commedia2009 04
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コミュニケーション・メディアコミュニケーション・メディア史④史④
日本のプロパガンダ映像
映画の観客が増うた理由映画の観客が増うた理由 ??
1941( 昭和 16) 年に戦前の映画人口のピーク !
理由理由
• ① 大陸戦線の戦況を伝えるニュース映画の存在
• ② 国策短編映画を観せるために,隣組単位で「動員」をかけた
• 娯楽劇映画 ( 主に二本立て ) の間に,ニュースと国策短編映画が必ず上映された
僕等は少国民僕等は少国民
• 「少年倶楽部」など雑誌で,少国民教育– まんが「のらくろ」 ( 田河水泡 )– 「冒険ダン吉」 ( 島田啓三 )– 『敵中横断三百里』『亜細亜– の曙』 : 元陸軍中尉の作家・– 山中峯太郎の軍事小説
紙芝居紙芝居
• 手描きの肉筆画を次々に引き抜いて語る」という日本独自の芸能
• 1930 年ごろ,飴売りの行商人によって考案
• 講談・浪曲など「物語大道芸」の伝統。見てわかる,共感を生むメディア
『黄金バット』『黄金バット』
国策紙芝居国策紙芝居
• 政府各省・翼賛団体が紙芝居製作会社に作成させる。 1942 年以降は,「日本教育画劇」 ( 朝日新聞社の子会社 ) が製作
• 「脚本通りに演じること」と注意書きが付き,上演時には監視者が立ち会った「上意下達メディア」
『チョコレートと兵隊』『チョコレートと兵隊』
『血染めのスケッチ』『血染めのスケッチ』
• 1937( 昭和 12) 年 振進キネマ社• 街の子どもたちに愛されていた紙
芝居の青年が戦死。遺品は,子どもたちのために描かれた戦争紙芝居の下絵だった。青年の妹が兄の意志を継いで紙芝居を完成させ,子どもたちに演じてみせる
戦時国債を買いましょう戦時国債を買いましょう !!
• 戦争の経費は,戦時国債を発行し,国民に買わせることで賄われた
• 昭和 13 年度は戦費 48 億,一般会計 31億で計80億
• 戦時国債を買わせるために,貯蓄が奨励された
『八拾億円』『八拾億円』
• 1938( 昭和 13) 年,聯合映画社,指導 /大蔵省国民貯蓄奨励局
• 銃後の暮らしからムダとゼイタクをなくそう (後に「ゼイタクは敵だ ! 」のスローガンも )
• 貯蓄に励み,聖戦完遂 !
『生きた慰問袋』『生きた慰問袋』
• 1942( 昭和 17) 年,中央映画社– 隣組単位で拠出が義務づけられた,出征兵士への「贈り物」
– 煎餅,羊羹,手ぬぐい,石鹸,鉛筆,封筒,便箋,雑誌,煙草など
– 「兵隊さん,頑張ってください」との言葉と自分の住所・氏名
– 誰に届くかはわからない
学徒出陣とは学徒出陣とは
• 太平洋戦争時に大学・高専在学生の徴兵適齢 (20歳以上 ) の者のうち,理工系・教員養成系以外の者の徴兵延期制度を撤廃して,一斉に入隊させた措置
• 戦局悪化にともなう下級将校不足を補うため (入隊後 1 年で少尉 =小隊長に任官 )
『學徒出陣』『學徒出陣』
• 1943( 昭和 18) 年,文部省• 10月 21 日,神宮外苑競技場で
「出陣學徒壮行大会」が開かれ,関東地方の入隊学生など約 7万人が参加した。東条英機首相・岡部長景文相が臨席。文部省製作による,当日の“忠実”なる記録映画
リポートリポート
• 国策映画のどれか一本について,プロパガンダ的“演出意図”に着目して,感想を述べよ
• 分量 :420字 (140×3)• 締切 :2009 年 12月 22 日 (火 )• [email protected]• 添付ファイル不可