Download - EXPERTから学ぶTLA(Tumescent Local Anesthesia) 皮膚切開 「希釈麻酔液法」 生理的食塩水500-80ml=420mlとし リドカイン(キシロカイン) 40ml
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
ULTRAPRO* Plug法�
01
伊藤 契 先生�
1954年生まれ、東京都出身�
1980年�
1980~1984年�
1984~1989年�
1989年~�
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<資格など>�
1985年 学位取得(医学博士)�
日本外科学会専門医�
日本内視鏡外科学会技術認定医�
日本消化器外科学会認定医�
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<専門分野>�
内視鏡外科(消化管、胆嚢、副腎、脾臓、他)�
ヘルニア全般(鼠径ヘルニア・腹壁ヘルニア他)�
消化器外科�
�
東北大学医学部卒業�
三井記念病院�
東北大学 第一外科(膵グループ所属)�
NTT東日本 関東病院 外科�
02
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
Lightweight, Largepore, Part ia l ly Absorbable Mesh のコンセプト�
膨潤局所麻酔法TLA(Tumescent Local Anesthesia)�
01 皮膚切開�
02 鼠径管解放�
03 神経の同定�
04 ヘルニア嚢の同定・剥離�
05 ヘルニア嚢の剥離�
06 ヘルニア嚢の高位剥離(1)�
ヘルニア嚢の高位剥離(2)�
ヘルニア嚢の高位剥離(3)�
07 精索構造物をテーピングする�
08 腹膜前腔の剥離�
09 ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(1)Rimの把持�
ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(2)Anchorの挿入�
ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(3)Rimのスリット作成�
ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(4)Rimの固定�
10 ULTRAPRO*Plug:onlay patchの展開(1) Onlay patchのトリミング�
ULTRAPRO*Plug:onlay patchの展開(2) Onlay patchの留置(内側)�
ULTRAPRO*Plug:onlay patchの展開(3) Onlay patchの留置(外側)�
11 皮膚の縫合閉鎖�
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・・・13�
・・・14
03
Lightweight, Largepore, Part ia l ly�Absorbable Mesh のコンセプト�
Natural Feel ingを目指して�
04
01
膨潤局所麻酔法の原理と効果�1.エピネフリン添加希釈法液� �微小血管の収縮(エピネフリン効果)�2.加圧注入� �組織内圧上昇(ハイドロプレッシャー効果)� �止血効果、組織剥離効果�3.膨潤作用(ふやける)� �結合組織間の膨化� �膜構造間の剥離、構造物の剥離・温存�
膨潤局所麻酔法�TLA(Tumescent Local Anesthesia)�
皮膚切開�
「希釈麻酔液法」�生理的食塩水500-80ml=420mlとし�リドカイン(キシロカイン) 40ml�ブピバカイン(マーカイン) 40ml�エピネフリン0.4mlを加えて、全量を500mlとして調合�18G針 20mlシリンジ 急速加圧注入�
膨潤局所麻酔法の実際�
希釈麻酔液注入部位と注入量�
�皮下~皮下� 20ml × 3~5回�
�精索・サック周囲� 5~10ml × 適宜�
�腹膜前腔� 20ml × 1~2回�
外鼠径ヘルニア 内鼠径輪� 10ml × 2~3回�
�外腹斜筋腱膜下� 20ml × 2回�
内鼠径ヘルニア ヘルニア基部� 20ml × 2回�
�横筋筋膜下�
注入部位� 注入量�
<針なしで、注入あるいは散布>�全量で、20ml×6回+10ml×4回+α~20ml×9回�+10ml×6回+α(160ml+αないし240ml+α)�
皮膚割線に沿って内外鼠径輪をカバー出来る4~5cmの横切開に近い斜切開とする。�浅腹壁動脈は温存する。�
出典:伊藤契、鼠径ヘルニア手術の麻酔、手術・2008、1641-1648
左外鼠径ヘルニア�
恥骨正中�
下腹壁動脈�
大腿動脈�外鼠径輪�
内鼠径輪�
上前腸骨棘�
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
05
02鼠径管解放�
03神経の同定�腸骨鼠径神経を同定する。�
外腹斜筋腱膜を外鼠径輪が完全に開放するまで切開し、鼠径管前壁を開放する。鼠径靱帯側、外腹斜筋腱膜下、内腹斜筋前面を用指的に剥離し、Onlay patch留置スペースを確保する。内側は腹直筋鞘と外腹斜筋腱膜癒合部まで、外側は鼠径靱帯の反転部に沿って約5cm、尾側は恥骨結節まで充分剥離を行う。�
06
04ヘルニア嚢の同定・剥離�挙睾筋を切開し、ヘルニア嚢を同定する。�
必要に応じて患者さんに怒責してもらいヘルニアの部位を確認する。�
05ヘルニア嚢の剥離�
内精筋膜を切開し、内鼠径輪までヘルニア嚢の剥離を進める。剥離の際は薄く膜1枚下層へ希釈麻酔液を適宜(5~10ml単位で)注入することで組織間の膨潤により自然に膜構造間が分かれ、膨潤麻酔の剥離効果が利用できる。内鼠径輪まで十分に剥離されたヘルニア嚢を示す。�
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
07
06ヘルニア嚢の高位剥離(1)�
内鼠径輪の内側で横筋筋膜を切開する。�横筋筋膜下に存在する腹膜前筋膜の存在が明らかな場合は意図的に切開し、�
腹膜前脂肪織を露出する。�
06ヘルニア嚢の高位剥離(2)�
内側で下腹壁動静脈を同定する。�横筋筋膜の最内側にPDS*�3-0を1針かけて�腹膜前腔へ入るメルクマールとする。�
腹膜前脂肪織�
横筋筋膜�
下腹壁動静脈�
08
06ヘルニア嚢の高位剥離(3)�
ヘルニア嚢を牽引し、�ヘルニア嚢沿いに用指的に剥離しながら腹膜前腔へ入る。�
07精索構造物をテーピングする�
この時点で精索構造物の前面を走行する腸骨鼠径神経、後面を走行する�陰部大腿神経の陰部枝(外精巣静脈 “Blue line” と併走)を温存しつつ、精索構造物をテーピングする。�
ヘルニア嚢は内鼠径輪のレベルで結紮し、そのまま腹腔側に戻す。
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
09
08腹膜前腔の剥離�
内鼠径輪で下腹壁動静脈を引っ掛ける要領で筋鈎をかけ、腹膜前腔へヘルニア嚢を押し込む。�ヘルニア嚢を押し込みながらガーゼ1枚をそのスペースに挿入すると�ガーゼによって腹膜前腔の疎な組織間が剥離されやすくなる。�
09ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(1)Rimの把持�
Rimを3つ折りにして把持鉗子で把持する(A)。�ヘルニア門が小さく挿入が困難な場合はRimとAnchorを一緒に4つ折りにして�
シャトル状に把持することも有用である(B)。�
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10
09ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(2)Anchorの挿入�
Anchorを腹膜前腔に挿入する(�)。�腹膜前腔でAnchorが広がっていることを確認する(�)。�横筋筋膜にかけてある牽引糸がメルクマールとなる。�
Rimを広げ外側にスリットを作成する。�直線に作成してもよいが、精索が太い場合はコの字型に作成すると有効である。�
スリットがボディーまで多少かかっても問題ない。�
09ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(3)Rimのスリット作成�
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
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11
09ULTRAPRO*Plug:Plugの挿入(4)Rimの固定�まずRimの外側に入れたスリット作成部分をPDS*�3-0で鼠径靱帯に縫合固定する(�)。�
縫合する際には陰部大腿神経を拾わないよう注意が必要である。�さらに鼠径靱帯に1針縫合固定した後(�)、腸骨下腹神経の走行に注意しながら内腹斜筋に1~2針固定し(�)、�
最後に横筋筋膜に1針縫合固定をおこない(�)合計で4~5針固定する。�神経を巻きこまないためにはブラインドでの縫合操作を避け、目視による縫合を行うことが肝要である。�
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12
10ULTRAPRO*Plug:Onlay patchの展開(1)�
Onlay patch適宣トリミング�Onlay patchのトリミングが必要な場合は、�
まず、Onlay patchの上から2本目のブルーラインに沿って切離する。�続いて外側にスリットを入れ、外側部分を適宜トリミングする。(例:縦6cm×横11cm)�
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
13
10ULTRAPRO*Plug:Onlay patchの展開(2)�
Onlay patchの留置(内側)�まず、Onlay patchの外側に入れたスリットに精索を通し、スリット交差部分をモスキート鉗子で把持する。Onlay patchを鼠径管後壁に展開し、内側からOnlay patchを留置する(�)。Onlay patchの最内側は恥骨結節に約2cmオーバーラップさせ、恥骨付着部にPDS*�3-0を用いて1針確実に縫合固定する(�)。さらに下縁は鼠径靱帯に(�)、内側上縁は横筋筋膜(�)、外側上縁は内腹斜筋にそれぞれ数針縫合固定をおこなう。縫合固定する部位がRimと重なる場合はRimと共に縫合する。�
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14
10ULTRAPRO*Plug:Onlay patchの展開(3)�
Onlay patchの留置(外側)�
11
最後に、Onlay patchの上半分を内腹斜筋前面と外腹斜筋腱膜の間に挿入し、�スリット作成部分をPDS*�3-0でRimと縫合固定することでメッシュの展開が終了する。�縫合固定の際にはメッシュの辺縁から十分な距離を(1cm以上)取ることが望ましい。�
皮膚の縫合閉鎖�外腹斜筋腱膜はPDS*�3-0を用いて連続縫合閉鎖し、�浅腹筋膜はPDS*�3-0にて数カ所結節縫合閉鎖する。�
PDS*�4-0で真皮縫合を行い、皮膚表面にDERMABOND*を塗布、終了とする。
ダーマボンド*は創部の保持と保護を
同時に実現する合成皮膚表面接着
剤です。�
�
・4-0縫合糸の結節抗張力と同等の
保持力�
・柔軟性のあるフィルムで創部を保護�
・抜糸、抜鈎不要/早期シャワー可能に
よる患者さんの負担の軽減�
�
1Shapiro AJ.Dindmore RC.North
JH.Tensile strength of wound
closure with cyanoacrylate glue. Am
Surg.2001;67(11):1113-1115
鼠径ヘルニア手術�EXPERTから学ぶ�
Onlay Patch の展開全体像�
エチコンジャパン マーケティング部�
発行�
〒101-0065 東京都千代田区西神田3丁目5番2号 TEL.03(4411)7901�*商標 �J&JKK 2009 ESO 00660
高度管理医療機器 販売名:ウルトラプロ プラグ 承認番号:22000BZX01661000�
高度管理医療機器 販売名:PDS縫合糸 承認番号:16100BZY00698000�
一般医療機器 販売名:ダーマボンドHV 届出番号:13B1X00204ME0001
推奨閉創�アイテム�
PDS*��
ダーマボンド*HV
紫 モノフィラメント�SH-122mm Z771D Z772545cm×8�CR SOT
紫 モノフィラメント�SH26mm Z773D Z774D45cm×8�CR SOT
糸の種類� 糸の長さ×本数�糸の太さ�
針�4-0 3-0
紫 ブレイド�SH-122mm VCP771D VCP772D45cm×8�CR SOT
紫 ブレイド�SH26mm VCP773D VCP774D45cm×8�CR SOT
糸の種類� 糸の長さ×本数�糸の太さ�
針�4-0 3-0
バイクリル*プラス�
0.5mlAPP6 1本� 6パック�
注文番号� 容量/1本� 1パック内本数� 1パック内パック数�