水野 孝一 2019年11月29日
株式会社テクノプロ
ビックデータ解析による製造ROIの向上
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電子計測の老舗カンパニー
1939–1998:
Hewlett-Packard 時代
電子計測のイノベーションを基盤とした会社
1999–2013:
Agilent Technologies 時代
HPの会社分割により、プレミア・メジャメント・カンパニー Agilentになる
2013年9月、電子計測事業とライフサ
イエンス・診断・化学分析事業に会社分割することを発表
2014+:
Keysight の時代
2014年11月、電子計測に100%フォーカスした独立会社となる
2017年4月、Keysight がIxiaを買収。
エンド・ツー・エンドのソフトウェア主導型テストを強化し、ネットワーク運用に知見を提供へ
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目次
・日本の製造業におけるIoT導入/ビックデータ解析の現状・世界の先進企業でのビックデータ活用事例・キーサイトならではのビックデータ解析ツール
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工場の 1日あたりのデータは 1ペタバイトに! 工場は宝の山!
日本経済新聞「日本の部長、データを学べ」よりhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO42465450U9A310C1TCR000/?n_cid=TPRN0001
=5000ギガ =1000000ギガ
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今後 3年間の国内営業利益見通し
「2018年版ものづくり白書」より (2017年12月経済産業省調べ)
IOTの導入やビックデータの活用が出来ている企業の方が今後の利益見通しが良い
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
IoTの導入・ビックデータ活用の度合いが高い
IoTの導入・ビックデータ活用の度合いが比較的高い
IoTの導入・ビックデータ活用の度合いが平均的
IoTの導入・ビックデータ活用の度合いが低い
増加 やや増加 横這い やや減少 減少
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生産プロセスにおいて何らかのデータ収集を行っているか?
「2018年版ものづくり白書」より (2017年12月経済産業省調べ)
はい
68%
いいえ
32%
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0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
個別工程の「見える化」とプロセス改善
ライン全般の「見える化」とプロセス改善
人員の稼働状況の「見える化」とプロセス改善
トレーサビリティ管理
海外工場でのデータ収集と活用
実施中 計画中 可能であれば実施したい 別の手段で足りている 実施予定なし
収集したデータはどの位活用されているか?
「2018年版ものづくり白書」より (2017年12月経済産業省調べ)
実施または計画中は2-3割に留まっている
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収集したデータはなぜ活用されていないか?
「2018年版ものづくり白書」より (2017年12月経済産業省調べ)
知見を持った人材を確保
できないため
36%
実施に要する資金を確
保できないため
21%
費用対効果が小さい
(見込めない)ため
26%
実施する必要性がない
ため
13%
その他
4%
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•約70%の企業がデータ収集を実施中
•データを活用しているのは2-3割
• IoTの導入とビックデータ解析の課題•知見を持った人材を確保できない
•費用対効果が小さい(見込めない)
•実施に要する資金を確保できない
アンケート結果から読み取れること
データ収集はしているが有効活用できていない
効果が見えないことにお金や人はかけられない
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目次
・日本の製造業におけるIoT導入/ビックデータ解析の現状・世界の先進企業でのビックデータ活用事例・キーサイトならではのビックデータ解析ツール
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R O I向上に関わる 3つの要素
コスト 品質 スピード
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•ヨーロッパのスマートメータメーカー•テスト歩留まりを35%改善•テストスループットを30%向上•テスタOEEを40%改善
•中国のEMSメーカー•テスト歩留まりを22%改善•テスト時間を25%短縮
•タイのEMSメーカー•新製品量産までのリードタイムを33%短縮
3つのR O I改善事例
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機器のR O I評価の世界共通指標
Availability:可用性 = 実働時間 / 計画稼働時間Performance:性能 = 理想テスト時間 / 総テスト時間Quality:品質 = 良品数 / 総数
OEE スコアベンチマーク(source: https://www.leanproduction.com/oee.html)
A
P
Q
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予兆保全のキーテクノロジー
Resistor Measurement
Upper Test Limit
Lower Test Limit
異常値(Anomaly)
Expected Pattern – Measurements are Stable.
Excellent CpK!
FAIL
この時点で異常値が検出できていれば大騒ぎしなくてよたったのに…• SMT実装不良?• 部品の品質問題?• 治具プローブの問題?• テスタの異常?
キーサイト特許技術と機械学習を組み合わせたリアルタイム異常値検出
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•お困り事:量産時の歩留まり、テスト時間、OEEの問題による低ROI
•改善策•可視化による根本原因の究明と素早い対処•差分分析による歩留まり・スループット悪さ要因の解析•OEEのリアルタイムモニタによる機器停止要因の特定
•リアルタイム異常検出により問題が顕在化する前に予兆保全
•成果•テスト歩留まりを35%向上
•テストスループットを30%向上
•テスタOEEを40%向上
ヨーロッパのスマートメータメーカー
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世界中の工場のデータを即座に把握
世界地図上で工場の所在を確認
生産状況を即座に把握
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世界中の工場の機器稼働状況を把握
各工場のOEEを確認
特定のテスタのダウン要因を表示
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世界中の工場の機器稼働状況を把握
特定のテスタの環境状況の把握
特定のテスタの電源状況の把握
モジュール内温度
バキューム空気圧 圧縮空気圧
ファン温度
有効電力
RMS電流 RMS電圧
皮相電力
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問題が顕在化する前に対処
アラートをトリガーとしてアラート一覧を表示
異常値が出始めていることを確認
スマホアプリにアラート通知
治具FIX003のピンを交換
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•お困り事:歩留まりが76%と低く、ラインの追加が必要
•改善策•ビックデータ解析による治具ピンの予兆保全の実施•治具のピンコンタクトの改善による再テストの回避•ピンコンタクトテストが不要となったことによるテスト時間の短縮•OEEの改善
•プローブヒートマップによる製造工程改善の実施
•成果•テスト歩留まり 76% →98%:22%改善
•テスト時間 40秒→30秒:25%短縮
中国のE M Sメーカー
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製造工程の改善
プローブヒートマップ : FAILの頻度によるピンの色分け
基板の特定のエリアにFAILが多い → 残留フラックスの影響 → リフロー炉の熱プロファイルを調整
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•お困り事:新製品量産のリードタイムが長くTime To Marketに課題
•改善策•散布図により問題点を直観的に把握し素早く改善
•Cpkの算出からテストプログラムの最適化までの平均時間を14時間から6時間に57%短縮
•成果•新製品量産までのリードタイム 18ヶ月→12ヶ月:33%短縮
タイのE M Sメーカー
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低C P K (工程能力指標 )部品を特定し、課題を改善
全部品の中でCPKが悪いコンデンサ”C104”を選択
コンデンサ”C104”の日毎のCPKの違いを確認
低CPKの日のばらつき
高CPKの日のばらつき
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問題点を直観的に把握可能
部品の値がきれいに分かれている → 搭載部品の問題
徐々に値が悪化している → ピン治具の問題
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世界で広がる実運用と試験導入
Automotive, Energy(Quality Recall, FPY, Rework,
PAT)
Consumer, Automotive(Yield, Limit Changes, OEE)
Automotive(Control Tower, FPY, OEE)
Automotive, Telecom, Servers,
Notebooks(OSP, FPY, Limit Issues, Efficiency)
Printers,
Automotive(FPY, PAT, MSA)
Automotive(Control Tower, OEE,
Predictive)
A//D, Industrial, HDD(RMA, OEE)
Medical, Netcom, Systems, Computers(FPY, OSP, OEE)
Industrial, Instruments(FPY, OEE, Control Tower)
取り扱いデータ量
>1TB 50+
試験導入中
>$10M
プロジェクトごとの低減コスト
11+
実運用中
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目次
・日本の製造業におけるIoT導入/ビックデータ解析の現状・世界の先進企業でのビックデータ活用事例・キーサイトならではのビックデータ解析ツール
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シミュレーション 製造 最適化プロトタイプ 妥当性確認
キーサイトのソフトウェアプラットフォーム
Keysight Software Framework
PathWave Design PathWave TestPathWave Manufacturing
Analytics
Plugin PluginSolution
一つのフレームワーク
多くのプラグインソリューション
処理フロー
優れたLook&Feel クラウドまたは社内システム オープン環境
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M E A S U R E M E N T S C I E N C E M E E T S D A T A S C I E N C E !
Quality
▪ Return Merchandise Authorization (RMA)
Investigation
▪ High Number of Retest or Touches
▪ Good Component Anomalies
▪ Measurement Integrity
Performance
▪ Tests Optimization
▪ Downtime Monitoring
▪ Test Time Insights
▪ Machine Event Monitoring
▪ Machine Sensor Monitoring
▪ Power Monitoring
Yield
▪ Low First Pass Yield
▪ Final Yield Optimization
▪ Tests Optimization
▪ Limits Optimization
▪ No Trouble Found
▪ Probe Degradation
Testing Data
PathWave Analytics as a Service
Machine Learning Models
Domain Knowledge
Support Vector Machine
Increasing dimensionality, expressive power, opacityRules & Statistics Deep Learning, Cognitive ComputingMachine Learning
Linear classifier Decision tree inferenceSemantic networks,
NN, Deep NN,
Convolutional
networks, …
Distribution Tests Regression Analysis Clustering
Training Data
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お客様のShop Floor Control
System、Manufacturing
Execution System(MES)
SPP SPI Chip Shooter
Mixed Mode AOI
IC Mounter
Pre-reflow AOI
Reflow Oven
Post-reflow AOI
AI & Manual Hand-load
Wave Soldering
AXI ICT Functional Test
Repair Station
Ethernet
機器構成と接続モデル
Email, SMS, Smart Phone Application
Webアプリケーション
EIU PLUM G-CUBE
T-Sync
環境データ収集用 計測データ収集用(GPIB, USB))
データ収集用ハードウェア
MQTT / CoAP
IoT GatewayM2M Gateway
&
サーバーアプリケーション
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選べるソフトウェア構成
Cloud Cloud3x 16 core
3x 8 core
Self Service Keysight Service
Annual/Monthly Subscription Based
Annual/Monthly Subscription BasedOption 3 Option 2
Option 1Initial Cost
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認証と承認にOpenID Connect (OIDC)を採用
データが移動中はHTTPSによる暗号化
ドライブを暗号化
ユーザーパスワードなどの機密情報はデータベース中に暗号化
データ保持指針に基づき自動的に古いデータを消去
“Source code security scanning”をソフトウェア開発中に実施
万全のセキュリティ対応
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今も進化中
Ver2.2 Function Testerからデータを取得し解析可能
Ver?.? 波形や画像ANOMARYの検出、SMTライン全体のモニタが可能
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•ビックデータ解析ですぐに誰でも使え、具体的な課題が解決できる• データは収集しているが有効活用できていない → 自動的にデータを収集し、有効活用できる
• 知見を持った人が必要 → 知見が無い人でも使える
• 安価でないといけない → サブスクリプションなので、初期費用を抑えられる
• 実効性がないといけない → 導入してすぐに効果が出るターンキーソリューション
•計測器会社の知見とデータサイエンスを組み合わせたユニークなソリューション
•異常値(Anomaly)をリアルタイムに検出し予兆保全につなげる
•柔軟でスケーラブルな構成が可能• インハウスサーバー VS クラウド
• 様々な業界標準プロトコルやオープン仕様への対応
• 新しいユースケースに対してのコンサルティングや他機器との連携が可能
P A T H W A V E A N A L Y T I C Sは
ご清聴ありがとうございました。アンケートの回答へのご協力、宜しくお願い致します。
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参照資料5992-3451EN5992-3792EN5992-4002EN
上記リンク/WEBからダウンロード可能