事業戦略チェックリスト【抜粋版】 · 2009-07-12 ·...

株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング

キャリッジウェイ・アドバイス BOOK シリーズ

事業戦略チェックリスト【抜粋版】

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事業戦略チェックリスト 2 ページ

はじめに本書は、事業計画の精査や、事業戦略の策定のためにご活用いただけるチェックリスト

です。

事業の成否を分けるのは、多くの場合、ほんの小さな差でしかありません。

どこまで細部をこだわり、当たり前のことを、どこまで徹底的に検討できるかで、勝負

が決まります。

しかし、事業を推進する上で、「何を検討すればいいのか分からない」、「これで、重要な

観点がすべて検討できたのだろうか？」と、不安になることは良くあります。

そんな時に、このチェックリストが役に立ちます。

本書のチェックリストは、株式会社アントレプレナーセンター代表取締役の福島正伸先

生が、25 年以上の起業家へのコンサルティングの中で独自に構築されたものです。

福島先生は、10 社以上の上場経営者を輩出され、有名企業の新規事業を成功させるなど、

様々な実績を挙げられています。

本書は、事業計画、事業戦略を始め、以下のような、さまざまな用途にご活用いただけ

ます。

●事業戦略の策定に

戦略項目の網羅的な洗い出しに

多様な観点でのリスク分析に

SWOT 分析の観点として

戦略会議のブレインストーミングのツールとして

●事業計画のチェックに

事業計画の自己診断チェックシートとして

事業計画の審査項目として

第三者にチェックしてもらう場合の参考資料として

事業計画書のフォーマット作りに

●既存事業の発展のために

既存事業の主要成功要因の分析に

コスト削減のポイント発見に

さらなる差別化要素の発見に

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●組織開発、能力開発に

朝礼や会議の題材として

社内勉強会のテーマとして

社員からの改善提案の呼び水として

社内の問題意識の統一に

情報共有や用語の統一のツールとして

●他社の事業、業界分析のために

他社事例を分析・整理する項目として

参入を検討している業界の分析項目として

●コンサルティング・ツールとして

クライアントの自己診断ツールとして

企業診断やアドバイスの観点として

提案書などの資料作成の参考に

セミナーや講演のテーマとして

また、本チェックリストは 12 の分類、124 の項目で構成されています。

12 の分類は以下の通りです。

１．ビジョン（夢）とポリシー（行動基準）（10 項目）

事業を行う理由は明確でしょうか？社会にとっての役割は何でしょうか？それが明確でなければ、事業を行う明確な意味がありませんし、事業に共感し、協力し

てくれる人も現れません。事業計画を立てる上で、最も基本的な項目です。

２．事業への意欲（4項目）

あなたは、どの程度その事業をやりたいですか？

「儲かりそうだから」「上から言われたから」で始めた事業は長続きしません。

あなたがその事業を行う理由を、ご自身の中で明確に整理し、他人に自信を持って説明

できるようになっているでしょうか？

３．独自性（6 項目）

他社が簡単に真似ることができるなら、お客様があなたを選ぶ必然性がありません。

もちろん、まったく新しい商品やサービスを作る必要はありません。既存の商品でも、



そこに独自性があればいいのです。

お客様が、他社ではなく、あなたから購入する理由は何でしょうか？

４．顧客ニーズ（10 項目）

お客様のニーズが不明確では、その事業計画は机上の空論となります。数字だけの市場

調査では、お客様の心理ができないことも多々あります。

本当に、あなたの事業を求めているお客様が存在するでしょうか？

５．技術・ノウハウ（9項目）

事業を成功させるために必要な技術要素は何でしょうか？

そして、その技術は、どこから調達するのが良いでしょうか？

６．商品（17 項目）

事業として商品を提供するからには、一定の品質のものを、安定して提供する必要があ

ります。そのために、必要なことは多くあります。

商品を作り上げ、安定供給するには、どのようなことが必要でしょうか？

また、商品をお客様に買っていただけるレベルにするには、どのような取り組みが必要

でしょうか？

７．宣伝・告知（15 項目）

特に事業の開始当初は、商品をお客様に知ってもらうことに最も労力を要します。

商品やサービスは、どのようにお客様に知ってもらいますか？誰に対して、どのように

宣伝・告知をしますか？

８．販売（14 項目）

良い商品があったとしても、お客様の手に届く場所になければ、買ってもらえません。

届けてくれる人がいなければ、買ってもらっても、納品することができません。

商品を販売し、お客さまの手元に届ける方法は明確になっていますか？

９．人材（13 項目）

資金のないときには、どうしても人材不足になります。

優秀な人材をどのように確保すればよいでしょうか。しかも、コストを極力抑えて、そ

れを実現することができるでしょうか？

１０．サービス（7 項目）

商品があっても、付随するサービスの品質が低ければ、片手落ちです。クレームが起こ



ることもあります。

商品には、どのようなサービスが必要でしょうか？

１１．資金（8 項目）

事業には、資金計画が欠かせません。何をするにも資金が必要です。

資金は、どう集め、どう工面しますか？

１２．事業の開始（11 項目）

実際に事業を開始するには、一般論では語れない、具体的で詳細な事柄を一つずつ解決

していかなければなりません。

現実的な行動計画が必要です。

以上の 12 の分類、124 のチェック項目を様々な用途に活用し、ご自身の事業を、より良

いものにして頂ければ幸いです。

なお、本チェックリストは、「究極のコンサルタント養成講座」のテキストの「事業戦略

チェックリスト」の抜粋です。本チェックリストは 124 項目ですが、完全なチェックリス

トは、201 項目あります。



１．ビジョン(夢)とポリシー(行動基準)

ビジョンに多くの人が共感するか

ビジョンは簡単に達成できないものか

ビジョンそのものにオリジナリティがあるか

目先ではなく長期的に事業として成り立つか

事業が発展するほど、地域や社会に大きな貢献ができるか

ポリシーと事業内容に一貫性はあるか

ポリシーは最優先の行動基準になっているか

ポリシーは誰にでもわかりやすいものか

ポリシーはすべての仕事に反映されているか

ビジョンとポリシーをどんな時でも忘れないようにするための工夫は

【自己評価】

【アクションプラン】



２．事業への意欲

なぜやりたいのか（「ニーズがあるから」以外に）

その事業を始める上で、捨てられるもの、捨てられないものは何か

過去に照らして自分に合った事業であると言える根拠は

利益が出なくても続けていけるか

【自己評価】




３．独自性

事業の核になること、最もこだわっていることは何か

そのこだわりに独自性はあるか

類似のビジネスは存在するか

それがうまくいっていないとすれば何が原因か

それがうまくいっているとすれば、それとの違いは

さらに独自性を強調することはできないか

【自己評価】




４．顧客ニーズ

事業内容に対して多くの賛同者がいるか

そのビジネスがないことによってどのような問題が起きているか

ニーズが強いとすれば、なぜ他社がやらないのか

そのニーズを他の業種、職種によって満たされてしまうことがあるか

マーケットリサーチは行ったか

対象、地域、年齢など、リサーチに偏りはないか

マーケットの環境をどのように見るか、悲観的極論と楽観的極論は

収益を上げられる根拠となる客観的データはあるか

さらに事業が成功する理由をつくるためには何をすればいいか

思い込みすぎているところはないか

【自己評価】




５．技術・ノウハウ

なぜ自分でなければならないのか

自分の専門性を活かせるところから始める事業であるか

他社と比較した場合の独自性は

目標とする技術レベルは

外注できる技術は、どのコストは

外注できない技術、ノウハウがあるか

事業周辺の専門知識はあるか、プロと言い切れるか

どのような勉強、研究をしたか、また、それで十分か、これから何をするべきか

頼れる専門家、アドバイザーがいるか

【自己評価】




６．商品

企画、開発、設計は誰がするのか、そのレベルは

試作品はできているか

試作品は誰に評価してもらうのか

商品はいつ出来るのか、その計画に余裕はあるか

大量生産可能か

商品のクオリティ・レベルは

さらなる省力化、機械化についての検討は

仕入、外注市場の調査はできているか

仕入、外注先は確保しているか

仕入、外注先との信頼関係、夢の共有化はできているか

原価管理は誰がどのようにやるのか

在庫管理は誰がどのようにやるのか

在庫を持たない仕組みはできないか

商品のライフサイクルをどう見るか

将来的にどのような商品をつくり出していくのか(短期、中期、長期の商品展開）

最後に目指すべき商品は

標準化（設計、部品、生産方式、製品）に向けてどのように対処していくのか

【自己評価】




７．宣伝・告知

どのようにして告知するのか（対象顧客、告知手段、告知回数、地域など）

継続的、定期的に宣伝・告知する手段は

CI 戦略など、イメージの統一による PR 力、訴求力は十分か

告知手段の費用対効果は

ターゲットとする地域、対象顧客は

商品、サービスの特徴は明確化されているか

会社案内、パンフレット、カタログ、資料のイメージ、内容は共感ができるものか

サンプルの無料配布は可能か

対象顧客による体験使用は

マスコミが取り上げるような話題性はあるか

話題性のあるコンテストやイベントはできないか

情報誌などの情報欄で無料告知はできないか

他社との共同 PR はできないか

他に無料の告知手段は考えられないか

口コミになるような価値を明確に伝えられているか

【自己評価】




８．販売

販売チャネルは直販か、通信販売か、店舗販売か、代理店販売か

薄利多売か、高利小売か

販売システムは限定販売か、受注販売か、その他か

販売対象顧客のセグメント（絞込み）は

価格は価値に対して割安感があるか

価格をさらに下げることはできないか

価格や販売方法にポリシーは反映されているか

目標販売量は

目標利益は

クレームについての対処は

販売員教育のシステムは

会員制度は

値引きはどの程度まで受け入れるか

代理店、特約店はどうするか

【自己評価】




９．人材

自分一人ではじめるのか、協同者がいるのか

当初人手が不足しているときの活動の役割分担は

一人ではじめるとすれば、活動の優先順位は

要員計画（職能別人員計画－どんな仕事を、どんな能力のある人が、何人で、いつか

ら行うのか）は

給与体系は

休日休暇や福利厚生は

社員として募集するのか、個別契約か、派遣社員で補うのか

アルバイトで対応できないか

どのように募集するのか、何を基準に選考するのか

社員の教育、育成はどのようにするのか

社員が働く理由は何か

社員、スタッフ、アルバイトはすべてビジョンとポリシーの共感者か

どんな社員でもやる気にさせられるか

【自己評価】




１０．サービス

利用説明、操作指導はどこまでやるか

クレームにはどのように対処するのか

クレームを利益に変えられないか

アフターサービスはどこまでやるか

サービス内容、レベルはビジョンとポリシーにかなっているか

常に顧客に”まさかここまで！”と言っていただくためには

顧客は共感者か

【自己評価】




１１．資金

最初の資金はどうするか

誰が株主か

資金提供者はビジョンとポリシーの共感者（エンジェル）か

資金調達のスケジュール、再確認は

途中で資金不足になった時の調達可能性は

さらに資金を使わないで事業を始められる方法はないか

支出の見込みは甘くないか、もっと減らすことはできないか、さらに費用がかかてし

まうことはないか

売上の見込みは甘くないか、売上の根拠は明確か

【自己評価】




１２．事業の開始

社長は誰か、最終的な意思決定は誰がするのか

どこではじめるか

その場所でなければならない理由は

最初のオフィスはどうするか

店舗であれば、具体的な店舗設計・出店計画（立地、権利関係、店舗デザイン、敷地

面積、店舗面積、席数、陳列など）は

法的問題はすべてクリアしているか

家族は協力者、支援者になっているか

どんなことでも相談できる経営者やコンサルタントなどの経営の専門家はいるか

いつまでも励ましてくれるようなメンターはいるか

自分は他の人へのメンターにもなっているか

不測の事態にどのように対処するのか

【自己評価】



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