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Page 1: DPCはやわかり2018年版 本文 DIC183¹´4月改定版 DPCはやわかりマニュアル 2018年7月発行 編集発行:田辺三菱製薬株式会社エリアマーケティング推進部

2018年4月改定版

DPCはやわかりマニュアル 2018年7月発行編集発行:田辺三菱製薬株式会社エリアマーケティング推進部 〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10 ATM-565A-

(審)18Ⅴ076

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C O N T E N T S

●本書は、特に表記している項目を除き、2018年4月1日時点の情報を基に、ポイントとなる内容を重点的にまとめたものです。このため、点数を算定される場合は、必ず診断群分類点数表などでご確認ください。

●診断群分類に基づく1日当たり定額報酬算定制度の略称は、正式には「DPC/PDPS」ですが、本書では原則として「DPC」と表記しています。

■ 2018年度DPC制度の見直し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   1

■ DPCへの参加基準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   2

■ DPCへの参加・退出等の手続き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   3

■ DPCコードとツリー(樹形)図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   4

■ DPCコードの構成と意味 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   6

■ 診断群分類区分の決定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   7

■ 診断群分類点数表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   8

■ 診断群分類点数の設定方式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   9

■ DPC包括評価の対象患者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

■ DPC包括評価の仕組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

■ DPCにおける出来高算定項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14

■ DPC包括評価の留意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

■ 医療機関別係数 調整係数の置き換えと係数の種類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

■ 医療機関別係数 基礎係数と医療機関群・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

■ 医療機関別係数 機能評価係数Ⅰ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

■ 医療機関別係数 機能評価係数Ⅱ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26

■ 参考資料①  高額薬剤ルールが適用となる薬剤と診断群分類番号 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

■ 参考資料②  手術・処置等2に記載があり、かつツリー図に分岐が設定されている薬剤の一覧 ・・・31

■ 参考資料③  診断群分類(DPC)点数表と医科点数表における包括範囲の比較 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34

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1

2018年度DPC制度の見直し■改定の概要と方向性

2012年度から行われていた調整係数の基礎係数・機能評価係数Ⅱへの置き換えが予定通り完了したことが、今回の改定の最も大きなトピックといえます。これにより、今年度から基礎係数と機能評価係数の合計が医療機関別係数となります。ただし、病院の安定運営のためには、今後も激変緩和措置が必要として、推計診療報酬変動率が±2%を超える病院については、改定年度に限り、新たに激変緩和係数が設定されることになりました。また、置き換えが完了したことで、評価の比重が大きくなる機能評価係数Ⅱの再整理が行われた点も今回の改定のポイントといえます。注目点としてもう1つ挙げられるのが、激変緩和措置を検討する過程で明らかになった、平均的な診療実態から大きく外れるDPC対象病院の存在です。今回の改定では具体的な対応はなされませんでしたが、DPC制度は標準的医療に対する包括支払いシステムであることから、こうした病院の取り扱いが課題とされ、今後の検討事項として明示されました。次回改定は、対象病院の基準や退出ルールの見直しがトピックになるかもしれません。

■主な見直し内容●診療報酬改定に関連した見直し急性期入院の出来高評価見直しに伴う見直しが行われるとともに、改定後の包括範囲の報酬水準(機能評価係数Ⅰ除く)は、改定前の水準に改定率を乗じたものとして、医療機関別係数の計算で反映されています。

●調整係数の置き換え調整係数の置き換え完了に伴う対応として、新たに激変緩和係数が設けられました。ただし、係数が設定されるのは改定年度のみです。また、新たに対象病院となる病院については、マイナス緩和措置の対象となった場合のみ対応するルールが導入されました(20頁参照)。

●医療機関群の設定医療機関群の設定に際し着目した病院の役割と機能は従来通りですが、各群の名称が、Ⅰ群は「大学病院本院群」、Ⅱ群は「DPC特定病院群」、Ⅲ群は「DPC標準病院群」と変更されました(21頁参照)。

●機能評価係数の見直し・ 機能評価係数Ⅰについては、従来通りの評価方法が継続され、医科診療報酬点数表(以下、医科点数表)の見直しや新設点数が反映されるとともに、「後発医薬品使用体制加算」が係数化されました(23頁参照)。

・ 機能評価係数Ⅱについては、「後発医薬品係数」と「重症度係数」が廃止され、残りの6つの係数が基本的評価軸と位置付けられました。係数設定に用いる指数の評価方法の見直しも行われています(26頁参照)。

●点数設定方式Dについて短期滞在手術等基本料の対象手術等については、診断群分類点数表で報酬算定することになり、点数は、原則として点数設定方式Dで設定されました。この他にも一定の要件を満たす手術が追加されています(10頁参照)。

●算定ルールの見直し7日以内の再入院ルールについて、再入院の医療資源を最も投入した傷病名の診断群分類の上6桁が前回入院と同じ場合や、再入院の契機となった傷病名に「180040手術・処置等の合併症」に定義されるICDコードを選択した場合も、前回入院と一連と見なすとされました(18頁参照)。

●その他の変更点・ DPC調査の項目の見直しが行われ、様式1については、SOFAスコア(生理学的スコア)の測定やKコードと対応するSTEM7コードの入力などが追加されました(次頁参照)。

・ DPC対象病院の合併又は分割の取り扱いが見直され、DPC対象病床の増減が一定の範囲内であれば、DPC対象病院と出来高病院等が合併又は分割する場合は、申請が不要となりました(3頁参照)。

・ 新たに、DPC対象病床数の変更に関する取り扱いが規定され、対象病床数が200床以上増減する場合や2倍以上又は1/2以下となる場合には、申請が必要となりました(3頁参照)。

・ ICD-10コードが2003年版から2013年版に変更されました。

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■対象病院と準備病院DPC制度への参加病院には、診断群分類を用いて包括請求を行っている「DPC対象病院」と、請求は通常の医科点数表で行い、退院患者データの提出のみを行っている「DPC準備病院」があります。どちらも厚生労働省が定めた下表の基準を満たす必要があります。

【対象病院・準備病院の基準】

対象病院 準備病院

下記の届出・ 一般病棟入院基本料の 急性期一般入院基本料・ 特定機能病院入院基本料(一般病棟)・ 専門病院入院基本料(7対1、10対1)* 救急医療管理加算の基準を満たしていることが望ましい

左記の基準を満たしている又は基準を満たすための計画を策定

②診療録管理体制加算の届出* 診療録管理体制加算1が 望ましい

左記の加算の届出を行っている又は同等の診療録管理体制を有し、基準を満たすための計画を策定

③DPC調査に適切に参加し、入院診療及び外来診療データを提出

DPC調査に適切に参加し、入院診療データを提出* 外来診療データの提出が望ましい

④「適切なコーディングに関する委員会」(コーディング委員会)を設置し、年4回以上開催※ *毎月開催が望ましい

上記③の調査で、適切なデータを提出し、かつ、調査期間1月当たりの「データ/病床」比が0.875以上

※1) 委員会は、標準的な診断及び治療方法の院内周知を徹底し、適切なコーディング体制を確保することが目的。診療報酬の多寡に関する議論を行う場ではないことに留意すること。開催月と同月内に2回以上開催した場合、2回目以降は基準の4回に含めない

 2) コーディングの責任者の他に、少なくとも下記を構成員とする。実症例を扱う際は、症例に携わった医師等の参加を求めること診療部門の医師/薬剤部門の薬剤師/診療録情報管理部門又は診療報酬請求事務統括部門の診療記録管理者

 3) 他の委員会で目的及び構成員等が要件を満たす場合は、当該委員会をコーディング委員会と見なすことができる。ただし、設置規程等に適切なコーディングに関する事項を明記し、適切なコーディングに関するテーマで、年4回 以上委員会を開催すること

 4) 委員会開催時には「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」の活用が望ましい

 5) DPC調査等で委員会の開催を確認できなかった場合は、確認後1月以内に委員会を開催し、地方厚生(支)局に使用した資料を提出すること(対象病院のみ)

■DPC調査の提出データ左表③のDPC調査には、「退院患者調査」と「特別調査」の2種類があります。退院患者調査は、診療患者の実態や実施した医療行為の内容等を把握することを目的に毎年実施される調査で、このデータに基づき診断群分類点数(8頁参照)や医療機関別係数(20頁参照)が設定されます。特別調査は、退院患者調査を補完することを目的に、中央社会保険医療協議会(以下、中医協)等の要請に基づき随時実施される調査です。退院患者調査では、下表の内容を患者ごとに作成して提出します。

【退院患者調査】様式名 内容 入力情報

様式1 簡易診療録情報 性別、生年月日、病名、病期分類など

様式4 医科保険診療以外の診療情報

保険診療以外(公費、先進医療等)の実施状況

Dファイル 診断群分類点数表に基づく診療報酬算定情報 DPCレセプト

EF統合ファイル

医科点数表に基づく診療報酬算定情報 出来高レセプト

外来EF統合ファイル

外来患者の医科点数表に基づく診療報酬算定情報 外来の出来高レセプト

Hファイル 日ごとの患者情報 重症度、医療・看護必要度

様式3 施設情報(施設ごとに作成)入院基本料等の届出状況

(厚生労働省「平成30年度診療報酬改定の概要」より)

●2018年度新規項目2018年度改定における主な新規追加項目は下表の通りです。

【様式1】項目名 対象/内容

SOFAスコア小児はpSOFAスコア

医療資源病名、併存症、続発症、入院契機傷病名として敗血症のコーディングを行う患者について、診断時に測定

特定集中治療室管理料1・2算定患者の入退室時に測定

手術基幹コード

手術を行った患者については、Kコードと対応するSTEM7コードを入力

要介護度 療養病棟の入院患者については、要介護度を追加

要介護情報 療養病棟の入院患者については、低栄養情報、摂食嚥下機能障害を追加

(厚生労働省「平成30年度診療報酬改定の概要」より)

【様式3】項目名 対象/内容

病棟情報 各病棟の主な入院基本料情報を入力

(厚生労働省「平成30年度診療報酬改定の概要」等より)

DPCへの参加基準

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DPCへの参加・退出等の手続き■対象病院への参加条件と手続き

対象病院への参加は、参加の届出を行う時点で前頁の対象病院の基準を全て満たしている準備病院であることが条件です。なお、DPC調査における「データ/病床」比が0.875以上の基準(前頁左表⑤の基準)については、厚生労働省が診療報酬改定に使用する病院データで判断します。参加時期は診療報酬改定時で、直近に予定されている診療報酬改定の6カ月前までに参加届を提出します。

■対象病院の合併又は分割について●複数の対象病院の合併対象病院(合併日に対象病院となる準備病院含む)が他の対象病院等と合併の予定があり、合併後もDPCへの継続参加を希望する場合は、合併日の6カ月前までに申請書を提出します。

●複数の対象病院への分割対象病院(分割日に対象病院となる準備病院含む)が2つ以上の対象病院等への分割の予定があり、分割後もDPCへの継続参加を希望する場合は、分割日の6カ月前までに申請書を提出します。

■対象病院の病床数の変更について上記の合併又は分割以外で、対象病院(病床数の変更時に対象病院となる準備病院含む)が、下記に該当する対象病床数の変更を行う予定があり、変更後もDPCへの継続参加を希望する場合は、変更日の6カ月前までに申請書を提出します。

変更年度の前年度10月1日時点の対象病床数を基準として、下記のいずれかに該当する場合 ① 合計200床以上の対象病床数の増減があった場合 ② 対象病床数が2倍以上又は1/2以下となる場合

■合併・分割・病床数変更後も 継続参加する場合の基準対象病院が合併・分割・対象病床数変更後もDPCへの継続参加を希望する場合は、原則として下記の基準を満たしている必要があります。

① 合併の場合は、合併前の主たる病院がDPC対象病院② 申請の直近1年以上、継続してデータが提出されている③ 申請の直近1年の「データ/病床」比が1月当たり0.875以上

■対象病院からの退出 (特定機能病院以外)●自主退出の場合直近に予定されている診療報酬改定の6カ月前までに退出届を提出し、改定時期に合わせて退出します。この場合、診療報酬改定の前々月の初日以降の入院患者から医科点数表により算定します。

例)4月1日退出の場合◆ 1月31日以前に入院した患者は、3月31日までは診断群分類点数表で算定し、4月1日以降は医科点数表で算定

◆ 2月1日以降に入院した患者は、2月1日より医科点数表で算定

●対象病院の基準を満たさなくなった場合対象病院の基準のうち、入院基本料又は診療録管理体制加算の届出基準(前頁左表①又は②の基準)を満たさなくなった病院は、3カ月の猶予期間を超えてもなお基準を満たせない場合に、猶予期間の期限が来た日から3カ月を超えた月の翌月初日に退出します。対象病院の基準のうち、DPC調査への参加又はコーディング委員会の開催基準(前頁左表③又は④の基準)を満たしていないことを厚生労働省が確認し、中医協で基準を満たしていないと決定された場合は、決定月の4カ月後の初日に退出します。対象病院の基準のうち、DPC調査における「データ/病床」比が0.875以上の基準(前頁左表⑤の基準)については、厚生労働省が病院の各年10月から翌年9月までのデータで判定し、基準を満たしていない病院に結果を通知します。通知された病院は判定後の直近の4月1日に退出します。なお、上記いずれの場合においても、退出届を提出します。

●特別な理由で緊急退出する必要がある場合DPC調査に適切に参加できなくなったなど特別な理由がある場合は、緊急退出が認められます。原則として、厚生労働省が審査を行い退出の可否を決定し、退出が認められた場合は、認められた月の4カ月後の初日に退出します。

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DPCコードとツリー(樹形)図14桁のDPCコードは、MDC(右記Q&A参照)及び傷病名の6桁コードと、さまざまな定義に基づいて患者ごとに決定します。このDPCコードを決定する際に用いるのが、ツリー(樹形)図です。ツリー図は下図のような仕組みになっており、手術の「あり」「なし」など、分岐点の項目を選択していくことで、最終的に右端の14桁のDPCコードを決定します。実際の算定の際には、ツリー図以外に『診断群分類点数表』や『定義テーブル』も用います。2018年度のDPCコード総数は4,955ありますが、実線で囲まれた4,296のコード(診断群分類点数表に定める診断群分類番号)が包括評価に該当し、残りの点線で囲まれたコードは、医科点数表に基づいて出来高で算定します。出来高となるコード(医科点数表算定コード)は、退院患者データの症例数が少ないか、データのバラつきが大き過ぎて包括評価に適さないものです。なお、診断群分類の精緻化を図りつつ、診断群分類数の増加を防ぐ目的から、脳梗塞、肺炎、糖尿病の3疾患には、重症度を考慮した評価手法であるCCPマトリックスが導入されています。CCPマトリックスを導入した分類は、複数の分類が同一の支払分類となるため、包括評価は4,296分類ですが、支払分類数は2,462となっています。

Q 診断群分類で用いられているMDCとは?

A 主要診断群(Major Diagnostic Category)の略

で、現在のDPCでは次の18群に分類されています。

MDC01:神経系疾患MDC02:眼科系疾患MDC03:耳鼻咽喉科系疾患MDC04:呼吸器系疾患MDC05:循環器系疾患MDC06:消化器系疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患MDC07:筋骨格系疾患MDC08:皮膚・皮下組織の疾患MDC09:乳房の疾患MDC10:内分泌・栄養・代謝に関する疾患MDC11:腎・尿路系疾患及び男性生殖器系疾患MDC12:女性生殖器系疾患及び産褥期疾患・異常妊娠     分娩MDC13:血液・造血器・免疫臓器の疾患MDC14:新生児疾患、先天性奇形MDC15:小児疾患MDC16:外傷・熱傷・中毒MDC17:精神疾患MDC18:その他

MDC(2桁)と右記傷病名分類(4桁)による計6桁のコード 傷 病 名

JCS

JCS10以上

以下省略

K176$等

K145等

その他の手術

手術・処置等1

手術・処置等2

JCS10未満

手術

手術

あり

なし

あり

なし

あり

定義副傷病

なし

あり

なし

あり

なし

JCSはJapan Coma Scaleの略で意識障害レベルの指標

手術、手術・処置等、定義副傷病はツリー図とは別の「定義テーブル」(本書では省略)にて規定

14桁のDPCコード。「x」は該当項目がない場合

実線による四角囲みは、DPCの包括点数が設定されていることを示す

点線による四角囲みは、出来高算定であることを示す

「等」は四角囲みに記載されている手術以外にも、複数の手術が規定されていることを示す

「K」は医科点数表の第2章特掲診療料第10部手術のKコードと連動している

「$」はワイルドカードと呼ばれ、それ以下の分類を全て含む

010020x001xxxx

010020x002xxxx

010020x097xxxx

010020x09901xx

010020x0991x0x

010020x0991x1x

010020x09900xx

*上記のツリー図は見本であり、実際のものとは異なります

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手術・処置等2

手術・処置等2

手術・処置等2

手術・処置等2

070470 関節リウマチ手術

070470xx99x0xx

070470xx99x1xx

070470xx99x2xx

070470xx99x30x

070470xx99x31x

070470xx99x4xx

070470xx99x5xx

070470xx97x0xx

070470xx97x1xx

070470xx97x2xx

070470xx97x3xx

070470xx97x4xx

070470xx97x5xx

070470xx02x0xx

070470xx02x1xx

070470xx02x2xx

070470xx02x3xx

070470xx02x4xx

070470xx02x5xx

070470xx01x0xx

070470xx01x1xx

070470xx01x2xx

070470xx01x3xx

070470xx01x4xx

070470xx01x5xx

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

定義副傷病

なし

あり

なし

あり

なし

あり

なし

あり

なし

あり

なし

あり

その他の手術

K029等

K082ー3$等

手術 ・ 処置等21;人工呼吸など2;エタネルセプト3;デノスマブなど4;サリルマブなど5;インフリキシマブ

5

【関節リウマチのツリー図】

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6

DPCコードの構成と意味DPCでは、患者に割り振る14桁のDPCコードが4,955あります。このうち、4,296(支払分類数は2,462)のコード(診断群分類番号)に包括点数が設定されており、2018年3月20日付の官報で告示されています。14桁のDPCコードには、下図のような意味があります。最初の6桁は傷病名に相当し、数字の代わりに「x」とある場合は「該当なし」を意味しています。

Q 複数の疾患がある患者のDPCコードは?

A DPCコードの決定に当たっては、主治医が「1

入院当たり医療資源を最も投入した傷病名」に

基づき、1つだけ選択することになっています。

従って、「主傷病名」と「入院の契機となった傷

病名」「入院後に発症した合併症」が全て異なっ

た場合であっても、1回の入院において1つの

DPCコードしか選ぶことができません。

例えば、「胃がん」全摘で入院した患者が「敗血

症」になった場合、敗血症が医療資源を最も投

入した傷病であれば、医療資源病名は「敗血症」

となり、これに基づき、DPCコードを選択します。

この選択(コーディング)によって、包括点数

が大きく変動するため、DPCコードの決定を行

う医師への支援も含めたコーディングのバック

アップ体制をいかに整えるかが重要です。

なお、適切な傷病名のコーディングを行うため

の参考資料として「DPC/PDPS傷病名コーディ

ングテキスト」(19頁参照)が作成されています。

0 1 0 0 1 0  x x 9 9 0 0 0 x x:該当する項目がない場合

⑧重症度等 0:片眼 1:両眼 等

⑥手術・処置等2 0:なし 1:あり(2以降がある場合は定義テーブルに             定義された項目あり) 2~9、A:定義テーブルに定義された項目あり

⑦副傷病 0:なし 1、2:あり

①疾患コード

②病態等分類 0:下記以外 1:15歳未満 1:15歳以上かつ市中肺炎

③年齢・出生時体重等 【年齢】  0:n歳以上  1:n歳未満 【出生時体重】  1:2,500g以上  2:1,500g以上2,500g未満  3:1,000g以上1,500g未満  4:1,000g未満 【JCS】  0:10未満  1:10以上 【Burn index】  0:10未満  1:10以上 【GAF】  0:40以上  1:40未満 【脳卒中】  0:4日目以降、JCS10未満  1:4日目以降、JCS10以上  2:3日目以内、JCS10未満  3:3日目以内、JCS10以上

3層目2層目1層目

④手術 01~06:定義テーブルに定義された項目あり 99:手術なし 97:その他手術あり(手術あり・なしでしか分岐していない場合は「手術あり」)

⑤手術・処置等1 0:なし 1:あり(2がある場合は定義テーブルに定義された項目あり) 2~5:定義テーブルに定義された項目あり

【DPC コード(14 桁)の構成】

【1層目:傷病名の層】 上6桁コード(上2桁はMDCコード)【2層目:手術の層】 9・10桁目【3層目:その他】 残りのコード

Q DPCコードの決定の際、「手術」の有無を判断するに当たって、輸血のみを実施した場合の取り

扱いは?

A 輸血の費用は、医科点数表において第10部手術の第2節輸血料に定められています(13頁参照)。従って、輸血のみを実施した場合でも、「手術あり」として取り扱うことになります。ただし、輸血管理料のみを算定する場合については、「手術なし」を選択します。

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診断群分類区分の決定■診断群分類区分の適用の考え方

診断群分類区分は主治医が決定します。その際、下記のルールが定められています。

◆ 入院期間(DPC対象病床のみ)に治療対象となった傷病のうち、医療資源を最も投入した傷病をICD-10(2013年版)から1つだけ選択(医療資源を最も投入した傷病が確定していない場合は入院の契機となった傷病)

【傷病名等の分類決定時の主な留意事項】①下記のICD-10は選択できません。

◆ 詳細不明の寄生虫症(B89)◆ 他章に分類される疾患の原因である連鎖球菌及びブドウ球菌(B95)からその他及び詳細不明の感染症(B99)

◆ 心拍の異常(R00)からその他の診断名不明確及び原因不明の死亡(R99)まで〔鼻出血(R04.0)、喀血(R04.2)、気道のその他の部位からの出血(R04.8)、気道からの出血, 詳細不明(R04.9)、熱性けいれん〈痙攣〉(R56.0)、限局性発汗過多〈多汗〉(症)(R61.0)、全身性発汗過多〈多汗〉(症)(R61.1)、発汗過多〈多汗〉(症)、詳細不明(R61.9)及びブドウ糖負荷試験異常(R73.0)除く〕

◆ 独立した(原発性)多部位の悪性新生物〈腫瘍〉(C97)、部位不明の表在損傷(T14.0)から損傷、詳細不明(T14.9)まで(主たる部位のICD-10を選択)

②手術等の未実施期間に診断群分類区分を判断する場合、入院診療計画等で確認できる予定手術等も勘案します。③1入院期間中に複数の傷病に対して治療が行われた場合でも診断群分類区分は1つだけ決定します。④同一傷病に複数の手術等が行われた場合も、下記に基づき1つだけ診断群分類区分を決定します。

◆ 入院中に定義テーブル上の複数の手術等の診療行為が行われ、同一疾患内の複数のDPCコードに該当する可能性がある場合は、「手術」「手術・処置等1」「手術・処置等2」「定義副傷病」の全項目において、ツリー図で下に掲げられたDPCコードを優先して選択

⑤医科点数表で「区分番号K○○○の○○術に準じて算定する」と規定されている手術の診断群分類区分を決定する場合は、準用元の手術で判断します。⑥脳梗塞(010060)は、下記に留意して判断します。

◆ 「年齢・出生時体重等」の発症時期、JCSは診断群分類区分の適用開始時を起点として選択する(適用開始後に発症した場合は、発症後3日以内、発症時点でのJCSを選択)

◆ 重症度等の「発症前Rankin Scale」とは、発症前概ね 1週間のADLを病歴等から推定し、以下の0から5のいずれかを選択する(全く推定できない場合は5を選択) 0 全く症候がない 1 明らかな障害はない(日常の勤めや活動は行える) 2 軽度の障害(自分の身の回りのことは介助なしで行える)

 3 中等度の障害(何らかの介助を必要とするが、歩行は介助なしに行える)

 4 中等度から重度の障害(歩行や身体的要求には介助が必要) 5 重度の障害(寝たきり、失禁状態、常に介護と見守りが必要)

⑦肺炎等(040080)は、下記に留意して判断します。

◆「市中肺炎」の該当の有無は、以下の例を参考にすること 例)市中肺炎に該当しないもの・入院48時間以降に病院内で発症した肺炎・重篤な免疫抑制状態・老人施設と長期療養施設で発症した肺炎・慢性下気道感染症の急性増悪

◆ 重症度等の「A-DROPスコア」とは、以下のうち入院時(入院中の発生は発症時)の状態に該当する項目の合計数をいう・男性70歳以上、女性75歳以上・BUN 21mg/dL以上又は脱水あり・SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)・意識障害あり・血圧(収縮期)90mmHg以下

⑧主治医による診断群分類区分の適用の決定は退院時に行います(DPC対象病棟等以外への転棟含む)。⑨定義テーブル等で使用されている手術、処置等の主な用語の定義は下表の通りです。

用語 定義

化学療法

悪性腫瘍に対する抗腫瘍用薬、ホルモン療法、免疫療法等の抗腫瘍効果を有する薬剤の使用* 入院中の処方に限る。手術中の使用、外来、退院時処方は含まない* 抗生剤のみの使用、G-CSF製剤、鎮吐剤等の副作用に係る薬剤のみの使用等は含まない

動注化学療法 医科点数表第2章第6部注射の「G002動脈注射」で化学療法を実施すること

放射線療法 医科点数表第2章第12部放射線治療(血液照射除く)

定義副傷病 入院時併存症及び入院後発症傷病の両方

電気生理学的検査

医科点数表第2章第3部検査において保険医療材料別表Ⅱ区分114(2)の医療材料を、「050070頻脈性不整脈」では3本以上、「050210徐脈性不整脈」では2本以上使用して実施した電気生理学的検査

手術 医科点数表第2章第10部手術(輸血管理料除く)

全身麻酔医科点数表第2章第11部麻酔の下記のいずれかL007開放点滴式全身麻酔/L008マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔

メトトレキサート大量療法

骨肉腫に対してメトトレキサート5g以上(バイアル換算で25本以上)投与する化学療法

神経ブロック(局所麻酔剤又はボツリヌス毒素)神経根ブロック、神経ブロック(局所麻酔剤又はボツリヌス毒素)腰部硬膜外ブロック、神経ブロック(局所麻酔剤又はボツリヌス毒素)仙骨部硬膜外ブロック

医科点数表第2章第11部麻酔に規定される「L100神経ブロック(局所麻酔剤又はボツリヌス毒素使用)」の「1」の「神経根ブロック」、「2」の「腰部硬膜外ブロック」、「5」の「仙骨部硬膜外ブロック」

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診断群分類点数表官報に告示された診断群分類点数表は、下表のよう

になっており、「診断群分類番号」「傷病名」「手術名」「手術・処置等1」「手術・処置等2」「定義副傷病」「重症度等」が記載され、併せて「入院日」と「点数」(入院日に応じた1日当たり包括点数)が記載されています。「入院日Ⅰ」は“25パーセンタイル値の日数”、「入院日Ⅱ」は“全国の平均在院日数”、「入院日Ⅲ」は“全国の平均在院日数+2SD(標準偏差)以上の30の整数倍の日数”となっています(次頁参照)。入院期間が入院日Ⅲを超えた日からは、医科点数表に基づいた出来高の点数を算定することになります。

Q 25パーセンタイル値とは?

A「パーセンタイル」は、小さい方から数えて何番

目の値はどれくらいかという見方をする統計的

表示法です。

DPCにおいては、例えば、ある診断群分類区分

の退院患者100人のうち、入院期間の短い患者

から順番に数えて、25番目の患者の入院日数が

25パーセンタイル値となります。

【診断群分類点数表】

番号 診断群分類番号 傷病名 手術名手術・処置等1

手術・処置等2

定義副傷病

重症度等

入院日(日) 点数(点)

Ⅰ Ⅱ Ⅲ 入院期間Ⅰ 入院期間Ⅱ 入院期間Ⅲ

3154 070470xx99x0xx 関節リウマチ なし なし 7 15 60 2,644 1,997 1,698

3155 070470xx99x1xx 関節リウマチ なし 1あり 13 28 90 3,222 2,437 2,034

3156 070470xx99x2xx 関節リウマチ なし 2あり 5 15 60 2,987 2,402 2,042

3157 070470xx99x30x 関節リウマチ なし 3あり なし 4 12 60 4,589 2,583 2,195

3158 070470xx99x31x 関節リウマチ なし 3あり あり 6 18 60 3,480 2,799 2,362

3159 070470xx99x5xx 関節リウマチ なし 5あり 1 2 30 21,527 1,862 1,830

3160 070470xx97x0xx 関節リウマチ その他の手術あり なし 7 19 60 2,574 2,043 1,736

3161 070470xx97x3xx 関節リウマチ その他の手術あり 3あり 16 32 90 3,041 2,248 1,911

3162 070470xx97x4xx 関節リウマチ その他の手術あり 4あり 17 35 90 2,944 2,197 1,868

3163 070470xx02x0xx 関節リウマチ 筋肉内異物摘出術等 なし 8 17 60 2,303 1,735 1,475

3164 070470xx02x4xx 関節リウマチ 筋肉内異物摘出術等 4あり 17 33 90 2,433 1,977 1,779

3165 070470xx01x0xx 関節リウマチ 人工関節再置換術等 なし 11 23 60 2,254 1,691 1,437

3166 070470xx01x2xx 関節リウマチ 人工関節再置換術等 2あり 16 31 60 2,347 1,906 1,716

3167 070470xx01x3xx 関節リウマチ 人工関節再置換術等 3あり 16 33 90 2,584 2,128 1,916

3168 070470xx01x4xx 関節リウマチ 人工関節再置換術等 4あり 16 32 60 2,430 1,988 1,789

25パーセンタイル値の日数 平均在院日数

平均在院日数+2SD以上の30の整数倍の日数

入院期間Ⅰ:入院日Ⅰ以下の期間入院期間Ⅱ:入院日Ⅰを超えて入院日Ⅱ以下の期間入院期間Ⅲ:入院日Ⅱを超えて入院日Ⅲ以下の期間

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診断群分類点数の設定方式■1日当たり包括点数の設定

DPC制度の特徴の1つとして、DPCコードごとに平均在院日数が定められていることが挙げられます。この平均在院日数を軸に3段階の1日当たり包括点数が設定されており、医療資源の投入量が多い入院初期の点数が高くなる仕組みになっています。具体的な点数設定は、診断群分類によって医療資源投入のタイミングが異なることから、①点数設定方式A(一般的な診断群分類)、②点数設定方式B(入院初期の医療資源投入量が多い診断群分類)、③点数設定方式C(入院初期の医療資源投入量が少ない診断群分類)、④点数設定方式D(高額薬剤や手術等に係る診断群分類)――の4種類の方法が用いられています。2018年度改定では、点数設定方式Aによる設定は1,941分類、点数設定方式Bは267分類、点数設定方式Cは195分類、点数設定方式Dは59分類となっています。

●点数設定方式A【一般的な診断群分類】多くの診断群分類に用いられている設定方式で、入院期間Ⅰは“1入院期間での1日当たり医療資源の平均投入量”に基づいて15%加算した点数、入院期間Ⅱは図のAとBの面積が「A=B」となる点数、入院期間Ⅲは“入院期間Ⅱより15%減算”と“入院期間Ⅲの1日当たり医療資源の平均投入量”のうち、低い方の点数となっています。

A=B

15%1入院期間での1日当たり医療資源の平均投入量 15%又は、入院期間Ⅲの1日

当たり医療資源の平均投入量のうち、低いもの

第Ⅰ日25パーセンタイル値

第Ⅱ日平均在院日数

第Ⅲ日平均在院日数+2SD以上の30の整数倍

出来高

A

B

入院期間Ⅰ 入院期間Ⅱ 入院期間Ⅲ

●点数設定方式B【入院初期の医療資源投入量が多い診断群分類】入院期間Ⅰは“入院期間Ⅰでの1日当たり医療資源の平均投入量”に基づき点数設定され、一般的な診断群分類より高くなります。入院期間Ⅱ・Ⅲの点数設定は点数設定方式Aと同様です。

入院期間Ⅰ 入院期間Ⅱ 入院期間Ⅲ

A=B

15%又は、入院期間Ⅲの1日当たり医療資源の平均投入量のうち、低いもの

第Ⅰ日25パーセンタイル値

第Ⅱ日平均在院日数

第Ⅲ日平均在院日数+2SD以上の30の整数倍

出来高

A

B

入院期間Ⅰでの1日当たり医療資源の平均投入量

1入院期間での1日当たり医療資源の平均投入量

●点数設定方式C【入院初期の医療資源投入量が少ない診断群分類】考え方は点数設定方式Aと同じですが、入院期間Ⅰの加算が10%に縮小され、入院期間Ⅲの減算も10%と小さくなっています。

出来高

A

B

入院期間Ⅰ 入院期間Ⅱ 入院期間Ⅲ

10%10%

A=B

10%又は、入院期間Ⅲの1日当たり医療資源の平均投入量のうち、低いもの

第Ⅰ日25パーセンタイル値

第Ⅱ日平均在院日数

第Ⅲ日平均在院日数+2SD以上の30の整数倍

1入院期間での1日当たり医療資源の平均投入量

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●点数設定方式D【高額薬剤や手術等に係る診断群分類】高額な薬剤等を使用する診断群分類や短期滞在手術等基本料に該当する手術等に係る診断群分類などに用いられている設定方式です。入院期間Ⅰは「1日」で固定され、入院初日に入院基本料以外の報酬が全て償還される点数設定となっています。

A

出来高

B入院 期間Ⅰ 入院期間Ⅱ 入院期間Ⅲ

A:入院基本料を除く薬剤費等包括  範囲の1入院当たりの点数

B:入院基本料の1入院当たりの点数

従来の点数設定方式

従来方式(15%又は10%)又は、入院期間Ⅲの1日当たり医療資源の平均投入量のうち、低いもの

第Ⅱ日(平均在院日数)

第Ⅰ日(1日で固定)

第Ⅲ日平均在院日数+2SD以上の30の整数倍

1入院期間での1日当たり医療資源の平均投入量

【短期滞在手術等基本料に該当する手術等について】従来、DPC対象病院では医科点数表による算定が優先されていました。しかし、2018年度改定で算定ルールが変更され、DPC対象病院においては、診断群分類点数表による報酬算定が優先されることになりました。これにより、短期滞在手術等基本料に該当する手術等に関する診断群分類のうち、入院期間Ⅰの日数が5日以下で、当該診断群分類に占める短期滞在手術等基本料3の症例割合が一定以上の分類は、点数設定方式Dで設定されました。また、短期滞在手術等基本料に該当しない手術に関する診断群分類においても、①手術あり(その他手術除く)、②処置1及び処置2がなし、③一定程度の症例数を有する、④従来の点数設定方式と入院期間Ⅰの点数が大きく乖離しない――の要件に該当する分類については、点数設定方式Dが適用されました。なお、短期滞在手術等基本料の対象手術等は診断群分類点数表で算定することになっても、従来通り入院基本料の平均在院日数の計算対象外で、「重症度、医療・看護必要度」についても評価対象外とされています。

【点数設定方式Dが適用された短期滞在手術等基本料に関する診断群分類】

【点数設定方式Dが適用された手術に関する診断群分類】

診断群分類番号 分類名

020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼

020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼

060035xx04xx0x 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし

060040xx05xxxx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術

060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし

060100xx01xx1x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病あり

060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア

060160x002xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)

060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア

060160x102xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)

080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり

11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 定義副傷病なし

12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮筋腫摘出(核出)術腟式等 手術・処置等2なし

診断群分類番号 分類名

050070xx01x0xx 頻脈性不整脈: 経皮的カテーテル心筋焼灼術

060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍: 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術

060150xx03xxxx 虫垂炎: 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等

060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等:腹腔鏡下胆嚢摘出術等

090010xx01x0xx

乳房の悪性腫瘍: 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術〔腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む)〕等

110070xx0200xx 膀胱腫瘍:膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術

11012xxx020x0x 上部尿路疾患:経尿道的尿路結石除去術

(中医協総会 2018年1月24日資料より)

(厚生労働省「平成30年度診療報酬改定の概要」より)

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DPC包括評価の対象患者■DPC対象患者

DPCの包括評価の対象となるのは、対象病院の一般病棟の入院患者のうち、包括点数が設定されたDPCコードに該当する患者です。歯科や精神病棟、療養病棟などの入院患者は対象外です。また、一般病棟の入院患者でも下表に該当する患者は対象外です。つまり、一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病棟)、専門病院入院基本料の算定患者と、特定入院料のうち、救命救急入院料や特定集中治療室管理料など急性期の点数の算定患者で、4,296のDPCコードに該当する患者が対象となります。

■新規に収載される高額薬剤の取り扱い新たに保険適用される新薬、効能効果・用法用量が一部変更となる薬剤、事前評価済公知申請の薬剤のう

ち、下記の基準に該当する高額な薬剤を使用した患者は、十分な使用実績データが収集され包括評価が可能となるまでの期間は包括対象外とし、全ての診療行為を医科点数表に基づいて出来高で算定するとされています。ただし、最終的な包括対象外の判定は、個別の診断群分類番号ごとに行われます。判定は、新薬の薬価収載に合わせ年4回実施されます。なお、緊急に薬価収載された新薬の判定は、必要に応じて追加的に実施されます(高額薬剤に該当する薬剤は29頁に掲載)。

【高額薬剤判定の基準】

前年度に使用実績のない薬剤等について、当該薬剤等の標準的な使用における薬剤費(併用薬含む)の見込み額が、使用していない症例の薬剤費の84パーセンタイル値を超えること

(1) 入院後24時間以内に死亡した患者又は生後1週間以内に死亡した新生児

(2) 厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養に規定する評価療養又は患者申出療養を受ける患者

(3) 下記の臓器移植術を受ける患者 K014 皮膚移植術(生体・培養) K014-2 皮膚移植術(死体) K514-4 同種死体肺移植術 K514-6 生体部分肺移植術 K605-2 同種心移植術 K605-4 同種心肺移植術 K697-5 生体部分肝移植術 K697-7 同種死体肝移植術 K709-3 同種死体膵移植術 K709-5 同種死体膵腎移植術 K716-4 生体部分小腸移植術 K716-6 同種死体小腸移植術 K780 同種死体腎移植術 K780-2 生体腎移植術 K922 造血幹細胞移植

(4) 下記の点数を算定する患者 A106 障害者施設等入院基本料 A306 特殊疾患入院医療管理料 A308 回復期リハビリテーション病棟入院料 A308-3 地域包括ケア病棟入院料 ①地域包括ケア病棟入院料1~4 ② 地域包括ケア入院医療管理料1 ~ 4(当該入院医療管理料を

算定する直前に診断群分類点数表で算定していた患者を除く) A309 特殊疾患病棟入院料 A310 緩和ケア病棟入院料 A400 短期滞在手術等基本料(1のみ)

(5) 厚生労働大臣が別に定める者①下記の手術を受ける患者※

K046-3 一時的創外固定骨折治療術 K060-2 肩甲関節周囲沈着石灰摘出術 2関節鏡下で行うもの K076-2 関節鏡下関節授動術 K082-4 自家肋骨肋軟骨関節全置換術 K133-2 後縦靱帯骨化症手術(前方進入によるもの) K142-5 内視鏡下椎弓形成術 K188-2 硬膜外腔癒着剥離術 K268 緑内障手術 6水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術 K320-2 人工中耳植込術

【DPC 対象外となる患者】

※原則、診療報酬改定で新規保険適用の技術が定められます。従って(5)の①の項目は改定ごとに見直されます

K400 喉頭形成手術 3甲状軟骨固定用器具を用いたもの K463-2 内視鏡下甲状腺悪性腫瘍手術 K474-3 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(一連につき) 2MRIによるもの K520 食道縫合術(穿孔、損傷) 4内視鏡によるもの K523-2 硬性内視鏡下食道異物摘出術 K524-3 腹腔鏡下食道憩室切除術 K529-3 縦隔鏡下食道悪性腫瘍手術 K554-2 胸腔鏡下弁形成術 K555-3 胸腔鏡下弁置換術 K559-3 経皮的僧帽弁クリップ術 K561 ステントグラフト内挿術 1血管損傷の場合 K594-2 肺静脈隔離術 K597 ペースメーカー移植術 3リードレスペースメーカーの場合 K602-2 経皮的循環補助法(ポンプカテーテルを用いたもの)(1日につき) K612 末梢動静脈瘻造設術 1静脈転位を伴うもの K647-3 内視鏡下胃、十二指腸穿孔瘻孔閉鎖術 K664-3 薬剤投与用胃瘻造設術 K665 胃瘻閉鎖術 2内視鏡によるもの K668-2 バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術 K684-2 腹腔鏡下胆道閉鎖症手術 K689-2 経皮経肝バルーン拡張術 K700-3 腹腔鏡下膵腫瘍摘出術 K730 小腸瘻閉鎖術 3内視鏡によるもの K731 結腸瘻閉鎖術 3内視鏡によるもの K735-5 腸管延長術 K741-2 直腸瘤手術 K743 痔核手術(脱肛を含む) 5根治手術〔硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴うもの〕 K777 腎(腎盂)腸瘻閉鎖術 1内視鏡によるもの K792 尿管腸瘻閉鎖術 1内視鏡によるもの K805-2 膀胱皮膚瘻造設術 K805-3 導尿路造設術 K808 膀胱腸瘻閉鎖術 1内視鏡によるもの K834-3 顕微鏡下精索静脈瘤手術 K841-5 経尿道的前立腺核出術 K858 腟腸瘻閉鎖術 1内視鏡によるもの K909 流産手術 1妊娠11週までの場合 イ手動真空吸引法によるもの K924-2 自己クリオプレシピテート作製術(用手法)②高額薬剤を投与される患者(29頁参照)

(6) 下記のいずれかに該当する病院の入院患者 ①月平均入院患者数が、許可病床数の105%以上の病院(19頁参照) ②医師又は歯科医師の員数が医療法標準の70%以下の病院

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DPC包括評価の仕組み■包括と出来高の組み合わせ

DPCの定額報酬制度の最大の特徴は、さまざまな診療行為に対する1日当たりの医療費が包括評価となっていることです。ただし、全ての診療行為が包括されているわけではなく、医科点数表で出来高算定するものも多数あります。つまり、DPCの評価では、包括点数と出来高点数を組み合わせて請求を行います。具体的には、医科点数表の入院基本料や検査、画像診断、投薬、注射など、病院の運営に要する“ホスピタルフィー的要素”の費用は1日当たり包括点数に含まれ、手術や内視鏡検査など医師の専門的な技術を要する“ドクターフィー的要素”の費用は、出来高で算定する仕組みになっています。

 括

医科点数表のルールに従って算定

一部の特定入院料病床患者への加算(16頁参照)

診断群分類ごとの1日当たり包括点数(9頁参照)

医療機関別係数(20頁参照)

×

入院時食事療養費等

入院日数

×

出来高

診断群分類点数に包括されている点数

入院基本料 重症児(者)受入連携加算、救急・在宅等支援病床初期加算、看護必要度加算、一般病棟看護必要度評価加算、ADL維持向上等体制加算は出来高

短期滞在手術等基本料 2・3のみ医学管理等 手術前医学管理料、手術後医学管理料のみ検査 一部の検査は出来高(14頁参照)

画像診断 画像診断管理加算1・2・3、造影剤注入手技の動脈造影カテーテル法で主要血管の分枝血管を選択的に造影撮影した場合(加算含む)は出来高

投薬・注射 一部の投薬・注射は出来高(15頁参照)リハビリテーション 薬剤料のみ精神科専門療法 薬剤料のみ処置 一部の処置は出来高(15頁参照)病理診断 病理標本作製料の術中迅速病理組織標本作製、病理診断・判断料は出来高

医科点数表により算定する点数初診料再診料・外来診療料 時間外加算等のみ

入院基本料 重症児(者)受入連携加算、救急・在宅等支援病床初期加算、看護必要度加算、一般病棟看護必要度評価加算、ADL維持向上等体制加算のみ

入院基本料等加算

総合入院体制加算、地域医療支援病院入院診療加算、臨床研修病院入院診療加算、診療録管理体制加算、医師事務作業補助体制加算、急性期看護補助体制加算、看護職員夜間配置加算、看護補助加算、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、後発医薬品使用体制加算、病棟薬剤業務実施加算(1のみ)、データ提出加算は機能評価係数Ⅰ(23頁参照)として評価

特定入院料 16頁参照短期滞在手術等基本料 1のみ医学管理等 手術前医学管理料、手術後医学管理料は包括在宅医療検査 一部の検査のみ(14頁参照)

画像診断 画像診断管理加算1・2・3、造影剤注入手技の動脈造影カテーテル法で主要血管の分枝血管を選択的に造影撮影した場合(加算含む)のみ

投薬・注射 一部の投薬・注射のみ(15頁参照)リハビリテーション 薬剤料は包括精神科専門療法 薬剤料は包括処置 一部の処置のみ(15頁参照)手術・麻酔・放射線治療病理診断 病理標本作製料の術中迅速病理組織標本作製、病理診断・判断料のみ

●報酬額の算定式DPCの総報酬額の算定式は次のようになります。

DPCにおける総報酬額=「診断群分類による包括評価」+

「出来高評価」+「入院時食事療養費等」

「診断群分類による包括評価」は、“診断群分類点数表”(8頁参照)の1日当たり包括点数を基に下記の式で算定し、出来高評価については、医科点数表を基に算定します。

診断群分類による包括評価=「診断群分類ごとの1日当たり包括点数」×

「入院日数」×「医療機関別係数」×10円

〈診療に関する病院の報酬〉【包括評価の仕組み(概要図)】

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一部の加算を除き包括対象。ただし、一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料は、「機能評価係数Ⅰ」(23頁参照)で係数化

一部の加算は包括対象。ただし、「機能評価係数Ⅰ」(23頁参照)で係数化

手術前医学管理料と手術後医学管理料のみ包括対象

2・3のみ包括対象

点数が別途設定されている(16頁参照)

一部の画像診断を除き包括対象(12頁参照)

時間外加算等を除き包括対象

* A~Nは点数コードのアルファベット

一部の投薬を除き包括対象(15頁参照)

一部の注射を除き包括対象(15頁参照)

薬剤料のみ包括対象

一部の処置を除き包括対象(15頁参照)

術中迅速病理組織標本作製の費用を除き包括対象

一部の検査を除き包括対象(次頁参照)

第1章 基本診療料  A 第1部 初・再診料  第1節 初診料 第2節 再診料          A 第2部 入院料等 第1節 入院基本料         一般病棟入院基本料         療養病棟入院基本料         結核病棟入院基本料         精神病棟入院基本料         特定機能病院入院基本料         専門病院入院基本料         障害者施設等入院基本料         有床診療所入院基本料         有床診療所療養病床入院基本料 第2節 入院基本料等加算 第3節 特定入院料         救命救急入院料         特定集中治療室管理料         ハイケアユニット入院医療管理料        脳卒中ケアユニット入院医療管理料         小児特定集中治療室管理料        新生児特定集中治療室管理料         総合周産期特定集中治療室管理料         新生児治療回復室入院医療管理料         一類感染症患者入院医療管理料         特殊疾患入院医療管理料         小児入院医療管理料         回復期リハビリテーション病棟入院料         地域包括ケア病棟入院料         特殊疾患病棟入院料        緩和ケア病棟入院料         精神科救急入院料         精神科急性期治療病棟入院料         精神科救急・合併症入院料        児童・思春期精神科入院医療管理料         精神療養病棟入院料         認知症治療病棟入院料        特定一般病棟入院料        地域移行機能強化病棟入院料 第4節 短期滞在手術等基本料

第2章 特掲診療料  B 第1部 医学管理等   C 第2部 在宅医療 第1節 在宅患者診療・指導料 第2節 在宅療養指導管理料 第3節 薬剤料 第4節 特定保険医療材料料

  D 第3部 検査 第1節 検体検査料 第2節 削除 第3節 生体検査料 第4節 診断穿刺・検体採取料 第5節 薬剤料 第6節 特定保険医療材料料

E 第4部 画像診断 第1節 エックス線診断料 第2節 核医学診断料 第3節 コンピューター断層撮影診断料 第4節 薬剤料 第5節 特定保険医療材料料 F 第5部 投薬 第1節 調剤料 第2節 処方料 第3節 薬剤料 第4節 特定保険医療材料料 第5節 処方箋料 第6節 調剤技術基本料 G 第6部 注射 第1節 注射料 第2節 薬剤料 第3節 特定保険医療材料料 H 第7部 リハビリテーション 第1節 リハビリテーション料 第2節 薬剤料     I 第8部 精神科専門療法 第1節 精神科専門療法料 第2節 薬剤料     J 第9部 処置 第1節 処置料 第2節 処置医療機器等加算 第3節 薬剤料 第4節 特定保険医療材料料      K 第10部 手術 第1節 手術料 第2節 輸血料 第3節 手術医療機器等加算 第4節 薬剤料 第5節 特定保険医療材料料     L 第11部 麻酔 第1節 麻酔料 第2節 神経ブロック料 第3節 薬剤料 第4節 特定保険医療材料料      M 第12部 放射線治療 第1節 放射線治療管理・実施料 第2節 特定保険医療材料料     N 第13部 病理診断 第1節 病理標本作製料 第2節 病理診断・判断料

■医科点数表で見る包括項目DPCの評価で包括されている項目を医科点数表の構成に沿って図示すると下図のようになります。

なお、第10部手術、第11部麻酔、第12部放射線治療の項目は、全て出来高算定となっています。

【医科点数表の構成】

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DPCにおける出来高算定項目■出来高算定の診療行為

12頁にあるように、DPC包括評価では、全ての

診療行為が包括されているわけではなく、ドクター

フィー的要素の費用は出来高算定となっています。

また、ホスピタルフィー的要素である検査、病理診断、

投薬、注射、処置の費用についても、下表の項目は出

来高算定となっています。

●出来高算定可能な検査・病理診断項目 点数

診断穿刺・検体採取料

脳室穿刺 500点後頭下穿刺 300点腰椎穿刺、胸椎穿刺、頸椎穿刺(脳脊髄圧測定含む) 220点骨髄穿刺1.胸骨2.その他

260点280点

骨髄生検 730点関節穿刺(片側) 100点上顎洞穿刺(片側) 60点扁桃周囲炎又は扁桃周囲膿瘍における試験穿刺(片側) 180点腎嚢胞又は水腎症穿刺 240点ダグラス窩穿刺 240点リンパ節等穿刺又は針生検 200点センチネルリンパ節生検(片側)1.併用法2.単独法

5,000点3,000点

乳腺穿刺又は針生検(片側) 1.生検針2.その他

650点200点

甲状腺穿刺又は針生検 150点経皮的針生検法(透視、心電図検査及び超音波検査含む) 1,600点前立腺針生検法 1,400点内視鏡下生検法(1臓器につき) 310点超音波内視鏡下穿刺吸引生検法(EUS-FNA) 4,800点経気管肺生検法 4,800点超音波気管支鏡下穿刺吸引生検法(EBUS-TBNA) 5,500点経気管肺生検法(ナビゲーションによるもの) 5,500点臓器穿刺、組織採取1.開胸2.開腹(腎含む)

9,070点5,550点

組織試験採取、切採法350~6,000点

子宮腟部等からの検体採取1.子宮頸管粘液採取2.子宮腟部組織採取3.子宮内膜組織採取

40点200点370点

その他の検体採取1.胃液・十二指腸液採取(一連につき)2.胸水・腹水採取(簡単な液検査含む)3.動脈血採取(1日につき)4.前房水採取5.副腎静脈サンプリング(一連につき)6.鼻腔・咽頭拭い液採取

210点180点50点420点

4,800点5点

眼内液(前房水・硝子体液)検査 1,000点

病理診断

術中迅速病理組織標本作製(1手術につき) 1,990点病理診断料1.組織診断料2.細胞診断料

450点200点

病理判断料 150点

項目 点数心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について)1.右心カテーテル2.左心カテーテル

3,600点4,000点

内視鏡検査

関節鏡検査(片側) 720点喉頭直達鏡検査 190点鼻咽腔直達鏡検査 220点嗅裂部・鼻咽腔・副鼻腔入口部ファイバースコピー(部位を問わず一連につき)

600点

内視鏡下嚥下機能検査 720点喉頭ファイバースコピー 600点中耳ファイバースコピー 240点顎関節鏡検査(片側) 1,000点気管支ファイバースコピー 2,500点気管支カテーテル気管支肺胞洗浄法検査 320点胸腔鏡検査 7,200点縦隔鏡検査 7,000点食道ファイバースコピー 800点胃・十二指腸ファイバースコピー 1,140点胆道ファイバースコピー 4,000点小腸内視鏡検査1.ダブルバルーン内視鏡2.シングルバルーン内視鏡3.カプセル型内視鏡4.その他

7,800点5,000点1,700点1,700点

消化管通過性検査 600点直腸鏡検査 300点肛門鏡検査 200点直腸ファイバースコピー 550点大腸内視鏡検査1.ファイバースコピー イ.S状結腸 ロ.下行結腸及び横行結腸 ハ.上行結腸及び盲腸2.カプセル型内視鏡

900点1,350点1,550点1,550点

腹腔鏡検査 2,160点腹腔ファイバースコピー 2,160点クルドスコピー 400点膀胱尿道ファイバースコピー 950点膀胱尿道鏡検査 890点尿管カテーテル法(ファイバースコープ)(両側) 1,200点腎盂尿管ファイバースコピー(片側) 1,800点ヒステロスコピー 220点コルポスコピー 210点子宮ファイバースコピー 800点乳管鏡検査 960点血管内視鏡検査 2,040点肺臓カテーテル法、肝臓カテーテル法、膵臓カテーテル法 3,600点

基本点数のみ掲載

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●出来高算定可能な投薬・注射

●出来高算定可能な処置

投 薬

HIV感染症患者に使用する抗HIV薬

血友病等の患者に使用する下記の血液凝固因子製剤 遺伝子組換え活性型血液凝固第Ⅶ因子製剤 遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤 遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤 乾燥人血液凝固第Ⅷ因子製剤 乾燥人血液凝固第Ⅸ因子製剤※

 乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第Ⅶ因子製剤

※活性化プロトロンビン複合体及び乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体を含む

注 射

無菌製剤処理料(1日につき)1.無菌製剤処理料1 イ.閉鎖式接続器具を使用 ロ.イ以外2.無菌製剤処理料2

180点45点40点

HIV感染症患者に使用する抗HIV薬

血友病等の患者に使用する下記の血液凝固因子製剤遺伝子組換え活性型血液凝固第Ⅶ因子製剤遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤乾燥人血液凝固第Ⅷ因子製剤乾燥人血液凝固第Ⅸ因子製剤※

 乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第Ⅶ因子製剤

種類 項目 点数

一般

熱傷処置(6,000cm2以上) 1,500点局所陰圧閉鎖処置(入院)(1日につき) 1.100cm2未満 2.100cm2以上200cm2未満 3.200cm2以上

1,040点1,060点1,100点

経皮的肝膿瘍等穿刺術 1,450点エタノールの局所注入 1,200点リンパ管腫局所注入 1,020点高気圧酸素治療(1日につき) 1.減圧症又は空気塞栓 2.その他

5,000点3,000点

内視鏡的結腸軸捻転解除術(一連につき) 5,360点人工腎臓(1日につき)1.慢性維持透析1 イ. 4時間未満 ロ. 4時間以上5時間未満 ハ. 5時間以上2.慢性維持透析2 イ. 4時間未満 ロ. 4時間以上5時間未満 ハ. 5時間以上3.慢性維持透析3 イ. 4時間未満 ロ. 4時間以上5時間未満 ハ. 5時間以上4.その他

1,980点2,140点2,275点

1,940点2,100点2,230点

1,900点2,055点2,185点1,580点

*「1」「2」「3」で使用した医療材料の費用も出来高算定可能

持続緩徐式血液濾過(1日につき) 1,990点血漿交換療法(1日につき) 4,200点局所灌流(1日につき)1.悪性腫瘍2.骨膜・骨髄炎

4,300点1,700点

吸着式血液浄化法(1日につき) 2,000点血球成分除去療法(1日につき) 2,000点腹膜灌流(1日につき)1.連続携行式腹膜灌流2.その他の腹膜灌流

330点1,100点

*「1」で使用した腹膜灌流液、医療材料の費用も出来高算定可能

人工膵臓療法(1日につき) 3,500点

種類 項目 点数

救急

一酸化窒素吸入療法(1日につき) 1.新生児の低酸素性呼吸不全 2.その他

1,680点1,680点

カウンターショック(1日につき) 1.非医療従事者向け自動除細動器 2.その他

2,500点3,500点

心腔内除細動 3,500点食道圧迫止血チューブ挿入法 3,240点熱傷温浴療法(1日につき) 1,740点

皮膚科

皮膚レーザー照射療法(一連につき) 1.色素レーザー照射療法 2.Qスイッチ付レーザー照射療法  イ. 4cm2未満  ロ. 4cm2以上16cm2未満  ハ. 16cm2以上64cm2未満  ニ. 64cm2以上

2,170点

2,000点2,370点2,900点3,950点

泌尿器科 腎盂内注入(尿管カテーテル法含む) 1,290点整形外科的

酵素注射療法 2,490点

ギプス

四肢ギプス包帯※

 ・内反足矯正ギプス包帯(片側) ・上肢、下肢(片側) ・体幹から四肢にわたるギプス包帯(片側)

1,140点1,200点1,840点

体幹ギプス包帯※ 1,500点鎖骨ギプス包帯(片側)※ 1,250点ギプスベッド※ 1,400点斜頸矯正ギプス包帯※ 1,670点先天性股関節脱臼ギプス包帯※ 2,400点脊椎側弯矯正ギプス包帯※ 3,440点治療装具の採型ギプス(1肢につき)※

 義肢装具採型法(股関節、肩関節離断) 1,050点練習用仮義足又は仮義手(1肢につき)※

 義肢装具採型法(股関節、肩関節離断) 1,050点※既装着のギプス包帯をギプスシャーレとして切割使用した場合を除く

基本点数のみ掲載

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■特定入院料の取り扱いDPC対象病院において、患者が特定入院料の算定病床に入院した場合、医科点数表の点数とは別に設定された点数を包括点数に加算する仕組みになっています。ただし、全ての特定入院料ではなく、救命救急入院料、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料などの急性期の点数に限られます。なお、これらの点数は、特定機能病院、専門病院(専門病院入院基本料届出病院)、それ以外の病院で点数が異なる場合があります。

Q 特定入院料において、医科点数表とDPC制度の

包括範囲が異なる場合の取り扱いは?

A DPC制度の包括範囲が適用されます。従って例

えば、特定集中治療室管理料について、注射の

薬剤料は医科点数表では出来高算定可能ですが、

DPCでは包括となります。反対に医科点数表で

は包括されている心臓カテーテル法による諸検

査や内視鏡検査、診断穿刺・検体採取料に係る

手技料は、DPCでは出来高算定可能です。

【特定入院料の点数一覧】

特定入院料の種類 算定期間等 特定機能病院 専門病院入院基本料届出病院

左記以外の一般病院

【参考】医科点数表の点数

救命救急入院料 1、3のイ:非特定集中治療室管理の場合 2、4のイ:特定集中治療室管理の場合 3・4のロ: 広範囲熱傷特定集中治療管理

の場合

13日以内 7,825点 8,025点 8,087点 9,869点4日以上7日以内 6,885点 7,085点 7,147点 8,929点8日以上14日以内 5,579点 5,779点 5,841点 7,623点

23日以内 9,349点 9,549点 9,611点 11,393点4日以上7日以内 8,272点 8,472点 8,534点 10,316点8日以上14日以内 7,002点 7,202点 7,264点 9,046点

3

イ3日以内 7,825点 8,025点 8,087点 9,869点4日以上7日以内 6,885点 7,085点 7,147点 8,929点8日以上14日以内 5,579点 5,779点 5,841点 7,623点

3日以内 7,825点 8,025点 8,087点 9,869点4日以上7日以内 6,885点 7,085点 7,147点 8,929点8日以上14日以内 5,986点 6,186点 6,248点

8,030点15日以上30日以内 6,491点 6,506点31日以上60日以内 6,698点

4

イ3日以内 9,349点 9,549点 9,611点 11,393点4日以上7日以内 8,272点 8,472点 8,534点 10,316点8日以上14日以内 7,002点 7,202点 7,264点 9,046点

3日以内 9,349点 9,549点 9,611点 11,393点4日以上7日以内 8,272点 8,472点 8,534点 10,316点8日以上14日以内 7,002点 7,202点 7,264点 9,046点15日以上30日以内 6,491点 6,506点

8,030点31日以上60日以内 6,698点

精神疾患診断治療初回加算 3,000点/初診時救急体制充実加算 1:1,500点/日 2:1,000点/日 3:500点/日※ 2018年3月31日時点で、「充実段階評価加算」を届け出ている病院は、2019年3月31日までは改定前の点数を算定可高度医療体制加算 100点/日急性薬毒物中毒加算 1(機器分析):5,000点/入院初日 2(その他のもの):350点/入院初日小児加算(15歳未満) 5,000点/入院初日

ハイケアユニット入院医療管理料1、2の区分は看護配置や「重症度、医療・看護必要度」の基準を満たす患者割合によって異なる

114日以内 4,540点 4,740点 4,802点

6,584点15日以上21日以内 5,045点 5,060点

214日以内 2,040点 2,240点 2,302点

4,084点15日以上21日以内 2,545点 2,560点

脳卒中ケアユニット入院医療管理料 14日以内 3,760点 3,960点 4,022点 5,804点

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特定入院料の種類 算定期間等 特定機能病院 専門病院入院基本料届出病院

左記以外の一般病院

【参考】医科点数表の点数

特定集中治療室管理料 1、2のイ、3、4のイ:特定集中治療管理の場合 2・4のロ:広範囲熱傷特定集中治療管理の場合

17日以内 11,606点 11,806点 11,868点 13,650点8日以上14日以内 10,082点 10,282点 10,344点 12,126点

2

イ7日以内 11,606点 11,806点 11,868点 13,650点8日以上14日以内 10,082点 10,282点 10,344点 12,126点

7日以内 11,606点 11,806点 11,868点 13,650点8日以上14日以内 10,275点 10,475点 10,537点

12,319点15日以上30日以内 10,780点 10,795点31日以上60日以内 10,987点

37日以内 7,317点 7,517点 7,579点 9,361点8日以上14日以内 5,793点 5,993点 6,055点 7,837点

4

イ7日以内 7,317点 7,517点 7,579点 9,361点8日以上14日以内 5,793点 5,993点 6,055点 7,837点

7日以内 7,317点 7,517点 7,579点 9,361点8日以上14日以内 5,986点 6,186点 6,248点

8,030点15日以上30日以内 6,491点 6,506点31日以上60日以内 6,698点

小児加算(15歳未満) 7日以内:2,000点/日 8日以上14日以内:1,500点/日

小児特定集中治療室管理料

7日以内 13,708点 13,908点 13,970点 15,752点8日以上14日以内 11,676点 11,876点 11,938点

13,720点15日以上30日以内 12,181点 12,196点31日以上35日以内 12,388点

新生児特定集中治療室管理料1、2の区分は医師配置や実績要件によって異なる

114日以内 8,130点 8,330点 8,392点

10,174点15日以上30日以内 8,635点 8,650点31日以上90日以内 8,842点

214日以内 6,065点 6,265点 6,327点

8,109点15日以上30日以内 6,570点 6,585点31日以上90日以内 6,777点

総合周産期特定集中治療室管理料1:母体・胎児集中治療室管理料2:新生児集中治療室管理料

1 14日以内 5,081点 5,281点 5,343点 7,125点

214日以内 8,130点 8,330点 8,392点

10,174点15日以上30日以内 8,635点 8,650点31日以上90日以内 8,842点

新生児治療回復室入院医療管理料14日以内 3,455点 3,655点 3,717点

5,499点15日以上30日以内 3,960点 3,975点31日以上120日以内 4,167点

一類感染症患者入院医療管理料14日以内 7,002点 7,202点 7,264点 9,046点15日以上30日以内 6,287点 6,302点

7,826点31日以上 6,494点

小児入院医療管理料1から5の区分は小児科常勤医師数や看護配置、平均在院日数などによって異なる

114日以内 2,540点 2,740点 2,802点

4,584点15日以上30日以内 3,045点 3,060点31日以上 3,252点

214日以内 2,032点 2,232点 2,294点

4,076点15日以上30日以内 2,537点 2,552点31日以上 2,744点

314日以内 1,626点 1,826点 1,888点

3,670点15日以上30日以内 2,131点 2,146点31日以上 2,338点

414日以内 1,016点 1,216点 1,278点

3,060点15日以上30日以内 1,521点 1,536点31日以上 1,728点

514日以内 101点 301点 363点

2,145点15日以上30日以内 606点 621点31日以上 813点

プレイルーム、保育士等加算 100点/日人工呼吸器使用加算 600点/日重症児受入体制加算 200点/日[小児入院医療管理料3・4・5のみ]

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DPC包括評価の留意事項■地域包括ケア入院医療管理料算定 病室への転室の場合

DPC算定対象病棟から地域包括ケア入院医療管理料届出病室(一般病棟のみ)に転室した場合、入院日Ⅲまでは医科点数表ではなく、転室前の診断群分類区分に基づき、引き続き診断群分類点数表で算定します。

■同一傷病等での再入院の取り扱いDPC対象病棟等(地域包括ケア入院医療管理料算定病床の診断群分類点数算定患者含む)からの退院日の翌日(転棟の場合は転棟日)から7日以内の再入院・再転棟〔地域包括ケア入院医療管理料算定病床(一般病棟のみ)や特別な関係にある病院への再入院含む〕について、下記に該当する場合は、前回入院と一連の入院と見なされ、再入院等の入院期間の起算日は初回入院日となります。ただし、退院期間は入院期間には算入しません(転棟期間は入院期間に算入)。

①前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院時の「入院の契機となった傷病名」の診断群分類の上2桁が同一②前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」の診断群分類の上6桁が同一③再入院時の「入院の契機となった傷病名」に、診断群分類ごとに定める「医療資源を最も投入した傷病名」欄に掲げるICDコード以外のICDコード(分類不能コード)を選択④再入院時の「入院の契機となった傷病名」に、「180040手術・処置等の合併症」に定義されるICDコードを選択

なお、予定再入院であって、再入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」が悪性腫瘍で、かつ、化学療法の診断群分類区分に該当する患者は、ルールの適用除外となり、一連の入院にはなりません。ただし、再転棟の場合は適用されます。

■退院時処方の取り扱いDPC包括評価の対象患者に対し、退院後に“在宅で使用する”ための薬剤を退院時処方した場合は、薬剤料のみ出来高で算定することができます。ただし、当該薬剤の処方は、診断群分類区分を決定する際、投入した医療資源に含めることはできません。

■持参薬の取り扱い入院中に使用する薬剤は、入院中の処方が原則であるとされています。従って予定入院において、入院の契機となる傷病の治療に使用する薬剤を患者に持参させることは、特別な理由がない限り認められません。特別な理由については、単に病院や医師等の方針ではなく、患者の状態等に応じた個別具体的な理由であることが必要とされています。また、やむを得ず持参薬を使用する場合は、その理由を診療録に記載する必要があります。

■入院日Ⅲを超えた場合の取り扱い●化学療法等について入院日Ⅲを超えた日以降は医科点数表で算定しますが、下記に該当する診断群分類区分で入院日Ⅲを超えて初めて化学療法等を実施した場合は、入院日Ⅲを超えても抗悪性腫瘍剤等の薬剤料及び当該薬剤に係る医科点数表の第2章第5部投薬、第6部注射(無菌製剤処理料の費用以外)の費用は出来高算定できません。

①悪性腫瘍患者に対する化学療法に係る診断群分類区分(「化学療法あり」の診断群分類区分含む)

②①以外で、特定の薬剤名(成分名)を含む診断群分類区分(悪性腫瘍以外の患者含む)

上記の場合に算定できない薬剤料とは、①については悪性腫瘍に対する抗腫瘍用薬、ホルモン療法・免疫療法等の抗腫瘍効果を有する薬剤、②については明示された薬剤(明示薬剤以外の薬剤と併用療法とすることが医学的に明らかなものは併用薬剤も含む)――の薬剤料になります。これらに該当しない薬剤料(糖尿病の薬剤料など)は出来高算定可能です。なお、入院日Ⅲまでに化学療法等が実施されている場合は、入院日Ⅲを超えて化学療法等を実施しても抗悪性腫瘍剤等の薬剤料を出来高算定することができます。

●手術について入院日Ⅲを超えて手術を実施した場合でも、ツリー図の分岐は「手術あり」を選択します。

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■コーディングに関する注意点●コーディングテキストの活用厚生労働省作成の「DPC/PDPS傷病名コーディン

グテキスト」は、コーディングの基本的な考え方やコーディングを適切に行うための望ましい病院の体制などを周知することを目的としており、コーディングの際の注意点などがまとめられています。DPC病院に義務付けられているコーディング委員会(2頁参照)の開催時には、このテキストの活用が望ましいとされています。なお、2018年4月に改定版が公表されています。

●DICによる請求時の対応「120290産科播種性血管内凝固症候群」及び「130100播種性血管内凝固症候群」(以下、DIC)で請求する際は、下記の内容が記載された症状詳記の添付が義務付けられています。

◆DICの原因と考えられる基礎疾患◆厚生労働省DIC基準によるDICスコア又は急性期DIC診断基準(日本救急医学会DIC特別委員会)によるDICスコア◆入院期間中に実施された治療内容(DIC及びDICの原因と考えられる基礎疾患に対する治療含む)及び検査値等の推移

■入院患者の対診・ 他医療機関受診の取り扱いDPC対象病院に入院中の患者に対して対診が行われた場合、又は入院中の患者が他医療機関を受診した場合の費用については、DPC対象病院の医師が実施した場合と同様に扱い、DPC対象病院で算定します。具体的には、DPCの包括項目を他医療機関受診で実施した場合も別途出来高算定はできず、費用はDPC対象病院と他医療機関との合議により精算します。一方、包括外の診療であれば、DPC対象病院で出来高算定を行い、DPC対象病院と他医療機関との合議により精算します。ただし、対診が行われた場合は、対診を行った医療機関で初・再診料及び往診料が算定できます。なお、DPC対象病院は、他医療機関が実施した診療行為を含めて当該患者の診断群分類区分を決定します。

■DPCの請求方法DPCの報酬も、一般の診療報酬同様に毎月保険請求を行いますが、包括評価の対象(診断群分類点数表による算定対象)となった患者については、診断群分類番号等の記載欄のあるDPC専用のレセプトを使用します。請求については、入院当初は診断群分類点数表で算定していた患者が、診断群分類区分の変更などの理由で退院時には包括対象外となり医科点数表で算定することになった場合など、入院期間中に請求方法が複数存在する場合は、退院時(DPC算定対象外病棟への転棟含む)に決定された方法を選択します。つまり、DPC対象病棟に入院した患者への請求は、診断群分類点数表に基づく算定か医科点数表に基づく算定かのいずれかで統一します。ただし、入院日Ⅲを超えて医科点数表で算定する場合は、診断群分類点数表に基づく算定の一部であるため、統一された請求方法と見なされます。なお、診断群分類点数表に基づく算定のまま変更はないものの、入院当初と退院・転棟時の診断群分類区分が異なる場合は、退院・転棟月に差額を調整します(下図)。

1カ月目(入院月)

2カ月目(退院月)

入院    月末         退院 月末

診断群分類区分A

診断群分類区分A

診断群分類区分の変更

診断群分類区分B

調整額

診断群分類区分B

診断群分類区分B

(1カ月目) (2カ月目)

■月平均入院患者数が許可病床数の 105%以上となった場合月平均入院患者数が許可病床数の105%以上となった場合はDPC対象外となり、当該月の翌月から医科点数表で算定します。ただし、105%未満になれば当該月の翌月から再びDPCの対象となり、診断群分類点数表で算定します。

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医療機関別係数調整係数の置き換えと係数の種類

■医療機関別係数DPCにおける個々の病院の包括点数は、1日当たりの包括点数に入院日数と医療機関別係数を掛けることで決定します。医療機関別係数については、2012年度改定より基礎係数が導入され、調整係数は段階的に基礎係数と機能評価係数Ⅱに置き換えられていましたが、2018年度改定で予定通り置き換えが完了しました。これにより、医療機関別係数は、①基礎係数、②機能評価係数Ⅰ、③機能評価係数Ⅱ――の合計となります。ただし、激変緩和措置として、診療報酬改定時に推計診療報酬変動率が±2%を超えて変動する対象病院については、改定年度のみ激変緩和係数が設定されることになりました。新たに対象病院となる病院については、マイナス緩和措置の対象となった場合に限り、激変緩和係数が設定されます。それぞれの係数の具体的な定義や設定方法は右表の通りです。なお、基礎係数は診療報酬改定時、機能評価係数Ⅰは各病院の施設基準の届出変更時、機能評価係数Ⅱは毎年4月1日に変更されます。

係数の種類 定義

基礎係数 医療機関の基本的な診療機能を評価する係数(次頁参照)

機能評価係数Ⅰ

医療機関の人員配置や医療機関全体として有する機能等、構造的因子を評価した係数(出来高点数を係数化)(23頁参照)

機能評価係数Ⅱ

DPC参加による医療提供体制全体としての効率改善等へのインセンティブ(医療機関が担うべき役割や機能に対するインセンティブ)としての係数(26頁参照)

激変緩和係数

診療報酬改定等に伴う推計診療報酬変動率(出来高部分も含む)が±2%を超えないよう補正する係数(診療報酬改定のない年度は係数は0)。推計診療報酬変動率が±2%を超える病院のみ設定*新たな対象病院については、診療報酬改定前の実績より-2%を超えた場合、あらためて当該病院が所属する医療機関群の平均的な医療機関別係数の値を用いて推計診療報酬変動率(補正診療報酬変動率)を算出し、その結果が-2%を超えて変動する場合のみ設定

調整係数

C

B

C病院

B病院

A病院

C病院

B病院

A病院

C病院

B病院

A病院

C病院

B病院

A病院

C病院

B病院

A病院

A

2012年度改定

基礎係数

25%置換

A

B

C

2014年度改定

基礎係数

50%置換

A

BC暫定調整係数

2016年度改定

基礎係数

AB C

75%置換

2018年度改定

「調整係数」から「基礎係数」+「機能評価係数Ⅱ」への移行

基礎係数

置換完了

機能評価係数Ⅱ

基 礎 係 数及 び 機 能評価係数Ⅱによる評価

調整係数から段階的に、基礎係数+機能評価係数Ⅱに近付ける

【調整係数の置き換えイメージ】

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医療機関別係数基礎係数と医療機関群

●基礎係数機能評価係数では評価できない医療機関の基本的な診療機能を評価した係数です。施設特性を反映させるため、DPC対象病院を3つに分類した医療機関群ごとに設定され、包括範囲に係る出来高報酬相当の平均値が係数化されています。

基礎係数= 〔各医療機関群の包括範囲出来高点数の平均値〕×〔改定率〕÷〔各医療機関群の診断群分類点数表に基づく包括点数の平均値〕

●医療機関群DPC対象病院は、各病院の診療機能(施設特性)に応じて、①大学病院本院群、②DPC特定病院群、③DPC標準病院群(①②以外の病院)――の3つの医療機関群に分類されます。DPC特定病院群は、2018年度改定で右表の要件を満たす病院となっています。医療機関別係数のうち、基礎係数と機能評価係数Ⅱ

の保険診療係数、複雑性係数、カバー率係数、地域医療係数は、医療機関群別に評価が行われます(26頁参照)。2018年度改定における医療機関群別の施設数と基礎係数は下表の通りです。

【2018年度改定の医療機関群別施設数と基礎係数】

医療機関群 施設数 基礎係数

大学病院本院群 82 1.1293

DPC特定病院群 155 1.0648

DPC標準病院群 1,493 1.0314

【DPC特定病院群】2018年度改定においては、右表の4つの実績要件のそれぞれについて、大学病院本院群の最低値(外れ値除く)より高い病院がDPC特定病院群となっています(特定機能病院は実績要件2を除く)。

【DPC算定の仕組みと医療機関別係数】

診断群分類ごとの1日当たり包括点数 医療機関別係数入院日数

激変緩和係数機能評価係数Ⅰ(23頁参照)基礎係数 機能評価係数Ⅱ

(26頁参照)

特定入院料の加算

( 頁参照)

出来高点数( 頁参照)

入院時食事療養費等

16

12

【実績要件1:診療密度】1日当たり包括範囲出来高平均点数(全病院患者構成で補正;外的要因、後発医薬品補正)・ 症例数が一定以上(1症例/月)の診断群分類に該当する患者について、全DPC対象病院の平均的な患者構成と同様な患者群に対して診療を行ったと仮定した場合の1日当たり包括範囲出来高実績点数を算出

・ 入院で使用される医薬品のうち、後発医薬品がある先発医薬品については、薬価基準収載医薬品コード9桁が一致する後発医薬品の薬価最低値に置き換えた場合の1日当たりの包括範囲出来高実績点数を算出

【実績要件2:医師研修の実施】届出病床1床当たりの臨床研修医師の採用数(基幹型臨床研修病院の免許取得後2年目まで)・ 厚生労働省に報告している初期臨床研修医の採用数と許可病床数により算出

【実績要件3:医療技術の実施】下記6項目のうち5項目以上を満たす≪外科系(外保連試案9.1版)≫(3a): 手術実施症例1件当たりの外保連手術指数

(外科医師数及び手術時間補正後)・DPC対象病床の全患者総計の外保連手術指数を(3c)で除して算出

(3b): DPC対象病床当たりの外保連手術指数 (外科医師数及び手術時間補正後)・DPC対象病床の全患者総計の外保連手術指数をDPC対象病床数で除して算出

(3c):手術実施症例件数・外保連試案で技術難易度が設定されている手術の実施症例が対象。点数設定から同等の技術と考えられるものも対象

≪内科系(特定内科診療2014年度版)≫(次頁参照)(3A):症例割合

・特定内科診療の対象症例数をDPC対象病床の全患者総計で除して算出

(3B):DPC対象病床当たりの症例件数・特定内科診療の対象症例数をDPC対象病床数で除して算出

(3C):対象症例件数・特定内科診療の対象DPCコードと条件に一致する症例が対象

【実績要件4:補正複雑性指数(DPC補正後)】・ 全DPC対象病院データの平均在院日数より長い平均在院日数を持つDPCで、かつ、1日当たり包括範囲出来高実績点数が平均値より高いDPCを抽出。これらのDPCについて複雑性指数を算出

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疾患名 対象DPCコードと条件 ポイント

重症脳卒中(JCS30以上)

010040x199x$$x(入院時JCS30以上)010060x199$$$$(入院時JCS30以上)010060x399$$$$(入院時JCS30以上)DPC対象外コード含

出血と梗塞JCS30以上

髄膜炎・脳炎 010080xx99x$$x(入院時JCS100以上、もしくは処置2ありのうち人工呼吸あり) 処置2(人工呼吸)

重症筋無力症クリーゼ 010130xx99x$ x x(処置2あり/なし)(ICD G700のみ)(DPC外含) 診断名(ICD10)で判断

てんかん重積状態 010230xx99x$$x(処置2 ・副傷病あり/なし)(ICD G41$のみ) 診断名(ICD10)で判断

気管支喘息重症発作 040100xxxx x$$x(処置2あり)(J045人工呼吸)(ICD J46$、J45$のみ) 処置2(人工呼吸)

間質性肺炎040110x x x x x1 x x(処置2あり)(ICD絞りなし)040110x x x x x2 x x(処置2あり)(ICD絞りなし)のうちJ045人工呼吸あり

処置2(人工呼吸)

COPD急性増悪 040120xx99$1xx(処置2あり)(DPC外含) 処置2(人工呼吸)

急性呼吸窮<促>迫症候群、ARDS

040250xx99x$xx(処置2あり)(J045人工呼吸あれば可 PGI2のみは除く) 処置2(人工呼吸)

急性心筋梗塞 050030xx975$$x(処置1 5あり)(ICD I21$のみ) Kコードあり

急性心不全 050130xx99$$$x(処置2あり SPECT・シンチ・中心静脈注射のみ除く)050130xx975$xx(処置1 5あり)

人工呼吸or 緊急透析Kコードあり

解離性大動脈瘤 050161xx99$$xx(処置2あり 中心静脈注射のみ除く)(DPC外含) 処置2(人工呼吸・緊急透析)

肺塞栓症050190xx975x x x(処置1 5あり)(ICD I822を除く)050190xx99x$xx(処置2あり 中心静脈注射のみ除外)(ICD I822を除く)

処置2(人工呼吸・緊急透析)Kコードあり

劇症肝炎

060270xx$$x$x x060270xx97x40x060270xx97x41x(手術あり/なし、処置2あり 中心静脈注射のみ除外)(ICD絞りなし)

処置2(人工呼吸、PMX等)

重症急性膵炎 060350xx$$$1x$(手術あり/なし、処置2あり 中心静脈注射のみ除外)(ICD K85のみ)(DPC外含) 処置2(人工呼吸、CHDF等)

糖尿性ケトアシドーシス 100040(DPC6桁全て) 診断名あれば全て

甲状腺クリーゼ 100140xx99x$$x(処置2あり/なし)(ICD E055のみ) 診断名と手術なし

副腎クリーゼ 100202x x x x x x x x(処置2あり/なし)(ICD E272のみ) 診断名あれば全て

難治性ネフローゼ症候群 110260xx99x$xx(処置2あり/なし)(腎生検D412必須) 診断名と腎生検

急速進行性糸球体腎炎 110270xx99x$xx(処置2あり/なし)(腎生検D412必須)(DPC外含) 診断名と腎生検

急性白血病130010xx99x$xx(化学療法あり)(ICD C910、C920、C950のみ)130010xx97x$xx(化学療法あり)(ICD C910、C920、C950のみ)(DPC外含)

化学療法、実症例数

悪性リンパ腫

130020xx$$x3 x x(DPC外含)130020xx$$x4 x x(DPC外含)130030xx99x$$x(化学療法あり)130030xx97x$$x(化学療法あり)(ICD絞りなし)(DPC外含)

化学療法、実症例数

再生不良性貧血 130080(DPC6桁全て)(ICD絞りなし) 実症例数

頸椎頸髄損傷 160870(DPC6桁全て)(ICD絞りなし)(リハビリ実施必須) リハビリ

薬物中毒 161070(DPC6桁全て)(処置2あり 中心静脈注射のみ除外)(ICD絞りなし)(DPC外含)

処置2(人工呼吸器・PMX等)あり

敗血症性ショック 180010x$xxx3xx(処置2 3あり)(ICD絞りなし)(DPC外含) 処置2 3(PMX・CHDF)あり

(中医協総会 2018年1月24日資料より)

【特定内科診療】

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●機能評価係数Ⅰ病院の人員配置や施設全体として有する体制など、ストラクチャー(構造的因子)を評価する係数で、入院基本料等加算などの医科点数表の出来高点数が係数化されたものです(下表)。2018年度改定では、後発医薬品使用体制加算のほか、新設の看護職員夜間配置加算(16対1配置加算2)、医療安全対策地域連携加算(医療安全対策加算の加算)、

抗菌薬適正使用支援加算(感染防止対策加算の加算)、提出データ評価加算(データ提出加算の加算)が係数化されました。また、一般病棟入院基本料の見直しに伴う係数の見直しも行われています。なお、後発医薬品使用体制加算の係数化に伴い、機能評価係数Ⅱの後発医薬品係数は廃止されました(26頁参照)。

医療機関別係数機能評価係数Ⅰ

【機能評価係数Ⅰ】

項目 特定機能病院専門病院入院基本料届出病院

左記以外の一般病院

【参考】医科点数表の点数

7対1入院基本料 0.1764 0.1182 ― 1,599点・1,591点/日

10対1入院基本料 0.0760 0.0182 ― 1,339点・1,332点/日

13対1入院基本料 ― ▲0.0632 ― 1,121点/日

急性期一般入院料

1

下記以外 ― 0.1000 1,591点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― 0.0077 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.0841 所定点数の70% /日

2

下記以外 ― 0.0884 1,561点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.0019 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.0922 所定点数の70% /日

3

下記以外 ― 0.0614 1,491点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.0251 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.1111 所定点数の70% /日

4

下記以外 ― 0.0212 1,387点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.0590 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.1393 所定点数の70% /日

5

下記以外 ― 0.0174 1,377点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.0625 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.1420 所定点数の70% /日

6

下記以外 ― 0.0096 1,357点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.0691 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.1474 所定点数の70% /日

7

下記以外 ― 0.0000 1,332点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.0772 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.1544 所定点数の70% /日

地域一般入院料

1

下記以外 ― ▲0.0795 1,126点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.1447 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.2099 所定点数の70% /日

2

下記以外 ― ▲0.0814 1,121点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.1463 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.2111 所定点数の70% /日

3

下記以外 ― ▲0.1436 960点/日

月平均夜勤時間超過減算 ― ▲0.1991 所定点数の85% /日

夜勤時間特別入院基本料 ― ▲0.2547 所定点数の70% /日

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項目 特定機能病院専門病院入院基本料届出病院

左記以外の一般病院

【参考】医科点数表の点数

特別入院基本料 ― ▲0.3328 584点/日

栄養管理体制減算 ▲0.0154 ▲40点/日

総合入院体制加算

1 ― 0.0605 240点/日(14日以内)

2 ― 0.0454 180点/日(14日以内)

3 ― 0.0303 120点/日(14日以内)

地域医療支援病院入院診療加算 ― 0.0304 1,000点(入院初日)

臨床研修病院入院診療加算1(基幹型) 0.0014 40点(入院初日)

2(協力型) 0.0007 20点(入院初日)

診療録管理体制加算1 0.0030 100点(入院初日)

2 0.0009 30点(入院初日)

医師事務作業補助体制加算

1

15対1 0.0318 920点(入院初日)

20対1 0.0244 708点(入院初日)

25対1 0.0200 580点(入院初日)

30対1 0.0171 495点(入院初日)

40対1 0.0140 405点(入院初日)

50対1 0.0112 325点(入院初日)

75対1 0.0085 245点(入院初日)

100対1 0.0068 198点(入院初日)

2

15対1 ― 0.0297 860点(入院初日)

20対1 ― 0.0228 660点(入院初日)

25対1 ― 0.0186 540点(入院初日)

30対1 ― 0.0159 460点(入院初日)

40対1 ― 0.0131 380点(入院初日)

50対1 ― 0.0105 305点(入院初日)

75対1 ― 0.0079 230点(入院初日)

100対1 ― 0.0065 188点(入院初日)

急性期看護補助体制加算

1(25対1)(看護補助者50%以上) 0.0530 210点/日(14日以内)

2(25対1)(看護補助者50%未満) 0.0479 190点/日(14日以内)

3(50対1) 0.0429 170点/日(14日以内)

4(75対1) 0.0328 130点/日(14日以内)

夜間30対1 0.0227 90点/日(14日以内)

夜間50対1 0.0214 85点/日(14日以内)

夜間100対1 0.0177 70点/日(14日以内)

夜間看護体制加算 0.0151 60点/日(14日以内)

看護職員夜間配置加算

112対1配置加算1 0.0240 95点/日(14日以内)

12対1配置加算2 0.0189 75点/日(14日以内)

216対1配置加算1 0.0139 55点/日(14日以内)

16対1配置加算2 ― 0.0076 30点/日(14日以内)

看護補助加算

1 ― 0.0463 129点/日

2 ― 0.0373 104点/日

3 ― 0.0273 76点/日

夜間75対1 ― 0.0117 40点/日(20日以内)

夜間看護体制加算 ― 0.0050 165点(入院初日)

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項目 特定機能病院専門病院入院基本料届出病院

左記以外の一般病院

【参考】医科点数表の点数

地域加算

1(1級地) 0.0069 18点/日

2(2級地) 0.0058 15点/日

3(3級地) 0.0054 14点/日

4(4級地) 0.0042 11点/日

5(5級地) 0.0035 9点/日

6(6級地) 0.0019 5点/日

7(7級地) 0.0012 3点/日

離島加算 0.0069 18点/日

医療安全対策加算

1 0.0029 85点(入院初日)

2 0.0010 30点(入院初日)

医療安全対策地域連携加算1 ― 0.0017 50点(入院初日)

2 ― 0.0007 20点(入院初日)

感染防止対策加算

1 0.0135 390点(入院初日)

2 0.0031 90点(入院初日)

感染防止対策地域連携加算 0.0035 100点(入院初日)

抗菌薬適正使用支援加算 0.0035 100点(入院初日)

後発医薬品使用体制加算

1 0.0014 45点(入院初日)

2 0.0012 40点(入院初日)

3 0.0011 35点(入院初日)

4 0.0007 22点(入院初日)

病棟薬剤業務実施加算1 0.0065 100点/週

データ提出加算

1許可病床200床以上 0.0052 150点(入院中1回)

許可病床200床未満 0.0069 200点(入院中1回)

2許可病床200床以上 0.0055 160点(入院中1回)

許可病床200床未満 0.0072 210点(入院中1回)

提出データ評価加算 0.0007 20点(入院中1回)

検体検査判断料検体検査管理加算

Ⅰ 0.0010 40点/月

Ⅱ 0.0026 100点/月

Ⅲ 0.0077 300点/月

Ⅳ 0.0129 500点/月

国際標準検査管理加算 0.0010 40点/月

Q医科点数表では、特定集中治療室管理料算定患者には急性期看護補助体制加算は算定できないが、DPC対象患者が特定集中治療室管理料算定病室に入院した場合、急性期看護補助体制加算に係る機能評価係数Ⅰは医療機関別係数に合算できるか?

A合算できます。機能評価係数Ⅰは医療機関の体制を評価する係数であるため、病院が施設基準を満たす等により算定できるのであれば、入院基本料等加算を算定できない病棟(床)にDPC対象患者が入院した場合でも、当該入院基本料等加算に係る機能評価係数Ⅰを医療機関別係数に合算できます。

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●機能評価係数Ⅱ医療機関が担うべき役割や機能を評価する係数で、DPC対象病院に対するインセンティブとしての係数です。下記の指数ごとに設定される係数の合計となり、官報で病院ごとの係数が告示されます。2018年度改定においては、後発医薬品係数と重症度係数が廃止され、機能評価係数Ⅱの導入時に設定された6つの係数が基本的評価軸と位置付けられました。ただし、後発医薬品の使用については、機能評価係数Ⅰに新設された後発医薬品使用体制加算で評価されています。また、6つの係数に対する指数は、それぞれ見直しが行われています。なお、各係数への報酬配分(重み付け)は等分となっており、保険診療係数、複雑性係数、カバー率係数、地域医療係数は医療機関群ごとに評価が行われています。

医療機関別係数機能評価係数Ⅱ

効率性係数

救急医療係数

複雑性係数 複雑性係数 複雑性係数

保険診療係数 保険診療係数 保険診療係数

カバー率係数 カバー率係数 カバー率係数

地域医療係数 地域医療係数 地域医療係数

大学病院本院群 DPC標準病院群DPC特定病院群

【機能評価係数Ⅱ】1. 保険診療指数

考え方 提出データの質や医療の透明化、保険診療の質的向上等、医療の質的向上を目指す取り組みを評価

評価指標

原則1点だが、下記の基準に該当した場合はそれぞれ加算・減算(1)適切なDPCデータ作成

①「部位不明・詳細不明コード」の使用割合 「部位不明・詳細不明コード」の使用割合が10%以上の場合、0.05点減算 ②様式間の記載矛盾 下記に該当するDPCデータの全件数に占める割合が1%以上の場合、0.05点減算  ⅰ.様式1の親様式・子様式間 :データ属性等(郵便番号、性別、生年月日等)の矛盾  ⅱ.様式1とEFファイル間 :入院日数入院料の算定回数の矛盾  ⅲ.様式4とEFファイル :医科保険情報と先進医療等情報の矛盾  ⅳ.DファイルとEFファイル :記入されている入院料等の矛盾 ③未コード化傷病名の使用割合  未コード化傷病名である傷病名の割合が2%以上の場合、0.05点減算(2019年度評価からは様式1で評価)

(2)病院情報の公表自院のホームページ上で公表した場合、0.05点加算(2019年度評価からは医療の質を示す指標の公表を検討)

(3)保険診療の質的改善に向けた取り組み2019年度からの評価を検討

2. 効率性指数考え方 在院日数短縮の努力を評価

評価指標

〔全DPC対象病院の平均在院日数〕/〔当該病院の患者構成が全DPC対象病院と同じと仮定した場合の平均在院日数〕*計算対象・当該病院において、12症例(1症例/月)以上ある診断群分類・包括評価対象の診断群分類*指数の分散を均等にする処理は廃止

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3. 複雑性指数考え方 1入院当たり医療資源投入の観点から見た患者構成への評価

評価指標

〔当該病院の包括範囲出来高点数(1入院当たり)をDPC(診断群分類)ごとに全病院の平均包括範囲出来高点数に置き換えた点数〕/〔全病院の平均1入院当たり包括点数〕*計算対象・当該病院において、12症例(1症例/月)以上ある診断群分類・包括評価対象の診断群分類*指数の分散を均等にする処理は廃止

4. カバー率指数考え方 さまざまな疾患に対応できる総合的な体制を評価

評価指標

〔当該病院で一定症例数以上算定しているDPC数〕/〔全DPC数〕*計算対象・当該病院において、12症例(1症例/月)以上ある診断群分類・全て(包括評価対象・対象外両方含む)の支払分類*DPC標準病院群の下限値・最小値を30パーセンタイル値にする処理は廃止

5. 救急医療指数考え方 救急医療(緊急入院)の対象となる患者治療に要する資源投入量の乖離を評価

評価指標

1症例当たり〔下記の患者について、入院後2日間までの包括範囲出来高点数(出来高診療実績)と診断群分類点数表の設定点数との差額の総和〕*救急医療管理加算2に相当する患者の指数値は1/2(1)救急医療管理加算の施設基準を取得している施設  「救急医療入院」かつ、下記のいずれかを入院初日から算定している患者

救急医療管理加算/救命救急入院料/特定集中治療室管理料/ハイケアユニット入院医療管理料/脳卒中ケアユニット入院医療管理料/小児特定集中治療室管理料/新生児特定集中治療室管理料/総合周産期特定集中治療室管理料

(2)救急医療管理加算の施設基準を取得していない施設  「救急医療入院」の患者

6. 地域医療指数体制評価指数※

5疾病5事業等における急性期入院医療を評価(下表参照)(計9項目、1項目1ポイント、DPC標準病院群は上限6ポイント、大学病院本院群・DPC特定病院群は上限8ポイント)

定量評価指数※

〔当該病院の所属地域の担当患者数〕/〔当該病院の所属地域の発生患者数〕を15歳未満と15歳以上に分けてそれぞれ同配分で評価*評価対象地域:DPC標準病院群は2次医療圏、大学病院本院群・DPC特定病院群は3次医療圏

※評価シェアは1:1

体制評価指数評価項目 概要 DPC標準病院群 大学病院本院群 DPC特定病院群

1 がん

がんの地域連携体制への評価(0.5P)

〔がん治療連携計画策定料の算定患者数〕 /〔医療資源病名が悪性腫瘍の関連病名(例:胃の悪性腫瘍等)の患者数〕

医療機関群ごとにがん診療連携拠点病院等の体制への評価(0.5P)

下記のいずれか(0.5P)がん診療連携拠点病院の指定/小児がん拠点病院の指定/地域がん診療病院/特定領域がん診療連携拠点病院

・ 都道府県がん診療連携拠点病院又は小児がん拠点病院の指定(0.5P)

・ 地域がん診療連携拠点病院の指定(0.25P)

2 脳卒中 脳卒中の急性期の診療実績への評価

下記いずれかの最大値がポイント・t-PA療法の実施(0.25P)・ 超急性期脳卒中加算の算定実績又は血管内治療の実施実績(0.5P)・ 超急性期脳卒中加算の算定実績及び血管内治療の実施実績(1P)【血管内治療の実施】医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞で、入院2日目までに下記のいずれかを算定した症例の診療実績経皮的選択的脳血栓・塞栓溶解術(頭蓋内脳血管)/経皮的選択的脳血栓・塞栓溶解術(頸部脳血管)/経皮的脳血栓回収術

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評価項目 概要 DPC標準病院群 大学病院本院群 DPC特定病院群

3 心筋梗塞等の心血管疾患

緊急時の心筋梗塞のPCIや外科治療の実績(0.5P)

下記全てを満たす症例の診療実績・ 医療資源を最も投入した傷病名が「急性心筋梗塞」・ 予定外の入院で、時間外対応加算(特例含む)・休日加算・深夜加算を算定・ 入院2日目までに下記のいずれかを算定

経皮的冠動脈形成術/経皮的冠動脈粥腫切除術/経皮的冠動脈形成術(特殊カテーテルによるもの)/経皮的冠動脈ステント留置術/冠動脈内血栓溶解療法/経皮的冠動脈血栓吸引術/冠動脈形成術(血栓内膜摘除)/冠動脈、大動脈バイパス移植術/冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)

急性大動脈解離に対する手術実績(0.5P)

下記全てを満たす症例の診療実績(25パーセンタイル値以上の病院は0.5P、その他は0P)・ 医療資源を最も投入した傷病名が「大動脈解離」・ 入院中に下記のいずれかを算定

大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(上行大動脈)/大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(弓部大動脈)/大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術)/大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(下行大動脈)/大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(胸腹部大動脈)/オープン型ステントグラフト内挿術(弓部大動脈)/オープン型ステントグラフト内挿術(上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術)/オープン型ステントグラフト内挿術(下行大動脈)/ステントグラフト内挿術(血管損傷)

4 精神疾患 精神科入院医療への評価 ・ 精神科身体合併症管理加算の算定実績(0.5P)・ 精神科救急・合併症入院料の1件以上の算定実績(1P)

5 災害 災害時における医療への体制を評価

・ BCPの策定実績有無別(2019年以降の評価導入を検討)災害拠点病院の指定(0.5P)・ DMATの指定(0.25P)・ EMISへの参加(0.25P)

6 周産期 周産期医療への体制を評価

下記のいずれか(1P)総合周産期母子医療センターの指定/地域周産期母子医療センターの指定

・ 総合周産期母子医療センターの指定(1P)・ 地域周産期母子医療センターの指定(0.5P)

7 へき地 へき地の医療への体制を評価

下記のいずれか(1P)・ へき地医療拠点病院の指定・ 社会医療法人認可におけるへき地医療の要件を満たしている

8 救急 医療計画上の体制及び救急医療の実績を評価

2次救急医療機関で病院群輪番制への参加施設、共同利用型の施設、救命救急センターを評価(0.1P)

・ 救命救急センター(0.5P)・ 2次救急医療機関で病院群輪番制への参加施設、共同利用型の施設(0.1P)

上記体制を前提とし、救急車で来院し、入院となった患者数(最大0.9P)

上記体制を前提とし、救急車で来院し、入院となった患者数(救急医療入院に限る)(最大0.5P)

9 その他 その他重要な分野への貢献

右記のいずれか1項目(1P)

①治験等の実施・ 10例以上の医師主導治験の実施、10例以上の先進医療の実施、及び1例以上の患者申出療養に係る意見書の作成(1P)

・ 20例以上の治験(※)の実施、10例以上の先進医療の実施又は10例以上の患者申出療養の実施(0.5P) ※協力施設としての治験の実施を含む②新型インフルエンザ等対策・ 新型インフルエンザ等対策行動計画に関係する医療機関(2019年以降の評価導入を検討)

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参考資料①高額薬剤ルールが適用となる薬剤と診断群分類番号

薬剤名 適応症 該当する診断群分類番号

1 トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え) HER2陽性の手術不能又は再発乳がん 090010 乳房の悪性腫瘍

090010xx04xxxx 090010xx03xxxx

2 ニボルマブ(遺伝子組換え)

根治切除不能な悪性黒色腫

02006x 眼の良性腫瘍 02006xxx97xxxx

060020 胃の悪性腫瘍 060020xx99x30x 060020xx99x31x 060020xx97x30x 060020xx97x31x 060020xx04x3xx 060020xx03x3xx 060020xx02x3xx 060020xx01x3xx

060040 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 060040xx05xxxx 060040xx04xxxx 060040xx03xx0x 060040xx03xx1x

がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん

060020 胃の悪性腫瘍 060020xx99x30x 060020xx99x31x 060020xx97x30x 060020xx97x31x 060020xx04x3xx 060020xx03x3xx 060020xx02x3xx 060020xx01x3xx

3 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)

根治切除不能な悪性黒色腫

02006x 眼の良性腫瘍 02006xxx97xxxx

060020 胃の悪性腫瘍 060020xx99x30x 060020xx99x31x 060020xx97x30x 060020xx97x31x 060020xx04x3xx 060020xx03x3xx 060020xx02x3xx 060020xx01x3xx

060040 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 060040xx05xxxx 060040xx04xxxx 060040xx03xx0x 060040xx03xx1x

再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫 130020 ホジキン病 130020xx99x3xx 130020xx97x3xx

がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん

110060 腎盂・尿管の悪性腫瘍 110060xx99x20x 110060xx99x21x 110060xx97x2xx 110060xx01x2xx

110070 膀胱腫瘍 110070xx99x20x 110070xx99x21x 110070xx97x2xx 110070xx02020x 110070xx02021x 110070xx0212xx 110070xx0102xx 110070xx011xxx

4 ヌシネルセンナトリウム

乳児型脊髄性筋萎縮症

010155 運動ニューロン疾患等 010155xxxxx00x 010155xxxxx01x 010155xxxxx10x 010155xxxxx11x 010155xxxxx20x 010155xxxxx21x

脊髄性筋萎縮症

010155 運動ニューロン疾患等 010155xxxxx00x 010155xxxxx01x 010155xxxxx10x 010155xxxxx11x 010155xxxxx20x 010155xxxxx21x

5 乾燥濃縮人アンチトロンビンⅢ アンチトロンビンⅢ低下を伴う門脈血栓症

060300 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む) 060300xx99x00x 060300xx99x01x 060300xx99x1xx 060300xx97000x 060300xx97001x 060300xx97100x 060300xx97101x 060300xx97110x 060300xx0110xx

6 エルトロンボパグ オラミン 再生不良性貧血(既存治療で効果不十分な場合)

130080 再生不良性貧血 130080xx99x0xx 130080xx97x00x

7 リュープロレリン酢酸塩 球脊髄性筋萎縮症の進行抑制 010155 運動ニューロン疾患等 010155xxxxx00x

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薬剤名 適応症 該当する診断群分類番号

8 パクリタキセル 胃がん060020 胃の悪性腫瘍 060020xx99x40x 060020xx99x41x 060020xx97x40x 060020xx03x4xx

9 フルベストラント 乳がん

090010 乳房の悪性腫瘍 090010xx99x2xx 090010xx99x30x 090010xx99x31x 090010xx97x2xx 090010xx97x30x 090010xx97x31x 090010xx02x2xx 090010xx02x3xx 090010xx01x3xx

10 パルボシクリブ 手術不能又は再発乳がん

090010 乳房の悪性腫瘍 090010xx99x2xx 090010xx99x30x 090010xx99x31x 090010xx97x2xx 090010xx97x30x 090010xx97x31x 090010xx02x2xx 090010xx02x3xx 090010xx01x3xx

11 グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル

C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

060295 慢性C型肝炎 060295xx99x00x 060295xx99x01x 060295xx97x0xx

12 アミノレブリン酸塩酸塩 筋層非浸潤性膀胱がんの経尿道的膀胱腫瘍切除術時における腫瘍組織の可視化

110070 膀胱腫瘍 110070xx0200xx 110070xx02010x 110070xx02020x 110070xx02100x 110070xx02101x

13 ベリムマブ(遺伝子組換え) 既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデス070560 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 070560xx99x00x 070560xx99x01x 070560xx97x00x(点滴静注用のみ)

14 ダラツムマブ(遺伝子組換え) 再発又は難治性の多発性骨髄腫130040 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 130040xx99x5xx 130040xx97x50x 130040xx97x51x

15 アベルマブ(遺伝子組換え) 根治切除不能なメルケル細胞がん

060040 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 060040xx05xxxx 060040xx04xxxx 060040xx03xx0x 060040xx03xx1x

080006 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 080006xx99x3xx 080006xx97x3xx 080006xx01x3xx

16 ベズロトクスマブ(遺伝子組換え)

クロストリジウム・ディフィシル感染症の再発抑制

060391 偽膜性腸炎 060391xxxxx0xx 060391xxxxx1xx

17 ソマトロピン(遺伝子組換え) 骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長

140620 その他の先天異常 140620xx99xxxx 140620xx97xxxx

18 エクリズマブ(遺伝子組換え)全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)

010130 重症筋無力症 010130xx99x0xx 010130xx99x3xx 010130xx99x4xx 010130xx97x0xx 010130xx97x4xx

19 アバタセプト(遺伝子組換え) 既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎

070470 関節リウマチ 070470xx02x4xx 070470xx01x4xx

20 オラパリブ 白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法

120010 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 120010xx99x40x 120010xx99x41x 120010xx97x40x 120010xx97x41x 120010xx01x4xx

21 イブプロフェン L-リシン未熟児動脈管開存症で保存療法(水分制限、利尿剤投与等)が無効の場合未熟児動脈管開存症

14029x 動脈管開存症、心房中隔欠損症 14029xxx9900xx 14029xxx9910xx 14029xxx97x0xx

22 ベンラリズマブ(遺伝子組換え)

気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)

040100 喘息 040100xxxxx2xx

23 イノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)

再発又は難治性のCD22陽性の急性リンパ性白血病

130010 急性白血病 130010xx99x2xx 130010xx97x2xx

24 デュピルマブ(遺伝子組換え) 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎 080050 湿疹、皮膚炎群 080050xxxxxxxx

(2018年4月17日付厚生労働省通知を基に作成)

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参考資料②手術・処置等2に記載があり、かつツリー図に分岐が設定されている薬剤の一覧

6桁コード 診断群分類名 薬剤名

010010 脳腫瘍

テモゾロミド(注射薬に限る)※

ベバシズマブ※

テモゾロミド(内服薬による初発の初回治療に限る)※

エベロリムス※

メトトレキサート(注射薬に限る)※

010060 脳梗塞tPAエダラボン

010080 脳脊髄の感染を伴う炎症ガンマグロブリンインターフェロン

010090 多発性硬化症ナタリズマブ※

グラチラマー酢酸塩インターフェロン

010110 免疫介在性・炎症性ニューロパチー ガンマグロブリン

010130 重症筋無力症010155 運動ニューロン疾患等 エダラボン010180 不随意運動

A型ボツリヌス毒素※010280 ジストニー、筋無力症

02001x 角膜・眼及び付属器の悪性腫瘍

ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

アベルマブ※

020180 糖尿病性増殖性網膜症アフリベルセプトラニビズマブ

020200 黄斑、後極変性アフリベルセプト※

ラニビズマブ※

ペガプタニブナトリウム※

020210 網膜血管閉塞症アフリベルセプト※

ラニビズマブ※

020350 脈絡膜の疾患アフリベルセプトラニビズマブ

03001x 頭頸部悪性腫瘍

ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

アベルマブ※

セツキシマブ※

040040 肺の悪性腫瘍

ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

アテゾリズマブ※

ラムシルマブベバシズマブペメトレキセドナトリウム水和物クリゾチニブアレクチニブ塩酸塩セリチニブオシメルチニブメシル酸塩ゲフィチニブアファチニブマレイン酸塩エルロチニブカルボプラチン+パクリタキセルあり

040050 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 ペメトレキセドナトリウム水和物※

040100 喘息オマリズマブメポリズマブベンラリズマブ

040110 間質性肺炎シベレスタットナトリウム水和物ニンテダニブエタンスルホン酸塩

040240 肺循環疾患 プロスタグランジンI2製剤(注射薬に限る)040250 急性呼吸窮<促>迫症候群

04026x 肺高血圧性疾患

プロスタグランジンI2製剤(注射薬に限る)※

トレプロスチニル※

イロプロスト※

6桁コード 診断群分類名 薬剤名

04026x 肺高血圧性疾患

マシテンタンアンブリセンタンリオシグアトボセンタン水和物セレキシパグシルデナフィルクエン酸塩※

タダラフィル※

050030 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む)、再発性心筋梗塞 tPA※

050050 狭心症、慢性虚血性心疾患tPA

050190 肺塞栓症

060010 食道の悪性腫瘍(頸部を含む)ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

アベルマブ※

060020 胃の悪性腫瘍

ラムシルマブ※

トラスツズマブ※

オキサリプラチン※

パクリタキセル※

ドセタキセル水和物※

060030 小腸の悪性腫瘍、腹膜の悪性腫瘍

トラベクテジン※

カルボプラチン+ドセタキセル水和物ありカルボプラチン+パクリタキセルあり

060035 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍

ラムシルマブ※

パニツムマブ※

セツキシマブ※

レゴラフェニブ水和物※

ベバシズマブ※

アフリベルセプト ベータ※

オキサリプラチン

フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン塩酸塩水和物あり※

トリフルリジン/チピラシル塩酸塩※

060040直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍

ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

アベルマブ※

ラムシルマブ※

パニツムマブ※

セツキシマブ※

レゴラフェニブ水和物※

ベバシズマブ※

アフリベルセプト ベータ※

オキサリプラチン※

フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン塩酸塩水和物あり※

トリフルリジン/チピラシル塩酸塩

06007x 膵臓、脾臓の腫瘍

ストレプトゾシン※

フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン塩酸塩水和物+オキサリプラチンあり※

パクリタキセル(アルブミン懸濁型)

060180 クローン病等インフリキシマブ※

ウステキヌマブ※

アダリムマブ※

060185 潰瘍性大腸炎

インフリキシマブ※

ゴリムマブ※

アダリムマブ※

タクロリムス(外用薬を除く)※

060290 慢性肝炎(慢性C型肝炎を除く)

IFN-β(7日以上投与した場合に限る)※

IFN-α※

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6桁コード 診断群分類名 薬剤名

060295 慢性C型肝炎

ダクラタスビル塩酸塩/アスナプレビル/ベクラブビル塩酸塩※

グラゾプレビル水和物+エルバスビルあり※

オムビタスビル水和物/パリタプレビル水和物/リトナビル※

アスナプレビル+ダクラタスビル塩酸塩あり※

レジパスビル アセトン付加物/ソホスブビル※

ソホスブビル※

IFN-β(7日以上投与した場合に限る)※

IFN-α+テラプレビルあり※

IFN-α+シメプレビルナトリウムあり※

IFN-α+バニプレビルあり※

IFN-α※

070040 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く)メトトレキサート大量療法※

塩化ストロンチウム※

070041 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く)トラベクテジン※

エリブリンメシル酸塩※

070330 脊椎感染(感染を含む)

アルベカシン硫酸塩テイコプラニンバンコマイシン塩酸塩(注射薬に限る)リネゾリドダプトマイシン

070390 線維芽細胞性障害 コラゲナーゼ(クロストリジウム ヒストリチクム)※

070470 関節リウマチ

インフリキシマブ※

トシリズマブ※

アバタセプト※

サリルマブ※

アダリムマブ※

ゴリムマブ※

セルトリズマブペゴル※

トファシチニブクエン酸塩※

バリシチニブ※

デノスマブ※

エタネルセプト※

070480 脊椎関節炎

インフリキシマブ(強直性脊椎炎の場合)※

インフリキシマブトシリズマブ※

アダリムマブ※

070560 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患

リツキシマブ※

インフリキシマブ※

ガンマグロブリントシリズマブ※

アダリムマブ※

ボセンタン水和物(錠剤に限る)

080005 黒色腫

ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

イピリムマブ※

ダブラフェニブメシル酸塩+トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物あり※

インターフェロン

080105 重症薬疹 乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン

080110 水疱症 ガンマグロブリン※

080140 炎症性角化症

ウステキヌマブ※

セクキヌマブ※

ブロダルマブ※

イキセキズマブ※

6桁コード 診断群分類名 薬剤名

080140 炎症性角化症インフリキシマブアダリムマブ※

090010 乳房の悪性腫瘍

トラスツズマブ エムタンシン※

ペルツズマブ※

ベバシズマブ※

パクリタキセル(アルブミン懸濁型)※

トラスツズマブ※

エリブリンメシル酸塩※

ゲムシタビン塩酸塩※

シクロホスファミド+塩酸エピルビシンあり※

パクリタキセル※

ドセタキセル水和物※

100020 甲状腺の悪性腫瘍

ヒトチロトロピンアルファレンバチニブメシル酸塩ソラフェニブトシル酸塩※

I131内用療法

1000601型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全なし)

インスリン製剤(注射薬に限る)

1000611型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全あり)

インスリン製剤(注射薬に限る)※

1000702型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全なし)

インスリン製剤(注射薬に限る)1000712型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全あり)

100080その他の糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全なし)

100081その他の糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全あり)

インスリン製剤(注射薬に限る)※

100100 糖尿病足病変 プロスタグランジンE1製剤(注射薬に限る)

100140 甲状腺機能亢進症 I131内用療法

100250 下垂体機能低下症メカセルミン※

ソマトロピン※

100260 下垂体機能亢進症ソマトスタチンアナログ※

ペグビソマント※

100270 間脳下垂体疾患(その他) LH-RH

100370 アミロイドーシスカナキヌマブ※

タファミジスメグルミン※

11001x 腎腫瘍

ニボルマブ※

IL-2※

テムシロリムス※

パゾパニブ塩酸塩スニチニブリンゴ酸エベロリムスアキシチニブソラフェニブトシル酸塩インターフェロン

11002x 性器の悪性腫瘍ニボルマブ※

ペムブロリズマブ※

アベルマブ※

110080 前立腺の悪性腫瘍

塩化ラジウム(223Ra)※

カバジタキセル アセトン付加物アビラテロン酢酸エステルエンザルタミドドセタキセル水和物

110260 ネフローゼ症候群 リツキシマブ※

※ で囲まれた薬剤を使用した場合は、出来高となるDPCコードが存在する注) 詳細は定義テーブルをご確認ください

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6桁コード 診断群分類名 薬剤名

120010 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍

ベバシズマブ※

ドキソルビシン塩酸塩リポソーム製剤※

カルボプラチン+ドセタキセル水和物ありカルボプラチン+パクリタキセルあり

12002x 子宮頸・体部の悪性腫瘍ベバシズマブ※

トラベクテジン※

120030 外陰の悪性腫瘍 ニボルマブ※ペムブロリズマブ※アベルマブ※120040 腟の悪性腫瘍

120250 生殖・月経周期に関連する病態 レボノルゲストレル※

120290 産科播種性血管内凝固症トロンボモデュリンアルファ※

アンチトロンビンⅢ製剤

130010 急性白血病

クロファラビン※

ネララビン※

ダサチニブ水和物ボスチニブ水和物三酸化ヒ素製剤ゲムツズマブオゾガマイシン※

イマチニブメシル酸塩

130020 ホジキン病ニボルマブ※

ブレンツキシマブ ベドチン※

130030 非ホジキンリンパ腫

イブリツモマブチウキセタン塩化イットリウム※

イブリツモマブチウキセタン塩化インジウム※

ブレンツキシマブ ベドチンモガムリズマブフォロデシン塩酸塩プララトレキサートロミデプシンベンダムスチン塩酸塩ボルテゾミブリツキシマブ

130040 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物

エロツズマブパノビノスタット乳酸塩ボルテゾミブポマリドミドレナリドミド水和物カルフィルゾミブイキサゾミブクエン酸エステルダラツムマブサリドマイド※

130050 慢性白血病、骨髄増殖性疾患

ベンダムスチン塩酸塩アレムツズマブイブルチニブオファツムマブダサチニブ水和物ボスチニブ水和物ニロチニブ塩酸塩水和物イマチニブメシル酸塩※

130060 骨髄異形成症候群 アザシチジン

6桁コード 診断群分類名 薬剤名

130080 再生不良性貧血抗リンパ球グロブリン※

インターフェロンシクロスポリン(点眼薬を除く)

130090 貧血(その他)エクリズマブ※

人ハプトグロビン

130100 播種性血管内凝固症候群トロンボモデュリンアルファアンチトロンビンⅢ製剤

130110 出血性疾患(その他)

ガンマグロブリンアルガトロバン水和物※

リツキシマブ※

ロミプロスチム※

130111 アレルギー性紫斑病 第ⅩⅢ因子製剤

130120 血液疾患(その他)メチルチオニニウム塩化物水和物※

カナキヌマブ※

インターフェロン※

130130 凝固異常(その他)活性型プロテインC※

アンチトロンビンⅢ製剤130140 造血器疾患(その他) リツキシマブ※

130150 原発性免疫不全症候群 乾燥濃縮人C1-インアクチベーター※

140010 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害

一酸化窒素吸入療法ありかつパリビズマブあり※

肺サーファクタントありかつパリビズマブあり※

肺サーファクタント※

パリビズマブ140230 喉頭の疾患(その他)

パリビズマブ※肺サーファクタント※

140270 肺の先天性異常140280 気道の先天異常

14029x 動脈管開存症、心房中隔欠損症

パリビズマブ※14031x 先天性心疾患(動脈管開存症、

心房中隔欠損症を除く)140390 食道の先天異常

パリビズマブ※肺サーファクタント※

140430 腸管の先天異常

14044x 直腸肛門奇形、ヒルシュスプルング病

140480 先天性腹壁異常パリビズマブ肺サーファクタント

140500 骨軟骨先天性形成異常 パミドロン酸二ナトリウム水和物※

140550 先天性嚢胞性腎疾患 トルバプタン※

150070 川崎病インフリキシマブガンマグロブリン

150110染色体異常(ターナー症候群及びクラインフェルター症候群を除く)

パリビズマブ

161070 薬物中毒(その他の中毒)メチルチオニニウム塩化物水和物※

ホメピゾール※

180010 敗血症 ガンマグロブリン※

180040 手術・処置等の合併症 デクスラゾキサン※

(2018年3月20日付・4月17日付厚生労働省通知を基に作成)

※ で囲まれた薬剤を使用した場合は、出来高となるDPCコードが存在する注) 詳細は定義テーブルをご確認ください

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診断群分類(DPC)点数表 救命救急入院料脳卒中ケアユニット入院医療管理料

特定集中治療室管理料ハイケアユニット入院医療管理料

入院基本料

包括重症児(者)受入連携加算、救急・在宅等支援病床初期加算、看護必要度加算、一般病棟看護必要度評価加算、ADL維持向上等体制加算は出来高

包括 包括

入院基本料等加算

出来高総合入院体制加算、地域医療支援病院入院診療加算、臨床研修病院入院診療加算、診療録管理体制加算、医師事務作業補助体制加算、急性期看護補助体制加算、看護職員夜間配置加算、看護補助加算、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、後発医薬品使用体制加算、病棟薬剤業務実施加算1、データ提出加算は機能評価係数化

包括臨床研修病院入院診療加算、超急性期脳卒中加算、妊産婦緊急搬送入院加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、精神科リエゾンチーム加算(脳卒中ケアユニット入院医療管理料のみ)、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、褥瘡ハイリスク患者ケア加算、病棟薬剤業務実施加算2、データ提出加算、入退院支援加算1のイ・3、認知症ケア加算、精神疾患診療体制加算は出来高

包括臨床研修病院入院診療加算、超急性期脳卒中加算、妊産婦緊急搬送入院加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、精神科リエゾンチーム加算、がん拠点病院加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、褥瘡ハイリスク患者ケア加算、病棟薬剤業務実施加算2(特定集中治療室管理料のみ)、データ提出加算、入退院支援加算1のイ・3、認知症ケア加算、精神疾患診療体制加算は出来高

医学管理等 出来高〔 手術前医学管理料、手術後医学管理料は包括 〕

出来高 出来高

在宅医療 出来高 出来高 出来高

検 査

包括心臓カテーテル法による諸検査、内視鏡検査、診断穿刺・検体採取料(血液採取除く)は出来高検体検査判断料の検体検査管理加算及び国際標準検査管理加算は機能評価係数化

包括〔 検体検査判断料は出来高 〕

包括〔 検体検査判断料は出来高 〕

画像診断

包括画像診断管理加算、造影剤注入手技の動脈造影カテーテル法の主要血管の分枝血管を選択的に造影撮影した場合は出来高

出来高 出来高

投 薬

包括HIV感染症患者に使用する抗HIV薬、血友病等の患者に使用する遺伝子組換え活性型血液凝固第Ⅶ因子製剤、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤、乾燥人血液凝固第Ⅷ因子製剤、乾燥人血液凝固第Ⅸ因子製剤(活性化プロトロンビン複合体、乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体含む)、乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第Ⅶ因子製剤は出来高注射は無菌製剤処理料も出来高

出来高 出来高

注 射 出来高〔 点滴注射、中心静脈注射は包括 〕

出来高〔 点滴注射、中心静脈注射は包括 〕

リハビリテーション

出来高〔 薬剤料は包括 〕

出来高 出来高

精神科専門療法

出来高〔 薬剤料は包括 〕

出来高 出来高

処 置 包括〔 一部の処置は出来高 〕

出来高〔 酸素吸入、留置カテーテル設置は包括 〕

出来高〔 酸素吸入、留置カテーテル設置は包括 〕

手 術 出来高 出来高 出来高

麻 酔 出来高 出来高 出来高

放射線治療 出来高 出来高 出来高

病理診断包括

病理標本作製料の術中迅速病理組織標本作製、病理診断・判断料は出来高

包括〔 病理診断・判断料は出来高 〕

包括〔 病理診断・判断料は出来高 〕

参考資料③診断群分類(DPC)点数表と医科点数表における包括範囲の比較

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地域包括ケア病棟入院料(地域包括ケア入院医療管理料) 回復期リハビリテーション病棟入院料 緩和ケア病棟入院料

入院基本料 包括 包括 包括

入院基本料等加算

包括臨床研修病院入院診療加算、在宅患者緊急入院診療加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、データ提出加算、入退院支援加算1のイ、認知症ケア加算、薬剤総合評価調整加算は出来高

包括臨床研修病院入院診療加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、データ提出加算、入退院支援加算1のイ、認知症ケア加算、薬剤総合評価調整加算は出来高

包括臨床研修病院入院診療加算、妊産婦緊急搬送入院加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、がん拠点病院加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、褥瘡ハイリスク患者ケア加算、データ提出加算、入退院支援加算1のイは出来高

医学管理等 包括 包括〔 「1」のみ入院栄養食事指導料は出来高 〕

包括

在宅医療 出来高 出来高

包括在宅療養指導管理料、薬剤料、特定保険医療材料料、退院時の在宅悪性腫瘍等患者指導管理料、在宅悪性腫瘍患者共同指導管理料、在宅寝たきり患者処置指導管理料は出来高

検 査 包括 包括 包括

画像診断 包括 包括 包括

投 薬

包括自己連続携行式腹膜灌流用灌流液、がん患者に対する抗悪性腫瘍剤、疼痛コントロールのための医療用麻薬、人工腎臓又は腹膜灌流を受けている腎性貧血状態の患者に対するエリスロポエチン・ダルベポエチン、B型・C型肝炎に対するインターフェロン製剤、B型・C型肝炎・AIDS・HIV感染症に対する抗ウイルス剤、血友病治療に係る血液凝固因子製剤及び血液凝固因子抗体迂回活性複合体は出来高

包括自己連続携行式腹膜灌流用灌流液、B型・C型肝炎に対するインターフェロン製剤、B型・C型肝炎・AIDS・HIV感染症に対する抗ウイルス剤、血友病治療に係る血液凝固因子製剤及び血液凝固因子抗体迂回活性複合体は出来高

包括B型・C型肝炎に対するインターフェロン製剤、B型・C型肝炎・AIDS・HIV感染症に対する抗ウイルス剤、血友病治療に係る血液凝固因子製剤及び血液凝固因子抗体迂回活性複合体は出来高注 射

リハビリテーション

包括〔 摂食機能療法は出来高 〕

出来高リハビリの実績が一定水準に達しない場合、6単位/日超の疾患別リハビリテーション料は包括

包括

精神科専門療法 包括 包括 包括

処 置 包括〔 人工腎臓、腹膜灌流は出来高 〕

包括〔 人工腎臓、腹膜灌流は出来高〕

包括

手 術 出来高 包括 包括

麻 酔 出来高 包括 包括

放射線治療 包括 包括 出来高

病理診断 包括 包括 包括

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(審)18Ⅴ076