Mware Horizon Workspace on Nutanix
Reference Architecture
v1.0 – February 2013
VMware Horizon Workspace + View
リファレンス アーキテクチャー
2013 年 2 月 v1.0
2
VMware Horizon Workspace | 2
| 2
Copyright 2013 Nutanix, Inc.
無断複写・転載を禁じます。本文書は、米国および各国の著作権法ならびに知的所有
権に関する法律により保護されています。
Nutanix は、ニュータニックスの米国および他の管轄地域における商標です。本文書
に掲載している会社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。
3
VMware Horizon Workspace | 3
| 3
目次
1. エグゼクティブサマリー ..................................................................................... 4
2. はじめに ......................................................................................................... 5
3. ソリューション概要 .......................................................................................... 6
3.1. Nutanix アーキテクチャとは? .......................................................................................... 6
3.2. VMware Horizon Workspace とは? ................................................................................. 7
3.3. VMware Horizon Workspace に対する Nutanix
のアプローチ ................................................................................................................................ 9
4. ソリューションデザイン ................................................................................... 12
4.1. VMware Horizon Workspace ............................................................................................ 16
4.2. Horizon View ..................................................................................................................... 18
4.3. Nutanix – サーバー/ストレージ ...................................................................................... 20
4.4. ネットワーク .................................................................................................................... 21
5. 性能検証およびベンチマーク ............................................................................. 22
6. 今後のリサーチについて ................................................................................... 35
7. 結論 ............................................................................................................. 36
8. 付録:構成について ........................................................................................ 37
9. 図表一覧 ....................................................................................................... 38
9.1. 図一覧 ............................................................................................................................... 38
9.2. 表一覧 ............................................................................................................................... 38
10. 著者について ................................................................................................. 39
4
VMware Horizon Workspace | 4
| 4
1. エグゼクティブサマリー
本書は、Nutanix に VMware Horizon Workspace および Horizon View を導入する際の、設計、最適化、そし
て、スケーリングに関する推奨手順を示すものです。また、Horizon をクラスター展開し拡張する際の、詳細な
パフォーマンスおよび構成に関する情報を提供することで、Nutanix Complete Cluster が持つ拡張性を明らか
にしています。
Horizon Workspace 環境の操作における、より現実に近いワークロードや処理条件に基づいたシミュレーショ
ンを行うため、VMware 社の協力の下、幅広いテストを実施しました。繰り返し実施されたテストと、両社に
よる検証結果を通じて、サイジングおよび推奨事項をまとめています。
なお、本書に記載されたソリューションやテスト結果は、Nutanix Complete Cluster 上に VMware vSphere
を搭載し、この環境上で VMware Horizon を利用する形態を前提として得られたものです。
Simplified. Software Defined. Nutanix
5
VMware Horizon Workspace | 5
| 5
2. はじめに
想定する読者
本リファレンスアーキテクチャー文書は、Nutanix Solutions Library の一部という位置付けになっており、
Nutanix のプラットフォームを利用したシステムの設計、管理、そしてサポート等の業務に従事する皆様を対象
としています。本書のご利用にあたっては、VMware vSphere、VMware Horizon Workspace および Nutanix
に関する概念を理解していることが前提となります。
本書では、設計を担当される方、導入を担当される方、運用部門へのトランスファーを行う方、といった役割別
に、重要となる項目の説明を行っています。
本書の目的
本書では、以下のテーマをカバーしています:
o Nutanix ソリューションの概要
o VMware Horizon Workspace の概要と適用事例
o Nutanix 上で VMware Horizon Workspace を使用することのメリット
o Nutanix プラットフォームにおける完全な VMware Horizon Workspace ソリューションの設計
o Nutanix 上で VMware Horizon Workspace ソリューションを設計・構成する際の留意点
o Nutanix 上での VMware Horizon Workspace のパフォーマンスに関するベンチマーク結果
6
VMware Horizon Workspace | 6
| 6
3. ソリューション概要
3.1. Nutanixアーキテクチャとは?
Nutanix Complete Cluster は、高性能な複数のノードから構成されるスケールアウト型クラスターで、標準的
なハイパーバイザーを稼動させます。各ノードには、プロセッサー、メモリ、および、ローカルストレージ
(SSD フラッシュメモリおよび大容量 SATA ディスクドライブで構成)が搭載されています。各ノードは、標
準的なハイパーバイザーホストと同様に動作します。さらに、全ノードのローカルストレージは、Nutanix
Distributed File System(NDFS- 図1参照)によって、1 つのストレージプールとして仮想化されます。クラ
スター上の仮想マシンは、あたかも NAS に対してデータを書き込むかのように、NDFS に対してデータを書き
込むことができます。NDFS は、VM aware(仮想マシン向けに特別に設計されたもの)であり、高度なデータ
管理機能を提供します。データを実システムのローカル環境にストアすることで、仮想マシンの近傍にデータを
維持し、低コストで高いパフォーマンスを実現します。Nutanix Complete Cluster は、数ノードから大規模な
ノード構成に至るまで、水平拡張に優れ、インフラに対する企業の要求に合わせて拡張することが可能です。
図 1 Nutanix アーキテクチャー
Google File System に端を発する NDFS は、ストライピング、レプリケーション、自動階層化、エラー検知、
フェールオーバー、自動リカバリーなどの技術を駆使することで、クラスターを構成する全ノードのストレージ
を 1 つのプールとして提供します。このストレージプールを、共有ストレージとして VM に提供し、vMotion、
HA、DRS などに加え、業界先端のデータ管理機能をシームレスにサポートできるようにします。この高性能な
スケールアウトアーキテクチャーに対するノードの追加は、プラグ・アンド・プレイ方式で実施することが可能
で、必要な時にいつでも容易に拡張することができます。
7
VMware Horizon Workspace | 7
| 7
3.2. VMware Horizon Workspaceとは?
新しいエンドユーザーコンピューティングの世界をよりシンプルに実現
今日の IT 部門は、モバイルコンピューティングの浸透によって、複雑さを増しながら目まぐるしく変化する環
境への対応に加え、柔軟性を欠いた PC 依存のツールやアプリケーション等の管理に迫られています。VMware
Horizon Workspace は、あらゆるデバイスに仮想ワークスペースを供給し、管理を行うための統一プラットフ
ォームを提供することで、これらの問題を取り除き、エンドユーザーコンピューティングのあり方を根本的に変
革します:
シンプル化 - Horizon Workspace は、異なるオペレーティングシステム、アプリケーションおよびデータを
集中サービスとして提供することで、デバイスの管理や安全性の確保などのオペレーションを合理化し、よりシ
ンプルなものにします。
管理と安全性の確保 - エンドユーザーが利用するアプリケーションやデータを集中サービス化することで、単
一のコンソールから管理し、安全性を確保し、バックアップし、最新の状態を維持することが可能となります。
また、ポリシーに基づいてデータアクセスとデータ配信をコントロールすることで、重要なデータを保護し、コ
ンプライアンスを遵守します。
ユーザー支援 - モバイルユーザーは、各自の仕事や状況に応じた適切なデバイスを自由に選択したいと切望し
ています。Horizon Workspace は、デバイス依存することなく、時間や場所を問わず、一貫性のある直観的で
操作性に優れたユーザーエクスペリエンスによって、従業員の生産性を向上します。
図2 に Horizon Workspace の主要コンポーネントを示します。
図 2 Horizonプラットフォーム
デリバリー:デバイス、場所、接続
形態を問わないアクセスを可能に
し、従業員の業務を支援します
トランスフォーム:デスクトップ、
アプリケーション、そしてデータを
セントラルサービス化し、よりシン
プルにします
ブローカー:管理作業およびセキュリティ
対応を集中的に実施し、ポリシーに基づい
たサービスを従業員に提供します
8
VMware Horizon Workspace | 8
| 8
VMware Horizon Workspace は、パッケージ化された仮想アプライアンスとして導入されます。以下に
Horizon Workspace vApp のコンポーネントおよびその機能概要を図示します。
図 3 Horizonアプライアンスの概要
9
VMware Horizon Workspace | 9
| 9
3.3. VMware Horizon Workspaceに対するNutanixのアプローチ
ラックマウントが可能な2U サイズの筐体を持つ Nutanix ブロックには、2~4 の高性能サーバーノードをロー
カルストレージと共に格納することが可能で、これらはハイパーバイザーホストとして動作します。各ノードは、
分散仮想化基盤を形成するようクラスター化され、ハイバーバイザーにストレージプールを提供します。優れた
耐熱性能を持つ階層構成技術が反映された SSD フラッシュメモリは、ハードディスクドライブなみのコストで、
IO および VDI のパフォーマンス問題を解決します。このような設計により、全般的なコストと複雑性を大幅に
低減し、複数の業務が混在する環境においても、パフォーマンスとスケーラビリティを向上させることができま
す。
Nutanix プラットフォームでは、Horizon Workspace および Horizon View を単体のアプライアンス上で稼動
させ、また拡張していくことができます。Horizon のファイル共有機能を利用したデータサービスの提供に重点
をおくのか、あるいは、デスクトップ / データソリューション両方の提供に重点をおくのかという点にこだわる
ことなく、Nutanix を活用することができます。
図 4 に Nutanix ソリューション上の Horizon について示します。
図 4 Nutanixアーキテクチャーにおける Horizon
10
VMware Horizon Workspace | 10
| 10
Nutanix のモジュラー型アプローチにより、当初いかなるサイズでシステムを導入しても、データやデスクトッ
プの増加に合わせ、自在にシステムを拡張することができます。十分に性能を活かしきるまでに、何ヶ月あるい
は何年もかかるインフラストラクチャーへの先行投資を避け、Horizon の導入を、迅速かつ適時性をもって実施
することができます。
Nutanix ソリューションは、VMware APIs for Array Integration(VAAI)および View Composer View
Composer for Array Integration (VCAI)と統合されており、柔軟な単一のモジュラープラットフォームによ
って最高のユーザーエクスペリエンスを提供します。
11
VMware Horizon Workspace | 11
| 11
VMware Horizon Workspace を Nutanix 上で稼動させる意義
Nutanix では、スケーラブルな同一の垂直統合基盤上で、複数のワークロードを稼動させることができます。
o モジュール単位での拡張:Nutanix ソリューションは、スモールスタートして、将来的に拡張していく
ことができます。単体の Nutanix ブロックは、2U サイズのコンパクトな筐体で、最大 16TB のスト
レージと 400 のデスクトップを格納することができます。ソリューションのモジュール化構成により、
ノード単位(最大 4TB/100 デスクトップ)、ブロック単位(最大 16TB/400 デスクトップ)、または
複数ブロック単位で、徐々にスケールアップすることが可能です。また、要求に応じて適正なリソース
提供を行うことで、先行投資を最小限に抑えることができます。
o 統合ソリューション:Nutanix プラットフォームは、VAAI、VCAI、および View Composer をフルサ
ポートします。また VMware の全ての最新技術を利用し、VDI ソリューションをより高いレベルに引
き上げることができます。
o 優れたパフォーマンス:コンパクトな 2U サイズの 4 ノードクラスターで、最大 52,000 ランダム
IOPS、かつ 3,200MB/s のシーケンシャルスループットを実現します。
o チェンジマネージメント:開発、テスト、ステージング、そして、本番の各環境間での環境制御と分離
を維持継続。Nutanix のスナップショットおよびクローン機能によって、データのフルコピーや無駄な
重複データを保持する事 なく、本番データを本番以外のジョブに共有させることができます。
o 業務の継続とデータの保全:ユーザーデータおよびデスクトップは、非常にミッションクリティカルで
あり、バックアップやディザスタリカバリー(DR)を含む、様々な企業レベルでのデータ管理が要求
されます。Nutanix では、これらの機能を直ちに提供することが可能であり、仮想環境においても同様
の管理を行うことができます。
o 効率的なデータ処理:Nutanix ソリューションは、仮想マシンに最適なポリシーに従ってデータ圧縮を
行います。従来のソリューションでは、主として LUN レベルでデータ圧縮を実施します。一方、
Nutanix ソリューションでは、全て VM およびファイルレベルで実施することで、効率とシンプル性を
大幅に向上しています。また、サブ・ブロックレベルで、最大限の圧縮と解凍を行うことができます。
さらに、インラインおよびポストプロセスでのデータ圧縮の両方をサポートすることで、これまでの圧
縮ソリューションを凌駕する結果を実現します。
o エンタープライズ向けクラスター管理機能:アップル製品のような集約型の GUI によって、1 つの画
面から、大規模なクラスターの管理、サーバーやストレージの監視、警告メッセージやクラスターへの
新規ノード追加通知の受信などを実施できます。単なる環境の維持だけではなく、その強化に多くの時
間を割くことができます。
o ハイデンシティーアーキテクチャー:Nutanix では、2U サイズの筐体に 4 枚のマザーボードを格納し、
Intel 用に 8 ソケット、最大1TB のメモリを搭載することが可能なハイパースケール・サーバーアーキ
テクチャーを採用しています。データのアーカイブおよび圧縮機能も併せ、ハードウェア設置面積を最
大で 4 倍削減することができます。
o タイムスライス クラスター:EC2 のようなパブリッククラウドの場合と同様、Nutanix では、垂直統
合型のクラウドプラットフォームを提供し、1 つの垂直統合クラウド上で Hadoop と仮想化サーバーや
仮想化デスクトップサービスを稼動させることができます。真の垂直統合アーキテクチャーに立脚した
垂直統合クラウドによって、効率化とコスト削減を実現できます。
12
VMware Horizon Workspace | 12
| 12
4. ソリューションデザイン
Nutanix 上で VMware Horizon Workspace を稼動させることにより、僅か 1 台のブロックからスタートし、
ノードやブロックを 1 台づつ、または一度に複数台追加するような柔軟な拡張が可能になります。スモールスタ
ートに加え、パフォーマンスに何ら影響を与えずに、大規模なスケールに成長させることもできます。
以下のセクションでは、Nutanix Complete Cluster 上に Horizon を導入するために必要となる、設計上のディ
シジョンポイントとその詳細について説明します。
表 1ソリューションデザインのためのポイント
ディシジョンポイント 詳細 備考
一般事項
最少サイズ Nutanix ブロック x 1 ・ 必要最低限のサイズ
拡張方法 モジュール追加方式による拡張 ・ 数百台程度のデスクトップでスタートする
POC(プルーフオブコンセプト)から、数
千台のデスクトップを備えたマッシブな規
模まで、幅広いサポートの実現が可能
拡張単位 ノード: 4TB/100 デスクトップ
ブロック: 16TB/400 デスクトップ
ポッド: 1,600 デスクトップ
・ 要求サイズに合わせた細かな拡張が可能
・ n x 4TB/100 デスクトップ単位での拡張が
可能
VMware vSphere
クラスターサイズ ESXi ホスト x 16 ・ 1 クラスターあたり 1,600 デスクトップ
・ 障害ドメインの分離
vCenter あたりの
クラスター数
1 ・ リンククローンは 2,000 以下(現在有効な 1
vCenter あたりの最大リンククローン数)
・ タスクの並列化
データストア 1 ポッド(Horizon VMs、Horizon Data
Disks、リンククローン、レプリカ、 VAAI
クローン、その他) あたり Nutanix NDFS
データストア x 1
・Nutanixが I/Oの分散、ローカライゼーショ
ンをハンドリング
・ n‐コントローラー モデル
インフラストラクチャー
サービス
小規模導入:シェアードクラスター
大規模導入:専用クラスター
大規模適用の場合は専用のプラットフォームク
ラスター(ベストプラクティス)
VMware Horizon
Workspace
ゲートウェイあたりの
ユーザー数
2,000 ユーザーまで ゲートウェイサーバーあたりの最大ユーザー数
は 2,000 未満が理想的(Horizonのベストプラ
クティス)
データノードあたりの
ユーザー数
1,000 ユーザーまで データサーバーあたりの最大ユーザー数は
1,000 未満が理想的(Horizon のベストプラク
ティス)
データストア 全て (Horizon VMs, Horizon Data Disks)
に対して Nutanix DFS データストア x 1
・Nutanixが I/Oの分散とローカライゼーショ
ンをハンドリング
・ n‐コントローラー モデル
ロードバランシング ゲートウェイサーバー間のロードバランシ
ング
・ ゲートウェイサーバーの可用性を確保
・ ポッド間のロードバランシング
VMware Horizon ファイルシェア
ユーザー クオータ 25GB ・ 業界分析に基づく推定
平均的なクオータ使用率 20% ・ 業界分析に基づく推定
VMware Horizon View
プールサイズ 最大 800 デスクトップ ・1プールあたり最大 1,000 デスクトップが理
想的 (View Composer の制限)
サポートする リンククローン (VAAI (+VCAI) /非 ・ 様々なデスクトップ利用形態をサポート
13
VMware Horizon Workspace | 13
| 13
クローンタイプ VAAI)、VAAI フル/クイック クローン
データストア 全て(リンククローン、レプリカ、VAAI、
その他)に対して Nutanix DFS データスト
ア x 1
・ Nutanixが I/O の分散とローカライゼーショ
ンをハンドリング
・ n‐コントローラー モデル
ロードバランシング コネクションサーバー間のロードバランシ
ング
・ コネクションサーバーの可用性を確保
・ ポッド間のロードバランシング
デスクトップ
コアあたりの
デスクトップ数
物理コア当たり最大 8-9
物理コア当たり最大 16 vCPU
物理 RAM 当たり最大 1-1.1 vRAM
・ パフォーマンスおよびキャパシティを考慮し
て最適化
前セクションで説明した通り、Nutanix ソリューションは、同一プラットフォーム上で Horizon Workspace お
よび Horizon View 両者をホストすることができ、最高レベルの柔軟性を提供します。ここでは、Nutanix ブロ
ック上にホストされた Horizon Suite のコンポーネントに関する詳細をご紹介します。
図 5 Nutanixブロック上の Horizon 詳細
14
VMware Horizon Workspace | 14
| 14
Nutanix ソリューションによって大規模な拡張が可能となるため、本デザインでは、ポッドベースのアプローチ
を採用しています。当アプローチに従うことで、ユーザーは、非常に小規模な環境からスタートし、ノード、単
体または複数のブロックをポッドの最大容量まで追加していくことができます。ポッドが一杯になった場合は、
新規ポッドを導入し、環境の成長に従って拡張を継続することができます。
Nutanix Pod 上に搭載される VMware Horizon Workspace の概要を以下に示します。
表 2ポッドの概要
項目 数量
Pod
Nutanix ブロック数 最大 4
vCenter サーバー数 1
ESXi ホスト数 最大 16
データストア数 1
Horizon Gateway VA 数 最大 4
Horizon Data VA 数 最大 8
Horizon View Desktop Pool 数 800 デスクトップ×2 プール(プールサイズを縮小すれば大きくすることが
可能)
デスクトップ数 最大 1,600
図 6 にポッドの詳細を示します。
図 6 Nutanix 上の VMware Horizon Workspace – ポッドの詳細
15
VMware Horizon Workspace | 15
| 15
図 7 に、ポッドを拡張した場合のポッドベースのデザインを示します。
図 7 Nutanix ポッド アーキテクチャー上の VMware Horizon Workspace
16
VMware Horizon Workspace | 16
| 16
4.1. VMware Horizon Workspace
本セクションでは、VMware Horizon Workspace サービスをデザインする上で必要となるポイントと、その根
拠について説明します。
表 3 VMware Horizon Workspace デザインのディシジョンポイント
ディシジョンポイント 詳細
Horizon Workspace vApp 1 Nuntanix ブロックにつき x 1
Gateway VA 1 Nuntanix ブロックにつき x 1
Data VA 2 Nuntanix ブロックにつき x 1
ESXi クラスターサイズ 16 ホスト (Nutanix ブロック x 4)
データストア 全ての VM (Horizon VA、リンククローン、レプリカ、VAAI など) につき NFS デ
ータストア x 1
全ての Horizon Data(blob ストア)につき NFS データストア x 1
表 4 Horizon VA サイジング
VM 数量 vCPU メモリ ディスク
Configurator VA 1 1 1 デフォルト
Connector VA 1 2 4 デフォルト
Manager VA 1 6 8 デフォルト
Gateway VA 1 6 32 デフォルト
Data VA 2 6 32 Blob ストアに対し
N x 2TB vmdk(仮想マシン
ディスク)
図 8 に、VMware Horizon Workspace コンポーネントおよび実装の概要を示します。
Mic
roso
ft S
QL
Serv
erVMware Horizon
View
VMware vCenter Server
View Composer
View Database
vCenter Database
Composer Database
VMware Horizon
Act
ive
Dir
ect
ory
Mic
roso
ft S
QL
Serv
erVMware Horizon
View
VMware vCenter Server
View Composer
View Database
vCenter Database
Composer Database
VMware Horizon
Act
ive
Dir
ect
ory
Mic
roso
ft S
QL
Serv
erVMware Horizon
View
VMware vCenter Server
View Composer
View Database
vCenter Database
Composer Database
VMware Horizon Workspace
Act
ive
Dir
ect
ory
Horizon File Sharing
Core Horizon Services
図 8 VMware Horizon Workspace コンポーネントの実装
17
VMware Horizon Workspace | 17
| 17
Horizon によるファイル共有
Horizon Suite のキーコンポーネントは、Horizon ユーザーにデータストアを提供するためのファイル共有プラ
ットフォームです。Nutanix のストレージ構成方法は、非常にシンプルであり、全て Nutanix NDFS となりま
す。本ソリューションでは、VM データおよび Horizon blob ストレージ用に特別なコンテナを用意しています
が、単一のコンテナ / データストアに収めることもできます。
また、Horizon blob ストア向けに、2TB の vmdk(仮想マシンディスク)を作成し、LVM を利用して論理ボリ
ュームを容易に設定、または、拡張することができます。Nutanix NDFS を NFS 経由で直接マウントすること
も可能ですが、ファイルの最小サイズを考慮すると、これはお勧めできる方法ではありません。
図 9 に、Horizon Data VA のディスクマッピングの詳細を示します。
図 9 Horizon Data VA ディスク マッピング
18
VMware Horizon Workspace | 18
| 18
4.2. Horizon View
本セクションでは、Horizon View を構成する際のポイントと、デスクトップに対する使用/構成例について説
明します。
表 5 Horizon View デザイン上のポイント
対象 詳細
プールサイズ 最大 800 デスクトップ
ESXi クラスターサイズ 16 ホスト (4 Nutanix ブロック)
データストア 全ての VM (Horizon VA、リンククローン、レプリカ、VAAI など) につ
き NFS データストア x 1
ホスト キャッシュ イネーブル設定、通常の業務時間外(月~金/9時~17 時を除く)にダイジ
ェストを再計算するようスケジュールを設定
ユーザーデータ リダイレクトさせない → ホームディレクトリまたはプロファイル管理機
能を利用
Disposable ディスク リダイレクト
コネクションプロトコル RDP / PCoIP(推薦)
Horizon View の詳細については、http://www.nutanix.com/ に掲載のドキュメント「VMware Horizon
View on Nutanix Reference Architecture」 をご覧ください。
デスクトップのサイジング
以下に、デスクトップの導入と利用方法から分類した典型的なユーザータイプを示します。
表 6デスクトップ利用方法によるユーザータイプの分類
ユーザータイプ 定義
キオスク ユーザー キオスクユーザーとは、例えば、クラスルームで共有コンピューターを利用してい
る学生、ナースステーションの看護師、ハローワークのような場所で求職活動をし
ているような「公共の場所で端末をシェアする」ユーザーのことです。このような
場合、デスクトップに自動ログインできる必要があり、ユーザー認証は必要なアプ
リケーションでしか実施しません。
タスク ワーカー タスクワーカーおよびアドミニストレーションワーカーは、多くの場合ステーショ
ン(固定)コンピューターを利用し、特定のアプリケーションだけを使って同じ作
業を繰り返します。通常、対象アプリケーションは、ナレッジワーカーの利用する
アプリケーションほど CPU あるいはメモリインテンシブではありません。シフト体
制を敷いている場合には、同時に仮想化デスクトップにログインする場合も想定さ
れます。タスクワーカーの例としては、コールセンターのオペレーター、小売店店
員、倉庫従業員などがあります。
ナレッジワーカー ナレッジワーカーの日常業務には、インターネットへのアクセス、電子メールの利
用、複雑なドキュメント作成、プレゼンテーション、スプレッドシートの作成など
が含まれます。ナレッジワーカーの例としては、会計士、営業管理職、マーケティ
ングリサーチャーなどがあります。
パワーユーザー パワーユーザーには、アプリケーション開発者やグラフィックアプリケーションを
利用するユーザーなどが含まれます。
19
VMware Horizon Workspace | 19
| 19
以下に、Windows7向けのデスクトップサイジングに関する基本的な推薦値を示します。
表 7ユーザータイプ別デスクトップサイジング
ユーザータイプ vCPU メモリ ディスク
キオスク ユーザー 1 1 25GB (OS)
タスク ワーカー 1 1 25GB (OS)
ナレッジ ワーカー 1-2 2 25GB (OS)
パワーユーザー 2+ 2+ 25GB (OS)
注意: 上記はあくまでも推奨値であり、今後の分析結果によって変更される場合があります。
デスクトップの最適化
以下は本ソリューションで使用しているデスクトップの最適化タスクの一覧です:
▫ 典型的な利用方法に適合するようデスクトップをサイジング
▫ ユーザータイプ別に最適なアプリケーションを組み合わせ仮想化
▫ 不要な OS サービスおよびアプリケーションを停止
▫ ホームディレクトリをリダイレクトし、ユーザープロファイルおよびユーザードキュメントに対し
てプロファイル管理ツールを利用
デスクトップ最適化の詳細については、http://www.nutanix.com/ に掲載のドキュメント「VMware Horizon
View on Nutanix Best Practices」をご覧ください。
20
VMware Horizon Workspace | 20
| 20
4.3. Nutanix – サーバー/ストレージ
Nutanix Complete Cluster は、高性能サーバーとローカルストレージの理想的な組み合わせを実現し、様々な
要求に迅速に対応することができます。また、VMware Horizon Workspace の利用を想定した構成へのカスタ
マイズを一切行うことなく、高性能を発揮します。
図 10 に、Nutanix ブロック、ノード、ストレージプールおよびコンテナの関係を示します。
図 10 Nutanix コンポーネントアーキテクチャー
以下に、Nutanix ストレージプールおよびコンテナの構成を示します。
表 8 Nutanix ストレージ構成
製品 役割 詳細
SP01 全データに対するメインのストレージプール SATA SSD、SATA-HDD
CTR-RF2-VM-01 全 VM に対するコンテナ ESXi - データストア
CTR-RF2-DATA-01 全 Horizon Data に対するコンテナ ESXi – データストア、Horizon Blob ストア
21
VMware Horizon Workspace | 21
| 21
4.4. ネットワーク
Nutanix では、リニアな性能向上を実現するため、Leaf Spine ネットワークアーキテクチャーを採用していま
す。Leaf Spine アーキテクチャーは、2 つのネットワーク層、L2 Leaf および L3 Spine から構成されており、
40GbE およびノンブロッキングスイッチを使用しています。このアーキテクチャーでは、ネットワーク上のノ
ード間の通信が定常的に最大2ホップで済むことから、スケールアウトによる性能劣化がなく、安定的なパフォ
ーマンスを維持することができます。
図 11 では、各ノード ~ L2 Leaf 間のスループット 20Gb、および、Leaf ~ Spine 間のスループット 80Gb の、
Leaf Spine ネットワークアーキテクチャーのデザインを示しています。利用可能なバンド幅に影響を与えるこ
となく、Leaf Spine アーキテクチャーが、Nutanix Complete Cluster を1から 1,000 以上に至るまで、どの
ように拡張できるかを示しています:
図 11 Leaf Spine ネットワークアーキテクチャー
22
VMware Horizon Workspace | 22
| 22
5. 性能検証およびベンチマーク
本書では、Nutanix Complete Cluster 上の VMware vSphere 5.1 で、VMware Horizon Workspace 5.1 を
使用して得られたソリューションおよびテスト結果を提示します。
Nutanix Complete Cluster 上のデスクトップパフォーマンスは、VMware perforce benchmark for Horizon
を使って計測。また、デスクトップのワークロードテストには、View Planner を使用しました。
テスト環境構成
前提条件:
o 1 ユーザーあたりのクオータ:25GB
o 平均的なクオータ使用率:25%
o バージョニングによるオーバーヘッド: x 2
o 1 ユーザー 1 時間あたり:10 アップロードおよび 1 ダウンロード
o ファイルサイズ:1MB
o 5,000 ユーザーセッション
o ターゲット Data VA CPU 使用率: 50%
ハードウェア:
o ストレージ / サーバー: Nutanix NX-3400 X 1
o ネットワーク: Arista 7050Q/7050S Series Switches
Horizon の構成
表 9 Horizon VA の構成
VM 数量 vCPU メモリ ディスク
Configurator VA 1 1 1 デフォルト
Connector VA 1 2 4 デフォルト
Manager VA 1 6 8 デフォルト
Gateway VA 1 6 32 デフォルト
Data VA 2 6 32 ストア向け 2TB vmdk x
4
テスト実行
1.VMware Horizon Workspace VA の準備
2.AD にテストユーザーを設定
3.Horizon にテストユーザー権限を付与
23
VMware Horizon Workspace | 23
| 23
4.VM ロードの準備
5.セッション数、ワークロードなどのテスト用プロパティを設定
o Load.XML
<profile>
<msgPools msgpoolUID="1">
<msgPool bodyDir="20k" attachDir="1MB" freq="100"/>
</msgPools>
<recips recipoolUID="1">
<recip num="1" freq="100"/>
</recips>
<session protocol="soap" sessionsPerHour="10" sessionUID="1" recipoolUID="1" msgpoolUID="1" clientType="webui" >
<uploadFile />
</session>
<session protocol="soap" sessionsPerHour="1" sessionUID="2" recipoolUID="1" msgpoolUID="1" clientType="desktop" >
</session>
</profile>
24
VMware Horizon Workspace | 24
| 24
o LoadSync.XML
<profile>
<msgPools msgpoolUID="1">
<msgPool bodyDir="20k" attachDir="1MB" freq="100"/>
</msgPools>
<recips recipoolUID="1">
<recip num="1" freq="100"/>
</recips>
<session protocol="soap" sessionsPerHour="1" sessionUID="2" recipoolUID="1" msgpoolUID="1" clientType="desktop" >
</session>
<session protocol="soap" sessionsPerHour="1" sessionUID="2" recipoolUID="1" msgpoolUID="1" clientType="desktop" >
</session>
</profile>
6. プロパティファイルに基づいた Zimbraperf スクリプトの実行
o perl runsoap.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1K.properties --type soap --duration 1 --outDir /opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1K --loadfactor 100 >run1k.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1Ka.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1Ka --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1ka.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1KSynca.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1KaSync --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kasync.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1Kb.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1Kb --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kb.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1KSyncb.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1KbSync --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kbsync.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1Kc.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1Kc --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kc.out 2>&1 &
25
VMware Horizon Workspace | 25
| 25
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1KSyncc.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1KcSync --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kcsync.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1Kd.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1Kd --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kd.out 2>&1 &
o perl soapload.pl --properties /opt/zimbraperf/conf/Load1KSyncd.properties --outdir=/opt/zimbraperf/runs/run_Feb15_1KdSync --vmsize=4800m --duration=1 --loadfactor 100 >run1kdsync.out 2>&1 &
7.ジョブの実行
8.テストユーザーの性能検証用ファイルが、Horizon Gateway にアップロードされる
26
VMware Horizon Workspace | 26
| 26
9. 結果のコンパイルおよび計算処理
27
VMware Horizon Workspace | 27
| 27
実行結果 – Horizon Data
性能検証テストの結果、5,000 ユーザーが同時にアップデートとダウンロードを行った場合、data VA に対す
る目標 CPU 使用率である 50%に達することが明らかになりました。
Horizon ファイル共有ユーザー数がクオータ値に影響を与えることはあっても、IO あるいはリソースがボトル
ネックになることはありませんでした。また、Nutanix プラットフォームの IO 負荷は、Horizon Workspace
VA に対するピーク総計 IOPS が最大 850 という、極めて小さいものであることが本テストで確認されました。
以下に示すデータは、5,000 ユーザーが、最大負荷に達するまで、3 フェーズに分けて、同時にアップロードお
よびダウンロードを繰り返し実施するというパフォーマンス測定実施中の、IO、レイテンシ、そしてワークロ
ードを示したものです。
クラスター測定結果
クラスターの CPU 使用率は、ピークで 30%であり、Horizon View デスクトップを複数同時に動かすのに十分
な余裕があることを示しています。
Data VA 測定結果
ピーク時でも十分なリソースを確保できる Data VA の CPU 使用率目標値 50%に対し、本テストにおける最大
CPU 使用率は 48%でした。
メモリ使用率は最大でも 26%であり、その多くはバッファーのキャッシュに使用されています。
28
VMware Horizon Workspace | 28
| 28
Data VA の IOPS は、最大 500 まで達し、以降これを維持しています。
ストレージのレイテンシは、読み込みでピーク 0.93ms、書き込みでは 3.8ms となっています。
29
VMware Horizon Workspace | 29
| 29
Nutanix Datastore 測定結果
Nutanix ベースのデータストアの総計 IOPS は、テストラン中、ピークで 850 でした。
一般的なコマンドに対するレイテンシは、ピークで 3.61ms でした。
データストアのレイテンシは、読み込み時ピークで 5.2ms、書き込み時はピークで 4.1ms でした。
30
VMware Horizon Workspace | 30
| 30
31
VMware Horizon Workspace | 31
| 31
Gateway VA 測定結果
Gateway VA の CPU 使用率は、テストラン中、ピークで 28%でした。
ネットワークトラフィックは概して高く、秒間最大 218,000 パケットの受信、秒間最大 196,000 パケットの
送信でした。
32
VMware Horizon Workspace | 32
| 32
Service VA測定結果
Gateway VA の CPU 使用率は、テストラン中、ピークで 33.3%でした。
Workload VM 測定結果
33
VMware Horizon Workspace | 33
| 33
34
VMware Horizon Workspace | 34
| 34
実行結果 – Horizon View
Nutanix ソリューション上の VMware Horizon Workspace により、他に類を見ないパフォーマンスで大規模な
デスクトップをサポートすることができます。n-Controller モデルによって、ノード/ブロックを拡張すること
で、デスクトップのパフォーマンスを安定的に保つことができます。
以下のグラフは、300 から 3,000 までデスクトップを拡張した場合の、相対的なアプリケーション応答時間を
比較したものです。
図 12相対的なアプリケーションパフォーマンス
デスクトップが 300 から 3,000 にスケールアップしても、1デスクトップあたりのパフォーマンスに変化は見
られません。
また、以下のグラフから、設置面積あたり最大のデスクトップ数を拡張した場合でも、Nutanix ソリューション
が安定したパフォーマンスで提供できること理解いただけると思います。40U に相当するラック 1 台では、
8,000 以上のデスクトップをサポートします。
図 13デスクトップ数の拡張
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
1.4
1.6
1.8
Word Doc Open PowerPoint Open Outlook Open Excel Open Adobe PDF Open
相対的なアプリケーションパフォーマンス(秒)
300 VMs
600 VMs
1200 VMs
1500 VMs
3000 VMs
0
5000
10000
15000
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
デスクトップ数
Nutanixブロック数 (2U)
デスクトップ数のスケール
35
VMware Horizon Workspace | 35
| 35
6. 今後のリサーチについて
今後も最高のソリューションを提供するため、ニュータニックスでは、次のような分野でリサーチを継続します。
o パフォーマンスの最適化
o スケールテスト
o 分散型アーキテクチャー(Cloudera、HortonWorks など)
o パートナーとの共同ソリューション提供
36
VMware Horizon Workspace | 36
| 36
7. 結論
Nutanix ソリューション上で稼動する VMware Horizon Workspace は、Horizon Workspace および Horizon
Workspace View をホスティングするための非常に優れたプラットフォームを提供します。このモジュラーポ
ッドによるアプローチにより、容易に拡張可能な形で Horizon を導入することができます。
VMware 社と共同で、ソリューションの性能評価と限界をベンチマークするための広範なテストを実施しまし
た。1 台の Nutanix ブロックで 5,000 ユーザーをテストしましたが、まだ負荷を与えられるだけの十分な余裕
があることが証明されました。
Horizon のファイル共有ユーザーにとって、クオータが制約になることはあっても、IO や他のリソースがボト
ルネックになることは一切ありませんでした。Horizon Workspace VA に対する総計 IOPS は、ピークで 850、
Data VA に対するピーク CPU 使用率は 48%と、Nutanix プラットフォーム上では IO 負荷が非常に小さいこと
がテスト結果で示されました。
Horizon Workspace および Horizon View を同一のプラットフォームに展開することで、スタックを平準化し、
エンドユーザー向けデスクトップおよびデータデリバリーに対するスケーラブルなプラットフォームを実現でき
ます。
37
VMware Horizon Workspace | 37
| 37
8. 付録:構成について
ハードウェア
o Storage / サーバー
▫ Nutanix NX-3400
▫ ノード構成
o CPU:Intel Xeon E5-2660 x 2
o メモリ:256GB
o ネットワーク
▫ Arista 7050Q - L3 Spine
▫ Arista 7050S - L2 Leaf
ソフトウェア
o Nutanix
▫ NOS 3.0.2
o Horizon
▫ horizon-workspace-1.0.0-941300
o Horizon View
▫ 5.2
o デスクトップ
▫ Windows 7 x 64
o インフラストラクチャー
▫ ESXi 5.1.0a
▫ vCenter 5.1.0a
VM
o デスクトップ
▫ CPU:vCPU x 1
▫ メモリ:1GB(locked)
o ストレージ
▫ NFS データストアによる CTR-RF2-VM-01 NDFS 上の OS 用ディスク 25GB x 1
38
VMware Horizon Workspace | 38
| 38
9. 図表一覧
9.1. 図一覧
図 1 Nutanix アーキテクチャー .................................................................................................... 6
図 2 Horizon プラットフォーム .................................................................................................... 7
図 3 Horizon アプライアンスの概要 .............................................................................................. 8
図 4 Nutanix アーキテクチャーにおける Horizon ............................................................................. 9
図 5 Nutanix ブロック上の Horizon 詳細 .......................................................................................13
図 6 Nutanix 上の VMware Horizon Workspace – ポッドの詳細 .......................................................14
図 7 Nutanix ポッド アーキテクチャー上の VMware Horizon Workspace ...........................................15
図 8 VMware Horizon Workspace コンポーネントの実装 .................................................................16
図 9 Horizon Data VA ディスク マッピング ...................................................................................17
図 10 Nutanix コンポーネントアーキテクチャー .............................................................................20
図 11 Leaf Spine ネットワークアーキテクチャー ............................................................................21
図 12 相対的なアプリケーションパフォーマンス .............................................................................34
図 13 デスクトップ数の拡張 .......................................................................................................34
9.2. 表一覧
表 1 ソリューションデザインのためのポイント ...............................................................................12
表 2 ポッドの概要 .....................................................................................................................14
表 3 VMware Horizon Workspace デザインのディシジョンポイント ..................................................16
表 4 Horizon VA サイジング .......................................................................................................16
表 5 Horizon View デザイン上のポイント .....................................................................................18
表 6 デスクトップ利用方法によるユーザータイプの分類 ....................................................................18
表 7 ユーザータイプ別デスクトップサイジング ...............................................................................19
表 8 Nutanix ストレージ構成 ......................................................................................................20
表 9 Horizon VA の構成.............................................................................................................22
39
VMware Horizon Workspace | 39
| 39
10. 著者について
著者のスティーブン・ポイトラス(Steven Poitras)は、ニュータニックスのテクニカルマーケティングチーム
に所属。スティーブンは、Nutanix プラットフォームとアプリケーションを連携するためのアーキテクチャーデ
ザインを支援し、重要なビジネスニーズの解決を支援するソリューションを開発することで、プラットフォーム
システムの領域に変革を起こしています。
ニュータニックス入社以前は、Accenture Technology Labs で、次世代インフラストラクチャー(NGI – Next
Generation Infrastructure)および 次世代データセンター(NGDC ‐ Next Generation Datacenter)に関す
る領域を専門としていました。彼は、これらの領域で、サービスオリエンテッドあるいはクラウドといった、ア
ジャイルでコスト効果が高いインフラストラクチャーの設計および移行方法についてのメソドロジー、参考アー
キテクチャーおよびフレームワークを開発してきました。
著者をツイッター@StevenPoitras でフォローいただけます。
ニュータニックスについて
ニュータニックスは、複雑で高価な SAN や NAS といった外部ネットワークストレージを必要としない、極めて
シンプルなサーバーおよびストレージからなるプラットフォームであり、エンタープライズ・クラスの仮想化を
提供できる最初の企業です。ニュータニックスは、Google File System といったスケーラブルなシステムや
Oracle Database/Exadata のようなエンタープライズ向けシステムの開発に携わってきたメンバーにより
2009 年に設立されました。本社を米国カルフォルニア州サンノゼに構え、Lightspeed Venture Partners、
Khosla Ventures および Blumberg Capital から出資を受けています。
Nutanix のブログは http://www.nutanix.com/blog/ からどうぞ。
Nutanix はツイッター @Nutanix でフォローいただけます。
40
VMware Horizon Workspace | 40
| 40