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Page 1: 筑前町農産加工所...企業概要 ・ 問 No . 6 沖縄県をはじめ温暖な気候で栽培するイメージ が強いサトウキビだが、一説では朝倉郡で黒田藩

企業概要

ふくおか 6次産業化・

農商工連携サポートセンター支援企業

訪問No.16

 沖縄県をはじめ温暖な気候で栽培するイメージが強いサトウキビだが、一説では朝倉郡で黒田藩の献上品として江戸時代から栽培されていたともいわれている。その後第2次世界大戦後まで続いていたが、外国産砂糖の普及によってしだいに衰退。かつてを知る人々が自家消費用に育てながらその歴史をつないでいた。 地元の新たな特産品に育てるため部会を立ち上げたのは2015年。無農薬の有機栽培にこだわり、製糖時は糖度18度以上の部位のみを厳選している。アクや不純物を徹底的に取り除き、2度の釜炊きによって丸2日かけて煮詰めながら純度の高い製品を作り出す。 手間ひまかけて作る黒糖は、添加剤が加えられ

る一般的なものと比べ「クセのない甘みとサクッとした食感が特徴」(同部会)という。現在、筑前町の直売所「みなみの里」をはじめ、福岡県内のスーパーマーケットなどで販売している。 (公財)福岡県中小企業振興センターとのつながりは「作ることには自信があるが売り方が分からない」(同部会)と考えていた時に販路の相談をしたことがきっかけ。ふくおか6次産業化・農商工連携サポートセンターの即売会・商談会への参加やバイヤーの紹介などを通じて、商品のブラッシュアップや知名度向上に取りくみ、地元筑前町のふるさと納税の返礼品にも採用されるなど、地域の隠れた特産が注目を浴びつつある。

部会の歩み

メッセージ

 現在、6軒の農家が年間で約1.5トンのサトウキビを生産し、製品の加工に利用している。「本物を提供したい」という思いで栽培方法や製法にこだわりながら続けてきた。16年には新たな加工場を設け、釜炊きによ

る製品作りの場を整えた。搾り汁の濃縮やアク取りなど製造工程で効率化を求めることもできるが、それでは納得のいくものを届けることはでき

ない。製品を口にする消費者の立場を第一に考え、品質や衛生管理にこだわることでよそにはできないものを送り出し、人々に親しまれる特産品に育てたい。

名 称代 表 者所 在 地T E L

F A X会 員 数事業内容

筑前町農産加工所さとうきび部会斉田 藤尚筑前町砥上946の1(加工場)0946-22-8588(事務局)

0946-22-85886人サトウキビ加工品の製造

 筑前町農産加工所さとうきび部会は、筑前町で栽培したサトウキビを使った黒糖や黒糖みつを製造している。「本物を作り出していこう」との思いで地元の農家が集まり、無農薬、有機栽培で育てた原料を使い、不純物を取り除いて無添加で加工するこだわりが自慢だ。その中で開発した「さとうきび釜焚き黒糖」は平成28年度福岡県6次化商品コンクール調味料部門の特別賞を受賞。地元で続くサトウキビ栽培の伝統を受け継ぎながら、黒糖が持つ健康的なイメージを売りに、新たな特産品として精力的にアピールしていく。

サトウキビの収穫作業 平成28年度福岡県6次化商品コンクールで特別賞を受賞した「釜焚き黒砂糖」

丸2日かけて丁寧に煮詰めていく

お問い合わせ ふくおか6次産業化・農商工連携サポートセンターTEL:092-622-7575

斉田 藤尚 部会長

筑前町農産加工所さとうきび部会

講義内容マーケティングの本質マーケティング志向の営業活動

営業活動作成手法

講師廣木 鑑治田中美智子森友 伸和辻山  敏林 幸一郎林 幸一郎

 平成30年2月13日(火)、20日(火)に福岡県中小企業振興センタービルにおいて、生産性向上支援訓練「マーケティング志向の営業活動の分析と改善」を開催しました。本研修は、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構の受託事業であり、中小企業が持続的に成長するため、従業員の生産性を向上させることを目的として、今回初めて開催しました。県内中小企業の営業を担当している19名(15社)の方が参加されました。5名の講師により、13日は講義を中心に、20日は応用・演習を中心に「市場分析」、「ターゲット設定」、「商品開発」、「コミュニケーション」までの一連の流れを学べる内容で実施しました。 受講者は講義においては熱心にメモをとる、演習では受講生同士で積極的に意見を交換するなど有意義な研修となりました。

講義の様子 受講生間での名刺交換(演習)

生産性向上支援訓練「マーケティング志向の営業活動の分析と改善」開催

サトウキビを栽培する部会メンバー

講師紹介

8 BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2018.4

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企業概要

ふくおか 6次産業化・

農商工連携サポートセンター支援企業

訪問No.16

 沖縄県をはじめ温暖な気候で栽培するイメージが強いサトウキビだが、一説では朝倉郡で黒田藩の献上品として江戸時代から栽培されていたともいわれている。その後第2次世界大戦後まで続いていたが、外国産砂糖の普及によってしだいに衰退。かつてを知る人々が自家消費用に育てながらその歴史をつないでいた。 地元の新たな特産品に育てるため部会を立ち上げたのは2015年。無農薬の有機栽培にこだわり、製糖時は糖度18度以上の部位のみを厳選している。アクや不純物を徹底的に取り除き、2度の釜炊きによって丸2日かけて煮詰めながら純度の高い製品を作り出す。 手間ひまかけて作る黒糖は、添加剤が加えられ

る一般的なものと比べ「クセのない甘みとサクッとした食感が特徴」(同部会)という。現在、筑前町の直売所「みなみの里」をはじめ、福岡県内のスーパーマーケットなどで販売している。 (公財)福岡県中小企業振興センターとのつながりは「作ることには自信があるが売り方が分からない」(同部会)と考えていた時に販路の相談をしたことがきっかけ。ふくおか6次産業化・農商工連携サポートセンターの即売会・商談会への参加やバイヤーの紹介などを通じて、商品のブラッシュアップや知名度向上に取りくみ、地元筑前町のふるさと納税の返礼品にも採用されるなど、地域の隠れた特産が注目を浴びつつある。

部会の歩み

メッセージ

 現在、6軒の農家が年間で約1.5トンのサトウキビを生産し、製品の加工に利用している。「本物を提供したい」という思いで栽培方法や製法にこだわりながら続けてきた。16年には新たな加工場を設け、釜炊きによ

る製品作りの場を整えた。搾り汁の濃縮やアク取りなど製造工程で効率化を求めることもできるが、それでは納得のいくものを届けることはでき

ない。製品を口にする消費者の立場を第一に考え、品質や衛生管理にこだわることでよそにはできないものを送り出し、人々に親しまれる特産品に育てたい。

名 称代 表 者所 在 地T E L

F A X会 員 数事業内容

筑前町農産加工所さとうきび部会斉田 藤尚筑前町砥上946の1(加工場)0946-22-8588(事務局)

0946-22-85886人サトウキビ加工品の製造

 筑前町農産加工所さとうきび部会は、筑前町で栽培したサトウキビを使った黒糖や黒糖みつを製造している。「本物を作り出していこう」との思いで地元の農家が集まり、無農薬、有機栽培で育てた原料を使い、不純物を取り除いて無添加で加工するこだわりが自慢だ。その中で開発した「さとうきび釜焚き黒糖」は平成28年度福岡県6次化商品コンクール調味料部門の特別賞を受賞。地元で続くサトウキビ栽培の伝統を受け継ぎながら、黒糖が持つ健康的なイメージを売りに、新たな特産品として精力的にアピールしていく。

サトウキビの収穫作業 平成28年度福岡県6次化商品コンクールで特別賞を受賞した「釜焚き黒砂糖」

丸2日かけて丁寧に煮詰めていく

お問い合わせ ふくおか6次産業化・農商工連携サポートセンターTEL:092-622-7575

斉田 藤尚 部会長

筑前町農産加工所さとうきび部会

講義内容マーケティングの本質マーケティング志向の営業活動

営業活動作成手法

講師廣木 鑑治田中美智子森友 伸和辻山  敏林 幸一郎林 幸一郎

 平成30年2月13日(火)、20日(火)に福岡県中小企業振興センタービルにおいて、生産性向上支援訓練「マーケティング志向の営業活動の分析と改善」を開催しました。本研修は、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構の受託事業であり、中小企業が持続的に成長するため、従業員の生産性を向上させることを目的として、今回初めて開催しました。県内中小企業の営業を担当している19名(15社)の方が参加されました。5名の講師により、13日は講義を中心に、20日は応用・演習を中心に「市場分析」、「ターゲット設定」、「商品開発」、「コミュニケーション」までの一連の流れを学べる内容で実施しました。 受講者は講義においては熱心にメモをとる、演習では受講生同士で積極的に意見を交換するなど有意義な研修となりました。

講義の様子 受講生間での名刺交換(演習)

生産性向上支援訓練「マーケティング志向の営業活動の分析と改善」開催

サトウキビを栽培する部会メンバー

講師紹介

BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2018.4 9


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