猿払村人口ビジョン - sarufutsu...128 99 98 128 129 97 92 125 141 116 116 65 44 27 15 10 2...
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猿払村人口ビジョン
平成28年3月
猿払村
-
目 次
猿払村人口ビジョン
第1章 人口ビジョンの位置づけ
1 猿払村人口ビジョンの位置づけ ................................... 1
2 猿払村人口ビジョンの対象期間 ................................... 1
第2章 人口動向分析
1 時系列による人口動向分析 ....................................... 2
(1)総人口の推移 ......................................................... 2
(2)年齢3区分別人口の推移 ............................................... 3
(3)年齢3区分別人口割合の推移 ........................................... 4
(4)人口ピラミッドの推移 ................................................. 5
(5)世帯数の推移 ......................................................... 6
(6)地区別人口の推移 ..................................................... 7
(7)地区別の高齢化率 ..................................................... 8
(8)自然増減と社会増減の影響 ............................................. 9
2 自然増減に関する分析 .......................................... 10
(1)出生・死亡数の推移 .................................................. 10
(2)合計特殊出生率の推移 ................................................ 11
(3)20~39歳女性人口と子どもの数 ........................................ 12
(4)男女の未婚率 ........................................................ 13
3 社会増減に関する分析 ........................................... 14
(1)転入・転出の推移 .................................................... 14
(2)性別・年齢階級別の人口移動の推移 .................................... 15
(3)道内市町村との人口移動の状況 ........................................ 17
4 産業別就業人口の分析 ........................................... 18
(1)産業別就業人口の推移 ................................................ 18
(2)男女別産業人口 ...................................................... 19
(3)男女別年齢階級別就業人口割合 ........................................ 20
(4)事業所数と従業者数の推移 ............................................ 21
5 人口減少の要因 ................................................. 22
-
第3章 将来人口推計
1 社人研、日本創生会議及び猿払村独自推計の結果 .................. 23
2 猿払村独自推計に基づいたシミュレーション分析 .................. 26
(1)シミュレーションの結果 .............................................. 26
(2)シミュレーションの結果に基づいた影響度分析 .......................... 27
3 人口の変化が地域に与える影響の分析 ............................ 28
(1)産業に与える影響 .................................................... 28
(2)生活利便性に与える影響 .............................................. 29
(3)教育に与える影響 .................................................... 30
(4)財政に関わる影響 .................................................... 31
(5)公共施設の維持管理の影響 ............................................ 33
第4章 猿払村の人口の将来展望
1 目指すべき将来の方向性 ........................................ 34
2 人口の将来展望 ................................................ 35
-
1
第1章 人口ビジョンの位置づけ
1 猿払村人口ビジョンの位置づけ
猿払村人口ビジョンは、国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」の趣旨を勘案し、猿払
村における人口と人口に関連する事項の現状分析、および人口の将来推計を行い、猿払村の認
識を共有し、今後の猿払村の目指すべき将来の方向性と人口の将来展望を示すものです。
また、猿払村が人口減少対策などの具体的な施策を示す「猿払村まち・ひと・しごと創生総
合戦略」の策定にあたり、基礎となる資料として策定するものです。
【参考】国の長期ビジョン(まち・ひと・しごと創生長期ビジョン)
○目指すべき将来の方向
「活力ある日本社会」の維持のため、人口減少に歯止めをかけ、2060 年(50 年後)に
1 億人程度の人口を維持することを目指す。
○3 つの基本的視点
①「東京一極集中」の是正
②若い世代の就労・結婚・子育
ての希望の実現
③地域の特性に即した地域課
題の解決
2 猿払村人口ビジョンの対象期間
国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」の期間は平成 72 年(2060 年)となっており、
人口減少対策には長期的な視点が必要であるということ及び、地方版人口ビジョンの対象期間
についても同様にすることが基本とされていることから、猿払村人口ビジョンの対象期間は平
成 72 年(2060 年)とします。
出典:内閣官房
-
2
第2章 人口動向分析
1 時系列による人口動向分析
(1)総人口の推移
総人口は現在も緩やかに減少
猿払村の人口は減少傾向が続いており、平成 22 年(2010 年)では 2,825 人となっています。
昭和 30 年(1955 年)から昭和 50 年(1975 年)までの 20 年間では人口が約 5,000 人減少
し、総人口が約 4 割まで減少しています。その要因はホタテの水揚げの減少や、炭鉱の閉山に
よる影響と考えられます。
昭和 50 年(1975 年)からは人口減少が緩やかになりましたが、これは昭和 46 年(1971 年)
にホタテの稚貝放流事業が始まり、主産業の立て直しを行ったことによるものと考えられます。
平成 2 年以降の人口について、平成 2 年(1990 年)から平成 17 年(2005 年)にかけては人
口が約 100 人の減少で推移していましたが、平成 17 年(2005 年)から平成 22 年(2010 年)
にかけては、減少が少なくなっています。
8,871
8,319
7,450
4,818
3,552 3,358 3,374 3,206 3,121 2,980 2,841 2,825
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
9,000
10,000
S301955
S351960
S401965
S451970
S501975
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
人口(人)
総人口の推移
出典:総務省「国勢調査」
S46ホタテの稚貝放流事業が始まる
S42猿払村内の全炭鉱が閉山
ホタテの水揚げが
減少する
-
3
8,871
8,319
7,450
4,818
3,552 3,358 3,374 3,206 3,121 2,980 2,841 2,825
3,624 3,391
2,567
1,385
871 722 692 695 641
527 442 435
4,903 4,572 4,543
3,143
2,367 2,304 2,291 2,063 1,934
1,843 1,775 1,776
344 356 340 290 314 332 391 448 546
610 624 614
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
9,000
S301955
S351960
S401965
S451970
S501975
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
人口(
人)
年齢3区分別人口の推移
総人口 年少人口(0~14歳)
生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上) 出典:総務省「国勢調査」
(2)年齢3区分別人口の推移
老年人口が増加し、人口減少の第一段階に
年齢 3 区分別に見ると、年少人口と生産年齢人口の減少は、総人口の減少に伴い減少してい
ます。
一方、老年人口は、昭和 30 年(1955 年)には 344 人でしたが、現在に至るまで緩やかに増
加し続け、平成 12 年(2000 年)には年少人口を上回り、平成 22 年(2010 年)には 614 人と
なっています。また、昭和 55 年(1980 年)ころから徐々に老年人口は増加しており、人口減
少の第一段階となっています。
昭和 50 年(1975 年)から昭和 60 年(1985 年)にかけて生産年齢人口が維持されています
が、これは漁業の立て直しにより人口流出が抑制されたことが考えられます。
人口の減少段階 第一段階:若年人口減少・老年人口増加 第二段階:老年人口維持・微減 第三段階:老年人口減少
【第一段階】
老年人口増加
【第二段階】
老年人口維持
-
4
全国 北海道 猿払村
年少人口(0~14歳) 13.2% 12.0% 15.4%生産年齢人口(15~64歳) 63.8% 63.3% 62.9%老年人口(65歳以上) 23.0% 24.7% 21.7%
(3)年齢3区分別人口割合の推移
年少人口割合が減少し、老年人口割合が増加
昭和 55 年(1980 年)からの年齢 3 区分別人口の割合を見ると、年少人口と生産年齢人口の
割合が減少し、老年人口割合が増加しています。
年少人口と生産年齢人口を合わせた 65 歳未満の人口の割合については、昭和 55 年(1980
年)には約 9 割だったものが、平成 22 年(2010 年)には 8 割弱に低下しました。
猿払村の平成 22 年(2010 年)の年少人口割合(15.4%)は、全国(13.2%)や北海道(12.0%)
よりも高いものとなっており、全国や北海道ほど少子化が進行していない状況です。
老年人口の割合については、昭和 55 年(1980 年)には 9.9%だったところ、平成 22 年(2010
年)には 21.7%となり、高齢化の傾向は見られますが、全国(23.0%)や北海道(24.7%)と比
較すると猿払村の高齢化率は低く、高齢化についても全国や北海道よりは進行していないこと
がわかります。また、老年人口割合が 21.7%に対し、生産年齢人口割合が 62.9%となっており、
これは 65 歳以上の 1 人の老年人口を生産年齢人口約 2.9 人で支えていることになります。
平成 22年の年齢3区分別人口割合の比較
出典:総務省「国勢調査」
21.5% 20.5% 15.4%
68.6%62.0%
62.9%
9.9%17.5% 21.7%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
S551980
H71995
H222010
年齢3区分別人口の推移
年少人口(0~14歳) 生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上)
出典:総務省「国勢調査」
(年)
-
5
110121
140114
122135
117106
121129
136114
6967
5232
126
0
94129128
9998
128129
9792
125141
116116
6544
2715
102
050100150
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90歳以上
昭和55年(1980年)
男性 女性
(人)
0 50 100 150
91127126
6480
85115
120112
11590
9698
8472
4020
126
72107
11857
6981
103113115
124104
86107
9681
722927
7
050100150
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90歳以上
平成7年(1995年)
男性 女性
(人)
0 50 100 150
昭和 55 年(1980 年)では、人口
ピラミッドの形が、つりがね型に近
く、年少人口、生産年齢人口が安定
しており、老年人口が少なくなって
います。
平成 7 年(1995 年)では、男性
女性ともに 15~19 歳の若年層が極
端に少なくなっています。高校進学
のための若年層の流出が考えられ
ます(1980 年代より男女計 57 人
減)。
平成 22 年(2010 年)では、15~
19 歳の人口の減少が続いています
(1995 年より男女計 55 人減)。一
方で 20~24 歳の女性が多くなって
います(女性 62 人増)。これは、外
国人実習生の受け入れ特区となっ
たことによる外国人実習生の転入
の影響です。
昭和 55 年(1980 年)からの 30
年間で、15~45 歳の人口が大幅に
減少し、年少人口も徐々に減少して
います。一方で老年人口は増えてい
ます。
6762
7340
8480
899392
102117
10592
635555
4324
8
8189
6326
13170
7778
8694
109107
10479
6582
5848
34
050100150
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90歳以上
平成22年(2010年)
男性 女性
(人)
0 50 100 150
(4)人口ピラミッドの推移
15~19歳を中心に若い世代が減少
-
6
(5)世帯数の推移
単独世帯の増加
世帯数の推移については、人口の減少とは反対に増加傾向であり、1世帯あたりの世帯人員
が減少しています。特に単独世帯数が増加しており、昭和 55 年(1980 年)と比べると平成
22 年(2010 年)は約 3.5 倍に増加しています。また、65 歳以上の単独世帯についても全体と
同様に増加しています。
(世帯)
3,358 3,3743,206 3,121
2,9802,841 2,825
1,003 1,049 1,065 1,080 1,1241,218 1,218
3.24 3.13 2.99 2.84 2.61
2.38 2.29
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
5
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
人口と世帯数
人口 一般世帯数 1世帯あたりの世帯人員
(世帯)
(年)
94137 167
179239
296338
31
38
69 72
85
93
105
125
175
236 251
324
389
443
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
500
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
単独世帯数
65歳以下の単独世帯数 高齢単身世帯数(65歳以上の者1人)(世帯)
(年)
-
7
出典:総務省「平成22年国勢調査」
小石・66人・44世帯
知来別・336人・127世帯
浜鬼志別・596人・223世帯
芦野・116人・47世帯
浅茅野・92人・45世帯
狩別・31人・9世帯
浅茅野台地・154人・51世帯
豊里・13人・5世帯
猿払・51人・25世帯
浜猿払・180人・87世帯
鬼志別・1,190人・557世帯
【地区別の人口・世帯数(平成22年度)】
:人口1,000人~
:人口300~1,000人
:人口100~300人
:人口100人未満
(6)地区別人口の推移
「鬼志別地区」、「浜猿払地区」、「知来別地区」に人口が集中
地区別総人口では、役場や公共施設が立地する「鬼志別地区」に人口が多く、次いで「浜鬼
志別地区」、「知来別地区」が多くなっています。
漁港がある「浜鬼志別地区」、「知来別地区」、「浜猿払地区」の 3 地区では、人口増減の変化
は少なく、人口が維持されていることがわかります。「芦野地区」、「狩別地区」、「浅茅野地区」、
「豊里地区」では人口が減少傾向となっています。
1,150 1,207 1,190
67 80 66
358 346 336
587 601 596
159 137
116 116 44
31
173 101
92
128 160
154
45 13
13
71 61
51
126 190
180
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
H12 H17 H22
人口(人)
地区別総人口の推移
浜猿払
猿払
豊里
浅茅野台地
浅茅野
狩別
芦野
浜鬼志別
知来別
小石
鬼志別
(年)
-
8
※秘匿地域のため公開されていない 出典:総務省「国勢調査」
(7)地区別の高齢化率
高齢化率の高い小石地区と猿払地区
地区別の高齢化率では、「小石地区」と「猿払地区」の高齢化率が特に高く、約 5 割が 65 歳
以上の高齢者となっています。
人口が多い「鬼志別地区」、「知来別地区」、「浜鬼志別地区」については高齢化率は高くあり
ませんが、「知来別地区」と「浜鬼志別地区」では高齢化が緩やかに進行しています。
「狩別地区」、「浅茅野地区」、「豊里地区」、「浜猿払地区」で高齢化が進行しており、酪農業
の高齢化の影響を受けている可能性があります。「小石地区」、「狩別地区」、「浅茅野地区」、
「豊里地区」と「猿払地区」は、人口が少なく高齢化も進行していることから、今後、地域コ
ミュニティの維持が困難になることが懸念されます。
鬼志別 小石 知来別 浜鬼志
別 芦野 狩別 浅茅野
浅茅野
台地 豊里 猿払 浜猿払
H12
2000 20.2% 61.2% 16.5% 13.5% 23.3% 24.1% 23.1% 28.1% 22.2% 46.5% 11.9%
H17
2005 20.1% 48.8% 18.8% 15.8% 24.1% 22.7% 25.7% 25.4% ※ 50.8% 20.0%
H22
2010 20.3% 47.0% 20.5% 18.8% 22.4% 25.8% 27.2% 24.0% 30.8% 43.1% 21.7%
地区別高齢化率の推移
-
9
-30
-26
-43
-18
-26
-51
-11
-45
-9
-18
-26
-48
-15
-36
-24
-34
-2
-35-26
-36
14
-4
3
18
9
-3
1
16
2 07 6
-3
94
-9
-8
-8
14
5
-16
-30
-40
0
-17
-54
-10
-29
-7
-18
-19
-42
-18 -27 -20
-43
-10
-43
-12
-31
-60
-50
-40
-30
-20
-10
0
10
20
30
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
H262014
社会増減数(外国人を含まない) 自然増減数 人口増減(外国人を含まない)
自然増減と社会増減の影響
H13~H18事業所数・従業者数共に増加
H12子育て支援センター開設
(8)自然増減と社会増減の影響
人口減少への影響が大きい社会増減
自然増減数(出生-死亡)と社会増減数(転入-転出)においては、社会増減数のマイナス
が大きく、猿払村の人口減少は社会増減の影響を強く受けており、転出超過に対応した取組が
今後の人口減少を抑える上で重要です。一方、自然増減数は概ねプラスで推移しており、今後
も維持していくことが重要です。
出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」
-
10
29 25 2834
20 25 2433
2537
26 31 29 31 30 28 24 23
4232
-15-29 -25
-16 -11
-28 -23-17 -23
-37
-19 -25-32
-22 -26-37 -32 -31
-28 -27
-50
-40
-30
-20
-10
0
10
20
30
40
50
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
H262014
出生・死亡数(
人)
出生・死亡数の推移
出生 死亡 自然増減数
出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」
2 自然増減に関する分析
(1)出生・死亡数の推移
徐々に死亡数が増加
猿払村の出生数と死亡数については、年ごとに変動が大きいものの、概ね出生数が死亡数を
上回っています。
出生数については、毎年 20 人以上の出生数があり、平成 25 年(2013 年)と平成 26 年(2014
年)については、出生数が多い状況となっています。一方、死亡数についても徐々に増加して
おり、高齢化の影響を受けていることが考えられます。
自然増減数(出生数-死亡数)を見ると緩やかに減少している傾向が見られ、今後、死亡数
が出生数を上回る自然減になる可能性があります。
-
11
1.581.67
1.83
1.31.35
1.571.45
2.06 2.11
1.81.92 2.05
1.98
2.54
1.731.81
1.72
2.47 2.47
1.31 1.27 1.261.2 1.21 1.2 1.15 1.19 1.19
1.25 1.28
1.42 1.39
1.38
1.341.33 1.29 1.26
1.34 1.37 1.391.43
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
猿払村の合計特殊出生率
猿払村 北海道 全国
出典:猿払村役場のデータ、厚生労働省人口動態調査(全国・北海道のデータ)
(2)合計特殊出生率の推移
全国や北海道を上回る合計特殊出生率
猿払村の合計特殊出生率は、全国・北海道の合計特殊出生率を上回っています。また、年ご
とに変動はありますが、合計特殊出生率は徐々に上昇している傾向があります。
平成 15 年(2003 年)、平成 20 年(2008 年)、平成 24 年(2012 年)、平成 25 年(2013 年)
では人口を維持できる基準とされる人口置換水準 2.07 を超えています。
※合計特殊出生率とは、一人の女性が、一生の間に生むであろう子どもの数
を表しています。15~49 歳の女性の年齢ごとの出生率を合計した数字です。
H12鬼志別保育所・ 浜鬼志別保育所内に 子育て支援センター 開設
H16 子育てボランティアの取組が始まる
-
12
366 313 288 256
3,1212,980
2,841 2,825
11.7%10.5% 10.1% 9.1%
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
H71995
H122000
H172005
H222010
20~39歳女性人口と総人口の推移
20~39歳女性人口 総人口 20~39歳女性人口/総人口
265
213 201171163 143 144 148
0.62 0.67
0.72
0.87
0.00
0.10
0.20
0.30
0.40
0.50
0.60
0.70
0.80
0.90
1.00
0
50
100
150
200
250
300
H71995
H122000
H172005
H222010
0~4歳子ども数と20~39歳女性の有配偶者数
20~39歳有配偶
0~4歳子ども数
0~4歳子ども数/20~39歳歳有配偶
(3)20~39歳女性人口と子どもの数
総人口とともに子どもを生む世代の女性も減少
子どもを産む世代と言われる 20~39 歳女性人口については、総人口の減少に伴い減少して
います。20~39 歳の女性人口は、平成 7 年(1995 年)には 366 人だったものの、平成 22 年
(2010 年)では 256 人となり、15 年間で 110 人の減少となっています。総人口に占める 20~
39 歳の女性人口の割合も、徐々に減少しており、総人口の減少よりも 20~39 歳人口の減少の
割合のほうが大きくなっています。
結婚している人が生む子どもの数は増加
20~39 歳の有配偶者数と 0~4 歳の子どもの数の比については、徐々に上昇しており、配偶
者がいる女性が生む子どもの数は増加していることが考えられます。
出典:総務省「国勢調査」
出典:総務省「国勢調査」
-
13
1209 1176 1174 1142
255 263 285 288
21.1% 22.4%24.3% 25.2%
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
50.0%
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
H71995
H122000
H172005
H222010
男性人口の推移と未婚率
15歳以上の男性人口 15歳以上の男性未婚数
15歳以上の男性未婚率
366
313288
256
91 8875 76
24.9%28.1% 26.0%
29.7%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
80.0%
90.0%
100.0%
0
50
100
150
200
250
300
350
400
H71995
H122000
H172005
H222010
20~39歳女性の未婚率の推移
20~39歳女性人口 20~39歳未婚女性 20~39歳女性未婚率
(4)男女の未婚率
男女ともに未婚率がわずかに上昇
20~39 歳の女性については、人口が減少していることに加えて、結婚をしない女性の割合が
徐々に増えています。20~39 歳未婚の女性数は平成 7 年(1995 年)の 91 人から平成 22 年
(2010 年)には 76 人となり、15 名ほど減少していますが、20~39 歳の女性の人口に占める
割合は徐々に増加しています。
15 歳以上の男性人口の推移と未婚率を見ると、平成 7 年(1995 年)以降、男性人口は約 70
人減少している一方、未婚の男性の数は約 30 人増加しており、未婚率が徐々に上昇していま
す。
出典:総務省「国勢調査」
出典:総務省「国勢調査」
-
14
125 130154
113139
113 127 101 123152
90 74114 108 115 103 124
100115 101
-155 -156-197
-131-165 -164 -138 -146
-132-170
-116 -122 -129 -144 -139 -137 -126 -135 -141-137
433
-43 -34
-250
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
H262014
転入・転出数(
人)
転入数・転出数の推移
転入 転出 転入(外国人) 転出(外国人) 社会増減数(外国人を含まない)
出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」
H13猿払小学校が鬼志別小学校と統合
3 社会増減に関する分析
(1)転入・転出の推移
続く転出超過
猿払村の社会増減を見ると、転出数が転入数を上回る転出超過(社会減)の状態が続いてい
ます。転入数・転出数については、それぞれわずかに減少している傾向が見られます。
以下では、住民基本台帳のデータを使用しており、平成 25 年(2013 年)より外国人住民数
もデータに反映されたため、平成 25 年(2013 年)以降は転入や転出が多くなっています。
-
15
-60
-50
-40
-30
-20
-10
0
10
20
30
40
0~
4歳
→5~
9歳
5~
9歳
→1
0~
14歳
10~
14歳
→1
5~
19歳
15~
19歳
→2
0~
24歳
20~
24歳
→2
5~
29歳
25~
29歳
→3
0~
34歳
30~
34歳
→3
5~
39歳
35~
39歳
→4
0~
44歳
40~
44歳
→4
5~
49歳
45~
49歳
→5
0~
54歳
50~
54歳
→5
5~
59歳
55~
59歳
→6
0~
64歳
60~
64歳
→6
5~
69歳
65~
69歳
→7
0~
74歳
70~
74歳
→7
5~
79歳
75~
79歳
→8
0~
84歳
80~
84歳
→8
5~
89歳
85歳~
→9
0歳~
純移動数(人)
年齢階級別人口移動の推移(男性)1980年→1985年
1985年→1990年
1990年→1995年
1995年→2000年
2000年→2005年
2005年→2010年
出典:国からの提供データ(総務省「国勢調査」における2時点の人口データから、性別、年齢階級別の純移動数を推計している)
-120
-100
-80
-60
-40
-20
0
20
40
60
80
100
純移動数の推移(男女合計)
1990年→1995年(人) 1995年→2000年(人) 2000年→2005年(人) 2005年→2010年(人)
退職後の転出
Iターンなどの転入が少ない
若い世代の転出
(2)性別・年齢階級別の人口移動の推移
10代後半の著しい転出
猿払村では、10~14 歳から 15~19 歳になるときに大幅な転出超過となっています。これは
猿払村に高校が無いため、進学に伴う転出の影響が考えられます。
また、20~24 歳から 25~29 歳になるときに転入超過となっていますが、これは就職による
転入の影響だと考えられます。
加えて、20~30 代の転出入については、転入超過の数が少なく、I ターンや U ターンなどの
転入が少ないことが考えられます。
さらに、60~64 歳が 65~69 歳になるときに転出超過が見られ、退職に伴い猿払村を離れて
しまう状況がわかります。
-
16
-60
-50
-40
-30
-20
-10
0
10
20
30
40
純移動数(人)
年齢階級別人口移動の推移(男性)
1980年→1985年
1985年→1990年
1990年→1995年
1995年→2000年
2000年→2005年
2005年→2010年
出典:国からの提供データ(総務省「国勢調査」における2時点の人口データから、性別、年齢階級別の純移動数を推計している)
-60
-40
-20
0
20
40
60
80
純移動数(人)
年齢階級別人口移動の推移(女性)1980年→1985年
1985年→1990年
1990年→1995年
1995年→2000年
2000年→2005年
2005年→2010年
出典:国からの提供データ(総務省「国勢調査」における2時点の人口データから、性別、年齢階級別の純移動数を推計している)
外国人実習生の影響
性別・年齢階級別で見ても、男女ともに 10~14 歳から 15~19 歳になるときに大幅な転出超
過となっており、進学による転出の影響が考えられます。
また、女性に関しては、15~19 歳から 20~24 歳になる時の転入超過が年々増えていますが、
これは外国人実習生の流入の影響によるものです。平成 17 年(2005)から平成 22 年(2010
年)の間に、20~24 歳から 25~29 歳になる年代で転出超過となっていますが、これは実習生
の転出の影響が考えられます。
男性に関しては、20 代での転入超過が多くなっており、就職による転入が考えられます。
-
17
出典:総務省「住民基本台帳人口移動報告」猿払村役場データ
平成22年(2010年)道内市町村との人口移動の状況
北海道のその他の市町村その他の市町村から転入 45人その他の市町村へ転出 65人人口増減 -20人
道外道外から転入 13人道外へ転出 14人人口増減 -1人
稚内市稚内市から転入 31人稚内市へ転出 24人人口増減 +7人 浜頓別町
浜頓別町から転入 12人浜頓別町へ転出 0人人口増減 +12人
旭川市旭川市から転入 10人旭川市へ転出 14人人口増減 -4人
枝幸町枝幸町から転入 0人枝幸町へ転出 17人人口増減 -17人
札幌市札幌市から転入 14人札幌市へ転出 18人人口増減 -4人
(3)道内市町村との人口移動の状況
近隣市町村からの転入と道内主要都市への転出傾向
猿払村は転出超過(転入より転出が多い)となっていますが、特に道内市町村への転出超過
が大きくなっています。道外への人口移動に関しては転出入の数はほぼ均衡しています。転出
先としては関東圏が多くなっています。
転出超過(転入より転出が多い)となっている市町村は、旭川市や札幌市、枝幸町であり、
札幌や旭川など、都市部へ人口が流出している状況です。
都市部への転出理由としては、若い世代は進学や就職に伴う転出、高齢者は医療や福祉など
老後の暮らしへの心配などが考えられます。
転入超過(転出より転入が多い)となっている市町村は、稚内市と浜頓別町であり、近隣の
市町村から人口が流入している状況です。
-
18
出典:総務省「国勢調査」
3,358 3,374 3,206 3,121
2,980 2,841 2,825
1,880 1,882 1,762 1,752 1,622 1,662 1,631
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
人口と就業者数の推移
人口 総就業者数
4 産業別就業人口の分析
(1)産業別就業人口の推移
就業者数が徐々に減少
猿払村の就業者は、少しずつ減少しています。総就業者数は昭和 55 年(1980 年)には 1,880
人でしたが、30 年間で約 200 人減少し、平成 22 年(2010 年)には 1,631 人になりました。
産業別に見ると、第一次産業と第二次産業は、総就業者数の減少に伴い減少しています。第
三次産業については、年々増加していましたが、平成 12 年(2000 年)の 696 人をピークに減
少しています。昭和 60 年(1985 年)までは、第一次産業の従事者数が最も多くなっていまし
たが、平成 2 年(1990 年)に第三次産業が第一次産業を上回りました。
昭和 55 年(1980 年)から平成 22 年(2010 年)までの 30 年間で、総就業者数は 249 人減
少し、総人口は 533 人減少しており、雇用を維持したとしてもそれを上回る数で人口が減少し
ていくことがわかります。
719677
620 605 512 547 544518
562502 455
414458 450
643 642
640 691696 657 635
1,880 1,882 1,762 1,752
1,622 1,662 1,631
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
産業別就業者の推移
第一次産業 第二次産業 第三次産業 総数 出典:総務省「国勢調査」
(人)
(年)
(年)
(人)
-
19
117
2
246
0
93 98
3 3
31 32
4 1 721
6
35 34
62
42
74
0
79
0
100
018
241
1 0 6
47
2 0 0
2210
25
95
32 32
8 20
50
100
150
200
250
男女別産業人口
男 女 出典:平成22年国勢調査
(2)男女別産業人口
漁業に関わる水産業の従事者数が多い
男女別産業人口においては、農業、漁業、それに伴う製造業(ホタテ等の加工)が特に多く
なっています。また、第三次産業については、医療・福祉の従事者や、複合サービス事業、卸
売・小売業などが比較的多くなっています。
漁業とそれに関わる製造業及び農業が村の雇用の大部分となっていることから、今後も第一
次産業を維持していくことが、人口減少を抑える上で重要であると考えられます。
-
20
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
総数(男性)(N=911)
総数(女性)(N=720)
農業(男性)(N=117)
農業(女性)(N=79)
漁業(男性)(N=246)
漁業(女性)(N=100)
建設業(男性)(N=93)
建設業(女性)(N=18)
製造業(男性)(N=98)
製造業(女性)(N=241)
運輸業,郵便業(男性)(N=31)
運輸業,郵便業(女性)(N=6)
卸売業,小売業(男性)(N=32)
卸売業,小売業(女性)(N=47)
宿泊業,飲食サービス業(男性)(N=21)
宿泊業,飲食サービス業(女性)(N=22)
生活関連サービス業,娯楽業(男性)(N=6)
生活関連サービス業,娯楽業(女性)(N=10)
教育,学習支援業(男性)(N=35)
教育,学習支援業(女性)(N=25)
医療,福祉(男性)(N=34)
医療,福祉(女性)(N=95)
複合サービス事業(男性)(N=62)
複合サービス事業(女性)(N=32)
サービス業(他に分類されないもの)(男性)(N=42)
サービス業(他に分類されないもの)(女性)(N=32)
公務(他に分類されるものを除く)(男性)(N=74)
公務(他に分類されるものを除く)(女性)(N=8)
男女別年齢階級別就業人口割合
15~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上
出典:総務省「平成 22年国勢調査」
(3)男女別年齢階級別就業人口割合
酪農業や第二次産業の高齢化
第一次産業においては、農業(酪農業)で 50-59 歳の割合が高く、50 歳以上が 5 割以上
を占めています。今後は若い世代の確保が必要です。
漁業の 15~29 歳の就業者は男性が多く、女性は少なくなっています。
第二次産業では、建設業の就業者の約 6 割が 50 歳以上であり、数年後には若い世代の確保
が必要となることが考えられます。
製造業については、15~29 歳が 3 割以上を占めており、若年層の就業人数が多くなってい
ます。
第三次産業の運輸業・郵便業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業では、60 歳以上
の就業者が多く、高齢化が進んでいます。教育、医療・福祉関係は、15~29 歳の若年層が多
くなっています。
※就業人口が少ない産業については割愛しており、
総数の合計人数とは合致しない。
-
21
180 182 173155
142 143119 113
1,558
1,732 1,701 1,7211,586
1,7041621
1398
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
S561981
S611986
H31991
H81996
H132001
H182006
H212009
H242012
従業者数(人)
事業所数(所)
事業所数と従業者数
事業所数 従業者数出典:H18年まで総務省「事業所・企業統計調査統計調査」
H21年以降総務省「経済センサス基礎調査」
H1天北線廃止H16外国人実習生の受入特区になる
(4)事業所数と従業者数の推移
事業所数が減少
事業所数については、昭和 61 年(1986 年)の 182 をピークにその後は減少し、平成 24 年
(2012 年)には事業所数が 113 となるなど、約 30 年間で 67 事業所が減少しました。平成 1
年(1989 年)の鉄道天北線の廃止の影響も受けていると考えられます。
従業者数については、昭和 61 年(1732 年)から約 1,700 人を維持していたところ、平成 13
年(2001 年)に 1,586 人に減少しましたが、平成 18 年(2006 年)に外国からの水産加工場の
実習生を受け入れたことにより 1,704 人に増加しました。その後は減少傾向となっていますが、
事業所の減少と比べると、従業者数はそれほど減少していません。
-
22
考えられる要因
人口減少と産業・雇用との関連の視点
子どもを生む世代の減少など、出生にも影響
5 人口減少の要因
人口減少の要因は以下にまとめられます。
①若い世代(概ね 10~30代)の転出超過
・高校や大学進学時に村を離れ、戻ってくる人口が少ないまま続いている
・I ターンなどの転入が少ない
②1世帯あたりの人口の減少
・単身世帯の増加
・結婚しない人の増加(男女の未婚率の上昇)
→結婚による家族の増加など、世帯あたりの人口が増えることが少なくなっている
③高齢者(60代)人口の転出超過
・退職後の転出傾向
①産業別就業人口が減少
→産業は比較的維持されているものの、就業者数(雇用)がわずかに減少している
→事業所数の減少や産業の高齢化などが影響している可能性がある
②就業者数に関連しない年代(概ね 18歳以下、65歳以上)の減少
→若い世代の転出超過、高齢世代の転出傾向
-
23
28252720
26262531
24432354
22432131
20181912
1807
28252720
25842434
2287
21341958
27062579
24722354
22472138
20121885
17541626
1500
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
社人研、日本創生会議及び猿払村独自推計の比較
総人口(外国人含む) 総人口(外国人含まない) 社人研推計日本創生会議推計 猿払村独自推計
第3章 将来人口推計
1 社人研、日本創生会議及び猿払村独自推計の結果
国立社会保障・人口問題研究所(以下、「社人研」という)及び日本創生会議において、今後
の人口動向を予測した人口推計が公表されています。人口ビジョンを策定するにあたり、猿払
村独自でも人口推計を行いました。
猿払村の独自推計では、平成 22 年(2010 年)の日本人人口を基に、社人研と同様の仮定を
用いて、人口移動の状況が現在の半分に収束すると仮定しています。
その結果、総人口が平成 52 年(2040 年)では 2,012 人、平成 72 年(2060 年)では 1,500
人まで減少するという結果となっています。
推計値
推計値
-
24
【社人研及び日本創生会議、猿払村独自による人口推計の仮定】
○社人研推計 ・平成 22年(2010年)の全国の子ども女性比(0~4 歳人口/15~49 歳女性人口)と猿払村の子ども女性比との比をとり、その比が平成 27年(2015年)以降も一定に推移すると仮定。
・55~59歳→60~64歳以下では、全国と北海道の平成 17年(2005年)→平成 22年(2010年)の生存率の比から算出される生存率を道内市町村に対して一律に適用。60~64 歳→65~69 歳以上では、前述に加えて、北海道と本町の平成 12 年(2000 年)→平成 17 年(2005 年)の生存率の比から算出される生存率を適用。
・平成 17 年(2005 年)~平成 22 年(2010 年)の国勢調査に基づいて算出された純移動率が、平成 27 年(2015 年)~平成 32 年(2020 年)までに定率で 0.5 倍に縮小し、その後は一定に推移すると仮定。
○日本創生会議推計
・社人研推計をベースに、移動に関して異なる仮定を設定。 ・全国の移動総数が、社人研の平成 22 年(2010 年)~平成 27 年(2005 年)の推計値から縮小せずに、平成 47 年(2035 年)~平成 52 年(2040 年)まで概ね同水準で推移すると仮定(社人研推計に比べて純移動率(の絶対値)が大きな値となる)。
○猿払村独自推計 ・平成 22年国勢調査の日本人人口を基に推計。(猿払村在住の外国人の約 9割が外国人実習生であり、通常は 3年程度で帰国することから外国人を除外した。)
・2000-2010年の子ども女性比の平均値から算出される合計特殊出生率が今後も一定で推移する。(出生率がこのまま一定と仮定)
・2000-2005年間、2005-2010年間の人口移動率の平均値が平成 27~32年にかけて 0.5倍に縮小すると仮定。(人口移動が半分に収束すると仮定)
・2015年時点の合計特殊出生率は、2000-2010年国勢調査による子ども女性比から、社人研の換算率によって算出(約 1.94)
-
25
434 404 353 296 272 256 236 224 216 205 184
1,6581,528
1,4331,317
1,2121,114
1,019931
857762 755
614 647 686741
763 769 758 730 681 659561
2,7062,579
2,4722,354
2,2472,138
2,0121,885
1,7541,626
1,500
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年
H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
年齢3区分別人口の推移
年少人口 生産年齢人口 老年人口 総人口
100
95 9187
8379
7470
6560
55
10093
81
6863
5954 52 50 47
43
100
92 8679
7367
6156
5246 46
100105
112
121124 125 123
119
111107
91
40
60
80
100
120
140
2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年
H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
人口の減少段階
総人口 年少人口 生産年齢人口 老年人口
【第一段階】
老年人口増加
【第二段階】
老年人口維持
【第三段階】
老年人口減少
猿払村独自推計の年齢 3 区分別人口については、14 歳以下である年少人口が 200 人以下に
減少する結果となっています。生産年齢人口は減少し続け、老年人口は僅かに増加しますが、
平成 42 年(2030 年)をピークに徐々に減少していきます。
人口の減少段階について、平成 37 年(2025 年)までは老年人口が増加するにも関わらず人
口が減少を続ける人口減少の第一段階となる見込みです。平成 37(2025 年)から平成 47 年
(2035 年)にかけては老年人口が維持されますが、総人口は減少を続ける人口減少の第二段
階となっていきます。平成 47 年(2035 年)以降、老年人口さえも減少する人口減少の第三段
階となりますが、さらに人口が減少し続ける見込みです。
※ 2010年の人口を100
とし、各年の人口を指数化。
人口の減少段階
第一段階:若年人口減少・老年人口増加
第二段階:老年人口維持・微減
第三段階:老年人口減少
-
26
2,5792,472
2,3542,247
2,138
2,012
1,885
1,754
1,626
1,500
2,5792,472
2,3582,258
2,155
2,035
1,912
1,787
1,665
1,540
2,706 2,673 2,632 2,592 2,556 2,5132,460
2,4042,342
2,2772,212
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
2,200
2,400
2,600
2,800
2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060
H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
猿払村独自推計をベースとしたシミュレーションの分析
猿払村独自推計 シミュレーション1
(猿払村独自+出生率上昇)
シミュレーション2
(猿払村独自+出生率上昇+移動ゼロ)
※(シミュレーション1+移動ゼロ)
2 猿払村独自推計に基づいたシミュレーション分析
(1)シミュレーションの結果
他市町村でも一律に用いられている仮定を用いて、猿払村独自推計に対してシミュレーショ
ン分析を行いました。
【用いた仮定】
出生の仮定 移動の仮定
猿払村 独自推計
2000-2010年の子ども女性比の平均値から算出される合計特殊出生率が今後も一定で推移する。(出生率がこのまま一定と仮定)
2000-2005年間、2005-2010年間の人口移動率の平均値で推移。(人口移動が今の状態が今後も続くと仮定)
シミュレーション1
合計特殊出生率が、平成 32 年(2030年)までに 1.8、平成 52 年(2040 年)
上記と同じ
シミュレーション 2
上記と同じ
平成 27 年(2015 年)以降、転出入が均衡し、人口移動がゼロになると仮定
上記の仮定において、シミュレーション分析を行ったところ、他市町村と同様の出生率の仮
定を用いても、人口は猿払村独自推計に比べてあまり増加せず、人口移動に関する仮定でシミ
ュレーションを行ったところ、人口は増加する結果となりました。
-
27
1 2 3 4 5
1
2 旭川市 北海道
3 稚内市
4 猿払村 浜頓別町
5 豊富町 音威子府村
社会増減の影響
(2040年
)
自然増減の影響度(2040年)
(2)シミュレーションの結果に基づいた影響度分析
シミュレーションの結果を、以下の影響度分析の分類基準を用いて分析を行い、近隣の市町
村と比較を行いました。
以下の影響度分析により、猿払村の人口減少においては、人口移動(社会増減)の影響が自
然増減の影響よりも大きいという結果となりました。よって、猿払村の人口減少対策において
は、出生・死亡の状況を維持しつつ、転出の抑制と転入の促進を行っていくことが重要です。
近隣の市町村との比較については、出生の影響が他の市町村よりも影響度は少なく、社会増
減の影響が他市町村と比べても大きい結果となりました。
【近隣市町村との影響度の比較】
【分類基準】 自然増減の影響度について 「1」=100%未満、「2」=100~105%、「3」=105~110% 「4」=110~115%、「5」=115%以上の増加 社会増減の影響度について 「1」=100%未満、「2」=100~110%、「3」=110~120% 「4」=120~130%、「5」=130%以上の増加
シミュレーション1:2,035
猿払村独自推計:2,012 =
自然増減
の影響度 = 101.1%
シミュレーション 2:2,460
シミュレーション 1:2,035 =
社会増減
の影響度 = 120.8%
影響度
2
影響度
4
-
28
719 677 620 605 512 547 544
518 562502 455
414 458 450
643 642640 691
696 657 635
1880 18821762 1752
1,6221,662 1,631
2,304 2,291
2,063 1,934
1,843 1,775 1,658
1,528 1,393
1,249 1,120
1,000 879
764 657
534 486
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
産業別就業者の推移
第一次産業 第二次産業
第三次産業 生産年齢人口
出典:平成22年まで総務省「国勢調査」
以降、社人研推計値
(人)
(年)
生産年齢人口 8.2%減
総就業者数 6.9%減
就業者割合
平成7年(1995年) 85.4%
平成22年(2010年) 91.8%
人口減少抑制の
可能性
3 人口の変化が地域に与える影響の分析
(1)産業に与える影響
生産年齢人口の減少より雇用の減少率は緩やか
猿払村の生産年齢人口と産業別就業人口について、平成 7 年(1995 年)と平成 22 年(2010
年)を比較すると、生産年齢人口の減少率が 8.2%、総就業者数の減少率は 6.9%となっていま
す。総就業者数の減少率は、生産年齢人口の減少率よりも緩やかであり、かつ就業者割合につ
いて、平成 7 年(1995 年)には 85.4%だったところ平成 22 年(2010 年)には 91.8%となる
ことから、雇用は比較的維持されていることが考えられます。
人口減少による人手不足の可能性
雇用は比較的維持されており、総就業者数がこのままの減少率で減っていくと仮定すると、
総就業者数が生産年齢人口の推計を上回り、人手不足となる可能性があります。
-
29
0
50
100
150
200
250
300
350
400
H22 H52 H72
人口減少が激しい地域の見通し
小石 芦野 狩別 浅茅野 豊里 猿払
369
70
136
H17-22年の人口減少率15.4%で推移すると仮定
小石・66人
知来別・336人
浜鬼志別・596人
芦野・116人
浅茅野・92人
狩別・31人
浅茅野台地・154人
豊里・13人
猿払・51人
浜猿払・180人
鬼志別・1,190人
デマンド自動車路線
天北宗谷岬線(宗谷バス)
以上の、特に人口減少が進行している6
地域については、平成 17 年から平成 22
年の 5 年間の減少率で今後も推移すると
仮定すると、50 年後の平成 72 年には人口
が平成 22 年の 5 分の 1 以下になる見通し
です。
人口が少ない地域では公共交通の需要
が小さく、公共交通の整備が課題となりま
す。小石地区では、交通空白地への対策と
してデマンド自動車による輸送が行われ
ているほか、内陸に位置する「豊里」「狩
別」については、公共交通が福祉タクシー
のみであるため、交通利便性が低下してい
ます。その他の地域についても、人口減少
することで今後、交通利便性が低下する可
能性があります。
猿払村では、商店や病院・福祉施設、行
政施設が鬼志別地区に集中していること
から、交通利便性は買い物や行政サービス
の不便さなどに直結し、生活利便性を低下
させることが考えられます。
加えて、人口減少が激しい地域と人口が
比較的多い地域では生活利便性に差が出
ており、生活利便性の高い地域へ人口が集
中し、人口が少ない地域ではさらに人口が
減少する可能性があります。
(2)生活利便性に与える影響
公共交通に伴い生活利便性が低下
猿払村は広大な土地の中に、11 の地域があり、その集落ごとで人口減少の度合いが異なっ
ています。集落の人口規模が小さく、人口減少率が高い又は、高齢化率が高い地域が村内に 6
地域ありますが、今後集落の維持がますます難しくなることが懸念されます。
人口減少が特に進行している地域
・小石地区 ・芦野地区 ・狩別地区
・浅茅野地区 ・豊里地区 ・猿払地区
村内の公共交通 ◯天北宗谷岬線(宗谷バス)稚内~音威子府間 上り 1 日 12人、下り 1日 11 便 ◯デマンド自動車 鬼志別~小石間往復 12便
◯福祉タクシー
猿払村内のバス路線
-
30
男 女 計
鬼志別 9 38 47 85
知来別 3 8 11 19
浜鬼志別 7 19 32 51
浜猿払 1 4 1 5
芦野 4 4 6 10
浅茅野 3 5 6 11
学校名 学級数合計
出典:北海道教育委員会「学校基本調査」
出典:北海道教育委員会「学校基本調査」
166 165 162 172 168 168 179 183 185 181
103 103 83 86 78 81 78 77 7285
0
50
100
150
200
250
300
H17年H18年H19年H20年H21年H22年H23年H24年H25年H26年
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
猿払村の小学生と中学生の数
小学生 中学生
287 292 274247 232 227 224
204 187 185 172287296
257
204 188 176 164 151 145 144 132
0
100
200
300
400
H22年 H32年 H42年 H52年 H62年 H72年
5~14歳人口
社人研推計 独自推計
(3)教育に与える影響
生徒数減少の見込み
小学校の児童数と中学校の生徒数に
ついては、現状ではどちらも維持され
ています。しかし今後、親世代の人口
減少が進む見通しであるため、小学生
や中学生の数は減少する見込みです。
およそ小学生と中学生の年代であ
る、5~14 歳の人口について、平成 72
年(2060 年)に、社人研推計では 172
人、独自推計では 132 人となっており、
かなりの減少が見込まれます。
現在村内には 5 校の小学校がありま
すが、さらに児童数が減少する見込み
です。
中学校については、1 校のみですが、
同様に生徒数が減少する見込みです。
平成 26年の小学校の状況
※浜猿払小学校は平成 27年 3月で閉校
-
31
4,361,848 4,225,1593,903,103
4,204,3064,425,267
5,303,990
4,127,735 4,228,6604,344,203
0
1,000,000
2,000,000
3,000,000
4,000,000
5,000,000
6,000,000
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
歳入の状況
自主財源 地方交付税 国・道支出金 村債 その他の依存財源
(千円)
4,330,284 4,193,2523,861,759
4,162,1054,366,054
5,224,526
4,096,963 4,170,167 4,234,168
0
1,000,000
2,000,000
3,000,000
4,000,000
5,000,000
6,000,000
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
歳出の状況
義務的経費 投資的経費 その他の経費 合計
(千円)
出典:猿払村決算の状況(ホームページ掲載)
76,58288,492 87,415
107,04196,563
111,856
173,717191,614
150,549
0
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
維持補修費(千円)
107,473 104,868 108,064112,424 112,259
157,602165,375 165,680 167,631
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
140,000
160,000
180,000
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
扶助費(千円)
(4)財政に関わる影響
地方交付税が増加傾向
1)歳入の状況
2)歳出の状況
普通会計の歳入は、平成 22
年(2010 年)を除くと、平成
17 年(2005 年)と同じ水準で
推移しています。自主財源が
減少し、地方交付税が増加傾
向にあります。
平成 22 年(2010 年)では、
地上波デジタル放送への移行
に伴う地域情報通信基盤整備
事業を国からの交付金を活用
して行ったため増加していま
す。
普通会計の歳出は、義務的経
費が徐々に減少しています。内
訳では、義務的経費の扶助費
(社会保障費)について、平成
17 年(2005 年)は約 1 億 700
万円だったところ、平成 25 年
(2013 年)は約 1 億 6700 万
円となり、8 年間で 6 千万円増
加し、1.5 倍の金額となってい
ます。
また、その他の経費につい
て、微増していますが、内訳で
は維持補修費が平成 17 年
(2005 年)は約 7600 万円だ
ったところ、平成 25 年(2013
年)は約 1 億 5000 万となり、
約 2 倍に増加しています。公共
施設の維持管理が財政を圧迫
していることがわかります。
-
32
190181
173 168 163 156147
137127
118109
2,208 2,107
2,010 1,948 1,895 1,811 1,708
1,598 1,479
1,368 1,262
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
(百万円)個人住民税額の推計
個人住民税推計額 20歳以上人口(猿払村独自推計)
(人)
3)個人住民税への影響
人口減少に伴う税収減、個人住民税の税収は半減
個人住民税は、歳入において重要な収入の要素であり、人口や所得の影響を大きく受けます。
猿払村の独自推計に基づき、20 歳以上が主な納税者と仮定し個人住民税額について推計を行
いました。平成 22 年(2010 年)では、住民税の合計額が、約 1 億 9 千万円であるのに対し、
平成 52 年(2040 年)では約 1 億 4 千万円、平成 72 年(2060 年)では約 1 億円になる推計と
なっています。今後 50 年間で、個人住民税が約 9 千万円減少し、50%になる見込みとなって
います。
【独自推計方法】
・平成 22 年度の個人住民税の総額 189,961 千円
・平成 22 年度の 20 歳以上年齢 2,208 人
・一人あたりの個人住民税納税額=86,033 円/人(=189,961,000 円/2,208 人)
※個人町民税推計額=(一人あたりの個人住民税納税額×独自推計による 20 歳以上人口)
H72年には
個人住民税の
税収は約半分に
-
33
出典:猿払村役場データ
公営住宅等26,169
産業関連施設24,440 学校施設
20,227
行政施設12,582
文化・コミュニティ
施設7,176
医療・福祉施設5,104
スポーツ施設4,732
観光施設5,142
子育て支援施設1,868
その他40
管理施設の延床面積
単位:m2
(5)公共施設の維持管理への影響
公共施設の維持管理が課題に
猿払村で管理している公共施設の総延床面積は 107,480m2であり、延床面積が一番多いのが
「公営住宅等」、次いで「産業関連施設」、「学校施設」が多くなっています。猿払村の特徴とし
ては、村営牧場を管理しているため、産業関連施設が多くなっています。平成 22 年(2010 年)
の総人口は 2,825 人であり、総延床面積を総人口で割ると、一人あたり 38 m2の延床面積とな
ります。今後人口が減少し、独自推計では平成 72 年(2060 年)に人口が 1,346 人にまで減少
する見通しとなっています。現状が、人口と公共施設の適切な保有状況だと仮定すると、適切
な公共施設の総延床面積は、51,148 m2となり、約 50%の公共施設の維持管理が難しい状況と
なります。
【公営住宅】
公営住宅について、現在は 276 戸の公営住宅を管理しています。昭和 55 年以前の旧耐震基
準の公営住宅が 124 戸あり、約半数を占めています。除却などの必要性がある一方、猿払村で
は住宅の不足が課題となっており、住宅の需要との兼ね合いが懸念されます。空家について
は、政策空家の他は空き家がほとんど無い状態が続いています。
-
34
第 4章 将来人口推計
1 目指すべき将来の方向
現在、総人口の減少は比較的緩やかな状態であり、高齢化についても全国や北海道と比較して
進行が遅くなっています。しかし、年少人口が少しずつ減少し、生産年齢人口においても特に若
い世代の人口の減少が多く、人口構成のバランスが崩れ始めています。
人口推計では、平成 72 年(2060 年)に向けて総人口が約 1,000 人減少するとの見通しになっ
ています。国勢調査の平成 22 年(2010 年)では 2,825 人だった人口が約 1,000 人減るというこ
とは、人口の規模が約 3分の 2以下になることを意味しています。
自然増減と社会増減による分析では、自然増減数は概ねプラスで推移していますが、社会増減
数がマイナスになっており、転入よりも転出が多い状況が猿払村の人口減少の要因です。
人口減少においては、これらの要因を考慮し、以下の視点を持って対策を行うことが重要です。
目指すべき将来の方向
■雇用の創出
転出の要因としては、中学や高校卒業と同時に、進学や就職のために転出してしまうことが一
番の要因です。進学による転出は避けられませんが、就職においては、村内での雇用を確保し、
村を離れなくても就職できる環境づくりを進めていきます。
■転入の促進
社会増減数がマイナスの状況は、転出数に対して転入数が少ないことによります。そのため、
転入を促す必要性があり、村内での雇用を創出し、U ターンや I ターンを推進していきます。ま
た、居住環境の整備を進め、転入の促進を図ります。
■結婚・出産・子育ての支援
出生に関する状況は、全国や北海道と比較して合計特殊出生率の数字が高い状況で推移してい
ます。特に、結婚している女性が生む子どもの数はやや増加している傾向があります。一方で、
人口減少に伴い、子どもを産む世代が減少していることや、男性女性ともに未婚率が上昇してい
る状況もあります。さらなる自然増を目指すため、女性の結婚や出産の希望を叶えられ、安心し
て子育てできる環境を支援していきます。
■誰もが住みやすい環境づくり
転出に関しては、退職後の高齢者の転出が見られており、これはより良い居住環境を求めた転
出であることが考えられます。誰もが暮らしやすい環境をつくることにより、居住環境を要因と
して転出することがないような居住環境づくりを進めていきます。
-
35
3354 3374
32063120
2951
2742 2,706
2,5792,472
2,3542,247
2,138
2,012
1,885
1,754
1,626
1,500
2,7062,579
2,5192,453
2,3972,339
2,2622,190
2,1152,043
1,972
3358 3374
32063121
2980
2841 2,8252,720
2,6262,531
2,443
2,354
2,2432,131
2,0181,912
1,807
1000
1500
2000
2500
3000
3500
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
人口の将来展望
猿払村独自推計 将来展望における 社人研推計
(人)
(年)
2 人口の将来展望
猿払村が目指すべき将来の方向を踏まえ、また、第 7 次猿払村総合計画を踏まえて、猿払村の
将来的な人口規模を示します。
出生・移動ともに、猿払村独自推計をベースの仮定とし、第 7 次猿払村総合計画の仮定を考慮
し、人口推計を行いました。
総合計画の施策によって、出生・移動の仮定が実現すると、総人口は平成 52 年(2040 年)に
おいて 2,262 人となり、独自推計と比べて 250 人の増加、社人研推計 19 人の増加が見込まれま
す。また、平成 72 年(2060 年)においては 1972 人となり、独自推計に比べて 472 人の増加、
社人研推計に比べて 165 人の増加が見込まれます。
-
36
出生の改善H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060
国の基準値 合計特殊出生率 1.6 1.7 1.8 1.935 2.07 2.07 2.07 2.07 2.07
独自推計子ども女性比 0.27 0.25721 0.26118 0.26762 0.27356 0.27444 0.27035 0.26426 0.25938 0.26072
合計特殊出生率 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259 1.94259
独自推計の将来展望
子ども女性比 0.27 0.30759 0.31722 0.325046 0.332254 0.333329 0.328357 0.32096 0.315039 0.316662
合計特殊出生率 1.942585 2.323035 2.359403 2.359403 2.359403 2.359403 2.359403 2.359403 2.359403 2.359403
人口移動の改善H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060
社会増減数
独自推計 -87 -115 -115 -94 -81 -77 -68 -66 -53 -48
独自推計の将来展望 -87 -88 -88 -71 -65 -72 -65 -62 -50 -48
差分 0 27 27 23 15 5 4 4 3 0
【将来展望における人口推計で用いた仮定】
・平成 22 年国勢調査の日本人人口を基に推計。(猿払村在住の外国人の約 9 割が外国人実習生
であり、通常は 3 年程度で帰国することから外国人を除外。)
○出生に用いた仮定
・平成 27 年(2015 年)の合計特殊出生率については、2000-2010 年の子ども女性比の平均値か
ら算出される合計特殊出生率を基に設定。
・第 7 次猿払村総合計画の対象期間における平成 28 年~37 年にかけては、人口減少対策に関す
るアンケート結果等を基に、総合計画・総合戦略の出産・子育て支援の施策を勘案し、子ども
女性比・合計特殊出生率を仮定。
○移動に用いた仮定
・猿払村独自推計を基準にし、第 7 次猿払村総合計画の対象期間における平成 28 年~37 年にか
けては、以下の純移動数の改善がみられると仮定。
※猿払村独自推計 2000-2005 年間、2005-2010 年間の人口移動率の平均値が平成 27~32 年に
かけて 0.5 倍に縮小すると仮定。(人口移動が半分に収束すると仮定)
■地域おこし協力隊が 10 年で 4人増加
■移住者の増加(5 年間で 4 人家族が 5 世帯、計 20名が移住すると仮定)
■CCRCによる高齢者の移住増:5 年で 5 人増加
(合計:5 年で 27人、10 年で 54 人の改善)
■出生・移動に関して推計で用いた値
-
37
434 404 381 353 355 348 338 340 346 346 333
1,6581,528 1,447
1,3491,265 1,205 1,146 1,095 1,059 1,002 1,039
614 647 691751
777 786 778 755 711 694600
2,7062,579 2,519 2,453 2,397 2,339 2,262 2,190 2,115 2,043 1,972
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 2055年 2060年
H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
年齢3区分別人口の推移
年少人口 生産年齢人口 老年人口 総数
将来展望の年齢 3 区分別人口では、年少人口が緩やかに減少し、平成 52 年(2040 年)以降に
は約 340 人前後で推移します。生産年齢人口については、平成 67 年(2050 年)まで減少傾向と
なりますが、平成 72 年(2060 年)には増加に転じます。老年人口については平成 47 年(2035
年)に 786 人まで増加し、その後は減少に転じ、平成 72 年(2060 年)には 600 人となります。
高齢化率については、平成 72 年(2060 年)には猿払村独自推計では高齢化率 37.4%ですが、
人口の将来展望では高齢化率 30.4%まで減少していきます。
22.7%
25.1%
27.8%31.5%
34.0%36.0% 37.6% 38.7% 38.9%
40.5%
37.4%
22.7%
25.1%
27.4%
30.6%32.4%
33.6%34.4% 34.5% 33.6%
34.0%
30.4%
21.7%
24.3%
26.7%
29.2%30.8% 31.7%
32.4% 32.7% 32.4%
35.4%
32.9%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
2010年2015年2020年2025年2030年2035年2040年2045年2050年2055年2060年
H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
高齢化率の長期的な見通し
独自推計 将来展望 社人研推計
人口の減少段階 第一段階:若年人口減少・老年人口増加 第二段階:老年人口維持・微減 第三段階:老年人口減少