chapter 3 3 - ライトストーン origin, swp, eviews ... · chapter 3 121 3 2dグラフの作成...
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Chapter 3
121
32Dグラフの作成
Chapter
サンプルのデータを入力し、実際に2Dグラフを作成してみましょう。グラフの種類によって編集方法が異なったり、作成上の注意点があります。目的のグラフに関するページを見つけさっそく始めましょう。
ORIGIN6.0
122
Chapter3 - 01 2D棒グラフ
棒グラフの作成方法とその編集方法について解説します。
2D棒グラフの作成
次に示すサンプルデータから棒グラフを作成します。
サンプルデータ
「作図」メニューから「縦棒グラフ」を選びます。次にようなグラフが作成されます。グラフの作成方法はChapter1-06の「グラフ作成の基本」を参照してください。
2D棒グラフのサンプル
Chapter 3
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2D棒グラフの編集
棒グラフの任意の棒をダブルクリックします。次に示す「作図の詳細」ダイアログが表示されます。
作図の詳細ダイアログ- グループタブ
この例のようにグラフを作成した場合、データセットBとCの「編集方式」は、「従属」になります。これは、一方を編集すると他方もそれに応じて編集されるということです。編集される項目は、その下の「追加」項目で選びます。ここでは、「塗り色」だけにチェックが付いていますので、一方の塗り色を変更すると他方も変わります。どの色に変更されるかは、「パターン」タブの「塗りつぶし」項目の「塗り色」から「指定色」を選んで現れるプルダウンボックスの順番に選ばれます。
今、データセットBは、赤です。プルダウンボックスの「赤」の次の色は「緑」になっています。ですから、データセットCは「緑」で表されているのです。ここで、データセットBの「赤」を「深紅色」に変えてみましょう。するとデータセットCは「黄色」に変わるはずです。
作図の詳細ダイアログ- パターンタブ
ORIGIN6.0
124
もう一度、「作図の詳細」ダイアログの「グループ」タブを開いてください。
データセットBを「深紅色」に変更すると、データセットCが「黄色」に変わる
「追加」の「境界色」「境界タイプ」についても同様です。右側にプレビューボックスがありますので、これを見ながら確認します。「境界色」「境界タイプ」にチェックを付け、「従属」関係にします。すると、データセットCの境界線が「赤」の「破線」に変わりました。パターンタブで確認すると、データセットBの縁(境界)は、色が「黒」で線種は「実線」になっています。プルダウンボックスを開いて、「指定色」を見ると、「黒」の次は「赤」、「実線」の次は「破線」になっていることがわかります。
このように、データセットの編集方式が「従属」になっていると、プルダウンボックスの順に選ばれていきます。追加項目のチェックを外しておくと、同じ属性が選ばれます。
しかし、プルダウンボックスの並び順で編集したくない場合があります。このようなときには、編集方式を「独立」にすると、それぞれのデータセットを個々に編集することができます。パターン/パターンの色についても同様に「従属」で編集することができます。
さらに、棒グラフでは次の項目についても編集することができます。
棒間の間隔:Xデータ項目間の棒の間隔重複:棒の重なり
「作図の詳細」ダイアログボックスで、「間隔の開け方」タブをクリックします。棒間の間隔を「50」、重複を「30」とします。次に編集例を示します。
Chapter 3
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同じ大きさのグラフ内で、棒間の間隔を広げると棒が細くなります。
棒間の間隔を「50」、重複を「30」としたときの例
上のグラフで、同じX値に対応する棒BとCの間隔を空けるには、重複を負の値にします。(新機能)?Hint
作図の詳細ダイアログ
ORIGIN6.0
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棒の追加方法
サンプルデータの図に「名古屋」の値を追加します。B(Y)=35.2、C(Y)=12.3と入力してください。
グラフを表示して、「グラフ操作」メニューから「再スケールして全てを表示」を選びます。グラフは次のようになります。
データを追加した棒グラフ
棒グラフの種類縦棒グラフの他に横棒グラフ、浮動縦/横棒グラフ、積み上げ縦/横棒グラフが用意されています。いずれのグラフを作成する場合でもワークシートへのデータの入力方法は同じです。それぞれのグラフのサンプルを次に示します。
データを追加したサンプルデータ
Chapter 3
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Chapter3 - 02 2D浮動棒グラフ
縦/横の浮動棒グラフの作成と編集方法について解説します。
浮動棒グラフの作成
浮動棒グラフは積み上げ式の棒グラフと似ています。次のサンプルデータからグラフを作成してみましょう。
サンプルデータ
「作図」メニューの「特殊棒グラフ」から「浮動縦棒グラフ」を選択してください。次のグラフが作成されます。
サンプルデータから作成したグラフ
図からも明らかなように浮動縦棒グラフはワークシートに入力した値を境界値として利用するものです。X変数の隣にあるそれぞれのY変数が位置を示す値として使用され、棒値の大きさは、隣り合うY変数の差になっています。
ORIGIN6.0
130
浮動棒グラフの編集
浮動棒グラフの編集方法は通常の棒グラフと同じです。任意の棒をダブルクリックしてください。次に示す「作図の詳細」ダイアログが表示されます。
作図の詳細ダイアログ
このダイアログでは次の内容について編集することができます。
境界線:線種、色、太さ塗りつぶし:色、パターン、パターンの太さ棒間の間隔:隣り合う棒の間隔編集方式: 各データセットを独立して編集するか、従属方式で編集するかを選択編集方式の項目:編集方式が「従属」の場合の編集項目の選択
棒の編集に関する詳細はChapter3-01「2D棒グラフ」の項を参照してください。
浮動横棒グラフ
横棒グラフはX軸とY軸の位置を交換して作成したグラフです。ワークシートを表示したときの「作図」メニューの「特殊棒グラフ」から「浮動横棒グラフ」を選択すれば、簡単に作成できますが、ここでは先ほど作成したグラフを表示した状態で「グラフ操作」メニューから「X軸とY軸の交換」を選択してください。その時の図を次に示します。
Chapter 3
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浮動横棒グラフ
ラベルをつける
ワークシートに次のようにラベルとして各データセットの最大値(データセットDの値)を入力してください。そして、データセットEの属性を「ラベル」にします。
ラベルデータを追加
レイヤアイコンをダブルクリックし、レイヤダイアログでラベルデータdata1-eをレイヤに追加します。
レイヤダイアログ
ORIGIN6.0
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グラフに表示されたラベルをダブルクリックし、データラベル表示のダイアログでラベルの位置を調整します。
データラベル表示ダイアログ
X軸の正の方向に40%オフセットしたときのグラフを次に示します。
ラベルを付けたグラフ
作図の詳細ダイアログが変わりました!Ver6.0から作図の詳細ダイアログが変わりました。Ver5.0までは、ラベルの編集には「データラベル表示」ダイアログを使って編集していました。Ver6.0からは、グラフに関する編集は、すべて「作図の詳細」ダイアログで行うことができます。さらに「作図の詳細」ダイアログでは、「適用」ボタンを使えば、ダイアログボックスを閉じずに、変更内容をグラフに反映させることができます。
Column
Chapter 3
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Chapter3 - 03 円グラフ
円グラフの作成方法と編集方法について解説します。円グラフは入力したY変数の合計求め、各Y値の示す比率を円上の占める面積として表現します。ORIGIN6.0では、3D円グラフ(パイチャート)を描けるようになりました。2Dの円グラフは、3D円グラフを編集して作成します。また、部分円グラフはメニューから無くなりました。部分円グラフを描くには、円グラフをレイヤで重ねて作成することになります。(レイヤについてはChapter4を参照してください。)
円グラフの作成と編集
はじめに次のサンプルデータを用意してください。サンプルデータ
「作図」メニューから「円グラフ」を選択します。次のグラフが作成されます。
3D円グラフ
2D円グラフを作成する
ORIGINで円グラフを作成する場合は、まず先ほどのような
ORIGIN6.0
134
3D円グラフを作成する必要があります。この3D円グラフに対して、編集を施すことで2D円グ
ラフを作成することができます。3D円グラフをダブルクリックして、「作図の詳細」ダイアログを開きます。「円グラフの形状」タブをクリックして、「3D表示」の「視角」に「90」と入力します。
OKを押すと2D円グラフが描けます。2D円グラフ
ORIGIN6.0 で
は、円グラフを1つのグラフとして取り扱っています。2D円グラフは、3D円グラフの視点を変えただけのものです。ですから、ここで作成した2D円グラフで編集できる項目は、3D円グラフと全く同一です。
円グラフの大きさを変更する円グラフをダブルクリックして、作図の詳細ダイアログボックスを開きます。「円グラフの形状」タブで、「半径/中心位置」項目の「半径の再スケール」を「40」にします。
半径を小さくしてグラフの大きさを変更
Chapter 3
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グラフの大きさを変更するには、レイヤの大きさを変更する方法もあります。円グラフの周りにある長方形の枠がレイヤです。レイヤによるグラフの大きさを変更する方法は他のグラフ形式にも有効です。レイヤの大きさを変更する方法については、Chapter4-03「レイヤの編集」を参照してください。
数値ラベルの移動
作成した円グラフには自動的に割合を示す値が%で表示されます。数値ラベルの位置を変えるには、単純にラベルをドラックして移動するのが最も簡単な方法です。この方法ですと、ラベルの位置を自由に決められるメリットはありますが、円グラフからの距離がまちまちになってしまいます。円からの距離を正確にしたい場合は、「作図の詳細」ダイアログを開き、「ラベル」タブで「表示位置」の「円周からの距離」を入力します。
X変数のラベルを表示する作図の詳細ダイアログを開き、「ラベル」タブで、「表示内容」の「値を表示」にチェックを付けると各スライスの値が表示され、「カテゴリーを表示」にチェックを付けると各スライスのカテゴリー(データセットA(X)の内容)が表示されます。
カテゴリーと値のラベルを追加表示
作図の詳細ダイアログ- ラベルタブ
ORIGIN6.0
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スライスの抜き出し
円グラフの一部のデータを強調したい場合に、そのデータを円グラフから切り離す場合があります。これには、「作図の詳細」ダイアログの「円グラフの形状」タブで右側にある「スライス」項目の「スライス抜き出し」で抜き出したいデータにチェックをつけます。ここではデータBを抜き出します。Bにチェックして、「抜き出し量」を「30」にします。
作図の詳細ダイアログ- 円グラフの形状
スライスを抜き出した円グラフ
Chapter 3
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Chapter3 - 04 面積グラフ
X軸と線グラフの間の空間を塗りつぶした面積グラフ、及びORIGIN6.0から新たに加わった色付き面積グラフの作成と編集方法について解説します。
面積グラフの作成
はじめに次のサンプルデータを準備してください。
サンプルデータ
「作図」メニューから「面積グラフ」を選択します。次の面積グラフが作成されます。
面積グラフ
面積グラフは折れ線グラフとX軸で囲まれる空白を任意の色で塗りつぶすグラフです。面積の計算を自動的に行うものではありません。!Attention
ORIGIN6.0
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面積グラフの編集
面積グラフを編集する際はグラフ上のデータ点をダブルクリックします。塗りつぶされた面積部分をダブルクリックしても、編集することはできません。作成したグラフのデータ点(頂点)をダブルクリックしてみましょう。
作図の詳細ダイアログ
グラフの線タブ面積を作るデータ線の線種、色、接続の種類、太さを指定できます。曲線以下の塗りつぶしのチェックを外すと折れ線グラフになります。
シンボルタブデータ点のシンボルの形状、大きさ、色を指定できます。
ドロップラインタブ各データ点からX軸またはY軸に垂直線または水平線を降ろすことができます。
パターンタブ塗りつぶしのパターン、色を設定できます。
ここでは、「グラフの線」タブで「接続線」を「スプライン」にし、「色」を「赤」にします。そして、「シンボル」タブでデータシンボルを正方形の記号(■)にし、「パターン」タブで「塗りつぶし」の「塗り色」を「緑」にした例を示します。
編集した面積グラフ
Chapter 3
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複数のY変数から作成される面積グラフ
先ほどのサンプルデータにさらにY変数のデータを追加し、次のようなデータを作成してください。
複数のY変数を持つサンプルデータ
「作図」メニューから「面積グラフ」を選択します。
複数のY変数で作成した面積グラフ
データセットCはデータセットBをベースラインとして描画され、データセットDはデータセットCをベースラインとして描画されます。
すべてのデータセットがX軸をベースラインとするように描画するには、これらデータセットのグループ化を解除します。レイヤアイコンをダブルクリックして、右側のデータセット名を選択し、非グループ化ボタンを押します。
ORIGIN6.0
140
すべてのデータセットのベースラインがX軸
色付き面積グラフ
ORIGIN6.0から新たに加わった新しいグラフです。このグラフは1つの変数Xに対して、Yデータが2つ必要になります。次のようなデータを用意してください。
サンプルデータ
Y列を選択し、「作図」メニューから「色付き面積グラフ」を選びます。次のようなグラフが作成されます。
Chapter 3
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色付き面積グラフ
この図からも分かるように、色付き面積グラフは、A(X)とB(Y)で作成される折れ線グラフからC(Y)までの間を塗りつぶす面積グラフです。ですから、「作図の詳細」ダイアログボックスの「グラフの線」タブで変更できるグラフ線は、B(Y)のグラフ線だけです。
ORIGIN6.0
142
Chapter3 - 05 株価チャート
株価の高値、安値、終値を表示するためのグラフです。
株価チャートの作図と編集
株価チャートの作成には日付に関するデータ(X変数)と、株価の高値、安値、終値を次のよう
な形式でワークシートに入力する必要があります。株価チャートのサンプルデータ
A(X)の属性を「日付」にする
ことを忘れずに!!
!Attention
「作図」メニューから「株価(Hi-Lo-Cl.)チャート」を選択します。次のグラフが作成されます。
Chapter 3
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株価チャート
株価チャートの編集に用いるコマンドは、他の2Dグラフと比べ特別なものはありません。通常の編集方法で、自由に編集できます。
日付の表示方法
X軸の日付の表示方法を「1/2」の形式に変更します。次のダイアログは日付をダブルクリックすると表示されます。
軸のダイアログボックス
ORIGIN6.0
144
グラフはかなり見やすくなりました。
日付の形式を変更
先のサンプルデータで99/6/5と99/6/6は入力しませんでした。ORIGINのX変数を時間/日付に設定していましたので、時間間隔を正しく反映したグラフが作成できました。
ラベルの表示
例えば、終値の部分に実際の終値をラベルとして表示させたいときは、次の手順にしたがって操作します。はじめに次のようにラベルのための列を作成します。
ラベルの列データを追加
ラベル属性を設定した列は、そのすぐ左隣りにある列のラベルとしてグラフ上に追加表示されます。ラベル属性はテキストとして扱われます。グラフを画面上に表示します。グラフのレイヤアイコンをダブルクリックし、レイヤダイアログで、ラベルを右側にボックスにセットします。
Chapter 3
145
レイヤダイアログ
グラフに追加されたラベルは、データ線と重なって表示されます。任意のラベルをダブルクリックし、作図の詳細ダイアログを表示します。
作図の詳細ダイアログ
Xのオフセットを「50」とします。グラフは次のようになります。
ORIGIN6.0
146
ラベルを編集したグラフ
グラフの一番右のラベルが切り取られてしまっている場合には、X軸をダブルクリックして、軸のダイアログボックスのスケールタブで、日付の範囲を大きく(99/6/13など)しましょう。?Hint
Chapter 3
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Chapter3 - 06 2D散布図
2Dグラフの基本である散布図の作成方法と編集方法について解説します。
2D散布図の作成と編集
散布図はデータの分布状況や相関関係を把握するのに大変便利なグラフです。ORIGINではグラ
フの作成を簡単に行うことができ、さらに自由に編集することができます。次のサンプルデータを準備してください。
サンプルデータ
「作図」メニューから
「散布図」を選択して次のグラフを作成します。
サンプルデータから作成した散布図
ORIGIN6.0
148
散布図を作成したら、次に回帰係数を求めてみましょう。「解析」メニューから「フィット:線形」を選択します。次のようなグラフとフィッティングの結果を示すウィンドウが作成されます。
線形回帰を実行したグラフ
ORIGIN6.0では、回帰係数などのデータ解析結果はすべて結果ログに表示されます。結果ログウィンドウを閉じるには、標準ツールバーから結果ログボタンを押すか、ショートカットキー「Alt+2」を押します。再度、表示する場合も同様です。
フィッティングの結果
結果ログボタン
Chapter 3
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線形回帰を実行したグラフの凡例をダブルクリックします。
表示されたテキスト制御ダイアログボックスの背景の項目を「背景なし」にします。このように凡例の枠線を消去することができます。
散布図に引いた回帰直線の座標データは「LinerFit」というワークシートに表示されます。通常、非表示になっていますので、プロジェクトエクスプローラから「LinerFit」という名前のウィンドウをダブルクリックして開きます。
テキスト制御ダイアログ
凡例の枠線を消去
Chapter 3
151
Chapter3 - 07 エラーバー
データの誤差や標準偏差を表わすエラーバーの作成方法について解説します。
エラーバーを作成するために2つの方法が用意されています。一つはエラーバーとして利用する値が分かっており、それをワークシートに入力して利用する方法、もう一つはワークシートに入力した観測データから自動的に計算し、その結果をグラフ化するものです。
エラーバーの値が既知の場合
次のようなデータが手元にあるとします。
X Y Y誤差
1 3.5 1.2
2 5.6 2.3
3 9.8 1.1
4 4.6 0.5
5 7.3 0.65
ワークシートに次のように入力します。
サンプルデータ
次にデータセットCの属性を「Yエラーバー」に変更します。データセット名C(Y)を右クリックして、メニューから「列XY属性の設定」の「Yエラーバー」を選びます。または、データセット名C(Y)をダブルクリックし、「ワークシートの列フォーマット」ダイアログを表示し、列の設定をYエラーバーに変更しても構いません。
ORIGIN6.0
152
ワークシートの列フォーマットダイアログ
ORIGIN6.0では、YエラーバーとXエラーバーを選択できるようになりました。既知のXエラーバー値を扱う場合には、列のフォーマットでXエラーバーを選んでください。
エラーバーはワークシート中で、対応するYデータの右隣に入力する必要があります。入力が完了したらすべてのデータセットを選択(黒く反転)し、「作図」メニューから「散布図」を選択します。
C列をYエラーバーに設定
Chapter 3
153
ワークシートデータから作成したエラーバー図
ワークシートからエラーバーを計算する場合
次のようなデータをワークシートに入力し、散布図を作成します。
サンプルデータによる散布図
サンプルデータ
ORIGIN6.0
154
これに、各データ値を利用したエラーバーを追加する場合は「グラフ操作」メニューから「エラーバーの追加」を選択します。すると、次のエラーバーダイアログが表示されます。
エラーバーダイアログ
エラーバーダイアログではエラーバーとして表示する値を選択します。
データの比率
データ値のある%を一律、エラーバーとして表示します。デフォルトではデータの5%をエラーバーとして利用します。OKボタンを次のようなグラフが作成されます。
この時、エラーバーの値も自動的にワークシート中に作成されます。その時のワークシートは次に示します。
データの5%をエラーバーとするグラフ
作成されたデータセット
Chapter 3
155
ワークシートからも明らかなように、エラーバーのデータセットとして、データセットBの5%に相当する値が自動的に作成されています。
データの標準偏差
データセットから標準偏差を計算し、その値をエラーバーとしてグラフに表示します。この時のグラフと作成されるデータセットを次に示します。
グラフの例
作成されたデータセット
データセットBから標準偏差を求めたわけですから、データセットCには一様に同じ値が入力されます。
このようにして作成したエラーバー図の編集方法について説明します。エラーバーのスタイルを編集する場合は、エラーバーの腕の部分をダブルクリックします。次のような「作図の詳細」ダイアログが表示されます。
ORIGIN6.0
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作図の詳細ダイアログ
シンボルをダブルクリックするとシンボルに関する作図の詳細ダイアログが現れます。シンボルの形状や色の変更、シンボルから軸への垂線などの設定はここで行います。
形式 エラーバーに関する色、線幅、キャップ幅の設定を行います。さらにシンボルを空白にした場合、その中をエラーバーが貫通するか、否かの設定を行います。
方向 エラーバーの表示方向とXのエラーバー成分の表示をコントロールします。絶対と相対のチェックボックスの意味は次の通りです。
絶対 正の誤差値を上方向へ負の誤差値を下方向へ
相対 正の誤差値を0へ近づく方向へ負の誤差値を0から遠ざかる方向へ
Chapter 3
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Chapter3 - 08 ヒストグラム
データの統計量をグラフ化するヒストグラムの作成と編集方法について解説します。
ヒストグラムはある一定の間隔で等分された範囲内のデータの分布状況を棒(ビン)を用いて表現するときに用います。ORIGINでは、単純にヒストグラムを作成するだけでなく、様々な正規分布曲線の表示も行えます。
ヒストグラムの作成と編集
次のようなサンプルデータを準備します。データの属性はY変数としてください。下図には12個のデータしか表示されていませんが、0から100までの値を20個くらい用意してください。
ヒストグラムデータの一部
「作図」メニューの「統計グラフ」から「ヒストグラム」を選択します。次のグラフが作成されます。
ORIGIN6.0
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サンプルデータを使ったヒストグラム
ORIGINは、自動的にビンのサイズ、度数を計算し、ヒストグラムを作成します。計算用のワークシートは、BINn(nは数字)という名前で作成され、非表示になっています。プロジェクトエクスプローラでBIN1をダブルクリックして、表示します。ORIGINが作成したヒストグラムのビンサイズは、「10」になっています。(10づつ区切られています。)
ビンサイズを「5」に変更してみましょう。ヒストグラムの任意の棒をダブルクリックします。「作図の詳細」ダイアログボックスが現れます。
計算用ワークシート
Chapter 3
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「自動ビン化」のチェックを外し、「ビンサイズ」を「10」から「5」に変更します。OKボタンを押すと図のように、ビンサイズが「5」のヒストグラムに変更されます。
その他、「作図の詳細」ダイアログで、次の項目を変更することができます。
パターンタブヒストグラムのビンの色、パターン、線の太さを設定します。
間隔の空け方タブ
各ビンの間隔を設定できます。通常、ヒストグラムを表す場合には、ビンとビンとの間の間隔は空けません。ここは、「0」のままにしておきましょう。
データタブビンのサイズ、表示開始位置、表示終了位置、分布曲線の指定ができます。表示開始位置をビンの大きさより小さく指定すると、また表示終了位置をビンの大きさより大きく指定すると、ビンがあっても表示されません。
作図の詳細ダイアログ
ビンサイズ5のヒストグラム
ORIGIN6.0
160
正規分布曲線の表示とフィッティング
再び、ビンサイズを「10」に戻して、ヒストグラムを表示してください。
作成したヒストグラムに分布曲線を表示させましょう。ヒストグラムの任意のビンをダブルクリックして、「データ」タブの「曲線」の項目で、「種類」から分布曲線の種類を選びます。ここでは、正規曲線を表示させます。「正規」を選んでください。その下の「スケール」という項目は、曲線を高さ方向に大きくまたは小さくします。ここでは、100%のままにしておきましょう。「正規」を選ぶと、作図の詳細ダイアログに「グラフの線」というタブが追加されます。これは分布曲線に対する設定を行います。線の色、線種、太さを変更することができます。ここでは、設定を変えずにそのままOKボタンを押します。グラフに正規曲線が追加されます。
正規曲線を追加したグラフ
スケールを大きくした場合には、軸のスケールも変更する必要があります。
?Hint
Chapter 3
161
積上げヒストグラム
積上げヒストグラムは、複数のヒストグラムを描く場合に使用します。各ヒストグラムはレイヤ毎に描かれます。次のようにサンプルデータを4セット準備します。データの属性はY変数としてください。0から100までの値20個くらいを4セット用意してください。
サンプルデータ
B(Y)からE(Y)まですべて選択し、「作図」メニューの「統計グラフ」から「積上げヒストグラム」を選びます。次のようなグラフが作成されます。
サンプルデータによるヒストグラム
ウィンドウの左上を見て分かるように、各ヒストグラムはレイヤ毎に分かれて表示しています。ヒストグラムの編集方法や分布曲線を描く方法は、前述の通りです。
ORIGIN6.0
162
Chapter3 - 09 確率とヒストグラム
ヒストグラムに対する累積確率を示すシンボルを合わせてプロットします。
ヒストグラム+確率グラフの作成と編集
グラフの作成はヒストグラムの項で解説した手順と同じです。その違いは、プロットされるグラフ上に累積確率が同時に示される点です。次のようなサンプルデータを準備します。データの属性はY変数としてください。下図には12個のデータしか表示されていませんが、0から100までの値を20個くらい用意してください。
サンプルデータの一部
「作図」メニューの「統計グラフ」から「ヒストグラム+確率」を選択します。次のようなグラフが作成されます。
Chapter 3
163
確率+ヒストグラムのグラフ
グラフがプロットされると同時に結果ログウィンドウとビンの構成に関するワークシートBIN1が作成されます。結果ログウィンドウには、データの分布に関する統計的な値が、ワークシートBIN1にはヒストグラムにおける度数データと、同時にグラフ化される累積確率が入力されています。通常、ワークシートBIN1のウィンドウは、開いていません。プロジェクトエクスプローラを使って開きます。
結果ログウィンドウ
ORIGIN6.0
164
BIN1ワークシート
画面上のボタン「ガウス関数フィット」をクリックすると、ガウス曲線によるフィッティングが実行されます。同時に「NLSF1」というワークシートが作成されます。ここには、フィッティングに関するデータが入力されます。
ガウス曲線のフィットを実行したグラフ
Chapter 3
165
グラフの編集
ヒストグラムに関する編集項目は、「ヒストグラム」の節で解説したものと全く同じです。ここでは、累積確率を示すプロットの編集方法を解説します。累積確率を示すプロットを「線+シンボル」のグラフタイプに変更します。任意のデータ点をダブルクリックし、「作図の詳細」ダイアログの左下にある「作図形式」で「線+シンボル」を選択してください。
NLSF1ワークシート
作図の詳細ダイアログ
ORIGIN6.0
166
累積状態を「線+シンボル」のグラフで表示
作図のダイアログボックスで「作図形式」が現れない場合は、ダイアログボックスの左側が閉じられています。ダイアログボックスの左下にある「<<」ボタンをクリックして、左側を表示させましょう。
作図の詳細ダイアログ(左側が閉じた状態)
Chapter 3
167
Chapter3 - 10 ボックスチャート
統計分野で利用されるボックスチャートの作成/編集方法について解説します。
ボックスチャートの作成はじめに次のサンプルデータを準備してください。サンプルデータ
実際には、ボックスチャートではY変数だけの値を利用します。BおよびCのデータセットを
選択し、「作図」メニューの
「統計グラフ」から「ボックスチャート」を選択します。サンプルデータから作成した
ボックスチャート
ボックスチャートはデータ
ORIGIN6.0
168
セット内のデータの分布状況を調べるためのグラフです。したがってX変数は利用しません。グラフが作成されると同時に、ワークシートBin1も作成されます。(正確には、ワークシートBin1が作られてからグラフが作られます。)
ボックスチャートの見方
デフォルトで作成されるボックスチャートは、次のような意味を持っています。これらは、「作図の詳細」ダイアログボックスで変更することができます。
1.ボックスとひげについて
ボックスの上下のひげデータの分布が5番目(%)および95番目(%)の位置ボックスの上下の辺データの分布が25番目(%)および75番目(%)の位置ボックスの中の水平線データの50番目(%)の位置
2.シンボルについて上のシンボル0および1番目(%)下のシンボル99および100番目(%)中央のシンボルデータの平均値
Bin1ワークシート
Chapter 3
169
ボックスチャートの編集任意のボックスをダブルクリックします。「作図の詳細」ダイアログが表示されます。
作図の詳細ダイアログ
ダイアログボックスの内容について解説します。
パターンタブボックスの線の色、太さ、ボックス内部の塗りつぶしなどを設定します。
間隔の開け方ボックス間の間隔を指定します。
ボックスチャート
ボックスの種類、ボックス幅、ボックスやヒゲに関する意味の変更
パーセンタイル
各パーセンタイルで使用されるシンボルの形状、色、大きさを設定します。
グループ
ボックスデータセットを独立して編集するか、従属編集するかを設定します。
グラフを編集してみましょう。
パターンタブで、塗りつぶしのパターンを図のような斜線(中間)にし、ボックスチャートタブで、ボックスの範囲を「パーセント10,25,75,90」にします。編集したグラフを示します。
ORIGIN6.0
170
編集したボックスチャート
ORIGIN6.0から加わった新機能について解説します。
ダイアモンドボックス
再度、ボックスをダブルクリックして、作図の詳細ダイアログボックスを開きます。
「ボックスチャート」タブのボックス範囲を「パーセント25,75」にし、ボックス幅を「60」にします。そして、その右側にある「ダイアモンドボックス」にチェックをつけます。OKを押してグラフを表示します。
Chapter 3
171
ダイアモンドボックスチャート
ダイアモンドの上下の頂点が、それぞれボックスの上下の辺(データの分布が25番目(%)および75番目(%)の位置)と同じ意味を持っています。先ほど指定したボックスの範囲「パーセント10,25,75,90」で、ダイアモンドボックスを描くことはできません。
データ点を表示する次に、ボックスチャートとデータ点を一緒に表示します。「作図の詳細」ダイアログボックスを開きます。「ボックスチャート」タブの「種類」から「点列[左]+ボックス[右]」を選びます。点列(ドット)に対するオプションのタブが増えます。
シンボルタブ点列(ドット)に使われるシンボルの形状、色、大きさを指定します。
データタブ点列の種類、ビン化オプション、分布曲線などを指定します。
作図の詳細ダイアログ
ORIGIN6.0
172
「シンボル」タブをクリックし、シンボルに塗りつぶしの丸(●)を選びます。「データ」タブをクリックし、曲線から「正規」を選んで、OKボタンを押します。
ボックスチャートにデータ点列と正規分布曲線を追加
データ点ここで使用される点列は、Y方向には意味を持っていますが、X方向には意味を持ちません。ですから、「作図の詳細」ダイアログボックスを使って、位置を左右に揃えることができます。また、Y方向を一定に区切って、ヒストグラムのビンとして表すこともできます。
点列をヒストグラムにして表わしたボックスチャート
Chapter 3
173
Chapter3 - 11 ベクトルグラフ
ベクトルグラフの作成と編集の方法について解説します。ORIGIN6.0から新たに加わった作成方法についても解説します。
角度の単位とデータの準備
ベクトルグラフの作成には4つのデータセットが必要になります。このデータの指定方法は、2つあり、1つはXYAM(X座標、Y座標、角度、大きさ)、もう1つはXYXY(始点X座標、始点Y座標、終点X座標、終点Y座標)で持つことができます。
XYAMでデータを指定する
X変数と3つのY変数(3つのデータセット)を作成します。3つのY変数は、順にY座標、角度、大きさを表しています。
特に2つ目のY変数「ベクトルの角度」には注意が必要です。ORIGINではラジアン、度、グラジアンの3種類の角度設定が可能です。ワークシートを表示した状態で、「ツール」メニューの「オプション」を選択し、角度の単位を「度」に設定しましょう。角度の単位を誤ると正確なグラフを描くことができません。
オプションダイアログで角度を設定
ORIGIN6.0
174
ワークシートに次のサンプルデータを入力します。
サンプルデータ
グラフの作成
3列のY変数を選択して、「作図」メニューから「XYAM型ベクトル」を選択します。次のグラフが作成されます。
ベクトルグラフ
ベクトルの角度と大きさのデータはグラフ作成後に変更することができます。
Chapter 3
175
XYXYでデータを指定する
2つのX変数と2つのY変数を作成します。これは、始点X座標、始点Y座標、終点X座標、終点Y座標を表します。新規列を2列追加し、C(Y)をX変数に変更します。
ワークシートに次のサンプルデータを入力します。
サンプルデータ
グラフの作成
すべての列を選択して、「作図」メニューから「XYXY型ベクトル」を選択します。次のグラフが作成されます。
ワークシートへの入力でどうしてもXXYY(A(X1),B(X2),C(Y1),D(Y2))のように並べなければならない場合、列を選択せずに、「作図」メニューから「XYXY型ベクトル」を選びます。「作図データの選択」ダイアログボックスが現れますので、そこでどのXYが対になるかを指定します。
ベクトルグラフ
?Hint
終点のデータセットは、グラフ作成後に変更できます。
ORIGIN6.0
176
矢印の編集
矢印を編集する場合は、任意のベクトルをダブルクリックします。次に示す作図の詳細ダイアログが表示されます。
XYAM型ベクトルの作図の詳細ダイアログ
XYXY型ベクトルの作図の詳細ダイアログ
XYAM型ベクトルの編集項目グラフの線タブ各ベクトルのX座標とY座標を線で結び、その線の属性(線種、色、太さ)を変更できます。通常は、「線なし」にしておきます。
ベクトルタブベクトルの色、ベクトル線の太さ、矢先の形状(長さ、角度、塗りつぶし)、ベクトルに対するXY座標の位置、角度と大きさの指定
Chapter 3
177
XYXY型ベクトルの編集項目グラフの線タブ各ベクトルのX座標とY座標を線で結び、その線の属性(線種、色、太さ)を変更できます。通常は、「線なし」にしておきます。
ベクトルタブベクトルの色、ベクトル線の太さ、矢先の形状(長さ、角度、塗りつぶし)、終点座標の指定
どちらのベクトルグラフでも構いませんから、次のように編集してみましょう。「ベクトル」タブから「太さ」を「2」、「矢先形状」の「角度」を「60」、「開ける」にチェックします。
編集したベクトルグラフ
ベクトル線を太くすると矢先形状で「開ける」にしても、線が太すぎて塗りつぶされて見えることがあります。矢先形状で「開ける」にする場合、ベクトル線をあまり太くしないように注意が必要です。!Attention
ORIGIN6.0
178
Chapter3 - 12 関数グラフ
ORIGINには数式から直接グラフを作成する機能があります。ここでは2次元の関数グラフの追加機能について説明します。「ツール」メニューの「オプション」を選択し、数値の表現形式で角度の単位が「ラジアン」になっていることを確認してください。
ORIGINのワークシートが表示されている状態で、「ファイル」メニューの「新規」を選択して新しいグラフウィンドウを作成してください。(標準ツールバーの「新グラフウィンドウ」ボタンを押しても構いません。)
新しいグラフシートを作成する
新しい空のグラフウィンドウが作成できたら、次に関数を入力するダイアログを表示します。「グラフ操作」メニューから「関数グラフの追加」を選択してください。表示されたダイアログに次の式を入力してください。
入力する数式:2*sin(2*x)+4*cos(5*x)+10
作図の詳細ダイアログ- 関数
新グラフウィンドウボタン
Chapter 3
179
OKボタンを押すと次のようなグラフを作成することができます。
関数を用いて作成したグラフ
Y軸をダブルクリックして、「スケール」タブからY軸の最大値を「25」にしています。この様にして、関数を用いて自由にグラフを作成することができます。関数式は作成された順番にF1、F2、F3....という名前がつきます。関数式をグラフ化するために計算されたデータ値を利用する場合は、「作図の詳細」のダイアログボックスで「ワークシート」ボタンをクリックします。画面上にデータセット名を確認するダイアログが表示されます。
新しいデータセット名の確認ダイアログ
データセットの名前を決めたら、OKボタンをクリックしてください。データセットを元にした「FuncCopy」というグラフが作成されます。目的のデータセットは、このグラフ上の曲線をダブルクリックし、表示される「作図の詳細」ダイアログの「ワークシート」ボタンをクリックすると表示されます。
Chapter 3
181
Chapter3 - 13 QCチャート
QCチャートの作成および編集方法について解説します。ORIGINのQCチャートは、XbarR管理図を作成します。
データの準備QCチャートのデータはX,Yなどの属性を気にすることなく入力できます。データだけをA(X)に1列で入力しても構いませんし、A(X)にグループ番号を入力し、B(Y)にデータを入力しても構いません。
次のようなデータを準備してください。
サンプルデータの一部- データのみ
サンプルデータの一部- グループ番号付き
ORIGIN6.0
182
QCチャートの作成
グラフ化するデータ列を選択し、「作図」メニューの「統計グラフ」から「QCチャート」を選択します。サブグループ数を決めるためのQCテーブルダイアログが表示されます。
QCテーブルダイアログ
ここではサブグループを3とします。サブグループを3とすると、データセットに入力した値は上から順番に3つ一組のサブグループとなります。3と入力し、OKボタンをクリックします。
次のようなグラフが作成されます。
サンプルデータから作成したQCチャート
QCチャートの編集QCチャートは2つのレイヤで構成されます。画面の上側に表示される散布図(平均値からの垂線あり)はXバー管理図です。下側がR管理図になっています。これらそれぞれをダブルクリックし、「線+シンボル」のグラフに変更します。
「作図の詳細」ダイアログの「作図形式」から「線+シンボル」を選びます。
Chapter 3
183
グラフスタイルを変更
作図の詳細ダイアログ
QCチャートの右側に表示されている表「QCチャート(XbarR)」をこの画面上で編集することはできません。変更する必要があれば、プロジェクトエクスプローラからQCnという名前が付いたワークシートをダブルクリックして開き、このワークシート内で行います。QCワークシートには、1つのサブグループ毎に計算された平均、範囲、シグマの結果が1行になって入力されています。
ORIGIN6.0
184
QCチャートの表
複数のデータセットを利用する
複数のデータセットからQCチャートを作成する場合は、グラフ化したいデータセット範囲を選択し、「作図」メニューの「統計グラフ」から「QCチャート」を作成します。
ここで値を変更し、「QCチャートの作成」ボタンを押します。
複数のデータセットを選択
次のようなダイアログが表示され、行ごとにデータをグループ化することを確認します。
Chapter 3
185
注目ダイアログ
ワークシートには1データセットにつき、13個のデータを入力しましたので、サブグループの数は13個となります。そして次のようなグラフが作成されます。
3列のデータセットから作成したQCチャート
サブグループは、1つのデータ点を表すために使用されるデータグループです。ORIGINでは、データが1列の場合は、入力したデータグループ数でデータを区切ってグラフ化し、複数データセットの場合は、1行をサブグループとして計算します。?Hint
ORIGIN6.0
186
Chapter3 - 14 三点グラフ
三点グラフの作成と編集の方法について解説します。
サンプルデータの準備
三点グラフはXYZの3つのデータセットの値を0から1までの比率で表現するためのグラフです。ワークシートにはこの例のように観測した値をそのまま入力しても、自動的に比率(百分率)に計算しなおしてプロットします。C列をZ変数にして、ワークシートに次のようなデータを入力します。
サンプルデータ
グラフの作成と編集サンプルデータのC(Z)を選択し、「作図」メニューから「三点グラフ」を選択します。すぐに次のような三点グラフが作成されます。
三点グラフ
Chapter 3
187
図からも明らかなようにXYZ軸の範囲は0から1となっており、入力したデータを百分比に変換したことがわかります。軸や軸ラベルをダブルクリックしても、何のダイアログを表示させることもできません。軸の範囲を変更するには、グラフを表示した状態で、「フォーマット」メニューの「軸スケール」から各軸を選びます。各軸の設定ダイアログが現れます。
ここで作成した三点グラフは正三角形ではありません。これを正三角形で表示するには、「フォーマット」メニューの「作図の詳細(レイヤ)」を選び、「レイヤの大きさ・描画スピード」タブの「レイヤ領域」項目で、単位を「cm」や「mm」に変えてから、「幅」と「高さ」を同じにします。
「データシンボル」、「データシンボルから各軸への垂線」、「軸タイトル」に関しては、グラフ上の各オブジェクトをダブルクリックして編集できます。任意のデータシンボルをダブルクリックして、丸いシンボル(●)に変更し、Y軸と平行のZ軸への垂線を描きましょう。
シンボルを変更し、Z軸への垂線を持つ三点グラフ
?Hint
ORIGIN6.0
188
Chapter3 - 15 極線グラフ
原点からの距離とその角度によって座標位置を示す極線グラフの作成および編集方法について解説します。極線グラフを作成する場合は、まずORIGINの角度単位を確認しておきましょう。ワークシートを表示した状態で「ツール」メニューから「オプション」を選択します。「オプション」ダイアログの「数値の表現形式」タブで設定されている角度の単位を「度」にします。オプションダイアログ
次のようなデータを
ワークシートに入力して下さい。
サンプルデータ
Chapter 3
189
極線グラフに利用する角度はX変数に、原点からの距離はY変数として入力します。用意ができたところで、「作図」メニューから「極線グラフ」を選択してください。次のようなグラフができます。
極線グラフのサンプル
極線グラフの編集
角度の範囲オプション
これをクリックすると極線グラフで表示されている円の表示領域を調整することができます。このボタンをクリックしてください。次のダイアログが表示されます。
角度の領域ダイアログ
グラフの上側に「角度の範囲」というボタンがあります。
ORIGIN6.0
190
ここでは表示領域の最大値を120としてください。次のようなグラフになります。
限定された領域だけがグラフとして表示されています。元の状態に戻す場合は先ほどのダイアログで最後の角度を「360」としてください。
始点の位置
角度の始点と座標の方向を決めます。デフォルトでは図のように時計の3時に相当する位置が0となり、反時計回りにグラフは作成されます。次のボタンをクリックすれば、時計の12時に相当する位置を0として時計回りのグラフになります。
半径の選択「0からの修正」は円の原点からの距離をグラフ上にプロットします。それに対し、「Y軸値の使用」とはグラフ上の左に表示されているY軸上の値に対応して、座標をプロットします。
始点の位置を変更するボタン
半径の選択
Chapter 3
191
グリッド線
中心から円の外側に向けて引かれている直線(放射状の直線)はX軸のグリッド線です。編集する場合は、これをダブルクリックするか、「フォーマット」メニューの「軸スケール」から「X軸」を選択し、次のダイアログを表示します。
X軸ダイアロググリッド線タブをクリックし、副グリッド線のチェックを外します。
副グリッド線のチェックを外したグラフ
これに対し、グラフの内部で同心円上に描かれている円がY軸のグリッド線です。これを編集する場合は、X軸と同じ方法でダイアログを表示することもできますが、画面上の左端に存在
軸ダイアログ
Chapter 3
193
Chapter3 - 16 その他の 2Dグラフ
メニューやグラフツールバーを見ると、今まで解説したグラフ以外にもたくさんのグラフがあります。この節ではこれらのグラフを紹介します。これらのグラフは、今まで解説したグラフを基本として、「作図の詳細」ダイアログから設定を変えるだけで、作れるものです。ですから、ここでは詳細な解説は抜きにして、メニューを選択するとどのようなグラフが描け、基本のグラフからどのように作成するのかを説明します。
特殊ラインこのメニューにあるのは、基本的に「線+シンボル」のタイプのグラフを拡張して作成されるものです。
垂直ドロップライン図のようなデータを用意します。
「作図」メニューの「特殊ライン」から「垂直ドロップライン」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフは、「散布図」を描き、「作図の詳細」ダイアログの「ドロップライン」タブを使って、垂直線を降ろしたものです。
サンプルデータ
垂直ドロップライン
ORIGIN6.0
194
二点線分/三点線分先ほど使用したデータを使います。「作図」メニューの「特殊ライン」から「二点線分」を選びます。次のようなグラフができます。同様に「三点線分」も作成します。
図を見て分かるように、データセットの先頭から2つまたは3つずつ線で結んだグラフです。このグラフは、「線+シンボル」グラフの「作図の詳細」ダイアログで、「グラフの線」タブを選び、接続線を「2点線分」または「3点線分」にしたものです。
二点線分
三点線分
Chapter 3
195
垂直階段/水平階段先ほど使用したデータを使います。「作図」メニューの「特殊ライン」から「垂直階段」を選びます。次のようなグラフができます。同様に「水平階段」も作成します。
このグラフは、「折れ線」グラフの「作図の詳細」ダイアログで、「グラフの線」タブを選び、接続線を「垂直階段」または「水平階段」にしたものです。
垂直階段
水平階段
ORIGIN6.0
196
スプライン先ほど使用したデータを使います。「作図」メニューの「特殊ライン」から「スプライン」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフは、「線+シンボル」グラフの「作図の詳細」ダイアログで、「グラフの線」タブを選び、接続線を「スプライン」にしたものです。
二重Y軸グラフ次のようなデータセットを用意してください。2つのY変数列を選択し、「作図」メニューの「特殊ライン」から「二重Y軸グラフ」を選びます。次のようなグラフができます。
スプライン
サンプルデータ
Chapter 3
197
このグラフは、「線+シンボル」グラフをレイヤを使って2つ描いています。
線系グラフ「二重Y軸グラフ」で使用したデータを使います。このグラフを描くには、Yデータは2または3つ必要です。(3つ以上では描けません。) 「作図」メニューの「特殊ライン」から「線系グラフ」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフは、「線+シンボル」グラフの「作図の詳細」ダイアログで、「グラフの線」タブを選び、接続線を「2点線分」にしたものです。また、B(Y)に対応するXの値を1、C(Y)に対応するXの値を2にする必要があります。
二重Y軸グラフ
線系グラフ
ORIGIN6.0
198
ウォータフォール「二重Y軸グラフ」で使用したデータを使います。このグラフを描くには、Yデータは1つでも構いませんが、グラフの特性上2つ使用しています。「作図」メニューの「特殊ライン」から「ウォータフォール」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフには、2Dウォータフォールオプションボタンがグラフの上側についています。これは、グラフテンプレートを使用して描いているグラフです。また、このグラフは「面積グラフ」の「作図の詳細」ダイアログで「グラフの線」タブを選び、「曲線以下の塗りつぶし」のチェックを外したものです。
ズーム化グラフ「二重Y軸グラフ」で使用したデータを使います。このグラフを描くには、Yデータは1つでも構いません。「作図」メニューの「特殊ライン」から「ズーム化グラフ」を選びます。次のようなグラフができます。
上側のグラフの四角で囲まれた部分を拡大して、下側に表示しています。このグラフは、「折れ線グラフ」とリンクしたレイヤを使って描いています。
ウォータフォール
オプションボタン
ズーム化グラフ
Chapter 3
199
Yエラー次のようなデータセットを用意してください。2つのY変数列を選択し、「作図」メニューの「特殊ライン」から「Yエラー」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフは、ワークシートのC列の設定をYエラーバーにして、「散布図」を描いたものと同じです。
サンプルデータ
Yエラー
ORIGIN6.0
200
XYエラー次のようなデータセットを用意してください。3つのY変数列を選択し、「作図」メニューの「特殊ライン」から「XYエラー」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフは、ワークシートのC列の設定をYエラーバー、D列の設定をXエラーバーにして、「散布図」を描いたものと同じです。
サンプルデータ
XYエラー
Chapter 3
201
カラー/バブル シンボルこのグラフを描くには、Y変数列は少なくとも2列必要です。
バブル/カラーマップ次のようなデータセットを用意してください。2つのY変数列を選択し、「作図」メニューの「カラー/バブル シンボル」から「バブル」を選びます。次のようなグラフができます。同様に「カラーマップ」も作成します。
このグラフは、ワークシートのA(X)とB(Y)を使って散布図を描き、バブルではC列をシンボルの大きさに、カラーマップではC列をカラーマップとして使用しています。
サンプルデータ
バブル
カラーマップ
ORIGIN6.0
202
カラーバブルバブル/カラーマップと同じデータを使用します。2つのY変数列を選択し、「作図」メニューの「カラー/バブル シンボル」から「カラーバブル」を選びます。次のようなグラフができます。
このグラフは、ワークシートのA(X)とB(Y)を使って散布図を描き、シンボルの大きさとカラーマップにC(Y)列を使用しています。
また、このグラフではXYYY形式のワークシートを使って描くこともできます。ワークシートにD(Y)列を追加して、このグラフを描くと、C(Y)列をシンボルの大きさ、D(Y)列をカラーマップとして使用します。
カラーバブル
Chapter 3
203
区分グラフ区分グラフはすべて「折れ線」グラフをレイヤを使って、並べたグラフです。垂直二区分と水平二区分には、Y変数のデータセットが2つ必要です。四区分、九区分にはそれぞれY変数のデータセットが4つ、9つ必要です。積上げグラフはデータセットの数に応じて積上げるグラフの数が変わります。
垂直二区分
水平二区分
四区分