取扱説明書 ピラニ真空計 gp-1gry - ulvacno.sk00-7401-ei-001-06 取扱説明書...

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No.SK00-7401-EI-001-06 取扱説明書 ピラニ真空計 GP-1GRY 本取扱説明書は、製造番号が下記の 番号以降のものを対象として記載し ています。 製造番号 S/N 00001Gこの製品をご使用になる前に必ずお 読み下さい。またいつでもご使用で きるように大切に保管して下さい。 株式会社アルバック 規格品事業部 253-8543 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地

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No.SK00-7401-EI-001-06

取扱説明書 ピラニ真空計 GP-1GRY

本取扱説明書は、製造番号が下記の 番号以降のものを対象として記載し ています。

製造番号 : S/N 00001G~

この製品をご使用になる前に必ずお 読み下さい。またいつでもご使用で きるように大切に保管して下さい。

株式会社アルバック

規格品事業部

〒253-8543 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地

本製品を使用する前に

- I -

本製品を使用する前に

この度は当社製品をお買い上げいただき誠にありがとうございます。 本製品がお手元に届きましたら、まずご注文の内容と同一であること、および輸送などによる破

損がないことをご確認下さい。

! 警告

本製品を末永くご利用頂くために、本製品の取付、操作、点検、あるいは整

備をする前に必ずこの取扱説明書をお読みいただき、安全上の注意、本製品の

仕様および操作方法に関わる事項を十分に理解して下さい。

! 警告

取扱説明書の著作権は、株式会社アルバックに属します。 取扱説明書のいかなる部分も当社の承諾なしにコピーすることを禁じます。また

取扱説明書を当社との文書による同意無しに、第3者に開示したり譲渡したり

することを禁じます。

! 注意

取扱説明書の記述内容は、製品の仕様変更や、製品の改良などのため、お断り

なしに変更する、あるいは改訂する場合がありますので、御了承下さい。

安全シンボルマーク

! 警告

この取扱説明書の警告表示には守るべき事項を理解していただくため、安

全についてのシンボルマークを掲げております。シンボルに用いている言葉は次

のように使い分けています。

! 危険

それが避けられなかった場合、死亡または重傷に至る結果となる危険の切迫

した状況を示します。 本警告部分を無視した作業は、高い確率で、人命または工場設備(本装置も

含む)に対して重大な被害をおよぼします。

! 警告

それが避けられなかった場合には、作業者の死亡または重傷に至る結果とな

りうる可能性がある危険状況を示します。 本警告部分を無視した作業は、人命または工場設備(本装置も含む)に対

して重大な被害をおよぼす可能性があります。

! 注意

それが避けられなかった場合には、軽傷または中程度の損害を負う結果とな

りうる可能性がある危険状況を示します。 本注意部分を無視した作業は、作業者に軽傷を負わせる、または装置に対し

て壊したり調整が必要な状況にしてしまう可能性があります。

✔ 参 考

直接の危険はない状態ですが、作業者の安全上、または、装置を正しく安全

に使用していただくために知っておいて欲しい内容について、記述していま

す。

安全上のご注意

- II -

安全上のご注意

ピラニ真空計「GP-1GRY」を安全にお使いいただくために、取扱説明書及び下記の安全注意

事項を必ずお読み下さい。

! 警 告

電源遮断 メータ裏面のいずれかの端子に触れる場合或いは触れる可能性がある

作業を行う場合には真空計の電源及びセットポイント用出力端子に印加

している電源を必ず切って下さい。メータ裏面の端子には電圧(DC24V)

を印加している端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

! 警 告

電源遮断 真空計が万一破損したときには、直ちに電源を切って下さい。そのまま

使用しますと火災、感電の原因になることがあります。安全のために修理

はご購入先、弊社または取扱説明書記載のネットワーク先にご依頼下さ

い。

! 警 告

電源遮断 コントロール裏面の電源端子に触れる場合或いは触れる可能性がある

作業を行う場合には真空計の電源を必ず切って下さい。電源端子には電圧

(DC24V)を印加している端子がありますので、電源投入時に触れると感

電します。

! 警 告

電源遮断 真空計が万一異常な発熱をしたり発煙をしたり異臭がした場合には、直

ちに電源を切って下さい。そのまま使用しますと火災の原因になります。

安全のために修理はご購入先、弊社または取扱説明書記載のネットワーク

先にご依頼下さい。

! 警 告

電源遮断 ヒューズ交換時には必ず電源を切って下さい。電源を投入した状態で、

ヒューズを交換すると感電の原因となります。

! 警 告

電源遮断 製品の取り付けは、必ず電源プラグを外した状態で行って下さい。

! 警 告

電源遮断 機器の取り付け、接続を確実に行ったことを確認した後に本製品を操作

して下さい。

! 警 告

定格厳守 ヒューズは指定のものを使用して下さい。指定以外のヒューズを使用し

たり、ヒューズホルダを短絡しないで下さい。破損及び火災の危険があり

ます。

! 警 告

電源電圧確認 電源投入前に真空計の使用電圧と供給電圧が合っていることを確認し

て下さい。 誤った電源を接続すると真空計の破損及び火災の原因になります。

! 警 告

結線確認 接点出力容量はAC125V、1A(抵抗負荷)です。これ以上の電力の開閉

を行う場合には、真空計の接点を直接使用せずに、大容量の開閉器を併せ

てご使用下さい。

安全上のご注意

- III -

! 警 告

結線確認 レコーダ出力は、GND電位に対して浮いた形で出力されています。記録

計の入力は必ずGNDに対して絶縁した形でレコーダ端子と接続して下さ

い。誤って、GND電位と接続しますとメータの指示は、正しい値を示しま

せん。また、真空計が破損する可能性があります。

! 注 意

分解禁止 真空計(メータ、コントロール、ケーブル及び測定子)は、分解しない

で下さい。

! 注 意

改造禁止 真空計(メータ、コントロール、ケーブル及び測定子)は、改造しない

で下さい。改造した場合、動作の保証はできません。また、火災・感電の

原因になることがあります。

! 注 意

使用環境注意 測定子は、大気圧を越える所には接続しないで下さい。測定子内の圧力

が大気圧を越えると測定子の破損及び接続部から測定子が飛び出し人体

を含む周囲に危害を及ぼします。大気圧を越える際には、隔離バルブ等を

設けて測定子内の圧力が大気圧を越えないようにして下さい。

! 注 意

使用環境注意 真空計に水がかかる場所での使用は避けて下さい。真空計に水がかかる

と故障及び漏電、火災の原因になります。

! 注 意

通気確保 真空計の通気孔をふさがないで下さい。通気孔をふさぎ内部に熱がこも

ると、破損の原因になります。また、真空計の指示値も正常な値を示しま

せん。

! 注 意

異物侵入注意 真空計の通気孔などの開口部から内部に金属類や燃えやすいものなど

の異物が入った場合は、必ず取り除いて下さい。また、メータのケーブル

接続端子部に物が触れないようにして下さい。そのまま使用すると真空計

の破損の原因になります。

! 注 意

使用条件注意 真空計は、仕様に定められた環境の範囲内でお使い下さい。

! 注 意

輸送梱包注意 真空計を輸送するときには、工場出荷時の状態に戻して下さい。そのま

ま輸送すると破損することがあります。

! 注 意

廃棄 真空計を廃棄するときには、各自治体等の条例に従って処理して下さ

い。特に、人体に危険を及ぼす可能性のある雰囲気で使用した測定子は専

門の処理業者を通じて処理して下さい。 なお、廃棄に関する費用については、お客様にてご負担をお願いします。

! 注意

リレー接点容量確認 リレー接点出力の定格負荷は、AC100V/0.5A、DC24V/1A(抵抗負荷)で

す。これ以上の電力の開閉を行う場合には、本器のリレー接点を使用せず

に、大容量の開閉器を併せてご使用下さい。

! 注意

メータパネルの帯電防止 パネルは帯電防止処理をしています。 化学ぞうきんなどを長時間接触させたり、ベンジン、シンナーなどで拭か

ないで下さい。静電気により指針が不安定な動作をすることがあります。

その場合は、市販の帯電防止剤をカバーに塗布して下さい。

安全上のご注意

- IV -

✔ 参 考

有寿命部品 本器では、アルミニウム電解コンデンサ、リレーを使用しています。アル

ミニウム電解コンデンサは、周囲温度が高くなるほど寿命が短くなりま

す。機器の破損防止の為、5年に1度、又は修理及びメンテナンス時に、ア

ルミニウム電解コンデンサとリレーの交換をお勧めします。

✔ 参 考

測定子ケーブル、検出ユニットなどのコネクタ寿命 本器に使用する測定子ケーブルや検出ユニットに使用しておりますメス

コネクタには寿命があります。電流の負荷が大きい場合は、火災の原因に

なりますので、コネクタの抜き差し回数をなるべく控えて下さい。コネク

タに過重がかかる場合は、コネクタの接触が悪くなり使用出来なくなりま

す。

警告ラベルの貼付位置

- V -

警告ラベルの貼付位置

メータ

警告ラベルの意味 警告ラベルの意味:電源遮断 メータ裏面のいずれかの端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作業を行う場合には、真

空計の電源及びセットポイント用出力端子に印加している電源を必ず切って下さい。メータ裏面

の端子には電圧(DC24V)を印加している端子がありますので、電源投入時に触れると感電しま

す。

改訂履歴

- VI -

改定履歴 改定日 改訂番号 改定理由

2007/06/26 02 誤記修正

2008/07/03 03 安全上の注意 メンテナンスを追加

リレー接点容量の記載変更、使用湿度範囲の追加

2-2-4 電気結線 解説図を変更

2-2-5 GP-Hへの測定子取付け方法を追加

2013/11/07 04 ・安全シンボルマークの説明を修正

・1.2項 標準付属品を追加(取説CD、クイックマニュアル追加)

・1.3項 オプションに検出ユニットを追加

・6項 保証を変更

・7項 汚染証明書を追加

2014/07/04 05 3.3項レコーダ出力に、フィラメント断線時は約15mV以上を追加

2019/12/2 06 安全上の注意追加

ケーブル長さ追加

静電気によるメーターへの影響追加

目次

VII

目次

本製品を使用する前に ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Ⅰ 安全シンボルマーク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Ⅰ 安全上の注意点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Ⅱ 警告ラベルの貼付位置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Ⅴ

1. GP-1GRYの仕様.................................................... 1 1.1. 仕様 ...................................................................... 1 1.2. 標準付属品 .......................................................... 1 1.3. オプション .......................................................... 1

1.3.1. 測定子.............................................................. 1 1.3.2. 検出ユニット.................................................. 2 1.3.3. 測定子ケーブル.............................................. 2 1.3.4. その他.............................................................. 2

1.4. 各部の説明 .......................................................... 3 2. 製品の取り付け ...................................................... 7

2.1. 事前準備 .............................................................. 7 2.2. 取り付け .............................................................. 7

2.2.1. コントロールの取り付け .............................. 7 2.2.2. メータの取り付け.......................................... 7 2.2.3. 測定子の取り付け.......................................... 8 2.2.4. 電気結線.......................................................... 9 2.2.5. GP-Hへの測定子取付け方法 .....................10

3. 使用方法 ...............................................................11 3.1. 取り扱い ............................................................11 3.2. メータリレーの動作.........................................12 3.3. レコーダ出力 ....................................................13

4. トラブルシューティング ......................................14

5. 付録 ......................................................................16 5.1. 測定原理 ............................................................16 5.2. 測定ガスの種類と指示値.................................17 5.3. ピラニ真空計の精度について.........................19

6. 保証 ......................................................................21

7. 汚染証明書 ...........................................................22

8. 関係図面 ...............................................................23

図版目次 図 1 : コントロール正面 ................................................. 3 図 2 : コントロール裏面 ................................................. 4 図 3 : メータ正面 ................................................................. 5 図 4 : メータ裏面 ................................................................. 6 図 5 : GP-1GRY接続図 ....................................... 9 図 6 : 圧力-レコーダ出力曲線................................ 13 図 7 : 各種ガスの指示値 ............................................... 18 図 8 : 直線メモリ換算 .................................................... 19 図 9 : メータ指示 対 基準圧力計指示 ................. 20 図 10 : メータ/コントロール接続図 .................. 23 図 11 : コントロール外観寸法図 ............................. 24 図 12 : A-TYPEメータ外観寸法図 .......................... 25 図 13 : B-TYPEメータ外観寸法図 .......................... 26 図 14 : C-TYPEメータ外観寸法図 .......................... 27 図 15 : 検出ユニット GP-H 外観寸法図............. 28 図 16 : 検出ユニット GP-BH 外観寸法図 ....... 29 図 17 : GP-1GRYメータケーブル結線図 ............ 30 図 18 : 測定子ケーブル結線図 .................................. 30 図 19 : GP-1GRY 適用測定子一覧........................ 31 図 20 : 測定子フィラメント結線図...................... 32

1 GP-1GRYの仕様

- 1 -

1. GP-1GRYの仕様

本真空計は、気体の熱伝導を利用した定温度型ピラニ真空計です。 測定子の断線時にはメータの指示が、圧力の高い方向(大気圧側)に振り切れます。 また本真空計は、メータリレーにより圧力設定を2ヶ所行うことができます。その時のコン

パレータ出力を接点(トランスファー型)で取り出すことができます。 1.1. 仕様 名称 ピラニ真空計 型式 GP-1GRY 測定範囲 0.4~2700Pa 測定誤差 直線目盛換算フルスケール100%の±3%以内 (5.3項参照) 電源 AC 100 ~ 240 V、10VA

電源ケーブル3m/コンセント側:PLUG TYPE B

! 注 意

定格厳守 電源ケーブルプラグ部の定格は125V、10Aです。電源ケーブルの定格を超

えて使用する場合には、プラグ部を切断・加工の上、ご使用ください。 使用温度範囲 10~40℃ 使用湿度範囲 15~80%(但し、結露無きこと) レコーダ出力 DC0~10mV ヒューズ 250V、0.5A リレー接点容量 最大AC125V/1A、AC250V/0.5A、DC30V/2A 最小DC10mV/10μA 外形寸法 コントロール :(幅)90 (奥行き)140 (高さ)100

メータ(A-TYPE):(幅)100 (奥行き)111 (高さ)100 質量 コントロール : 1000g

メータ(A-TYPE) : 440g 検出ユニット : 35g(GP-H)

1.2. 標準付属品 クイックマニュアル 1枚

1.3. オプション

1.3.1. 測定子 測定子 WP-01/WP-03/WP-03/WP-16 WPB-10/WPB-10-034

取り付けフランジ

WP-01: φ18ポート WP-02: φ15ポート

WP-03: R3/8 WP-16: NW16

WPB-10: UFC034 WPB-10-034: UFC034

フィラメント材質 Pt Pt

その他材質 BS/Niメッキ、 Ni、Kovar、Glass、SnSbCu

SUS304、Cu(ガスケット) FeNiCo(Niメッキ)、Al2O3

質量(g) WP-01:約26、WP-02:約45 WP-03:約63、WP-16:約77 約173

内容積(cm3) WP-01:約19、WP-02:約17 WP-03:約17、WP-16:約22 約18

破壊圧力※1 2×10+5Pa(abs) 2×10+5Pa(abs) 耐熱温度※2 80℃ 250℃

※1:測定子単体の耐圧となります。フランジやクランプなどの耐圧は別途考慮下さい。 ※2:測定子単体での耐熱温度です。GP-Hや変換ケーブルを外した状態となります。

1 GP-1GRYの仕様

- 2 -

1.3.2. 検出ユニット 検出ユニット GP-H GP-BH(WPB用変換ケーブル2m付き)

測定子 WP-01、WP-02、WP-03、WP-16 WPB-10、WPB-10-034

質量 35g GP-BH:0.13kg 変換ケーブル2m:0.2kg

※本器は、その回路構成上、測定子の種類により指示値が変化します。従って、納入後に測定

子の種類を変更される場合は、再調整が必要となります。尚、出荷調整時の条件(測定子の

種類)は検出ユニットに明記してありますのでご使用になる前にご確認下さい。

1.3.3. 測定子ケーブル 測定子ケーブル 2、 5、 10、 15、 20、30、50、100m 質量(kg) 0.2、0.4、0.7、1.0、1.3、1.9、3.9、7.7

1.3.4. その他 検査成績書 校正証明書 一般校正試験成績書、JCSS校正証明書

! 注 意

本器は、その回路構成上、測定子の種類により指示値が変化します。 従って、納入後に測定子の種類を変更される場合は、再調整が必要となります。 尚、出荷調整時の条件(測定子の種類)は検出ユニットに明記してあります

のでご使用になる前にご確認下さい。

1 GP-1GRYの仕様

- 3 -

1.4. 各部の説明

図 1 : コントロール正面 ① メータ接続コネクタ

本コントロールと組み合わせになっているメータとこのコネクタを接続します。

1 GP-1GRYの仕様

- 4 -

図 2 : コントロール裏面 ② ヒューズホルダ

ヒューズの容量は0.5Aです。 ③ 測定子ケーブル接続コネクタ

付属の測定子ケーブルと接続します。 ④ レコーダ出力端子 :赤端子(+)

:黒端子(-) 2つの端子間にアナログ信号が出力されます。

! 警 告

レコーダ出力は、GND電位に対して浮いた形で出力されています。記

録計の入力は必ずGNDに対して絶縁した形でこの端子と接続して下

さい。誤ってGND電位と接続しますとメーターの指示値は正しい値を

示しません。さらに真空計の故障につながる場合もあります。ご注意

下さい。 ⑤ グランド端子

本器のグランド端子です。

1 GP-1GRYの仕様

- 5 -

2 3

図 3 : メータ正面

① メータ

圧力表示部です。 指針により圧力を示します。

② リレー設定器 メータリレーLを設定します。

③ リレー設定器 メータリレーHを設定します。

④ ゼロ点調整器 電源OFF時にメータの指針がゼロの位置(左側の目盛)にくるように調整します。

1 GP-1GRYの仕様

- 6 -

M+

M- ①②

POWER

④⑤ ⑥

H L

6 5

図 4 : メータ裏面

⑤ セットポイント出力端子

セットポイントLが出力されます。 ⑥ セットポイント出力端子

セットポイントHが出力されます。

! 注 意

接点出力容量はAC125V、1A(抵抗負荷)です。大電流の開閉を行う場

合には、大容量の開閉器を併せてご使用下さい。

2 製品の取り付け

- 7 -

2. 製品の取り付け

! 警 告

電源遮断 製品の取り付けは、必ず電源プラグを外した状態で行って下さい。

2.1. 事前準備

① 梱包を解き、員数検査を行って下さい。 ② 各機器が破損していないかどうかを調べて下さい。

2.2. 取り付け 2.2.1. コントロールの取り付け

! 警 告

電源遮断 メータ裏面のいずれかの端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作

業を行う場合には真空計の電源及びセットポイント用出力端子に印加して

いる電源を必ず切って下さい。メータ裏面の端子には電圧(DC24V)を印加

している端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

! 警 告

電源遮断 コントロール裏面の電源端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作

業を行う場合には真空計の電源を必ず切って下さい。電源端子には電圧(DC24V)を印加している端子がありますので、電源投入時に触れると感電し

ます。

! 警 告

通気確保 真空計の通気孔をふさがないで下さい。通気孔をふさぎ内部に熱がこもる

と、破損の原因になります。また、真空計の指示値も正常な値を示しません。

! 警 告

異物侵入注意 真空計の通気孔などの開口部から内部に金属類や燃えやすいものなどの

異物が入った場合は、必ず取り除いて下さい。また、メータのケーブル接続

端子部に物が触れないようにして下さい。そのまま使用すると真空計の破損

の原因になります。

コントロールをパネル面等に取り付けます。取り付け穴は、図 11を参照して下さい。 2.2.2. メータの取り付け

パネルカット図を図 12に示します。(A-TYPE) メータ裏面にケーブルを取り付けるスペースを確保して下さい。 真空計の動作中にメータ端子部が他の機器・部材に触れない箇所に取り付けて下さい。

2 製品の取り付け

- 8 -

2.2.3. 測定子の取り付け

! 注 意

使用環境注意 測定子は、大気圧を越える所には接続しないで下さい。測定子内の圧力が

大気圧を越えると測定子の破損及び接続部から測定子が飛び出し人体を含

む周囲に危害を及ぼします。大気圧を越える際には、隔離バルブ等を設けて

測定子内の圧力が大気圧を越えないようにして下さい。

! 注 意

衝撃注意 測定子には衝撃を与えないで下さい。

測定子を真空装置のゲージポートに取り付けて下さい。

(1) 測定位置

・圧力の測定は、測定子の接続した位置の静圧を測ります。真空系内に流れがあったり、

放出ガス源・電子またはイオンの強い発生源があるようなときは測定値に影響を及ぼし

ますので、測定位置の選定に注意して下さい。また、測定子が振動、熱放射、強電磁界、

強い放射線を受けた場合には、正しい圧力測定が出来ない場合がありますので注意して

下さい。 ・ピラニ真空計は、その原理により測定子の周囲温度によって指示値に影響を受けます。

周囲温度が校正時の温度(約25℃)から著しくずれないように注意して下さい。

(2) 測定子の取り付け ・取り付けは、測定子取り付け開口面が気体の流れに平行になるように行って下さい。 特に気体等が測定子内にビーム状で入らないようにして下さい。

・ピラニ真空計のフィラメントは、φ25μmと細いものですので振動の多い場所での使用

は極力避けて下さい。また、フィラメント断線の最大の要因は機械的ショックによるも

のですので設置場所・取り扱いには、注意して下さい。 ・測定子の取り付けに用いるOリングは、ガス放出の少ないものをご使用下さい。 測定子の接続にゴム管やグリース等の放出ガスの多い材質を用いますと誤差の要因と

なります。

2 製品の取り付け

- 9 -

2.2.4. 電気結線

! 注 意

結線確認 電源投入前に配線に誤りがないことを確認して下さい。誤った配線は破損

および火災の原因になります。

! 注 意

電源電圧確認 真空計の使用電圧はAC 100 ~ 240 Vです。念のため、供給電圧を確認し

て下さい。 誤った電源を接続すると破損および火災の原因になります。

各構成機器の取り付け後に電気結線を行って下さい。 測定子と測定子ケーブル、コントロールと測定子ケーブルの接続部には極力、力が加わら

ないようにケーブルを固定して下さい。 測定子ケーブルは、できる限り動力線等と別に設置して下さい。ノイズを受ける事が考え

られます。 コネクター固定用ネジを確実に締めて下さい。

メータ:Aタイプ

メータ:Cタイプ

メータ:Bタイプ

メータ _ コントロール間ケーブル(1m)

GP-1GRY コントロール本体

測定子ケーブル(2 ー 100m)

※ 測定子ケーブルは、コントロール側・検出ユニット側とも同じコネクタです。

検出ユニット:GP-H(WP-01、02、03、16用)

検出ユニット:GP-BH(WP-04、05用、WPB-10用)

WP-04,05用変換ケーブル(2m)

WPB-10用変換ケーブル(2m)

WP-01

WP-04

WPB-10-034

電源コード(3m)

図 5 : GP-1GRY接続図

2 製品の取り付け

- 10 -

2.2.5. GP-Hへの測定子取付け方法

✔ 参 考

測定子取り付け方法 測定子により、固定用ネジの取り付け方法が異なります。(固定用ネジの

形状が異なります。

① GP-Hに付属の固定用

ネジを、測定子に取り付

けます。測定子の種類に

より、取り付け方法が異

なります。

測定子の排気

口から、固定用

ネジを挿入

測定子のコネクタ側か

ら固定用ネジを挿入しま

す。図の様に斜めに挿入

して下さい。

② 固定用ネジをGP-H

本体に締め付けて、固

定して下さい。

測定子 WP-01,02

測定子 WP-03,16

3 使用方法

- 11 -

3. 使用方法

3.1. 取り扱い

! 警 告

機器の取り付け、接続を確実に行ったことを確認した後に本製品を操作して

下さい。

・ 測定は測定子に通電後1分間以上経過し、指示の安定した後に行って下さい。 ・ 精密な測定を行う際は、少なくとも通電後10分間以上経過し、測定子の温度平衡が十

分に成り立った後に行って下さい。また、一連の測定の間は通電を途中で切らないよ

うにして下さい。 ・ 測定子が化学的に活性または吸着性の高い気体にさらされた後は、特性が変わること

があります。このような場合には、測定子部に通電した状態で窒素、不活性ガスまた

は乾燥空気を満たして排気する操作(洗い出し操作)を繰り返して下さい。特性の変

化する前の状態に復帰することがあります。但し、これらの気体であっても測定子の

開口面に向けて吹き込むような洗い出し操作は避けて下さい。洗い出し操作を行って

も特性の復帰する見込みがない場合には、測定子を交換して下さい。 ・ ピラニ真空計は、全ての気体に対して感度を持っていますがその値は気体の種類によ

って異なります。本器は、気体を窒素(N2)とみなし圧力を指示致します。

3 使用方法

- 12 -

3.2. メータリレーの動作

! 注 意

結線確認 接点出力容量はAC125V、1A(抵抗負荷)です。これ以上の電力の開閉を

行う場合には、真空計の接点を直接使用せずに大容量の開閉器を併せてご使

用下さい。また、微小電流では接点機能を果たさない場合があります。

メータリレーの設定有効範囲 上限設定(H:赤針)では、全目盛の5~100%間 下限設定(L:緑針)では、全目盛の0~ 95%間

となっています。測定範囲外での設定はできません。

測定子のフィラメントが断線している時は、指針が圧力の高い方に振り切れ、リレーは働

きません。 また、電源投入後約3秒間は、測定圧力が設定圧力より低くてもリレー接点は動作いたしま

せん。

OFF

電源

L H

COM-NC COM-NOメータリレー

Lo

Hi ON

ON OFF

OFF

ON

ON

ON

Lo

Hi

Lo

Hi

Lo

Hi

OFF ON

OFF ON

ON OFF

OFF ON

ON

ON

OFF

OFF

L H

L H

L H

3 使用方法

- 13 -

3.3. レコーダ出力

! 警 告

結線確認 レコーダ出力は、GND電位に対して浮いた形で出力されています。記録計

の入力は必ずGNDに対して絶縁した形でレコーダ端子と接続して下さい。 誤って、GND電位と接続しますとメータの指示は、正しい値を示しません。

また、真空計が破損する可能性があります。

Pa mV 0.4 2 5 10 20 40 60 80 100 200 400 600 800 1000 2000

0.15 0.35 0.65 1.10 1.70 2.53 3.13 3.63 4.00 5.31 6.70 7.46 7.94 8.29 9.17

※:フィラメント断線時:約15mV以上

図 6 : 圧力-レコーダ出力曲線

4 トラブルシューティング

- 14 -

4. トラブルシューティング

症状:電源を入れてもメータが振れない 原因の可能性 対処方法

・ヒューズの溶断 ①ヒューズの交換を行って下さい。ヒューズはAC250V、0.5Aです。交換の際には、コントロールへの電源を遮断して下

さい。 ②ヒューズ交換直後も溶断する場合は、修理が必要です。

! 警 告

電源遮断 ヒューズ交換時には必ず電源を切って下さい。電源を投入した状態で、ヒ

ューズを交換すると感電の原因となります。

! 警 告

定格厳守 ヒューズは指定のものを使用して下さい。指定以外のヒューズを使用した

り、ヒューズホルダを短絡しないで下さい。破損及び火災の危険があります。 ・メータケーブル(コントロール~

メータ間)の未接続、断線 ①コントロールへの電源を遮断した後、再度コネクタの 接続を行って下さい。

②テスター等でメータケーブルの導通を確認して下さい。 (図 17を参照下さい。)

③断線している場合には、交換して下さい。

! 警 告

電源遮断 メータ裏面のいずれかの端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作業

を行う場合には真空計の電源及びセットポイント用出力端子に印加してい

る電源を必ず切って下さい。メータ裏面の端子には電圧(DC24V)を印

加している端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。 症状:指示が右側(大気圧方向)に振り切れたままである 原因の可能性 対処方法

・測定範囲を超えている ①0.4~2700PaがGP-1GRYの測定範囲です。 ・測定子ケーブルの未接続 ①コントロールへの電源を遮断した後、再度測定子ケーブル

の接続を行って下さい。 ・測定子ケーブルの断線 ①テスター等で測定子ケーブルの導通を確認して下さい。

( 図 18を参照下さい。)

②断線している場合には、交換して下さい。 症状:指示が右側(大気圧方向)に振り切れたままである 原因の可能性 対処方法

・フィラメントの断線 ①テスター等でフィラメントの導通を確認して下さい。この

時にフィラメントに10mA以上の電流を流さないで下さい。

寿命が縮みます。 フィラメントの抵抗値は、大気圧で約13Ωです。 (図 20を参照下さい。)

②断線している場合には、交換して下さい。

4 トラブルシューティング

- 15 -

症状:大気圧を測定していても指示が、2000Paを越えない 原因の可能性 対処方法

・測定子の種類、測定子ケーブル

の長さが指定のものと異なる ①指定のものに取り替えて下さい。 ②現在使用されているもので調整、再校正を行って下さい。

・測定している気体の種類が窒素

(N2)でない ①本器の校正時の気体の種類は窒素(N2)です。

・測定子の汚れ、または測定子フ

ィラメントの消耗 ①測定子を交換して下さい。

・測定子またはコントロールの設

置されている場所の温度が高い (本器の校正時の温度は約25℃)

①設置場所をほこり等の少ない、直接風の当たらない通気性

のよい所に変更して下さい。

症状:指針が振動して一定の値を示さない 原因の可能性 対処方法 ・測定子の種類が指定のものと異

なる ①指定のものに取り替えて下さい。 ②現在使用されているもので調整、再校正を行って下さい。

・測定子の汚れ、または測定子フ

ィラメントの消耗 ①測定子を交換して下さい。

・測定子または測定子が取り付け

てある付近のリーク ①測定子のリークの場合、測定子を交換して下さい。 ②その他のリークの場合、リークを止めて下さい。

・測定子ケーブルの接触不良、ま

たは線材の腐食などによる線材

抵抗の増加

①図 18を参考にして、測定子ケーブルを確認して下さい。 ②測定子ケーブルを交換して下さい。

・電源電圧がAC100~240Vの範囲

にない ①電源電圧をAC100~240Vにして下さい。

症状:指示針が右側(大気圧)から動かない。圧力が下がると、急に指示針が動き出す。 原因の可能性 対処方法

・仕様範囲外の高温度及び高湿度

環境で、長期間使用している ①使用環境を仕様範囲内にして下さい。 ②仕様範囲内でも改善しない場合は修理が必要です。

症状:メータリレーの接点出力が動作しない 原因の可能性 対処方法

・指針がまだ、リレー設定針の圧

力より低くなっていない ①リレー接点出力は、圧力がリレー設定針より低くならない

と動作しません。 ・リレー回路の電源が供給されて

いない ①図 4を参考にして、メータ裏面の端子を確認して下さい。

! 警 告

電源遮断 メータ裏面のいずれかの端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作

業を行う場合には真空計の電源及びセットポイント用出力端子に印加して

いる電源を必ず切って下さい。メータ裏面の端子には電圧(DC24V)を印加

している端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

5 付録

- 16 -

5. 付録

5.1. 測定原理 冷たい気体分子が温度の高い固体に衝突すると、固体からエネルギーを受け取って暖まっ

て飛び去り、温度の低い部分に衝突して元の状態に戻る。温度の高い部分は、冷たい気体分

子の得た分だけエネルギーを失う。これが気体の熱伝導の機構であり、気体分子によるエネ

ルギーの輸送現象と言われています。 気体によって運ばれるエネルギー量は、気体分子間衝突の少ない圧力領域(分子流領域)

では、気体分子が温度の高いところにぶつかる衝突頻度に比例する。このことより、圧力に

対しても比例関係であると言えます。 そして、この原理を利用して圧力を測定する事が出来ます。 ここで、測定子のフィラメント及び器壁の温度をT ,To〔K〕とすると、単位面積当り

単位時間にフィラメントより運び去られるエネルギーQ〔J〕との間に以下の関係が成り立

ちます。 (1)Q=αΛ(T-To)P

この式で、Λは自由分子熱伝導度〔m3・K-1〕と言われる定数で気体の種類により異なった

値をもちます。αは気体分子の衝突時におけるエネルギー量の授受の不完全さを補正する係

数で適応係数(accommodation coefficient )と呼ばれ次の様に定義されます。

(2)α=Tg-To

T-To

Tはフィラメントの温度、To は衝突前の気体分子の温度、Tg は衝突後の気体分子の温

度です。フィラメント表面におけるエネルギー授受が完全ならば、α=1となります。 αの値は表面の幾何学的なあらさ、吸着層の有無、熱履歴、気体の種類、温度などによっ

て変わる複雑な性質を持っていて十分に解明されているとは言えません。そして、αの値は

真空計の精度、安定度に直接影響をします。

ピラニ真空計の中でも加熱したフィラメントから気体分子の衝突で失うエネルギーを補充

し、常に一定のフィラメント温度を保つ様にした物が定温度型のピラニ真空計と呼ばれてお

り、弊社の物はこのタイプです。 このタイプは他のタイプのピラニ真空計に比較して、αの変化が少なく安定性、応答性の

点で有利であると言われています。

5 付録

- 17 -

5.2. 測定ガスの種類と指示値

『5.1 測定原理』の項でも少し説明しましたように測定ガスの種類によってピラニ真空計

の指示値が変わります。 分子流領域では、Λ(自由分子熱伝導度)は以下の式となります。

ここで、Mは分子量、Rは気体定数、T’ はTとT0 の平均温度、Cνは定容比熱である。

この式を見るとCνに依存し に逆比例することが解ります。さらに、圧力の高い

領域では、熱エネルギーを運ぶ分子数が圧力とともに増す反面、分子の自由工程が短くなる

ために、1分子当りの運搬量が実行的に減ってしまい測定ガスの種類による指示値の変化は、

複雑なものとなります。 ピラニ真空計の測定領域は、分子流と粘性流の間の中間領域ですので、ガスの種類による

指示値の違いは、単純でなく数式等で表しにくいものです。

代表的なガスを測定した際の指示値と圧力の関係を《図 7 : 各種ガスの指示値》に載せ

ます。 参考にして下さい。

5 付録

- 18 -

ピラニ 真空計

の指示値(Pa)

各ガスの絶対圧(Pa)

H2 He N2 O2 Ar CO2 CO SF6 CCl4 NH3

5.0E-01 3.1E-1 9.1E-1 - 5.3E-1 - 5.3E-1 5.9E-1 3.7E-1 2.0E-1 4.3E-1 1.0E+00 1.0E+0 1.9E+0 7.8E-1 1.0E+0 1.1E+0 1.0E+0 1.2E+0 8.2E-1 6.0E-1 8.2E-1 2.0E+00 1.8E+0 3.3E+0 1.7E+0 1.8E+0 2.5E+0 1.8E+0 2.3E+0 1.7E+0 1.2E+0 1.6E+0 5.0E+00 5.3E+0 7.7E+0 5.1E+0 4.3E+0 6.7E+0 4.3E+0 5.3E+0 4.7E+0 2.9E+0 3.7E+0 1.0E+01 9.3E+0 1.5E+1 9.4E+0 8.5E+0 1.3E+1 8.0E+0 1.1E+1 9.8E+0 5.6E+0 7.2E+0 2.0E+01 1.7E+1 2.7E+1 2.0E+1 1.9E+1 2.9E+1 1.7E+1 2.1E+1 2.1E+1 1.2E+1 1.9E+1 5.0E+01 3.5E+1 6.0E+1 5.1E+1 5.1E+1 8.5E+1 5.1E+1 5.2E+1 4.0E+1 3.7E+1 4.5E+1 1.0E+02 5.6E+1 1.1E+2 1.0E+2 1.0E+2 1.9E+2 1.1E+2 1.1E+2 9.0E+1 1.2E+2 8.0E+1 2.0E+02 8.2E+1 1.8E+2 2.0E+2 2.0E+2 3.7E+2 2.3E+2 2.1E+2 2.4E+2 - 1.3E+2 5.0E+02 1.3E+2 3.3E+2 5.0E+2 5.0E+2 1.3E+3 8.5E+2 5.3E+2 2.0E+3 - 3.5E+2 1.0E+03 1.9E+2 4.4E+2 1.0E+3 1.0E+3 8.0E+3 8.0E+3 1.0E+3 - - 5.9E+2

備考 測定子:WP-01、コントロール:GP-2T、絶対圧はダイヤフラム真空計で測定された。 ピラニ真空計の指示値は、乾燥空気で校正されている。

図 7 : 各種ガスの指示値

5 付録

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5.3. ピラニ真空計の精度について

ピラニ真空計では圧力と出力の関係が非直線であり、各圧力値により精度の幅が異なりま

す。このため、ピラニ真空計の圧力指示精度の表現方法として、『直線目盛り換算フルスケ

ール100%の±3%以内』を、取扱説明書等に記載しています。

誤差範囲を圧力値で表現するには

GP-1G(RY)で圧力と出力の関係は、コントロールメータ部目盛り間隔及びレコーダ出力特性

表(グラフ)の様になっています。 『直線目盛り換算フルスケール100%の±3%以内』とは、メータ部目盛りをフルスケール1

00%の直線目盛りに置き換えた時に、この直線目盛りの±3%の幅だけ基準圧力に対して誤差

を含むことを意味しています。 例えば、メータ指示圧力が40Pa時の誤差範囲を圧力値で表現すると、図 8に示すように直

線目盛り換算±3%の幅である32~49Paとなります。

図 8 : 直線メモリ換算

また、参考資料として、『ピラニ真空計の誤差範囲(メータ指示に対する、基準真空計の

指示の範囲)』を表に示します。

メータ指示 圧力(Pa)

基準圧力計指示範囲 (Pa)

メータ指示 圧力(Pa)

基準圧力計指示範囲 (Pa)

0.4 0 - 3 100 83 - 120 2 0 - 5 200 170 - 230 5 2 - 8 400 345 - 465

10 7 - 14 600 510 - 715 20 14 - 26 1000 825 - 1250 40 32 - 49 2000 1650 - 2900 60 49 - 71 2700 1920 - 3750

5 付録

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図 9 : メータ指示 対 基準圧力計指示 測定精度を逸脱する原因

周囲温度 ピラニ真空計では測定子の周囲温度により指示値が変化します。

測定ガス ピラニ真空計は分子密度計測型の真空計ですので、ガスの種類(熱伝導率の違い)により指

示値が異なります。GP-1G(RY)はN2で調整しており、指示値は窒素換算値となります。

測定子の汚れ 測定子フィラメントに異物が付着しますと、指示値に影響を及ぼします。

1 10 100 1000

1

10

100

1000

メータ指示圧力(Pa)

+3%

-3%

0.4

基準

圧力

計指

示圧

力(P

a)

6 保証

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6. 保証

本器は、厳格な社内検査を経て出荷されておりますが、万一製造上の不備、輸送中の事故な

ど、当社の責による故障が発生した場合には、本社規格品事業部または最寄りの営業所、代理

店に申しつけ下さい。無償にて修理・交換致します。 保証対象: 真空計本体(コントロール)

保証期間: 納入日から1年以内

保証範囲 1) 国内取引の場合:納入時、輸送上の不具合による損傷がある製品。 2) 直接輸出取引の場合:納入時、輸送上の不具合による損傷がある製品。最新のINCOTERMS

にて規定されている保証範囲に準ずるものとします。 3) 測定圧力、使用温度範囲、使用電源など、基本仕様の条件内でご使用になっているにもか

かわらず、本器基本仕様を満足していない製品。 対応方法 1) 国内取引の場合: 代替品の送付 もしくは 弊社又は最寄の弊社サービスセンタへ返送頂き

修理を実施します。現地対応が必要な場合は別途弊社規格品事業部または最寄りの営業所、

代理店にご相談下さい。 2) 直接輸出取引の場合: 代替品の送付 もしくは 弊社又は最寄の弊社サービスセンタへ返送

頂き修理を実施します。返送費用は、お客様にてご負担願います。 免責事項 1) 保証期間を過ぎている製品。 2) 火災、風水害、地震、落雷等の天災、戦争等の不可抗力の災害によって発生した故障、不

具合 3) 取扱上の不注意、誤った使用方法によって発生した故障、不具合 4) 弊社の承諾なく改造・分解・修理を加えた製品 5) 異常環境下(強い電磁界、放射線環境、高温、高湿、引火性ガス雰囲気、腐食性ガス雰囲

気、粉塵など)における故障、不具合 6) ノイズによる故障、不具合 7) 製品不具合 もしくは 万一当社が第三者から特許を侵害しているとクレームされたこと、

によって貴社に生じた二次的損害 8) 一度使用した測定子(使用に伴う寿命、汚れによる測定誤差など) 9) 一度使用した測定子ケーブル(設置上の不備によるケーブルの断線、接触不良等)

その他 1) 本書類とは別に個別契約書や仕様に関する覚書などが存在する場合は、その記載内容に準

じます。 2) 本製品を日本国外に輸出する場合には弊社宛てに一報頂きますと共に、外国為替及び外国

貿易法等輸出関連法規の規定に従って必要な手続きをお取り下さいますようお願い致しま

す。 3) 本製品についての質問や相談に関しては、型式、製造番号をお確かめの上、最寄りの営業

所、代理店または弊社規格品事業部にご連絡下さい。 4) 本書の内容は、予告なしに変更する場合があります。ご了承下さい。

7 汚染証明書

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7. 汚染証明書

8 関係図面

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8. 関係図面

図 10 : メータ/コントロール接続図

8 関係図面

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図 11 : コントロール外観寸法図

8 関係図面

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図 12 : A-TYPEメータ外観寸法図

8 関係図面

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図 13 : B-TYPEメータ外観寸法図

8 関係図面

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図 14 : C-TYPEメータ外観寸法図

8 関係図面

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図 15 : 検出ユニット GP-H 外観寸法図

8 関係図面

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図 16 : 検出ユニット GP-BH 外観寸法図

8 関係図面

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ピン番号 ラベル メータ端子 1 M+ M+ 2 M- M- 3 DC24V ①U(+) 4 0V ②U(-) 5 - - 6 - - 7 - -

図 17 : GP-1GRYメータケーブル結線図

(2,5,10,15,20,30,50,100m)

PIN番号 用 途 1 +5V 2 +15V 3 V+ 4 V- 5 AG

カバー FG

図 18 : 測定子ケーブル結線図

8 関係図面

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WP-01 WP-02 WP-03 WP-16

WPB-10-034 測定子型名 取り付け口寸法 ケース材質

WP-01 φ18 BS(Niメッキ)

WP-02 φ15 (18) BS(Niメッキ)

WP-03 R 3/8 (PT 3/8) BS(Niメッキ)

WP-16 NW-16 (φ30) BS(Niメッキ)

WPB-10-034 UFC034 SUS304

※WP-04/WP-05は2012年8月に生産中止、WPB-10-070は2007年12月に生産中止。

図 19 : GP-1GRY 適用測定子一覧

8 関係図面

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WP-01,02,03,16 WPB-10-***

図 20 : 測定子フィラメント結線図