cmis輪読会#4 secondaryタイプを通じて学ぶ object type

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© 2013 aegif CMIS輪読会#4 Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type @linzhixing 13130日水曜日

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aegif社内勉強会として行われているCMIS仕様書(ver1.1)の輪読会資料です。 (※CMIS: コンテンツマネジメントの標準規格) This material is used for a reading circle of CMIS, Content Management Interoperability Service specification ver1.1 in Aegif.

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Page 1: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

© 2013 aegif

CMIS輪読会#4Secondaryタイプを通じて学ぶ

Object Type@linzhixing

13年1月30日水曜日

Page 2: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

CMISとは

n Content Management Interoperability Servicen 文書管理システムとアクセスするためのOASIS標準規格

– https://www.oasis-open.org/news/announcements/content-management-interoperability-services-cmis-version-1-1-approved-and-publis

– 文書やリポジトリにWEBプロトコルを通じてアクセスできるn 仕様書

– http://docs.oasis-open.org/cmis/CMIS/v1.1/cs01/CMIS-v1.1-cs01.pdf

– このスライドでは、上記PDF版を前提とする。n CMIS規格を実装したライブラリが各種プログラミング言語で存在する

– Java:Apache Chemistry(サーバライブラリ含む)– Ruby:ActiveCMIS

n CMIS specificationは長らくVer1.0だったが、2012/12/07にVer1.1が承認された– 現時点ではまだVer1.1に対応したライブラリは存在していない– Ver1.1での変更点としては、CMIS規格を拡張するためのエンドポイント新設が目立つ

n CMIS準拠した製品– サーバ含む:Alfresco, Documentum, Nuexo, FileNet, OpenText, SAP NetWeaver, SharePoint......– クライアント:Drupal, LibreOffice, Liferay, Wordpress......– aegif自社製品:

• CmisSync - CMIS準拠のリポジトリをデスクトップからDropboxのように扱える• NemakiWare - ライトウェイト&スケーラブルなCMISリポジトリ &クライアント群。バックエンドはCouchDB。

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Page 3: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

CMIS1.1での変更点 [1.5]

n オブジェクトタイプをクライアントから作成/変更/削除できるn CMIS仕様外の機能がリポジトリでサポートされていれば、getRepositoryInfoで識別できるn Itemオブジェクトタイプ

– ベースタイプ(document/folder/relationship/policy)以外のタイプを扱うための拡張ポイントn Secondaryオブジェクトタイプ

– オブジェクトに動的にプロパティ項目を付加することができるn Retention & Hold

– 削除/変更からオブジェクトを保護するために使う– Secondaryオブジェクトタイプのサブタイプとして定義されている

n ブラウザとのバインディング– ブラウザ等からCMISリポジトリに対して、REST的にJSON形式でやり取りできる

n bulkUpdatePropertiesサービス– 複数のオブジェクトに対するプロパティ変更を、一度のサービス呼出でバルク処理できる

n appendContentStreamサービス– ドキュメントに添付するContentStreamを、分割して追加していくことができる– 容量の大きなアップロードなどに役立つ

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Page 4: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

Secondaryオブジェクトタイプ [2.1.9]n 前回までのあらすじ

– 各Base Object Typeの紹介:document/folder/relationship/policy/item– 最後のオブジェクトタイプ、secondary– item/secondaryはCMIS specification ver1.1から登場

n Secondaryオブジェクトタイプとは?– プロパティの集合体に名前が付いたもの(まあオブジェクトタイプなので……)– 他のオブジェクトに対して適用/解除を動的に行える

n SecondaryがあるならPrimaryもある– document/folder/policy/relationship/itemをPrimaryオブジェクトタイプと呼ぶ。[2.1.2]– オブジェクトは必ず1つだけPrimaryオブジェクトタイプを持つ– オブジェクトには0以上のSecondaryオブジェクトタイプを適用できる

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Page 5: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

Secondaryオブジェクトタイプ [2.1.9]

n ここでちょっと復習

n オブジェクトタイプの継承[2.1.2]– すべてのオブジェクトタイプは、baseオブジェクトタイプ か そのサブタイプ(継承)のいずれか– baseオブジェクトタイプは6つのみ

• cmis:document/cmis:folder/cmis:relationship/cmis:policy/cmis:item/cmis:secondary– サブタイプの例:cmis:documentのサブタイプ “invoice”(好きに定義できる)

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Page 6: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

Secondaryオブジェクトタイプ [2.1.9]

n 「Secondaryオブジェクトタイプ」は、プロパティの集合体– cmis:secondaryというbaseオブジェクトタイプには、property definitionが存在しない– cmis:secondaryのサブタイプである「Secondaryオブジェクトタイプ」には任意にproperty definitionを持たせることができる

– ↑「Secondaryオブジェクトタイプを適用する」というのは、このサブタイプを適用するの意– Secondaryオブジェクトタイプ(サブタイプ)として、CMIS1.1ではRetentionとHoldという特別なタイプを規定している[2.1.16]

• それ以外にSecondaryオブジェクトタイプの”セマンティクス”はCMISでは規定していない

n Secondaryオブジェクトタイプの適用– 適用されたオブジェクトは、自身のPrimaryオブジェクトタイプで定義されたプロパティとは別に、Secondaryオブジェクトタイプのプロパティを自分自身の値として返す

– 適用方法:• オブジェクトのcmis:secondaryObjectTypeIdsにSecondaryタイプのIDを追加/削除• updatePropertiesサービスから• checkInサービスから

– 適用および適用の解除は、いつでも行える• 解除すると、Secondary由来のプロパティおよびその値はオブジェクトからすべて削除される

– 適用/解除を制限するルールを実装してもよい(Repository-sepcific)

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Page 7: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

n プロパティと値のイメージ– オブジェクトは、必ずPrimaryオブジェクトタイプを1つだけ持つ[2.1.2]

• Secondaryオブジェクトタイプを持つオブジェクトを作成することはできない– オブジェクトに適用されるのは「Secondaryオブジェクトタイプ」であって、Secondaryオブジェクトタイプのオブジェクトではない(そんなものはない)

– 各オブジェクトは自分が属するPrimaryオブジェクトタイプで定義されたプロパティを持つ– それに加えて、各オブジェクトは自分に適用されたSecondaryオブジェクトタイプ由来のプロパティについても、オブジェクトごとに独自の値を持つ

– Policyタイプのオブジェクトのように、他のオブジェクトから共通して参照されるオブジェクトがあるわけではない

• 逆に言えば、共通のSecondaryオブジェクトタイプを持っていても、適用先オブジェクト固有の値を反映できる。Policyタイプのオブジェクトを共有する場合、オブジェクト固有の値を反映するのは難しい

Secondaryオブジェクトタイプ [2.1.9]

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SecondaryタイプS1

PrimaryタイプP1

オブジェクト A

プロパティ s1

オブジェクト B

プロパティ p1

プロパティ s1

プロパティ p2~ ~

a b

SecondaryタイプS1

PrimaryタイプP2

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Page 8: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

Secondaryオブジェクトタイプ [2.1.9]

n Alfrescoのaspectに似ている

n CMIS Ver1.1ではCMIS SQL QueryでSecondaryプロパティが取得できるようになる(想像)– SELECT * FROM cmis:document WHERE ~ で * の中にsecondary由来のプロパティが含まれている– Primaryオブジェクトタイプのプロパティcmis:secondaryObjectTypeIdsからたどれば、secondary由来のプロパティを特定できる

– 標準的なCMIS SQL Queryだけでaspects的なものが取得可能になる– 特定のCMISリポジトリでしか通用しない構文を使わなくてよくなる

• SELECT D.*, O.* FROM cmis:document AS D JOIN cm:ownable AS O ON D.cmis:objectId = O.cmis:objectId http://wiki.alfresco.com/wiki/CMIS_Query_Language

n NemakiWareのカスタム属性も、将来的にはSecondaryオブジェクトタイプによる実装にしたい– 現在はChemistryのCmisExtensionを使用(XMLライクな階層構造を持ったデータ形式)

• CMIS SQL Queryで扱えず、NemakiWare用に作ったクライアントでしかカスタム属性が表示できない– そういえばCmisExtensionはChemistry以外のCMIS実装ライブラリでも使用可能なのだろうか……

• Googleで調べた限り、Chemistryでしか使えなさそう。つまり、CMIS以前に実装依存。

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Page 9: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

オブジェクトタイプの作成/変更/削除 [2.1.10]

n オブジェクトタイプとオブジェクトの違いを理解した上で……

n リポジトリは、(Primary/Secondary共に)オブジェクトタイプの作成/変更/削除をサポート「できる」– A repository MAY support the creation, modification and deletion of primary and secondary object-types.

n オブジェクトタイプに、作成/変更/削除を許可するプロパティが存在する– typeMutability.update/typeMutability.delete– これらのフラグ(プロパティ)のONは、リポジトリとしてその機能をサポートしているという意味

• 権限のないユーザはもちろん作成/変更/削除できない

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Page 10: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

n 作成/変更/削除に関する制約– オブジェクトタイプの作成/変更

• 新規オブジェクトタイプ/プロパティのIDはクライアント側から要求する必要があるが、リポジトリ側は作成/変更に応じた上で、対応する新規プロパティIDを返す

–返り値は必ずしも同じIDとは限らないが、返り値はクライアント側が要求したものと同じ順序とする–順序の制約はcreateType/updateTypeサービス時のみで、getTypeDefinitionサービスでは考慮不要

• オブジェクトタイプ変更の際のプロパティに関する制約–親オブジェクトタイプから継承したプロパティは変更できない

» したがって、継承関係において末端にあるオブジェクトタイプのみがプロパティの変更可能– CMIS仕様で定められているプロパティは変更できない–必須プロパティはデフォルト値が必要。また必須→任意の変更はOKだが、任意→必須はNG–いま保有しているプロパティの範囲を狭めることはできない

» プロパティの削除はできない» プロパティの値にmin/maxなどのバリデーションがある場合、範囲を広げる変更 or 既存の範囲と関係ない変更はOK

» 自由選択肢型(Open Choice)のプロパティを通常型に戻すことはできない(逆はOK)。Open Choice型の選択肢は追加/削除自由で、Open Choice型でない場合は選択肢の削除はNG

–既存プロパティのデータ型とカーディナリティは変更できない。たとえばInteger -> Stringは駄目• その他、createType/updateTypeサービスの結果、他のオブジェクトタイプやプロパティ定義に影響が発生してはならない

–特に、共有しているプロパティ定義に影響の出る制約を追加する等

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オブジェクトタイプの作成/変更/削除 [2.1.10]

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Page 11: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

n (つづき)– オブジェクトタイプの削除

• オブジェクトタイプを削除することができるのは、サブタイプが存在しない & そのタイプのオブジェクトが存在しない ときに限る

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オブジェクトタイプの作成/変更/削除 [2.1.10]

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Page 12: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

n CMIS specificationにモデル図がある。(83p, 84p)– あくまでCMISで定義される論理的な関係に基づくものであり、実際の実装とは少しずれるかも、という注意書きがある

n viewpoint– (ここに書いていないが)オブジェクトタイプとオブジェクトの違い

• オブジェクトタイプ自身の間にも継承関係がある(ベース/サブ……)• オブジェクトはオブジェクトタイプを雛形とし、雛形で定義されたプロパティを持つ• Java等のイメージでいう「継承」が2種類あるように見えるのが混乱のもと

– attributeとpropertyの違い• 83p: オブジェクトタイプで定義されたproperty(を受け継いだオブジェクトインスタンス)• 84p: オブジェクトタイプのattribute (e.g. queryableはこのタイプがクエリ可能かを定める)

– オブジェクトタイプ/プロパティの中での分類• Primary/Secondaryオブジェクトタイプ• ベースオブジェクトタイプとそれを継承したサブタイプ (84pにはベースタイプのみ)• プロパティとそのデータ型、選択肢(Choice)

– Relationship/Policy/Item/Secondary 何か面白いことに使えそうか?

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オブジェクトタイプのまとめ [2.1.11]

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Page 13: CMIS輪読会#4  Secondaryタイプを通じて学ぶ Object Type

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