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臨床研究に関する情報公開 「膵癌・胆道癌における血液検査値、画像および病理学的所見からみた総合的予後因子解析 (comprehensive prognosis factor analysis)に関する研究」 へご協力のお願い ―2003 年 1 月 1 日~2019 年 12 月 31 日までに当院において膵癌・胆道癌と診断された方へ― 研究機関名 三重大学医学部附属病院 研究責任者 (所属氏名) 肝胆膵・移植外科 助教 早﨑 碧泉 研究分担者 (所属氏名) 肝胆膵・移植外科 講師 岸和田 昌之 病理診断科 助教 内田 克典 1.研究の概要 1) 研究の意義 他の悪性腫瘍と同様、膵癌・胆道癌においても取扱い規約に基づいて画像・病理結果より病期や切除 可能性などが分類され、最適と考えられる治療が導入されます。また、手術をうけられた方において は、同じく取扱い規約に基づいた病理学的結果により最終診断がなされます。しかし、本邦の取扱い規 約における病期分類と国際的な分類とは完全に一致するものではなく、現在の画像および病理学的評価 項目が実際の病気の状態を示すのに最適であるかどうかは不明です。 さらに、近年、特に膵癌では、画像上の癌の広がりだけでなく、腫瘍マーカーや Performance status (全身状態)などの癌の広がり以外で患者様ご本人がもつ背景が、病気の状態を表すのに大きな意味を もつという考え方が広まってきています。 2) 研究の目的 本研究の目的は、膵癌・胆道癌において、その血液検査・画像・病理結果を後ろ向きに見直し、その 生存期間・無再発生存期間・切除率・R0(遺残のない)切除率などを検討することで、実際の病気の状 態を表すのに最も適した血液検査・画像・病理学的評価項目を見いだすことです。 2.研究の方法 1) 研究対象者 当院にて 2003 年 1 月 1 日~2019 年 12 月 31 日までに膵癌または胆道癌と診断された患者様 2) 研究期間 登録期間 2003 年 1 月 1 日~2019 年 12 月 31 日 観察期間 登録期間終了~2024 年 12 月 31 日 総研究期間 2018 年 12 月 7 日~2025 年 12 月 31 日 3) 研究方法 登録後に順次、過去の血液検査・画像・病理所見を見直します。

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Page 1: (comprehensive prognosis factor analysis)に関する …...(comprehensive prognosis factor analysis)に関する研究」 へご協力のお願い ―2003 年1 月1 日~2019 年12

臨床研究に関する情報公開

「膵癌・胆道癌における血液検査値、画像および病理学的所見からみた総合的予後因子解析

(comprehensive prognosis factor analysis)に関する研究」 へご協力のお願い

―2003 年 1 月 1 日~2019 年 12 月 31 日までに当院において膵癌・胆道癌と診断された方へ―

研究機関名 三重大学医学部附属病院

研究責任者 (所属氏名) 肝胆膵・移植外科 助教 早﨑 碧泉

研究分担者 (所属氏名) 肝胆膵・移植外科 講師 岸和田 昌之

病理診断科 助教 内田 克典

1.研究の概要

1) 研究の意義

他の悪性腫瘍と同様、膵癌・胆道癌においても取扱い規約に基づいて画像・病理結果より病期や切除

可能性などが分類され、最適と考えられる治療が導入されます。また、手術をうけられた方において

は、同じく取扱い規約に基づいた病理学的結果により最終診断がなされます。しかし、本邦の取扱い規

約における病期分類と国際的な分類とは完全に一致するものではなく、現在の画像および病理学的評価

項目が実際の病気の状態を示すのに最適であるかどうかは不明です。

さらに、近年、特に膵癌では、画像上の癌の広がりだけでなく、腫瘍マーカーや Performance status

(全身状態)などの癌の広がり以外で患者様ご本人がもつ背景が、病気の状態を表すのに大きな意味を

もつという考え方が広まってきています。

2) 研究の目的

本研究の目的は、膵癌・胆道癌において、その血液検査・画像・病理結果を後ろ向きに見直し、その

生存期間・無再発生存期間・切除率・R0(遺残のない)切除率などを検討することで、実際の病気の状

態を表すのに最も適した血液検査・画像・病理学的評価項目を見いだすことです。

2.研究の方法

1) 研究対象者

当院にて 2003 年 1 月 1 日~2019 年 12 月 31 日までに膵癌または胆道癌と診断された患者様

2) 研究期間

登録期間 2003 年 1 月 1 日~2019 年 12 月 31 日

観察期間 登録期間終了~2024 年 12 月 31 日

総研究期間 2018 年 12 月 7 日~2025 年 12 月 31 日

3) 研究方法

登録後に順次、過去の血液検査・画像・病理所見を見直します。

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4) 使用する試料の項目

5) 使用する情報の項目

基本情報の他、血液検査・内視鏡・画像・病理所見を使用します(詳細は下記の通りですが、用語など

不明な場合は窓口にお問い合わせください)

基本情報:識別コード、性別、生年月日、身長、体重、BMI、骨格筋量、既往歴、薬剤使用歴、併用

薬剤、現病歴、アレルギーの有無、Performance Status (ECOG)、下記の血液検査・内視鏡・病理・

画像所見による病期分類

血液検査:白血球数、好中球数、リンパ球数、単球数、好酸球数、ヘモグロビン量、血小板数、網赤

血球数、好中球/リンパ球比、TP、Alb、T-Bil、D-Bil、GOT、GPT、LDH、ALP、BUN、Cre、

Na、K、Ca、CRP、腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、DUPAN-2、SPAN)、PT、APTT、PNI

(prognostic nutritional index:予後栄養指標)

尿検査(随時尿):尿定性沈渣

超音波内視鏡 (EUS)、内視鏡的逆行性胆道膵管造影 (ERCP)

EUS 下穿刺吸引細胞診・組織診、ERCP 下細胞診・組織診

胸部腹部骨盤単純造影 CT(造影 CT がない場合は単純 CT):腫瘍占居部、腫瘍径、脈管への接触・

侵襲、リンパ節転移、肝 CT 値、切除可能分類、RECIST 分類、遠隔転移

PET-CT:原発巣への集積、リンパ節転移・遠隔転移の有無

MRI:微小肝転移の有無

治療内容:治療開始日、化学療法(使用薬剤、期間、総投与量)、放射線治療(照射部位、量、期

間)、外科的治療、最終治療施行日

最終生存確認日、再発・転移日、死亡確認日、死因、再発・転移形式、疾患特異的生存期間、無再発

生存期間

<切除術を受けられた患者様では以下の項目を追加>

術前加療の有無、手術施行日、手術入退院日、術式、合併切除血管・臓器、手術時間、出血量、輸

血、術後合併症

病理組織所見(膵癌):腫瘍占拠部位、腫瘍数、腫瘍径(肉眼的、顕微鏡的)、肉眼型分類、局所進展

度、組織型分類、腺癌の場合は分化度、間質量、癌の浸潤増殖様式、リンパ管侵襲・静脈侵襲(small

vessel invasion)、筋性血管侵襲(large vessel invasion)、神経浸潤、主膵管内進展、リンパ節転移・浸

潤の程度、リンパ節転移・浸潤度、進行度(stage)、切除断端(膵切除断端、胆管切除断端、膵周囲剥

離面)、局所癌遺残度、R0 の場合に断端から癌浸潤部までの最も近接する距離、組織学的効果、腹腔

洗浄細胞診、浸潤癌部から標本の各縁までの距離、浸潤癌部縁での組織学的特徴(腺管形成、蔟出)

病理組織所見(胆道癌):腫瘍占拠部位、腫瘍数、腫瘍径(肉眼的、顕微鏡的)、肉眼型分類、局所進

展度、組織型分類、間質量、癌浸潤増殖様式、リンパ管侵襲、静脈侵襲、神経浸潤、主膵管内進展、

リンパ節転移・浸潤の程度、リンパ節転移・浸潤度、進行度(stage)、外科的切除縁における癌浸潤の

評価(十二指腸側胆管断端、肝側胆管断端、剝離面)、血管浸潤の評価、根治度評価、組織学的効果、

腹腔洗浄細胞診、浸潤癌部から標本の各縁までの距離、浸潤癌部縁での組織学的特徴(腺管形成、蔟

出)

登録時 切除術時 切除後(非切除では登録後)3 ヶ月毎※

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患者情報 ○ ○

全身状態 ○ ○

血液画像検査 ○ ○

治療情報 ○ ○ ○

病理所見 ○

後治療 ○

転帰 ○

※前後 1 ヶ月のずれは許容します。

6) 情報の保存

研究責任者は、本学の定める「人体から取得された試料及び情報等の保管に関する手順書」に従って

研究担当者等が適切に保管するよう指導し、試料・情報の漏えい、混交、盗難、紛失等が起こらないよ

う必要な管理を行います。保存に際しては対応変換表を用いた匿名化を行います。本研究で得られた情

報等は、少なくとも本研究の終了について報告された日から5年を経過した日又は本研究の結果の最終

の公表について報告された日から3年を経過した日のいずれか遅い日までの期間、適切に保管します。

廃棄する際は、特定の個人を識別することができないよう匿名化したまま行います。

本研究で得られた研究対象者の情報は、本研究目的以外に使用しません。

7) 情報の保護

研究に関わる関係者は、研究対象者の個人情報保護について、適用される法令、条例を遵守します。

関係者は、患者様の個人情報およびプライバシー保護に最大限の努力を払い、本研究を行う上で知り得

た個人情報を正当な理由なく漏らしません。関係者がその職を退いた後も同様です。データは対応変換

表もちいた匿名化後に管理します。対応変換表はネットのつながっていない PC で管理することで個人

情報管理者が管理します。個人情報管理者として、三重大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科 准教

授 水野修吾を置きます。

8) 研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計

画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。また、この研究における個

人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母)、

配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容につ

いておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。この研究はあなたの

データを個人情報がわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。この研究に

ご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの試料・情報が 研究に

使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2019 年 12 月 31 日

までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様

に 不利益が生じることはありません。

3. 研究資金源および利益相反について

研究協力者に研究によって生じた費用負担を求めることはありません。また、本研究は臨床面におい

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て基本的に金銭的負担を必要としませんが、通信費等必要経費には奨学寄附金(企業分)を使用しま

す。尚、企業・財団の関与などを含めた、申告すべき利益相反は一切ありません。本研究の遂行におい

てはその判断に偏りが生じないよう、中立・公正に行います。

<問い合わせ・連絡先>

所属 肝胆膵・移植外科 氏名:早﨑 碧泉

電話:059-232-1111 (内線:6470)(平日:9 時 30 分~17 時 00 分)

ファックス:059-232-8095