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父母の会だよりNo.88

会長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1大学名称の変更について・・・・・・・・・・・・・・2医学部PSA委員会の活動について・ ・・・・・・・・・2平成29年度卒試・国試総括・・・・・・・・・・・・・3平成30年度卒業生 研修先一覧・・・・・・・・・・・3新任教授挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4学園生活アルバム・・・・・・・・・・・・・・・・・6ブラックペアン・・・・・・・・・・・・・・・・・・7B棟オープン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7海外体験記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8Human・Biology・発表会・ ・・・・・・・・・・・・・8部活紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8国家試験体験記・・・・・・・・・・・・・・・・・・9マッチングの感想・体験記・・・・・・・・・・・・・9平成29年度医学部父母の会決算書・・・・・・・・・ 10平成30年度医学部父母の会予算書・・・・・・・・・ 11先輩訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

〒470-1192・豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98 藤田医科大学医学部父母の会

フジタホール2000南側池にて・ 2018年9月 鴨下淳一撮影

藤田医科大学 医学部平成30年10月10日発行

C O N T E N T S

新しい門出

父母の会会長

渡邊 真

 この度、父母の会会長に就任いたしました渡邊真と申します。微力ながら、誠心誠意がんばりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。私は本学7回生で、入学したのは40年以上前になります。当時は、黒い制服に緑のネクタイでした。毎日着ていく服には困りませんでしたが、窮屈な感じもありました。今では懐かしい思い出です。 昨今、医学部もあるマンモス大学の運動部で起きた不祥事が世間を騒がせています。この事例では学生の指導の在り方、指導する大人の資質等が問われ、教育現場に大きな影響がありました。当然ながら、ひとり、ひとりの学生は個性があり指導法も画一的ではないはずですが、競技上のルールも守らねば競技がなりたたないのは自明の理です。結果、有望な学生選手の入学辞退などイメージダウンも大きいようで、卒

業生の心中は複雑かと思います。本学医学部も歴史を重ねすでに4049名もの卒業生を世に送り出しています。先生方、先輩の指導を受け、医療界の各現場で活躍しています。特に藤田の卒業生が「実直」さ、「人柄の良さ」を評価されているのを見聞きすると、嬉しく思います。また、西医体での成績も徐々に回復しているとも聞きます。勉学とともに部活での活躍にも期待しています。 秋には、校名が藤田医科大学へと変わります。医療を取り巻く環境は、少子高齢化や財政赤字が相まって厳しさを増していくことが必定です。この難しい時代でもますます存在感を高めていけるよう、全学を挙げて取り組んで行って欲しいと思います。父母の会としても、できる限り協力していきたく存じます。

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 医学部父母の会の皆様方には日頃より学園の運営に多大なご支援を賜り御礼を申し上げます。 藤田学園は、大学開学50周年を迎えた本年(2018年)の10月10日に大学名称を藤田保健衛生大学から「藤田医科大学」に変更します。以下にその趣旨をご説明いたしま

す。 本学園は、学園創立の1964年の3年半後となる1968年に大学を開学し、近年は学園キャンパスの大規模な再開発により施設基盤の充実を図るとともに、我が国および世界の拠点大学としての飛躍に向けた2025年学園ビジョン達成をめざして取り組みを進めています。すでにその成果は、昨年3月のJACME 医学教育分野別評価における 国内トップレベルの評価獲得や、同年発表のTHE世界大学ランキングでの高順位結果(世界のトップ3%以内にランクイン、日本の私立大学中で第1位)などにも表れています。 一方、これらの実績にもかかわらず、全国レベルでの本学大学名称の社会的浸透度が残念ながら未だに低い状況に

あることを裏付ける調査結果も存在します。さらには、我が国の受験生人口の大幅減少や、大学間・病院間の競争激化、医療を含む社会保障財源の逼迫など、学園をめぐる社会環境は今後一層厳しさを増すことが見込まれています。 このような状況を踏まえ、昨年5月に学園執行部を中心に大学名称変更を課題とする検討が開始されました。その結果、医学医療等のイノベーション(革新)をめざす本学の強い意気込みを反映する「藤田医科大学」を名乗り、医学部を持つ高度な医療拠点としての社会的認知度の高揚をめざす、との方針に至り、昨年8月の理事会で承認を得ました。そして、本学の学生諸君やご父母、学園同窓会等の方々への大学名変更の趣旨説明を経て、昨年10月に文科省に事前相談書類を提出し、同年末に許可を頂きました。 なお、大学名変更と同時に本学各病院の名称も藤田医科大学病院、藤田医科大学ばんたね病院、藤田医科大学七栗記念病院となります。 父母の会の皆様方には今後も本学園に対する一層のご理解、ご支援、ご鞭撻をどうか宜しくお願い申し上げます。

 医学部における種々の意思決定に、当事者である学生が関与する仕組み作りが進められています。講義実習や試験に関することはカリキュラム委員会が、環境整備やその他学生生活全般に関することはPSA(Professor-Student Association)委員会が担当します。本委員会は、学生指導委員会委員長を委員長とし、各学年のクラス委員と各学年担任、学友会執行委員、教務学生指導合同委員会委員、各学年担当職員をはじめとする学務課職員、事務部長を委員とし、1年に2回ほど開催しています。本委員会が議論を経て決定した、あるいは決定に関与した事項は、講義室・自習室の開放時間の延長、学生食堂の改善、書店丸善の閉店時間の延長、学務課受付時間の拡大、講義室の空調改善、講義室机への個人用コンセントの設置、ゴミ箱の増設などです。 また、直近では本委員会での議論を踏まえ、防犯カメラ

が各階に設置されました。これに至るまでに、大変残念なことですが、ロッカールームにおける現金の盗難被害が複数回、複数学年で起こりました(平成29年度)。以前からロッカールーム内での盗難・紛失の報告はあり、平成29年度初にはロッカールームを施錠できるようにしたばかりでした。PSA委員会において、このことについて話し合い、ロッカールーム内外への貼り紙、予防意識・行動の周知徹底を図りましたが、別の学年で再び現金盗難被害があり、防犯カメラの早急な設置を決定いたしました。 PSA委員会では、この他、出席確認の方法についても議論を行っています。学生の学修を支えるための環境や体制を整えるため、学生と協力して今後もPSA委員会の活動を推進して参ります。父母の会からの引き続きのご支援をよろしくお願い申し上げます。

医学部PSA委員会の活動について医学部PSA委員会・・・委員長 八谷 寛

大学名称の変更について藤田学園・・・学園長 小野 雄一郎

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 平成29年度の卒業試験ではM6在籍者114名中、108名と比較的多くの卒業生を出しました。28年度は18名の卒業留年者を出しましたが、うち17名がH29年度に卒業することができました。本学は11月と1月の2回にわたる卒業判定を行なっております。第1回判定合格者81名中、79名(97.5%)が112回国試国家試験に合格しているのに対し、第2回判定合格者27名中、国試合格は20名(74.1%)に留まり、2回目の合格判定基準について再考の余地を残す結果となりました。 一昨年の国試(111回)では、「必修問題」の難化が大きな話題となり、厚労省は国試合格者定数を漸減する意向なのではという予測が出ました。しかし、112回では必修問題による不合格者は減少し、大部分の合否は従来通り一般問題、臨床問題での競争で決定しました。これまで正答率65%程度であった一般問題、臨床問題の合格ボーダーラインは112回では70%にまで上昇し、受験生全体のさらなるレベルアップがみられました。 このような状況の中、本学新卒合格率は91.7%で、昨年度(91.2%)より増加したにも関わらず、大学順位は54➡︎62位、私立医大では12➡︎19位と下落しました。その要因の一つに、より多くの大学が卒業のハードルを高目に設定し

『卒業者を絞る』ことが挙げられます。国試合格水準にある学生だけを卒業させた結果、受験生全体のレベルが上がり、合格ボーダーラインが上昇したと考えられます。

 H30年度の本学の対応として、卒業試験判定基準の見直しと、より低学年からの学力向上対策を予定しています。M3試験制度の改革、M4共用試験CBTの合格判定基準の見直しと成績不振者への教育、M5臨床実習期間中の国試対策など、教育プログラムの改訂を準備中です。ご父母におかれましては、この難局を切り抜けるため、本学の医学教育に対する更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

H29年度 卒試・国試総括教務委員長 長崎 弘

医師国家試験の合格基準と合格率

区  分

合格基準

合格率

一般問題(200点)

臨床実地問題(600点)

必修問題(200点)

禁忌肢問題選択数

全国合格率(%)

全国合格者数(人)

全国新卒合格率(%)

全国既卒合格率(%)

本学合格率(%)

本学合格者数(人)

本学新卒合格率(%)

本学既卒合格率(%)

(199点満点)

(600点満点)

130点以上

397点以上

160点以上

3問以下

90.67,820/8,84993.9

61.7

97.1

101/104

98.0

80.0

第108回(平成25年度)

(200点満点)

(600点満点)

129点以上

405点以上

160点以上

3問以下

91.28,258/9,35694.5

57.0

93.9

107/114

96.4

25.0

第109回(平成26年度)

(299点満点)208点以上

160点以上

3問以下

90.19,024/10,01093.3

63.9

88.2

105/119

91.7

54.5

第112回(平成29年度)

(198点満点)

(600点満点)

128点以上

381点以上

160点以上

3問以下

91.88,533/9,61891.8

54.3

89.0

97/109

91.2

57.1

第111回(平成28年度)

(199点満点)

(594点満点)

125点以上

388点以上

160点以上

3問以下

91.58,630/9,43494.3

60.1

94.5

103/109

95.1

83.3

第110回(平成27年度)

キャプション

平成29年度卒業試験の平均点±標準偏差第1回卒業試験

(平成29年9月6日・7日)第2回卒業試験

(平成29年11月20日・21日)卒業保留者追試験

(平成30年1月10日・11日)

74.27±6.28

75.45±5.61

76.53±3.80

平成29年度卒業試験合格者の第112回医師国家試験合格状況

卒業試験判定 ①第1回判定合格者81名

②第2回判定合格者27名

医師国家試験合格者数( % )

79名(97.5%)

20名(74.1%)

①第1回判定合格者…卒業判定教授会(H29.12.14)にて総合成績(第1回卒業試験+第2回卒業試験)による判定の結果、合格と判定された者

②第2回判定合格者…卒業判定教授会(H30.1.19)にて総合成績(上記①の総合成績+卒業保留追試験)による判定の結果、合格と判定された者

分類 研修先施設名 人数

大  学  病  院

藤田医科大学病院 14藤田医科大学ばんたね病院 4関西医科大学附属病院 2近畿大学医学部附属病院 2大阪医科大学附属病院 1京都府立医科大学附属病院 1杏林大学医学部付属病院 1神戸大学医学部附属病院 1埼玉医科大学総合医療センター 1埼玉医科大学病院 1昭和大学藤が丘病院 1信州大学医学部附属病院 1聖マリアンナ医科大学病院 1千葉大学医学部附属病院 1東海大学医学部付属病院 1東京医科大学病院 1長崎大学病院 1名古屋市立大学病院 1名古屋大学医学部附属病院 1兵庫医科大学病院 1福岡大学病院 1北海道大学病院 1

小 計 40

分類 研修先施設名 人数

総  合  病  院

中部ろうさい病院 4刈谷豊田総合病院 3名古屋掖済会病院 3一宮市立市民病院 2トヨタ記念病院 2藤枝市立総合病院 2公立陶生病院 2大同病院 2豊田厚生病院 2名古屋市立東部医療センター 2名古屋第二赤十字病院 2JR大阪鉄道病院 1伊勢赤十字病院 1大垣市民病院 1太田西ノ内病院 1春日井市民病院 1河北総合病院 1岐阜市民病院 1静岡済生会総合病院 1高山赤十字病院 1長野赤十字病院 1西宮市立中央病院 1八戸市立市民病院 1

分類 研修先施設名 人数

総  合  病  院

浜松医療センター 1福山市民病院 1八千代病院 1公立西知多総合病院 1江南厚生病院 1常滑市民病院 1総合大雄会病院 1津島市民病院 1半田市立半田病院 1豊橋市民病院 1名古屋記念病院 1名古屋市立西部医療センター 1

小 計 50総合計 90

卒業生 108名国試不合格者 9名研修先未定 9名研修医 90名

平成29年度卒業生 研修先一覧

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<新任教授挨拶>

 1991年に名古屋大学を卒業後、名古屋第二赤十字病院、名古屋大学大学院、国立東名古屋病院を経て、2009年6月に本学に赴任いたしました。東名古屋病院では脳卒中病棟医長として、名古屋市初の多施設合同脳卒中連携パスの作成・実施に携わり、介護保険制度草創期における神経変性疾患の地域連携システム確立にも精力を注ぎました。本学ではSCU開設に参画しつつ、悪性腫瘍に起因する多発脳塞栓症(Trousseau症候群)の臨床研究や、脳梗塞の分子病態に関わる炎症機序の研究を行ってきました。ともすれば難しいと敬遠されがちな臨床神経学の奥深い魅力を伝えるには、私が諸先輩方からご指導頂いたように、ベッドサイドで手ずから神経診察のスキルを提示し、病態を議論する中で、若い学生・先生方に何かしらの感動を喚起できればと思います。今後ともご指導、ご支援を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

脳神経内科学教授 伊藤 信二

 平成4年慶應義塾大学卒業後、同大学および関連病院、京都大学、英国2大学での研鑽を経て、2010年に藤田保健衛生大学旧肝・脾外科に赴任し、2018年4月1日に現職を拝命しました。専門領域は肝胆膵外科で、とくに肝胆膵悪性腫瘍に対する外科治療および肝移植を中心に行っています。腹腔鏡およびロボットを用いた低侵襲肝切除も推進しており、患者さんの満足度の高さを実感しています。肝不全患者の救済も重要課題であり、肝移植の普及、地域での患者の拾い上げ、啓蒙活動に努めたいと思います。特に当講座肝胆膵班は以前より超進行悪性腫瘍や重症肝不全などの困難症例に対する治療に取り組んでおり、地域の「盾」としての自覚を持ち、新規治療法・術式の開発と実践を目標に頑張りたいと思います。さらに手術術式の定型化に基づいた後進の指導・教育、優れた肝胆膵外科医の育成、そして医学生や研修医に外科の魅力を伝えることで勧誘にも尽力したいと思います。よろしくお願い致します。

総合消化器外科学教授 加藤 悠太郎

 平成29年9月21日付で名古屋大学より着任致しました村田と申します。昨今県内におきましても麻疹やエキノコックスなどの話題がメディアでも取り上げられております。国際化、高齢化、温暖化など社会の急激な変化や医療の高度化に伴い、既に克服されたと考えられていた、あるいは地政学的にその地域に存在しなかったはずの感染症、必ずしも教科書的な臨床経過をとらない感染症、さらには薬剤耐性、日和見発症等の問題がクローズアップされてきています。このような状況に柔軟に対応できる医師を育成するためには、試験対策ばかりを行うのでなく、好奇心と思考力を涵養していくことが大切と考えます。リサーチマインドを持った臨床医、あるいは研究者として成長していってもらえるような講義・実習・研究を目指します。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

ウイルス・寄生虫学教授 村田 貴之

 私は、平成6年に大阪大学を卒業後、大阪大学医学部第2内科に入局しました。その後、大阪大学附属病院未来医療センターにて再生医療の研究と研究者の支援・橋渡しにかかわり、ついで厚生労働省健康局・医政局にて医系技官として勤務、アカデミアにもどってからは、一貫してiPS細胞など再生医療の支援を行っています。このように、内科学会専門医、行政経験者、研究者、研究支援者、私には様々な顔がありますが、それを支えるのは「医師」であるという自負です。私の人生も、医師免許証を持つことで無限に広がりました。ご子息・ご令嬢の漕ぎ出す大海原で、父母の皆様の想いに応え、一人ひとりの長所を活かし、学部学生・卒業生の皆さんが目指すゴールまで、海図をもって寄り添いたい。生涯にわたってそんなご縁ができれば、教育者として本望です。皆様におかれましては、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

再生医療学教授 松山 晃文

 私は昭和63年に名古屋大学を卒業し、公立陶生病院、名古屋大学附属病院ならびに名古屋第二赤十字病院を経て、平成28年7月より藤田保健衛生大学にまいりました。大学病院以外での勤務が20年以上と長く、当初、大学での勤務には戸惑うことが多かったのですが、だんだん慣れてきました。市中病院での勤務期間が長いため、これまでほぼ100%臨床および臨床研究に携わってまいりました。その分、実臨床の面白さと難しさの両面を人一倍理解できているという自負があります。当大学で学生と接する機会が増えましたが、日々の勉強に追われ、余裕がないように感じます。そのような環境であることを理解しつつ、学生諸君に対して、腎疾患のみならず臨床医学・医療全体に興味が持てるような幅広い人材育成を意識した教育を施していきたいと考えています。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

腎内科学教授 稲熊 大城

 私は1999年(平成11年)に京都府立医科大学を卒業後、京都府立医科大学消化器外科とその関連施設で5年間研修を積み、2004年(平成16年)に藤田保健衛生大学上部消化管外科(当時)に赴任いたしました。本学では、外科関連学会の専門医、学位を取得し、2009年には、韓国ソウル市ヨンセイ大学に留学し1年間クリニカルフェローとして勤務いたしました。当科は内視鏡手術、ロボット支援手術など世界に誇る低侵襲外科治療を開発、実践する教室であります。その中で私の使命は、内視鏡外科手術を中心とした仕事の中で、学生や若手医師に消化器外科医の魅力を伝え、多くの優秀な医師を本学から輩出できるよう、日々研鑽することにあると考えます。また、地域の医療機関との連携活動や、内視鏡外科手術を中心とした手術関連合併症予防の取り組みにも力を注いでまいります。今後ともよろしくご指導、ご鞭撻のほど、お願いいたします。

総合消化器外科学教授 稲葉 一樹

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 名古屋大学を平成4年に卒業しました。その後関連病院の一般外科で研鑽したのち、名古屋大学第二外科内分泌教室で内分泌外科領域の基礎研究と臨床に携わって参りました。 今から15年前に、内分泌外科前教授の故岩瀬克己先生に声をかけていただき藤田保健衛生大学にお世話になることになりました。藤田保健衛生大学内分泌外科は外科のなかでも甲状腺、副甲状腺や副腎といったやや特殊な臓器を対象としています。私はその専門性を最大限に活かし、患者様には質の高い、安全な医療を提供することにチーム一丸となって取り組んでいきたいと思っています。 また一般外科のスタッフの一員として、教育においては医学部生や研修医に外科学の知識やスキルを継承することはもちろんのこと、全人的な医療を実践できる医師の育成に、微力ではございますが務めていきたいと思っておりますのでどうか宜しくお願いいたします。

一般外科学教授 日比 八束

 私は、本学13回生(平成2年卒業)です。卒業してすぐに本学脳神経外科学教室に入局しました。そして、研修も大学院も藤田保健衛生大学で終えました。主に救急医学領域で研鑽を積み、米国オハイオ州Case Western Reserve大学にフェローとして2年間留学いたしました。帰国後は、重症頭部外傷やニューロモデュレーション分野を専門として、「わが国ではできない手術を本学では当たり前にできる」を目標にしてきました。このたび、国土交通省自動車事故対策機構(NASVA)と共同して、「自動車事故による重傷頭部外傷に対する治療研究一貫型委託病床事業」を本学、意識障害回復センターで開始いたします。わが国初の試みです。熱意ある医学生、若手医師の皆さんと共に、自身も精進していきたいと思っています。皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。

脳神経外科学教授 森田 功

 平成29年8月に脳神経外科臨床教授を拝命いたしました。専門分野は脳血管障害で、特に脳動脈瘤、脳・脊髄動静脈奇形、頸動脈狭窄、硬膜動静脈瘻など脳・脊髄血管障害に対する血管内手術が専門です。1986年に京都大学を卒業したのち1990年から血管内手術に関わり、動脈瘤に使うコイルの開発なども行いました。2004年までは京都大学で手術全般も行いながら血管内手術の指導医となり、2005年以降は当院で血管内手術の実績を積みました。当科は複数のスタッフからなる血管内手術チームにより年間200件ほどの血管内手術を10年以上継続して行っており、学会認定の専門医や指導医を輩出してきました。多くの治療経験に基づいて、さらによい結果をもたらせるように心がけて診療、研究、教育に尽力する所存です。

脳神経外科学教授 定藤 章代

 私は、1989年金沢大学医学部を卒業後、名古屋掖済会病院で研修し、名古屋大学胸部外科に入局しました。その後Baylor College of Medicineに留学し、補助人工心臓研究に従事してきました。帰国後、春日井市民病院、名古屋第二赤十字病院、関西医科大学附属滝井病院を経て、本学に赴任となりました。これまで複数の優れた外科医より指導を受ける機会に恵まれ、自分なりの診療スタイルを磨くことができました。加えて、日常診療の科学的分析を学術論文として発信し、臨床医学の発展に寄与する姿勢も身に付けることができました。本学では、心臓血管外科の治療成績向上に貢献できるよう、若手医師の教育指導に努めるとともに、重症心不全に対する補助人工心臓治療を牽引し、当科の診療の厚みを増すよう努力して参ります。

心臓血管外科学教授 髙味 良行

 2018年4月より新設された「脊椎・脊髄科」の教授を拝命いたしました。私は、1995年に慶應義塾大学を卒業し、その後、椎間板変性のメカニズムに関する研究で学位を取得し、脊髄外科を中心に臨床・研究を行ってまいりました。ライフワークは頚椎疾患の治療・研究であり、近年は、難治性疾患に指定されている脊柱靱帯骨化症の基礎・臨床研究を行っております。このたび、脳神経外科医と整形外科医としての異なるバックボーンをもつ脊椎脊髄専門医のグループを統括する責任者の立場を頂きました。多様性を尊重し、互いの強みを活かし、弱点を補いつつ発展していける診療科を構築したいと考えております。「情熱をもった臨床」「夢のある研究」「社会的共通資本としての社会貢献」を診療科の理念の三本柱とさせて頂き、学生教育、若手医師の育成にも努めさせて頂きます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

脊椎・脊髄科教授 辻 崇

 私は、1987年に三重大学を卒業し、2年間の小児科研修の後、筑波の理化学研究所で、当時最先端の分子生物学を学び、その後、米国Dana-Farber Cancer Institute、University of California, Berkeley、再び愛知県がんセンター研究所病理学部等で、一貫してヒト検体や実験動物を用いた癌の分子病理学的研究に携ってきました。 近年、医療を取り巻く環境が激変する中、病理学の役割も大きく変わってきています。がんゲノム医療への分子病理学的貢献、人工知能を活用したデジタル病理診断システムの構築等、臨床部門との十分なコミュニケーションを取りつつ、適切な治療に結びつく病理診断を目指しています。日々の診断や研究を通じて、これからの学生や研修医とともに藤田学園の発展に貢献できるよう努力していきたいと思っています。よろしくお願い申し上げます。

病理診断学教授 塚本 徹哉

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学園生活アルバム

卒業式・謝恩会 3月11日

宣誓署名式・新入生父母交流会 4月8日

新入生学外オリエンテーション 4月13日・14日

左はフジタホール2000での全学合同卒業式右は謝恩会

左はフジタホール500での宣誓署名式右は新入生父母交流会

レクリエーションの様子 スモール・グループ・ディスカッションの発表

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 4月22日より放送されたTBS日曜劇場(毎週日曜よる9時)『ブラックペアン』の舞台に藤田保健衛生大学病院の外観が使用されました。 TBSのスタッフが本学を訪れ、オペ室、医局なども含め藤田学園を下見し、ドローンを使用しての空撮をおこないました。これまでにない藤田保健衛生大学病院のダイナミックな映像となりました。

 2018年1月1日より大学病院B棟が新しくオープンしました。 私達5年生は昨年の10月から大学病院で実習を開始しました。2か月半ほど以前の1号棟、2号棟、3号棟(現在のC棟)でも実習を行い、新旧どちらの病棟も経験できた幸運な学年になりました。私は年末ちょうど3号棟からB棟へと病棟移動す

る科で実習をさせていただいており、新年が明けての実習では新しい病棟の綺麗さと広さ、空調設備の優秀さにとても驚かされました。NICU等でも病床数が増えるなど、設備が非常に充実しました。 私がB棟で気に入っている場所をご紹介します。1つ目は、B棟8階にある小児病棟、そして1階の小児外来です。子どもを取り巻く環境のデザインの研究、実践を行っている名古屋市立大学芸術工学研究科の鈴木賢一先生の研究室の学生さんが、デザイン、着色をしてくださったとても可愛くストーリー性のある内装となっています。色をたどると、動物や海の生き物、街並みなどにつながっていて子供も大人も見て楽

しめるようになっています。 2つ目は、新しくB棟8階にオープンした職員専用の食堂です。職員だけでなくポリクリを行っている学生は利用可能となっています。メニューは見やすく、大きな電光掲示板に毎日日替わりでメインやプレート、麺類、小皿などが載せられています。旧職員食堂と異なり、好きな小皿が自由に追加でき、サラダバーで野菜を好きに盛り合わせたり、汁物やデザートも選ぶことができて、お好みのランチセットを作ることが出来ます。また最上階にあることから眺めもよく、明るく広々とした空間で先生方とお昼を共にすることが出来ます。 新しいB棟での実習は、設備が整っているだけでなく、上記の2点でも私たちの心をおどらせてくれています。新棟での実習が出来ることを嬉しく思い、残る実習期間を頑張りたいと思います。

ドラマロケ地に本学が採用されました!

B棟オープンについて-新病棟で学んでみて-5学年 中島 論子

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 今回、海外選択実習としてコンケン大学に留学しました医学部6年の竹下宗佑と申します。コンケン大学はタイのイサーン地方(北東部)にある国立総合大学です。留学期間は8週間で、それぞれ2週間ずつ一般外科、内科、微生物学、TDRL(Tropical Disease Research Laboratory)で実習しました。中でも一般外科とTDRLでの実習では、イサーン地方に特有かつcommon diseaseであるタイ肝吸虫が原因で生じる胆管癌について学べ、良い経験であったと思います。一般外科には多くの胆管癌患者が入院しており、私は主にその治療である肝切除術に参加しました。一方、TDRLはタイ肝吸虫感染者に対する一次、二次予防の観点から様々な取り組みを行う研究施設です。その中で私は、感染者の尿中miRNAを早期診断のバイオマーカーとする研究や地方流行地域での実習に参加しました。後者は、流行地域に伺い、感染者を超音波検査で経過観察し、感染と病状進行の直接的原因である生魚摂取のリスクを説明する

という患者教育的側面もある活動です。このように1つの疾患を通して、臨床と研究の両側面について学べたことは非常に貴重な経験であり、医療の縮図を体験できたようにも感じます。 私にとって留学は異国の医療を体験する機会というだけではなく、自身の人生観を変えるかけがえのない出会いの連続でした。それらは決して600字に収められるものではありません。 最後に私にこのような機会を与え、そして支えて下さった皆様に感謝を申し上げます。

6学年 竹下 宗佑

留学 新たな出会い、そして学び

 Blood is the primary transport medium. Blood acquires oxygen…と2年生の始まりにびっしりと英語が載る教科書を始めてみたときは、これを読むのかと恐怖に体が震えたのを覚えています。Human Biologyは8人ほどで行うグループ授業です。前期に英文の教科書の割り当てられた1章を読み、後期に読んでみて疑問に思ったことを調べに行ったり、実験を行ったりして、さらに知識を深めます。 そして、戦々恐々としながら教科書を読み始めたのですが、予習のために行った1年生のMedical Englishの単語が多く出て来ていることに気づき、意外にもスラスラ読むことができました。ところどころ、つまずく所もありましたが、先生の助言もあり、理解することができました。 後期では血液の変化を目で見て調べるために、他人の血液を混ぜ合わせて、凝集するかを確かめる交差適合試験を行いました。生理学実習で、同じような実験を行うことはありましたが、方法から自ら考えて実践することは初めての経験で、大変難しいものでした。しかし、方法が決まっ

てない分、別の方法の方が上手に実験結果が出るのではないかと考えて、工夫することは楽しかったです。また、実験中に疑問に思ったことについて、新しい実験を考え、確かめるという研究の上で大切なことを学ぶこともできました。 最後に、まとめの段階では、前期の経験を生かして、分からないところを英語の論文や教科書で調べました。初めての経験が多く、とまどうことも多くありましたが、ご指導いただきました先生方に感謝申し上げます。

 私たち囲碁・将棋部は毎週火・金曜日に活動しています。自由参加なので、自分のペースに合わせて取り組んでいます。囲碁・将棋部は私が1年生の時に作りました。創部したきっかけは、1年生時のアセンブリⅠの授業での抽選漏れでした。第一希望の経験のある将棋の班に入れず、ルールも知らない囲碁班に配属されてしまいました。最初から駒が配置されている将棋とは異なり、囲碁は何も置かれていない盤面に黒白の石を交互に打っていく頭脳戦です。はじめは戸惑いましたが、徐々に囲碁の面白さに惹かれていきました。囲碁・将棋の両方の楽しさを知った私は、囲碁・将棋を多くの人に知ってもらいたいと思い、創部を決心しました。その際、顧問の先生への依頼や活動場所・用具の確保など様々な問題が続出しました。それでも仲間が積極的に協力してくれたおかげで囲碁・将棋部が誕生し、東海地区の大会や大学の文化祭に参加することができました。部

員も創部当初は3名でしたが、今では26名に増えました。 囲碁・将棋の良さは何歳からでも始められることです。私は大学から囲碁を始めましたが、2年生の時に全国大会

(級位戦)に幸運にも出場できました。意欲と興味があれば、いつから始めても楽しみながら実力を向上させることができます。 最後になりましたが、囲碁・将棋部の活動は父母の皆様からのご支援が欠かせません。常に感謝の気持ちを忘れずに、これからも囲碁・将棋部一同精進し、未来につなげていきたいと思います。

Human biologyを終えて

囲碁・将棋部 ゼロからの挑戦

3学年 山田 洸大

4学年 内田 孝昌

交差適合試験中の風景、左:3年生・鈴木雄一朗・右:筆者

コンケン大学のみなさんと、向かって前列右から3番目が筆者

囲碁・将棋同好会の集合写真、中央が筆者

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 私の国家試験(以下、国試)は5年次から始まっていた。本学の6年次カリキュラムは学生主導で5年次にゼロから組み立てられる。国試の傾向や本学学生の癖などを分析し、多くの人の意見を聞きながら、全員卒業、全員国試合格を目標に作り上

げる。そのカリキュラムに乗って6年次がスタートした。私見だが、国試の出題のバランスは内科8割、外科1割、公衆衛生1割である。外科系志望で内科が苦手な私にとって国試勉強は苦行の連続であった。それに加え、夏にはマッチング、秋と冬には卒業試験があり、盛り沢山だった。模試も含めると2、3か月に1度の試験があったが、逆にそれが勉強を進める上での良いリズムとなった。12月には長男が生まれ、自分を支える存在が増えた。年を跨いだこ

ろからは国試のプレッシャーに押し潰されそうになった。そんな時は勉強部屋の友人たちと不安を共有し、励まし合い、気持ちを支えるために共に勉強した。 本年の国試を語るうえで外せないのは出題基準の改定である。出題数が500問から400問へ削減され、それに伴い17年ぶりに試験日程が3日間から2日間に短縮した。その変化がどのように影響するかは未知数だった。私の場合、削減された問題が自分の得意とする問題であったため成績が最悪の結果となった。そのため、合格発表までの1か月間は予備校の出すボーダー予想を見ながら毎日ハラハラしていた。蓋を開けてみると合格していたわけだが、これは所謂“変化の年”特有の高めの合格率のためでもあった。ハラハラした分、合格した時の喜びは大きかった。 この一年は人生で最も辛い一年となったが、自分を支えてくれる家族や友人の大切さを改めて気づかせてくれる、大切な一年となった。

 私は、豊橋市民病院で初期研修をしております。研修病院を探すにあたって、2点を大切にしました。 1点目は、どのような環境なら2年間自分のモチベーションを保つことができるかということです。モチベーションの保ち方は人それぞれな

ので、市中病院か大学病院のどちらが良いかは個人差があると思います。私は、初めはやる気をもって勉学に取り組むことができるのですが、慣れてくるとどうしてもだらけてしまうということをポリクリ中に感じていました。知り合いが少ない新しい環境でなら緊張感をもって研修できると思い、大学病院よりも市中病院を中心に研修病院を考え

ていきました。 2点目は、自分の興味ある科があり、他科も充実しているかです。私は、ポリクリ中に産婦人科をはじめとした外科系の科に関心を持つようになりました。そのため、産婦人科に力を入れている病院をいくつか見学したところ、特に腹腔鏡に力を入れていた豊橋市民病院に興味を覚えました。また、豊橋市民病院は病床数も800床と大きめで、主な診療科はある程度揃っています。初期研修中に自分の興味のある科をしっかりと回ることができ、また他科も充実していることは、どの専門科に専攻していくかを最終的に決定するためには重要だと思います。 まだ病院を決めていない方に、私の病院の探し方が後輩のみなさんに少しでも参考になれば幸いです。応援しております。

豊橋市民病院 研修医 1年 宇井 葉月

国家試験体験記

マッチングの感想・体験記

関西医科大学付属病院 研修医1年 出口 大

 私が初期研修を意識し始めたのは大学4年生の冬で、ちょうど病院実習が始まった頃でした。それまではただ漠然と、地元であり母校である藤田保健衛生大学病院で研修すればいいと思っていました。しかし、病院の中で医療の一端に携わるように

なり、研修医の先生方が働いている姿を間近で見ることで、自分がなりたい医師像が徐々に形成されていき、目標を一番達成しやすい病院で研修したいと思うようになりました。 私が研修病院を選ぶ際に重視したのは、「病院全体の雰囲気」「指導医の充実」の2点でした。坂文種報德會病院は、

大学病院ならではの最先端の治療だけでなく、地域に長年愛されてきた市中病院としての側面も持ち合わせていると同時に、診療科・職種の垣根を越えた連携が強く、病院全体で研修医を指導しようという熱意に溢れた病院だと感じました。お世話になった先生方が大勢いらっしゃるので、指導をお願いしやすく、さらに、実習生として学びに来ている後輩たちに自分が得た経験や知識を伝えてあげることができるのも魅力の一つだと思いました。 2年間という時間はあっという間に過ぎていきます。来年以降研修病院を選ぶ後輩たちには、自分がどんな研修期間を過ごしたいか、2年後にどんな医師になっていたいか、ということをよく考えて決めてほしいと思います。 私のマッチングの感想・体験記は、出身大学以外を考えている方にはあまり参考になるものではないかもしれませんが、大学病院に残ってくれる人が増えれば嬉しく思います。

藤田医科大学 ばんたね病院 研修医 1年 長澤 恵理子

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◆収入の部 (単位:円)項 目 今年度予算額 今年度決算 増  減 備  考入 会 金 収 入 7,200,000 7,200,000 0 60,000円×120名会 費 収 入 57,440,000 57,280,000 △ 160,000 80,000円×716名受 取 利 息 収 入 20,000 2,410 △ 17,590雑 収 入 600,000 424,942 △ 175,058 保険手数料当 期 収 入 合 計 65,260,000 64,907,352 △ 352,648前 期 繰 越 収 支 差 額 83,000,000 82,467,455 △ 532,545収 入 合 計 148,260,000 147,374,807 △ 885,193

◆支出の部 (単位:円)項 目 今年度予算額 今年度決算 増  減 備  考学 生 生 活 指 導 費 26,000,000 22,779,704 △ 3,220,296入 学 式 卒 業 式 補 助 費 2,200,000 2,149,208 △ 50,792 新入生父母交流会指 導 費 10,200,000 7,642,121 △ 2,557,879 学生指導会学 園 行 事 協 力 費 3,800,000 3,548,000 △ 252,000 新入生オリエンテーション、白衣式祝賀会課 外 活 動 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0 学友会補助対 外 活 動 補 助 費 5,500,000 5,265,315 △ 234,685 第69回西日本医科学生総合体育大会参加補助

(主管校:山口大学医学部)学 生 生 活 広 報 費 1,300,000 1,175,060 △ 124,940 「父母の会だより」、「私立大学われを創りき」保 健 厚 生 費 9,045,320 8,641,240 △ 404,080医 療 関 係 補 助 費 280,000 258,480 △ 21,520 学生検診(新入生の心電図検査を含む)学 生 災 害 補 助 費 2,265,320 2,254,240 △ 11,080 学生専用総合補償保険加入福 祉 厚 生 補 助 費 6,500,000 6,128,520 △ 371,480 教室清掃費補助、学生用防災用品・非常用食糧教 育 整 備 補 助 費 17,530,000 15,961,260 △ 1,568,740臨 床 医 学 実 習 補 助 費 5,800,000 5,486,602 △ 313,398 臨床実習宿舎補助、実習前検査教 育 補 助 費 11,730,000 10,474,658 △ 1,255,342 国試関係補助、白衣代、教育補助教 育 研 究 補 助 費 3,097,500 3,085,260 △ 12,240図 書 購 入 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0研 究 補 助 費 97,500 85,260 △ 12,240 医学会講演要旨集運 営 費 6,380,000 5,693,725 △ 686,275会 議 費 5,800,000 5,280,374 △ 519,626 総会・懇親会、関東地区懇親会、運営委員会事 務 費 230,000 141,921 △ 88,079 銀行関係手数料、事務用品慶 弔 費 200,000 198,436 △ 1,564 会員2件、教員9件渉 外 連 絡 費 150,000 72,994 △ 77,006 郵送料 予 備 費 3,207,180 0 △ 3,207,180当 期 支 出 合 計 65,260,000 56,161,189 △ 9,098,811当 期 収 支 差 額 0 8,746,163 8,746,163次 期 繰 越 収 支 差 額 83,000,000 91,213,618 8,213,618

平成29年度 医学部父母の会決算書

会  長 渡 邊   真(5年)副 会 長 大 島   亮(4年)副 会 長 久志本 浩 子(2年) 辻 村   享(6年) 千 賀 美 紀(6年) 宮 川 浩 一(5年) 中 川 雅 人(4年) 佐 藤 匡 昭(3年) 陀 安 智 也(3年) 近 藤 博 美(2年) 北 川 裕 章(1年) 髙 坂 昌 志(1年)

監査委員 赤 松 浩 彦(6年)

岩 田 仲 生(医学部長) 長 崎   弘(教務委員長)副 会 長 八 谷   寛(学生指導委員長) 大 槻 眞 嗣(医学教育企画室長) 秦   龍 二(1学年担任) 宮 地 栄 一(2学年担任) 藤 井 多久磨(3学年担任) 外 山   宏(4学年担任) 石 原   慎(5学年担任) 吉 川 哲 史(6学年担任)常任委員 山 本 正 樹(事務部長)

監査委員 磯 部 一 郎(法医学)

平成30年度

父母の会運営委員会

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◆収入の部 (単位:円)項 目 30年度予算額 29年度予算額 増  減 備  考入 会 金 収 入 7,200,000 7,200,000 0 6万×120名(6万×120名)会 費 収 入 58,000,000 57,440,000 560,000 8万×730名(8万×725名)受 取 利 息 収 入 10,000 20,000 △ 10,000雑 収 入 500,000 600,000 △ 100,000 保険手数料当 期 収 入 合 計 65,710,000 65,260,000 450,000

◆支出の部 (単位:円)項 目 30年度予算額 29年度予算額 増  減 備  考学 生 生 活 指 導 費 26,000,000 26,000,000 0入 学 式 卒 業 式 補 助 費 2,200,000 2,200,000 0 新入生父母交流会指 導 費 10,300,000 10,200,000 100,000 学生指導会学 園 行 事 協 力 費 3,700,000 3,800,000 △ 100,000 新入生オリエンテーション、学園祭、白衣式祝賀会課 外 活 動 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0 学友会補助対 外 活 動 補 助 費 5,500,000 5,500,000 0 第70回西日本医科学生総合体育大会参加補助

(主管校:三重大学医学部)学 生 生 活 広 報 費 1,300,000 1,300,000 0 「父母の会だより」、「私立大学われを創りき」保 健 厚 生 費 10,273,080 9,045,320 1,227,760医 療 関 係 補 助 費 1,500,000 280,000 1,220,000 学生検診(新入生の心電図検査を含む)、

インフルエンザ予防接種学 生 災 害 補 助 費 2,273,080 2,265,320 7,760 災害傷害保険加入福 祉 厚 生 補 助 費 6,500,000 6,500,000 0 教室清掃代補助、環境整備、学生用保存食糧・飲料水教 育 整 備 補 助 費 27,400,000 17,530,000 9,870,000臨 床 医 学 実 習 補 助 費 14,400,000 5,800,000 8,600,000 臨床実習宿舎補助、実習前検査、

ワクチン接種補助(4学年分)教 育 補 助 費 13,000,000 11,730,000 1,270,000 国試関係補助、教育補助、4年生白衣代、教 育 研 究 補 助 費 3,093,750 3,097,500 △ 3,750図 書 購 入 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0研 究 補 助 費 93,750 97,500 △ 3,750 医学会論文要旨集運 営 費 7,250,000 6,380,000 870,000会 議 費 6,500,000 5,800,000 700,000 総会・懇親会、地区懇親会、運営委員会事 務 費 400,000 230,000 170,000 銀行関係手数料、事務用品、資料郵送料慶 弔 費 200,000 200,000 0渉 外 連 絡 費 150,000 150,000 0予 備 費 1,906,788 3,207,180 △ 1,300,392当 期 支 出 合 計 75,923,618 65,260,000 10,663,618当 期 収 支 差 額 △ 10,213,618 0 △ 10,213,618前 期 繰 越 収 支 差 額 91,213,618 83,000,000 8,213,618 繰越金の内5,000万を奨学基金として運用次 期 繰 越 収 支 差 額 81,000,000 83,000,000 △ 2,000,000

平成30年度 医学部父母の会予算書

学 事 日 程10月1日(月) 講義開始 (1~3年) 1月7日(月) 卒業保留者追試験 ~8日(火) (6年)

10月4日(木) 第50回藤田学園医学会 ~5日(金) 1月19日(土) 卒業保留者判定結果発表 (6年)

10月5日(金) 臨床実習開始 (4年) 2月1日(金) 試験開始 (2~3年)

10月7日(日) 白衣式 (4年) 2月4日(月) 試験開始 (1年)

10月13日(土) 防災訓練 (1年) 2月9日(土) 第113回医師国家試験 ~ 10日(日) (6年)

10月18日(木) 第1回総合試験 (5年) 2月25日(月) 第2回総合試験 (5年)

10月26日(金) Fujita Festival2018 ~ 28日(日) 2月28日(木) 基礎総合試験 (2年)

11月19日(月) 第2回卒業試験 ~ 20日(火) (6年) 3月10日(日) 第42回卒業式・謝恩会

12月14日(金) 卒業判定結果発表 (6年) 3月14日(木) 進級判定結果発表 (1~3・5年)

1月5日(土) 臨床実習開始 (4年) 3月18日(月) 第113回医師国家試験合格発表

1月7日(月) 講義開始 (1~3年) 特別再試験 (1~3年)

臨床実習開始 (5年) 3月28日(木) 特別再試験結果発表 (1~3年)

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先輩訪問

 1984年に卒業して、虎の門病院(東京)にて研修、1986年に本学の大学院(血液内科)に入りました。大学院修了後にMD Anderson Cancer Center (ヒューストン)に1年間留学し、一貫して血液内科にて造血幹細胞移植の黎明期、抗がん治療が目覚ましく進展した時代を忙しく過ごしました。1990年代は白血病やリンパ腫が治癒する時代になったのですが、急に調子が悪くなる患者さんの中には、うつ病や不安障害の方が多いことに気づき心療内科に興味を持ちました。血液腫瘍のみならず乳がんなどの多種類のがん治療の経験と心療内科の実践もあるので、2007年より緩和ケアチームの設立に携わりました。また、2010年の緩和ケア病棟の開設時には緩和医療科に移動しました。その後、同級生の平野先生のお誘いで2015年より現在の刈谷病院(単科の精神科病院)で内科医として勤めています。

 学生時代は真面目に勉強していましたが、知識詰め込みよりも考え方を重視していたと思います。『内科学』(朝倉書店)だけでなく『内科学書』(中山書店)と読み比べたり、

『ハリソン内科学』(英語版)の抄読会にも参加したりしました。また、父親の影響でこの頃よりフランス料理やワインが好きでした。研修で虎の門病院を選んだのも東京で過ごしたかったからです。『グルマン-1984』(山本益博、見田盛夫著)を片手に、バブル期のフランス料理が花開する時期に、若僧にもかかわらず多くのシェフや給仕長に親しくして頂きました。後悔は、もともと得意でなかった英語を伸ばせなかったことです。留学先のボスは台湾人で同僚も中国人でしたので、英語は上達しませんでした。英語が得意でしたら、もっと違った人生があったかもしれません。

 勤務医なので地域医療と密接という訳ではありません

が、内科でも精神科でも治療/予防が家庭環境に大きく左右され、適切な介入が必要であることを実感しています。現在では一般内科が中心ですが、今までの経験が大変役立っています。血液内科は抗がん治療のみならず、感染症や糖尿病など多くの診療科の知識が必要なので、総合内科マインドを持つことを心掛けていました。

 何にでも興味を持ち、疑問に思ったら解決する、ご縁を大切にして、いろいろな世界を見てみることでしょうか。興味を持てば何気ない日常の中に新しい発見がいくつもあります。私自身では、先天性プレカリクレイン欠損症という当時世界で5家系の報告しかなかった稀な疾患を診断し遺伝子解析にて論文発表しました。これは、検査値異常に興味を持ち、検査の専門家に意見に耳を傾け、基礎の先生に遺伝子解析をお願いした成果です。幸運にも同じパターンで先天性凝固第VII因子欠損症、先天性血小板無力症という教科書でしか見ないような稀な疾患の遺伝子解析も発表できました。また、米国内科医師会のフェロー(FACP)昇進セレモニーで隣になった井出先生(信愛クリニック、鎌倉市)との出会い、同級生の内藤教授(精神科)を巻き込んでPIPC (Psychiatry In Primary Care)という「内科医のための精神科疾患の診かた」を学ぶ活動に繋がりました。このPIPCに携わったメンバーの人生は本当に大きく変わりました。ワインやレストランのネタでも交友関係が広がりました。非常に高名でちょっと近づき難い先生でも、ワイングラスを傾ければニコニコと親しくして頂けるものです。「三つ子の魂百まで」と言いますが、医学部2-3年迄、卒後2-3年迄に身に着けた学習/診療態度が一生役に立ちます。また、小さな疑問を持つことは大きなチャンスに繋がります。小さなご縁を大きく開花させることも大切です。恐れず恥ずかしがらずに、何にでもチャレンジして下さい。

1)・・現在に至る経歴を教えてください

2)・・学生時代をどのように過ごしましたか、その中で満足したことや後悔したことがあれば教えてください

3)地域医療の良いところを教えてください

4)・・これからの医師を目指す私たちにとって重要なことを教えてください

恐れず恥ずかしがらずに、何でもチャレンジ本学卒業生(7回生)の医療法人成精会 刈谷病院 内科診療部長 丸山文夫 先生の下で臨床実習を行った5年生の助村悟大君がお話をうかがいました。

右から丸山先生、助村君、平野理事長(本学7回生)、垣田院長 刈谷病院外観

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