法然寺五重塔新築工事宝珠 龍舎 水煙 ほうじゅ りゅうしゃ すいえん 九輪...

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仏生山 法然寺 設計監理・施工 Copyright(C) 2009年 仏生山法然寺・大成建設株式会社 著作権者の許可なく複製、転載、第三者開示等の行為を禁止します。 20090910 法然寺五重塔新築工事 工 事 名 称 設 計 監 理 施 工 場 所 構 造 形 式 工事の概要 :法然寺五重塔新築工事 :仏生山 法然寺 :大成建設株式会社一級建築士事務所 :大成建設株式会社四国支店 :香川県高松市仏生山町3208番地の5 :木造三間五重塔、屋根本瓦葺 :25.04m(基壇上高さ:24.24m) :平成20年3月15日~平成23年2月28日 杭・基礎工事 屋根工事 錺金物工事 平成21年(2009) 平成22年(2010) 平成23年(2011) 5 6 7 8 9 10 11 12 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 1 2 仮設工事 木工事 屋根工事 取付 原寸・製作 素屋根架設 素屋根解体 検査 乾燥養生 基壇石工事 建方工事 重要事項 工 程 表 造作・建具 加工

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Page 1: 法然寺五重塔新築工事宝珠 龍舎 水煙 ほうじゅ りゅうしゃ すいえん 九輪 くりん 受花 うけばな 伏鉢 ふくばち 露盤 ろばん 相輪 そうりん

仏生山 法然寺 設計監理・施工

Copyright(C) 2009年 仏生山法然寺・大成建設株式会社 著作権者の許可なく複製、転載、第三者開示等の行為を禁止します。 20090910

法然寺五重塔新築工事

工 事 名 称

建 築 主

設 計 監 理

施   工

施 工 場 所

構 造 形 式

高   さ

工   期

工事の概要

:法然寺五重塔新築工事

:仏生山 法然寺

:大成建設株式会社一級建築士事務所

:大成建設株式会社四国支店

:香川県高松市仏生山町3208番地の5

:木造三間五重塔、屋根本瓦葺

:25.04m(基壇上高さ:24.24m)

:平成20年3月15日~平成23年2月28日

杭・基礎工事

屋根工事

錺金物工事

平成21年(2009) 平成22年(2010) 平成23年(2011)

5 6 7 8 9 10 11 12 3 4 5 6 7 8 9 10 11 121 2 3 4 5 61 2

仮設工事

▼上棟式

▼竣 

木工事

屋根工事

取付原寸・製作

素屋根架設 素屋根解体

検査乾燥養生

基壇石工事

建方工事

▼立柱式重要事項

工 程 表

造作・建具加工

▼落慶法要

Page 2: 法然寺五重塔新築工事宝珠 龍舎 水煙 ほうじゅ りゅうしゃ すいえん 九輪 くりん 受花 うけばな 伏鉢 ふくばち 露盤 ろばん 相輪 そうりん

宝珠

龍舎

水煙

ほうじゅ

りゅうしゃ

すいえん

九輪くりん

受花うけばな

伏鉢ふくばち

露盤ろばん

相輪そうりん

左義長柱さぎちょうばしら

裏甲うらごう

茅負

かやおい

木負

きおい

飛檐垂木ひえんだるき

地垂木ぢだるき

尾垂木おだるき

桔木はねぎ

丸桁がぎょう

丸桁桔木

がぎょうはねぎ

桔木枕はねぎまくら

支輪しりん

実肘木さねひじき

枠肘木

わくひじき

通肘木

とおりひじき

繋肘木

つなぎひじき

12

3 三手先みてさき

台輪

だいわ

板唐戸

いたからど

組高欄

くみこうらん

はしらばん

柱盤

斗ます

大斗だいと

格天井ごうてんじょう

頭貫かしらぬき

内法長押

うちのりなげし

四天柱

してんばしら

側柱がわばしら

腰長押

こしなげし

地長押

ぢなげし

礎石そせき

心礎

しんそ

地鎮式 2006.06.04 1/40模型による検討

初重内部(舎利を納めた厨子と千体仏を祀ります)

心柱伐採 2006.12.06

風洞実験

原寸図による軒先の反りの確認 心柱加工状況の確認

実物の1/3の模型による納まりの検討

立体解析モデル

鋼棒による転倒防止

心礎、礎石の据付

材料検査

クイズ:上の□に当てはまる言葉は何でしょうか?

初重

二重

三重

四重

五重

相輪

基壇

そうりん

ごじゅう

よんじゅう

にじゅう

さんじゅう

しょじゅう

きだん

厨子ずし

立柱式 2009.07.17

■ 五重塔を建てよう!

 皆さんはテレビで「控え居ろう!この紋所が目に入らぬか」の決まり文句で有

名な水戸黄門という時代劇を見たことがありますか?

 ここ法然寺は、その主人公水戸光圀(みつくに)公のお兄さんにあたる松平賴重

(よりしげ)公が1668年(江戸時代初め)に開いたお寺です。賴重公は五重塔の建立

を夢見て計画を進めていたのですが実現を見ないままお亡くなりになり、今日

まで300年以上の年月が経ってしまいました。再来年の2011年はお寺の名前で

もある法然上人(浄土宗を開いた鎌倉時代のお坊さん)が亡くなって800年目に当

たる年となりますので記念事業の一環として五重塔を建ててみんなでお祝いす

ることになりました。

 五重塔を計画するにあたり、古くから受け継がれてきた大工さんの技術に現

代の最新技術を加えた平成の五重塔を目標としました。塔の高さは800年に合

せて800寸(800×0.0303=24.24m)に設定しています。

■ 材料の木はどこから?

 五重塔の中心を貫く柱を「心柱(しんばしら)」と呼

びます。法然寺では心柱は2本の木を上下につないで

立っていますが他の部材とは全く接することなく、頭

の上の金物(相輪)を支えているだけです。この素直で

真直ぐに伸びた木を奈良県吉野郡の山奥から切り出し

ました。これは吉野檜(ひのき)と呼ばれる木で、樹齢

250年の大木です。心柱以外にも吉野檜を使ってい

ます。

■ 地震や台風が来ても大丈夫?

 過去の記録では地震で倒れた五重塔はないと言われているようにもともと五重

塔は地震に強い構造を持ってますが、構造解析を行った上で弱いと思われる部分

には金属による補強を行っています。また風に対しては風洞実験を行い検討を加

えています。

■ 五重塔って何?

 五重塔は、お釈迦(しゃか)

様の遺骨[舎利(しゃり)と呼び

ます]をお祀(まつ)りし、お釈

迦様のお墓としたのが始まり

だと言われています。ここ法

然寺でも舎利を厨子(ずし)に

納めて初重(しょじゅう)に祀

ります。

■ 大工さんの仕事

800

24240(

800寸

法然

上人

800年

遠忌

25040

4160

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