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Page 1: 21世紀の理論言語学の動向を占う 17 20 大型モノグ …21世紀の理論言語学の動向を占う 生成文法と言語変化 大型モノグラフ・シリーズ創刊!

21世紀の理論言語学の動向を占う大型モノグラフ・シリーズ創刊!生成文法と言語変化

縄田裕幸(島根大学)・柳 朋宏(中部大学)田中智之(名古屋大学)

言語の通時的変化はなぜ,そしてどのように生じるのだろうか.本巻では古英語から現代英語にいたる統語変化を生成文法の枠組みで分析するとともに,英語史研究が生成文法の理論的発展にいかに貢献しうるかを論じる.

文献学と英語史研究

家入葉子(京都大学)・堀田隆一(慶應義塾大学)

文法化・語彙化・構文化

小川芳樹(東北大学)・石崎保明(南山大学)青木博史(九州大学)

コーパスや各種データベースが英語史分野に導入されるようになった 20 世紀の終盤以降,英語文献研究は飛躍的な展開を遂げた.本巻は,研究動向が大きく変化した形態論・統語論を中心に,音韻論や綴り字なども視野に入れて最新の英語史研究全般を見わたす.

本巻は,認知言語学・生成文法統語論・日本語学の観点から,「文法化」 「語彙化」 「構文化」 という言語変化の一般的な特徴が,それぞれ,どのように説明できるかについて,英語と日本語の現象の豊富な実例に基づき解説する.

音韻理論と音韻変化

服部範子(三重大学)・柴田知薫子(群馬大学)

現代英語の強勢・リズム・イントネーションに関して,音楽との接点を切り口に,英語の好韻律性とは何かを探る.また,英語と日本語の分節音と韻律構造が通時的に変化してきた過程を考察し,音韻変化の法則を発見する.

音韻論と他の部門とのインターフェイス

時崎久夫(札幌大学)・岡崎正男(茨城大学)

音韻論と他の部門の接点に関する研究を,英語の言語事実を中心にして俯瞰する.音韻構造と統語構造の関係,および,抑揚と意味の関係についての研究の流れを概観し,今後の研究方向と展開の可能性を示す.

音韻理論の発展と英語音韻論

本間 猛(首都大学東京)・那須川訓也(東北学院大学)

前半では,The Sound Pattern of English以来様々な変遷を経ている生成音韻論の発展を概観する.後半では,音韻論における表示,範疇,構造などの基本概念について主要な音韻理論の比較を通して論じ,表示と規則の関係も扱う.

〒113-0023 東京都文京区向丘1-5-2TEL 03-5842-8900 FAX 03-5842-5560http://www.kaitakusha.co.jp

開拓社

 20 世紀後半の言語学研究を振り返ってみると,大きな流れとして,チョムスキー革命による生成文法理論の登場と,その対極に位置づけられる認知言語学の台頭が挙げられる.この 2 大潮流は 21世紀に入っても基本的に変わることなく,生成統語論はミニマリスト・プログラムを深く追究することで 「進化的妥当性」 の問題にまで踏み込みうる新たな段階を迎え,一方,認知言語学は機能論や語用論を包み込んで,構文・談話・テキスト等の実証的な分析を拡大深化させてきている. さらに,言語研究はさまざまな分野において,独自の展開を見せてきている.いくつか例を挙げると,生成音韻論の発展をもとに,隣接部門とのインターフェイスの研究で成果をあげている音韻論研究,言語システムの重要な一部門をなし,研究の精緻化が進む形態論・レキシコン分野,伝統的な文献学の研究成果を踏まえた上で,統語・意味・音韻のそれぞれの領域において理論的分析が進んでいる通時的研究,今世紀に入って新たな展開をみせつつある類型論研究,動的意味論や談話表示理論などが活発な形式意味論研究,電子的言語資料の蓄積・整備とともに目覚ましく発展しつつあるコーパス研究などである. このような状況にあって,本シリーズは,各分野における20 世紀後半の研究を踏まえつつ,今世紀に入ってそれぞれの研究がどのように展開し,これまでどのような研究成果が得られ,また今後期待されるかについて,実証的かつ論理的に詳述することを目指す.このことにより,言語研究の現状を幅広く概観するとともに,今後の研究動向についての展望を示し,理論言語学のさらなる発展の一助たることをねらいとする.

「最新英語学・言語学シリーズ」(全22巻)

開拓社

加賀信広(筑波大学)・西岡宣明(九州大学)・野村益寛(北海道大学)岡崎正男(茨城大学)・岡田禎之(大阪大学)・田中智之(名古屋大学)

監修者

2019年秋より刊行開始(予定)

17

18

19

20

21

22本シリーズの趣意

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21世紀の理論言語学の動向を占う大型モノグラフ・シリーズ創刊!生成文法と言語変化

縄田裕幸(島根大学)・柳 朋宏(中部大学)田中智之(名古屋大学)

言語の通時的変化はなぜ,そしてどのように生じるのだろうか.本巻では古英語から現代英語にいたる統語変化を生成文法の枠組みで分析するとともに,英語史研究が生成文法の理論的発展にいかに貢献しうるかを論じる.

文献学と英語史研究

家入葉子(京都大学)・堀田隆一(慶應義塾大学)

文法化・語彙化・構文化

小川芳樹(東北大学)・石崎保明(南山大学)青木博史(九州大学)

コーパスや各種データベースが英語史分野に導入されるようになった 20 世紀の終盤以降,英語文献研究は飛躍的な展開を遂げた.本巻は,研究動向が大きく変化した形態論・統語論を中心に,音韻論や綴り字なども視野に入れて最新の英語史研究全般を見わたす.

本巻は,認知言語学・生成文法統語論・日本語学の観点から,「文法化」 「語彙化」 「構文化」 という言語変化の一般的な特徴が,それぞれ,どのように説明できるかについて,英語と日本語の現象の豊富な実例に基づき解説する.

音韻理論と音韻変化

服部範子(三重大学)・柴田知薫子(群馬大学)

現代英語の強勢・リズム・イントネーションに関して,音楽との接点を切り口に,英語の好韻律性とは何かを探る.また,英語と日本語の分節音と韻律構造が通時的に変化してきた過程を考察し,音韻変化の法則を発見する.

音韻論と他の部門とのインターフェイス

時崎久夫(札幌大学)・岡崎正男(茨城大学)

音韻論と他の部門の接点に関する研究を,英語の言語事実を中心にして俯瞰する.音韻構造と統語構造の関係,および,抑揚と意味の関係についての研究の流れを概観し,今後の研究方向と展開の可能性を示す.

音韻理論の発展と英語音韻論

本間 猛(首都大学東京)・那須川訓也(東北学院大学)

前半では,The Sound Pattern of English以来様々な変遷を経ている生成音韻論の発展を概観する.後半では,音韻論における表示,範疇,構造などの基本概念について主要な音韻理論の比較を通して論じ,表示と規則の関係も扱う.

〒113-0023 東京都文京区向丘1-5-2TEL 03-5842-8900 FAX 03-5842-5560http://www.kaitakusha.co.jp

開拓社

 20 世紀後半の言語学研究を振り返ってみると,大きな流れとして,チョムスキー革命による生成文法理論の登場と,その対極に位置づけられる認知言語学の台頭が挙げられる.この 2 大潮流は 21世紀に入っても基本的に変わることなく,生成統語論はミニマリスト・プログラムを深く追究することで 「進化的妥当性」 の問題にまで踏み込みうる新たな段階を迎え,一方,認知言語学は機能論や語用論を包み込んで,構文・談話・テキスト等の実証的な分析を拡大深化させてきている. さらに,言語研究はさまざまな分野において,独自の展開を見せてきている.いくつか例を挙げると,生成音韻論の発展をもとに,隣接部門とのインターフェイスの研究で成果をあげている音韻論研究,言語システムの重要な一部門をなし,研究の精緻化が進む形態論・レキシコン分野,伝統的な文献学の研究成果を踏まえた上で,統語・意味・音韻のそれぞれの領域において理論的分析が進んでいる通時的研究,今世紀に入って新たな展開をみせつつある類型論研究,動的意味論や談話表示理論などが活発な形式意味論研究,電子的言語資料の蓄積・整備とともに目覚ましく発展しつつあるコーパス研究などである. このような状況にあって,本シリーズは,各分野における20 世紀後半の研究を踏まえつつ,今世紀に入ってそれぞれの研究がどのように展開し,これまでどのような研究成果が得られ,また今後期待されるかについて,実証的かつ論理的に詳述することを目指す.このことにより,言語研究の現状を幅広く概観するとともに,今後の研究動向についての展望を示し,理論言語学のさらなる発展の一助たることをねらいとする.

「最新英語学・言語学シリーズ」(全22巻)

開拓社

加賀信広(筑波大学)・西岡宣明(九州大学)・野村益寛(北海道大学)岡崎正男(茨城大学)・岡田禎之(大阪大学)・田中智之(名古屋大学)

監修者

2019年秋より刊行開始(予定)

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18

19

20

21

22本シリーズの趣意


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