中学硬式野球リトルシニア 食育の取り組みについて -...
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中学硬式野球リトルシニア食育の取り組みについて
リトルシニア北関東支部
大宮東リトルシニア
飯田 秀一
大宮東チームのプロフィール
1979年(昭和54年)創設の歴史あるチームです。
野球のトレーニングを通じてチームワークと礼節の大切さを教え、高校野球以降で通用する身体・精神の育成を目的として活動しています。
さいたま市を中心に選手が集まっています。近隣に競合するクラブチームが多く硬式野球クラブチームの中では体格的に大きくない選手が多いチームです。伝統的に大型のチームではありません。
食事トレーニングを開始した理由について
体の小さい、細い選手が多いため、硬式野球に求められる体の強さ、パワーを身に着けるまでに時間がかかる。
食事トレーニングを開始する以前はトレーニング、練習により技術、スピードが身についても体の強さ、パワーで劣るため試合では力負けにより押されてしまうことが多かった。
練習の後半(午後3時以降)、選手によってはスタミナが不足して動きおよび集中力の低下がみられた。
選手の技量の違いは必ずしも個々の運動神経の違いによるものではなく、選手の身体の発展段階が異なることに起因することが大きいと育成の過程で気づき、体の強さが身についた段階で初めて技術的な改善が進むと考えるようになったため。(中学生の場合、体格、体力の個人差が大きく選手ごとの体の完成度に応じた指導、トレーニングが必要)
選手育成の概念
国立スポーツ科学センター わいわいレシピ
HTTPS://WWW.JPNSPORT.GO.JP/JISS/NUTRITION/TABID/1183/DEFAULT.ASPX
わいわいレシピを参考にしてくださいとお願いしています。メニューについてはご家庭にお任せしておりチームから申し上げることはありません。
何を食べるべきか
弁当の量を体重別に指定した。弁当箱をチーム指定のものに統一。
食事もトレーニングの一環として理解させ、食べ終わるまで午後の練習に参加させません(選手の体調等は考慮)
開始当初、弁当を食べきれない、時間がかかる選手が多かったが、すぐに選手が順応し昼食時間内に余裕をもって食べきるようになり、自宅での食事量も増えた。
昼食の他、10時と15時に間食を摂っています。
選手の食事に対する関心が高まり、食事を通じて普段のおかあさんとのコミュニケーションが改善された例があります。
プロテインは使用しておりません。
食事量の増量
体重別の弁当の重量
体重kg 弁当g30 90040 100045 110050 120055 130060 140065 150070 1600
1日の練習量から必要なカロリーを計算し、体重別に弁当の量を設定しています。
実績として小柄な選手(35~40kg)の場合、1年間で5kg前後、大柄な選手では10kg以上体重が増加して
います。
全部食べたな。OK!
会長食べました。
10時の間食タイム!
ピッチャー 球速の増加 1年時90Km/h未満の選手が3年時春で120 Km/h
各投手20Km/h程度球速アップ
スイングスピード
2016年6月から2017年10月にかけて選手全員の平均で20Km/hアップ
最高で34Km/hアップ(72から106Km/h)
下半身の安定と体軸の強化
守備の安定化
走力のアップ(体のアンバランスが解消され、手足がスムースに振れることでスピードが向上)
打撃力の向上 - スイングスピードの向上だけでなく、下半身、体軸の安定によりボールをとらえるポイントが安定してくる。(打球速度の向上、打撃の安定性向上)
体力強化にともなうメンタルの強化 ― 子供の気持ちと顔つきが変わります
食事トレーニングの効果(フィジカルトレーニングとの相乗効果)
中学での体力向上により技術的に未完成な選手が高校で力を伸ばしています。
2012年度にトレーニングを導入したのち、シニア時代にレギュラーでなかった選手が高校でレギュラーを勝ち取り、主力として活躍する例が増えています。
大学野球に進む選手が増えてきました。
大学の現役選手
慶応大学(東京6大学)
高千穂大学(東京新大学野球連盟1部リーグ)
東海大学海洋学部硬式野球部(静岡県学生野球リーグ)
東京国際大学(東京新大学野球連盟)
武蔵大学(首都大学野球連盟1部リーグ)
食事トレーニングの効果(高校進学以降)
今後も選手育成に努力してまいります。
ありがとうございました。