1

ガブリエル・エッテイィンゲン著

『成功するならポジティブ思考を捨てなさい』

Rethinking Positive Thinking Notes

Chapter１

P17 私たちは幼いころから事あるごとに、人生で成功したいのなら、ためにならない「ネガティブなひ

とり言」はやめようとか、「ネガティブ思考の穴から抜け出す」ようにと、警告されている。

Valdemar Galvan,How to Think Positive:Get Out of the Hole of Negative Thinking and Find Your Ultimate

Potential(CreateSpace Independent Publishing Platform( 2012)

P18 2008 年、ペプシコは自社のペプシ・オプティミズム・プロジェクトの一環として、アメリカ人消費

者の調査を始めた。

“From Pepsi Optimism Project(POP);Americans Believe Ideas from ‘Regular People’Will Save the

Day,”PepsiCo,Published January 11,2010,accessed February 19(2014)

P18 2013 年にノースウェスタン相互生命保険会社が行なった調査で、アメリカ人の 73 パーセントが人

生は「中身が半分入っているコップ」であると考え、79 パーセントが「アメリカンドリームはまだある」

と思っていることがわかった。

Michael De Groote,”Optimism and American Dream Surviving Pragmatism Survey Shows,”Desert

News,May22(2013)

P18 ギャラップによる別の世論調査では、調査対象の 69 パーセントが 2013 年の個人的な見通しについ

て「楽観的」であることがわかっている。

Frank Newport,”American Optimistic About Life in 2013:Democrats Younger Adults Most Positive,”

GALLUP politics,January (2013.\)

P21 抑うつ的行動に見られる異文化間の差異を研究していて、東ドイツの共産主義下で生活している人

と、西ドイツのもっと開放的で民主的な社会で生活している人とで、悲観的な物の見方を比較した。

Gabriele Oettingen et al.,”Causality,Agency,and Control Beliefs in East Versus West Berlin

Children :A Natural Experiment on the Role of Context, ”Journal of Personality and Social

Psychology 66(1994) Gabriele Oettingen,”Cross-Cultural Perspectives on Self-Efficacy” in

Self-Efficacy” in Self-Efficacy in Changing Societies, ed. Albert Bandura(New York: Cambridge

University Press(1995)

P21 この研究の一環で、東西ベルリンの隣接地区にある居酒屋（ドイツ語でクナイペ）に行き、男性常

連客に見られるうつの兆候を追跡した。

Gabriele Oettingen and Martin E.P.Seligman, ”Pessimism and Behavioral Sings of Depression in East

Versus West Berlin, ”European Journal of Social Psychology 20(1990)

P22 ボジティブ心理学の生みの親であり、フィラデルフィアのペンシルヴェニア大学で私の研究アドバ

イザーだったマーティン・Ｅ・Ｐ・セリグマンは「楽観主義とは過去の成功体験にもとづく将来について

の信念または期待」ととらえている。

『オプティミストはなぜ成功するか』山村宣子訳、講談社）

P24 空想というとフロイトが連想されるが

2

Sigmund Freud, On Psychopathology(New York: Penguin Freud Library(1993

P24 ジェームズは「何かを想像することとその存在を信じることのちがい、命題を仮定することとそれ

が真だと認めることのちがいは、だれもが知っている」と述べている。

William James, The Principles of Psychology, vol.2 London:Macmillan( 1891)

P25 アルバート・バンデューラ

『激動社会の中の自己効力』本明寛、野口京子訳、金子書房

P25 そこで、減量プログラムに登録している 25名の肥満女性の研究を行なった。

この研究は Gabriele Oettingen and Thomas A. Wadden ”Expectation, Fantasy, and Weight Loss: Is the

Impact of Positive Thinking Always Positive?”Cognitive Therapy and Research 15(1991)で説明さ

れている。この研究に対するペンシルヴェニア大学精神医学科のアルバート・J・スタンカード、心理学

教授であるトマス・A・ワッデンの貢献に感謝したい。さらに Gabriele Oettingen, “Future Thought and

Behavior Change,”European Review of Social Psychology23(2012)にも説明されている。

P26 別のシナリオでは、ドーナツが盛られた皿を見つけるところを想像してもらった。彼女らはどう考

え、感じ、行動するのだろう？

この実験については Gabriele Oettingen,“Future Thought and Behavior Change,“より引いている。

P29 この仮説を検証するために、好きな異性がいるけれど、その人とつき合ってはいない大学生を 103

人集めた。

この研究と続く３つの研究は Gabriele Oettingen and Doris Mayer,“The Motivating Function of

Thinking About the Future: Expectations Versus Fantasies,”Journal of Personality and Social

Psychology 83(2002)で説明されている。この研究に対するアネット・ルーサーおよびドリス・マイヤー(ハ

ンブルク大学モチベーション研究センター特別研究員)の貢献にも感謝したい。

P33 順調に回復するための鍵は、手術後できるだけ活動すること、ただしやり過ぎず、必要に応じて体

の動きを適応させることで股関節への負担を減らすこと。

“Activities After Hip Replacement,”American Academy of Orthopaedic Surgeons,OrthoInfo.org.

P34 1990 年代末には、研究データが蓄積されつつあった。慢性胃腸疾患、喘息、およびがんの子どもた

ち。ドイツの職業訓練学校を卒業しようとしている低所得の高校中退者についても研究した。アメリカの

ビジネススキルプログラムで好成績を上げようとしている低所得の女性も。

Healther Barry Kappes, Gabriele Oettingen, and Doris Mayer, ”Positive Fantasies Predict Low

Academic Achievement in Disadvantaged in Disadvantaged Students,” European Journal of Social

Psychology 42(2012)

P35 2009 年に世界同時不況が起こって

Charles Gore,”The Grobal Recession of 2009 in a Long-Term Development Perspective,”

Journal of International Development 22 (2010)

P35 ポジティブな空想が集団におよぼす影響について、私は共同研究者のＡ・ティムア・セフィンツァ

ーとともに、革新的な調査手法で２つの研究を行なった。

James W.Pennebaker et al.,“The Development and Psychometric Properties of LIWC2007”

Austin,TX:LIWC.net,2007).

3

P36 特定の意味を持つ単語を文章から抜き出すコンピュータープログラムを使って、金融危機の兆しが

見えていた 2007 年から 2009 年の「ＵＳＡトゥディ」紙で、金融面に掲載された記事を分析したのだ。

この研究と次の研究は以下の論文で説明されている。A. Timur Sevincer et al.,”Positive Fantasies

About the Future in Newspaper Reports and Presidential Addresses Predict Economic Downturn.”

Psychological Science 25(2014)Ａ・ティムア・セフィンツァーは、ハンブルク大学モチベーション研究

センターの元大学院生で現在助教である。この研究に対するグレタ・ワグナー（ハンブルク大学モチベー

ション研究センター大学院生）とジョアンナ・カルヴェラーゲの貢献にも感謝したい。

P37 文化人類学者のマーガレット・ミードは「少人数の思慮深い熱心な市民に世界を変えることなどで

きないと思ってはいけない。それどころか、これまで世界はつねにそういう力で変わってきたのだ」と言

っている。

Nancy C. Lurkehaus, Margaret Mead : The Making of an American Icon (Princeton, NJ: Princeton

University Press,2008),261

P37 毎年、企業の変革戦略の少なくとも半分が失敗していると世間では言われている。

Josep Isern,Mary C. Meaney,and Sarah Wilson,“Corporate Transformation Under

Pressure,”http://www.mckinseyquarterly.com

P37 企業の役員を対象とした最近の調査で、幹部たちは「進歩をはかるための明確な（あるいは）達成

可能な里程標と目標がないこと」「経営幹部の責任感の欠如」「コミュニケーション不足」「従業員の抵抗」

「資金不足」などを失敗の理由に挙げている。

“Leaders of Change:Companies Prepare for a Stronger Furture,”Report from the Economist

Intelligence Unit,.

P38 イノベーション戦略は、「ハフィントン・ポスト」に投稿されているブログに失敗の理由が 56 もリ

ストアップされていることから判断すると、とくに実行が難しいようだ。

Mitch Ditkoff,”56 Reasons Why Most Corporate Innovation Initiatives Fail,”Huffington Post,

October12,2012.

P38 新規事業の 50パーセント以上が最初の５年以内に倒産していることは知られている。

Frequently Asked Questions About Small Business,” SBA Office of Advocasy ,September 2012.

P38 ある上級ビジネスコンサルタントがこう言っている。「私が会った人のなかには、変革のアイデアそ

のもので満足してしまう人がいる。イノベーションであれ、新製品のアイデアあれ、新しい戦略であれ、

アイデアばかりが目立って、それを実現するのに必要な実行の意識に乏しいこともある。アイデアを抱い

ているだけで、それが実現するかのようだ」。

コンティニュアス・ラーニング・グループのスティーヴ・ジェイコブス会長の談話。2013 年 10月 11に電

話取材。

Chapter2

P41 人間は道徳的に問題のある分別に欠ける行動を受け入れる過程で、不愉快な現実を埋め合わせるた

めに空想や白日夢に頼るという。それならポジティブな空想はしないほうがいい。

Sigmund Freud, “Introductory Lectures on Psycho-Analysis”(Penguin Freud Library1991,

original work published 1958)

4

P42 研究者のマリー・ヤホダが言うように、「……現実の知覚が精神的に健康と呼ばれるのは、人の見る

ものが実際にそこにあるものと対応するとき」

『精神分析入門』下坂幸三、高橋義孝訳、新潮文庫ほか

P42 「欲求五段階説」で知られる心理学者のアブラハム・マズローは、「健康な人は悔しがったり不満を

言ったりせずに、自分自身と自分の性質を受け入れことができる」と主張している

Abraham H. Maslow, ”A Self-Actualizing People: A Study of Psychological Health,”

Personality Symposia:Symposium No.1 on Values(1950)

P42 これは希望的観測やポジティブな空想を暗に批判していると解釈できる立場だ。

ただし、人間性心理学者、新フロイト派、およびフロイト派が注目したのは必ずしも空想そのものではな

く、「現実」から逃避する方法としての「幻想」である。一方、本書で論じているのは将来についての空

想であり、その定義は将来の出来事やシナリオについての自由な考えとイメージである。この観点からの

空想は、記憶されている出来事や予想されるシナリオが、どれだけ現実的あるいは非現実的かとは本質的

に関係ない。それは出来事についての思索にすぎず、その出来事が過去に起こったか、あるいは将来起こ

るかについての判断ではない。

P46 私の知人で 30歳になる四肢まひの息子をもつ聖職者は、息子を再び歩かせてくれる新しい技術を空

想することで、１日を乗り切ることがよくあると言っていた。

ラビ・チャールズ・シャーマンの談話。2013年 8月 8日にニューヨーク州シラキュースのセス・シュルマ

ンが電話取材。

P47 「ビルケナウ収容所にはスケジュールがあります。それは飢え……。朝に飢え。午後に飢え。晩に

飢え」

Dr. Myrna Goldenberg“Ｃookbooks and Concentration Camps: Unlikely Partners,”

Jewish Virtual Library(http://www.jewishvirtuallibrary.org)より引用。

P47 アメリカのホロコースト研究所のマイケル・ベレンバウム所長は、なつかしいレシピを思い出すこ

とは「［被収容者が］現在の飢えを抑え、収容所に入る前のふつうの世界について考える――そしておそ

らく収容所を出たあとの世界をあえて夢見る――ために必要な克己の行為」としている。

Michael Berenbaum,forward to In Memory’s Kitchen: A Legacy from the Women of Terezin,

ed.Cara DeSilva(Lanham,MD:Roman&Littlefield 2006)

P47 収容所の生存者のひとりが言っているように、レシピを書くこと「……は夢であり、ある意味で生

き延びる力を彼らに与えたと思います」。

Eugenia Halsey,”Relatives Treasure Recipes Left by Holovaust Victims,”

CNN.com,October24,1996,accessed February21,2014,

P48 私は研究の初期段階で、ポジティブな空想は生理的または心理的な欲求から生まれるのではないか

と考えた。そこで共同研究者のヘザー・バリー・カッペスとともに、検証のために 70 人の大学生を集め

た。

この研究と続く３つの研究は[Heather Baryy Kappes Bettina Schworer,and Gabriele Oettingen ,”Need

Instigate Positive Fantasies of Idealized Futures,”European Journals of Social Psychology

42(2012)] で説明されている。ヘザー・バリー・カッペスはニューヨーク大学モチベーション研究所の大

学院生であり、私の夫でニューヨーク大学心理学教授のペーター・Ｍ・ゴルヴィツァーと私がともに教え

ている学生だった。彼女は現在ロンドン大学経済・政治学部でマーケティングを教えている。この研究に

対するハンブルク大学モチベーション研究センターの大学院生ベッティーナ・シュヴェラーの貢献にも感

5

謝したい。

P49 最近の研究者はほかの高次の欲求、たとえば自分は有能であり、個人として自立していて、他者と

共感できると感じたい欲求も明らかにしている。

Edward L.Deci and Richard M Ryan,”The‘What’and ‘Why’of Goal Pursuit:Human Needs and the

Self-Determination of Behavior,”Psychological Inquiry 11,(2000):227-268

P51 ウィリアム・ジェームズが主張するように「何に注意を引かれるかで行動が決まる」

『心理学』今田恵訳、岩波書店ほか

P51 四肢まひの息子をもつ聖職者は空想するからこそ、ニュースやネットを見ているとき、息子のため

になりそうな技術革新の登場に気づくのだ。

ラビ・チャールズ・シャーマンの談話。2013年 8月 8日にニューヨーク州シラキュースのセス・シュルマ

ンが電話取材。

P53 心的外傷後ストレス障害（PTSD）の治療ではよくセラピストが患者に安全な場所――五感すべてを

魅了する心地よく温かい環境――にいる自分を思い描くよう促す。このイメージング法のおかげで、患者

は深い心的外傷をいやすのに必要な数ヵ月から数年におよぶセラピーを乗り切ることができるのだ。

マリー・べス・ウイリアムズ他著『トラウマから恢復するための PTSDワークブック : 心とからだと魂の

癒し : 大切な存在であるあなたへ』グループ・ウィズネス訳、明石書店

P53 ギャラップによる 2013 年のアメリカの職場状況調査報告書によると、アメリカの労働者の 70 パーセ

ントが「自分の仕事に『打ち込んでいない』または『ほかのことに気をとられている』」という。

Gallup,”State of the American Workplace: Employee Engagement Insights for U.S.Business

Leaders,”Gallup.com,accessed February 22,2014.

P53 ジェローム・シンガーは、人が仕事中にぼーっとするとどうなるかを調べ、仕事がやりがいのない

退屈なものだと、うれしいことにポジティブな空想が浮かんできて楽しく時間をつぶすことができる、と

述べている。

Jerome L. Singer,Daydreaming (New York:Random House,1966)

P53 同様にエリック・クリンガーは、彼の言う「現在の懸念」――つまり実現されていない目標と願い

―のせいで、人はふだん仕事をしているときに脈絡のないことを考えてしまう、と指摘している。

Erick Klinger, ”Consequences of Commitment to and Disengagement from Incentievs,”Psychological

Review82(1975)

P55 2013 年に 12万 3000 人の大学生を対象とした調査で、過去 12 ヵ月のあいだに「とても悲しい」と

感じたことがある人が 59.6 パーセント、「活動するのがつらいほど落ち込んだ」と感じたことがある人が

31.3 パーセント、「状況に希望がない」と感じた人が 45 パーセントいることがわかった。面談を受けた

学生の大半――83.7 パーセント――は「やらなくてはならないことに押しつぶされそうだ」と報告し、

79.1 パーセントは「（身体活動とは関係なく）疲れている」と感じていた。

American College Health Association,”American College Health Association―National Collage

Health AssessmentⅡ：Reference Group Executive Summary Spring 2013”(Hanover, MD:Amellican Collage

Health Asocciation,2013)

6

P56 共同研究者のドリス・メイヤーと私は、理想的な将来を夢見ることが、若者たちの落ち込みをやわ

らげるのに役立つかどうか調べることにした。アメリカのある大規模な大学で学生 88 人に、12 のシナリ

オについて自分がどうするかを想像し、完成させてもらった。

この研究は原稿改訂中の[Gabriele Oettingen,Doris Mayer,and Sam Portnow,”Positive Fantasies About

the Future Predict Depressive Symptoms”]で説明されている。この研究に対するサム・ポートナウの

貢献にも感謝したい。

P57 問題の存在を否定したり、飲酒や薬物にのめり込んだりするような思考プロセスと行動は、一瞬、

気を紛らわせても、時間が過ぎるにつれて落ち込みを深めることがわかっている。

Inge Seiffge-Krenke and Nicolai klessinger, “ Long-Term Effects of Avoidant Coping on

Adolescents’Depressive Symptoms,”Journal of Youth and Adolescence 29(2000)

Chapter３

P65 女性がおしゃれな靴に感じる魅力をもう少しよく理解しようと、私たちは 164 人の女子学生を集め

た。

この研究は以下の論文で説明されている。Heather Barry Kappes and Gabriele Oettingen,”Positive

Fantasies About Idealized Futures Sap Energy,”Journal of Expreimental Social Psychology 47(2011)

P67 最高血圧は、人がどれだけエネルギーとやる気にあふれているかを示す心血管の測定値だ。

Rex A Wright at Leslie D.Kirby,Effort Determination of Cardiovascular Response:An Integrative

Analysis with Applications in Social Psychology, “ in Advance in Experimental Social

Psychology,”ed.Mark P.Zanna(San Diego,CA:Academic Press,2001)

P67 何かをやろうと勢い込んでいるとき、人の体はより多くの酸素と栄養素を取り込む。そして体の要

求に応じるために、心血管系が送り出す血液を増やす。

Kimberly A.Brownley,Barry E Hurwitz,and Neil Schneiderman“Cardopvascular Psychology,”in Handbook

of Psychologysiology,2nded,.ed.John T.Cacioppo,Louis G.Tassinary,and Gary G Berntson

(NewYork:Cambridge University Press,2000)

P67 たばこは一般に血圧を約 5 から 10ポイント（正式な単位では水銀柱ミリメートル）上昇させる。

“ How Do Alcohol,Coffee and Smoking Influence Blood Pressure?”Medicine Net.com,August 8

2002,accessed Feburary 22,2014,http://www.medicinenet.com

P69 まずは 81 人の大学生に、全国的な鎮痛剤不足に苦しむシエラレオネの人々に関する 2007 年のニュ

ーヨークタイムズの記事を読んでもらった。

この研究と次の研究は Heather Barry Kappes and Eesha Sharma,and Gabriele Oettingen,”Positive

Fantasies Dampen Charitable Giving Wen Many Resources Are Dmanded”Journal of Psychology で説

明されている。ニューヨーク大学レナード・N・スターン経営大学院の大学院生だったイーシャ・シャー

マ（現在はダートマス大学タック経営大学院の経営管理学助教）の貢献にも感謝したい。

P69 アメリカでは虫歯治療の際、ノボカインなどの麻酔薬を使えずに痛い思いをすることはない。シエ

ラレオネでは、3度の火傷のようなひどいけがや破傷風のような病気に苦しむ人も、最低限の市販の鎮痛

剤さえ手に入らないことが多い。

Carly M.Stern, I Believe in ZERO:Learning from the World’s Children(New York:St.Martin’s Press)

7

P70 このサービスの顧客のかなりの割合（21.7パーセント）が、結局そのクーポンを利用しない。おそ

らく夢から現実生活に立ち返ったとき、期日までに買い物したりサービスを利用したりするのが面倒すぎ

ると思うからだろう。

Uptal M Dholakia,“How Business Fare with Daily Deals:A Multi-Site Analysis of Groupon,

Livingsocial,Opentable,Travelzoo,and Buy With Me Promotions(June13,2011).”Rice University,Jess

H.Jones Graduate School of Business,http://dx.doi,org

P72 ヘザー・バリー・カッペスと私は 50人の学生を集め、

この研究と次の研究はカッペスと私の論文“Positive Fantasies About Idealized Futures Sap Energy”

で説明されている。

P78 18 世紀にすでに哲学者のデーヴィッド・ヒュームが、想像上の感覚は実際の感覚と同じくらい人を

イラつかせることがあると推測し、同じような主張をしている。

『人性論』大槻晴彦、岩波文庫ほか

P78 20 世紀には基礎心理学者が、空想は活動と同レベルの行為の一種であるという理論を立てた。身体

活動を頭のなかでシミュレーションするだけで、その活動を実際に行なうのと同じくらい呼吸と心拍に変

化が起きることが実証され、ヒュームの主張を裏づけている。

Jean Decety et al.,“Vegetative Response During Imagined Movement Is Proportional Mental Effort,

“Behavioral Brain Research 42(1991):1-5;Erick Klinger ,“Structure and Functions of Fantasy

(Oxford:Wiley Inter science,971)； Erick Klinger “ The Nature of Fantasy and Its Clinical

Users,”Psychotherapy:Theory,Research&Practice.14(1977);David C McClelland, “ Longitudinal

Trends in the Relation of Thought to Action,“Journal of Consulting Psychology 20(1966);C.E.McMahon,

“Image as Motivation and Motivators:A Historical Perspective,”American Journal of Psychology

86(1972)

P78 最近の心理学の研究で、おいしいものを食べるところを繰り返し想像すると、その食べ物の実際の摂

取量が減ることもわかっている。

Carey K.Morewedge,Young Eun Huh,and Joachim Vosgerau, “Thought for Food: Imagined Consumption

Reduces Actual Consumption”Science 220(2010)

P78 私は、ポジティブな空想が人をだまして夢が成就したと考えさせるかどうかを探る、難しいがやりが

いのある研究を行なった。

→この研究は未発表の論文｛Heather～Head”ママ｝で説明されている。共同研究者はヘザー・バリー・

カッペスとアンドレアス・カッペス（ハンブルク大学モチベーション研究センターの大学院生で、現在ユ

ニバーシティ・カレッジ・ロンドンの博士研究員）。

P79 この実験の目的は、仕返しについての空想をポジティブにとらえた学生たちのほうが、暴力や攻撃

と関係する単語の特定が遅くなるかどうかを見ることだった。ほかの研究者がすでに示しているとおり、

Markus Dnzler,Jens Forster,and Nira Liberman,How Goal-Fulfillment Decreases Aggression”,Journal

of Experimental Social Psychology 45(2009):90-100;Richard L.Marsh,Jason L Hicks,and Martin

L.Bink,”Activation of Completed Uncompleted, and Partially Completed Intentions” Journal of

Experimen t Psychology :Learning, Memory, and Cognition 24(1998)

P82 77 人の女子学生を集め、これからの１年にどれくらいの頻度でハイヒールをはくつもりか、これま

8

での１年でハイヒールをはいたかどうかに関して、一連の質問にコンピューターで答えてもらった。

この研究はカッペスと私の “Wishful Information Preference:Positive Fantasies Mimic the

Effects of Intentions,”Personality and Social Psychology Bulletin 36(2012)で説明され

ている。

Chapter4

P91 たとえば、ポジティブな空想のリラックス効果を研究するとき被験者の最高血圧を測定したのは、

以前の研究ですでに、最高血圧と感情的な「意欲」レベルとの関係が立証されていたからだ。

Wright and Kirby,“Effort Determination of Cardiovascular Response.”

P93 ウィリアム・ジェームズが「思考、意識、あるいは主観的生活の流れ」と名づけたもの

『心理学の根本問題』松浦孝作訳、三笠書房ほか

P93 私は共同研究者とともに、ベルリンの大学２校の女子学生 168 人を対象に調査を行なった。

この研究は以下の論文で説明されている。Gabriele Oettingen,Hyeon-Ju Pak,and Karoline Schnetter,”

Self-Regulation of Goal Setting:Tunning Free Fantasies About the Future into Binding Goals,”Jounal

of Personality and Social Psychology 80(2001)この研究に対するヒョンジュ・パク、カロライン・シ

ュネッター、アネット・ロサートの貢献にも感謝したい。ヒョンジュ・パクはハンブルク大学モチベーシ

ョン研究センターの博士研究員だった。

P99 次に大学１年生の女子を 143 人集め、トップになったモデルの写真を見せ、

この研究は私とヒョンジュ・パク、カロライン・シュネッターの論文“Self-Regulation of Goal

Setting: Turning Free Fantasies About the Future into Binding Goals,”Journal of

Personality and Social Psychology 80(2001)で説明されている。この研究に対するビルギット・

ベーリンガーの貢献に感謝したい。

P102 私はさらに研究を続け、Ａ・ティムア・セフィンツァーとともにドイツの学生 63 人の血圧を測定

した。

この研究はで私の論文“Mental Contrasting and Goal Commitment:The Mediating Role of Energization”

で説明されている。この研究に対するドリス・マイヤー、エリザベス・J・スティーヴンス、ヒョンジュ・

パク、メイケ・ハゲナーの貢献に感謝したい。

P102 続いて行なわれた研究で、血圧への影響は 20分以上続くことが実証されている。

この研究はA. Timur Serincerと私の論文“Future Thought and the Self-Regulation of Energization,”in

Handbook of Biobehavioral Approaches to Self-Regulation,ed,

G.H.E.Gendolla,M,Tops,and S.Koole(New York:Springer,in press)で説明されている。

P103 私たちはドイツのコンピューター科学の職業訓練学校の男子生徒 90 人を対象に研究をした。

この研究は私とヒョンジュ・パク、カロライン・シュネッターの論文 Self-Regulation of Goal Setting,

Turning Free Fantasies About the Future into Binding Goals,”で説明されている。

“

P104 たとえば、他人が助けてくれないからではなく、なんらかの理由で助けを求めるのは気が進まない

という人が大勢いる。

Arie Nadler and Jeffry D.Fisher,“The Role of Thereat to Self Esteem and Perceived Control in

Recipient Reactions to Ail:Theory Development and Empirical Validation,”in Advance in

9

Experimental Social Psychology(vol.19),ed,L,Berkowitz(New York:Academic Press,1986)

P104 あるイギリスの研究が、男性は女性ほど薬剤師やかかりつけ医に助けを求めないことを明らかにし

ている。

National Pharmacy Association,“An Interim Review by the National Pharmacy Association of Men’s

Uptake of Pharmacy Services(November2012),”http://www.pa.co.uk

P104 男性の 90パーセントが「深刻な問題がなければ医師や薬剤師に面倒をかけたくない」と思っている

ので、予防治療をあまり活用していない。

James Doward“Men Risk Health by Failing to Seek NHS Help,Survey Finds,”

The Observer[UK],http://www.theguradian.com

P105 大学生もまた、問題に直面しても助けを求めない集団である。

Justin Hunt and Daniel Eisenerg, “Mental Health Problems and Help Seeking Behavior Among College

Students,”Journal of Adolescent Health 46(2010)

P105 全米学校心理カウンセラー協会の出版物によると、「……情緒と行動の問題を抱える青年が精神医

療のサービスをあまり利用しないことは、さまざまな研究結果で浮き彫りになっている」。

Christy M. Walcott and Ajlana Music“ Promoting Adolescent Help-Seeking for Mental Health

Problems:Strategies for School-Based Professionals,”Communique 41,issune1(September

2012)を参照。また、Marieke Zwaansijk et al.,”Help-Seeking for Emotional Behavioral Problems in

Children Adolescents:A Review of Recent Literature,”European Child &Adolescents

Psychiatry12(2003)も参照。

P105 別の調査では、学校の児童は教室で必要な助けを求めるとはかぎらず、結果として学習がおろそか

になることが明らかになっている。

Kimberly A. Sconert-Reichl,Daniel Offer,and Kenneth I. Howard“ Seeking Help from Informal and

Formal Resources During Adolescence :Sociodemographic and Psychological Correlates,”

Adolescent Psychiatry20(1995)

P105 ネットの世界では、同僚や仲間だけでなく愛する人にさえ、ただ支援を求めるだけのことができな

いという、深い苦悩や不安が散見される。

Katie Schuck,“Can’Ask for Help,”http://www/huffingtonpost.com

P105 あるサイトにはこんな女性の声がある。「私の記憶にあるかぎり、私はどんなかたちの支援からも逃

げてきた。

Danielle Rondeau,“It’s Not OK,I’m Not Fine,I Can’t Do Life Alone―Why the Reason WeDon’t Ask

for Help Just Aren’t Good Enough!” Trash Your Stress,

http//trashyoursteress.com

P105私たちは 135人の学部生に、これから２週間以内で取り組みたい学校関係の課題を挙げてもらった。

この研究は私の論文“Mental Contrasting and the Self-Regulation of Helping Relations, ”Social

Cognition28(2010)で説明されている。この研究に対するエリザベス・Ｊ・スティーヴンス、ドリス・マ

イヤー、リンダ・シュミット、バベッテ・ブリンクマンの貢献にも感謝したい。バベッテ・ブリンクマン

はハンブルク大学の大学院生だった。

10

P108 何十年にもわたる心理学の研究が、期待を高める手段としてポジティブなフィードバックはいかに

効果的かを実証している。

Albert Bandura“Self-Efficacy:Toward a Unifying Theory of Behavioral Change,” Psychological Review

84(1977)

P109 企業経営者は意識調査で、創造性と革新力は自社の従業員に身につけさせたいと思う重要なスキル

だと断言している。

Barbara J. Lombardo and Daniel J.Roddy, “Cultivation Organizational Creativity in an Age of

Complexity :A Companion Study to the IBM 2010 Global Chief Human Resource Officer Study,” Institute

of Business Value, http://www-935.ibm.com

P109 創造性は個人に喜びを与え、創造力豊かな人は文化におおいに貢献する。創造性を健康と長寿の源

とさえ見ている識者もいる。

Gene D.Cohen, “Research of Creativity and Ageing: The Positive Impact of Turiano, Avron Spiro

Ⅲ,and Daniel K. Mroczek“Openness to Experience and Mortality in Men: Analysis of Trait and

Facets,”Journal of Aging and Health 24(2012):

P110 私は共同研究者とともに、158 人の大学生とした研究を行った。

この研究は私の論文“Mental Contrasting Turns Positive Feedback on Creative Potential into

Successful Performance,”Journal of Experiment Social Psychology 48(2012)で説明されている。

この研究に対するミヒャエル・Ｋ・マーカート（ドイツのコンスタンツ大学の大学院生[当時]）とペータ

ー・M・ゴルヴィツァー（ニューヨーク大学とコンスタンツ大学の心理学教授）の貢献に感謝したい。

P110 心理学者が創造性を測定するのに使うクリエイティブ・パーソナリティー・スケール（ＣＰＳ）

Harrison G. Gough, “A Creative Personality Scale for the Adjective Check List,”Journal of

Personality and Social Psychology 37(1979)

P114 ドイツなどヨーロッパ諸国では、外国人嫌いが深刻な問題となっていて、若者どうしの街中でのけ

んかや、暴力的イデオロギーを掲げる集団の台頭につながっている。

Bernd Baumgartl and Adrian Favell, New Xenophobia in Europe (London:Kluwer Law Intarnational,1995)

P114 私たちは同一民族だけが住んでいるベルリンの一地区で、158人の若者を対象とした研究を行なっ

た。

この研究は私の論文“Turning Fantasies About Positive and Negative Futures in Self-Improvement

Goals,”Motivation and Emotion29(2005)で説明されている。この研究に対するドリス・マイヤー、ジェ

ニファー・S・ソープ（当時ニューヨーク大学心理学部の大学院生）、ハンナ・ヤネツケ、ソルヴィク・ロ

レンツの貢献にも感謝したい。

P120 極端に不安な状態と同じように、不安がまったくない状態も能力を損なうことは、多くの研究に示

されている（とくに取り組むべき課題が難しいとき）。

Michael W. Eysenck,Anxiety:The Gognitive Perspective(London:Erlbaum,1992);Donald O.Hebb.”Drives

and the C.N.S.(Conceptual Nervous System),”Psychological Review 62(1955)

Chapter5

P125 企業はリーダーが悪い習慣と人間関係の問題を解決できるように、多額のお金を管理職のコーチン

11

グに費やすが、コーチングに効果があることを示す体系的な研究はほとんどない。

Kaol M.Wasylyshyn,“Executive Caaching:An Outcome Study,”Consulting Psychology Journal: Practice

and Research 55(2003)

P127 この無意識の知覚の変化によって、願いがかなうと思っている人は行動を変えることができる――

まるで魔法のように作用して、願いの追求が楽になるのだ。

「知覚」という言葉を使うにあたって、私が指しているのは人々が一般に現実をどう理解するかであって、

感覚情報をどう整理し、特定し、解釈するかではない（DanielL.Schacter,Daniel T.Gillbert,and Daniel

M.Wegner,Psychology[New York:Worth Publishers,2010）。心理学者による学術的な著作では、知覚は後

者の狭義で使われる傾向がある。

P131 私は共同研究者のアンドレアス・カッペスともに、134 人の大学生に人づき合いについての最も重

要な願いを考えてもらった。

この研究と次の研究は私とアンドレア・カッペスの論文“The Emergence of Goal Pursuit:Mental

Contrasting Connects Future and Reality,”Jounal of Experimental Social Psychology54(2013)で説

明されている。

P132 そのために利用したのは「先行刺激のある語彙判断課題」だ。

Adriaan Spruyt,Anne Gast,and Agnes Moors,“The Sequential Priming Paradigm:A Primer,”in Cognitive

Methods in Social Psychology,eds,Karl Christoph Klauer,Andress Voss,and Christoph Stahl(New

Yors:Guilford Press,2011)

P133 なかには、「現実」の単語を瞬間的に表示すると、「将来」の単語への反応がどれだけ素早く起こる

かを知ろうと、単語の順番を逆にした対照実験もあった。

本来の実験にこのような対照実験を加えたほか、無関係なポジティブな単語とネガティブな単語（たとえ

ば「親切」、「邪悪」）を先行刺激として使う対照実験や、中立的な単語（たとえば「傘」、「正午」）だけを

使う「つなぎ」実験も組み込んだ。

P141 この仮説を検証するためにアンドレアス・カッペスと私は人々の道具的行動を観察できる実験を考

案した。

この研究はアンドレアス・カッペス、ヘンリク・シングマン、そして私の論文“Mental Contrasting

Instigates Goal Pursuit by Linking Obstacles of Reality with Instrumental Behavior,” Journal of

Experimental Social Psychology 48(2012)で説明されている。ヘンリク・シングマンの貢献に感謝した

い。

P144 私とアンドレアス・カッペスは 130 人の学生に、特定の授業で自分が望む成績をとる可能性がどれ

くらいあると思うかを評価してもらった。

この研究と次の研究は私とアンドレア・カッペスの論文“Mental Contrasting Changes the Meaning of

Reality,” Journal of Experimental Social Psychology 49(2013)で説明されている。この研究に対す

るマイク・ウェント（元ハンブルク大学認知心理学教授、現ハンブルクのヘルムト・シュミット大学教授）

とティルマン・レイネルトの貢献に感謝したい。

P146 私たちは別の研究で「課題切り替えエクササイズ」という実験を行なった。

Andrea Kiesel et al.,“Control and Compatibility in Task Switching―A Review,”Psychological

Bulletin136(2010)

12

P147 私たちはドイツの６つのチェスクラブで 65人の子どもたちを対象に実験を行なった。

参加賞として子どもたち全員が特別認定証を受け取り、抽せんにあたった９人はコンピューターゲームを

手にした。

P150 目標を追求している人にとってネガティブなフィードバックは、行動を調整し新しいスキルを獲得

するために努力するきっかけになるので、プラスになることを示す研究がある。

John Hattie and Helen Timperley, “The Power of Feedback,”Review of Educational Research 77(2007)

P151 人はネガティブなフィードバックを忘れ、ささいなことでも人から言われた自分についてのポジテ

ィブな話を覚えている傾向があるのだ。

Constantine Sedikides and Jeffrey D.Green“Memory as a Self-Protective Mechanism,”Social and

Personality Psychology Compass 3(2009)

P151 私はこの仮説をもとに、共同研究者とともに 153 人の学生を対象に実験を行なった。

この研究と続く２つの研究はアンドレアス・カッペス、私、ヒョンジュ・パクの論文“Mental Contrasting

and the Self- Regulation of Responding to Negative Feedback,”Personality and Social Psychology

Bulletin 38(2012)で説明されている。この研究に対するアンドレアス・カッペスとヒョンジュ・パクの

貢献に感謝したい。

P151 一部の学生にはメンタル・コントラスティング、ほかの学生には改善された将来についての空想だ

けをしてもらった。

（テストのこの部分は心理学者のマァレー編の『パーソナリティ』外林大作訳、誠信書房を参考にしてい

る）

Chapter6

P161 メンタル・コントラスティングは心理学者が「メタ認知」手法と呼ぶもの――人に自分自身の考え

や心像を教えたり気づかせたりする手法――として指導できる。

John H.Flavell,“Metacognition and Cognitive Monitoring: A New Area of Cognitive-Developmental

Inquiry, ”American Psychologist 34(1979)

John H.Flavell,“Theory-of-Mind Development Retrospect and Prospect,”Merrill-Palmer Quarterly

50(2004)

P164 メンタル・コントラスティングを人に教え、本人の願いや悩みに応用させ、日常生活に役立てても

らうために、私は共同研究者とともに研究を始めた。

この研究は私とドリス・マイヤー、バベッテ・ブリンクマンの論文“Mental Contrasting Future Reality:

Managing the Demands of Everyday Life in Health Care Professionals,”Journal of Personnel

Psychology9(2019)で説明されている。この研究に対するドリス・マイヤーとバベッテ・ブリンクマンの

貢献に感謝したい。

P166 メンタル・コントラスティングは、人々が日常生活を管理するのに使える有効な――そしてコスト

効率も時間効率も高い――ツールなのだ。

メンタル・コントラスティングを介入として試した研究で、私たちは研究が終了したあと、対照グループ

のメンバーにもメンタル・コントラスティングを提案した。

13

P166 私はドイツの低所得者居住区にある公立小学校の 2 年生と 3 年生合わせて 49 人を対象に調査を続

けた。

この研究と次の研究は、アントン・ゴルヴィツァーと私の論文“Mental Contrasting Facilitates Academic

Performance in School Children,”Motivation and Emotion348（2011)で説明されている。アントン・

ゴルヴィツァーはニューヨーク大学の心理学専攻の学生である。この研究に対するテリ・A・カービー（ワ

シントン大学心理学科大学院生）、アンジェラ・Ｌ・ダックワース（ペンシルヴェニア大学心理学科助教）、

ドリス・マイヤーの貢献に感謝したい。

P168 実現可能な願いについてのメンタル・コントラスティングをツールとして使うと、より広い範囲で

取り組みを強めることになるようだ。

この研究は A・ティムア・セヴィンサーと P・ダニエル・ブサッタ、私の論文“Mental Contrasting

and Transfer of Energization,”Personality and Social Psychology Bulletin40(2014)で説明されて

いる。この研究に対する A・ティムア・セヴィンサーと P・ダニエル・ブサッタの

貢献に感謝したい。

P169 彼が研究していたのは「実行意図（インプリメンテーション・インテンション）」

この実行意図についての記述は Peter M. Gollwizer,“Implementation Intentions:Strong Effects of

Simple Plans,”American Psychologist 54(1999)で説明されている。

P170 人の意図は成果をほんの少し上げるだけであることは、実験で明らかになっている。

Thomas L. Webb and Pascal Sheeran, “Does Changing Behavioral Intentions Engender Behavior Change?

A Mental-Analysis of the Experimental Evidence,”Psychological Bulletin 132(2006)

P170 大学生を対象とした初期の研究では、被験者にとって難しい課題を設定した。

この研究はペーター・M・ゴルヴィツァーとヴェロニカ・ブランドスタッターの論文

“Implementation Intentions and Effective Goal Pursuit,” Journal of Personality and Social

Psychology73(1997)で説明されている。ヴェロニカ・ブランドスタッターはドイツのミュンヘンにあるマ

ックス・プランク心理学研究所の大学院生だった。現在はスイスのチューリッヒ大学の心理学教授。

P172 さらに、何かに気を取られないためにも、悪い習慣を克服するためにも、目標達成後に新しい目標

に挑むためのエネルギーを残しておくためにも、実行意図は役に立つ。

この研究はペーター・M・ゴルヴィツァーとパスカル・シーランの論文で説明されている。

“Implementation Intentions and Goal Achievement:A Meta-Analysis of Effects and Process,”Advance

in Experimental Psychology38(2006)

P172 Ａグループは、その日の午後 5 時までに治療終了後の就職のために短い履歴書を書くことにし、そ

の目標についての実行意図を考えるように言われた。

Veronika Brandstatter, Angelika Lengfelder, and Peter M.Gollwitzer,“Implementation Intentions

and Efficient Action Initiations,”Journal of Personality and Social Psychology81(2001)

P173 メンタル・コントラスティングと同じように、実行意図も反射レベルや無意識レベルに働きかける

ことで、マジックを起こすようだ。

この研究はペーター・M・ゴルヴィツァーと私の論文“Planning Promotes Goal Striving,”

in Handbook of Self-Regulation:Research,Theory,and Applications,eds,K.D.Vohs and

T.F.Baumeister(New York:Guiford Press,2011)で説明されている。

14

P174 さらに、メンタル・コントラスティングで人は願いに集中し、熱心に取り組み始める。これは実行

意図が働く前提条件だ。

Paschal Sheeran,Thomas L.Webb,and Peter M, Gollwitzer,“The Interplay Between Goal Intentions and

Implementation Intentions,” Personality and Social Psychology Bulletin31(2005)

P175 まずはいちばん体に悪く、多少の苦労はあっても翌週中にはやめられると思うおやつを挙げてもら

った。

この研究はマリーケ・A・アドリアーンセの論文“When Planning Is Not Enough:Fighting Unhealthy

Snacking Habits by Mental Contrasting with Implementation Intentions(MCII)で説明されている。マ

リーケ・A・アドリアーンセはオランダのユトレヒト大学にある自己調整研究所の助教。この研究に対す

るペーター・M・ゴルヴィツァー、エリン・P・ヘネス（元ニューヨーク大学心理学科大学院生、現カリフ

ォルニア大学社会正義心理学研究所の博士研究員）、デニス・T・D・デ・リッデル（ユトレヒト大学自己

調整研究所所長）、ジョン・G・F・デ・ウィット（オーストラリアのニューサウスウェールズ大学の健康

社会研究センター教授）の貢献にも感謝したい。

Chapter7

P188 ある研究でＡ・ティムア・セフィンツァーと私は、被験者に願いを考えさせるきっかけとして次の

質問をした。

ここで触れられている研究は以下の論文で説明されている。A. Timur Sevincer and Gabriel Ottingen,

“Spontaneous Mental Contrasting and Selective Goal Pursuit, Personality and Social Psychology

Bulletin 39(2013)

P189 私たちの研究によると、人が自然にメンタル・コントラスティングする傾向があるのは、悲しいと

感じている（したがって差し迫る問題を意識している）ときと、願いの実現に向けてすぐに行動を起こす

必要に迫られているときである。

関連の研究が Heather Barry Kappes “Sad Mood Promotes Self-Initiated Mental Contrasting of Future

Reality,”Emotion11(2011)で説明されている。この研究に対するヘザー・バリー・カッペス、サム・マ

グリオ（元ニューヨーク大学心理学科大学院生、現トロント大学マーケティング助教）、ドリス・マイヤ

ーの貢献に感謝したい。

P189 実際、メンタル・コントラスティングに対する脳の反応を画像化する研究で、意図、記憶、そして

より鮮明で包括的な思考をつかさどる脳の領域に、活動の増大が見られた。

この研究は AnjaAchtzigeret al.,“Strategies of Intention Formation Are Reflected in Continuous MEG

Activity,”で説明されている。この研究に対するアンヤ・アクツィガー（ツェッペリン大学心理学助教）、

トルシュテン・フェール（ブレーメン大学研究主幹）、ペーター・M・ゴルヴィツァー、ブリギッテ・ロッ

クストロー（コンスタンツ大学臨床心理学助教）の貢献に感謝したい。

P190 アメリカでは糖尿病、心臓病、高血圧、がんなどの「慢性疾患から医療費の 75 パーセント以上が発

生している」と推定される。これらの病気は人々のライフスタイルに影響される。

“Chronic Disease:The Power to Prevent ,the Call to Control,”National Center for Chronic Disease

Prevention and Health Promotion,2009http://www.cdc.gov/chronicdesease

P190「心臓病と脳卒中は死因の第 1位と 3 位で、アメリカの年間死亡者の 30パーセントを占めている。

Kenneth D.Kochanek et al.“Deaths:Final Data for 2009,”National Vital Statistic Reports60(2011)

15

http://www.cdc.gov/chronicdesease

Paul A.Hendenreich et al.,”Forecasting the Future of Cardiovascular Disease in the United States:A

Policy Statement from the American Heart Association,”circulation12(2011)

P190 運動を始めた人の約半分が、半年以内に挫折している。

Rod K Dishman,”Increasing and Maintaining Exercise and Physical Activity,”Behavior

Therapy22(1991)

P191 健康分野で私が最初に調査を行なったのは 2000 年代初め、ドイツの大手健康保険会社から、健康に

良い行動へのモチベーションを高める方法を相談されたときのことだ。

フラウ・ヘラ・トマスの非常に建設的な協力に感謝したい。

P191 ゲルトラウド・シュタドラーとペーターと私はその会社と協力し、彼らの保険に加入している 30 歳

から 50 歳の女性を被験者とした。

この研究はゲルトラウト・スタドラーと私、ペーター・M・ゴルヴィツァーによる論文”PhysicalActivity

in Women:Effects of Self-Regulation Intervention,”American Journal of Preventative

Medicine36(2009(で説明されている。ゲルトラウト・スタドラーはハンブルク大学のモチベーション研

究センターの大学院生だったが、現在コロンビア大学の補助科学研究員。

P196「防護動機理論」

Ronald W.Rogers,

“Cognitive and Physiological Processes in Fear Appeals and Attitude Change:A Revised Theory of

Protection Motivation,”in Social Psychophysiology:Sourcebook,ed,J.Cacioppo and R.Petty (New York

GuilfordPress,1983)

P196「社会的認知理論」

Albert Bandura,“Human Agency in Social Cognitive Theory,”American Psychologist 44(1989)

Albert Bandura,“Self-Efficacy:Toward a Unifying Theory of Behavioral Change.”

P196「合理的行動理論」

Martin Fishbein and Icek Ajzen,Belief,Attitude,Intention,and Behavior:An Introduction to Theory

and Research (Reading,MA:Addition-Wesley1975)

P196「計画的行動理論」

Icek Ajzen,”The Theory of Planned Behavior in Animals and Men

(NewYork:Appleton-Century,1932)

P196 これらの理論では、20 世紀初めにラットを使って行なわれたエドワード・Ｃ・トールマンの草分け

的実験

エドワード・Ｃ・トールマン著『新行動主義心理学：動物と人間における目的的行動』富田達彦訳、清水

弘文堂）

P197 問題は、これらの理論を応用しても、たいていは実際の行動は変わらないことだ。たとえば、３つ

の要素を組み込んだ 26 の行動変容手法を試したところ、運動習慣にはほとんど効果がないことが明らか

になっている。

Susan Michie etal.,”Effective Techniques in Healthy Eating and Physical Activity Interventions:A

Meta-Regression,”Health Psychology28(2009):cited in Paschal Sheeran et al,.”Gone

16

Exercising:Mental Contrasting Promotes Physical Activity Among Over Weight, Middle Aged,Low SES

Fishermen,”Health Psychology32(2013)

P197 この場合、患者は自分がふつうではないと知り、飲む量を減らすモチベーションが高まると考えら

れる。

Deborah A Prentice and Dale T.Miller,“Pluralistic Ignorance and Alcohol Use on Campus:Some

Consequences of Misperceiving the Social Norm,”Journal of Personality and Social

Psychology64(1993)

P197 カウンセラーやセラピストが、過度の飲酒はいい母親になるとか尊敬される社会人になるという目

標と相いれないことを理解するよう手助けをする。

William R.Miller “Motivation for Treatment:A Review with Special Emphasis on Alcoholism,”

Psychological ulletin98(1985)

P198 教育分野ではキャロル・Ｓ・ドウェックが、「自分は変われるし成長できるのだ」と信じさせること

によって、人は成績ではなく学びを目標とするようになる、と主張している。

Carol S.Dweck and Ellen L.Legget,“A Social-Cognitive Approach to Motivation and

Personality,”Psychological Review 95(1988); Carol S.Dweck,Mindset:The Psychology of Success(New

York Random House,2006)

P198 エドウィン・ロックとゲリー・レイサムの画期的研究

Edwin A.Locke and Gary P.Lathman,A Theory of Goal Setting and Task Performance(Engelwood

Cliffs,NJ:Prentice Hall,1990);Edwin A.Locke and Gary P.Lathman,New Developments in Goal Setting

and Task Performance(New York:Routledge,2013)

P200 私は共同研究者とともに、リハビリ診療所で慢性腰痛の治療を受けている 60 人の患者を対象に、研

究を行なった。

この研究は次の論文で説明されている。 Sandra Christiansen et al.,”A Short Goal-Pursuit

Intervention Improve Physical Capacity:A Randomized Clinical Trial in Chronic Back

PainPatients,”Pain149(2010) この研究に対するサンドラ・クリスチャンセン（元ハンブルク大学臨床

心理学科の大学院生）、ベルンハート・ダーメ（同大学教授）、レギーネ・クリンガー（同大学研究主幹）

の貢献に感謝したい。

P202 この研究では、ドイツのリハビリセンターで男性を中心とする脳卒中患者を 201 人集め、

この研究は発表用に提出されている以下の論文で説明されている。 Michel K.Maquardt et al.,

“Improving the Prevention of Secondary Strokes by the Self-Regulation Strategy of MCII: Stroke

Patients’Physical Activity after One Year”この研究に対するミヒャエル・K・マーカート、ペータ

ー・M・ゴルヴィツァー、ヨアヒム・リエパート（ドイツ・クリンケン・シュミーダーの内科学科教授）

の貢献に感謝したい。

P203 喫煙は防げる死因のトップであり、「アメリカで毎年 44 万人、つまり５人に１人の死亡原因になっ

ている」。

Centers for Disease Control and Prevention”Annual Smorking-Attributable Mortality,Years of

Potential Life Lost,and Economic Costs―United State,1995-1999,”Morbidity and Mortality Weekly

Report 51(2002):http://www.cdc.gov

P203 過度の飲酒も有害であり、「口、喉、食道、肝臓、結腸、乳のがん、肝臓病、その他の心血管、神経、

17

精神、胃腸の健康問題など、54 を超えるさまざまな病気と負傷」の一因となっている。

“Alcohol Use and Health,” Centers for Disease Control and Prevention(CDC), http://www.cdc.gov

P203 とくに大学生の暴飲は蔓延していて、学業成績の低下や性的暴行など、さまざまな問題を引き起こ

している。

Ralph E.Hingson et al.,“Magnitude of Alcohol-Related Mortality and Morbidity Among U.S. College

Students Ages 18-24,”Journal of Studies on Alchohol63(2002)

P203 ＷＯＯＰを使って学生の暴飲を減らせるかどうか確かめようと、私たちは 72 人の学部生に研究に参

加してもらった。

この研究は私の論文“Mental Contrasting with Implementation Intentions(MCII)Supports Collage

Students in Regulating Their Alcoholic Consumption”で説明されている（2012 年 10月 27 日にテキサ

ス州オースティンで開かれた実験社会心理学会の会議でプレゼンされた）。この研究に対するサンドラ・

ヴィットルダー（ハンブルク大学モチベーション研究センター大学院生）、アンドレアス・カッペス、ペ

ーター・M・ゴルヴィツァー、ジョン・モルゲンシュテルン（コロンビア大学臨床心理学教授）の貢献に

感謝したい。

P205 恋人との関係に対する不安感を表に出して、かえって関係をだめにしてしまうことがある。そうな

らないためにＷＯＯＰが役立つかどうかを、私は共同研究者とともに調査した。

この研究は以下の論文で説明されている。Sylviane Houssais,Gabriele Oettingen,and Doris Mayer,

“Using Mental Contrasting with Implementation Intentions to Self-Regulate

Insecurity-Based Behaviors in Relationships,”Motivation and Emotion37(2013)

この研究に対するシルヴィアンヌ・ウセ（元ニューヨーク大学心理学科大学院生）とドリス・マ

イヤーの貢献に感謝したい。

P207 学生たちが効果的な行動計画を自分で考え出せることはわかっていたが、刺激を無視して前に進み

続けるよう促すことによって、役立つことがすでに実証されている行動戦略を提供していたのだ。

Walter Mischel and Charlotte J.Patterson,“Effective Planes for Self Control in Children,

“in Minnesota Symposium on Child Psychology,ed.E,A,Collins (Hillsdale,NJ:Erlbaum,1978),

Inge Schweiger Gallo et al., “Strategic Automation of Emotional Regulation,”Journal of

Personality and Social Psychology 96(2009)

P208 アンジェラ・Ｌ・ダックワースによる高校生と中学生を対象としたある研究では、ＷＯＯＰを行な

った生徒は対照グループの生徒とくらべて、夏休み中に解いた大学進学適性試験の練習問題が 60 パーセ

ントも多かった。

この研究は以下の論文で説明されている。Angela L.Duckworth etal.,“Self-Regulation Strategies

Improve Self-Discipline in Sdolescents:Benefits on Mental Contrasting and Implementation

Intentions,”Educational Psychology31(2011)この研究に対するハイディ・グラント・ハルフォーソン

（元ニューヨーク大学モチベーション研究所博士研究員、現コロンビア経営大学院のモチベーション科学

センターの副所長）、ベンジャミン・レーヴ、ペーター・M・ゴルヴィツァーの貢献に感謝したい。

P208 この結果はＡＤＨＤ（注意欠如、多動性障害）のリスクがある子どもとリスクがない子どもの両方

に当てはまった。

この研究はで以下の論文で説明されている。Caterina Gawrilow et al., “Mental Contrasting and

Implementation Intentions Enhances Self-Regulations of Goal Pursuit in School Children at Risk

for ADHD,”Motivation and Emotion37(2013)この研究に対するカテリーナ・ガヴリーロフ（元ハンブル

ク大学モチベーション研究センター大学院生、現在テュービンゲン大学教育心理学教授）、カトリン・モ

18

ルゲンロス、レギーナ・シュルツ、ペーター・M・ゴルヴィツァーの貢献に感謝したい。

P208 ３つ目の研究はアメリカの低所得層の中学生を対象としたもので、ＷＯＯＰの指導を受け、ＷＯＯ

Ｐ用のメモカードを与えられた生徒は、対照グループの生徒にくらべて、成績の平均点と出席率が上がっ

ている。

この研究は以下の論文で説明されている。Angela L.Duckworth et al,.“From Fantasy to Action: Mental

Contrasting and Implementation Intentions(MCII)improves Academic Performance in Children.Social

Psychological and Personality Science4(2013)この研究に対するアンジェラ・L・ダックワース、テリ・

A・カービー、アントン・ゴルヴィツァーの貢献に感謝したい。

P209 私たちはＷＯＯＰが仕事で苦労している医療従事者のストレスを減らし、仕事への取り組みを強化

できることを実証した。

この研究は準備中の以下の論文で説明されている。Gabriele Ottingen and Peter M.Gollwizer,and Doris

Mayer,“Mental Contrasting and Implementation Intentions(MCII)and Stess Coping,”この研究に対

するクリスティーヌ・E・グラント、ペーター・M・ゴルヴィツァー、ドリス・マイヤーの貢献に感謝した

い。

Chapter8

P220 あなたの無意識の心が働いて、変えるのがたやすく感じられるのだ。

Judith A.Ouellette and Wendy Wood,”Habit and Intention in Everyday Life:The Multiple Processes

by Which Past Behavior Predicts Future Behavior,”Psychological Bulletin 124(1998)

P223 毎日の実践をしやすくするために、私たちは無料のスマホアプリをつくった。

WOOPアプリの実現にはベッティーナ・シュヴェラーの創造性、非凡なスキル、そして無限のサポートがな

くてはならなかった。

P223 初めて企画したのは、低所得地区に住む生徒――とくに高校生――のためのアプリ

ビル＆メリンダ・ゲイツ財団からの資金提供と、カレッジ・ナレッジ・チャレンジ基金のおかげだ。とく

に、カレッジ・サミットの共同設立者でキング・センター・チャーター・スクールの創立者兼校長でもあ

るキース・W・フロムのおおいなる励ましに感謝したい。CKC の元プロジェクトリーダーのショーン・マレ

ーのすばらしい手ほどきにもありがとうと言いたい。最後にニューヨーク大学の企業・財団渉外課長のサ

リー・マーシャルにも、提案書作成に迅速に協力してくれたことを感謝したい。

P223 なぜなら、彼らは大学に通うのに必要なステップをよく知らないし、大学進学適性試験の指導者や

勉強会など、助けになるものを利用できないことが多い。

Daniel Solozano et al.,“Pathways to Postsecondary Success Maximizing Opportunities for Youth in

Poverty to Postsecondary,” http://www.pathways.gseis.ucla.edu/

Michael N. Bastedo and Ozan Jaquette,“Running in Place:Low Income Students and the Dynamics of

Higher Education Stratification,”Education Evaluation,and Policy Analysis33(2011)

P243 ＷＯＯＰをよく知っていた先生は、頭のなかでエクササイズをするように子どもに教えた。子ども

はそれを実行し、落ち着くことができた。

キース・W・フロムより 2013 年 9月 30日に著者あてのメール。この話を教えてくれてありがとう。