赤十字898 p1 - japanese red cross...

第898号 平成 27年 3月1日(毎月1日発行 ) (1) 赤十字NEWS (昭和24年9月30日第三種郵便物認可) 1カ月を超える現地ロケで医師・航一郎を熱演した主演の大沢たかおさん(右)。日赤の医師が帯同し医療指導に当たりました 1カ月を超える現地ロケで医師・航一郎を熱演した主演の大沢たかおさん 。日赤の医師が帯同し医療指導に当たりまし CONTENTS 2 TOPICS 合同講師研修会 「風に立つライオン」映画化 赤十字セミナー 3 TOPICS 健康豆知識 認知症 熊本県支部125周年・ 血液センター50周年 宝くじ号贈呈式 日赤× ANA こうくうフェア 8 WORLD クイズ赤十字標章(最終回) IFRC近衞会長が アジア・アフリカ 3カ国歴訪 国際赤十字のトップが 被爆地を訪問 (ネパール・タイ・ガボン) 5 4 SPECIAL 東日本大震災から4見守り続けるのは 私たちの責任です 7 6 AREA NEWS 鳥取・岡山・佐賀・熊本・群馬・埼玉 兵庫・大阪・香川・静岡・千葉 福岡・富山・青森・滋賀・宮崎 コンビニで簡単タッチ募金 エボラ出血熱対策への寄付 鹿児島赤十字病院リニューアル アートフェア東京2015 赤数字回答 何の数字かな? 赤十字をイラスト 数字で見てみよう 答えは7面をご覧ください 90000 赤十字新聞 編集・発行/日本赤十字社 企画広報室 〒105-8521 東京都港区芝大門1-1-3 TEL:03-3438-1311 一部20円 赤十字新聞の購読料は、社費に含まれています。 March 2015 Vol.898 http://www.jrc.or.jp 3 さまざまなジャンルの映画を手がけ国内外で人気を博す三池監 督が今回メガホンをとったのは、ケニアの赤十字戦傷外科病院で 医療活動に当たった若き日本人医師を描く映画「風に立つライオ ン」(東宝、3月公開)。「勇気付けられる原作。この機会を逃した ら二度と本格的なヒューマンドラマを撮る機会はないだろう、運命 だと考えながら撮影した。やりがいのある作品だった」 過酷な内戦で身も心も傷ついた元少年兵を、真正面から抱きと める主人公。その生き方はやがて少年の心に希望をもたらします。 「エンターテインメントとして楽しんでもらうのと同時に、登場人 物の生き方を通して多少なりとも勇気が持てたり、『ちょっとやっ てみるか』と一歩前に踏み出してもらえたりするとうれしい」 製作時さまざまな形で協力した赤十字国際委員会や日本赤十字 社について「赤十字が人のいのちを救うために、国内外で大規模 な災害や感染症が発生したときなど、幅広く活動されていること をあらためて知った。こうした赤十字の活動を支えていくことは、 自分たちの身近ないのちを救うことにもつながることだと思う」と 語ってくれました。 映画監督 いけ たか 三池 崇史さん 国際赤十字の病院が舞台 「風に立つライオン」でメガホン PROFILE 1960 年生まれ、大阪府出身。横浜放送映画専門学院卒業後、今村昌平、 恩地日出夫監督らに師事。95年、初の劇場用作品「新宿黒社会」公開。 バイオレンス、ホラー、コメディーなど多岐にわたる作品で知られ、代 表作に「着信アリ」「十三人の刺客」「藁の楯」など。 常任理事会開催報告

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Page 1: 赤十字898 p1 - Japanese Red Cross Societyjrc.or.jp/publication/pdf/sekijujishinbun898.pdf平成27年3月1日(毎月1日発行) 第898号 TOPICS(2) (1) 平成27年3月1日(毎月1日発行)

TOPICS第898号 (2)平成27年3月1日(毎月1日発行)

第898号平成27年3月1日(毎月1日発行)(1) 赤十字NEWS (昭和24年9月30日第三種郵便物認可)

赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

第898号 (6)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

TOPICS 第898号(3) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

第898号(7) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

第898号 (4)SPECIAL(第三種郵便物認可)(5) 赤十字NEWS平成27年3月1日(毎月1日発行)

AREA NEWS

第898号 (8)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

AREA NEWS

WORLD

1カ月を超える現地ロケで医師・航一郎を熱演した主演の大沢たかおさん(右)。日赤の医師が帯同し医療指導に当たりました1カ月を超える現地ロケで医師・航一郎を熱演した主演の大沢たかおさん(右)。日赤の医師が帯同し医療指導に当たりました

CONTENTS2TOPICS

合同講師研修会

まもるいのちひろめるぼうさい小学校で防災教育授業  

「風に立つライオン」映画化赤十字セミナー

3TOPICS

健康豆知識 認知症

熊本県支部125周年・血液センター50周年

宝くじ号贈呈式日赤×ANA こうくうフェア

8WORLD

クイズ赤十字標章(最終回) 

IFRC近衞会長がアジア・アフリカ

3カ国歴訪

国際赤十字のトップが被爆地を訪問

(ネパール・タイ・ガボン)

54SPECIAL

東日本大震災から4年見守り続けるのは私たちの責任です

76AREA NEWS

鳥取・岡山・佐賀・熊本・群馬・埼玉兵庫・大阪・香川・静岡・千葉福岡・富山・青森・滋賀・宮崎

コンビニで簡単タッチ募金エボラ出血熱対策への寄付

鹿児島赤十字病院リニューアルアートフェア東京2015

赤数字回答

何の数字かな?

赤十字をイラストと数字で見てみよう

答えは7面をご覧ください

17093

17093

790000

%

今月の出会い

http://www.jrc-undougekkan.jp

サッカー審判員(国際副審)相樂亨さん講演

雪上安全法講習 受講者募集

クイズ赤数字 答え

紺綬有功会創立50周年

さん てつ

う の み さ こ

ひ だか みつ ひろ

赤十字新聞 編集・発行/日本赤十字社 企画広報室 〒105-8521 東京都港区芝大門1-1-3 TEL:03-3438-1311 一部20円 赤十字新聞の購読料は、社費に含まれています。

March 2015 Vol.898http://www.jrc.or.jp 3

http://www.jrc-akb48.jp/

7面     菅原一剛さん写真展

   プレゼント8面 イラク 派遣看護師一時帰国報告

   ルワンダ 水衛生と栄養改善事業を支援   チリ 大地震の復興支援にチリ赤から友好の印

   クイズ赤十字標章

AKB×日本赤十字社「JOIN !」 キャンペーン

健康豆知識 ノロウィルス

常任理事会開催報告

クイズ 赤十字標章

ルワンダ生計向上・栄養改善事業を支援

チリ大地震の復興支援にチリ赤から友好の印

名誉総裁皇后陛下より御下賜平成27年度 赤十字看護専門学校・

助産師学校入試日程

赤数字赤数字何の数字かな

赤十字をイラストと数字で見てみよう

「社会生活と奉仕」 再発行(滋賀県)「皇后陛下 慈しみ」出版

答えは7面をご覧ください

 さまざまなジャンルの映画を手がけ国内外で人気を博す三池監督が今回メガホンをとったのは、ケニアの赤十字戦傷外科病院で医療活動に当たった若き日本人医師を描く映画「風に立つライオン」(東宝、3月公開)。「勇気付けられる原作。この機会を逃したら二度と本格的なヒューマンドラマを撮る機会はないだろう、運命だと考えながら撮影した。やりがいのある作品だった」 過酷な内戦で身も心も傷ついた元少年兵を、真正面から抱きとめる主人公。その生き方はやがて少年の心に希望をもたらします。「エンターテインメントとして楽しんでもらうのと同時に、登場人

物の生き方を通して多少なりとも勇気が持てたり、『ちょっとやってみるか』と一歩前に踏み出してもらえたりするとうれしい」 製作時さまざまな形で協力した赤十字国際委員会や日本赤十字社について「赤十字が人のいのちを救うために、国内外で大規模な災害や感染症が発生したときなど、幅広く活動されていることをあらためて知った。こうした赤十字の活動を支えていくことは、自分たちの身近ないのちを救うことにもつながることだと思う」と語ってくれました。

映画監督み いけ たか し

ら とおる

三池 崇史さん

国際赤十字の病院が舞台「風に立つライオン」でメガホン

PROFILE1960年生まれ、大阪府出身。横浜放送映画専門学院卒業後、今村昌平、恩地日出夫監督らに師事。95年、初の劇場用作品「新宿黒社会」公開。バイオレンス、ホラー、コメディーなど多岐にわたる作品で知られ、代表作に「着信アリ」「十三人の刺客」「藁の楯」など。

13294

エボラ出血熱~机上訓練成田赤十字病院

常任理事会・理事会

2面 

      

3面          

   健康豆知識 花粉症

特集    

ワールド   

常任理事会開催報告第85回代議員会開催公告

常任理事会開催報告

Page 2: 赤十字898 p1 - Japanese Red Cross Societyjrc.or.jp/publication/pdf/sekijujishinbun898.pdf平成27年3月1日(毎月1日発行) 第898号 TOPICS(2) (1) 平成27年3月1日(毎月1日発行)

TOPICS第898号 (2)平成27年3月1日(毎月1日発行)

第898号平成27年3月1日(毎月1日発行)(1) 赤十字NEWS (昭和24年9月30日第三種郵便物認可)

赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

第898号 (6)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

TOPICS 第898号(3) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

第898号(7) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

第898号 (4)SPECIAL(第三種郵便物認可)(5) 赤十字NEWS平成27年3月1日(毎月1日発行)

AREA NEWS

第898号 (8)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

AREA NEWS

WORLD

 

赤十字国際委員会(IC

RC)がケニアに開設したロ

ピディン赤十字戦傷外科病

院を舞台にした映画「風に

立つライオン」(東宝、三池崇

史監督)が3月に公開され

ます。製作に当たって、日本

赤十字社とICRC駐日事

務所・ジュネーブ本部も協力

をしました。

 

原作の基になったのは、シ

ンガー・ソングライターのさ

だまさしさんが1987年

に発表した同名の楽曲。アフ

リカで医療活動に携わった

日本人医師がモデルで、海

外で活躍する日本人や海外

支援を志す若者を励ます曲

として支持されてきました。

 

ロピディン赤十字戦傷外

科病院は、スーダン南部(現

在の南スーダン)での内戦が

激化した1987年、紛争

犠牲者救援のために隣国ケ

ニアの北部、ロキチョキオに

開設され、日赤は医師や看

護師を長年にわたって派遣

しました。

医師・看護師が

経験生かして助言

 

映画化に当たり、同病院へ

の派遣経験がある11人の医

師・看護師らが当時の資料

や写真を提供するなど現場

考証・医療考証に協力しま

した。大阪赤十字病院や幹

部看護師研修センターの医

療職員が、主役の大沢たか

おさんや看護師役の石原さ

とみさんらに技術指導し、

名古屋第二赤十字病院が開

いた災害戦傷外科セミナー

には出演者とスタッフが参

加。また、ICRC駐日事務

所と日赤が台本の検証など

に協力しました。

 

大阪赤十字病院の中出

雅治医師(国際医療救援部

長、2003年現地派遣)は

昨年秋のケニアでのロケに

帯同して病院や手術室の設

営、医師・看護師の動きやや

りとりなどについてアドバイ

スしました。

 

中出医師について三池崇

史監督は、「コミュニケーショ

ン能力がすばらしい。状況を

把握し、適切に必要なことを

伝えてくれる。スタッフの信

頼も厚く、これが海外で活躍

する医師に必要な素質なの

だと思った」。中出医師は「映

画というフィクションの中で

も、医療監修者としてどれ

だけ本物に近づけるかを考

えるのが難しかった。映画を

見て、医療職を目指す方が

増えたらうれしい」と話して

います。

 

日本赤十字社は2月8

日、よこはま国際フォーラム

2015の中で「核兵器の廃

絶に立ち向かう~国際人道

法の挑戦~」と題した赤十

字セミナーを開催。非人道

性という観点から核兵器廃

絶を国際社会に呼びかける

赤十字の活動を紹介すると

ともに、核兵器廃絶に取り組

むNGOを招いたパネルディ

スカッションを行いました。

 

パネルディスカッションで

核廃絶国際キャンペーン(I

CAN)国際運営委員の川

崎哲さんは「軍縮

不拡散

平和利用の上に成り立っ

ていた核のバランスが崩れ

始めている。一方で核兵器廃

絶の国際的な新しい気運が

見え始めています」と指摘。

また、赤十字が「核兵器が使

われれば十分な人道的援助

能力が不在となる」という点

に着目し、核兵器廃絶を呼

びかけていることに対しては

「対人地雷は非人道的見地

から禁止になりました。核

兵器も非人道性から廃絶に

結びつけることは可能なは

ず」との展望を示しました。

 

ピースボートの「おりづる

ユース特使」を務めた早稲

田大学の瀬戸麻由さんは広

島県呉市の出身。3年

前に参加したピース

ボートで「ヒバクシャ

地球一周 

証言の航

海」一行と乗り合わ

せ、それを契機に運動

に関わり始めた経験

を発表。「最初はお手

伝いの気持ちでした

が、今は自分の問題だ

と思ってます。あの時、

乗り合わせた被爆者と同じ

目的を持って、これからも伝

えていきたい」と力強く決意

を表明しました。

 

高齢化が加速する日本。

高齢者が可能な限り住み慣

れた地域で自分らしい暮ら

しを続けることができるよ

う、政府は地域の包括的な

支援・サービス提供体制(地

域包括ケアシステム※)の構

築を推進しています。

 

これに沿って日本赤十字

社も高齢者の尊厳と自立促

進を目的に高齢者支援の基

礎知識を学ぶ「赤十字健康

生活支援講習」の見直しに

着手。平成28年度に向けて

講習テキストの改訂を進め

ています。その改訂案が1月

28日から30日まで日赤本社

(東京・港区)で開かれた健

康生活支援講習・幼児安全

法の「合同講師研修会」で示

されました。

 

改訂案は、地域包括ケア

システムの考え方に沿っ

て、「健康寿命」の項目を

追加したほか、認知症へ

の理解とケア方法につい

て拡充。また、在宅での

看取り項目には「人生の

エンディングを考える」

内容を追加しています。

 

改訂案をまとめた講

師の一人、岐阜赤十字

病院の荒引真由美看護

部長は「高齢化に伴い、

人生の最後まで地域で

生活される方が増えて

きます。この方がたが

健康で自立した暮らしを維

持し、認知症になったとして

も地域で普通に暮らしてい

くには周囲のどんな支援が

必要なのかを盛り込みまし

た」と内容を説明。また、「人

生のエンディングを考える」

項目の追加については「最後

まで自分の意思で生きていく

自己決定のあり方を考える

きっかけになれば」と期待を

込めました。

 

研修会では改訂案の内容

に沿うかたちで認知症看護

認定看護師の宮本良子さん

(長岡赤十字看護専門学

校)が講演。徘徊や異食など

周辺症状を悪化させる要因

の6割が薬剤や合併症など

医療に絡むことを指摘した

上で、症例ごとに認知症患

者の視点に立ったケアの方

法などを解説しました。

川崎さん(左)は「核兵器の問題は昔の話ではない。今動いている問題だということを知ってほしい」と訴えました

「認知症の理解と対応」というテーマで講演する宮本さん

大沢たかおさん(右)に手術シーンのアドバイスを行う中出医師(中央)

© 2015「風に立つライオン」製作委員会

映画「風に立つライオン」

舞台はケニアの赤十字病院

日赤とICRCが製作に協力

赤十字セミナー「核兵器の廃絶に立ち向かう」横浜市で開催

非人道性の観点で廃絶へアプローチ

めざそう高齢者のいきいき地域生活

※�

地域包括ケアシステム=高齢者

が可能な限り住み慣れた地域で

生活していけるよう、地域の包

括的な支援体制を2025年

(平成37年)を目途に整えてい

こうというもの。

熱心に聞き入る参加者。全国から104人が集まりました

赤十字健康生活支援講習・幼児安全法

講師研修会

平成26年度

赤十字平和行進

海外赤十字友好訪問と各地名所観光の旅①イタリア赤十字国際平和行進参加 赤十字ゆかりの地スイス・アルプスとベニスをめぐる旅 2015年6月22日(月)~7月1日(水) 10日間②米国赤十字社・ハワイ支部訪問と名所観光の旅 2015年10月15日(木)~10月20日(火) 6日間③タイ赤十字社訪問と各地名所観光の旅 2015年11月10日(火)~11月14日(土) 5日間④マレーシア赤新月社訪問と各地名所観光の旅 2015年12月7日(月)~12月11日(金) 5日間

赤十字平和行進

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Page 3: 赤十字898 p1 - Japanese Red Cross Societyjrc.or.jp/publication/pdf/sekijujishinbun898.pdf平成27年3月1日(毎月1日発行) 第898号 TOPICS(2) (1) 平成27年3月1日(毎月1日発行)

TOPICS第898号 (2)平成27年3月1日(毎月1日発行)

第898号平成27年3月1日(毎月1日発行)(1) 赤十字NEWS (昭和24年9月30日第三種郵便物認可)

赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

第898号 (6)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

TOPICS 第898号(3) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

第898号(7) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

第898号 (4)SPECIAL(第三種郵便物認可)(5) 赤十字NEWS平成27年3月1日(毎月1日発行)

AREA NEWS

第898号 (8)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

AREA NEWS

WORLD

 

日本赤十字社と全日空

(ANA)は2月14日、東日

本大震災の復興支援イベン

トとして福島市の松川工業

団地第1仮設住宅で「こう

くうフェア」を開催。バレンタ

インケーキづ

くりや健康教

室などを通じ

て、約40人の

参加者に楽し

いひとときを

過ごしていた

だきました。

 「こうくう

フェア」は仮

設住宅で生活

する方がたの健康維持とコ

ミュニティーづくりのお手伝

いが目的。昨年に続き2回

目の開催です。機内風に飾り

付けられた集会所では、A

NAのスタッフが機内で使

用するカートなどを使って

ドリンクをサービス。お弁当

と飯館村赤十字奉仕団によ

る豚汁が〝機内食〞として提

供されました。

 

参加者の村山好江さん

(71)は「気持ちがパッと明る

くなりました」と笑顔。AN

Aスタッフも、「皆さんとても

明るくて、逆に元気をもらい

ました」と語ってくれました。

▲認知症のタイプによっては、手術で回復する可能性が。そうした点からも、認知症が疑われるときには専門医に診てもらうことが大切です。本人が行き渋る際には、「隠れ脳梗塞の検査」などの理由を付けるのも一案です

 認知症になっても、それほど人格変化をともなわずに穏やかな生活をしている方はたくさんいます。逆に、実際の症状以上に見かけの状態が悪化しているケースもあります。こうした違いが生まれるポイントはどこにあるのでしょうか。 例えば、物忘れに由来する被害妄想から、「お金を盗られた!」と訴える場合です。病気の性格を理解してあげた上で、「一緒に探そう」などと寄り添う対応が取れるのか、それとも「私が盗ったって疑うの!」と怒ってしまうのか--。 実は認知症になっても感情は残っています。

優しいフォローがあれば、穏やかな精神状態での生活が可能になり、ケアも楽になります。ところが、イライラして辛くあたってしまえば、結果も正反対に。ですから認知症患者さんの診察は、その方に思いやりをもって接してくれるキーパーソンを家族の中に見つけ育てていくことを、私たち医療関係者は非常に重要視しています。 さて、認知症で穏やかに暮らしている人がいるとはいっても、認知症にならないに越したことはありません。家族や自分自身のための認知症予防策を何点かご紹介します。

 一つは、高血圧、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病の予防です。動脈硬化を招き、脳梗塞のリスクを高める生活習慣病は、脳血管性認知症の原因にもなっています。運動や食生活への気配りを忘れないでください。体を動かすことは脳の活性化にもつながります。 また、社会とのつながりを維持することも重要。趣味のサークルへの参加や老人会、自治会の役員を引き受けるのもお勧めです。高齢になるとそうした意欲が薄れる人もいますので、家族の方が一緒に連れて行ってあげるなどのフォローも大切にしてください。

静岡赤十字病院〒420-0853静岡市葵区追手町8-2TEL 054-254-4311(代表)

知ってて良かった!

⑩認知症 家族のフォローで左右される生活状態 静岡赤十字病院副院長 神経内科 小張昌宏医師

(※)一般的には「偏頭痛」ですが、医学的には「片頭痛」と表記します

 

平成27年2月20日、本社におい

て平成26年度第9回の常任理事

会が開催されました。

予算の補正について

 

(埼玉県支部の特別養護老人

ホーム

小川ひなた荘の経営支

援にかかる予算の補正)

不動産の処分について

 

(福岡県支部の学校法人日本赤

十字学園への建物の無償譲渡及

び神戸赤十字病院附属須磨診

療所の廃止にかかる不動産の処

分)

理事会及び第85回代議員会に

付議する事項について

 

(役員の選出、平成27年度事業

計画及び平成27年度収支予算)

 

審議の結果、予算の補正及び不

動産の処分については原案のとお

り議決され、理事会及び第85回代

議員会に付議する事項については、

原案のとおり本年3月20日開催の

理事会及び第85回代議員会に付議

することが了承されました。

 

また、平成26年度「NHK海外

たすけあい」の募集実績額及び予

算の補正にかかる1月分の社長専

決事項の決定状況について、それ

ぞれ報告しました。

常任理事会開催報告

 「日赤発祥の地」と

して知られる田原坂

公園(熊本市)がある

熊本県に日本赤十字

社の支部が創設され

て今年で125年。

また県赤十字血液

センターの開所から

50年にあたります。

これを記念したイベ

ント「赤十字と『もっ

とクロス!』in

くま

もと」が2月7日、熊

本市内で行われまし

た。日赤のPRコー

ナーのほか家族で楽

しめるイベントも企

画され、約1000

人の来場者からは

「これからもみんな

が楽しめるイベントがある

といいですね」などの声があ

がりました。

 

今回のイベントは、いのち

と健康を守る日赤の取り組

みを広く県民に広報すると

ともに、「はたちの献血」キャ

ンペーンの一環として若年層

へ献血を呼びかけていくの

が目的です。会場には、日赤

の歴史や活動を紹介するパ

ネル展、救急法講習会、健康

相談、ステージでのアトラク

ションなど多彩なコーナー

が用意されました。

 

AED(自動体外式除

細動器)の使い方を学ぶ救

急法講習会では参加者から

「目の前で人が倒れたら慌

てると思いますが、みんなが

救急法を知っていれば力を

合わせて救助できますよね」

などの感想が出されました。

 

日本宝くじ協会から2月

17日、愛の献血車「宝くじ号」

(献血バス)が日本赤十字社

に寄贈され、贈呈式が日赤

本社で行われました。

 

宝くじの収益金を基にし

た「宝くじ号」の寄贈は昭和

42年にスタート。これまで

48年にわたり寄贈された累

計464台の献血バス(総

額約136億6800万

円)のうち現在も全国で

138台が活躍中で、地域

の献血を支えています。今

回、寄贈された中型車8台・

大型車3台の計11台(約

3億7200万円)は、青森

や長崎、福島など11県の血

液センターに配備される予

定です。

 

贈呈式で日赤の近衞忠煇

社長は「日赤にとって、献血

バスはなくてはならないもの

です。大切に使わせていただ

きます」と感謝の言葉を述べ

ました。

多彩な催しで来場者をおもてなし

この日が誕生日の参加者にプレゼントを贈呈

日本宝くじ協会から11台

計464台の献血バス(総

額約136億6800万

美味しく 楽しく 健康づくり

日赤×ANA 「こうくうフェア」福島市の仮設住宅で機内サービスを満喫

日赤公式マスコットキャラクターの「ハートラちゃん」と熊本県PRキャラクターの「くまモン」なども登場。一緒に会場を盛り上げました

日赤の近衞社長にレプリカキーを贈る日本宝くじ協会の横山洋吉理事長(右)

熊本県支部125周年&血液センター50周年記念イベント

会場では防災ボランティア「萌の会」のメンバーが豚汁を炊き出し。「皆さんに喜んでもらえるのがうれしいですね」とメンバーは笑顔で来場者に振る舞いました

地域の献血支える「宝くじ号」

おもてなし

赤十字スペシャルツアー イタリア赤十字社国際平和行進へ参加赤十字ゆかりの地スイス・アルプスとベニスをめぐる旅 

¥529,000(最少催行人員25名様)または ¥593,000 (最少催行人員 15名様)

一次受付:締切 2015 年 3月 27日 ( 金 ) 赤十字海外研修旅行実績35年

株式会社トラベルパートナーズ 観光庁長官登録旅行業第1623 号 (一社)日本旅行業協会 (JATA) 正会員

〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町 25-6 KCMビル 2FTEL: 03-5645-3700 FAX: 03-5645-3775

○お問い合わせ、お申し込み先

企画担当:島田貫司 (赤十字海外研修担当 )渡航手続き担当:新村友紀

主なコース:チューリッヒ、ハイデン、ジュネーブ、モンブラン、 カステリオーネ、      ソルフェリーノ、ベローナ、ベニス

(全食付・大会参加登録料含)(1人部屋追加代金¥96,000)

※旅行代金に燃油特別付加運賃・航空保険料が含まれています。〈2014 年 11 月算出〉出発1カ月前までにこの料金が変更された場合、 値下がりした場合には差額を返金し、値上がりした場合には差額を追加請求させていただきます。※ご利用予定航空会社:KL=KLMオランダ航空他 ※ご利用予定ホテル:ファースト・クラス

スイス・チューリッヒからベニスまで貸切バス利用

旅行代金

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東日本大震災4年

宮城県

岩手県 福島県

被災地はまだ復興途上

「子どもたちの笑顔に今度は大人が応えよう」

 東日本大震災に関連したニュースを目にしたのはいつでしたか? どんな話題でしたか?-すぐに思い浮かばない人がいるかもしれません。4年の歳月は東日本大震災を「過去の出来事」に押し流しつつあります。でも、仮設住宅に大勢の方が暮らしているのも、故郷に立ち入ることさえできない人がいるのも、今この瞬間です。自らも被災し、震災後、被災者に向き合い続けてきたフォトジャーナリストの高橋智裕さんに、取材を通じて見える4年目の今について話を聞きました。

高橋智裕さんフォトジャーナリスト たか はし とも ひろ

高橋智裕福島県いわき市出身。震災直後、津波取材に訪れた小名浜港で津波に流されるも、一命を取り留めました。新聞や出版物、ラジオ、テレビなど多様なメディアで活躍。講演会では自らの被災体験も踏まえて防災意識の向上を訴えています。

 東日本大震災で福島は、原発事故のイメージが強く、地震と津波の被害を受けたことが全国に伝わりませんでした。いまだに「福島にも津波被害があったんですか?」って言われます。その度に、なぜ正しい情報が伝わらないのかをもどかしく感じてきました。 ところが2年前に金沢に転居して、外から被災地を見てみると、それも当然だなと。どの地域のみなさんも日々の生活に一所懸命です。震災のことばかり考えているわけにいかないのは当たり前。目新しい動きがなければ取り上げないメディアの理屈も分かります。

 でもその結果、東日本大震災が「遠い記憶」になりつつあります。原発問題を抱える福島は、それでも時折ニュースになりますが、岩手、宮城はそれすらもない。震災4年の今、被災地が置き去りにされつつある。そんな危惧をいだいてます。 今も20万人を超える人びとが避難生活を余儀なくされています。津波被災地は土地のかさあげ工事こそ進んでますが、まだ人が戻れる状況ではありません。「支援」は、困っている人に手をさしのべる行為ですが、今はそれが十分に届けられているとはいえません。悲しいことにネット上には被災者をバッシングするような言葉が溢れています。 もちろん、支援を続けてくださる方も大勢います。でも、経済的な問題も含めて、先の見えない支援をこれからも長期間続けることは大変だと感じています。

 僕は震災の年からずっと子どもたちの笑顔の写真を撮り続けてきました。避難所でも仮設住宅でも学校でも。震災被害を伝えるのは悲惨な写真だけじゃない。笑顔だからこそ心に届くものもあると思っています。笑顔の背景、裏側を見ていただければうれしいですね。 同じ笑顔であっても、いろんな意味があります。

 震災直後、大人たちは生きることに精一杯。そうした中で子どもたちの笑顔は、周囲の大人を元気づけてくれました。でも、子どもたちは、余裕がない大人たちを気遣い、無理をして笑顔をつくっていた面もあるんです。避難所や仮設住宅を訪れた大人に子どもたちはすごく甘えてきたんですが、それは甘えられないことへの反動でした。 そんな子どもたちに普通の笑顔が戻ってきたのは、震災後3年目くらいからでした。大人たちの生活も落ち着いてきた。その表れだと思っています。

 その一方で、大人に気を遣うのが日常になってしまっている子どもたちも少なくありません。例えば、「将来の夢」を語ってもらうと、「町の発展に役立ちたい」「政治家になって町を復興させたい」なんて言葉を笑顔で返して来る。大人たちの喜びそうな答えに自分を合わせてしまっているのが気になります。 だからこそ、今度は大人たちが子どもに気を遣ってあげてほしいんです。今、被災地の復興が進められていますが、町の未来の主人公は子どもたちです。彼らが輝ける社会をつくって欲しい。一番、考えるべきことはそれだと思います。

 もちろん、本当の意味での復興は、心の問題。被災された方それぞれで復興の(ゴール)ラインは異なります。 ある父親は、娘さんのご遺体が見つかった場所を毎日訪れ、4年間謝り続けています。ご家族を亡くされた方にとっては、一生引きずっていく問題かもしれません。長い時間が必要な取り組みであることを理解していくことも大切だと思います。

置き去りにされる被災地

「笑顔」で伝えたかった被災地

子どもたちが輝く町づくりを

復興は長い道程

「被災者のために発信を続けること。それが津波に流されながらも助かった自分の使命だと思っています」

「ら

耳を傾けたい被災地からの声

「ホッとできる日常が戻ってきました」岩手県山田町 大沢保育園 川端 紀子園長

 町全体では、仮設から次の段階に進めない人も少なくありません。それでも災害公営住宅の整備が始まり、少しずつ復興が見えてきました。園児の中には、新しい家を建てて、仮設から越した子もたくさんいます。 震災直後の大変な状況の中でしたが、働くご家族の強い要望もあり、保育を続けてきました。毎日頑張ってき

たことが今のホッとできる状況につながったと感じています。この4年間、いろいろな体験をした子どもたちですが、どんなことがあっても負けない人に成長してほしいですね。

「園児たちには『赤十字と世界中の皆さんが助けてくれたのよ』と伝えています」と川端園長

一面ががれきに覆い尽くされていた震災直後の福島県いわき市内(上)。同じ場所は現在、がれきはきれいに取り除かれ更地になっていました(下)。後ろに見える山を削り、安全な高台を作る作業が進められています。その後、街に人が戻って来るのかどうかがどの被災地でも大きな課題となっています

同港は津波に加え、液状化、地盤沈下、岸壁の崩壊など深刻な被害に見舞われました

震災直後、いわき市立高久小学校避難所に避難していた同市立豊間小学校の児童たち(左)。笑顔とピースサインは、子どもたちなりに空気を読んで、大人を気遣っていた証です。豊間小学校で震災後初めて行われた運動会(平成25年5月)では子どもたちのはつらつとした笑顔が校庭にあふれました(右)。このころから子供たちの本当の笑顔が戻ってきたと感じています

「がれきはなくなりましたが…」

「町に見合う復興を」

大沢保育園 保護者会会長 大川 敦さん

岩手県山田町芝生広場仮設田老 邦光さん 智恵子さん

ご夫妻

 家族総出で早朝から夕方まで漁業に携わっています。私たちにとって大沢保育園はなくてはならない存在ですね。町の復興については、がれきがなくなっただけというのが率直な意見。自分は新しく家を建てましたが、まだ仮設に住んでいる方も多く、復興を実感できる状況ではありません。

「復興とは元の暮らしを取り戻すこと」福島県浪江町役場 復興再生事務所所長

兼帰町準備室 山本 邦一室長 浪江町は今なお町内全域に避難指示が出され、町民約2万人が広域分散避難を続けています。県内の仮設住宅に3800人、借上げ住宅に6600人。住環境の改善には、復興公営住宅の早急な整備が必要です。しかし、避難の長期化により「町には戻らない」という方が増えています。故郷への思いをつなぎ、町民同士の絆をどう維持していくのかが課題です。 このような状況ですから、インフラなどの復旧や街並み整備だけで「復興」たりえないのは明らかです。町民が震災前の暮らしを取り戻すこと、そして後世に「ふるさと浪江」を引き継ぐ責任を果たし得ることこそが「復興」だと私たちは考えています。 町では、避難指示の解除見込み時期を平成29年3月と想定。段階的に整備地域を拡大していく計画です。「町に戻りたい」という方の生活に支障が出ないよう、また他市町村へ生活拠点を移された方に「浪江町に戻ってきたい」と思っていただけるよう取り組みを進めていきます。

次の災害に備えてNPO法人を設立宮城県石巻市 石巻赤十字病院 金田 巖院長(震災当時は副院長)

 東日本大震災で全国から集まった救護チームを束ね、医療支援活動を一元的に行ったのが「石巻圏合同救護チーム」です。運営にあたっては、日赤本社からもスタッフを派遣いただきました。こうした経験を次に生かすため、石巻圏合同救護チームの主要メンバーと、当院が中心となってNPO法人「災害医療ACT研究所」を2012年に設立。

大規模災害時、被災地に集中する多くの医療救護チームが機能的に動いていくための運営方法の研究や人材育成などを進めています。 また、災害関連死を減らす取り組みとして、仮設住宅被災者のエコノミークラス症候群を防止する「生活不活発病対策プロジェクト」を当院では行っています。

「浪江町は福島第1原発から5~35km。廃炉作業が30~40年続くと言われている中で、町としては、いかに廃炉現場の安全性を担保し事故収束に近づかせることができるかが住民帰還の鍵と考えています」

 津波に家ごと流されましたが、2階にいたため助かりました。身の丈にあった町の再生をしてほしいと願っています。

「町の復旧、復興にはマンパワーが欠かせません。しかし、原発事故の影響で自治体職員をはじめ、作業員確保も困難な状況です。避難指示区域の再編で復旧の足音が聞こえ始めた今、皆さまの温かいご支援をお願いします」

 左記金額は平成26年3月31日までに、中央共同募金会、NHKで受け付けたものを含みます。日赤は平成26年4月1日から4県(岩手・宮城・福島・茨城)を対象とした義援金の受け付けを継続しており、受付期間を平成28年3月31日まで延長いたします。引き続きご協力をお願いいたします。

平成27年度東日本大震災復興支援事業(主なもの)

ノルディックウォーキングとこころのケア

盛岡赤十字病院職場体験

サマーキャンプ2015 in いわて

わんぱく・元気スクール

被災地での救急法等短期講習無料化

赤十字こころと体のほっとケア

被災者健康増進事業(避難地域住民交流会)

赤十字にこにこ健康教室

福島の未来を担う子供たちへの心の支援プロジェクト

日本赤十字社では、来年度も被災3県支部を中心に復興支援を継続いたします。

義援金は全額が被災都道県の自治体を通じて被災された方々に届けられています。

見守り続けるのは私たちの責任です

受付金額 約3760億円(平成27年2月13日現在)

送  金 約3731億円 被災された15都道県へ(平成26年11月30日現在)

配  分 約3620億円 被災された方々へ(平成26年11月30日現在)

福島県

宮城県

岩手県

小名浜港(福島県いわき市)に押し寄せた津波の第二波

がれきの街から更地の街へ

宮城県気仙沼市の市街地には、全長が60mもある大型漁船が津波で打ち上げられました(上)。住民の意見も割れましたが、市は平成25年9月に解体し、現在は更地に(下)。震災の記憶を未来に残す震災遺構をどう保存していくのか。その議論を始めるのが早過ぎたと感じています。10年後くらいに改めて考えれば、違った結論になったかもしれません

「震災遺構」という課題

戻ってきた本当の笑顔

東日本大震災復興支援特設サイト「復興へ、まだまだ力を。」

http://jrc-shinsai2011.jp/

©Tomohiro Takahashi

災直後の福島県いわき市内(上)。同同かれ更地になっていました(下)。後後る作業が進められています。その後、災地でも大きな課題となっています災地でも大きな課題となっています

©Tomohiro Takahashi

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宮城

現場の安保し事故収かせることかが住民と考えてい

©Tomohiro Takahashi

©Tomohiro Takahashi

0mもある大型漁船が津波で打ち上上したが、市は平成25年9月に解体しし、に残す震災遺構をどう保存していくのの感じています 10年後くらいに改めてて

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で、大人を気遣っていた証です。豊間小小当の笑顔が戻ってきたと感じています当の笑顔が戻ってきたと感じています

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いた同市立豊間小学校の児童たち(左)。笑顔とピー)では子どもたちのはつらつとした笑顔が校庭にあふ)では子どもたちのはつらつとした笑顔が校庭にあふ

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地盤沈下、岸壁の崩壊など深刻な被害

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 福岡県支部は1月18日、赤十字雪上安全法講習会を支部内で開催しました。雪上安全法はスキー場などでの事故防止やけが人の救助、応急手当の知識と技術を習得するもの。受講者は、雪山の厳しい寒さや斜面での特殊な環境をイメージしながら、ロープの結び方や衣服の着脱方法などを学びました。 これまでは主に北海道を中心に行われていた雪上安全法の講習。より多くの方が受講できるよう今年度から講習規則が改訂され、積雪の少ない地域でも実施していくことになりました。今回が九州で開かれた初の雪上安全法講習です。 室内講習でしたが、受講者からは「雪山に登る機会も多く、講習内容を役立てたい」「日常生活でも使える内容」など好評を博しました。

九州で初開催! 赤十字雪上安全法

福岡県

負傷者を乗せたソリをゲレンデから降ろしていくのにロープワークは不可欠な技術です

 北陸新幹線の新型車両W7系を使った「公共交通機関テロ初動対処訓練」が1月16日、JR 富山駅新幹線ホームで行われました。北陸新幹線の金沢までの開通(3月14日)を控えて実施されたもので、富山県警やJR西日本金沢支社ほか関係機関約110人が参加。富山赤十字病院のDMAT(災害医療派遣チーム)も派遣され、負傷者の救護に臨みました。 訓練は、富山駅に向かう新幹線車内に何者かがペットボトルに入った液体を撒き、乗客数人が倒れたと想定。DMATは、乗客のトリアージ(治療優先度の選別)、応急処置の手順について確認しました。参加メンバーは「新幹線開通でこの駅の利用者は今後ますます増えます。開通前に有事に備える心構えができたのは良かった」と訓練の意義を話しています。

化学テロ対策 北陸新幹線で合同訓練

富山県

県警によってホーム上に設置されたトリアージエリアで活動をはじめる富山赤十字病院DMAT

 千葉県支部は1月28日、女性会員だけで構成される千葉ゆうきのライオンズクラブ(中村洋子会長)と共同で、献血できる健康な体づくりのための女性限定の料理教室「献血女子会クッキング」を千葉市内のホテルで開催しました。 47人の参加者はホテルのシェフ指導の下、成田赤十字病院の管理栄養士が選んだ千葉県産の食材を使って和食・中華4品(落花生豆腐・焼売・ひじきとあさりの炊き込みごはん・菜の花のお吸い物)の調理に挑戦。参加者からは「食を見直すきっかけになりました」「家庭でも作ってみます」などの感想が出されました。 料理教室には、地元の千葉ロッテマリーンズの西野勇士投手がゲストとして参加し、食や健康管理に関するトークショーも行われました。

献血女子会 名産品で献血応援メニュー

千葉県

一流シェフの指導を受け、初挑戦のメニューも楽しく料理できました

鳥取県 /岡山県 /佐賀県熊本県 /群馬県 /埼玉県

 青少年赤十字(JRC)活動の活性化を目指した交流会が1~2月に各地で行われました。 鳥取県と岡山県の高校生メンバー25人は鳥取県の大山で交流会を開催。青少年赤十字防災教育事業に基づく防災学習などに取り組みました。メンバーからは「日頃から防災や災害時のことを考え、実行していきたい」などの感想が出されました。 佐賀県のJRC高校生メンバー7人は、熊本県支部の「冬のトレーニングセンター」に初参加。お互いの活動内容など情報交換を行いました。メンバーの一人は「今度は佐賀に熊本のメンバーを招きたい」と交流活性化に意欲を見せました。群馬県支部と埼玉県支部は両県で毎年開催している「交歓研修会」を開催しました。会場となった埼玉県支部には、両県の高校生メンバー39人に加え、埼玉県支部が受け入れていた大韓赤十字社京畿道支社の12人のメンバーも合流。国際理解・親善の実践の場にもなりました。

日赤創設者佐野常民の故郷佐賀県と、日赤発祥の地熊本県。今後も両県での交流が期待されます

韓国や群馬県を題材にしたイラストを描いたうちわを作成。出来栄えはどうだったかな?

県を越えて国を越えて  JRC高校生メンバー交流会

兵庫県 /大阪府 /香川県 /静岡県

 今年の1月17日で阪神・淡路大震災から20年。兵庫県主催の追悼式典には日本赤十字社の近衞忠煇社長が出席しました。 また、「ひょうご安全の日」のつどいとして同日行われたメモリアルウォーク、防災訓練などには兵庫県支部が参加協力。休憩所となった支部駐車場や訓練会場で、震災記録写真をパネル展示したほか、奉仕団の協力を得て炊き出しを行いました。 大阪府支部では、1月17日の前後に府内各地で行われた防災訓練に参加。他機関との連携や洋上での救急対応などの確認を行いました。 災害時の被災者支援にはボランティアの力が不可欠です。香川県支部は「防災とボランティアのつどい」で一般来場者へ防災ボランティアの活動をPR。静岡県支部は「防災ボランティア研修会」を開催し、災害時のボランティアセンターの開設・運営訓練を行いました。

東日本大震災や阪神・淡路大震災の記憶を風化させないよう、被災地での救護活動などの写真をパネル展示(香川県)

大阪海上保安監部の救難用ヘリコプターに搭乗し、洋上救急処置の実際を体験(大阪府)

阪神・淡路大震災から20年 防災・減災への決意新たに各地で訓練

 宮崎県支部は、宮崎市立古城小学校に青少年赤十字(JRC)加盟校の看板を県内加盟校として初めて設置。2月5日に完成式を行いました。式典では代表4人とみやざき犬による除幕の後、参加児童が「ちかいの言葉」を唱和しました。長谷川亜門君(6年)は「清掃の時間以外でも積極的にごみを拾い、みんなが気持ちよく過ごせる環境をつくりたい」と意気込みを語ってくれました。

校内に看板設置 青少年赤十字をアピール

宮崎県

看板に描かれた県公式キャラクター「みやざき犬」が「気づき・考え・実行する」のポーズ

 滋賀県赤十字血液センターは2月7日、「赤十字キッズフェスティバル2015」を開催しました。子どもの頃から献血を知ってもらい、血液センターを身近に感じてもらうことが目的です。会場には、献血の模擬体験「キッズ献血」や血液保管庫の見学、エア遊具コーナーなどを開設。約400人が参加する中、模擬体験に参加した小学生36人の家族のうち、9人が当日献血に協力しました。

小学生が模擬体験 家族で「けんけつ」学ぶ

滋賀県

学生献血ボランティアや高校生を含め11団体103人が運営に協力

 青森県赤十字血液センターは1月25日に行われた地元ラジオ局のイベント「エフエム青森チャリティオークション」で「はたちの献血」キャンペーンと「バレンタイン献血キャンペーン」をPRしました。青森県学生献血推進連絡会の会長・松原健矢さん(八戸工業大学3年生)らが「冬季は献血者が減少傾向。若い人たちの献血のご協力をお願いします」と来場者に呼びかけました。

地元ラジオ局と大学生が献血協力の訴え

青森県

キャンペーンには3人の学生ボランティアが応援に。来場者らに献血協力を呼びかけました

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「今月の出会い」でご登場いただいた三池崇史監督のサイン色紙を3名様にプレゼントします。以下の項目を明記のうえ、郵送・FAX・メールでご応募ください。

郵 送/〒105-8521 東京都港区芝大門1-1-3    日本赤十字社 企画広報室 赤十字NEWS3月号プレゼント係F A X/ 03-3432-5507メール/ [email protected](件名「赤十字NEWS3月号プレゼント係」)

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応募締切● 3月30日(月)必着※当選者の発表はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。

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○○○○○○○○○○○--三谷良子さん(○○○○○○○)

世界で今も続いている悲しい出来事には、まだまだ支援の手が必要なのですね。活動資金の不足、緊急支援の数字を見ると考えさせられることがたくさんあります。「平和」、、、いつ来るのでしょうか?

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①お名前(匿名をご希望の方は、その旨もご記入ください)②郵便番号・ご住所 ③電話番号 ④年齢⑤赤十字NEWS3月号を手にされた場所(例/献血ルーム)⑥3月号で良かった記事、興味深かった記事はどれですか?(いくつでも) ⓐ 今月の出会い ⓑ クイズ 赤数字 ⓒ 「風に立つライオン」映画化 ⓓ 赤十字セミナー ⓔ 合同講師研修会 ⓕ 熊本県支部125周年・血液センター50周年 ⓖ こうくうフェア ⓗ 宝くじ号贈呈式 ⓘ 健康豆知識 認知症 ⓙ 特集 東日本大震災から4年 ⓚ エリアニュース ⓛ コンビニで簡単タッチ募金  ⓜ 鹿児島赤十字病院リニューアル ⓝ アートフェア東京2015 ⓞワールドニュース⑦赤十字NEWSのご感想、扱ってほしいテーマ、その他Voice(読者の声) への投稿もお待ちしています。

書籍紹介のコーナーでご紹介の「世界と日本の赤十字」を1名様にプレゼントします。以下の項目を明記のうえ、郵送・FAX・メールにてご応募ください。

郵 送/〒105-8521 東京都港区芝大門1-1-3    日本赤十字社 企画広報室 赤十字NEWS7月号プレゼント係F A X/ 03-3432-5507メール/ [email protected](件名「赤十字NEWS7月号プレゼント係」)

応 募 先●

応募締切● 7月28日(月)必着※当選者の発表はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。

プレゼント

①お名前(匿名をご希望の方は、その旨もご記入ください)②郵便番号・ご住所 ③電話番号 ④年齢⑤赤十字NEWS7月号を手にされた場所(例/献血ルーム)⑥本号で良かった記事、興味深かった記事はどれですか?(いくつでも) ⓐ 今月の出会い ⓑ 明学ボランティアフォーラム ⓒ 赤十字キッズタウン ⓓ 健康豆知識 ⓔ H25年度決算概要報告 ⓕ 安全に夏山を楽しもう ⓖLOVE in Action ⓗ すずらん寄贈 ⓘ エリアニュース ⓙ ワールドニュース⑦赤十字NEWSへのご意見、ご感想、扱ってほしいテーマなど

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献血で勇気ややる気を--西川明子さん(鳥取県)

 今回で献血100回目になりました。血液センターのスタッフの方とも顔なじみになり、いつも行くのが楽しみです。仕事でへこんだ時など、世の中の役に立つことで(私にできることから協力して)勇気ややる気をふるい起しているような感じで、献血を続けてきました。元気なうちにたくさん協力していきたいと思っています。

夢は世界で活躍するナース--ペンネーム 春日まなさん(栃木県)

 私は今、看護学校2年生でナースの卵です。初めて赤十字NEWSを読ませていただき、日本だけでなく世界中で赤十字活動が行われていることを知りました。1年半後資格を取って実務経験を積んだら、日本だけでなく世界で活躍して赤十字活動に少しでも貢献できる人になりたいです。

救急法指導員として活動--匿名希望(佐賀県)

 全国様々な場所での赤十字活動を見て、私も自分ができる活動をしていきたいと思っています。救急法講習指導員の資格をとり、年に数回の講習をさせてもらっています。講習の度に新しい発見や学びがあり、楽しみでもあります。

答え 現在も応急仮設住宅に入居している東日本大震災の被災者数

樽の胡麻

約9万人せき

すうじ

 平成23年3月11日の東日本大震災。避難者数はピーク時の約47万人から約24万人までほぼ半減しました (平成26年11月復興庁 )。しかし、現在も約9万人が仮設住宅での生活を余儀なくされています。 日本赤十字社は震災後、仮設住宅などに暮らす約13万世帯に冷蔵庫や洗濯機などの家電6点セットを寄贈。そのほか医療施設、体育館、幼稚園、保育園などの建設支援やこころのケア、ノルディックウォーキングなどの健康促進、福島県浪江町避難者への健康調査などを実施し、現在も支援活動を継続中※です。 震災から4年が経ち、被災地に関する報道も減ってきましたが、被災された方の中には、まだまだ支援を必要としている方が数多くいます。一人ひとりが被災地のことを忘れず、できる形で支援を続けていくことが求められています。※�これらの支援活動は、海外の赤十字などを通じて寄せられた救援金を主な財源としています

 入場料収入の一部が日赤に寄付される「アートフェア東京2015」が3月20日から22日までの3日間、東京国際フォーラムで開催されます。同フェアは、時代やジャンル、国を超えて骨董から近代、現代までの様々な美術作品が展示販売され、毎年5万人近くが来場する日本最大のアート見本市です。 10回目を迎える今年は、風神雷神図(作・俵屋宗達)に代表される琳

りん

派ぱ

400年を記念した特別企画展やトークも開催。また、会場内には日赤もブースを設け、来場者へのPR活動を行います。同フェアからの日赤への寄付は第1回から続けられており、平成25年度には銀色有功章が贈呈されています。

アートフェア東京2015(3月20~22日)日赤もブースを設けPR活動

 桜島を臨む鹿児島港に位置する鹿児島赤十字病院(鹿児島市平川町)の増改築工事がこのほど終了。1月24日に「落成式ならびに設立90周年記念祝賀会」が開かれ、県内の医療関係者や赤十字関係者など約140人が参列。同院の新しい出発を祝いました。 大正12年に誕生した同院。近年は急性期医療への対応を進めてきましたが、建物の老朽化も進んでいたため、今回の改築では耐震構造強化による災害時対応力の充実や診療機能の強化などを図りました。松田院長はあいさつで「赤十字病院に行けば何とかなる、と頼りにされる病院になるよう職員一同さらに努力します」と決意を表明しました。

鹿児島赤十字病院リニューアル災害時対応力も強化

手術室は4室体制となりました。新たな機器も導入され機能面も充実しました

 企業の会計監査、税務やアドバイザリー業務などを行うKPMGジャパン / あずさ監査法人からこのほど、西アフリカエボラ出血熱対策の海外救援金として500万円が日本赤十字社に寄せられ、2月20日にKPMGジャパンを代表してあずさ監査法人の内山英世理事長に日赤の近衞忠煇社長から感謝状が贈られました。

 西アフリカの各国を中心に感染が広がるエボラ出血熱は、今年2月11日までに感染者が2万2894人に達し、9177人が死亡。当該国の赤十字社は国際赤十字の支援を受けながら遺体の安全な埋葬や感染予防の普及・啓発活動などの任務にあたっています。KPMGジャパンから寄せられた救援金は、国際赤十字を通じてこれらの支援活動に役立てられます。�

「エボラ出血熱対策に役立てて」KPMGジャパン/あずさ監査法人から救援金

日赤・近衞社長(左)から感謝状を受け取るKPMGジャパン / あずさ監査法人の内山理事長(右)

 コンビニエンスストアにあるマルチメディア端末を使った日本赤十字社への寄付が、ファミリーマートの「Famiポート」に加えて、ローソンの「Loppi」でも今年2月からできるようになりました。 端末はコンサートのチケット購入などで使われているもの。タッチパネルで寄付先や寄付額を選び、レジで支払う仕組みです。ローソンの店舗数は全国約1万1000店。日赤への寄付がさらに身近で便利になりました。皆さまからの温かいご支援をお待ちしています!

ローソンでも始まりました !コンビニで簡単タッチ募金

▲ローソンのLoppi▲ファミリーマートの Famiポート

Page 7: 赤十字898 p1 - Japanese Red Cross Societyjrc.or.jp/publication/pdf/sekijujishinbun898.pdf平成27年3月1日(毎月1日発行) 第898号 TOPICS(2) (1) 平成27年3月1日(毎月1日発行)

TOPICS第898号 (2)平成27年3月1日(毎月1日発行)

第898号平成27年3月1日(毎月1日発行)(1) 赤十字NEWS (昭和24年9月30日第三種郵便物認可)

赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

第898号 (6)平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS(第三種郵便物認可)

TOPICS 第898号(3) 平成27年3月1日(毎月1日発行) 赤十字NEWS (第三種郵便物認可)

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ネパール、タイ赤十字社訪問 ネパールは、日赤が飲料水の確保や同国赤十字社(以下、ネパール赤)の防災力向上を長く支援してきた国。近衞会長は、ラ

ムバラン ・ ヤダーブ大統領と防災、血液事業について会談したほか、同国中央血液センターや新しく整備した物資の保管コンテナ、ネパール赤の救援物資倉庫などを視察しました。 一方、タイ赤十字社と日赤は、安全な血液確保を目指してアジア地域の血液事業シンポジウムを長年にわたり共催しています。今回の訪問で近衞会長は、同国内で最大規模の血液センターを視察しました。

中央・西アフリカ諸国での人道支援活動強化を つづくガボン共和国では、アリ・ボンゴ大統領と会談。近衞会長は、同国政府によるガボン赤への支援についての感謝を表明した上で、中央・西アフリカ諸国における武

力紛争や気候変動、感染症拡大などさまざまな問題について指摘。人道支援活動を強めていく重要性を訴えました。 ガボン赤は、政府の支援を受けながら抜本的な機構改革に取り組み、IFRC の「2020年戦略」を基にした「2013 ~2017年戦略」を策定。その中で貧困削減、気候変動への対応、公衆衛生、教育分野での行動計画をつくり実践してきました。 これらの活動の担い手となるのがボランティアです。ガボン赤は、テレビCMなどを活用し積極的な募集を展開してきました。その結果、「人を助けるのが好き」「友達に誘われた」などさまざまなきっかけで大勢の若者が集まり始め、ガボン赤のボランティア数は2000 人にまで拡大。救急法講習や青少年ボランティアのキャンプ活動、若

者へのHIV/エイズや麻薬予防のキャンペーンなどで活躍しています。

「自ら行動しよう」と近衞会長が訴え 今回の訪問で見逃すことが出来ないのは、近衞会長がボランティアとの交流を通じ、ボランティアの活動を激励したことです。 ガボン赤本社で行われたボランティアとの交流会であいさつした近衞会長は「私は日本赤十字社のボランティアとして自分のキャリアを踏み出し、その後、職員になりました。そして、現在はIFRC 会長というボランティアです」と自身の体験について紹介。その上で「入社当時の日赤は規模も小さく、企業訪問や新聞への投稿を通じて、活動資金を自ら集めて回りました」と行動することの大切さを訴え、参加者を激励しました。

 広島と長崎に原爆が投下されてから今年で70年。この間、赤十字は「核実験禁止」

「大量破壊兵器の禁止」などさまざまな形で核兵器廃絶を訴えてきました。2011年11月の赤十字運動代表者会議では、「核兵器が使用された場合、それに対する十分な対応能力を誰も有していない」との視点から、「核兵器の廃絶に向けての歩み」と題した決議を採択しています。 2012年の就任以来、被爆地をその目で見ることを切望してきたマウラー総裁は、献花した原爆慰霊碑の前で黙祷を捧げた後、

「ヒロシマの恩人」といわれるマルセル・ジュノー博士記念碑へ。ICRC駐日代表として被爆後の広島に15トンもの医薬品などを運

び、自ら被爆調査と被爆者救護にあたった博士の功績を偲びました。

核兵器の非人道性を発信 広島市の松井一實市長を表敬訪問したマウラー総裁は「被爆から70年経った今も核兵器の影響に苦しむ人がいる。核兵器の非人道性から廃絶に向けて確実に行動を起こすことが必要だと確認した」と決意を表明。松井市長は「ICRC 前総裁が核兵器の非人道性について明確に言及され、これをきっかけとして翌年の国際会議で非人道性を訴える決議をされたことを大変うれしく思っています」と赤十字の取り組みに感謝の言葉を述べました。

被爆者に残された時間は-- 近衞会長はICRCの東/南東アジア・大洋州事業局のエシュリマン局長らとともに翌12日、長崎県を訪問。爆心地(長崎平和公園内)で献花の後、長崎市長、長崎県知事を訪問しました。 長崎市の田上富久市長は赤十字が核兵器の非人道性を提起したことに触れ、「被爆地の想いに重なります。このことを提起してくれた赤十字に感謝したい」とコメント。長崎県の中村法道知事は「日本政府の核兵器の削減に対する考え、見方も変わってきているようだ。被爆から70年。(核兵器廃絶

まで被爆者に残された)時間がないのです」と今年にかける思いを述べました。

若い世代の積極的な行動を 長崎大学に設立された長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA=Research Center for Nuclear Weapons Abolition, Nagasaki University)では、同大学の学生で構成するナガサキ・ユース代表団のメンバーらとの意見交換会に臨みました。 メンバーからは「核兵器の廃絶に向けて、若い世代に何を期待しますか」などの質問が投げかけられました。近衞会長は「核兵器削減が叫ばれる一方で、新たな核保有国

が出るなど逆の方向に進んでいる。市民運動の立場から外堀を埋めていくことが重要」と若い世代が市民運動に積極的に関わることへの期待を表明しました。 今年12月には、赤十字国際会議がジュネーブで開かれます。4年に一度のこの会議には、ICRC、IFRCや各国赤十字・赤新月社のほか、ジュネーブ諸条約に加入する各国政府も出席します。4年前に「核兵器の廃絶に向けた歩み」を決議以来、赤十字が取り組んできた事項だけに、核兵器の廃絶に向けて大きく舵を切った国際社会に力強いメッセージを発信していくことが期待されます。

国際赤十字の両トップが被爆地を訪問核兵器廃絶への決意新たに

広島・長崎被爆70年

約27万人の「原爆死没者名簿」が納められた原爆慰霊碑の前で黙祷するマウラー総裁(右)と近衞会長(左)

 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)の近衞忠煇会長(日本赤十字社社長)は世界189の国と地域の赤十字・赤新月社の代表として、2014年度はおよそ80日間各国を訪問し、各社が抱える課題解決に向けて各国の政府などと協議をかさねています。1月27日からは、タイ・ネパール両国を、つづく2月2日から4日間、アフリカ中部のガボン共和国を訪問しました。ガボン共和国では、政府要人との会談やガボン赤十字社(以下、ガボン赤)関係者との協議を通じて、人道支援、ボランティア活動の推進について意見交換を行いました。

ガボン赤十字社のボランティアと交流し激励

IFRC近衞会長がアジア・アフリカ3カ国を歴訪

 赤十字国際委員会(ICRC)のペーター・マウラー総裁と国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)の近衞忠煇会長(日本赤十字社社長)が2月11日、広島市を訪問しました。2人は広島平和記念公園内の原爆慰霊碑に献花。平和への誓いと核兵器廃絶への決意を新たにしました。

長い間大きな災害のないネパールでは、防災対策が整っておらず、避難場所の確保など課題が山積。こうした状況の改善に、赤十字とネパール政府が連携していくことが課題になっています

ガボン赤では大勢のボランティアが歌と踊りで近衞会長を歓迎。オビアング社長は「当社に近衞会長が遠方から足を運んでくれたことは、我々にとってこの上ない励みになります」と感謝を表明しました

WORLD NEWS

長崎

広島

タイガボン

ネパール

中国/雲南省チリ

 赤十字標章は、戦場での医療・救護活動を保護する保護標章の機能を持っています。こうした役割を持つ赤十字標章の掲示が許されているのは、傷病者の治療・看護にあたる医師や看護師などの要員と、その施設だけ。つまり正解は③です。 ①や②は、戦闘員や武器を“医療要員”“医療装備”に偽装し、攻撃を免れようとする行為で「赤十字標章の背信的使用」とされています。偽装が広がっていけば、赤十字標章は信頼を失い、本当に医療・救護活動を行っている人々までもが攻撃対象になりかねません。そのため国際人道法では背信的使用を「重大な違反行為(戦争犯罪)」として禁止し、処罰の対象としているのです。 こうした背信的使用などの不正使用を防止するには、平時からすべての人々が標章の意味を理解し、尊重していくことが重要です。

答え

問題 次のケースで赤十字標章が使用された場合、許されるのはどれ?

~ジュネーブ条約150周年~

~ジュネーブ条約150周年~

レッドクリスタルは現在、イスラエルの赤十字組織「ダビデの赤盾社」が使用しています

在、イスラエルの盾社」が使用しています

©ICRC

救護服の赤十字マークは小さめです

レッドクリスタルは現赤十字組織「ダビデの赤

©ICRC

 正解は③の屋根。赤十字マークは、戦時下の医療活動を保護する「保護標章」としての役割を持っていますが、一方では赤十字社の一員であることを示す「表示標章」としても使われています。ただし、表示標章の使用にあたってはいくつかのルールがジュネーブ条約に定められています。建物の屋根や腕章への使用禁止はその一つです。 まず、表示標章としての赤十字マーク使用が認められているのは赤十字社の要員や施設だけです。また保護標章が

大きく目立つように使われるのに対して、表示標章としての赤十字マークは「比較的小さなもの」と決められています。周囲への社名併記も義務づけられています。 表示できる場所も表示標章は限定されていて、どこでもOKというわけではありません。

答え

問題 各国赤十字社の社屋であっても、赤十字マークを掲げてはいけない場所があります。それはどこ?

①正面玄関 ②廊下 ③屋根

赤十字マークの不正使用(その3)赤赤最終回

① ② ③

はどれ?

①兵士や武器を運ぶ輸送機②軍事車両や偵察用ヘリコプター③衛生部隊の衛生兵や野戦病院

来月4月号から新しいコラム“赤十字と核兵器”の連載が始まります。ご期待ください!