乗組

船員数が 30

人以下の場

合)

数量(乗組

船員数が

30 人を超

える場合)

歯科口腔用薬 歯科口腔用薬 咽頭塗布剤 25ml 25ml

歯科用鎮痛鎮静剤 10ml 10ml

窩洞仮封剤 10g 10g

消化器官用薬 浣腸剤 グリセリン製剤 200ml 200ml

肝門用薬 痔疾用剤 痔疾用剤 10 個 10 個

感覚器官用薬 眼科用剤 眼科用抗生物質製剤

軟膏 5g 5g ○

点眼液 10ml 10ml ○

眼科用局所麻酔剤 10ml 20ml

収斂消炎点眼液 適宜 適宜

中枢神経系用薬 解熱鎮痛消炎剤 解熱鎮痛消炎剤 10 個 10 個 ○

その他の外用薬 ワセリン類 100g 100g

備 考 1 この表に記載された注射薬及び内用薬(副腎ホルモン剤に限る。)は、医師の助言により施用

するものである。 2 この表に記載された注射薬は、皮下又は筋肉内に施用するものである。 3 この表に記載された医薬品のうち注欄に○印のあるものは、船長の証明に基づき購入するもの

である。 4 塩酸イソクスプリン製剤、バッカク類製剤は、女子の船員が乗り組まない船舶には、備え付け なくてもよい。

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(丙種衛生用品表)

分類

品名 数量(乗組

船員数が 20

人以下の場

合)

数量(乗組

船員数が

20 人を超

える場合)

抗生物質製剤 抗生物質製剤 ペニシリン系抗生物質製剤

(250mg)

50 錠 60 錠 ○

エリスロマイシン製剤(200mg) 40 錠 70 錠 ○

中枢神経系用薬 解熱鎮痛消炎剤 サリチル酸系製剤 30 錠 50 錠

配合剤 適宜 適宜

末梢神経系用薬 鎮けい剤 アトロピン系製剤 30 錠 40 錠

感覚器官用薬 鎮暈剤 鎮暈剤 20 錠 30 錠

循環器官用薬 血管拡張剤 冠血管拡張剤 20 錠 20 錠 ○

ニトログリセリン 20 錠 20 錠 ○

利尿剤 フロセミド 20 錠 20 錠 ○

呼吸器官用薬 鎮咳去たん剤 鎮咳剤 30 錠 30 錠

気管支拡張剤 気管支拡張剤 20 錠 20 錠 ○

消化器官用薬 健胃消化剤 健胃剤 100 錠 100 錠

消化酵素製剤 100 錠 100 錠

消化性潰瘍用剤 消化性潰瘍用剤

(H2 遮断剤を含む)

100 錠 100 錠

止しゃ剤及び整腸剤 止しゃ剤 適宜 適宜

整腸剤 適宜 適宜

下剤 峻下剤 40ml 60ml

緩下剤 20 錠 20 錠

その他の消化器官用

ドンペリドン 30 錠 30 錠

アレルギー用薬 抗ヒスタミン剤 抗ヒスタミン剤 30 錠 30 錠 ○

ビタミン剤 ビタミン剤 ビタミン B1 剤(5mg) 200 錠 300 錠

ビタミン C 剤(250mg) 50 錠 100 錠

血液・体液用薬 止血剤 止血剤 20 錠 20 錠

寄生動物用薬 抗原虫剤 配合剤 適宜 適宜 ○

駆虫剤 駆虫剤 10 錠 10 錠 ○

注 射 薬

循環器官用薬 強心剤 配合剤 3 管 5 管 ○

-29-

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(丙種衛生用品表)

分類

品名 数量(乗組船員

数が 20 人以下の

場合)

数量(乗組船員

数が 20 人を超え

る場合)

外皮用薬 外皮用殺菌消毒剤 創傷消毒剤

アルコール製剤 100ml 100ml

稀ヨードチンキ 50ml 50ml

その他の創傷消毒

適宜 適宜

滅菌生理食塩液 1,000ml 1,000ml

洗眼薬 500ml 500ml

石けん類製剤 500ml 500ml

化膿性疾患用剤 外用抗生物質製剤 25g 25g

鎮痛鎮痒収斂消炎剤 チンク油 50g 50g

亜鉛華澱粉製剤 100g 100g

外用抗ヒスタミン製

100g 100g

パップ剤 適宜 適宜

寄生性皮ふ疾患用剤 寄生性皮ふ疾患用抗

生物質製剤

9g 15g

配合剤 50g 50g

歯科口腔用薬 歯科口腔用薬 咽頭塗布剤 10ml 10ml

歯科用鎮痛鎮静剤 10ml 10ml

消化器官用薬 浣腸剤 グリセリン製剤 10 個 10 個

肝門用薬 痔疾用剤 痔疾用剤 10 個 10 個

感覚器官用薬 眼科用剤 眼科用抗生物質製剤 10ml 10ml ○

収斂消炎点眼液 5 個 5 個

その他の外用薬 ワセリン類 50g 50g

備 考 1 この表に記載された注射薬は、医師の助言により施用するものである。

2 この表に記載された注射薬は、皮下に施用するものである。 3 この表に記載された医薬品のうち注欄に○印があるものは、船長の証明に基づき購入するもの

である。

-30-

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(丁種衛生用品表)

分類 品名 数量

内用薬 サリチル酸系製剤 40 錠

アトロピン系製剤 20 錠

健胃剤 100 錠

外用薬 創傷消毒剤 25ml

外用抗生物質製剤 50g

チンク油 50g

目薬 3 個

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8 海上保安機関電話番号一覧 海上保安庁(電話:03-3591-9812)

組織名 電話 組織名 電話

第一管区海上保安本部

小樽海上保安部

留萌海上保安部

稚内海上保安部

函館海上保安部

室蘭海上保安部

釧路海上保安部

根室海上保安部

紋別海上保安部

千歳航空基地

釧路航空基地

函館航空基地

0134-27-0118

0134-27-6118

0164-42-9118

0162-22-0118

0138-42-1118

0143-23-0118

0154-22-0118

0153-24-3118

0158-23-0118

0123-23-9118

0154-57-4118

0138-58-3515

第六管区海上保安本部

水島海上保安部

玉野海上保安部

広島海上保安部

呉海上保安部

尾道海上保安部

徳山海上保安部

高松海上保安部

松山海上保安部

今治海上保安部

宇和島海上保安部

広島航空基地

082-251-5111

086-444-9701

0863-31-3421

082-253-3111

0823-26-0118

0848-24-0118

0834-31-0110

087-821-7011

089-951-1196

0898-22-0118

0895-22-1256

0848-86-9191

第二管区海上保安本部

青森海上保安部

八戸海上保安部

釜石海上保安部

宮城海上保安部

秋田海上保安部

酒田海上保安部

福島海上保安部

仙台航空基地

022-363-0111

017-734-2421

0178-33-1221

0193-22-3820

022-363-0114

018-845-1621

0234-22-1830

0246-53-7111

0223-22-2891

第七管区海上保安本部

門司海上保安部

若松海上保安部

福岡海上保安部

三池海上保安部

唐津海上保安部

長崎海上保安部

佐世保海上保安部

対馬海上保安部

大分海上保安部

仙崎海上保安部

福岡航空基地

093-321-2931

093-321-3215

093-761-2497

092-281-5865

0944-53-0521

0955-74-4321

095-827-5133

0956-31-6003

0920-52-0640

097-521-0112

0837-26-0241

092-441-8315

第三管区海上保安本部

横浜海上保安部

東京海上保安部

茨城海上保安部

千葉海上保安部

銚子海上保安部

横須賀海上保安部

下田海上保安部

清水海上保安部

羽田航空基地

羽田特殊救難基地

045-211-1118

045-671-0118

03-5564-1118

029-263-4118

043-301-0118

0479-21-0118

046-862-0118

0558-23-0118

054-353-0118

03-3747-1118

03-3747-7118

第八管区海上保安本部

舞鶴海上保安部

敦賀海上保安部

境海上保安部

浜田海上保安部

美保航空基地

0773-76-4100

0773-76-4120

0770-22-0191

0859-42-2531

0855-27-0771

0859-45-1100

第九管区海上保安本部

新潟海上保安部

伏木海上保安部

七尾海上保安部

金沢海上保安部

新潟航空基地

025-285-0118

025-247-0118

0766-45-0118

0767-52-9118

076-266-6118

025-273-8118

第四管区海上保安本部

名古屋海上保安部

四日市海上保安部

鳥羽海上保安部

尾驚海上保安部

中部空港海上保安航空基地

052-661-1611

052-661-1615

059-357-0118

0599-25-0118

0597-25-0118

0569-38-8118

第十管区海上保安本部

鹿児島海上保安部

熊本海上保安部

宮崎海上保安部

串木野海上保安部

奄美海上保安部

鹿児島航空基地

099-250-9800

099-222-6680

0964-52-3103

0987-22-3021

0996-32-2205

0997-52-5811

0995-58-2541

第五管区海上保安本部

大阪海上保安監部

和歌山海上保安部

田辺海上保安部

神戸海上保安部

姫路海上保安部

徳島海上保安部

高知海上保安部

関西空港海上保安航空基地

078-391-6551

06-6571-0221

073-402-5850

0739-22-2000

078-331-2027

079-231-5063

0885-33-2244

088-832-7111

072-455-1235

第十一管区海上保安本部

那覇海上保安部

石垣海上保安部

中城海上保安部

那覇航空基地

石垣航空基地

098-867-0118

098-951-0118

0980-83-0118

098-938-7118

098-858-0118

0980-86-8511

-32-

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稚内/Wakkanai

紋別/Monbetsu

根室/Nemuro

釧路/Kushiro

千歳/Chitose

留萌/Rumoi

小樽/Otaru

室蘭/Muroran

函館/Hakodate

青森/Aomori八戸/Hachinohe

秋田/Akita

釜石/Kamaishi

仙台/Sendai

宮城/Miyagi

福島/Fukushima

茨城/Ibaraki

銚子/Choshi

千葉/Chiba

東京/Tokyo羽田/Haneda

横浜/Yokohama

酒田/Sakata

横須賀/Yokosuka

下田/Shimoda

新潟/Niigata

七尾/Nanao

石垣/Ishigaki

那覇/Naha

奄美/Amami

中城/Nakagusuku

尖閣/Senkaku

伏木/Fushiki金沢/Kanazawa

敦賀/Turuga

舞鶴/Maizuru

清水/Shimizu

中部空港/Chubu四日市/Yokkaichi鳥羽/Toba尾鷲/Owase

田辺/Tanabe

大阪/Osaka

和歌山/Wakayama

神戸/Kobe関西空港/Kansai

境/Sakai

徳島/Tokushima高松/Takamatsu

今治/Imabari

大分/Oita

若松/Wakamatsu

対馬/Tsushima

唐津/Karatsu

熊本/Kumamoto

三池/Miike

宮崎/Miyazaki

鹿児島/Kagoshima

串木野/Kushikino

水島/Mizushima

尾道/Onomichi呉/Kure広島/Hiroshima

浜田/Hamada

美保/Miho 名古屋/Nagoya

福岡/Fukuoka

長崎/Nagasaki佐世保/Sasebo

洋上救急を要請する場合は、緊急電話118番か最寄りの海上保安機関に連絡してください。

玉野/Tamano

第二管区海域2nd Regional area

第二管区海域2nd Regional area

第三管区海域3rd Regional area

第四管区海域4th Regional area

第五管区海域5th Regional area

第十管区海域10th Regional area

第七管区海域7th Regional area

第八管区海域8th Regional area

第九管区海域9th Regional area

第十管区海域10th Regional area

第十一管区海域11th Regional area

第一管区海域1st Regional area

第一管区海域1st Regional area

高知/Kochi松山/Matsuyama

宇和島/Uwajima

仙崎/Senzaki徳山/Tokuyama

Nearest Regional Coast Guard Office can be reached through its emergency telephone number 118 for a request for medical rescue at sea.

区 分Tiers

凡 例Legend

管区海上保安本部

海上保安(監)部

航空基地

ヘリ2機搭載型巡視船

ヘリ1機搭載型巡視船

Regional Coast Guard (RCG) Headquarters

Coast Guard Office (CGO)

Air Station

Patrol vessel with two helicopters

Patrol vessel with one helicopter

第一管区海上保安本部釧路海上保安部1st Regional Coast GuardHeadquartersKushiro Coast Guard Office

第二管区海上保安本部宮城海上保安部2nd Regional Coast Guard HeadquartersMiyagi Coast Guard Office

第三管区海上保安本部横浜海上保安部3rd Regional Coast Guard HeadquartersYokohama Coast Guard Office

第四管区海上保安本部名古屋海上保安部4th Regional Coast Guard HeadquartersNagoya Coast Guard Office第五管区海上保安本部

神戸海上保安部5th Regional Coast Guard HeadquartersKobe Coast Guard Office

第十管区海上保安本部鹿児島海上保安部10th Regional Coast Guard HeadquartersKagoshima Coast Guard Office

第七管区海上保安本部門司海上保安部7th Regional Coast Guard HeadquartersMoji Coast Guard Office

福岡海上保安部7th Regional Coast Guard HeadquartersFukuoka Coast Guard Office

第九管区海上保安本部新潟海上保安部9th Regional Coast Guard HeadquartersNiigata Coast Guard Office

第十一管区海上保安本部那覇海上保安部11th Regional Coast Guard HeadquartersNaha Coast Guard Office

第一管区海上保安本部函館海上保安部1st Regional Coast GuardHeadquartersHakodate Coast Guard Office

第一管区海上保安本部小樽海上保安部1st Regional Coast GuardHeadquartersOtaru Coast Guard Office

第八管区海上保安本部舞鶴海上保安部8th Regional Coast Guard HeadquartersMaizuru Coast Guard Office

海上保安機関一覧Deployment of Japan Coast Guard

公益社団法人日本水難救済会「洋上救急の概要」より抜粋[ ]-33-

Page 36: 無線医療助言通信ハンドブック/media/Files/senpo/new/g...1 無線医療助言通信とは 無線医療助言通信は、「2006年の海上の労働に関する条約」に基づき、海上のすべての船舶に無線

1.会社名・船籍(国名)

Company name and ship's nationality

2.職種

Patient's occupation

3.氏名・性別

Name and sex

4.生年月日

Birth date

5.発病時の状況

Patient's condition at onset of illness

6.現在の症状、与薬、注射、処置内容、質問の内容

Current symptoms, medication, injections, treatment, and questions

7.既往症

Pre-existing conditions

8.医療箱の種類、手持ちの薬剤名と量

Type of medical kit, names and quantities of medication on board

9.船の位置

Ship's position

10.航海方向、次の入港予定地と予定日

Direction of sail,scheduled arrival date at next port

全国健康保険協会船員保険部 東京都千代田区富士見2-7-2

ステージビルディング14階 ☎0570-300-800(市内通話料金) ☎03-6862-3060 (通常電話)

無線医療助言通信を求める通信文(第一信)には、

次の10項目をお知らせください。 The following ten items should be reported