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Page 1: West ACTH療法について

ウエスト症候群における

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)療法

群馬県立小児医療センター

神経内科

椎原 隆

2013 年 5 月 27 日

主にウエスト症候群の治療に用いられるが、他の難治性てんかんで用いられることもある。

一般名: 酢酸テトラコサクチド亜鉛注 商品名: コートロシン Z 注

投与量・投与法

投与量を少なくしても、効果は変わらず副作用が減る事がわかってきたため最近は、従来より少

ない量で投与される事が一般的になってきている。当院では、0.0125 mg/kg/日で治療している。

投与法は筋肉内注射(大腿部)。

投与期間

当院では今のところ、連日 2 週間、隔日 2 週間、週二回2週間(計 6 週間)を原則にしているが、

治療効果や副作用を見ながら治療期間や投与量を変更。

効果

West 症候群において、多施設で行った研究報告によると、ACTH 終了時点で

発作消失 70%、発作減少 20%、無効 10% 程度。

West 症候群以外ではまとまったデータはない。

副作用

ほぼ必発だが投与量減量で徐々に改善する物

不機嫌、不眠、肥満、脳退縮

時に起こり、随時治療が必要な物

感染、高血圧、心肥大、電解質異常、肝機能障害

極稀だが重度な物

頭蓋内出血、重症感染

随時検査(採血・レントゲン・頭部画像等)しながら、副作用があれば適宜対処。

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