こころと発達クリニック えるむの木 コラム...
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ドクターコラム③
こころと発達クリニック えるむの木 コラム
何かがすごく変わるわけではないのですが、2019年10月からクリニックが
医療法人化しました。正式には、「医療法人社団ポラリス こころと発達ク
リニックえるむの木」という名称です。キラキラネームみたいですね。
ポラリスというのは北極星のことを指します。北極星は、地上からみれば
真北にあり、全天の中で唯一動かない星です。昔の人は北極星を目印に方角
を間違わないように移動していました。柔軟でありながらぶれたくない、判
断に迷った時の指針を得たいという気持ちがあり、この名前を選びました。
クリニックを開きたいと思った最初のきっかけは、フィンランド短期留学
です。ちょうど2012年の2月から4月までの3か月間、当時勤務していた札幌
医科大学の国際交流活動の制度を利用させていただきました。だれかに勧め
られたのではなく、私自身がすべてにおいて行き詰まりを感じていて、何か
を得たい、留学したいと希望していました。フィンランドは、気候が北海道
と似ていることから親近感があり、福祉や教育が充実しているイメージで、
行ってみたいと思っていました。フィンランドで見たこと、感じたことは、
長くなるのでまた別の機会に書きますね。
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出発前は準備や身辺整理のために多忙を極め、ぐったりした状態で飛行機
に乗ったことを覚えています。ようやく目的地のフィンランド、トゥルク
大学のゲストハウスについたとき、「なんのために私はここに来たんだろ
う?」と涙が止まらない状態になりました。たぶん疲労と孤独感がピーク
に達していたのだと思います。ひときしり泣いてひと眠りしたら、夜にな
っていました。
外に出て空を見上げた時、真っ先にさがしたのは北極星でした。北斗七
星を手掛かりにすぐに見つけることができました。緯度が高い国では、北
極星の位置も高くなります。天頂に近い位置に北極星を見つけた時には、
ここはまさしく北欧なんだと感動しました。
以降、何か原点に戻りたいと思った時には、北極星を探すのが一番いい
と個人的には思っています。
文責 須見 R1.12.2