設備紹介

工業エンジニアリング事業本部

1.３Ｄ形状測定機とはどのような装置か

従来の測定機では、位置や粗さ等は点・線での測定しか出来ませんでしたが、本測定機では、それに加え、面での測定も可能です。 測定原理としては、光切断法(三角測距法)を用

いております。縞投影光がテレセントリック投光レンズを通り、左右の斜め上から試料に照射されます。 試料の表面形状に高低差がある場合、縞投影像

にひずみが生じます。縞投影像を真上からカメラで撮影し、そのひずみ量から試料の高さを測定します。 2.測定項目 ・プロファイル計測（高さ、幅、角度、Ｒなど） ・線粗さ、面粗さ計測 ・平面計測（寸法、穴径など） ・体積計測（高さデータから体積、面積を測定） ・比較計測（CAD と測定データの比較が可能） ・マイクロスコープ観察（最大 160 倍） 3. 3Ｄ形状測定機の特徴 本測定機は非接触式であることから、従来型の

接触式で測定が困難であったねじ山や谷部の粗さ測定や孔食などの深さや分布も短時間で評価することが可能です。また、CAD データと製品との比較

も対応しており、測定データを STL 形式でアウトプットすることも可能です。 4.３Ｄ形状測定機の活用事例 （1）ボルトの形状測定 ネジピッチ、角度など寸法の測定が可能です。 ねじ部拡大画像

表面の加工仕上げ状況についても3D高さ画像で表現可能です。

（2）鋼板の粗さ測定 鋼板表面 高さ画像

面粗さ（ISO25178 準拠）

加工面について、Sa（算術平均高さ）、Sz（最大高さ）など、

各種面粗さパラメーターの測定が可能です。

ワンショット３Ｄ形状測定機

【３Ｄ形状測定機仕様】 型 式 ：VR-5200 光 源 ：LED 測定範囲：200×100×50mmh 最大試料高さ：167mmh 最大試料重量：標準 4.5kg（最大 9kg） ステージ：XYZ 電動ステージ 測定精度：XY 方向±2μｍ、Z方向±2.5μｍ トレサビリティ：JCSS 対応

Sa（算術平均高さ、μm） 1.5

Sz（最大高さ、μm） 24.8

線粗さ（JIS B0601:2001/ISO4287:1997 準拠）

測定位置 負荷曲線

線粗さ測定により粗さ形状の方向性について、断面曲線/粗さ

曲線および Ra、Rz、RzJIS、Rp、Rv など、各種パラメーターか

ら確認可能です。

また、高さの分布傾向について、負荷曲線の表示も可能です。

（3）腐食減肉鋼板の粗さ測定 腐食減肉鋼板全景 高さ画像 手前右下に向けて減肉

長手方向断面プロファイル

任意断面について残肉厚の状況をプロファイルで表示可能

任意点の基準面からの高さ測定例

[1]元厚 11.8mmに対して[4]減肉部は3.4mmや[2]打ち傷で隆起

12.3mm、[6]傾斜中央 8.4mm など部位ごとの高さの確認が可能

（4）レプリカの形状測定 ステージに設置不能な長大物、重量物について

は、測定部位のレプリカを採取することにより、転写形状の測定が可能です。 一部が欠けた構造物 レプリカ採取状況

レプリカ塗布後 採取レプリカ

測定位置 高さ画像

長手方向断面プロファイル

任意断面について残肉厚の状況をプロファイルで表示可能

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Ra（算術平均粗さ、μm） 1.4

Rz（最大高さ、μm） 9.0

RzJIS（十点平均粗さ、μm） 6.2

Rp（最大山高さ、μm） 4.3

Rv（最大谷深さ、μm） 4.7

元厚

減肉部

打ち傷で隆起

傾斜中央