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【函館】 914日(金) モスクワ及び全ロシアの総主教キリル聖下 9 14 日(金)~9 18 日(火)の間、日本 を訪問しました。1912 年に永眠した亜使徒 日本の大主教聖ニコライの永眠100年を記 憶する記念式典(主催:日 本ハリストス正教会教団東 京大主教区、会場:東京) に参加するためです。ま た、併せて20113月の大 地震と津波により甚大な被 害を受けた東北の地を訪 れて祈りを捧げたいとの総 主教聖下の希望により、仙 台と荒浜の訪問が計画さ れました。 聖ニコライの足跡を辿るべく、総主教聖下 の来日第一歩は、函館となりました。 9 14 日(金)午後、総主教聖下を乗せた チャーター機が函館空港に到着しました。 空港では総主教聖下及び随行の一行を、ダ ニイル府主教座下、セラフィム大主教座下を はじめとする日本ハリストス正教会教団の神 品が出迎えました。 空港ビル内のVIPルー ムにおいて、工藤壽樹函 館市長より歓迎の挨拶を 受け、また場所を移して来 日第一歩の記者会見が行 われました。 空港から一行は函館ハリ ストス正教会に向かいまし た。 函館正教会正門では、“ガンガン寺”の鐘 の音が高らかに鳴り響く中、管轄司祭ニコラ イ・ドミートリエフ神父が総主教聖下一行を 20121011月 第26発行者:函館ハリストス正教会 長司祭ニコライ・ドミートリエフ 040-0054 函館市元町3-13 TEL(0138)23-7387FAX (0138)23-7939 URL http://orthodox-hakodate.jp 編集者:会報編集委員会 郵便振替 02660-5-1721 函館 ハリストス正教会 -1- モスクワ及び全ロシアの総主教キリル聖下来日 2012914日(金)~18日(火) ― 函館・仙台・東京 ― ▲ 函館正教会に到着した キリル総主教聖下(中央)

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【函館】 9月14日(金)

モスクワ及び全ロシアの総主教キリル聖下

が9月14日(金)~9月18日(火)の間、日本

を訪問しました。1912年に永眠した亜使徒

日本の大主教聖ニコライの永眠100年を記

憶する記念式典(主催:日

本ハリストス正教会教団東

京大主教区、会場:東京)

に参加するためです。ま

た、併せて2011年3月の大

地震と津波により甚大な被

害を受けた東北の地を訪

れて祈りを捧げたいとの総

主教聖下の希望により、仙

台と荒浜の訪問が計画さ

れました。

聖ニコライの足跡を辿るべく、総主教聖下

の来日第一歩は、函館となりました。

9月14日(金)午後、総主教聖下を乗せた

チャーター機が函館空港に到着しました。

空港では総主教聖下及び随行の一行を、ダ

ニイル府主教座下、セラフィム大主教座下を

はじめとする日本ハリストス正教会教団の神

品が出迎えました。

空港ビル内のVIPルー

ムにおいて、工藤壽樹函

館市長より歓迎の挨拶を

受け、また場所を移して来

日第一歩の記者会見が行

われました。

空港から一行は函館ハリ

ストス正教会に向かいまし

た。

函館正教会正門では、“ガンガン寺”の鐘

の音が高らかに鳴り響く中、管轄司祭ニコラ

イ・ドミートリエフ神父が総主教聖下一行を

2012年10・11月 第26号

発行者:函館ハリストス正教会 長司祭ニコライ・ドミートリエフ

〒040-0054 函館市元町3-13

TEL(0138)23-7387/FAX (0138)23-7939

URL http://orthodox-hakodate.jp

編集者:会報編集委員会 郵便振替 02660-5-1721

函館 ハリストス正教会

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モスクワ及び全ロシアの総主教キリル聖下来日

2012年9月14日(金)~18日(火)

― 函館・仙台・東京 ―

▲ 函館正教会に到着した

キリル総主教聖下(中央)

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出迎えました。

聖堂前では、ミハイル佐藤和樹兄がロシア

の伝統による「パンと塩」のもてなしを行い、

アンナ山崎比奈子姉が花束を贈呈しまし

た。子供たちからの歓迎を受けて総主教聖

下の笑顔がほころびました。

函館、上磯、札幌、苫小牧、小樽、鳥取な

ど各地からの多数の信徒が待つ聖堂の中

に入られた総主教聖下は、聖歌隊の聖歌に

迎えられ、聖ニコライへのモレーベンを司祷

しました。総主教聖下が

祈祷文を読まれる声の響

き、随 行 の 長 輔 祭 ヴ ラ

ジーミル・ナザルキン師の

堂々としたバス、聖歌隊

の歓びあふれる歌声が和

して聖堂は高揚した雰囲

気に包まれました。

モレーベンが終わると、

キリル総主教聖下とダニ

イル府主教座下はアン

ヴォン(升壇)の上に立たれました。

ダニイル府主教座下よりキリル総主教聖下

に向けて、亜使徒日本の大主教聖ニコライ

永眠100年の記念式典のために来日された

ことへの感謝と、昨年の大震災の折にロシア

正教会から日本正教会に送られた多くの義

援金への感謝の言葉が述べられました。ま

たダニイル府主教座下は、母教会の首座主

教であるキリル総主教聖下の日本正教会に

対する父のような愛と配慮に感謝の言葉を

述べられました。

キリル総主教聖下はこれに応えて次のよう

に述べました。

「私は今回の記念式典への招待状を受け

取った時、来日の旅を函館から始めようと思

いました。150年以上前に若き聖ニコライが

渡航した土地です。私は空港から聖堂へ向

かう車の中で、数人のロシア領事館員を除

いては、誰も正教信徒がいなかったこの土

地へ降り立った当時の聖ニコライの心中に

思いを馳せました。

それから50年以上を日本での宣教に携わ

り、そして100年前に永眠した聖ニコライは、

まさに今私たちが立っているこの場所から、

この復活聖堂から使徒としての一歩を踏み

出したのです。この地で最初の日本人たち

の洗礼が行われ、最初

の日本語の聖歌が響き、

最初の神品機密が行わ

れました。この地でロシ

ア人も日本人も、正教と

はどこかの一民族に属

するものではなく、民族

に関係なく共有できるも

のであることを理解した

のです。

聖ニコライの生き方から

私たちは異なる文化、異なる民族、異なる

習慣を持った人間がどのような場合に正教

の信仰を受け入れるのかということについて

大きな示唆を得ることができます。それは宣

教師が、宣教しようとする相手の文化を自分

の文化とし、同じ言語を話し、そして最も重

要なことは、その民族を愛していることで

す。

私たちは聖ニコライが日本人を愛していた

ことをよく知っています。露日戦争の困難な

局面においてさえ、聖ニコライは日本に残り

ました。戦時下の苦境を忍ぶ日本人信徒と

共に居たのです。そして日本人信徒にとっ

て聖ニコライは敵国人ではなく、彼らの牧者

でした。聖ニコライは自分の祖国ロシアを熱

く愛するように、日本を愛したのです。

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▲ キリル総主教聖下(左)と

ダニイル府主教座下(右)

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彼の生き方は、主ハリストスへの信仰が、戦

争や試練など人々を分裂させるような全て

の苦難を超越したところに人間を昇華させ

てくれることを私たちに示しています。そし

て正教信徒は誰でも、神の教えにしたっ

がって生きるのであれば、それが家庭内で

あれ職場であれ、人生の中のどのような試

練も超越できることを知っています。また、

信仰によって生きれば、さらに大きな試練、

即ち国や民族を分かつような試練でさえ超

越できることを知って

います。

今年は聖ニコライ永

眠100年です。この記

念すべき年において、

私たちは特に熱切に、

両国が相和し、互いを

より理解し、互いを結

びつける共通点を見

出すことができるように

聖ニコライの援けを祈

りましょう。

昨年、日本で津波による災害が起こった

時、ロシアでは多くの人が心を痛め、日本

の兄弟姉妹を何とか助けたいと思ったので

す。先ほどダニイル府主教座下がお話しの

中で触れられたものは、ロシアの民衆の僅

かなレプタです。国家や銀行や大企業の寄

付ではないのです。その多くが、自分たちも

決して楽ではないロシアの民衆が自分たち

で集めたお金なのです。

互いに善を行う時、私たちは隣人となるこ

とができます。善きサマリヤ人の譬が教えて

いるように、隣人とはあなたが善を行った

時、その相手があなたにとって隣人となるの

です。そして実際、ロシアの人々が日本に

対して援助の手を差し伸べたことによって、

地震と津波の後、私たち両国民はより近く

なることができました。

聖ニコライに祈りましょう。人々が心を互い

に向けて開くことができるように、そして両国

民の関係が仲良く、温かく、心のこもったも

のとなるように。

私はこの話をこの函館の復活聖堂におい

て語ることができることを嬉しく思います。こ

こでは、日本での伝道の第一歩をここから

踏み出した聖ニコライの精神を感ずることが

できます。聖ニコライ

の転達により、主・神

が日本、ロシア、日本

正教会、両国民守っ

て下さいますように」。

この後、総主教聖下

は、「ロ シ ア 人 墓 地」

において、ここに眠る

同国人の霊の安息を

祈り、新たに設置され

た白い石製の十字架

を成聖されました。こ

の十字架は「ロシア功労建築家」の称号を

持つA.A.アニーシモフ氏が率いる「修復技

師の会」が作成したものです。11世紀から12

世紀に作成されたノヴゴロド(ロシア)の十字

架をモデルにしています。スポンサーは「神

学者聖グリゴリイ慈善基金」で、高さ2メート

ル、重さ1トンの大変立派で美しい十字架で

す。

十字架は9月7日に飛行機で成田に到着

し、9月10日に上磯の坂下組に搬入され、9

月12日には、ロシア人墓地において鉄筋コ

ンクリートの土台の上に据え付けが終了しま

した。多忙な中、急遽このような迅速な施工

を引き受けてくれたイリヤ坂下洋光兄に総

主教聖下よりお礼の言葉がありました。

▲ ゲスト・ブックに記帳するキリル総主教

聖下を囲んで(函館正教会復活聖堂内)

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ラブロフ外務大臣来函を機に2008年より

備え付けられた函館正教会のゲスト・ブック

は、いつか総主教聖下が来函される時のた

めにと、一ページ目が空けられていました。

今回のキリル総主教聖下の来函により、こ

の記念すべき一ページ目に直筆のメッセー

ジが記されました。

«Начав пребывание в Японии с сего

святого храма Воскресения Христова,

первого православного дома Божия,

где положил начало своему служению

святитель Николай Японский, возношу

свои молитвы об укреплении его

наследия, Японской Православной

Церкви, о благополучии паствы и о

процветании всего японского народа

+КИРИЛЛ, Патриарх Московский и

всея Руси

14.09.2012».

(日本語訳)

「日本の成聖者ニコライがその宣教活動

における一歩を踏み出したこの聖なる主の

家、復活聖堂から日本訪問を始めるに当た

り、彼の偉業の実である日本正教会の堅

立、信徒の平安、そして日本の全国民の繁

栄を祈る

+モスクワ及び全ロシアの総主教キリル

2012年9月14日」。

総主教聖下一行は、ロシア人墓地の後、

湯川の旅館「若松」で休憩をとり、夕方函館

空港より東京に向いました。

総主教聖下による函館訪問は、2000年の

アレクシイⅡ総主教聖下の来函に次いで二

度目となりました。キリル総主教聖下は、ア

レクシイⅡ総主教聖下の来函の際に、スモ

レンスク及びカリニングラード教区の府主教

であり、ロシア総主教庁渉外局長として同

行しています。

今回の総主教聖下訪問の準備に当たっ

ては、セラフィム大主教座下のご祝福とご指

導の下、市国際課を始め多くの関係機関の

皆さんの多大なるご協力を賜りました。信徒

も境内地の整備清掃を始め、執事会、婦人

会、聖歌隊、聖堂カーペット担当、国旗担

当、正門交通整理担当、駐車場担当、撮影

担当、名札ホルダー担当などなど多くの役

割を分担し、皆の力を合わせ、一致協力し

て無事に総主教聖下一行をおもてなしでき

たことは、大変喜ばしいことです。

総主教聖下のご祝福と豊かなご恩寵を頂

いたことを主・神に感謝し、これからの信仰

生活のさらなる励みとしていきましょう。

▲ 総主教聖下によって成聖された

石の十字架(「ロシア人墓地」)

▲ 総主教聖下直筆のメッセージ

(「函館正教会ゲスト・ブック」)

キリル総主教聖下来日

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【仙台】 9月15日(土)

キリル総主教聖下一行は、函館訪問の翌

日9月15日(土)に東京から東日本主教々区

の首座聖堂が在る仙台に向かいました。

総主教聖下は仙台生神女福音聖堂にお

いて感謝祈祷を行い、参祷していた被災信

徒16名へお悔やみの言葉を述べ、また、セ

ラフィム大主教座下及び東北の神品に向け

て、大震災の後の短期間での適切な復興

活動に対するお礼と「よく頑張った」との励ま

しの言葉がありました。そして被災教会にお

いて必要な聖器物を購入するようにと、各管

轄神父(10教会)に宛て、ソフリノ工房の10

万円相当の目録が手渡されました。

荒浜では200名以上の東北の信徒とロシア

代表団50名が「永遠の記憶」を日本語とロシ

ア語で歌いました。連合町内会会長の生々

しい津波の状況の説明に、総主教聖下は

始終深く頷いて耳を傾けていました。また、

「慰霊の塔」から徒歩一分のところにある砂

浜に降り、海を見つめておられました。

その場に居合わせた信徒ではない被災者

たちは「私たちのために祈り、慰めて下さっ

たことを名誉に思います。感激しました」との

感想を語っていました。

6時間の仙台滞在を終えて、総主教聖下一

行は東京へ向かいました。

【東京】 9月16日(日)

9月16日(日)は、キリル総主教聖下司祷

による聖体礼儀が東京復活大聖堂(ニコラ

イ堂)において行われました。

聖堂の上部左右に設けられたバルコニー

では、右詠(東京復活大聖堂聖歌隊)と左

詠(関東地区正教会連合聖歌隊)の両詠隊

がこの日のために準備してきた聖歌でご祈

祷を飾りました。

また、今回の総主教聖下訪日を機に設け

られた「亜使徒日本の大主教聖ニコライ勲

章」の一等をダニイル府主教座下が、二等

をセラフィム大主教座下が授与されました。

聖体礼儀の後、総主教聖下一行は聖ニコ

ライほか歴代の首座主教が眠る谷中墓地を

訪れ、リテヤを行いました。その後ロシア正

教会駐日ポドヴォリエを訪問し、夜はホテル

オークラにて数百人の参加者を得て盛大な

レセプションが行われました。また、レセプ

ションに先立って、初めて日本語の翻訳版

が出版された総主教聖下の著書「自由と責

任(«Свобода и ответственность»)」の

プレゼンテーションが行われました。

18日(火)、総主教聖下は天皇陛下、野田

首相と会見し、次の訪問地ウラジオストク(ロ

シア)へ向かって日本を発ちました。

キリル総主教聖下来日

▲ 津波に洗い流された荒浜

地区を視察する総主教聖下

一行

▲ 東京復活大聖堂(ニコライ堂)での

聖体礼儀を終えて。左よりキリル総主

教聖下、イオアン長屋神父(通訳)、ダ

ニイル府主教座下、イラリオン府主教

座下、セラフィム大主教座下

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「キャンプだホイ! 2012 in 道南」報告(1)

▲ 実は、これからバームクー

ヘンを作るところなんです…;

▲ 広々とした体育館でみんな

カモメになりました!

▲ 夜は眠気をこらえてお勉強

もしました。

▲ 大沼の宿泊施設「ネイパル森」の前

で記念撮影です。

今年の教会報6・7月号、8・9月号で報じてきたように、函

館正教会と上磯正教会の実行委員会が試行錯誤しながら

万全の準備を整えてきたキャンプがいよいよ本番を迎えま

した。

7月31日(火)、8月1日(水)、2日(木)の三日間、天候に

恵まれ、全道と本州から100名余の参加者がありました。北

海道ブロック主催の「キャンプだホイ!」は、毎年の参加を

楽しみにしている“リピーター”が沢山います。一年ぶりに

会う子供たちは、皆一段と成長して、頼もしくさえ見えまし

た。

7月31日(火)、晴れ。

キャンプは開村式から始まります。三日間無事に楽しく

過ごすことができるように神様にお祈りし、その後、キャン

プのテーマダンス「キャンプだホイ!」をみんなで踊って、

さあ、キャンプ生活スタート!

子供たちが炭火の上で焼いたバームクーヘンの美味し

かったこと! 木の年輪のように上手に焼くために、みんな

真剣そのものでした。笑ってできるような仕事じゃない!

夕食は子供たちも大人たちも楽しみにしていた屋外バー

ベキュー。一日の仕事を終えてから飛び入り参加した地元

道南の信徒たちも集まって、いつの間にか参加者は100名

を超えていました。バーベキューを取り仕切ってくれたアン

ナ大村朋子姉(上磯)のグループに感謝です。

お腹が一杯になったところで、会場を体育館に移し、引

き続きアンナ大村姉の絶妙な指導のもと、道南の夏のダン

ス(一般的には“盆踊り”とも言う)を三曲ほど練習。

就寝前は「クリスチャン・カフェ」の時間。ステファン内田

圭一神父様(釧路)とイアコフ篠永眞神父様(札幌)を囲ん

で、「感謝」をテーマに談話。この時の神父様たちのお話

は、子供たちの心の中にしっかりと残ったようです。

8月1日(水)、雨のち晴れ。

早朝に音をたてて雨が降り出したのには慌てま

したが、みんなのお祈りが天に通じて、活動を開

始する頃には快晴となりました。

朝のお祈り、ラジオ体操、朝食の後、バスで上磯

正教会を訪問。先ず、聖堂に入って神様にご挨

拶。「天の王」を歌ってから活動に入りました。

聖堂に隣接したイリヤ坂下洋光兄の畑で育った

1000株のトマトと400本のトウモロコシと140株の

ジャガイモを収穫し、カレーを作らなければなりま

せん。この日のために四か月も前から上磯の信徒

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の方々が愛情と労力を注いで育ててこられた野菜を収穫

させて頂き、参加者一同、心より感謝!

午後は、イオフ馬場登神父様が子供たちのために考え

て下さったクイズの時間。昨夜の「クリスチャン・カフェ」で

神父様たちのお話を真面目に聞いていた子供たちから正

解が相次いで大人たちはびっくり。子供たちの素直な心

は、神様をまっすぐに受け留めているのですね。

夕方になり、大変お世話になった上磯正教会の皆さんと

お別れし、宿泊施設「ネイパル森」に戻る帰り道はイリヤ坂

下兄の先導案内で木地挽山(きじひきやま)の展望台経由

でした。函館山、大野、駒ケ岳、大沼を眼下に一望できる

素晴らしいパノラマです。2015年に開通する北海道新幹

線の「新函館駅」(仮称)の建設現場も見えました。夕食の

後は明日の本番に備えて「感謝祈祷」の聖歌練習をしまし

た。

8月2日(木)、晴れ。

早いもので、もう最終日。ずっと一緒にいたいお友達とも

今日でお別れです。チェック・アウトを済ませてバスで1時

間の函館正教会に向かいました。函館正教会では先ず、

聖堂に入って、三日間のキャンプの無事を神様に感謝し

て「感謝祈祷」を行いました。「感謝祈祷」では右詠と左詠

の二つの聖歌隊が歌いました! 右詠は大人たちの聖歌

隊で、左詠は子供たちの聖歌隊です。ワイワイガヤガヤ騒

いでいた子供たちは、聖堂に入ると自然と静かになり、左

側の定位置にきちんと整列しました。子供たちが大きな声

でしっかりと歌った「主、憐れめよ」、そして最後の「アミン」

を聞いた大人たちは皆、涙が出るほど感動しました。とても

良いお祈りができました。ありがとう!

さて、キャンプの最後は「閉村式」。聖堂から信徒会館へ

移動した子供たちは早くも、もとの子供たちに戻っていまし

た。

信徒会館の壁には、「収穫に感謝! 神様に感謝!」とい

う看板の下に。色紙を切り抜いた沢山のトマトとジャガイモ

とトウモロコシが貼ってありました。近づいてよく見ると、そ

れぞれの野菜の上に、三日間のキャンプの感想が綴られ

ています。「教会のキャンプだホイは、神父さんのお話が

勉強になった」、「新しいお友達とたくさん遊んで面白かっ

た」などなど。

「キャンプだホイ! 2012 in 道南」報告(2)

▲ 右詠の歌い手さんたちは、

指揮者の手をちゃんと見て歌

います。

▲ 感想が綴られた

“野菜”の数々。

▲ みんな、お疲れ様でし

た。来年は上武佐で会おう

ね!

最後になりましたが、このキャンプの開催を祝福して下さったセラフィム大主教座下、北海

道の神父たちと一緒に進行の労を執って下さったグリゴリイ水野宏神父様(横浜)、実行委

員会の皆さんと参加してキャンプを盛り上げてくれた全ての皆さんに心から感謝申し上げま

す。 (実行委員長 ニコライ・ドミートリエフ神父)

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画 像

婦人会より

聖堂と信徒会館の清掃を行います。各自作業に適した服装を準備のうえ、

ご協力下さい。特に男性信徒のご協力があると大変助かります。

清掃奉仕のご案内 10月21日(日)、主日昼食会後、執事会の前

クリスマス・リース作りのご案内 12月2日(日)、午後1時30分より

今年も教会の門扉、信徒会館玄関、司祭館玄関を飾るリースを作ります。作業は「信徒学

びの会」及び「婦人会」の後、行います。特に熟練者のご協力をお願い致します。

消 息

画 像

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上磯ハリストス正教会だより

聖名祭

《 子 供 会 》

《野崎墓地8月のパニヒダ》

8月13日(月)、大雨にも関わらず、大人と子供

合わせて100名ほどの参祷者が野崎墓地に集ま

りました。ニコライ神父様が一つひとつのお墓を

丁寧に炉儀して廻って下さいました。

今年、上磯の子供たちは「キャンプだホイ!」を経験

し、一層教会が身近なものになったようです。今は昨年

同様のクリスマスカード作りと、今年新たに取り入れたイ

コンを入れる額縁の飾り付け工作を行っています。信徒

家庭の子供が学校のお友達を誘って来るので、教会の

近郊にある学校の生徒たちが増えています。中学生の

お兄さんたちは、小学生の子供たちと遊んでくれたり、

指導してくれたり、諌めたり、上手に相手をしてくれるの

で“先生”は助かっています。先日のキリル総主教聖下

のご祈祷に参祷した子供たちは、荘厳なお祈りと聖歌、

▲ 今日は主ハリストスのイコンを

入れる額縁を飾りました。

香炉の香り、ロシア語の響きの深さに感動したようです。この子供たちがいつも神様のご恩

寵に与れますよう良い子であって欲しいものです。 (マルファ佐藤直美)

傘をさして参祷

画 像

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10月の奉事・行事予定

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6(土) 函館 17:00 主日徹夜祷 福音経;イオアン63端20:1~10

上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

7(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第18主日 聖体礼儀 第1調

〔主日〕使徒経;コリンフ後188端9:6~11/福音経;ルカ17端5:1~11

※聖体礼儀の後、10月の聖名祭モレーベンを行います

13:00 信徒学びの会/婦人会

13日(土)、14日(日) 神父、上磯正教会出張

13(土) 上磯 19:00 主日・生神女庇護祭晩課式

14(日) 上磯 10:00 主日・生神女庇護祭聖体礼儀

函館 10:00 五旬祭後第19主日 代式祈祷 第2調

使徒経;コリンフ後194端11:31~12:9/福音経;ルカ26端6:31~36

20(土) 函館 17:00 主日徹夜祷 福音経;イオアン65端20:19~31

上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

21(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第20主日 聖体礼儀 第3調

使徒経;ガラティヤ200端1:11~19/福音経;ルカ30端7:11~16

13:00 聖堂・信徒会館の清掃/執事会/聖歌練習

27(土) 函館 13:00 イースターエッグ講習会(第一日目)

17:00 主日徹夜祷 福音経;イオアン66端21:1~14

上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

28(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第21主日 聖体礼儀 第4調

使徒経;ガラティヤ203端2:16~20/福音経;ルカ35端8:5~15

13:00 イースターエッグ講習会(第二日目)

≪イースターエッグ講習会のお知らせ≫

2012年第2回講習会

◎10月27日(土)、28日(日)

2012年第3回講習会

◎11月24日(土)、25日(日)

時間:各日 午後1時~4時 / 場所:信徒会館 / 参加費:300円(実費)

Page 11: 函館 ハリストス正教会orthodox-hakodate.jp/wp/wp-content/uploads/2012/01/3aab...2012/01/03  · святитель Николай Японский, возношу свои

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11月の奉事・行事予定

3(土) 上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

4(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第22主日 代式祈祷 第5調

使徒経;ガラティヤ215端6:11~18/福音経;ルカ83端16:19~31

10日(土)、11日(日) 神父、上磯正教会出張

10(土) 上磯 19:00 主日晩課式

11(日) 上磯 10:00 主日聖体礼儀

函館 10:00 五旬祭後第23主日 代式祈祷 第6調

使徒経;エフェス220端2:4~10/福音経;ルカ38端8:26~39

11:00 聖歌練習

17(土) 函館 17:00 主日徹夜祷 福音経;マルコ70端16:1~8

上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

18(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第24主日 聖体礼儀 第7調

使徒経;エフェス221端2:14~22/福音経;ルカ39端8:41~56

※聖体礼儀の後、11月の聖名祭を行います。

13:00 執事会/聖歌練習

24(土) 函館 13:00 イースターエッグ講習会(第一日目)

17:00 主日徹夜祷 福音経;マルコ伝71端16:9~20

上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

25(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第25主日 聖体礼儀 第8調

使徒経;エフェス224端4:1~6/福音経;ルカ53端10:25~37

13:00 イースターエッグ講習会(第二日目)

11月28日(水)から降誕祭まで 「降誕祭の斎(聖フィリップの斎)」

12/1(土) 函館 19:00 主日徹夜祷 福音経;ルカ112端24:1~12

上磯 19:00 主日晩課代式祈祷

2(日) 上磯 10:00 主日代式祈祷

函館 10:00 五旬祭後第26主日・生神女進堂祭 聖体礼儀 第1調

使徒経;エフェス229端5:9~19/福音経;ルカ66端12:16~21

※聖体礼儀の後、12月の聖名祭モレーベンを行います

13:00 信徒学びの会/婦人会/リース作り