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Page 1: Toyota Motorsport GmbH - mts.com · ユーザ事例紹介 エムティエスジャパン株式会社 〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1 アルカセントラル8階 Tel: 03-6658-0903

ユーザ事例紹介

「いつ何時でも、MTS は当社の目的を熟

知し、当社がその目的を達成するための

最適なソリューションを提案してくれま

す。TMG は今や、世界随一の先進の自動

車受託試験施設となるべく、適切な技術、

適切な専門知識、適切な試験ソリューショ

ンを備えています。」

Toyota Motorsports GmbH フルビークル/コンポーネント試験

グループリーダー Marco Gehlen 氏

お客様の課題

ドイツのケルンに拠点を置く Toyota Motorsport GmbH (TMG) は、2001年からMTS Systems Corporation 製の幅広い高性能試験装置を活用し、同社のフォーミュラ ワン 車両開発のニーズに対応してきました。3 万平米 におよぶ最先端の TMG 施設には、MTS 製の風洞 2 基、ロード シミュレータ 2 基 (スピンドル カップル式システムと、タイヤ カップル式 7 ポスター システム)、ロータリー ダンパー試験システム 2 基のほか、カスタム トランスミッション 試験システムとステアリング試験システムが配備されています。

この試験施設では、200 を超える車両関連試験の実施が可能です。

TMG は、トヨタ フォーミュラ ワン プログラムのニーズのみに焦点を合わせた専用試験ラボとして数年間機能してきましたが、その試験施設が、より広範な車両開発業界にとって極めて潜在的価値の高いものであることに気が付きました。2009 年、TMG は、その試験機能と専属スタッフの知識を、外部の顧客も利用できるようにするという正式な決断を下しました。

Toyota Motorsports GmbH のフルビークル/コンポーネント試験のグループ リーダーである Marco Gehlen 氏は、次のように述べています。「数多くの高性能システムが連携し、開発サイクルを通して、優れた試験スピードと、正確且つ詳細な情報を提供する比類のない施設です。しかしながら、受託試験ラボとして成功するためには、既存の試験システムの柔軟性を向上させ、フォーミュラ ワン 以外の車両開発者やサプライヤにも対応しなければならないことを認識していました。」

MTS ソリューション

新しい試験システムに時間や資金を注ぎ込む代わりに、Gehlen 氏が率いるチームは、ソフトウェアやハードウェアを修正することで TMG の既存の試験システムの汎用性を拡張する道を摸索しました。「始めの試験施設の構築時も MTS はその成功に尽力してくれました。ですから、受託試験ラボへの移行の際も MTS が適任であることはわかっていました。MTS の専門 チームは、当社の技術、当社の施設、そして当社の人材を把握していたため、最初の面倒な説明を飛ばしてすぐに生産的な作業に取り掛かることができました。」と、Gehlen 氏。

2009年冬~2010 年の数週間にわたって、TMG と MTS は緊密に協力し、施設全体の技術的な修正作業を完了しました。重要な修正点として、TMG のカスタム トランスミッション試験システムに、ステップダウンギアボックスを追加することでした。これは、ギアボックス環境に存在する荷重、圧力、作動温度を再現することで、試験ラボの評価の精度を向上させるためのものです。

Toyota Motorsport GmbH

活動主眼の拡大 MTS は、OEM 試験施設から受託試験ラボへの着実な移行をサポートしています。

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ユーザ事例紹介

エムティエスジャパン株式会社〒130-0013東京都墨田区錦糸1-2-1アルカセントラル8階Tel: 03-6658-0903Fax: 03-6658-0906E-mail: [email protected]: www.mts.com/japan ISO 9001 CERTIFIED QMS

お客様のメリット

TMG は受託試験ラボとしての操業 1 年目にしてすでに多忙なスケジュールをこなしています。多数のクライアントが試験施設を予約しています。この中には、モータースポーツ チーム、自動車開発者、部品サプライヤのほか、車両関連試験以外のニーズを持つ顧客も含まれています。「顧客は、当社の施設やスタッフのサポートにより、迅速かつ正確に試験を完了できることに満足しています。特に、私たちが提供するサービスの柔軟性と、1 か所で用の足りる利便性が評価されています」と、Gehlen 氏。

TMG の施設内で自動車開発者は、迅速な試作車の製造、工作機械一式、フルスケールおよびスケールモデルのローリングロードの利用、最新の駆動系・ステアリング・コンポーネント試験を行うことができます。この機能のすべてを統合することによって、極めて質の高い試験データを提供し、より速く、より少ないコストで、より優れた設計の市場投入につながります。

Gehlen 氏は、TMG の試験ラボから受託試験施設への 円滑な移行にとって MTS は欠くことができないものであったとして、次のように述べています。「当社のフォーミュラ ワン プログラムのごく初期段階から MTS の 2 人のエンジニアが TMG に常駐し、彼らはその後もずっと当社に多大な貢献をしてくれています。いつ何時でも、MTS は当社の目的を熟知し、当社がその目的を達成するための最適なソリューションを提案してくれます。」

「TMG は今や、世界随一の先進の自動車受託試験施設となるべく、適切な技術、適切な専門知識、適切な試験ソリューションを備えています。後は、このことを広めるだけです。ここには、さまざまな自動車開発者にとってとてつもない価値があるのですから。」と、Gehlen 氏は語っています。

©2011 MTS Systems Corporation100-241-618 ToyotaMotorsportGMBH Printed in U.S.A. 1/11

ステップダウンギアボックスを最新式の試験ソフトウェアと併用することで、PRM やトルクのさまざまな値を試験システムに適用し、ほとんどの車種に対して現実的な入力を行うことができるようになりました。このシステムは、MTS モデル 329 スピンドル カップル式ロード シミュレータとも連動して、サスペンション負荷入力を組み合わせ、シミュレーションの精度をさらに高めています。

モータースポーツや乗用車の開発者の関心を引く TMG のもう 1 つの技術は、ライブ リンク機能で、これは構内の MTS 7 ポスター タイヤ カップル式ロード シミュレータを通して利用することができます。この技術は、同一の 2 台の試作車を使い、試験ラボとレーストラック間をリアルタイムにオンラインで結び付けます。こうした接続を通して、試験ラボと試験トラック間で、文字通りレース時間ぎりぎりまで調整を行うことが可能になります。

「当社では、バーチャルラボを現実や試験治具と相互に関連付ける最適な方法を常に摸索しています。ライブ リンク技術は絶好の例です。ライブ リンクは、迫り来るレース時間に追われて作業しているときや、市場投入の期限に追われているときなど、あらゆる車両開発者にとって時間や資金を節約する明白なメリットがあります。」と、Gehlen 氏は述べています。

MTS は米国内における登録商標です。これは他の国でも保護されている場合があります。 RTM No. 211177.


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