Download - IPv6アクセス網の現状とこれから」...IPv6の普及 FTTHの IPv6化 加速 NTT東西の コラボ光の 開始 PPPoE(IPv4) の輻輳 ハイパー ジャイアントの IPv6志向
「IPv6アクセス網の現状とこれから」
NGN IPoE協議会
日本ネットワークイネイブラー株式会社
石田慶樹
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IPv6化の遅々とした歩み
経緯
•IPv6の時代はなかなか来なかった
•IX(JPIX)におけるIPv6正式サービス開始は2008年9月
•IPv4アドレスの中央在庫の枯渇は2011年2月
•NTT NGNでIPv6サービスの開始は2011年7月
•本格的なIPv6の普及は2016年から
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IPv6の普及
FTTHのIPv6化加速
NTT東西のコラボ光の
開始
PPPoE(IPv4)の輻輳
ハイパージャイアントの
IPv6志向
2011年7月 IPv6サービス(IPoE)提供開始2012年6月 World IPv6 Launch2015年2月 「光コラボレーションモデル」提供開始2016年6月 大手ISPにおける「速度制御」の開始
IPv6の普及率
4Copyright© JPNE 2018, All Right Reserved.
0.8%1.4%2.0%2.5%2.7%3.2%3.1%3.9%5.3%6.1%
8.8%10.6%
12.6%14.8%
17.9%20.8%
22.9%
30.5%
36.5%39.2%
43.1%
48.1%
52.8%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
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NGN IPv6普及率
IPv6の普及
FTTHのIPv6化加速
NTT東西のコラボ光の
開始
PPPoE(IPv4)の輻輳
ハイパージャイアントの
IPv6志向
2011年7月 IPv6サービス(IPoE)提供開始2012年6月 World IPv6 Launch2015年2月 「光コラボレーションモデル」提供開始2016年6月 大手ISPにおける「速度制御」の開始
v4/v6 デュアルスタックにおけるトラフィック比率
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
2014/1Q 2014/2Q 2014/3Q 2014/4Q 2015/1Q 2015/2Q 2015/3Q 2015/4Q 2016/1Q 2016/2Q 2016/3Q 2016/4Q 2017/1Q 2017/2Q
IPv4 IPv6
IPv6の普及
FTTHのIPv6化加速
NTT東西のコラボ光の
開始
PPPoE(IPv4)の輻輳
ハイパージャイアントの
IPv6志向
2011年7月 IPv6サービス(IPoE)提供開始2012年6月 World IPv6 Launch2015年2月 「光コラボレーションモデル」提供開始2016年6月 大手ISPにおける「速度制御」の開始
フレッツ光コラボ(コラボ光)とは
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光ファイバサービス
契約
インターネット接続契約
光ファイバサービス
+
インターネット接続契約
NTT東日本NTT西日本
ISP ISP
光ファイバサービスの
卸NTT東日本NTT西日本
従来のフレッツ光 コラボ光
フレッツ光・コラボ光 回線数の推移
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0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
80.0%
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
2013年度末 2014年度末 2015年度末 2016年度末 2017年度末 2018年度末 2019年度末 2020年度末
フレッツ光総数 コラボ光総数 コラボ化率
IPv6の普及
FTTHのIPv6化加速
NTT東西のコラボ光の
開始
PPPoE(IPv4)の輻輳
ハイパージャイアントの
IPv6志向
2011年7月 IPv6サービス(IPoE)提供開始2012年6月 World IPv6 Launch2015年2月 「光コラボレーションモデル」提供開始2016年6月 大手ISPにおける「速度制御」の開始
1加入者当たりのトラフィック(固定/移動)
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17,000 17,700 19,200 21,200 23,400 25,200 27,400 31,300 35,900 38,200 37,200 40,200 44,100 46,000 49,300 54,000 64,200
72,200 80,400
98,100
123,500
144,500
180,500
213,500
247,300
276,000
316,900
12,800 13,400 14,700 15,600 16,600 17,600 19,700 21,800 25,000 26,500 22,300 21,100 20,200 18,400 18,800 18,900 21,700 23,300 25,200 25,700 29,300 28,000 34,800 37,900
46,600 37,800
43,000
0
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
300,000
350,000
2005年
5月
2005年
9月
2006年
1月
2006年
5月
2006年
9月
2007年
1月
2007年
5月
2007年
9月
2008年
1月
2008年
5月
2008年
9月
2009年
1月
2009年
5月
2009年
9月
2010年
1月
2010年
5月
2010年
9月
2011年
1月
2011年
5月
2011年
9月
2012年
1月
2012年
5月
2012年
9月
2013年
1月
2013年
5月
2013年
9月
2014年
1月
2014年
5月
2014年
9月
2015年
1月
2015年
5月
2015年
9月
2016年
1月
2016年
5月
2016年
9月
2017年
1月
2017年
5月
2017年
9月
2018年
1月
2018年
5月
MOBILE/DOWN MOBILE/UP FIXED/DOWN FIXED/UP
NTTのアクセス網(フレッツ)の事情
NTT-NGN(フレッツ光ネクスト)
IPv6-only (=IPv4が無い)
フレッツを利用するネットワーク事業者は、何らかの方式でインターネット接続を提供する必要がある。
NW事業者
NW事業者
Internetへ Internetへ
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IPv4 Internet
PPPoE方式 IPoE方式(JPNE方式)
NTT東西との接続IF 原則各都道府県毎に接続1Gbp / 10Gbps △
NTT東2か所、NTT西1か所最大100Gbps ○
NTT東西接続箇所の増設
契約回線数(同時接続数)が閾値を超えた時 △※1ユーザ当たりのトラフィックが増えても増設できない
全体トラフィック容量が閾値を超えた時 ○
IPv6オンリーNWの提供
NTT-HGWで提供する場合、IPv4とのデュアル提供が必須 △
IPv6ネイティブ接続のため、IPv6だけ提供が可能(NTT-HGW不要)○⇒ 将来的にはIPv6オンリー化によりコストダウン可能
フレッツ光におけるサービス方式比較
PPPoE方式 IPoE方式
L2全国バックボーン NTT東西広域接続
(全国バックボーン)
ISP様 L3網
NTT東フレッツ網
NTT西フレッツ網
NTT東フレッツ網
NTT西フレッツ網
JPNE L3網
IPv4 Internet
IPv6 Internet
網終端しないため輻輳しない ○
100Gbps接続ボトルネックなし○
NTT東西 網終端設備(最大10Gbps) △
IPv6 Internet
ISP区間ISP区間
I輻輳の発生
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IPoE方式=案4◆ IPoE方式
◼ 案4として提案されていた方式
◼ VNE: virtual network enabler
◆ IPoE方式の特徴◼ 準ネイティブ接続
◼ 持ち込みアドレス(制限があり)
◆ソースルーティング◼ ゲートウェイルータ(GWR)にdefaultで引き
込んだパケットを端末のIPアドレス(始点アドレス)で振分
◆上限によりVNE方式で提供◼ 当初3者(BBIX, IMF, JPIX/JPNE)
◼ 16者まで拡大
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◆ VNEとは、ISP事業者に対してインターネットサービス提供に必要となるネットワーク設備や、その他・システム・運用機能等を提供する事業者
ブランド
マーケティング
お客さまサポート
コンテンツ・アプリケーション
システム構築・運用
認証・課金
ネットワーク構築・運用
アクセス網
エンドユーザ
VNE
通信事業者
ISP
ISP
イン
ター
ネッ
トサ
ービ
ス提
供時
の機
能
エンドユーザ
ISPによる提供 VNE利用による提供
通信事業者
新規事業新規事業
VNEとは?(Virtual Network Enabler)
r
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IPoE方式
トラフィックの増大によるPPPoE(IPv4)の輻輳
ハイパージャイアントによるIPv6化
ボトルネックが少ないIPoEが脚光を浴びる
ISPが広く使える状況にはなっていない
IPoEに対する様々な「誤解」も広がる
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NGN IPoE協議会◆ 名称
本会は正式名称を「NGN IPoE協議会(英名NGN IPoE Council)」とし、略称を「IPoE-C」とする。
◆ 設立趣意インターネットを国民のための高度情報通信ネットワーク社会基盤と捉え、東日本電信電話株式会社・西日本電信電話株式会社が提供するNGN網のIPoE機能をはじめ、各種インターネットアクセス基盤を活用して日本におけるインターネットの普及拡大をはかり、IPv6の利用を促進することにより、国民が利用しやすい環境を形成するための諸事業を行い、新しい生活と産業の具現化に資することを目的として、IPoE接続事業者により「NGN IPoE協議会(IPoE-C)」を設立する。
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◆ IPoE-C活動内容
1. NGN網IPoE機能の活用による日本のインターネット普及と利用促進に係る諸事業の企画、立案および実施
2. NGN網IPoE機能を活用した諸事業に関する啓発・広報活動
3. 日本のインターネット普及推進に向けた政策提言活動
4. その他、協議会の目的を達成するために必要な活動
2018年3月12日 設立
https://ipoe-c.jp/
NGN IPoE協議会
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NGN IPoE協議会
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IPv6アクセス網のこれから◆固定系
◼ FTTH網⚫ IPv6の利用者は大幅に増加
⚫但し一部のFTTH事業者は今後対応
◼CATV網⚫事業者毎に対応がまちまち
⚫先進的な事業者はIPv6対応済みだが未整備の事業者も多数
◆移動系
◼MNO⚫スマートフォンのIPv6化も徐々に進行中
◼MVNO⚫事業者によってまちまちであるが実態はMVNE次第
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IPv6アクセス網のこれから◆さらなるIPv6化を加速するためには?
◼コンテンツ側のIPv6化が必須
◼海外のプラットフォーマは着実に対応を進めている
◼国内コンテンツ事業者の対応の加速が必要
◼国内コンテンツ事業者のIPv6化を促進するための課題とは?
⇒パネルディスカッションへ
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IPv6アクセス網のこれから
コンテンツが必要十分に普及するまで
IPv4aaSの提供
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IPv4aaS
IPv4aaSとは?
•IPv4 as a Service
•IPv6上で何らかの手段によりIPv4への接続性をサービスとして提供
IPv4aaSの種類
•IPv6端末へのIPv4の接続性の提供⇒ NAT64+DNS64
•IPv4端末へIPv6ネットワークを介したIPv4への接続性を提供⇒ IPv4 over IPv6
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IPv4aaS:NAT64+DNS64
24Copyright© JPNE 2018, All Right Reserved.
https://blog.nic.ad.jp/blog/intro_nat64_dns64/ より
最新デバイスに対しては有効な手法
コモディティなデバイスは救済できない
IPv4 over IPv6 の意義
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IPv4 over IPv6はIPv6のキラーアプリ
IPv4 over IPv6
||アドレス共有のスマートな解決法
IPv4アドレス枯渇後はアドレス共有が必要
IPv4 over IPv6技術
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IPv4 over IPv6 IPv4アドレス共有技術
MAP-E/T464XLATDS-Lite
NAT444(CGN)
サービス・グレード
IPv4グローバル(動的)+IPv6IPv4グローバル(動的)
IPv4アドレス共有IPv6
IPv4アドレス共有+IPv6
IPv6インターネット
トンネルとトランスレート◆トンネル(カプセル化) ◆トランスレート
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PayloadIPv4ヘッダ
PayloadIPv4ヘッダ
PayloadIPv4ヘッダ
PayloadIPv4ヘッダ
IPv6ヘッダ
IPv6ヘッダ
PayloadIPv4ヘッダ
PayloadIPv6ヘッダ
PayloadIPv6ヘッダ
PayloadIPv4ヘッダ
IPv6移行技術の分類ネットワーク事業者は
各社の戦略により最適な技術を採用している。
Translation•DPIを利用せずにトラフィックエンジニアリングが可能。
Tunnel
センター側でステートフル(NAT64/CGN)
•スモールスタートが可能•エンドユーザ毎のポート数は可変
センター側でステートレス(BPA)
•ログが不要•セッション管理が不要•セッションテーブルが無いためセンター装置は拡張性がある。
464XLAT
MAP-EDS-Lite
MAP-T
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IPv4 over IPv6技術の展開
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IPv6
IPv4
Edge
PrivateIPv4
MAP-T464XLAT
MAP-EDS-Lite
Center
トンネル
トランスレート
ステートフル ステートレス
PrivateIPv4
Edgeへ機能追加+
プロビジョニング
アドレス共有
日本におけるIPv4 over IPv6の状況◆各ネットワーク事業者は IPv6対応を開始している。
◆各事業者は既存NWの制約や各社の戦略によって異なる移行技術を導入している。
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NTT東西
ISP’sJPNEMulti-feed
JPIX(Trial)
v4/v6 on PPPoEMAP-E DS-Lite
AnyProvider
464XLAT
BBIX
KDDICTC
DualStack
v6 + v4 Tunnel
OCN
MAP-E
IPv4Internet
IPv6Internet
JPIXIoT
MAP-E(*1)
で IPv4 over IPv6を実現
フレッツネクスト(IPv6)
JPNEの IPv6・IPv4
JPNE(IPv6)
BR(*2)
(*1) Mapping of Address and Port with Encapsulation (*2) BR : Border Relay
IPv4 over IPv6
Home Router
IPv6 Native
Home Router
Stateless,(not CGN)
IPv6
IPv4 over IPv6
DNS cache
IPv6
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NTT-HGWNTT-HGW
JPNE v6プラスについて◆JPNEはv6プラスを2013年4月開始
◼ IPv6ネットワークでIPv4も一元的に提供することが可能に
◼ ISPのトラフィック増対応、v4、v6の二重コスト問題が解消
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v6Internet
NGN
ISP(IPv4)
v4Internet
JPNE)BR JPNE)
NGN
ISP(IPv4) JPNE)BR JPNE)
v6インフラへの統合
v6Internet
v4Internet
従 来 V6プラス導入後
JPNE v6プラス(MAP-E)「NW事業者にとって、なぜ MAP-E ?」
•運用が簡単
•ロギング不要 (CGNとは異なる)
•セッション管理が不要
•センター装置増設基準は、トラフィックのみ。ユーザ数等の管理は不要
•カスタマーサポートが簡単
•ホームルーターでの設定が不要
•センター装置のトラフィックを逃がせる
•お客様間の通信はバイパスされる。
「エンドユーザにとって、何故MAP-E ? 」
•エンドユーザは MAP-E, IPv6, IPv4…を気にしない。
•「空気のように」
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まとめ
アクセス網のIPv6化は加速中
国内コンテンツのIPv6化が喫緊の課題
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