長崎全共 へ 洲本家畜保健衛生 所 · - 1 - 洲本家畜保健衛生所...
TRANSCRIPT
洲本家畜保健衛生所TEL.(0799)22-5606
FAX.(0799)22-2856
E ﾒｰﾙ [email protected]
HP http://www31.ocn.ne.jp/~himejikaho/
長崎全共へ
青空に はためく
吹き流し
全国和牛能力共進会出品農家
２０１２年 １０月号Ｎｏ.１４０（Ｈ２４－１）
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 1 -
＜＜＜巻巻巻頭頭頭言言言＞＞＞
所 長
渡邊 理
この度、洲本家畜保健衛生所に勤務すること
になりました渡邊です。淡路は初めての赴任で
す。微力ながら淡路の畜産振興のため、精一杯
努力しますのでよろしくお願いします。淡路島
の気候風土に慣れ、特定家畜伝染病の危機管理
に対応するため、４月より洲本市山手の公舎で
単身赴任しています。６カ月経ち、淡路島の畜
産の情勢も把握しつつ、淡路気質にも慣れてき
ました。洲本の街を散策すると、魚料理の店だ
けではなく、「焼き肉」の食べられるちょっとし
た「お好み焼き屋」が多いことに驚きました。
元気の源の牛肉を愛している淡路島の食生活を
満喫し、畜産人としてより一層の畜産振興に努
めなくてはと意（胃）を新たにした次第です。
さて、昨年の10月より、家畜伝染病予防法の
一部が改正され、飼養衛生管理基準が見直され
ました。ご存じのとおり、平成22年の４月に宮
崎県で発生した口蹄疫(FMD)と11月以降23年3
月までに9県24農場で発生した高病原性鳥イン
フルエンザ(HPAI)を踏まえての法改正です。そ
の意図や管理基準のポイントに関しては、機会
あるごとに広報や講習会で説明させて頂いてい
るので割愛させて頂きますが、大変細かい点ま
で取り決めた法改正で、農林水産省も生産者に
基準の遵守状況を各県に報告させるという徹底
ぶりです。畜産農家の皆さん自身が、自分の大
切な家畜を特定家畜伝染病から守り、地域の産
業を継続していくための法改正とご理解頂きた
いと思います。
本年の10月25日から29日にかけて、第10
回全国和牛能力共進会が長崎県のハウステンボ
スで開催されます。淡路島から出品する予定の
第7区の総合評価群の5頭（種牛群4頭、肉牛
群1頭）も決定し、最終調整の段階になってき
ております。島内でも全共熱が盛り上がりはじ
め、淡路恒例のお祝い（巻頭の写真）も届けら
れているようです。出品前の健康確認や検査、
予防注射など万全の対応で準備を進めてきては
おりますが、中国では現在もチベット自治区で
O型のFMD（9月13日OIEへ報告）が発生して
おり、グローバル社会の時代、万が一の発生に
も備えておかなければなりません。出品者の方
のみならず生産者の方におかれましては、飼養
家畜の毎日の健康確認を行い、異常があった場
合の早期通報の徹底をお願いしたいと思います。
長かった今年の暑い夏も漸く陰りを見せ、さ
わやかな秋の訪れとともに、特にHPAIを危機管
理の対象に加えなければならない季節がやって
きました。中国では広東省の家きんでH5N1亜型
のHPAI（9月18日OIEへ報告）が発生し、メキ
シコでもハリスコ州で家きんの H7N3 亜型の
HPAI（9月13日OIEへ報告）が発生しています。
改正家畜伝染病予防法の飼養衛生管理基準の
遵守は、生産者の責務です。特に早期通報は、
経営再建や地域の畜産業の存続のための鍵と信
じて躊躇せずに実行して頂きたいと思います。
また、特定家畜伝染病の発生は、社会的影響
が大きく、家畜や生産物の移動制限措置が執ら
れ、患畜、疑似患畜の迅速な殺処分を行い、生
産物など汚染物品を迅速に処理し、畜舎等を徹
底して消毒するなど、発生地域においては県民
局単位での大規模な防疫活動が展開されます。
そのため平常時から、発生を想定した防疫演習
を行い、事前対応として生産農家毎の殺処分家
畜の埋却場所の確保といった処理方法を検討し、
準備しておかなければなりません。
今後も、職員一同、淡路地
域の伝染病対策と畜産振興の
ために頑張って参りますので、
より一層のご支援、ご指導、
ご協力をお願い致します。
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 2 -
第１０回全国和牛能力共進会 兵庫県代表牛出品者
区 分 出 品 者 代表牛の名号
第１区（若雄の部） 中井幸夫 新温泉町 久福芳山
第２区（若雌の部：14～17 カ月齢） 上田伸也 香美町村岡区 こうふく３６１
第３区（若雌の部：17～20 カ月齢） 井上哲也 香美町村岡区 はなふく
第４区（系統雌牛群）
・稀少系統など過去に地域の改良の
基礎を造った系統からなる雌牛
群４頭により競争
城崎和牛育種組合
加悦大三郎 豊岡市竹野町
森井正彦 豊岡市但東町
淀 貴至 香美町香住区
谷口正徳 豊岡市
ぼ た ん の １
みやまつ
おくふく
ふくみや
淡路和牛育種組合
籾谷州彦 淡路市柳沢
原田正富 淡路市木曾上
神野佳英 淡路市中持
芝床明宏 淡路市入野
ゆきみや
みづほ
きくみ
うめこ４
第７区（総合評価群）
・同一種雄牛の産子である種牛群４
頭、肉牛群３頭の計７頭の総合評
価により競争
・本県は「丸宮土井」産子から代表
牛を選出
・種牛：17～21 カ月齢
・肥育：出荷月齢は 24 カ月未満
清川浩平 南あわじ市広田
川西 潔 神戸市西区
木村祥幸 養父市
望
宮野
高宮
第８区（若齢種雄牛産子群）
・若い種雄牛の去勢産子群３頭の平
均成績により競争
・本県は「芳恒土井」の産子から代
表牛を選出
・肥育牛の出荷月齢は 24 カ月未満
全農兵庫県本部
但東畜産センター
豊岡市但東町
比嘉
新田１
新田２
第９区（去勢肥育牛の部）
・１県当たり 2 頭以内の出品により
個体で競争
・肥育牛の出荷月齢は 24 カ月未満
上田伸也 香美町村岡区
山崎純子 西脇市黒田庄町
長福
「菊西土井」産子
丸博
「丸宮土井」産子
第第第 111000 回回回全全全国国国和和和牛牛牛能能能力力力共共共進進進会会会 開開開催催催兵兵兵庫庫庫県県県代代代表表表牛牛牛「「「淡淡淡路路路和和和牛牛牛」」」ののの健健健闘闘闘祈祈祈るるる
衛生課 出口 佳宏
第１０回全国和牛能力共進会（全共）が平成
２４年１０月２５日から２９日まで、長崎県佐
世保市のハウステンボスで開催されます。
全共は、全国の優秀な和牛を５年に１度、一
堂に集めて優劣を競う全国規模の大会で、“和
牛のオリンピック”とも称されています。昭和
４１年の岡山県大会から数え、平成２４年の今
大会でちょうど記念すべき第１０回目の開催と
なります。
審査結果が各道府県の和牛ブランド化に大き
く影響することから、「神戸ビーフ」「淡路ビー
フ」等のブランド牛肉の素牛となる「但馬牛」
を有する本県和牛関係者にとっては、まさに県
の威信をかけた非常に重要な大会と位置づけら
れています。
また、大会毎に開催テーマが
掲げられ、今大会では「和牛維
新！ 地域で伸ばそう生産力
築こう豊かな食文化」がテーマ
となっています。生産者の皆さ
んが飼料価格や燃料費の高騰な
ど畜産を取り巻く課題に立ち向
かい、地域の力を生かした改良
と生産効率の向上を目指す思い
と、消費者の方々が美味しい和
牛肉に出会い、和牛への理解を
深めていただきたいという思い
が込められています。そのため、
生産者との交流を深めるため、
より多くの消費者が参加できる
各種イベントが予定されていま
す。
全共の出品区分については、
和牛の体格や品位を競う「種牛
の部」（１～７区）と肉質を競う
「肉牛の部」（７～9区）に分け
られており、全国から選抜され
た約５００頭が出品されます。
本県からは、種牛の部で１区（若雄）１頭、
２区（若雌の１）１頭、３区（若雌の２）１頭、
４区（系統雌牛群）４頭、７区（総合評価群）
４頭の計１１頭、肉牛の部では７区（総合評価
群）３頭、８区（若雄現場後代検定群）３頭、
９区（肥育去勢牛）２頭、計８頭で合計１９頭
を出品することになりました。
その代表出牛選抜にあたっては、種牛の部に
おいては、今年に入り２区、３区、４区、７区
の候補牛の出品調査及び選抜が繰り返されまし
た。特に、全共の目玉である７区においては、
淡路産のスーパー種雄牛である「丸宮土井」の
産子が出品区に指定されたため、淡路に産子が
多いこともあり、多くの候補牛の中からの選抜
TTTOOOPPPIIICCC
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 3 -
４頭揃って、堂々ときれいな姿勢で
出品者・関係者の皆さん （結団式）
全共兵庫県出品代表者結団式決意表明
が繰り返されました。淡路からは、厳しい選抜
に勝ち残った１８頭（２区３頭、３区４頭、４
区５頭、７区６頭）が、７月２０日に篠山家畜
市場で開催された種牛の部県内最終審査に出場
しました。その結果、７区（総合評価群）種牛
群の本県代表牛に、淡路市の繁殖和牛農家（籾
谷州彦氏、原田正富氏、神野佳英氏、芝床明宏
氏）が飼養する４頭が決定しました。
肉牛の部については、肥育期間が本大会開催
時に２４カ月齢未満という条件があり、平成２
２年１１月以降に生まれた産子の中から、育種
価や発育状況等から選抜調査が繰り返されまし
た。淡路では選抜に勝ち残った１４頭の丸宮土
井産子が、平成２３年６月に県内の優秀な肥育
農家に斡旋されました。その後、肥育農家を７
回巡回し、体重測定、測尺（体高、胸囲）、血液
検査（ビタミン測定）、超音波診断装置を用いた
BMS 推定等により選抜を実施してきました。こ
れらの結果をもとに、８月３１日に肉牛の部の
県内最終審査会が行われ、本県代表出品牛８頭
が決定しました。このうち４頭は淡路産であり、
うち１頭が7区（総合評価群）肉牛群の本県代
表牛として、南あわじ市の肥育農家（清川浩平
氏）から出品されることが決定しました。
7 区（総合評価群）種牛群の代表牛に決まっ
た４頭については、県代表が決まったあと、夏
真っ盛りの中、淡路家畜市場において関係者一
丸となって飼養管理や調教などの指導を繰り返
してきました。本番では調教の度合いも審査の
対象となり、審査の間、４頭全頭が揃った状態
で姿勢よく立っていることが要求されます。最
初は落ち着きがなく、じっと静止することがで
きない状態でしたが、毎日の引き運動やつなぎ
運動、調教など、生産者や関係者の努力の甲斐
あって、回を重ねる毎に落ち着き、４頭揃って
堂々ときれいな姿勢で立てるようになりました。
平成２４年９月２６日、兵庫県農業会館（神
戸市中央区海岸通）において、出品者、関係者
が一同に会し、第１０回全共兵庫県出品代表者
結団式が盛大に開催されました。
上羅堯己全共出品対策協議会長をはじめ、伊
藤聡県農政環境部長、平井力兵庫県食肉事業協
同組合連合会長から激励の祝辞をいただき、出
品者は全共出場への意気込みを新たにしました。
その後、出品代表者が一人ずつ紹介され、県
農政環境部長より兵庫県旗が授与されたあと、
出品者代表の籾谷州彦氏（淡路市柳沢）から「長
丁場になるが本県の代表出品者として全共を勝
ち抜きたい」と力強い決意表明がありました。
全共開会まであと僅かになりましたが、健康
管理に十分気を付けて、本番では優秀な成績を
収め、世界に誇る本県但馬牛、神戸ビーフの名
声を全国に轟かせていただきたいと思います。
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 4 -
＜＜＜ 家家家畜畜畜衛衛衛生生生情情情報報報 ＞＞＞子子牛牛のの疾疾病病とと予予防防ににつついいてて
防疫課 向山 徹子牛育成における近年の問題点として、虚弱
子牛症候群、マイコプラズマ性中耳炎などが挙
げられます。
このたび、動物衛生研究所で開催された牛疾
病特殊講習会に参加しましたので、これらの病
態および対策について説明したいと思います。
１ 虚弱子牛症候群について
(1)虚弱子牛症候群とは
虚弱子牛症候群 （Weak Calf Syndrome以下
WCS)の定義は、特定できない原因で出生した虚
弱子牛の総称です。
(2)臨床症状
生まれた時から痩せていて元気がない、体重
が軽い（ホルスタイン種で４０kg、黒毛和種で
は２０kg以下が目安）、毛がごわごわしている、
馬面、易感染 (下痢や肺炎といった病気になり
やすく、治りにくい）などの症状を示し、生後
６週間以内に８０％以上が死亡するとされてい
ます。
(3)原因
原因として、妊娠牛の栄養障害（（特にタンパ
ク質（アミノ酸：アルギニン）、ビタミンＡ、亜
鉛））や、母体から胎子への栄養が上手くわたら
ない栄養授受障害、胎子期のウイルスや寄生虫
の感染などが報告されています。
それらの原因により、胸腺の形成不全となり、
免疫不全におちいって易感染状態になります。
その結果下痢や肺炎を起こしやすくなります。
(4)予防対策
まずは、健康な子牛を分娩させることが大切
です。そのためには、まず母牛の栄養管理が重
要です。分娩の２ヵ月前から増飼をしましょう。
蛋白飼料、バイパスアミノ酸（アルギニン等）、
天然ミネラルの添加を行います。
生まれてきた子牛には、出生後６時間以内に
初乳給与を行い、初乳抗体をしっかり摂取させ
ることが大切です。
また、下痢予防に木酢炭素粉末や生菌製剤を
それぞれ10g程度毎日あげましょう。低血糖の
予防には10～25%ブドウ糖液を飲ませます。
また、WCSが疑われる場合には、母牛との同
居期間を延ばし、子牛のストレスを減らすこと
も有効です。
WCSの多くは、栄養が不足している状態にあ
るので、オオバコ製剤を添加した高蛋白代用乳
を給与し、栄養状態を改善することで、WCSの
改善があったという報告もあります。
２ マイコプラズマ性中耳炎について
(1)マイコプラズマ性中耳炎とは
マイコプラズマは、細菌よりも小さな微生物
で、牛で乳房炎や肺炎を起こす病原体として知
られていました。しかし、近年ではマイコプラ
ズマによって起こる中耳炎が全国で問題になっ
ています。
マイコプラズマ性中耳炎は、マイコプラズマ
が、耳管を介して中耳に感染して発病します。
(2)臨床症状
初期には、発熱、頭部振盪、神経麻痺による
耳介下垂（写真）の症状が見られます。病状が
進むと麻痺する神経が増え、平衡失調（首かし
げ）や嘔吐、第一胃鼓脹などを呈し、また関節
炎を起こすこともあります。病状が悪化した個
体では一般に予後不良です。両耳で見られる場
合が多く、肺炎との合併症もよく見られます。
(3)原因
子牛におけるマイコプラズマ性中耳炎のほと
元気がなく耳が下垂している
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 5 -
んどがマイコプラズマ・ボビスによるものとさ
れています。発病は４５日齢前後に多いとされ
ていますが、導入等のストレスで発症すること
もあります。
感染牛の鼻汁や、マイコプラズマ性乳房炎に
罹った牛の乳汁等が感染源になります。
マイコプラズマは自然環境下で長期間生存で
きるため、牛のふけなどに付着して牛舎内を動
き回る他にも、水槽、飼料および敷料等を通し
ても汚染が広がります。
(4)治療
マイコプラズマは抗菌製剤による治療効果が
低く、治療は困難で、予後不良になる場合が多
いとされています。治療には抗菌製剤の使用に
加えて、外科的療法を行います。
外科療法には、加圧洗浄法と灌流洗浄法があ
ります。加圧洗浄法は、耳から洗浄液を流し入
れて鼓膜を破り、洗浄液ごと鼻からマイコプラ
ズマや膿を排出させる方法です。
灌流洗浄法は、鼓膜を破り、中耳内の膿塊等
の貯留物がなくなるまで耳管洗浄を行う方法で
す。
そのほかにも内視鏡を用いて、綿棒で外耳洗
浄を行う（耳掃除を行う）方法、もしくはそれ
に加えて前述の耳管洗浄を行う方法があります。
(5)予防対策
①予防は、哺乳バケツなどの哺乳器具の消毒
をしっかりすることや飼育場所の石灰乳塗布に
よる消毒の徹底が重要です。
②グルタルアルデヒドや次亜塩素酸水などで、
定期的に畜舎大気中の細霧消毒または煙霧消毒
を行うことも有効とされています。
③粘着テープを用いて、管理耳標を耳の後ろ
で固定する事や、耳毛を剃毛する事も有効な予
防法です。外耳の通気性が良くなり、中耳炎の
発病率が低下し、治療の予後も改善したという
報告もあります。
マイコプラズマ性中耳炎は、中耳の治療だけ
でなく、外耳もきれいにしておくことも重要で
す。
飼飼養養衛衛生生管管理理基基準準遵遵守守のの立立入入検検査査
～～上上半半期期をを終終ええてて～～
防疫課 三宅 由利子
昨年４月に行われた家畜伝染病予防法の一部
改正に伴い、同年10月から家畜の飼養者が遵守
すべき飼養衛生管理の基準が大きく見直され、
消毒の徹底や立入者の記録などが義務化されま
した。
このことより、当所ではこれらの飼養衛生管
理基準の履行状況確認のため、酪農家は春の定
期検査時に、繁殖農家は夏季に（旧西淡町、旧
緑町、旧一宮町、鮎原以外の旧五色町地域）立
入検査を行いました。
確認内容は、①衛生管理区域内への関係者以
外の立ち入り制限の実施②区域内へ立入車両・
人の消毒（消毒設備の設置）の実施③埋却地等
の準備④区域内への立入者の記録の作成及び１
年間の保存等についてです。
また、異状が確認された場合の早期通報につ
いて周知を行いました。
結果は、ほぼ全ての農家が、衛生管理区域に
立ち入り禁止の看板を設置しており、埋却地に
ついても確保されていました。
しかし、一部の農家は、車両の消毒や、消毒
槽または消毒設備の設置、立入者の記録の作成
の不備が見受けられました。
口蹄疫や鳥インフルエンザの発生予防には、
日頃からの衛生対策が不可欠です。
冬場になると、ウイルス性の下痢症や呼吸器
病が発生しやすくなり、石灰などによる車両消
毒や消毒槽の設置は、口蹄疫等の重大疾病だけ
でなく、他の病気の予防や生産性向上にもつな
がります。
また、立入者の記録は感染ルート等の早期特
定のために必要となりますので、必ず記録する
とともに一年間保存して下さい。
大切な家畜を伝染病から守るため、飼養衛生
管理基準の遵守に積極的に取り組んでいただく
とともに、毎年の定期報告もよろしくお願いし
ます。
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 6 -
動物愛護絵画コンクール作品の展示
所 長 渡邊 理 副 所 長 清水 泰統
畜産専門員
課 長 副所長兼務 課 長 嶋田 雅之 課 長 加登 岳史 課 長 八巻 尚 阿部 雅一
担当課長補佐 向井 義 課長補佐 出口 佳宏 課長補佐 三宅由利子 課長補佐 亀山 衛 武田 和士
担当課長補佐 小鴨 睦 職 員 吉田 裕一 主 査 大原 信弥 主 査 加茂前優花
事務嘱託 前田由紀子 職 員 向山 徹
職員一同、淡路の畜産振興のため頑張っています。
病性鑑定課安全対策課 衛 生 課 防 疫 課
＜＜＜こここちちちららら炬炬炬口口口＞＞＞動動物物愛愛護護絵絵画画ココンンククーールル開開催催
夏の恒例行事である、淡路獣医師会主催の「動
物愛護絵画コンクール」が開催されました。
２７回目を迎える本コンクールは、８月１日に
淡路ファームパークイングランドの丘で開催さ
れた写生大会の作品と、島内小学校からの応募
作品を対象に実施されました。
写生大会当日は、暑い中、絵の具、クレパス、
色鉛筆などでコアラや鳥などの動物を熱心に観
察し、いきいきと描いていました。また、小学
校からの応募作品の中には淡路島らしく家族が
飼養している牛の作品も多々ありました。応募
総数３８４点のうち、今年度の最優秀作品に選
ばれたのは、入汐萌以さん(松帆小６年)の迫力
のある但馬牛を正面から描いた作品でした。
応募作品は全て、南あわじ市のショッピング
プラザ・パルティにて動物愛護週間に合わせて
９月１５日～１０月１日まで展示され、訪れた
人たちの目を楽しませていました。優秀作品と
して選考された４０点の作品は、９月２３日、
多くの来賓の出席のもと表彰式が行われ、表彰
された子供たちには良い思い出となりました。
新新 任任 職職 員員 紹紹 介介
はじめまして。本年４月より洲本家畜保健衛
生所に勤務しております、吉田裕一 (ヨシダ
ユウイチ)と申します。
出身大学は麻布大学で、公衆衛生学第二研究
室に所属し、サルモネラ、大腸菌、黄色ブドウ
球菌といった細菌達の研究をしていました。
県の新人研修中には、100 人以上の同期職員
がいる前でTRFの元バックダンサーと「はばタ
ンダンス」を踊り、東日本大震災のボランティ
ア研修では、県のマスコットの「はばタン」の
中に入って仮設住宅の方々との交流を行ってき
ました。また、島内では、春は玉葱の収穫を手
伝い、夏は島祭りの踊りに参加し、炬口の海岸
に洋服を着たまま飛び込み、秋は淡路獣医師会
主催の動物愛護コンクール表彰式の準備と季節
ごとに様々なイベントに参加させていただいて
います。
現在、衛生課に配属され、事務所の先輩の
みならず他の県組織や関係団体の方々から
ご指導頂きながら、
少しずつ仕事を覚えているところです。
兵庫県内で最も農畜産業が盛んな淡路島
で獣医師の技術を勉強し、少しでも淡路の農
畜産業の維持・発展に寄与できるよう頑張り
ます。
まだまだ未熟者ですので、今後ともご指導
ご鞭撻の程よろしくお願いします。
平平成成２２４４年年度度職職員員のの配配置置状状況況
おのころ No.140 2012 年 10 月
洲本家畜保健衛生所- 7 -24農 P 2-009A4
世世世 事事事 雑雑雑 感感感
民主党政権になって、農政が大きく変化した。食料自給率アップを目指して、様々
な新規施策が実施された。中でも戸別所得補償制度の実施がその一番ではないだろう
か。従来は農業の大規模化に主眼をおいた制度が中心になっていたが、戸別所得補償
制度では、小規模農家でも制度の活用が可能となった。反面、営農集団等の機械導入
に対する補助が大幅に縮小された。畜産については、従来からの価格安定制度を継続
することで、まだ制度としての大きな変更はなされていないが、ＷＣＳや飼料作物等
の栽培にかかる助成が拡充された。飼料穀物の大部分を海外に頼る我が国の配合飼料
価格は、近年高値で推移しており、下がる傾向が見られない状況である。飼料高に畜
産物価格の低迷が畜産経営を圧迫しているが、様々な制度をうまく活用することで経
営のプラスになる部分があるのではないだろうか。
○○年後に出る制度改正の評価は、果たして○か・・・・・・
戸数 頭羽群数 戸数 頭羽群数 戸数 頭羽群数 戸数 頭羽群数
豚
ブルセラ病 牛
結核病 牛
ヨーネ病 牛 2 5
めん羊
伝達性海綿状脳症 牛
鶏
腐蛆病 みつばち
牛 1 1 1 1
牛伝染性鼻気管炎 牛
牛白血病 牛 80 80 30 30 69 69 23 23
牛丘疹性口炎 牛 1 1
アカバネ病 牛
破傷風 牛 1 1 1 1
レプトスピラ症 犬 2 2
サルモネラ症 牛 1 1 3 3 2 2
ネオスポラ症 牛 1 1
豚丹毒 豚 12 15 14 15
ロイコチトゾーン病 鶏 1 6
伝染性喉頭気管炎 鶏 1 3
マレック病 鶏 1 11 2 15
鶏痘 鶏 2 31
注：未発生の疾病は一部削除
★ 県内の家畜伝染性疾病発生状況 （H２３, H２４） ★
牛ウイルス性下痢･粘膜病
畜種 県 内 管 内
平成24年1月～24年8月
法定伝染病
区分
流行性脳炎
高病原性鳥インフルエンザ
病 名
届
出
伝
染
病
平成23年1月～23年12月
県 内 管 内