経済政策シミュレーション(春学期 2単位) 塩村 尊1.1 ゲーム理論 1.2...
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関西大学総合情報学部 授業計画 2015
〈S〉経済政策シミュレーション(春学期 2単位) 塩村 尊
■授業概要 近年、社会科学のみならず、生物学、工学等様々な分野において Axelrod による繰り返し囚人のジレンマ(IPD)ゲームに対する関心が高まっている。この講義では Axelrod 自身が行った IPD ゲームに関する代表的な4つの数値実験、すなわち1)コンピュータ対戦、2)生態学的模擬実験、3)空間ゲーム、および4)戦略の進化、の概要と主要結果を代数解析と数値解析を交えつつ解説し、今後のさらなる展開について触れるものである。
■到達目標 双行列ゲームの解法とともに、進化ゲームにおける ESS(進化的安定戦略)の発見方法を理解することが第1の目標である。また、マルチエージェントモデルの基本的概念とアルゴリズムを理解することを第2の目標としている。
■授業計画 以下の内容について解説を行う。
第1章 繰り返し囚人のジレンマ1.1 ゲーム理論1.2 囚人のジレンマ1.3 繰り返し囚人のジレンマゲーム1.4 Axelrod のコンピュータ対戦
第2章 選択と淘汰2.1 選択と適応2.2 進化ゲーム2.3 レプリケータ・ダイナミクスの安定性分析2.4 生態学的模擬実験
第3章 マルチエージェントモデルへ3.1 進化的安定3.2 集団安定3.3 領域安定3.4 空間ゲーム
第4章 遺伝的アルゴリズム4.1 遺伝子表現4.2 適応と選択4.3 遺伝的操作4.4 戦略の進化
■授業時間外学習 資料のポイントとチェック項目に注意してノートを整理することを心がけ、授業内容の理解に努めるよう復習をすること。提出は義務づけないが、解答付き練習問題を各章で準備している。
■成績評価の方法 定期試験(筆記試験)の成績で評価する。 定期試験100%
■成績評価の基準 定期試験の成績を基に、学部で定められた基準により成績を評価する。
■教科書
■参考書『ゲーム理論入門』(日本経済新聞出版社)武藤滋夫 2001
『つきあい方の科学 ─バクテリアから国際関係まで─』(ミネルヴァ書房)Axelrod, R. 松田裕之 訳 1998
『対立と協調の科学 ─エージェント・ベース・モデルによる複雑系の解明─』(ダイヤモンド社)Axelrod, R. 寺野隆雄 監訳 2003
『進化ゲーム理論と遺伝的アルゴリズム』(工学社)梅原嘉介、小林敬治 2007
『対立と協調の経済学』(工学社)梅原嘉介 2009『マルチエージェントシステムの基礎と応用 ─複雑系工学の計算パラダイム─』(コロナ社)大内東、山本雅人、川村秀憲 2002
■備考 高校2年生程度の数学知識を期待するが、経済学に関する知識は不要である。 CEAS に各章で用いる図表等をアップロードする。
Economic Policy Simulation